JP2008136453A - フォンビレブランド因子切断酵素の活性阻害因子把握方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フォンビレブランド因子切断酵素活性低値の原因を特定する方法、更には、その適切な治療法を決定する方法を提供する。
【解決手段】フォンビレブランド因子切断酵素の比活性が低値である対象において、ビリルビン量を測定することにより、フォンビレブランド因子切断酵素の比活性低値の原因を決定することができ、更には、適切な治療法を決定することができる。
【選択図】なし
【解決手段】フォンビレブランド因子切断酵素の比活性が低値である対象において、ビリルビン量を測定することにより、フォンビレブランド因子切断酵素の比活性低値の原因を決定することができ、更には、適切な治療法を決定することができる。
【選択図】なし
Description
本発明は、フォンビレブランド因子切断酵素の活性阻害因子の把握方法に関する。
フォンビレブランド因子(von Willebrand factor;vWF)切断酵素(vWF-cleaving protease;vWF−CP)、別名ADAMTS13の欠損は、家族性血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura;TTP)の病因として同定され、この遺伝子に変異があるためADAMTS13活性が著しく低下していることが明らかにされた(非特許文献1)。一方、より一般的な後天性TTPは、ADAMTS13に対する自己抗体(IgG型中和抗体、IgM型非中和抗体)により、ADAMTS13活性が阻害されるために起こることが報告されている。(非特許文献2、3)。
TTPの臨床症状としては、虚血性腸炎による下痢、腹痛、血便、神経症状として、痙攣や視力障害、更に腎障害等がみられる。検査所見としては、血栓形成による末梢血の破砕赤血球、貧血、血小板減少、血清LDH(乳酸脱水素酵素)、間接ビリルビンの上昇、ハプトグロビンの低下等溶血に伴う変化がみられる。腎障害により、血清クレアチニンの上昇もみられる。
ADAMTS13活性を測定する方法としては、SDS−アガロースゲル電気泳動法(非特許文献4)、FRETS−vWF73法(非特許文献5)などが知られている。また、ADAMTS13抗原を測定する方法として免疫学的手法を用いる場合には、抗ADAMTS13抗体又はその断片は、公知の方法、例えば、国際公開第2004/029242号パンフレットに記載の方法に遵って調製することができる。
近年、上記のように種々の測定法が報告され、各種疾患におけるADAMTS13活性測定、ADAMTS13抗原測定が行われ、ADAMTS13と疾患の関連性が報告されている。
従来、後天性のTTP患者の大部分においてはADAMTS13が著減し、原因としてADAMTS13に対する自己抗体の存在が疑われるとされていた。松本らは、過去7年間に集積したTTP/HUS[溶血性尿毒症症候群(hemolytic uremic syndrome)]患者493例におけるADAMTS13とそのインヒビター活性の解析を行い、全体の1/3の患者でADAMTS13活性が著減しており、残りの2/3では活性が著減しておらず、原因は不明との結果を報告している(非特許文献6)。更に、ADAMTS13が著減していても、ADAMTS13に対する自己抗体が認められない患者も存在することも報告されている。このように自己抗体以外の原因でADAMTS13が低下している患者におけるADAMTS13低下のメカニズムはいまだ明らかにされていない。また、これまでの報告では、自己抗体の存在の有無の確認は、正常人血漿中のADAMTS13をインヒビションする間接的な方法によるものが主流で、ADAMTS13に対する自己抗体を直接検出する測定法はいまだ報告されていない。
更に、ADAMTS13の低下原因の究明は、早期診断及び早期治療が必要である患者の治療方針とも密接にかかわるため、非常に重要であると考えられる。先天性TTPの治療法としては、現時点では新鮮凍結血漿(FFP)を2〜3週毎に輸注してADAMTS13補充を行い、血小板数を維持し、発症予防治療が行われている。血小板輸血は禁忌である。後天性TTPの治療法としては、前述のADAMTS13に対する自己抗体や超巨大分子vWFマルチマー(ultra large vWF multimer;UL−vWFM)を血中から除去すること、及び不足したADAMTS13を補充することを目的として血漿交換(plasma exchange;PE)療法が第一選択となり、病態に応じてFFP輸注も実施される。PE又はFFP輸注療法が導入される以前の死亡率は80%強と、非常に予後不良であったが、これらの導入や抗血小板療法の併用により予後の改善は顕著で、現在、生存率はほぼ90%以上となっている。しかし、治療抵抗例あるいは再発例が多いことが知られており、必ずしもADAMTS13の低下原因が、これまで報告されてきたものだけあるとは限らないことが予測される。また近年、溶血したサンプル中のヘモグロビンがADAMTS13の活性を阻害することがすでに報告され、自己抗体とは、無関係な活性低下の原因が示された(非特許文献7)。TTPの所見として、破砕赤血球や溶血性貧血が認められることより、検体中のヘモグロビン濃度がADAMTS13活性を阻害するという事実は、このような検体では誤った測定値を報告することになり、更には誤った治療法につながる可能性が高い。
ジー・ジー・レビー(G. G. Levy)ら,「ネイチャー(Nature)」,(英国),2001年,第413巻,p.488−494.
