JP2008135383A - 回路遮断器のリモート操作装置 - Google Patents

回路遮断器のリモート操作装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回路遮断器のハンドルをON,OFF,RESET位置に切換操作する際に、その操作行程全域で平均した高い電磁推力を確保し、切換終端位置ではハンドルに過大な衝撃荷重を加えることなく、安定した動作と操作機能が発揮できるように改良する。
【解決手段】回路遮断器1のハンドル1aに電磁リニアアクチュエータの可動子を連結し、リモート操作指令により前記アクチュエータを駆動してハンドルをON,OFF,RESET位置に切換操作するようにしたリモート操作装置2において、前記の電磁リニアアクチュエータを、複数の永久磁石14を配列した界磁部15と、3脚形磁気ヨーク16の各脚に操作コイル17a,17b,17cを巻装して界磁部に対向させたコイル部18からなる永久磁石型リニアパルスモータで構成する。そして、操作行程の途上で操作コイルの励磁パターンを順次切換えて通電制御することにより、可動子を歩進動作させて回路遮断器のハンドルを切換終端位置に向けてステップ状に駆動させるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、配線用遮断器,漏電遮断器などの回路遮断器に取付けて遮断器のハンドルを遠隔操作によりON,OFF、RESET位置に駆動するリモート操作装置に関する。
低圧配電設備のコンポーネントとして使用する頭記の回路遮断器は配電盤,制御盤などに装備して集中監視システムを構築しており、この回路遮断器には外部付属装置として外部から指令(電気信号)を与えて回路遮断器のハンドルをON,OFF,RESET位置に切換え操作するようにしたリモート操作装置が使用されている。また、このリモート操作装置として、駆動モータ,減速歯車,送りねじ機構を組合せた在来の電動駆動方式に代え、電磁式のリニアアクチュエータで操作ハンドルを直接駆動するようにした方式のリモート操作装置が既に製品化されて公知である(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。
次に、特許文献1および特許文献2に開示されている回路遮断器のリモート操作装置、およびそのリモート操作装置を適用する回路遮断器の構成を図6〜図8で説明する。
まず、図6(a)〜(c)において、1は回路遮断器(配線用遮断器)、1aは遮断器ケース1bのカバーから上方に突き出たロッカー式の開閉操作ハンドル、2は回路遮断器1の頂部に装着して前記ハンドル1aに連係させたリモート操作装置である。ここで、リモート操作装置2は、ケース3の内部にガイドレール4、ガイドレール4に案内支持した可動子5(可動子の詳細構造については後記する)、E字形の磁気ヨーク6aに操作コイル6bを巻装して前記可動子5の移動経路の両側に配した一対の固定子6からなる電磁リニアアクチュエータを装備した構成になる。このリモート操作装置2を回路遮断器1に取付けた状態では、前記可動子5の下面に形成した凹所に回路遮断器の操作ハンドル1aを嵌合して連結している。なお、7は前記可動子5に設けた手動操作用のハンドル、8は本体ケース3の頂面に設けた補助蓋である。
一方、図7で示すように、回路遮断器1のハンドル1aは、トグルリンクに開閉ばねを組合せた開閉機構1cを介して主回路接点機構1dの可動接触子に連繋しており、さらに開閉機構1cはラッチ機構を介して過電流引外し装置1eに連繋されている。そして、回路遮断器1の単独使用状態でハンドル1aを図中に表したOFFからON位置,ONからOFFの位置に移動すると、ハンドル1aの動きに連動して開閉機構1c(トグルリンクが開閉ばねで蓄勢されている)が反転動作し、主回路接点が閉極,開極する。また、過電流引外し装置1eが主回路の過電流を検知してラッチ機構を釈放すると、回路遮断器1がトリップ動作して主回路接点が開極し、ハンドル1aはトグルリンクと開閉ばねとの釣り合い条件からONとOFFの中間のTRIP位置に停止してトリップ動作を表示する。なお、トリップ動作後に主回路接点を再投入させるには、ハンドル1aをTRIP位置から一旦RESET位置に移動してラッチ機構をリセットさせた後、改めてON位置に投入することで主回路接点が閉極する。
