JP2008134186A - 残留応力測定方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検査対象物表面の残留応力を測定する残留応力測定方法において、非破壊・非接触での残留応力測定ができる迅速で可搬性の高い残留応力測定方法及び装置を提供することにある。
【解決手段】検査対象物Aの検査領域Bを加熱する加熱用レーザ装置200と、検査領域Bに干渉計測用レーザ光を照射し、熱による応力開放に伴う弾性変形範囲内での変形量を、レーザ干渉計測法により計測するレーザ干渉計測装置100と、検査対象物Aの応力開放に伴う弾性変形範囲内での変形量から残留応力を測定するデータ処理装置400とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、残留応力測定装置及び残留応力測定方法に係り、特に、レーザ干渉計測技術を利用し、検査対象物表面の応力開放ひずみを非破壊非接触で測定する残留応力測定装置及び残留応力測定方法に関する。
モノづくりの過程において、非破壊検査の重要性がますます高まってきており、多種多様な欠陥に対する非破壊検査技術が開発されてきているが、製品の寿命や性能に大きな影響を及ぼす残留応力については、抜き取り試験での破壊検査が主であり、非破壊検査の場合には、大掛かりな装置を必要とし、現場での適用までは進んでいないのが実情である。
残留応力は、溶接等の塑性変形を伴う工程で必ず生じるものであり、自動車の車体から発電所の大型構造物まで、幅広い製造分野で問題となっている。特に、原子力プラントでは、圧力容器内のシュラウド等炉内構造物の残留応力が、問題となる。
残留応力の計測手法では、穿孔等により応力を開放し、そのひずみをひずみゲージで計測する方法が一般的である。この方法は破壊を伴うが、原理がシンプルであること、古くから研究開発されてきたことなどの理由で、最も実用的に用いられている。ひずみ量と残留応力値の関係は、次のように求められる。すなわち、溶接などで生じたひずみεは、弾性ひずみεと塑性ひずみεの和で表され(式(1))、残留応力σは、弾性ひずみεとの間にフックの法則が成り立つとして、等方性物質では、以下の式(2)が成立する。

ε=ε+ε …(1)

σ=E・ε …(2)

ここで、Eはヤング率である。したがって、応力開放法では、開放された弾性ひずみにヤング率を乗ずることで、直接残留応力を測定することができる。
一方、非破壊検査手法では、X線回折法や中性子回折法が利用されているが、どちらも放射線対策を必要とし計測装置が大掛かりなものになるため、利便性が低く、抜き取り試験など実験室レベルでの利用が中心である。また、装置の制約によっては、サイズの小さなものしか測れなかったり、表面に凹凸があると測れなかったりするため、結局加工を必要とし、完全な非破壊検査にならないという問題もある。また、これらを解消した可搬性に優れたセンサとして、磁歪法や音弾性法が研究されているが、これらは現状では主応力差のみしか計測できず、まだ実機適用にいたっていないのが現状である。
このような状況において、近年、簡便迅速かつ信頼性の高い残留応力測定を実現するため、応力開放法と光学的な干渉計測法を組み合わせた残留応力測定技術の開発が進められている。これは、従来のひずみゲージに代わり、非接触で分解能の高いレーザ干渉計測技術を用いて、穿孔や部分除去により残留応力が開放されて生じたひずみを計測するものである。
光学的な干渉計測法として、ESPI(Electric Speckle Pattern Interferometry:電子式スペックルパターン干渉計測)法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。ESPI法の検査原理は次の通りである。まず、レーザ光のようなコヒーレントな光を検査対象物表面(粗面)に照射すると、散乱により、複雑に干渉しあい、スペックルと呼ばれる点状のパターンが生じる。このスペックルパターンと照射光から分岐させた参照光とを撮影面で干渉させて露光し、その像を変位が生じる前後で2枚撮影し、この2枚の画像に画像処理を施し、広域を一括して変位分布を算出するものである。変位分布の算出の方法としては、フーリエ変換法や位相シフト法を用い、変位が生じることによる対物光の光路長の変化に対応した干渉縞として結果を得るものである。非特許文献1には、ESPI法そのものの他に、その画像処理法であるフーリエ変換法や位相シフト法について、詳述されており、この技術によれば、使用するレーザ光の約半波長の縞感度で変位を計測することができる。
また、他の光学的な干渉計測法として、ESPI法を応用し局所的な変位を見やすくしたシェアログラフィ法がある(例えば、特許文献1参照)。これは、検査対象領域から反射されたスペックルパターンを撮像素子の手前に設置した分光素子で2つに分け、分けられた2つの反射画像を検査対象物の表面方向に僅かにずらしてCCDなどの撮像素子で撮影するもので、この撮像素子の二重露光により、撮像された反射画像は微分画像となる。また、レーザ光は干渉性が高いため、二重露光される2つの画像は互いに干渉し、二重露光されたパターンは干渉パターンとなる。この操作を外部応力の変化の過程で2度行うことにより、外部応力によるひずみの微分値の経時変化が、干渉パターンの位相変化として得られる。このため、使用するレーザ光の波長レベルの微小な表面ひずみが計測される。シェアログラフィ法は、微分画像とすることで熱などの外部応力による低周波のひずみを除去し、局所的なひずみのみを画像化できることが特徴である。