エム・フルラン(M. Furlan)ら,「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスン(New England Journal of Medicine)」,(英国),1998年,第339巻,p.1578−1584.
サイ・エイチ−エム(Tsai H-M)ら,「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディスン(New England Journal of Medicine)」,(英国),1998年,第339巻,p.1585−1594.
エム・フルラン(M. Furlan)ら,「ブラッド(Blood)」,(米国),1997年,第89巻,p.3097−3103.
コカメ・ケー(Kokame K)ら, 「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ヘマトロジー(British Journal of Haematology)(英国),2005年,第129巻,p.930−100.
松本雅則, 「血管医学」(日本),2005年,第6巻,p.65−72.
ジェイ−ディ・スタット(J-D Studt)ら,「ブラッド(Blood)」,(米国),2005年,第105巻,p.542−544.
本発明の目的は、PEを実施しても治療抵抗例あるいは再発例が多いことが知られていることより、自己抗体以外のADAMTS13の低下のメカニズムを解析すること、又はADAMTS13測定に影響を与えるような因子を同定する手段を提供することである。
また別の目的としては、前記解析により、患者検体の真のADAMTS13の動態を把握し、更には適切な治療法の選択肢を提供することである。
また別の目的としては、前記解析により、患者検体の真のADAMTS13の動態を把握し、更には適切な治療法の選択肢を提供することである。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、ADAMTS13の量及び酵素活性を測定した場合、活性が低値、かつ抗原が高値に乖離した検体において、ビリルビン量、あるいは、ビリルビン量及びヘモグロビンを組み合わせて分析することにより、ADAMTS13活性低値の原因がビリルビン、又はビリルビン及びヘモグロビンによるものであることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
すなわち、従来、ADAMTS13活性が低値であった患者のADAMTS13活性の低値の原因はADAMTS13に対する自己抗体であり、その治療法としては血漿交換(plasma exchange;PE)療法が一番であると考えられていた。しかし、ADAMTS13比活性が低い患者では、ADAMTS13活性の低値の原因はヘモグロビンやビリルビンによる阻害であり、治療法の選択肢としては従来のPE療法でなく、ヘモグロビンやビリルビンを除去する方法であり、従来の高価で患者の苦痛を伴うPEを第一治療法としなくてもよいのではないかということである。
前記課題は、本発明による、フォンビレブランド因子切断酵素の比活性が低値である対象において、ビリルビン量を測定することを特徴とする、フォンビレブランド因子切断酵素の比活性低値の原因を決定する方法により解決することができる。
本発明の前記決定方法の好ましい態様によれば、更にヘモグロビン量を分析する。
本発明の前記決定方法の好ましい態様によれば、更にヘモグロビン量を分析する。
また、本発明は、フォンビレブランド因子切断酵素の比活性が低値である対象において、ビリルビン量を測定することを特徴とする、フォンビレブランド因子切断酵素の比活性低値に対する治療法を決定する方法に関する。
本発明の前記決定方法の好ましい態様によれば、更にヘモグロビン量を分析する。
本発明の前記決定方法の好ましい態様によれば、更にヘモグロビン量を分析する。
