JP2008134273A - 電気光学装置用基板及び電気光学装置、並びに電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶装置等の電気光学装置において、各画素における開口領域に効率的に集光すると共に、長期間に亘って高品質な画像を表示可能とする。
【解決手段】電気光学装置用基板は、第1透明基板(210)と、この第1透明基板上に配置され、第1透明基板に面する側の表面における開口領域(D1)を除く非開口領域(D2)の少なくとも一部に、非開口領域に入射される光を開口領域へ向かうように屈折させるための溝(225)が掘られた第2透明基板(220)とを備える。更に、第1及び第2透明基板は、開口領域において、オプティカルコンタクトによって互いに接合される。
【選択図】図4
【解決手段】電気光学装置用基板は、第1透明基板(210)と、この第1透明基板上に配置され、第1透明基板に面する側の表面における開口領域(D1)を除く非開口領域(D2)の少なくとも一部に、非開口領域に入射される光を開口領域へ向かうように屈折させるための溝(225)が掘られた第2透明基板(220)とを備える。更に、第1及び第2透明基板は、開口領域において、オプティカルコンタクトによって互いに接合される。
【選択図】図4
Description
本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置に用いられる電気光学装置用基板、及び該電気光学装置用基板を備えてなる電気光学装置、並びに該電気光学装置を備えた、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
この種の電気光学装置では、その画像表示領域内に、データ線、走査線、容量線等の各種配線や、薄膜トランジスタ(以下適宜、TFT(Thin Film Transistor)と称す)等の各種電子素子が作り込まれたTFTアレイ基板と、対向基板とが、例えば液晶層等の電気光学物質層を介して対向配置されている。このため、電気光学装置に平行光を入射した場合、そのままでは、全光量のうち各画素の開口率に応じた光量しか利用できない。
そこで従来は、各画素に対応するマイクロレンズを含んでなるマイクロレンズアレイを対向基板に作り込んだり、マイクロレンズアレイ板を対向基板に貼り付けたりしている。このようなマイクロレンズによって、そのままでは各画素における開口領域を除いた非開口領域に向かって進行する筈の光を、画素単位で集光して、電気光学物質層を透過する際には、各画素の開口領域内に導かれるようにしている。この結果、電気光学装置において明るい表示が可能となる。
ここで特に、このようなマイクロレンズアレイ板は、一般的には、例えば対向基板の全面に塗布された光硬化性接着剤や熱硬化性接着剤などの接着剤によって貼り付けられる。また、対向基板にマイクロレンズアレイを作り込む場合においても、一般的には、対向基板は、マイクロレンズアレイ板とカバーガラスとを、このような接着剤によって貼り合わせることにより形成される。このような接着剤が用いられる場合、接着剤に気泡や不純物が混入し、画質が低下してしまうおそれがあるという問題点がある。そこで、例えば特許文献1では、マイクロレンズアレイ板と対向基板とを、画素が配列された画像表示領域の周辺に位置する周辺領域で接着剤によって互いに接着させ、画像表示領域には接着剤を配置しないことで、接着剤に起因した画質の低下を防止する技術が提案されている。
しかしながら、特許文献1に開示された技術によれば、マイクロレンズアレイ板と対向基板とを互いに接着させる接着剤からなる接着層の膜厚が均一になるように、接着剤の量を制御することは困難であり、接着層の膜厚によって規定されるマイクロレンズアレイ板と対向基板との間の距離が画像表示領域において不均一になってしまうおそれがあるという技術的問題点がある。このようなマイクロレンズアレイ板と対向基板との間の距離の不均一さに伴って、対向基板とTFTアレイ基板との間の距離(即ち、基板間ギャップ、言い換えれば、液晶層等の電気光学物質層の厚さ)が不均一になってしまい、画像表示領域における表示画像の明るさにむらが生じてしまうなど画質が低下してしまうおそれがある。更に、電気光学装置をプロジェクタのライトバルブとして用いる場合などのように、電気光学装置に比較的強力な光が入射される場合には、光によって接着剤の特性が劣化してしまうおそれがある。このような接着剤の特性の劣化に起因して、上述したような画質の低下が一層生じ易くなってしまうおそれがある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、各画素における開口領域に効率的に集光できると共に、長期間に亘って高品質な画像を表示可能とする電気光学装置用基板、及び該電気光学装置用基板を備えた電気光学装置、並びに該電気光学装置を具備してなる電子機器を提供することを課題とする。
本発明の電気光学装置用基板は上記課題を解決するために、第1透明基板と、該第1透明基板上に配置され、前記第1透明基板に面する側の表面における開口領域を除く非開口領域の少なくとも一部に、前記非開口領域に入射される光を前記開口領域へ向かうように屈折させるための溝が掘られた第2透明基板とを備え、前記第1及び第2透明基板は、前記開口領域において、オプティカルコンタクトによって互いに接合される。
本発明の電気光学装置用基板は、例えば、複数の画素が配列された画素領域(或いは「画像表示領域」とも呼ぶ)に、データ線、走査線等の各種配線や、画素スイッチング用TFT等の各種電子素子が作り込まれた素子基板に、例えば液晶層等の電気光学物質層を介して対向配置される対向基板として用いられる。