応力開放法として、穿孔や部分除去により応力を開放する方法では、大きな破壊を生じ、完成した製品や稼働中の構造物に対しての適用が難しいため、最近では、それ以外の方法についても検討が進められている。
このような応力開放法としては、第1に、大電流パルスを検査対象物に直接作用させて、応力を開放するものである(例えば、特許文献2参照)。第2に、検査対象物を加熱して、応力を開放するものである(例えば、非特許文献2,3参照)。第3に、検査対象物をレーザ光により加熱して、応力を開放するものである(例えば、特許文献3参照)。
特開平7−218449号公報 特表2003−514247号公報 米国特許第5432595号明細書 早川峰之、「シェアログラフィーによる非破壊内部欠陥検査」、検査技術、日本工業出版、2004年6月1日発行、VOl.9、NO.6、第21頁から第26頁 山田勝稔 「加熱法による溶接残留応力の非破壊評価」 日本機械学会論文集A編70巻699号(2004.11) G.H.Kaufmann, "Measurement of residual stresses using local heating and a radial in-plane speckle interferometer," SAE Optical Engineering 44 (2005.9)
従来の残留応力計測方法は、一般に用いられている応力開放法は、穿孔などの破壊を伴い、計測時間も長くなる問題があった。また非破壊法では、X線回折や中性子回折など、大型で可搬性が悪く、また、こちらも計測時間が長いという問題があった。
また、特許文献2にも示されているように、特許文献2記載の方法では、加熱により塑性変形を起こし、冷却後に変形した量を計測しているため、非破壊法とはいえず、破壊法とも言えるものである。同様に、非特許文献2,3や、特許文献3記載の方法も、加熱により塑性変形を起こすものであり、非破壊法とはいえず、破壊法とも言えるものである。
本発明の目的は、検査対象物表面の残留応力を測定する残留応力測定方法において、非破壊・非接触での残留応力測定ができる迅速で可搬性の高い残留応力測定方法及び装置を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、検査対象物表面の残留応力を測定する残留応力測定方法において、前記検査対象物表面の検査領域を加熱し、前記検査領域に干渉計測用レーザ光を照射し、加熱による応力開放に伴う弾性変形範囲内での変形量を、レーザ干渉計測法により計測し、前記検査対象物の応力開放に伴う弾性変形範囲内での変形量から残留応力を測定するようにしたものである。
かかる方法により、非破壊・非接触での残留応力測定ができ、迅速で可搬性の高いものとなる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記弾性変形範囲内での変形量から残留応力を測定する際に、加熱による全変形量から、加熱による熱ひずみによる変形量を差し引いて、応力開放に伴う変形量を求め、この応力開放に伴う変形量から残留応力を測定するようにしたものである。
(3)上記(2)において、好ましくは、前記加熱による熱ひずみによる変形量は、前記検査対象物と同一材を加熱したときの温度分布から予め求めておくものである。
(4)上記(2)において、好ましくは、前記検査対象物が、測定方向に応力によるひずみを有し、その方向と直交する方向に応力によるひずみがない場合、前記加熱による熱ひずみによる変形量は、前記レーザ干渉計測法により、前記検査対象物の測定方向及びこの測定方向に直交する方向に対して変形量を測定し、直交する方向の測定量から求めるようにしたものである。
(5)上記(2)において、好ましくは、前記加熱による熱ひずみによる変形量は、前記検査対象物と同じ材質で残留応力のない参照用部材を加熱して求めるようにしたものである。
(6)上記(1)において、好ましくは、前記レーザ干渉計測法として、電子式スペックルパターン干渉計測法を利用するものである。
(7)上記(1)において、好ましくは、前記レーザ干渉計測法として、レーザシェアログラフィ法を利用するものである。
(8)上記(1)において、好ましくは、前記加熱手段は、レーザ加熱手段としたものである。
(9)上記(1)において、好ましくは、前記表面検査領域の加熱部の形状が線状である。
(10)上記(1)において、好ましくは、前記表面検査領域の加熱部の形状が分割された線状である。
(11)上記(1)において、好ましくは、残留応力緩和処理の前後で測定を行い、その差から残留応力の緩和効果を求めるものである。
(12)上記(1)において、好ましくは、加熱による温度変化を赤外線画像装置により加熱と同時に測定するようにしたものである。
(13)上記(12)において、好ましくは、加熱と同時にひずみを測定し、そのひずみの温度に対する変化から残留応力を計測するようにしたものである。