本発明によれば、ビリルビン量を測定することにより、ADAMTS13の比活性低値の原因が、ビリルビン、又はビリルビン及びヘモグロビンによる阻害によるものであるか否かを決定することができる。ADAMTS13の比活性低値の原因が、ADAMTS13に対する自己抗体によるものではなく、ビリルビン、又はビリルビン及びヘモグロビンによる阻害によるものと特定された患者においては、高価で患者の苦痛を伴うPE療法を第一治療法として選択する代わりに、別のより最適な治療法、例えば、ビリルビン吸着法を選択することができる。
本明細書において「フォンビレブランド因子切断酵素(vWF切断酵素)」とは、フォンビレブランド因子(vWF)のA2ドメインに存在するチロシン(842)とメチオニン(843)を特異的に切断し、ADAMTS13とも称されるメタロプロテアーゼである。
本発明方法では、ビリルビンと、所望により更にヘモグロビン量を測定する。ビリルビン(Bilirubin)は、ヘモグロビンなどに含まれるヘムの生分解産物で、赤褐色の胆汁色素である。ヒトなど多くの動物の糞や尿の色の原因となっている。ピロールが4個連なった構造を有するテトラピロール化合物の一種である。血液中のビリルビン量は変動が大きいが、種々の疾患で更に大きく上昇するため、血液検査で重要な項目である。
ビリルビンは基本的には廃棄物で、赤血球が死んでヘモグロビンが分解された後にできる。ヘモグロビンはマクロファージによって分解され、そのうちヘムは更にFe2+、二酸化炭素とビリベルジン(biliverdin)に分解され、更にビリベルジンが還元されてビリルビンとなる。血中の総ビリルビン(T-Bil)濃度が高い病態を高ビリルビン血症と言い、血中の直接ビリルビン(D-Bil)濃度が高い病態を高直接ビリルビン血症と言い、血中の間接ビリルビン(I-Bil)濃度が高い病態を高間接ビリルビン血症と言う。
ビリルビンは基本的には廃棄物で、赤血球が死んでヘモグロビンが分解された後にできる。ヘモグロビンはマクロファージによって分解され、そのうちヘムは更にFe2+、二酸化炭素とビリベルジン(biliverdin)に分解され、更にビリベルジンが還元されてビリルビンとなる。血中の総ビリルビン(T-Bil)濃度が高い病態を高ビリルビン血症と言い、血中の直接ビリルビン(D-Bil)濃度が高い病態を高直接ビリルビン血症と言い、血中の間接ビリルビン(I-Bil)濃度が高い病態を高間接ビリルビン血症と言う。
成人のヘモグロビンはα鎖とβ鎖の2種類のポリペプチド鎖が各々2本ずつ存在し、合計4つのサブユニットより構成される四量体である。各サブユニットはグロビンと呼ばれるポリペプチド部分と1つのヘム部分が結合したもので、分子量は1個当たり約16,000である。ヘモグロビン分子全体の分子量は約64,000であり、ヘムを4つ含む。ヘムは価数が2価の鉄原子を中央に配位したポルフィリン誘導体である。ここで酸素と結合し、血液中を通って各組織へ運搬する。
本発明方法で用いることのできる被検試料としては、生体試料として測定可能な各種体液、例えば、血液、血漿、血清、細胞組織液、リンパ液、胸腺水、腹水、羊水、胃液、尿、膵臓液、骨髄液、又は唾液等を用いることができ、血漿又は血清形態の血液が好ましい。また、前記血漿は、クエン酸血漿又はヘパリン血漿であることが好ましい。
本発明方法を適用することのできる対象(被験者)は、ADAMTS13が低下(ADAMTS13の量若しくは酵素活性、又は比活性の低下を含む)している対象、あるいは、低下が疑われる対象である限り、特に限定されるものではなく、好ましくは、ADAMTS13の比活性が低下している対象、あるいは、低下が疑われる対象であり、より好ましくは、ADAMTS13の比活性が低下した対象である。
本明細書において「ADAMTS13の比活性が低値である対象」とは、前記対象から検体を採取し、前記検体中のADAMTS13の量(抗原量)及び酵素活性を測定した場合、酵素活性が低値、且つ、抗原量が前記酵素活性から期待される値より高値であって、抗原量及び酵素活性が乖離した対象を意味する。本発明における対象患者では、ADAMTS13抗原量及び酵素活性のいずれも各正常値より低下しているが、抗原量の低下と比較して、酵素活性の低下が著しく、抗原量と活性値が乖離している。
なお、本明細書における「比活性」とは、酵素活性(相対活性値)を抗原量(相対値)で除した値を意味する。なお、前記酵素活性及び抗原量は、それぞれ、正常値に対する相対値である。