本発明では、第1透明基板は、例えばガラス基板等の透明な基板からなる。第2透明基板は、例えばガラス基板等の透明な基板からなり、その第1透明基板に面する側(即ち、第1透明基板に接合される側)の表面における非開口領域の少なくとも一部に、溝が掘られている。ここで本発明に係る「非開口領域」とは、開口領域を除く領域をいい、本発明に係る「開口領域」とは、例えば画素領域内において画素毎に表示に寄与する光が出射する領域など、有効領域内において電気光学素子或いは電気光学物質による電気光学動作が実際に行なわれる領域をいう。言い換えれば、非開口領域とは、例えば画素領域内において画素毎に表示に寄与する光が出射しない領域など、有効領域内において電気光学素子或いは電気光学物質による電気光学動作が実際に行なわれない領域をいう。例えば、画素領域に複数の画素がマトリクス状に配列される場合、開口領域は、画素毎に対応したマトリクス状の領域として規定され、非開口領域は、画素毎の開口領域を互いに隔てる、例えば格子状の領域として規定される。第2透明基板の表面に掘られる溝は、第2透明基板上で平面的に見て、例えば開口領域を囲むように或いは開口領域の各辺に沿って掘られた、例えばV字溝或いはV溝として形成される。このような第2透明基板と第1透明基板とが互い接合されることにより、溝内に対応する光屈折部が形成される。即ち、光屈折部の内壁は、溝内における溝表面と、第1透明基板における溝表面に対向する対向表面とによって規定される。光屈折部の内部空間の状態は、第1及び第2透明基板が互いに接合される際の周囲の雰囲気に応じて、気体が封入された状態或いは真空状態とされる。このような、第2透明基板上の非開口領域内に例えばV字溝等として形成された溝(言い換えれば、溝表面及び対向表面によって規定される光屈折部)によって、第1透明基板側から非開口領域に入射される光を開口領域へ向かうように屈折させ、例えば素子基板における開口領域へ出射させることができる。ここで、例えばガラス基板等からなる第2透明基板と例えば気体が封入された状態或いは真空状態とされた光屈折部との屈折率の差は、例えばガラス基板と樹脂との屈折率の差と比較して大きいので、第2透明基板における開口領域に比べて狭い非開口領域内に掘られた溝を、例えばマイクロレンズの高さと比べて小さな深さを有する場合であっても、非開口領域に入射される光を開口領域に向かうように、溝(より正確には、溝表面、或いは光屈折部と第2透明基板との界面)によって屈折させることができる。言い換えれば、溝内の溝表面は、非開口領域に入射される光を開口領域へ集光させるレンズ面として機能することができる。即ち、例えば、液晶層等の電気光学物質層を介して対向配置された素子基板における画素領域に配列された複数の画素の各開口領域に効率的に集光することができる。
更に、第1及び第2透明基板は、開口領域において、オプティカルコンタクトによって互いに接合される。即ち、第1及び第2透明基板は、少なくとも開口領域において高精度に研磨され高度な平面性或いは平滑性を有しており、例えば樹脂接着剤等の接着剤を用いないで、互いに接合或いは接着される。ここで本発明に係る「オプティカルコンタクトによって互いに接合」とは、高精度に研磨された2つの基板表面を、接着剤等を使わずに互いに接合することを意味する。よって、当該電気光学装置用基板と例えば素子基板との間の距離(即ち、基板間ギャップ)を、画素領域において殆ど或いは完全に均一に制御することができる。即ち、仮に、第1及び第2透明基板を例えば熱硬化性樹脂接着剤或いは光硬化性樹脂接着剤等の樹脂接着剤によって互いに接着させる場合には必要である接着剤からなる接着層の膜厚の制御が不要となる。従って、例えば接着層の膜厚の制御の困難性或いは接着層の経時劣化に起因して、接着層の膜厚が不均一となってしまい、基板間ギャップが画素領域において不均一になってしまう事態を回避できる。加えて、接着層に気泡や不純物が混入し、画質に悪影響を及ぼしてしまうことを防止できる。これらにより、例えば光が照射されることなどによる接着剤の経時劣化に起因した、画質の経時劣化を防止できる。つまり、本発明の電気光学装置用基板によれば、光に対する耐光性に優れ、長期間に亘って明るく高品質な画像表示が可能となる。
以上説明したように、本発明の電気光学装置用基板によれば、第2透明基板における非開口領域に設けられた溝によって、各画素における開口領域に効率的に集光できる。更に、第1及び第2透明基板はオプティカルコンタクトによって互いに接合されるので、第1及び第2透明基板間に接着層が介在しない。よって、例えば接着層の膜厚制御の困難性や接着層の劣化に起因した画質への悪影響がない。従って、長期間に亘って高品質な画像を表示可能な電気光学装置を提供できる。
本発明の電気光学装置用基板の一態様では、前記第1及び第2透明基板が前記接合されることで形成され、前記溝内における溝表面によって内壁の一部分が規定されると共に前記第1透明基板における前記溝表面に対向する対向表面によって前記内壁の他の部分が規定される光屈折部の内部空間は、真空状態である。
この態様によれば、光屈折部の内部空間は、真空状態であるので、仮に、光屈折部の内部空間が、気体が封入された状態である場合と比較して、光屈折部の屈折率を小さくすることができる。よって、光屈折部と第2透明基板との屈折率差を、より大きくすることができる。従って、光屈折部によって、光を一層効率的に屈折させることができる。つまり、比較的小さな光屈折部によって、開口領域に集光させることができる。
尚、本発明に係る「真空状態」とは、大気圧より低い圧力の気体で満たされている空間の状態を包括する概念である。
本発明の電気光学装置用基板の他の態様では、前記第2透明基板上の前記第1透明基板に面する側とは反対側の表面における前記非開口領域の少なくとも一部に、遮光膜が形成される。