(14)上記目的を達成するために、本発明は、検査対象物表面の残留応力を測定する残留応力測定装置において、表面検査領域を加熱するレーザ加熱手段と、前記検査領域に干渉計測用レーザ光を照射し、熱による応力開放に伴う弾性変形範囲内での変形量を、レーザ干渉計測法により計測する計測用レーザ光照射手段と、前記検査対象物の応力開放に伴う弾性変形範囲内での変形量から残留応力を測定するデータ処理手段とを備えるようにしたものである。
かかる構成により、非破壊・非接触での残留応力測定ができ、迅速で可搬性の高いものとなる。
本発明によれば、検査対象物表面の残留応力を測定する残留応力測定方法において、非破壊・非接触での残留応力測定ができるとともに、迅速で可搬性の高いものとできる。
以下、図1〜図5を用いて、本発明の第1の実施形態による残留応力測定装置の構成及び動作について説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態による残留応力測定装置の構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による残留応力測定装置の構成図である。
本実施形態の残留応力測定装置は、レーザ干渉計測装置100と、加熱用レーザ装置200と、制御装置300と、データ処理装置400とを備えている。レーザ干渉計測装置100は、検査対象物Aの表面検査領域Bに照射するレーザ装置101と、その反射・干渉光及び参照光を受光し記録するCCDカメラ等の受光装置102を備え、干渉光学系103、拡大・集光光学系104を備えている。また、加熱用レーザ装置200は、検査対象物Aの表面の加熱領域Cに照射するレーザ装置201と、集光光学系202を備えている。ここで、検査領域Bと加熱領域Cの関係は、一致していてもよいし、ずれている場合や、一方が一方を完全に含んでいる場合もある。検査領域Bは一点であってもよいが、熱ひずみや応力開放によるひずみで位置が3次元的に移動するため一点を追うことは困難であるため、主にレーザ干渉計測法として、ESPI法が用い、ある範囲内を検査領域とする。ESPI法は、拡散されたレーザ光が粗面で乱反射して形成されるスペックルパターンを利用するもので、広範囲の領域での変形を計測することができる。
次に、図2を用いて、本実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法の工程を示すフローチャートである。
ステップS10において、レーザ干渉計測装置100は、検査領域Bに対して、干渉計測用レーザ光を照射し、ステップS20において、検査領域Bの干渉計測を行う。
次に、ステップS30において、制御装置300は、加熱用レーザ装置200により、加熱領域Cを所定の温度まで所定時間内に加熱できるような出力で駆動する。このときの加熱温度は、検査対象物Aの材質により決まる降伏応力のデータを参照し、降伏応力以下の、弾性変形範囲内となるように決定する。ここで、弾性変形範囲内とは、加熱された部位の温度において、変形を引き起こす応力が、降伏応力を超えない範囲である。加熱温度と降伏応力との関係は、加熱温度が増加すると、降伏応力が減少する関係にある。したがって、加熱温度と降伏応力との関係に基づいて、降伏応力以下となるような、加熱温度(例えば、300℃)を決定することができる。加熱温度は、弾性変形範囲での最高温度とすることが好ましく、これにより加熱前後の変形量の差を大きくすることができる。また、所定時間は、検査領域の深さにもよるが、表面の残留応力を測定する場合、短いほどよく、1秒以内か、長くても数秒である。
次に、ステップS40において、制御装置300は、所定温度まで検査領域の温度が上昇した後、加熱用レーザ装置200による加熱を終了し、その直後に、ステップS50において、レーザ干渉計測装置100は、検査領域Bの干渉計測を行う。
そして、ステップS60において、レーザ干渉計測装置100による干渉計測用レーザ光の照射を停止する。
次に、ステップS70において、データ処理装置400は、ステップS20とステップS50で計測した検査領域位置の干渉計測の差から全変形量を計算する。そして全変形量のうち、熱ひずみによる変形量を差し引き、残留応力による変形量を算出する。残留応力による変形量はフックの法則により、加熱前後のヤング率の差と残留応力の積で決まるので、最終的に残留応力の値が求められる。ステップS70の具体例については、図3以降を用いて詳述する。
次に、ステップS80において、検査領域が一箇所でない場合は、全範囲が終了したかどうかを判定し、まだ終了していなければ、ステップS90において、次の検査領域に対して同様の計測を行う。
次に、図3を用いて、本実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力の求め方の第1の具体例について説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力の求め方の第1の具体例の説明図である。
図3は、図2のステップS20とステップS50で計測した検査領域位置の干渉計測結果を示している。図3(A)は、加熱による検査対象物の表面のZ方向の変形量を示し、図3(B)は、加熱による検査対象物の表面のX方向の変形量を示している。