ADAMTS13の比活性の正常値は、種々条件、例えば、基礎疾患、性別、年齢などにより変化することが予想されるが、当業者であれば、被験者に対応する適当な母集団を適宜選択して、その集団から得られたデータを統計学的処理を行うことにより、正常値範囲を決定することができる。例えば、健常者、あるいは、抗原量と活性値が乖離していない患者では、比活性は、通常、約0.9〜1.1の範囲である。本明細書において「ADAMTS13の比活性が低値である」とは、前記比活性が0.8未満であることを意味する。
なお、本明細書における「比活性」とは、酵素活性(相対活性値)を抗原量(相対値)で除した値を意味する。なお、前記酵素活性及び抗原量は、それぞれ、正常値に対する相対値である。
ADAMTS13の比活性の正常値は、種々条件、例えば、基礎疾患、性別、年齢などにより変化することが予想されるが、当業者であれば、被験者に対応する適当な母集団を適宜選択して、その集団から得られたデータを統計学的処理を行うことにより、正常値範囲を決定することができる。例えば、健常者、あるいは、抗原量と活性値が乖離していない患者では、比活性は、通常、約0.9〜1.1の範囲である。本明細書において「ADAMTS13の比活性が低値である」とは、前記比活性が0.8未満であることを意味する。
本発明方法では、ADAMTS13の低下が疑われる患者から、検体を採取し、フォンビレブランド因子切断酵素の量及び酵素活性を測定した場合、活性が低値、かつ抗原が活性より高値に乖離した検体において、更にビリルビン、あるいは、ビリルビン及びヘモグロビンの測定を行うことにより、フォンビレブランド因子切断酵素活性低値の原因を把握し、更には、その適切な治療方法の決定を行うことができる。
本発明方法において、ADAMTS13濃度を分析する方法としては、ADAMTS13量を定量的又は半定量的に決定することができるか、あるいは、ADAMTS13の存在の有無を判定することができる限り、特に限定されるものではなく、例えば、抗ADAMTS13抗体又はその断片を用いる免疫学的手法(例えば、酵素免疫測定法、ラテックス凝集免疫測定法、化学発光免疫測定法、蛍光抗体法、放射免疫測定法、免疫沈降法、免疫組織染色、又はウエスタンブロット等)、生化学的手法(例えば、酵素学的測定法)、又はmRNA量を測定する分子生物学的手法などを挙げることができる。
ADAMTS13の分析方法として免疫学的手法を用いる場合には、抗ADAMTS13抗体は、公知の方法、例えば、国際公開第2004/029242号パンフレットに記載の方法に遵って調製することができ、前記免疫学的測定も、例えば、国際公開第2004/029242号パンフレットに記載の方法に従って実施することができる。
ADAMTS13濃度を測定する方法としては、感度及び簡便性から免疫学的方法が好ましい。ここで免疫学的方法とは、ADAMTS13に対する抗体を用いて、ADAMTS13を、例えば、ELISA法、ラテックス法、又はイムノクロマトグラフ法で分析する方法である。免疫学的方法としては、例えば、ADAMTS13を標識する競合法、抗体を標識するサンドイッチ法、抗体をコートしたビーズの凝集を観察するラテックスビーズ法、あるいは、金コロイドなどの着色粒子に結合した抗体を用いる方法等、様々な方法があるが、ADAMTS13に対する抗体を用いた方法であれば、本発明の好ましい態様に含まれる。抗体は、モノクローナル抗体でも、ポリクローナル抗体でも良い。また、抗体断片、例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2、又はFvを用いることもできる。