この態様によれば、遮光膜によって、例えば、当該電気光学装置用基板に対向配置される素子基板における非開口領域内に作り込まれた、例えば画素スイッチング用TFTを遮光することができる。
上述した、遮光膜が形成される態様では、前記溝は、前記非開口領域のうち少なくとも前記遮光膜が形成された遮光領域に形成されるように構成してもよい。
この場合には、溝によって、非開口領域のうち少なくとも遮光領域に入射される光を確実に、開口領域に向かうように屈折させることができる。よって、非開口領域に入射される光を開口領域に、より確実に集光させることができる。
上述した、溝が少なくとも遮光領域に形成される様では、前記遮光膜は、前記非開口領域を規定する格子状のパターンとして形成され、前記溝は、前記遮光領域に形成されるように構成してもよい。
この場合には、遮光膜は、いわゆるブラックマトリクスとして機能できる。更に、溝は、遮光領域に対応して、例えば格子状のパターンとして形成される。よって、非開口領域に入射される光を開口領域に、より確実に集光させることができる。
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置用基板(但し、各種態様を含む)を備える。
本発明の電気光学装置によれば、上述した本発明の電気光学装置用基板を備えるので、長期間に亘って高品質な画像を表示することができる。尚、本発明の電気光学装置は、例えば、上述した本発明の電気光学装置用基板と、例えば、複数の画素が配列された画素領域に、データ線、走査線等の各種配線や、画素スイッチング素子等の各種電子素子が作り込まれた素子基板とが、例えば液晶層等の電気光学物質層を介して対向配置されてなる。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置を具備してなる。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の電気光学装置を具備してなるので、高品質な画像表示を行うことが可能な、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置、電子放出装置(Field Emission Display及びConduction Electron-Emitter Display)、これら電気泳動装置、電子放出装置を用いた表示装置を実現することも可能である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の電気光学装置用基板及び電気光学装置、並びに電子機器の各実施形態を説明する。尚、本実施形態では、本発明の電気光学装置の一例として、駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例に挙げる。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る液晶装置について、図1から図6を参照して説明する。
第1実施形態に係る液晶装置について、図1から図6を参照して説明する。
先ず、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここに図1は、本実施形態に係る液晶装置の構成を示す平面図であり、図2は、図1のH−H´線断面図である。
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置では、TFTアレイ基板10と本発明に係る「電気光学装置用基板」の一例としての対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
図1において、シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。また、この一辺に沿ったシール領域よりも内側に、サンプリング回路7が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域の内側に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。また、TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
TFTアレイ基板10上には、外部回路接続端子102と、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104、上下導通端子106等とを電気的に接続するための引回配線90が形成されている。
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用TFTや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成されている。画像表示領域10aには、画素スイッチング用TFTや走査線、データ線等の配線の上層に画素電極9aがマトリクス状に設けられている。画素電極9a上には、配向膜(図示省略)が形成されている。他方、対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば遮光性金属膜等から形成されており、後述する図5に示すように、対向基板20上の画像表示領域10a内で、格子状にパターニングされている。そして、遮光膜23を覆うように、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9aと対向して対向基板20のほぼ全面に形成されている。対向電極21上には配向膜(図示省略)が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
尚、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他に、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路、検査用パターン等が形成されていてもよい。