図3(A)において、横軸は検査領域位置のX方向の位置を示し、縦軸はZ方向の高さ,すなわち、変位を示している。なお、X軸方向のX=0の位置を加熱領域Cの中央とする。図3(B)において、横軸は検査領域位置のX方向の位置を示し、縦軸はX方向の変位Dxを示している。変形量は、Z方向の変形(図3(A))に比べて、X方向の変形(図3(B))が大きいため、以下、図3(B)に示すX方向の変形について説明する。
例えば、加熱前のステップS20における計測結果は、Dxが0とする。それに対して、加熱後にステップS50で計測した計測結果では、破線J2で示すような変形となり、変形量の最大値は、H2である。なお、前述したように、全変形量は、熱ひずみによる変形量と、残留応力による変形量を加算したものである。図中において、実線J1で示す変形は、熱ひずみによる変形量を示している。熱ひずみによる変形量の最大値をH1とする。すると、残留応力による変形量は、(H2−H1)として算出される。
ここで、熱ひずみによる変形量H1は、次のようにして求める。図2のステップS30において、加熱領域Cが所定の温度(例えば、300℃)まで所定時間(例えば、1秒)で加熱した場合、加熱領域Cの表面は300℃であるが、内部に行くに従って、温度が低下する温度分布を有する。この温度分布は、検査対象物Aと同一材料で、同一厚さの試験片等を用いて、ステップS20と同様の加熱条件で加熱することにより求めることができる。そして、この温度分布を用いることで、検査対象物Aをこの温度分布を有するように加熱したときの、検査対象物Aの全体としての熱ひずみによる変形量はあらかじめ算出することができる。
そして、前述したように、残留応力による変形量(残留応力開放ひずみ)εは、(H2−H1)/Dとなる。ここで、Dは、加熱領域の幅である。そして、残留応力σは、以下の式(3)で表せる。

σ=E・(ε+ε
=E・ε
=E/(1−E/E)・ε
=E/(1−E/E)・((H2−H1)/D) …(3)

ここで、Eは加熱前のヤング率であり、Eは加熱後のヤング率であり、εは残留ひずみである。式(3)により、残留応力σを算出することができる。
なお、以上の説明は、残留応力が引張応力の場合である。それに対して、残留応力が圧縮応力の場合、加熱後の変形量は、図3に一点鎖線J3で示すようになる。そのときの変形量の最大値をH2’とすると、残留応力による変形量は、(H1−H2’)として算出することができる。
次に、図4及び図5を用いて、本実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力の求め方の第2の具体例について説明する。
図4及び図5は、本発明の第1の実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力の求め方の第2の具体例の説明図である。
図4は、第1の平面部材K1と第2の平面部材K2とを、溶接部Lにおいて溶接した構造体を示している。なお、平面部材に代えて、2つの円筒形状の配管の端面同士を溶接接合した場合も同様である。ここで、図4に示すように、Y方向が溶接部Lが延在する方向とする。
図5(A)において、横軸は検査領域位置のX方向の位置を示し、縦軸はX方向の変位Dxを示している。図5(B)において、横軸は検査領域位置のY方向の位置を示し、縦軸はY方向の変位Dyを示している。
図5(A)は、図3(B)と同様に、例えば、加熱前のステップS20における計測結果は、Dxが0とする。それに対して、加熱後にステップS50で計測した計測結果では、破線J2で示すような変形となり、変形量の最大値は、H2である。なお、前述したように、全変形量は、熱ひずみによる変形量と、残留応力による変形量を加算したものである。図中において、実線J1で示す変形は、熱ひずみによる変形量を示している。熱ひずみによる変形量の最大値をH1とする。
一方、図5(B)において、例えば、加熱前のステップS20における計測結果は、Dyが0とする。それに対して、加熱後にステップS50で計測した計測結果では、破線J1,J2で示すような変形となり、変形量の最大値は、H1である。ここで、Y方向というのは、図4にて説明したように、溶接部Lの方向である。
図4に示すような溶接構造体において、溶接時の残留応力は、X方向には発生するが、Y方向には発生しない。従って、図5(B)に示す加熱後の変形量の最大値H1は全て熱ひずみによる変形量となる。したがって、残留応力による変形量は、X方向の変形量H2と、Y方向の変形量H1とから、(H2−H1)として算出することができる。
このように、ある方向に残留応力が生じていて、それと直交する方向で残留応力がない場合では、この例では、構造体の熱分布を求めたり、その値に基づいて熱ひずみ量を算出することが不要となる。
なお、検査対象物と同じ材質で残留応力のない参照用部材に対して予め熱ひずみによる変形量H1を求め、検査対象物の測定時の変形量H2との差から残留応力によるひずみによる変形量を求めることもできる。
また、図2に示した説明では、加熱と干渉計測を分けているが、レーザ光による加熱を用いているので、加熱用レーザ光と干渉計測用レーザ光の波長として、例えば赤色と緑色のように、重ならないものを選べば、加熱と同時に干渉計測を行うことができ、弾性変形範囲から塑性変形範囲へ移行する境界までの残留応力測定が可能になる。
以上説明したように、本実施形態によれば、レーザ光により弾性変形範囲での最高温度まで加熱することにより、きずや痕跡を残すことなく、非破壊で、測定することができる。