ADAMTS13の酵素活性は、例えば、SDS−アガロース電気泳動法を用いた方法[エム・フルラン(M.Furlan)ら,「ブラッド(Blood)」,(米国),1997年,第89巻,p.3097−3103]、ADAMTS13の基質であるvWFのA2ドメインの組み換え抗原を使用したELISA法[ホワイトロック・ジェーエル(Whitelock JL)ら,「ジャーナル オブトロンボーシス アンド ヘモステーシス」,(英国),2004年,第2巻,485−491]、あるいは、ADAMTS13の基質であるvWFのA2ドメインの中のAsp1596−Arg1668の73 残基に相当する合成ペプチドに蛍光基[2-(N-methylamino)benzoyl, Nma]と消光基(2,4-dinitrophenyl, Dnp)を導入した消光性蛍光基質FRETS−VWF73を使用した方法[コカメ・ケー(Kokame K)ら「ブリティッシュ ジャーナル オブ ヘマトロジー」,(英国),2005年,第129巻,93−100]により測定することができる。また、国際公開第2006/123789号パンフレットに記載の方法、具体的には、(1)ADAMTS13を含有する可能性のある被検試料と、vWF又はその断片を不溶性担体に結合させた固定化基質とを液中で接触させる工程、(2)前記液と不溶性担体とを分離する工程、並びに(3)不溶性担体に残存するvWF又はその断片、及び/又は、不溶性担体から遊離した液中のvWF断片を分析する工程を含む分析方法により測定することができる。
本発明方法において測定するビリルビンは、総ビリルビン、直接ビリルビン、又は間接ビリルビンのいずれであることもでき、好ましくは総ビリルビンである。肝臓でグルクロン酸抱合を受けたビリルビンのことを直接ビリルビン、グルクロン酸抱合を受ける前のビリルビンを間接ビリルビン、両者の総和を総ビリルビンとよぶ。
ビリルビン濃度の測定法に関しては、例えば、ビリルビンオキシダーゼによる酵素法を用いた方法[クロサカ・ケー(kurosaka.k)ら,「クリニカ キミカ アクタ(Clinica Chimica Acta)」,(米国),1998年,第269巻,p.125−136]、あるいは、バナジン酸法を用いた方法[トクダ・ケー(Tokuda.K)ら,「日本臨床化学」,(日本),1993年,第22巻,p.116−122]などを挙げることができる。
ビリルビン濃度の測定法に関しては、例えば、ビリルビンオキシダーゼによる酵素法を用いた方法[クロサカ・ケー(kurosaka.k)ら,「クリニカ キミカ アクタ(Clinica Chimica Acta)」,(米国),1998年,第269巻,p.125−136]、あるいは、バナジン酸法を用いた方法[トクダ・ケー(Tokuda.K)ら,「日本臨床化学」,(日本),1993年,第22巻,p.116−122]などを挙げることができる。
ヘモグロビン濃度の測定法に関しては、汎用されている血算自動測定器によるものが簡便性及び再現性において好ましい。測定原理としては、例えば、シアンメトヘモグロビン法[三輪史郎編,臨床検査技術全書3,1972年,p.241−275]、SLS−ヘモグロビン法[大城 巌ら,臨床病理,1981年,第29巻,p.203−209]などを挙げることができるが、廃液の問題等からSLS−ヘモグロビン法が好ましい。
本発明方法においては、ビリルビン量(所望により、更にヘモグロビン量)を測定することにより、ADAMTS13の比活性低値の原因を決定することができ、その把握した原因に基づいて最適な治療法(すなわち、低下したADAMTS13の比活性を正常値に戻す方法)を決定することができる。
本発明方法では、ビリルビン量、あるいは、ビリルビン量及びヘモグロビン量が健常者の正常値範囲よりも高値を示す場合(例えば、閾値を超える場合)に、ADAMTS13の比活性低値の原因が、ビリルビン、あるいは、ビリルビン及びヘモグロビンによる阻害によるものであると決定することができる。また、この場合、最適な治療法として、例えば、ビリルビン吸着法によるビリルビン除去を選択することができる。
本発明方法では、健常者と被験者から、それぞれ検体を採取し、それぞれのビリルビン量(所望により、更にヘモグロビン量)を測定した後、測定値を比較することにより、前記決定を行うこともできるが、通常は、健常者から採取した検体を用いてビリルビン量(所望により、更にヘモグロビン量)の正常値範囲又は判定用閾値を予め決定しておくことが好ましい。正常値範囲又は判定用閾値が予め決定されている場合には、予測対象である被験者に関してビリルビン量(所望により、更にヘモグロビン量)の分析を行うだけで、前記被験者における前記決定を行うことができる。前記正常値範囲又は判定用閾値は、種々条件、例えば、基礎疾患、性別、年齢などにより変化することが予想されるが、当業者であれば、被験者に対応する適当な母集団を適宜選択して、その集団から得られたデータを統計学的処理を行うことにより、正常値範囲又は判定用閾値を決定することができる。