次に、前記した電磁式リニアアクチュエータの従来構造を図8に示す。すなわち、可動子5(矢印方向へ移動可能に案内支持されている)は、固定子6に対向して左右側面に界磁用の永久磁石9を取付けている。一方、固定子6はE字形の磁気ヨーク6aの中央脚に操作コイル6bを巻装してコイル部を構成している。また、永久磁石9の長さ(N−S極間の距離)をA,磁気ヨーク6aの中央脚と外脚との間の距離をBとして、B<A<2Bの関係に設定されている。
上記の構成で、リモート操作装置2の操作コイル6bは、リモート操作装置2に設けられる端子部などを介して、外部に設置された外部装置と電気的に接続されており、図6に示したリモート操作装置2に外部からON,OFFの操作指令を与え、その指令に基づいてリニアアクチュエータの操作コイル6bに励磁電流を通電すると、その励磁電流の向きに対応して固定子6の磁気ヨーク6aと可動子5に設けた永久磁石9との間に磁気推力が発生する。そして、この磁気推力を受けて可動子5がガイドレール4に沿って一方のストロークエンドから他方のストロークエンドに向けて移動し、回路遮断器1のロッカー式ハンドル1aをON,OFF位置に切り換える。また、可動子5の移動経路の終端位置にはON,OFF位置の検知スイッチを配しておき、回路遮断器1のON,OFF操作時に可動子5がON,OFFの終端位置に到達すると、前記位置検知スイッチの動作信号を基に操作コイル6bの励磁を停止するようにしている。なお、操作コイル6bの無励磁状態では、可動子5は永久磁石9の磁力を受けてON,あるいはOFFに対応する終端位置に吸着保持されている。
次に、前記構成のリモート操作装置2を回路遮断器(小定格の配線用遮断器)1に装着して、リニアアクチュエータによりハンドル1aをON,OFF,RESET位置に駆動する際の推力・負荷特性の一例を図9に示す。なお、図9の特性図で横軸はハンドル1aの中央位置を基準にしたONおよびOFF方向のストローク(mm)を表し、縦軸は推力(N)(+はON方向,−はOFF方向)を表している。また、図中の特性線A,B,Cは、それぞれ回路遮断器をON操作,OFF操作,RESET操作する際に回路遮断器1のハンドル1aからリモート操作装置2のリニアアクチュエータに加わる負荷荷重(主とし開閉機構に備えた開閉ばねの反力)を表している。さらに、特性線D,Eはリニアアクチュエータの操作コイル6b(図8参照)にON,OFF方向の励磁電流(直流)を通電した際に可動子5に作用する電磁推力を表している。
上記の特性図で、推力=0の横軸線と各特性線A〜Eとで囲まれた面積は各操作の仕事量を表し、回路遮断器の操作ハンドルをON,OFF,RESET位置に切換えるには、
その行程途上でリニアアクチュエータの電磁推力(特性線D,E)が操作ハンドルの負荷荷重(特性線A〜C)に打ち勝つことが必要である。
この点に関して、回路遮断器のハンドルをONからOFFに切換える操作行程では、ハンドルの移動とともに負荷荷重(特性線B)が増加し、ストローク=0mmを過ぎた付近でピーク点に達した後、開閉機構の反転動作により負荷荷重が急減している。これに対し、リニアアクチュエータの電磁推力(特性線E)は、ハンドルのON位置で操作コイルの励磁を開始すると行程の前半で漸増し、さらにこの推力を受けて加速する可動子5には慣性力も加わるようになる。これにより、可動子5は移動行程の後半で負荷荷重(特性線B)のピーク点を乗り越え、その後はOFF終端位置まで一気に移動してハンドルのOFF操作が完了する。
