JP2008133271A - 生活習慣病の予防および/または治療用組成物 - Google Patents

生活習慣病の予防および/または治療用組成物 Download PDF

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敏男 村上
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Abstract

【課題】日常的に摂取しても安全性が極めて高いビタミン類もしくはその類似物質を組み合わせることにより血清脂質の改善を実現し、ひいては生活習慣病の予防及び/又は治療という目的を達成する組成物を提供する。
【解決手段】(1)パンテチン、カルニチン類及び補酵素Q10を含有する組成物、及び(2)パンテチン、カルニチン類、補酵素Q10及びチアミン類を含有する組成物。
上記の(1)及び(2)の組成物は、優れた血清コレステロール低下作用、血清中性脂肪低下作用、血清nonHDLコレステロール低下作用をもたらし、ひいては生活習慣病を予防及び/又は治療でき得る。これらは、医薬として、又は食品として有用である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、パンテチン、カルニチン類および補酵素Q10を含有する組成物、詳しくは生活習慣病の予防及び/又は治療用組成物、血清脂質代謝改善用組成物に関する。
パンテチンは、血清総コレステロール低下作用、血清中性脂肪低下作用、血清HDLコレステロール増加作用等が知られ、パントテン酸欠乏症の予防および治療、消耗性疾患、甲状腺機能亢進症、妊産婦、授乳婦などのパントテン酸の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給、高脂血症、弛緩性便秘、ストレプトマイシンおよびカナマイシンによる副作用の予防および治療、急・慢性湿疹、血液疾患の血小板数および出血傾向の改善のうち、パントテン酸の欠乏または代謝障害が関与すると推定される場合に用いられている(非特許文献1参照)。
また、カルニチンの血中脂質低下作用は公知であり(例えば、特許文献1参照)、補酵素Q10のコレステロール低下作用も知られている(例えば、特許文献2参照)。
これまでに、高脂血症治療用組成物として、パンテチン、カルニチンを含有する製剤が開示されている(特許文献3の実施例14参照)。
また、パントテン酸カルシウム、カルニチン、CoQ10、他22種の有効成分を含有する製剤例(特許文献4の表1参照)が開示されている。しかしながら、パンテチン、カルニチン、CoQ10の組合せに関する記載および示唆はされていない。
以上、これまでに、パンテチン、カルニチン類および補酵素Q10を含有する組成物は知られていない。
特開平7−196485号公報 特開平10−330251号公報 特開平9−176004号公報 特表2004−525080号公報 財団法人日本医薬情報センター編 医療薬 日本医薬品集 2002(第25版) 株式会社じほう 1582頁
本発明者らは、日常的に摂取しても安全性が極めて高いビタミン類もしくはその類似物質を組み合わせることにより血清脂質の改善を実現し、ひいては生活習慣病の予防及び/又は治療という目的を達成する組成物を提供する。
鋭意研究を重ねた結果、本発明の組合せであるパンテチン、カルニチン類及び補酵素Q10の併用効果が、予想以上に優れた血清総コレステロール低下作用、血清中性脂肪低下作用、血清nonHDLコレステロール低下作用をもたらし、ひいては生活習慣病を予防及び/又は治療でき得ることを見出して本発明を完成させた。さらに、チアミン類を併用することにより、優れた血清総コレステロール低下作用、血清中性脂肪低下作用、血清nonHDLコレステロール低下作用をもたらし、ひいては生活習慣病を予防及び/又は治療でき得ることを見出した。
すなわち本発明は、
(1)パンテチン、カルニチン類および補酵素Q10を含有する組成物。
(2)さらに、チアミン類を含有する上記(1)記載の組成物。
(3)カルニチン類が、d−カルニチン、L−カルニチン、アシル−d−カルニチン、アシル−dL−カルニチン又はそれらの塩から選ばれる1種である上記(1)または(2)に記載の組成物。
(4)カルニチン類が、L−カルニチン、L−カルニチンL−酒石酸塩又は塩化カルニチンである上記(1)または(2)に記載の組成物。
(5)チアミン類が、チアミン及びチアミン誘導体又はその塩である上記(2)〜(4)のいずれか1つに記載の組成物。
(6)チアミン類が、硝酸チアミンである上記(2)〜(4)のいずれか1つに記載の組成物。