例えば、総ビリルビン濃度に関して、通常、異常とみなせる値は1mg/dL以上であり、本願発明では、3mg/dL以上、更に、10mg/dL以上である。
例えば、総ビリルビン濃度に関して、通常、異常とみなせる値は1mg/dL以上であり、本願発明では、3mg/dL以上、更に、10mg/dL以上である。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
《実施例1:インビトロ(in vitro)におけるビリルビン、又はビリルビン及びヘモグロビンによる阻害》
ビリルビン(シスメックス社)を0,2,10,20,40mg/dL、ヘモグロビン(シスメックス社)を0,10,50,250,500mg/dLとなるように正常人血漿に添加し、FRETS−vWF73法[(株)ペプチド研究所]によりADAMTS13活性を測定した。なお、ビリルビンとして、ビリルビンF(間接ビリルビン)及びビリルビンC(直接ビリルビン)を使用した。
ビリルビン(シスメックス社)を0,2,10,20,40mg/dL、ヘモグロビン(シスメックス社)を0,10,50,250,500mg/dLとなるように正常人血漿に添加し、FRETS−vWF73法[(株)ペプチド研究所]によりADAMTS13活性を測定した。なお、ビリルビンとして、ビリルビンF(間接ビリルビン)及びビリルビンC(直接ビリルビン)を使用した。
結果を図1及び図2に示す。ヘモグロビン、ビリルビンともに濃度の増加に伴い、ADAMTS13活性が低下した。ビリルビン40mg/dLではビリルビン無添加(0mg/dL)の血漿に比べ16%まで低下し、ヘモグロビン500mg/dL存在下では、ヘモグロビン無添加(0mg/dL)の血漿に比べ50%まで低下していた。
《実施例2:患者における自己抗体の有無と各種マーカーの測定値の関係》
周期性好中球減少症合併敗血症の症例でTTPが疑われる検体3名(検体1〜3)、肝腫瘍破裂し播種性血管内凝固症候群(DIC)を発症したTTPが疑われる患者1名(検体4)、チクロピジン投与患者1名(検体5)より採血した3.8%クエン酸血漿を用いて、ADAMTS13活性(Act)はFRETS−vWF73法[(株)ペプチド研究所]により、ADAMTS13抗原量(Ag)はADAMTS13 ELISAキット[(株)三菱化学ヤトロン]により測定を行った。また、血液中のヘモグロビン(Hb)はシスメックスのCA1500により測定し、患者血清中の総ビリルビン(T−Bil)はHITACHI−71710Sにより測定を行った。
周期性好中球減少症合併敗血症の症例でTTPが疑われる検体3名(検体1〜3)、肝腫瘍破裂し播種性血管内凝固症候群(DIC)を発症したTTPが疑われる患者1名(検体4)、チクロピジン投与患者1名(検体5)より採血した3.8%クエン酸血漿を用いて、ADAMTS13活性(Act)はFRETS−vWF73法[(株)ペプチド研究所]により、ADAMTS13抗原量(Ag)はADAMTS13 ELISAキット[(株)三菱化学ヤトロン]により測定を行った。また、血液中のヘモグロビン(Hb)はシスメックスのCA1500により測定し、患者血清中の総ビリルビン(T−Bil)はHITACHI−71710Sにより測定を行った。
各検体30μLとプロテインGセファロース40μLを混合し、4℃にて攪拌しながら一晩反応させた。遠心分離後、上清を分取し、IgG欠損画分とした。次に沈殿のプロテインGセファロースに0.1mol/Lグリシン(pH2.7)50μLを添加し、3分間室温にて反応させた、遠心後、上清を分取し、2mol/Lトリス緩衝液(pH9.5)1μLを添加してpHを中性に戻したものをIgG画分とした。IgG欠損画分又はIgG画分6μLを各々健常人血漿6μLと混合し、37℃にて2時間反応させた。反応後混合液4μLを用いてFRETS−vWF73による活性測定法にて健常人血漿の阻害率の検討を行った。
結果を表1に示す。検体4において、ADAMTS13比活性の著減(0.19)と高い総ビリルビン値(33.96mg/dL)が観察された。検体から精製したIgGによる健常人血漿のADAMTS13阻害率はいずれも50%以下となり、自己抗体の存在を強く支持する結果とはならなかった。