次に、本実施形態に係る液晶装置の画素部の電気的な接続構成について、図3を参照して説明する。ここに図3は、本実施形態に係る液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。
図3において、画像表示領域10aを構成するマトリクス状に形成された複数の画素の夫々には、画素電極9a及びTFT30が形成されている。TFT30は、画素電極9aに電気的に接続されており、液晶装置の動作時に画素電極9aをスイッチング制御する。画像信号が供給されるデータ線6aは、TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snが所定のタイミングで書き込まれる。画素電極9aを介して液晶層50(図2参照)に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板に形成された対向電極21(図2参照)との間で一定期間保持される。
液晶層50を構成する液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として液晶装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射される。ここで保持された画像信号がリークすることを防ぐために、画素電極9aと対向電極21との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が電気的に接続されている。蓄積容量70を構成する一方の電極は、画素電極9aと電気的に接続されており、他方の電極は、固定電位を供給する容量線300と電気的に接続されている。蓄積容量70は、画像信号の供給に応じて各画素電極9aの電位を一時的に保持する保持容量として機能する容量素子である。蓄積容量70によれば、画素電極9aにおける電位保持特性が向上し、コントラスト向上やフリッカの低減といった表示特性の向上が可能となる。
次に、上述した本実施形態に係る液晶装置が備える対向基板の詳細な構成について、図4及び図5を参照して説明する。ここに図4は、一つの画素について、図2に示す断面の構成をより詳細に示す断面図である。図5は、対向基板における、遮光膜及び溝の配置関係を模式的に示す平面図である。尚、図4では、一つの画素についてのみ示しているが、他の画素も同様に構成されている。
図4において、対向基板20は、透明基板210及び220が互いに接合されることによって形成されている。
透明基板210は、本発明に係る「第1透明基板」の一例であり、ガラス基板からなる。
透明基板220は、本発明に係る「第2透明基板」の一例であり、透明基板210よりも薄い厚さを有するガラス基板からなる。透明基板220の表面のうち透明基板210に面する側(即ち、透明基板210に接合される側、つまり図中、上側)の表面における非開口領域D2に溝225が掘られている。一方、透明基板220の表面のうち透明基板210に面しない側(即ち、透明基板210に接合される側とは反対側、つまり図中、下側)の表面における非開口領域D2に、図2を参照して上述した遮光膜23が形成されている。更に、遮光膜23を覆うように、図2を参照して上述した対向電極21が透明基板220のほぼ全面に形成されている。対向電極21上には配向膜(図示省略)が形成されている。
図5に示すように、遮光膜23は、格子状の平面パターンを有するように形成されている。対向基板20において、遮光膜23によって非開口領域D2が規定され(即ち、遮光膜23が形成された遮光領域23aが非開口領域D2として規定され)、遮光膜23によって区切られた領域が開口領域D1となる。尚、遮光膜23をストライプ状に形成し、該遮光膜23と、TFTアレイ基板10側に設けられる容量線300やデータ線6a等の各種構成要素とによって、非開口領域を規定するようにしてもよい。
図4において、溝225は、遮光膜23と互いに重なるように、V字溝として形成されている。
図5に示すように、溝225は、遮光膜23と概ね同様に、格子状の平面パターンを有するように形成されている。尚、図5では、溝225におけるV字溝の中心225c(図4も参照)の位置のみを示している。溝225は、遮光膜23の幅と概ね同じ幅を有するように形成されている。
再び図4において、このような溝225が掘られた透明基板220と透明基板210とが互い接合されることにより、対向基板20には、溝225内に対応する光屈折部230が形成されている。即ち、光屈折部230の内壁は、溝225内における溝表面225aと、透明基板210における溝表面225aに対向する対向表面210aとによって規定されている。光屈折部230の内部空間は、真空状態となっている。光屈折部230は、開口領域D1を囲む、格子状の平面パターンを有することになる。
このような光屈折部230によって、透明基板210側から非開口領域D2に入射される光(図中、矢印P1で示す)を開口領域Dへ向かうように屈折させ、TFTアレイ基板10における開口領域D2へ向かう光として(図中、矢印P2で示す)出射させることができる。ここで、ガラス基板からなる透明基板220(屈折率は約1.46)と真空状態とされた光屈折部230(屈折率は約1.0)との屈折率の差は、例えばガラス基板(屈折率は約1.46)と樹脂(屈折率は約1.59など)との屈折率の差と比較して大きいので、透明基板220における開口領域D2に比べて狭い非開口領域D1内に掘られた溝225を、例えば典型的なマイクロレンズアレイ板に形成されるマイクロレンズの高さと比べて小さな深さを有する場合であっても、非開口領域D2に入射される光を開口領域D1に向かうように、溝225(より正確には、溝表面225a、或いは光屈折部230と透明基板220との界面)によって屈折させることができる。言い換えれば、溝225内の溝表面225aは、非開口領域D2に入射される光を開口領域D1へ集光させるレンズ面として機能することができる。即ち、液晶層50を介して対向配置されたTFTアレイ基板10における画像表示領域10aに配列された複数の画素電極9aの各開口領域D1に効率的に集光することができる。つまり、対向基板20に入射された光のうち非開口領域D2に向かう光も、溝225(或いは光屈折部230又は溝表面225a)の集光作用により開口領域D1に効率よく入射させ、光の利用効率を高めることができる。従って、本実施形態に係る液晶装置によれば、明るく高品質な画像表示が可能となる。