また、回路遮断器のハンドルをOFFからONに切り換える操作での動作もほぼ同様であり、操作行程の後半で開閉機構が反転動作すると負荷荷重(特性線A)が急減する。これに対して、リニアアクチュエータの可動子は始動開始から電磁推力(特性線D)を受けて加速し、さらに慣性力も加わってON終端位置まで一気に移動して回路遮断器のハンドルのON操作が完了する。
一方、回路遮断器のトリップ動作時(リニアアクチュエータの操作コイルが無励磁状態)には、操作ハンドルに連結したリニアアクチュエータの可動子5が永久磁石9の磁力でON側に吸着保持されている。このために、回路遮断器のハンドル1aは単独使用のようにTRIP位置に移動することなくON位置の近くに停止したままとなる。そこで、回路遮断器のトリップ動作後に開閉機構をリモート操作装置でリセットさせるには、リニアアクチュエータの操作によりハンドルを一旦ONの終端位置まで戻した上で、改めてこのON位置からOFF方向に始動して開閉機構をリセット操作させる。なお、このリセット操作の行程では、開閉機構のラッチを鎖錠位置に掛止するためにOFF側のストロークエンド付近で負荷荷重(特性線C)が増大する。かかる点、可動子をON位置から始動させることにより、OFF終端位置まで移動してきた可動子は十分な慣性力も加わって負荷荷重(特性線C)を乗り越え、RESET位置に移動することになる。
特開2002−319504号公報(図1,図6) 特開2006−40665号公報(図3)
ところで、前記したリニアアクチュエータで回路遮断器のハンドルを切換え操作するリモート操作装置では、動作,機能面で次記のような問題点がある。
すなわち、図8に示した従来構造のリニアアクチュエータでは、操作指令を受けて操作コイル6bに励磁電流を通電すると、可動子5は電磁推力を受けて一方の終端位置から他方の終端位置に向けて一気に移動する。したがって可動子5は移動距離とともに加速され、さらに慣性力も加わって可動子5の移動速度が増加する。一方、ハンドルの負荷荷重(図9参照)は先記のように終端位置よりも手前で急減する。このために、ON,OFFの終端位置に到達したハンドルは遮断器ケースのカバー1b(図7参照)に開口した窓縁に激しく衝突し、その衝撃力で樹脂製のハンドルが折損することがある。そこで、従来のリモート操作装置では可動子のストロークエンドにダンパー機構を付設し、ハンドルの衝撃荷重を吸収して折損を防ぐようにしているが、構造が複雑化して製品がコスト高になる。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は前記課題を解決し、回路遮断器のハンドルを切換え操作する際に、その操作行程の全域で平均した電磁推力を確保しつつ、切換終端位置ではハンドルに過大な衝撃荷重を加えることなしに、安定した動作と操作機能が発揮できるように改良した信頼性の高い回路遮断器のリモート操作装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によれば、リモート操作装置は、固定子と可動子を有する電磁式リニアアクチュエータを備え、該可動子に回路遮断器のハンドルを連結し、リモート操作指令により前記アクチュエータを駆動してハンドルをON,OFF,RESET位置に切換操作するようにしたリモート操作装置において、
前記の電磁リニアアクチュエータを、複数の永久磁石を有する界磁部と、これに操作コイルを有するコイル部を対向させた永久磁石型リニアパルスモータで構成する。そして、前記操作コイルを通電制御することにより可動子をステップ状に歩進動作させて回路遮断器のハンドルを切換終端位置に向けて駆動させるようにし(請求項1)、そのリニアパルスモータは具体的に次記のような態様で構成する。
(1)前記の永久磁石型リニアパルスモータを、ハンドルの移動方向に沿って複数個の永久磁石を配列した界磁部と、3脚形磁気ヨークの各脚に操作コイルを巻装して前記界磁部の永久磁石列に対向するコイル部とで構成する。そして、前記永久磁石の1個分の長さをA,磁気ヨークの脚間ピッチをBとして、B≒(4/3)×Aとなるように設定する(請求項2)。