《表1》
ADAMTS13
検体 抗原量(Ag) 活性(Act) 比活性 Hb T-Bil 血小板 阻害率
番号 (%) (%) (Act/Ag) (g/dL) (mg/dL) 10 3 /μL (%)
1 53.7 25.4 0.47 8.2 2.58 529 44
2 99.0 32.6 0.33 7.7 7.28 148 14
3 85.2 61.8 0.73 8.2 2.46 148 24
4 59.2 11.0 0.19 9.7 33.96 21 32
5 4.1 6.5 1.59 5.6 2.22 7 13
ADAMTS13
検体 抗原量(Ag) 活性(Act) 比活性 Hb T-Bil 血小板 阻害率
番号 (%) (%) (Act/Ag) (g/dL) (mg/dL) 10 3 /μL (%)
1 53.7 25.4 0.47 8.2 2.58 529 44
2 99.0 32.6 0.33 7.7 7.28 148 14
3 85.2 61.8 0.73 8.2 2.46 148 24
4 59.2 11.0 0.19 9.7 33.96 21 32
5 4.1 6.5 1.59 5.6 2.22 7 13
《実施例3:ビリルビンオキシダーゼによるビリルビン色素脱色によるADAMTS13活性測定に対する影響》
ビリルビン検体によるADAMTS13活性阻害がビリルビンの色素による蛍光測定への影響の有無を検討するために、ビリルビン(シスメックス社)を0,2.5,10,20,40mg/dLとなるように正常人血漿に添加したサンプルに、3Uビリルビンオキシダーゼ、1mg/mLコール酸ナトリウムを添加して、37℃で1時間インキュベーションし、ビリルビンの色素を分解したのち、FRETS−vWF73による活性測定法を行った。なお、ビリルビンとしては、ビリルビンFとビリルビンCを等量混合したものを使用した。
ビリルビン検体によるADAMTS13活性阻害がビリルビンの色素による蛍光測定への影響の有無を検討するために、ビリルビン(シスメックス社)を0,2.5,10,20,40mg/dLとなるように正常人血漿に添加したサンプルに、3Uビリルビンオキシダーゼ、1mg/mLコール酸ナトリウムを添加して、37℃で1時間インキュベーションし、ビリルビンの色素を分解したのち、FRETS−vWF73による活性測定法を行った。なお、ビリルビンとしては、ビリルビンFとビリルビンCを等量混合したものを使用した。
得られた結果を、図1に示す結果と共に、図3に示す。ビリルビンが添加されていない検体でもビリルビンオキシダーゼとコール酸の影響によりADAMTS13活性が40%と低下しているが、ビリルビン濃度の上昇に伴いADAMTS13活性が低下していることより、ビリルビンによるADAMST13活性の低下はビリルビン色素によるものではないことが確認された。
《実施例4:CaCl2増量によるビリルビン検体のADAMST13活性回復の有無検討》
ビリルビン検体によるADAMTS13活性阻害が、ビリルビンによるCaイオンをキレートすることでメタロプロテアーゼであるADAMTS13の切断活性を阻害することが原因か否かを検討するため、FRETS−vWF測定時に使用しているバッファ中のCaCl2濃度を現行25mmol/Lから125mmol/Lまで増加させたときのADAMTS13活性の測定を実施した。また、最近ADAMTS13活性がCaイオンとZnイオンで増強されるという報告[ピー・ジェイ アンダーソン(P.J. Anderson)ら,「ジェイ ビー シー(JBC)」,(米国),2006年,第281巻,p.850−857]を元に、0.1mmol/L ZnCl2を添加した系でもあわせて検討した。結果を図4に示す。CaCl2濃度を増加させるとビリルビン0mg/dLの検体での活性も低下するが、ビリルビン濃度の高い検体によるADAMTS13活性阻害を回復することはできなかった。