また、干渉計測により、非接触で、残留応力測定ができるものとなる。
また、これらにより、本実施形態の残留応力測定装置は、小型で可搬性に優れ、検査対象物が大型であったり、全体あるいは部分的に移動困難であっても、残留応力を測定することができる。
次に、図6〜図10を用いて、本発明の第2の実施形態による残留応力測定装置の構成及び動作について説明する。
最初に、図6を用いて、本実施形態による残留応力測定装置の構成について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態による残留応力測定装置の構成図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
本実施形態の残留応力測定装置は、レーザ干渉計測装置100Aと、加熱用レーザ装置200Aと、制御装置300と、データ処理装置400とに加え、検査対象物Aの表面、検査領域B及びその周囲温度を計測する温度計測装置500とを備えている。
レーザ干渉計測装置100Aは、図1に示した干渉光学系103の代わりに、シェアログラフィ法の干渉光学系を備えた光学系付き受光装置102Aを備えている。
ここで、図7を用いて、本実施形態による残留応力測定装置に用いる光学系付き受光装置102Aの構成について説明する。
図7は、本発明の第2の実施形態による残留応力測定装置に用いる光学系付き受光装置の構成図である。
以下、光学系付き受光装置102Aの光学系及び、これを用いたシェアログラフィ法を説明する。
受光装置102Aは、図7(A)に示すように、集光レンズ111と、分光素子112と、第1の反射鏡113と、第2の反射鏡114と、CCDなどの画像計測素子115とによって構成されている。集光レンズ111は、検査対象領域Bからの反射画像(スペックルパターン)を集光する。分光素子112は、集光レンズ111により集光された反射画像110を2つの反射画像110a,110bに分岐する。第1の反射鏡113は、分光素子112にて分岐された2つの反射画像のうち、一方の反射画像110aを反射する。第2の反射鏡114は、他方の反射画像110bを反射する。画像計測素子115は、第1及び第2の反射鏡113,114にて反射された2つの反射画像110a,110bを受光する。
第1の反射鏡113は、画像計測素子115のほぼ中央領域に一方の反射画像110aを入射するように、光軸に対してほぼ垂直に設定されている。一方、第2の反射鏡114は、画像計測素子115の受光面における前記一方の反射画像110aの入射位置からやや離れた位置に他方の反射画像110bが入射されるように、光軸に対してやや傾斜した状態で設定されている。
したがって、画像計測素子115の受光面には、図7(B)に模式的に示すように、2つの反射画像110a,110bが干渉することにより得られる微分画像が入射される。微分画像の微分幅は、反射光110a,110bのずらし量ΔXにより決定される。これにより、検査領域Bの局所的な変形は光学的な微分により強調され、残留応力の測定精度が向上する。
次に、図8を用いて、本実施形態による残留応力測定装置に用いる加熱用レーザ装置200Aによる加熱領域Cの形状について説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態による残留応力測定装置に用いる加熱用レーザ装置による加熱領域の形状の説明図である。
図6に示した加熱用レーザ装置200Aは、加熱領域Cの形状を、線分状、または分割された線分状に照射することができるような、光学系202bを備えている。
図8(A1),(A2),(A3)は、加熱領域Cの形状C1,C2,C3を示している。また、図6(B1),(B2),(B3)は、それぞれ、図6(A1),(A2),(A3)は、加熱領域Cの形状C1,C2,C3に対する温度分布の等高線N1,N2,N3を示している。
加熱領域Cの形状が、図8(A1)に示すように、等方(円形)の形状C1の場合は、図8(B1)に示すように、温度分布も等方的であり、X方向とY方向の残留応力の影響を同時に受けるため、その差異(主応力差)が表示される。
加熱領域Cの形状が、図8(A2)に示すように、線分状の形状C2の場合は、図8(B2)に示すように、Y軸方向の温度分布領域が狭く、X軸方向に高温領域が長くなるため、X軸方向の残留応力によるひずみが積算され、その結果、X軸方向の残留応力を精度よく測定することができる。
さらに、加熱領域Cの形状が、図8(A3)に示すような分割された線分状の形状C3の場合では、図8(B3)に示すような温度分布になり、線分間の非加熱領域ではY軸方向の影響がさらに小さくなり、X軸方向の残留応力をより精度よく測定することができる。また、線分を分割することによる効果は、同じ加熱量で加熱したときの残留応力によるひずみ変化量に対しても表れる。
次に、図9を用いて、本実施形態による残留応力測定装置における残留応力による面内ひずみの最大値と最小値の差(最大ひずみ差)について説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態による残留応力測定装置における残留応力による面内ひずみの最大値と最小値の差の説明図である。