(2)前項(1)において、ON,OFF,RESET操作の行程途上におけるリニアパルスモータの駆動動作を界磁永久磁石の配列に対応する複数ステップに分ける。その上で、各ステップごとに磁気ヨークの各脚に巻装した操作コイルに付与する励磁パターンとして励磁電流を給電するコイルの選択,および励磁電流の方向を順次切換えて通電制御する(請求項3)。
(3)前記構成のリモート操作装置において、リニアパルスモータの界磁部,コイル部のいずれか一方を固定子、他方を可動子として、左右対象に並べて配置した2組のリニアパルスモータの可動子を回路遮断器のハンドルに連結する(請求項4)。
上記構成のリモート操作装置によれば、回路遮断器のハンドルをON,OFF,RESET位置に駆動する各操作行程で、電磁推力を受けて終端地点から始動する電磁式リニアアクチュエータの可動子がハンドルの切換終端位置に向けてステップ状に駆動動作するようになる。
ここで、ステップごとに励磁電流を流す操作コイルの選択,およびその操作コイルに流す励磁電流の方向を設定してその励磁パターンを順次切り換えて通電制御することにより、各ステップごとに可動子の動きはハンドルの負荷荷重および可動子の動摩擦抵抗を受けて整定して次のステップに歩進移動するようになる。したがって、アクチュエータの可動子は操作行程の全域で連続的に加速されることがなく、ハンドルが切換え終端位置に到達した時点でも、可動子からハンドルに大きな慣性力が作用することもない。しかも、操作コイル励磁パターンを各ステップに対応して順次切り換えることで、操作行程全域で平均した高い推力を確保することができる。
これにより、ハンドルは過大な衝撃力を受けずに切換終端位置に停止することになり、従来装置で問題となっていたハンドル折損の問題を解消して安全,かつ円滑にハンドルの切換え操作が行える。また、リモート操作装置にはダンパー機構を付設する必要もなく、構造が簡単となってコストの低減が図れる。
また、リニアパルスモータの界磁部,コイル部のいずれか一方を固定子、他方を可動子として、左右対象に並べて配置した2組のリニアパルスモータの可動子を回路遮断器のハンドルに連結することで、各組のリニアパルスモータの推力でハンドルを駆動できるほか、各組の固定子と可動子との間で推力と直角方向に作用する磁気吸引力を相殺することができる。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図5に示す実施例に基づいて説明する。
まず、図1に第1の実施例に係わるリモート操作装置の構成を示す。なお、図1(a)はリモート操作装置を回路遮断器に装着した状態の外観斜視図、図1(b)はリモート操作装置を構成する永久磁石型リニアパルスモータの模式構成図である。
この実施例のリモート操作装置2は、左右に並ぶ2組の永久磁石型リニアパルスモータ10を備えており、このリモート操作装置2を回路遮断器1のケース頂部に搭載した上で、次記のようにリニアパルスモータ10の固定子11を遮断器のケースに固定し、可動子12を回路遮断器1のハンドル1aに連結している。
すなわち、図1(b)で示すように、永久磁石型リニアパルスモータ10は帯状の磁気ヨークからなるベース13に複数の永久磁石14を一列に配列した界磁部15と、3脚形磁気ヨーク16の各脚16a,16b,16cに操作コイル17a(コイル1),17b(コイル2),17c(コイル3)をそれぞれ巻装したコイル部18とからなる。
そして、リモート操作装置2の操作コイル17a,17b,17cは、リモート操作装置2に設けられる端子部などを介して、外部に設置された外部装置と電気的に接続される。
ここで、永久磁石14は板厚方向に着磁された短冊形の磁石で、隣り合う永久磁石14の間でN,S極が互いに逆極性となるように交互に反転して配列し、この永久磁石14の列にコイル部18がギャップを隔てて対向している。また、前記の永久磁石14の1個分の長さをA,3脚形磁気ヨーク16の脚間ピッチをBとして、B≒(4/3)×Aとなるように設定されている。