ビリルビン検体によるADAMTS13活性阻害が、ビリルビンによるCaイオンをキレートすることでメタロプロテアーゼであるADAMTS13の切断活性を阻害することが原因か否かを検討するため、FRETS−vWF測定時に使用しているバッファ中のCaCl2濃度を現行25mmol/Lから125mmol/Lまで増加させたときのADAMTS13活性の測定を実施した。また、最近ADAMTS13活性がCaイオンとZnイオンで増強されるという報告[ピー・ジェイ アンダーソン(P.J. Anderson)ら,「ジェイ ビー シー(JBC)」,(米国),2006年,第281巻,p.850−857]を元に、0.1mmol/L ZnCl2を添加した系でもあわせて検討した。結果を図4に示す。CaCl2濃度を増加させるとビリルビン0mg/dLの検体での活性も低下するが、ビリルビン濃度の高い検体によるADAMTS13活性阻害を回復することはできなかった。
《実施例5:SDS−アガロース電気泳動法による活性のビリルビンによる阻害》
ビリルビン(シスメックス社)を0,10,20,40mg/dLとなるように正常人血漿に添加し、SDS−アガロースゲル電気泳動法[エム・フルラン(M. Furlan)ら,「ブラッド(Blood)」,(米国),1997年,第89巻,p.3097−3103.]によりADAMTS13活性を測定した。結果を図5に示す。vWFのA2ドメインの73個のペプチドを利用したFRETS−vWF73法と同様に、血漿から精製したvWFを基質としたSDS−アガロース電気泳動法による活性測定法においてもビリルビンによる活性阻害が認められた。これらのことより、ADAMTS13の基質の種類や測定法によらず、ビリルビンはADAMTS13活性の阻害因子として働くことが明らかとなった。
ビリルビン(シスメックス社)を0,10,20,40mg/dLとなるように正常人血漿に添加し、SDS−アガロースゲル電気泳動法[エム・フルラン(M. Furlan)ら,「ブラッド(Blood)」,(米国),1997年,第89巻,p.3097−3103.]によりADAMTS13活性を測定した。結果を図5に示す。vWFのA2ドメインの73個のペプチドを利用したFRETS−vWF73法と同様に、血漿から精製したvWFを基質としたSDS−アガロース電気泳動法による活性測定法においてもビリルビンによる活性阻害が認められた。これらのことより、ADAMTS13の基質の種類や測定法によらず、ビリルビンはADAMTS13活性の阻害因子として働くことが明らかとなった。
本発明は、ADAMTS13比活性低値の原因を把握することに適用することができる。
Claims (4)
- フォンビレブランド因子切断酵素の比活性が低値である対象において、ビリルビン量を測定することを特徴とする、フォンビレブランド因子切断酵素の比活性低値の原因を決定する方法。
- 更にヘモグロビン量を測定する、請求項1に記載の方法。
- フォンビレブランド因子切断酵素の比活性が低値である対象において、ビリルビン量を測定することを特徴とする、フォンビレブランド因子切断酵素の比活性低値に対する治療法を決定する方法。
- 更にヘモグロビン量を測定する、請求項3に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006328296A JP2008136453A (ja) | 2006-12-05 | 2006-12-05 | フォンビレブランド因子切断酵素の活性阻害因子把握方法 |
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Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004029242A1 (ja) * | 2002-09-25 | 2004-04-08 | Juridical Foundation The Chemo-Sero-Therapeutic Research Institute | フォンビルブランド因子特異的切断酵素に対する抗体及びそれを用いたアッセイ系 |
-
2006
- 2006-12-05 JP JP2006328296A patent/JP2008136453A/ja active Pending
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