更に、透明基板210及び220は、開口領域D1において、オプティカルコンタクトによって互いに接合されている。即ち、透明基板210及び220はそれぞれ、開口領域において高精度に研磨され高度な平面性或いは平滑性を有しており、例えば樹脂接着剤等の接着剤を用いないで、互いに接合或いは接着されている。よって、当該透明基板210及び220が接合されてなる対向基板20とTFTアレイ基板10との間の距離(即ち、基板間ギャップ)を、画像表示領域10aにおいて殆ど或いは完全に均一に制御することができる。即ち、仮に、透明基板210及び220を例えば熱硬化性樹脂接着剤或いは光硬化性樹脂接着剤等の樹脂接着剤によって互いに接着させる場合には必要である接着剤からなる接着層の膜厚の制御が不要となる。従って、例えば接着層の膜厚の制御の困難性或いは接着層の劣化に起因して、接着層の膜厚が不均一となってしまい、基板間ギャップが画像表示領域10aにおいて不均一になってしまう事態を回避できる。加えて、接着層に気泡や不純物が混入し、画質に悪影響を及ぼしてしまうことを防止できる。これらにより、例えば各画素に対応したマイクロレンズが配列されたマイクロレンズアレイ板を、接着剤によって例えば対向基板に接着する場合に生じ得る、例えば光が照射されることなどによる接着剤の劣化に起因した画質の劣化を防止できる。つまり、本実施形態に係る対向基板20によれば、溝225(即ち、光屈折部230)によって、画素毎の開口領域D1に効率的に集光できると共に、開口領域D1におけるオプティカルコンタクトによる接合によって、装置の光に対する耐光性を向上させることができ、長期間に亘って明るく高品質な画像表示が可能となる。
更に、本実施形態では特に、光屈折部230の内部空間は、真空状態であるので、仮に、光屈折部230の内部空間が、例えば空気などの気体が封入された状態である場合と比較して、光屈折部230の屈折率を小さくすることができる。よって、光屈折部230と透明基板220との屈折率差を、より大きくすることができる。従って、光屈折部230によって、光を一層効率的に屈折させることができる。つまり、比較的小さな光屈折部230によって、開口領域D1に集光させることができる。
尚、光屈折部230の内部空間は、例えば空気などの気体が大気圧で封入された状態であってもよい。この場合には、仮に、光屈折部230の内部空間が、例えば樹脂などの固体或いは液体が封入された状態である場合と比較して、光屈折部230の屈折率を小さくすることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る液晶装置によれば、本実施形態に係る対向基板20を備えるので、透明基板220における非開口領域D2に設けられた溝225によって、各画素における開口領域D1に効率的に集光できる。更に、対向基板20を構成する透明基板210及び220はオプティカルコンタクトによって互いに接合されるので、透明基板210及び220間に接着層が介在しない。よって、例えば接着層の膜厚制御の困難性や接着層の劣化に起因した画質への悪影響がない。従って、長期間に亘って高品質な画像を表示することができる。
<変形例>
図6に変形例として示すように、透明基板220における非開口領域D1に、レンズ曲面226aを有する溝226を形成してもよい。ここに図6は、変形例における図4と同趣旨の断面図である。この場合にも、非開口領域D2に入射される光を開口領域D1へ集光させることができる。更に、上述した第1実施形態における溝225と比較して、より効率的に集光させることが可能となる。但し、構成の単純化或いは製造上の容易さという観点からは、上述した第1実施形態における溝225のように、V字溝として形成することが望ましい。
図6に変形例として示すように、透明基板220における非開口領域D1に、レンズ曲面226aを有する溝226を形成してもよい。ここに図6は、変形例における図4と同趣旨の断面図である。この場合にも、非開口領域D2に入射される光を開口領域D1へ集光させることができる。更に、上述した第1実施形態における溝225と比較して、より効率的に集光させることが可能となる。但し、構成の単純化或いは製造上の容易さという観点からは、上述した第1実施形態における溝225のように、V字溝として形成することが望ましい。
<電子機器>
次に、上述した電気光学装置である液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。ここに図7は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。以下では、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。
次に、上述した電気光学装置である液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。ここに図7は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。以下では、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。