また、この実施例では前記のコイル部18を固定子11とし,界磁部15を可動子12として、左右に並ぶ2組のリニアパルスモータ10はその界磁部15を内側に配置し、コイル部18を外側に配置している。そして、図示のように2組の界磁部15を背中合わせにして可動子フレーム19の左右両側に結合し、この可動子フレーム19を図示してないガイドレール(図6のガイドレール4に対応する)に案内支持した上で回路遮断器1のケース頂部に突き出したハンドル1aに嵌合連結する。また、コイル部18は図示してないケース(図6のケース3に対応))の内部に配置し、このケースを回路遮断器1のケース頂面の所定位置にねじ止め締結している。
ここで、上記構成のリモート操作装置2を回路遮断器1に装着してハンドル1aをON,OFF,RESET操作する際には、リモート操作装置2に外部から操作指令を与える。そして、この操作指令に基づきリニアパルスモータ10のコイル部18に巻装した操作コイル17a,17b,17cに後記の励磁パターンに対応する励磁電流を給電するように通電制御すると、コイル部18と界磁部15との間に電磁推力が作用し、この電磁推力を受けて回路遮断器1のハンドル1aに連結した可動子12が歩進動作してハンドル1aを切換終端位置に向けて駆動する。
次に、回路遮断器1のハンドル1aをOFF位置からON位置に操作する場合を例に、リモート操作装置2の通電制御,および移動動作について詳細に説明する。まず、コイル部18の操作コイルに付与する励磁パターンとして、切換操作途上でコイル1(操作コイル17a),コイル2(操作コイル17b),コイル3(操作コイル17c)に印加する励磁電圧のタイムチャートを図3(a)〜(c)に示す。また、図3に示した励磁パターンに対応して操作コイルに通電する励磁電流の方向,および界磁部15の永久磁石14とコイル部18の磁気ヨーク16との間を通る磁束の経路を図4(a)〜(c)に表す。
すなわち、回路遮断器1のハンドル1aをOFF位置からON位置に操作する場合には、その移動行程に合わせて励磁パターンを#1〜#7の複数ステップ(1ステップの時間100ms)に分け、各ステップでは図3(a)〜(c)で示すように3個の操作コイル(コイル1〜コイル3)のうちから選択した2個の操作コイルに図示のような+電圧,−電圧に印加して励磁電流を通電する。一方、図4(a)はコイル1を無励磁、コイル2に+電圧,コイル3に−電圧を印加した励磁パターン(図3のステップ#2)に対応した状態を表し、図中に表示した太線矢印は励磁電流の起磁力によって磁気ヨークに発生する磁束の向きを表している。また、図4(b)はコイル1が+電圧,コイル2が無励磁,コイル3が−電圧の励磁パターン(図3のステップ#3)に対応する状態を表し、図4(c)はコイル1が+電圧,コイル2が−電圧,コイル3が無励磁の励磁パターン(図3のステップ#4)に対応する状態を表している。
また、前記の各励磁パターンに対応するリニアパルスモータの推力特性,および回路遮断器1のON,OFF,RESET操作でハンドル1aからリモート操作装置2に加わる負荷荷重を表す推力特性を図5に示す。図5において、横軸は図9に示した特性図と同様に、ハンドルのON,OFF方向に沿ったストローク(mm)、縦軸は推力(N)を表している。また、特性線A,B,CはそれぞれON操作,OFF操作,RESET操作時の負荷荷重(+はON方向の負荷荷重,−はOFF方向の負荷荷重)である。さらに、特性線a〜fは図中に表記した各励磁パターンa〜fに対応する推力(+はON方向の推力,−はOFF方向の推力)を表し、また特性線gは操作コイルの非励磁状態で界磁部15の永久磁石14とコイル部18の磁気ヨーク16との間に作用する吸引推力を表している。