いずれも残留応力に比例するが、図8(A3)に示した分割された線分状加熱C3の場合のほうが、線分状加熱C2の場合よりも最大ひずみ差が大きいことがわかる。一般に、残留応力による最大ひずみ差は、加熱後の温度によるヤング率変化の割合で決まるので、温度が高いほうが大きくなり、同じ分割線分状加熱でも、加熱温度がC3の約75%の場合、C1に対し、C3は約1.5倍の最大ひずみ差を示す。これに対し、同じ温度であるにもかかわらず、分割線分状加熱C3は線分状加熱C2の1.25倍以上になっており、大きな効果であるといえる。
なお、本実施形態では、線状加熱、分割線状加熱に対して、シェアログラフィ法によりひずみを計測し残留応力を測定しているが、ESPI法やその他のレーザ干渉計測によっても、上述の効果を得ることができる。
次に、図10を用いて、本実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法について説明する。
図10は、本発明の第2の実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法の工程を示すフローチャートである。なお、図2のステップ番号と同一番号は、同一処理を示している。
最初に、ステップS05において、温度計測装置500は、検査領域Bの温度計測を開始する。
次に、ステップS10において、レーザ干渉計測装置100は、検査領域Bに対して、干渉計測用レーザ光を照射し、ステップS20Aにおいて、干渉計測を行い、検査領域の第1のスペックルパターン画像を撮影する。
次に、ステップS30において、制御装置300は、加熱用レーザ装置200により、加熱領域Cを所定の温度まで所定時間内に加熱できるような出力で駆動する。このときの加熱温度は、検査対象物Aの材質により決まる降伏応力のデータを参照し、降伏応力以下の、弾性変形範囲内となるように決定する。
次に、ステップS40において、制御装置300は、所定温度まで検査領域の温度が上昇した後、加熱用レーザ装置200による加熱を終了する。このときの温度変化を温度計測装置500からリアルタイムで制御装置300は取り込み、検査対象物Aの材質により決まる降伏応力のデータを参照し、弾性変形範囲内のある設定温度になったところで、加熱用レーザ光の照射を停止する。その直後に、ステップS50Aにおいて、レーザ干渉計測装置100は、干渉計測を行い、検査領域の第2のスペックルパターン画像を撮影する。
そして、ステップS60において、レーザ干渉計測装置100による干渉計測用レーザ光の照射を停止する。
次に、ステップS70において、データ処理装置400は、ステップS20AとステップS50Aで計測した検査領域位置の干渉計測の差から全変形量を計算する。そして全変形量のうち、熱ひずみによる変形量を差し引き、残留応力による変形量を算出する。残留応力による変形量はフックの法則により、加熱前後のヤング率の差と残留応力の積で決まるので、最終的に残留応力の値が求められる。ステップS70の具体例については、図3以降を用いて詳述する。
次に、ステップS80において、検査領域が一箇所でない場合は、全範囲が終了したかどうかを判定し、まだ終了していなければ、ステップS90において、次の検査領域に対して同様の計測を行う。
なお、図10に示した説明では、加熱と干渉計測を分けているが、レーザ光による加熱を用いているので、加熱用レーザ光と干渉計測用レーザ光の波長として、例えば赤色と緑色のように、重ならないものを選べば、加熱と同時に干渉計測を行うことができ、弾性変形範囲から塑性変形範囲へ移行する境界までの残留応力測定が可能になる。
以上説明したように、本実施形態によれば、レーザ光により弾性変形範囲での最高温度まで加熱することにより、きずや痕跡を残すことなく、非破壊で、測定することができる。
また、干渉計測により、非接触で、残留応力測定ができるものとなる。
また、これらにより、本実施形態の残留応力測定装置は、小型で可搬性に優れ、検査対象物が大型であったり、全体あるいは部分的に移動困難であっても、残留応力を測定することができる。
次に、図11及び図12を用いて、本発明の第3の実施形態による残留応力測定装置の構成及び動作について説明する。
最初に、図11を用いて、本実施形態による残留応力測定装置の構成について説明する。
図11は、本発明の第3の実施形態による残留応力測定装置の構成図である。なお、図1,図6と同一符号は、同一部分を示している。
本実施形態の残留応力測定装置は、レーザ干渉計測装置100Aと、加熱装置200Bと、制御装置300と、データ処理装置400と、温度計測装置500を備えている。
加熱装置200Bは、例えば接触式のヒータ等であり、加熱領域Cの形状に合わせた接触部形状を持っている。接触式の場合は、レーザ干渉計測を行う際、陰になる部分や接触している部分は計測できないが、陰になる部分をできるだけなくす構造により、接触部周囲の変形を計測したり、加熱後に装置を取り除いてから計測したりすれば、レーザ加熱と同様に残留応力測定が可能である。
次に、図12を用いて、本実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法(加熱後に装置を取り除いてから計測する方法)について説明する。