図7に示されるように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110B及び1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110B及び1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、R及びBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。従って、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110B及び1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
尚、液晶パネル1110R、1110B及び1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
尚、図7を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置用基板、該電気光学装置用基板を備えた電気光学装置、及び該電気光学装置を備えてなる電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
6a…データ線、7…サンプリング回路、9a…画素電極、10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、11a…走査線、20…対向基板、21…対向電極、23…遮光膜、50…液晶層、52…シール材、53…額縁遮光膜、101…データ線駆動回路、102…外部回路接続端子、104…走査線駆動回路、106…上下導通端子、107…上下導通材、210、220…透明基板、225…溝、230…光屈折部、D1…開口領域、D2…非開口領域、
Claims (7)
- 第1透明基板と、
該第1透明基板上に配置され、前記第1透明基板に面する側の表面における開口領域を除く非開口領域の少なくとも一部に、前記非開口領域に入射される光を前記開口領域へ向かうように屈折させるための溝が掘られた第2透明基板と
を備え、
前記第1及び第2透明基板は、前記開口領域において、オプティカルコンタクトによって互いに接合される
ことを特徴とする電気光学装置用基板。 - 前記第1及び第2透明基板が前記接合されることで形成され、前記溝内における溝表面によって内壁の一部分が規定されると共に前記第1透明基板における前記溝表面に対向する対向表面によって前記内壁の他の部分が規定される光屈折部の内部空間は、真空状態であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置用基板。
- 前記第2透明基板上の前記第1透明基板に面する側とは反対側の表面における前記非開口領域の少なくとも一部に、遮光膜が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置用基板。
- 前記溝は、前記非開口領域のうち少なくとも前記遮光膜が形成された遮光領域に形成されることを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置用基板。
- 前記遮光膜は、前記非開口領域を規定する格子状のパターンとして形成され、
前記溝は、前記遮光領域に形成される
ことを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置用基板。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の電気光学装置用基板を備えた電気光学装置。
- 請求項6に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006318116A JP2008134273A (ja) | 2006-11-27 | 2006-11-27 | 電気光学装置用基板及び電気光学装置、並びに電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006318116A JP2008134273A (ja) | 2006-11-27 | 2006-11-27 | 電気光学装置用基板及び電気光学装置、並びに電子機器 |
Publications (1)
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JP2008134273A true JP2008134273A (ja) | 2008-06-12 |
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Family Applications (1)
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JP2006318116A Withdrawn JP2008134273A (ja) | 2006-11-27 | 2006-11-27 | 電気光学装置用基板及び電気光学装置、並びに電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008134273A (ja) |
-
2006
- 2006-11-27 JP JP2006318116A patent/JP2008134273A/ja not_active Withdrawn
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