次に、リニアパルスモータ10の動作について説明する。すなわち、コイル部18(固定子11)の磁気ヨーク16と界磁部15(可動子12)の永久磁石14とが図4(a),(b),(c)のように相対位置している状態で、操作コイルの励磁パターンにより磁気ヨーク16の脚と永久磁石14との間に図示のような経路を辿って磁束φが通ると、界磁部15とコイル部18との間には可動子12の移動方向の成分を持った磁気推力(磁気吸引力)が生じ、この推力を受けて可動子12は矢印F方向に駆動される。なお、コイル部18と界磁部15との相対位置が図示から若干右方向に変位すると磁束分布が変化して矢印F方向の推力が減少し、これにハンドル1aの負荷荷重および可動子12の動摩擦抵抗力も加わって可動子12の動きが停止する方向に整定するようになる。
したがって、操作コイルに付与する励磁パターンを図3に示したステップに沿って順次切換えるように通電制御(開ループ制御)することにより、その途上で可動子12は図4(a)→(b)→(c)のようにステップ状に歩進動作して移動することになる。また、前記の励磁パターンによる歩進動作を図5に示した推力特性図の特性線で表すと、操作行程の途上で可動子に作用する推力が特性線a→b→c→d→e→f→aの順に切り替わる(各特性線の波形が交差する点で右隣りの特性線に移行するように励磁パターンを切換える)。これによりON操作行程の全域で平均的に高い推力が得られる。しかも、操作行程の後半で負荷荷重のピーク点を越えた終端位置に移動すると、可動子の動きが整定してハンドルを駆動する推力(a特性線)も殆ど0(N)にまで減少する。
ここで、前記永久磁石14の1個分の長さをA、3脚形磁気ヨーク16の脚間ピッチをBとして、B≒(4/3)×Aとなるように設定することが望ましい。
すなわち、図4に示したように、本発明の3脚形磁気ヨーク16は、磁気ヨーク16内を通過する磁束ループを形成するために、図1(b)の脚16a〜cのいずれか2つをN極とS極にする必要がある。脚16a〜cのいずれか2つをN極とS極にする組合せは、6通りある。
表1に3脚形磁気ヨーク16の脚16a〜cの励磁パターンを示す。
[表1]
┌──┬────┬───┬────┐
│ │ 16a │ 16b │ 16c │
├──┼────┼───┼────┤
│#1│ S │ N │ ― │
├──┼────┼───┼────┤
│#2│ ― │ N │ S │
├──┼────┼───┼────┤
│#3│ N │ ― │ S │
├──┼────┼───┼────┤
│#4│ N │ S │ ― │
├──┼────┼───┼────┤
│#5│ ― │ S │ N │
├──┼────┼───┼────┤
│#6│ S │ ― │ N │
└──┴────┴───┴────┘
この励磁パターンは、図3に示した通電パターン#1〜#6で操作コイル17a(コイル1),17b(コイル2),17c(コイル3)に通電することにより形成される。図3の通電パターンは、#1〜#6の6通りであり、#7は#1と同じである。表1において、#4〜#6は、#1〜#3の磁極の極性を反転した関係になっている。すなわち#1に対して#4,#2に対して#5,#3に対して#6が極性反転励磁パターンである。図5は、各通電パターンにおける推力特性を表した図である。
表1および図3の#1〜#6は、図5のa〜fにそれぞれ対応している。すなわち、表1の励磁パターンと同様に、図5の推力特性もa-d,b-e,c-fにおいて対称的に反転する。
ここで、3脚形磁気ヨーク16を順次移動させるためには、連続する励磁パターンにおいて、脚16a〜cのいずれか1つの脚の極性が反転するか、または、励磁していなかった脚が励磁しなければならない。さらに、この極性を持った脚に対向する永久磁石14の極性も、励磁した脚に対して反磁性でなければならない。
尚且つ、#1から#4へ進む間に、3脚形磁気ヨーク16は、永久磁石14の長さAだけ移動する。そして、ある励磁パターンに続く次の零時パターンでは、3脚形磁気ヨーク16と永久磁石14の相対位置は、対向する永久磁石14の長さAの1/3分だけ移動する。
図10は、各通電パターン時のコイル部18と界磁部15の相対的位置を表す図である。図10の(a)は#1,(b)は#2,(c)は#3,(d)は#4,(e)は#5,(f)は#6にそれぞれ対応する。