図12は、本発明の第3の実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法の工程を示すフローチャートである。なお、図2,図10のステップ番号と同一番号は、同一処理を示している。
最初に、ステップS05において、温度計測装置500は、検査領域Bの温度計測を開始する。
次に、ステップS10において、レーザ干渉計測装置100は、検査領域Bに対して、干渉計測用レーザ光を照射し、ステップS20Aにおいて、干渉計測を行い、検査領域の第1のスペックルパターン画像を撮影する。
次に、ステップS30Bにおいて、制御装置300は、加熱装置(ヒータ)200Bにより、加熱領域Cを加熱する。このときの加熱温度は、検査対象物Aの材質により決まる降伏応力のデータを参照し、降伏応力以下の、弾性変形範囲内となるように決定する。
次に、ステップS40Bにおいて、制御装置300は、所定温度まで検査領域の温度が上昇した後、加熱装置(ヒータ)200Bによる加熱を終了する。このときの温度変化を温度計測装置500からリアルタイムで制御装置300は取り込み、検査対象物Aの材質により決まる降伏応力のデータを参照し、弾性変形範囲内のある設定温度になったところで、加熱を停止し、検査領域からヒータを取り除く。その直後に、ステップS50Aにおいて、レーザ干渉計測装置100は、干渉計測を行い、検査領域の第2のスペックルパターン画像を撮影する。
そして、ステップS60において、レーザ干渉計測装置100による干渉計測用レーザ光の照射を停止する。
次に、ステップS70において、データ処理装置400は、ステップS20AとステップS50Aで計測した検査領域位置の干渉計測の差から全変形量を計算する。そして全変形量のうち、熱ひずみによる変形量を差し引き、残留応力による変形量を算出する。残留応力による変形量はフックの法則により、加熱前後のヤング率の差と残留応力の積で決まるので、最終的に残留応力の値が求められる。ステップS70の具体例については、図3以降を用いて詳述する。
次に、ステップS80において、検査領域が一箇所でない場合は、全範囲が終了したかどうかを判定し、まだ終了していなければ、ステップS90において、次の検査領域に対して同様の計測を行う。
なお、図10に示した説明では、加熱と干渉計測を分けているが、レーザ光による加熱を用いているので、加熱用レーザ光と干渉計測用レーザ光の波長として、例えば赤色と緑色のように、重ならないものを選べば、加熱と同時に干渉計測を行うことができ、弾性変形範囲から塑性変形範囲へ移行する境界までの残留応力測定が可能になる。
以上説明したように、本実施形態によれば、レーザ光により弾性変形範囲での最高温度まで加熱することにより、きずや痕跡を残すことなく、非破壊で、測定することができる。
また、干渉計測により、非接触で、残留応力測定ができるものとなる。
また、これらにより、本実施形態の残留応力測定装置は、小型で可搬性に優れ、検査対象物が大型であったり、全体あるいは部分的に移動困難であっても、残留応力を測定することができる。
さらに、本実施形態によれば、非接触で加熱と計測を同期し、加熱による変形過程をリアルタイムで計測することができるため、弾性変形範囲内で最大のひずみを生じさせることができ、残留応力測定の分解能を向上させることができる。
次に、図13を用いて、本発明の第4の実施形態によるWJP(Water Jet Peening:ウォータージェットピーニング)による応力改善の際の残留応力測定方法について説明する。
図13は、本発明の第4の実施形態によるWJPによる応力改善の際の残留応力測定方法の内容を示すフローチャートである。
最初に、ステップS100において、図1または図6または図11に示した構成の残留応力測定装置を用いて、図2または図10または図12に示した工程に従い、応力改善前の残留応力分布を測定する。
次に、ステップS110において、引張残留応力が生じていることがわかった部位、またはその可能性がある部位に対して、WJPを実施し、応力を改善する。
その後、再度、ステップS120において、ステップS100と同様に、残留応力分布を測定する。
そして、ステップS130において、ステップS100の結果とステップS120結果を比較し、ステップS140において、応力未改善部があるかどうかを判定し、まだ未改善部があるようであれば、ステップS150において、その部位に対して再度WJPを行う。
本実施形態によれば、残留応力の有無を見ながら、応力改善を実施することができる。
本発明の第1の実施形態による残留応力測定装置の構成図である。 本発明の第1の実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法の工程を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力の求め方の第1の具体例の説明図である。 本発明の第1の実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力の求め方の第2の具体例の説明図である。 本発明の第1の実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力の求め方の第2の具体例の説明図である。 本発明の第2の実施形態による残留応力測定装置の構成図である。 