整然的に推力を確保するためには、#1〜#4の間、永久磁石14の長さAを3等分して移動するのが望ましく、すなわち順次励磁するパターンにおいては、永久磁石14の長さAに対して、1/3ずつ移動させて図5にようにストロークに対して偏りの無い推力特性が確保される。このように、#1と#4の間で補間的に#2,#3の励磁を行うことで、図5に示したようなストローク位置における発生推力が整然的に得られる。
この励磁パターン毎に永久磁石14の長さAに対して1/3ずつ移動させるためには、表1の励磁パターン全てにおいて脚16a〜cの磁極が対向する永久磁石14と釣り合い、磁気的に安定状態が保てる相互寸法関係に無くてはならない(図10参照)。
そのため、Bの値の許容変化範囲は、(3/3)×Aから(5/3)×Aの範囲以内である。そして、Bの値は、(4/3)×Aとすることがより望ましい。
上記した可動子の駆動動作によれば、従来装置のようにハンドルのON操作途上で可動子が次第に加速して移動速度が高まり、ON終端位置でハンドルが遮断器ケースに激しく衝突するような現象がなくなる。したがって、ON操作行程中では回路遮断器からリモート操作装置に加わる負荷荷重を十分上回る電磁推力を確保しつつ、ハンドルをOFF位置からON位置へ安全に切換え操作することができる。しかも、2組のリニアパルスモータ10を左右対象に並べてハンドル1aに連結することで、各組の固定子11と可動子12の間で推力と直角方向に作用する磁気吸引力(推力に寄与しない)を相殺することができる。これにより、可動子12の案内機構に不要な摺動摩擦が増加することがなくなる。また、従来装置のようにストローク終端で可動子の速度を吸収減速するダンパー機構なども省略して構造の簡略化が図れる。
なお、回路遮断器をOFF操作,RESET操作する場合でも、ON操作と同様に操作コイルの励磁パターンをステップ状に順に切り換えて通電制御することにより、可動子をON位置からOFF位置,RESET位置に向け歩進動作させてハンドルを安全に切換操作することができる。
また、この実施例では、先記した励磁パターンを時間で切換制御(開ループ制御)しているが、永久磁石の配列に対応した位置センサーを設け、このセンサーの検出した可動子の位置信号を基に励磁パターンを切換え制御(閉ループ制御)することも可能である。
次に先記した実施例1の応用実施例として、リニアパルスモータの界磁部を固定子とし、コイル部を可動子として構成したリモート操作装置を図2(a),(b)に示す。
すなわち、固定子11は、磁気ヨークからなるベース13と永久磁石14からなる界磁部15からなり、可動子12は、コイル部18と、該コイル部18と一体に移動する可動子フレーム19から構成されている。可動子フレーム19は、ガイドレール21に案内支持されるとともに、図6の可動子5と同じように回路遮断器の操作ハンドル1aを収納する凹部を下端に備え、上端にハンドル7を備えている。
左右に並べて回路遮断器1のケース頂部に設置した2組のリニアパルスモータ10は、実施例1(図1参照)とは逆にコイル部18を内側、界磁部15を外側に向けて背中合わせに配置する。そして、界磁部15(固定子11)はリモート操作装置2のケース20の左右側壁に沿ってその内側に布設し、可動子12の可動フレーム19をガイドレール21に案内支持した上で、回路遮断器のハンドル1aに連結するようにしている。この構成により、先記の実施例1と同様に操作行程の途上で可動子11を駆動動作させて回路遮断器1のハンドル1aを安全にON,OFF,RESET操作することができる。
なお、実施例1と実施例2とを比べた場合に、ハンドルの操作行程途上で得られる電磁推力は同じであるが、実施例1ではコイル部18を固定子11としたことで、操作コイルに対する励磁用給電線を固定的に配線することができて配線が簡単になる。また、界磁部15の所要長さ寸法についても、実施例2ではハンドル1aの移動ストローク全域に亙って永久磁石14を配列する必要がある。これに対して、実施例1の構成ではコイル部18をハンドル1aのストローク中央に配置することで、実施例2の構成に対して、界磁部15の所要長さ寸法を短縮することが可能である。
本発明の実施例1に係わるリモート操作装置の構成図で、(a)は回路遮断器に装着した状態の外観図、(b)は(a)におけるリニアパルスモータの模式構成図 本発明の実施例2に係わるリモート操作装置の構成図で、(a)は回路遮断器に装着した状態の外観図、(b)は(a)におけるリニアパルスモータの模式構成図 図1の構成で、回路遮断器のハンドルをON操作する場合におけるリニアパルスモータのコイル部に与える励磁パターンを表す図で、(a),(b),(c)はそれぞれコイル部のコイル1,コイル2,コイル3に対応するタイムチャート図 図3の励磁パターンに対応する操作コイルの励磁電流の方向,およびコイル部と界磁部との間を通る磁束の経路を表す図 図3の励磁パターンに対応する電磁推力,および回路遮断器のハンドルの負荷荷重を表す特性図 従来におけるリモート操作装置の構成図で、(a)は回路遮断器にリモート操作装置を装着した状態の側視断面図、(b),(c)はそれぞれ(a)の縦断正面図,およびリモート操作装置の横断平面図 図6における回路遮断器の内部構造図 図6のリモート操作装置に採用した従来の電磁リニアアクチュエータの構成図 図8による電磁リニアアクチュエータによる推力を回路遮断器の負荷荷重とともに表した特性図 各通電パターン時の操作コイル18と界磁部15の相対的位置を表す図である。(a)は#1,(b)は#2,(c)は#3,(d)は#4,(e)は#5,(f)は#6にそれぞれ対応する。
符号の説明
1 回路遮断器
1a ハンドル
2 リモート操作装置
10 リニアパルスモータ
11 固定子
12 可動子
14 永久磁石
15 界磁部
16 3脚形磁気ヨーク
17a,17b.17c 操作コイル
18 コイル部

Claims (4)

  1. ロッカー式ハンドルを備えた回路遮断器に装着して前記ハンドルをON,OFF,RESET位置に切換え操作する回路遮断器のリモート操作装置であって、そのリモート操作装置は、固定子と可動子を有する電磁式リニアアクチュエータを備え、該可動子に回路遮断器のハンドルを連結し、リモート操作指令に基づくリニアアクチュエータの駆動動作でハンドルを切換えるようにしたものにおいて、
    前記の電磁式リニアアクチュエータを、複数の永久磁石を有する界磁部と、これに操作コイルを有するコイル部を対向させた永久磁石型リニアパルスモータで構成し、その操作コイルを通電制御することにより可動子を切換終端位置に向けて駆動動作させて回路遮断器のハンドルを切換えるようにしたことを特徴とする回路遮断器のリモート操作装置。
  2. 請求項1に記載のリモート操作装置において、永久磁石型リニアパルスモータが、複数個の永久磁石をハンドルの移動方向に沿って配列した界磁部と、3脚形磁気ヨークの各脚に操作コイルを巻装して前記界磁部の永久磁石列に対向するコイル部とからなり、かつ前記永久磁石の1個分の長さをA,磁気ヨークの脚間ピッチをBとして、B≒(4/3)×Aに設定したことを特徴とする回路遮断器のリモート操作装置。
  3. 請求項2に記載のリモート操作装置において、ON,OFF,RESET操作の行程途上におけるリニアパルスモータの駆動動作を界磁永久磁石の配列に対応する複数ステップに分けた上で、各ステップごとに磁気ヨークの各脚に巻装した操作コイルに付与する励磁パターンを順次切換えて通電制御するようにしたことを特徴とする回路遮断器のリモート操作装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のリモート操作装置において、リニアパルスモータの界磁部,コイル部のいずれか一方を固定子、他方を可動子として、左右対象に並置した2組のリニアパルスモータの可動子を回路遮断器のハンドルに連結したことを特徴とする回路遮断器のリモート操作装置。
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