本発明の第2の実施形態による残留応力測定装置に用いる光学系付き受光装置の構成図である。 本発明の第2の実施形態による残留応力測定装置に用いる加熱用レーザ装置による加熱領域の形状の説明図である。 本発明の第2の実施形態による残留応力測定装置における残留応力による面内ひずみの最大値と最小値の差の説明図である。 本発明の第2の実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法の工程を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態による残留応力測定装置の構成図である。 本発明の第3の実施形態による残留応力測定装置を用いた残留応力測定方法の工程を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態によるWJPによる応力改善の際の残留応力測定方法の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
100…レーザ干渉計測装置
101…干渉計測用レーザ発振器
102…受光装置
103…干渉光学系
104…拡大・集光光学系
111…集光レンズ
112…分光素子
113…反射鏡(第1反射鏡)
114…反射鏡(第2反射鏡)
115…画像撮影素子(画像撮影装置)
200…加熱用レーザ装置
200B…加熱装置
300…制御装置
400…データ処理装置
500…温度計測装置
201…加熱用レーザ発振器
202…集光光学系

Claims (14)

  1. 検査対象物表面の残留応力を測定する残留応力測定方法において、
    前記検査対象物表面の検査領域を加熱し、
    前記検査領域に干渉計測用レーザ光を照射し、加熱による応力開放に伴う弾性変形範囲内での変形量を、レーザ干渉計測法により計測し、
    前記検査対象物の応力開放に伴う弾性変形範囲内での変形量から残留応力を測定することを特徴とする残留応力測定方法。
  2. 請求項1記載の残留応力測定方法において、
    前記弾性変形範囲内での変形量から残留応力を測定する際に、
    加熱による全変形量から、加熱による熱ひずみによる変形量を差し引いて、応力開放に伴う変形量を求め、
    この応力開放に伴う変形量から残留応力を測定することを特徴とする残留応力測定方法。
  3. 請求項2記載の残留応力測定方法において、
    前記加熱による熱ひずみによる変形量は、前記検査対象物と同一材を加熱したときの温度分布から予め求めておくことを特徴とする残留応力測定方法。
  4. 請求項2記載の残留応力測定方法において、
    前記検査対象物が、測定方向に応力によるひずみを有し、その方向と直交する方向に応力によるひずみがない場合、
    前記加熱による熱ひずみによる変形量は、前記レーザ干渉計測法により、前記検査対象物の測定方向及びこの測定方向に直交する方向に対して変形量を測定し、直交する方向の測定量から求めることを特徴とする残留応力測定方法。
  5. 請求項2記載の残留応力測定方法において、
    前記加熱による熱ひずみによる変形量は、前記検査対象物と同じ材質で残留応力のない参照用部材を加熱して求めることを特徴とする残留応力測定方法。
  6. 請求項1記載の残留応力測定方法において、
    前記レーザ干渉計測法として、電子式スペックルパターン干渉計測法を利用することを特徴とする残留応力測定方法。
  7. 請求項1記載の残留応力測定方法において、
    前記レーザ干渉計測法として、レーザシェアログラフィ法を利用することを特徴とする残留応力測定方法。
  8. 請求項1記載の残留応力測定方法において、
    前記加熱手段は、レーザ加熱手段であることを特徴とする残留応力測定方法。
  9. 請求項1記載の残留応力測定方法において、
    前記表面検査領域の加熱部の形状が線状であることを特徴とする残留応力測定方法。
  10. 請求項1記載の残留応力測定方法において、
    前記表面検査領域の加熱部の形状が分割された線状であることを特徴とする残留応力測定方法。
  11. 請求項1記載の残留応力測定方法において、
    残留応力緩和処理の前後で測定を行い、その差から残留応力の緩和効果を求めることを特徴とする残留応力測定方法。
  12. 請求項1記載の残留応力測定方法において、
    加熱による温度変化を赤外線画像装置により加熱と同時に測定することを特徴とする残留応力測定方法。
  13. 請求項12記載の残留応力測定方法において、
    加熱と同時にひずみを測定し、そのひずみの温度に対する変化から残留応力を計測することを特徴とする残留応力測定方法。
  14. 検査対象物表面の残留応力を測定する残留応力測定装置において、
    表面検査領域を加熱するレーザ加熱手段と、
    前記検査領域に干渉計測用レーザ光を照射し、熱による応力開放に伴う弾性変形範囲内での変形量を、レーザ干渉計測法により計測する計測用レーザ光照射手段と、
    前記検査対象物の応力開放に伴う弾性変形範囲内での変形量から残留応力を測定するデータ処理手段とを備えることを特徴とする残留応力測定装置。
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