(7)医薬用である上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の組成物。
(8)食品用である上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の組成物。
(9)生活習慣病の予防及び/又は治療用ある上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の組成物。
(10)血清脂質代謝改善用である上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の組成物。
本発明のパンテチン、カルニチン類および補酵素Q10を含有する組成物は、血清総コレステロール、血清中性脂肪、血清nonHDLコレステロールを顕著に低下させることから、血清脂質の代謝を改善し、生活習慣病の予防及び/又は治療、具体的には脳卒中、心臓病、高脂血症、高血圧などの予防及び/又は治療等に有用である。また、動脈硬化に起因する末梢血行障害による、肩こり、首すじのこり、手足のしびれ、手足の冷えの予防及び/又は治療等に有用である。
本発明にかかるパンテチンは、パントテン酸の誘導体であり、体内でより利用しやすい形にしたもので、CoAに近い前駆物質である。このものは、第15改正日本薬局方に収載されている。
本発明にかかるカルニチンは、ビタミンBtとも呼ばれ、肝臓で合成される生体内物質でもある。筋肉組織に多く含まれ、抽出又は合成によって得られる。本発明にかかるカルニチン類としては、d−カルニチン、L−カルニチン、アシル−d−カルニチン、アシル−dL−カルニチン、L−カルニチンL−酒石酸塩、塩化カルニチンなどを挙げることができ、塩化カルニチンは日本薬局方外医薬品規格2002に収載されている。L−カルニチンも食品素材として広く市販されており容易に入手できる。本発明においては、L−カルニチンが好ましい。
本発明にかかる補酵素Q10(以下、CoQ10と略することもある。)は、ビタミン関連化合物にも分類されており、コハク酸脱水素酵素活性に関係する補酵素でユビキノンー10、ユビキノン−50とも呼ばれ、生体では細胞のミトコンドリアに多く含まれている。医薬ではユビデカレノンとも呼ばれて、このものは第15改正日本薬局方に収載されている。
本発明にかかるチアミン類は、チアミン及びチアミン誘導体又はその塩であり、例えば、チアミン塩化物塩酸塩およびチアミン硝化物は第15改正日本薬局方に収載されている。また、ベンフォチアミン、フルスルチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスブチチアミン、ビスベンチアミン、シコチアミンおよびプロスルチアミンは2002日本薬局方外医薬品規格に収載されている。本発明においては、硝酸チアミン(チアミン硝化物)が好ましい。
本発明の組成物には、必要に応じてスタチン類をはじめとする高脂血症用剤、降圧剤、抗凝固剤、生薬、他のビタミン類などを本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
本発明の組成物に含有される各成分の配合量は、適宜、適応症や症状、年齢等により異なるが、適宜検討して決定すればよい。パンテチンは、通常、1日投与(服用)量当たり、10〜2000mgであり、好ましくは30〜1200mg、より好ましくは60〜600mgとなるように配合すればよい。カルニチン類は、通常、1日投与(服用)量当たり、10〜2000mgであり、好ましくは100〜1500mgであり、より好ましくは500〜1000mgとなるように配合すればよい。CoQ10は、通常、1日投与(服用)量当たり、1〜200mgであり、好ましくは5〜100mgであり、より好ましくは10〜30mgとなるように配合すればよい。チアミン類は、通常、1日投与(服用)量当たり、0.1〜300mgであり、好ましくは1〜100mgとなるように配合すればよい。
1日投与(服用)量当たりの服用回数は1〜3回が好ましい。
本発明の組成物の具体的な服用する形態としては、経口投与製剤が好ましく、経口投与製剤としては、固形製剤、半固形製剤、液剤等が挙げられる。固形製剤としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤等が挙げられ、半固形製剤としては、クリーム、ゼリー等が挙げられ、液剤としては、ドリンク剤、缶飲料、ボトル飲料等が挙げられる。これらは、各製剤の剤形に適した添加剤や基材を適宜使用し、日本薬局方等に記載された通常の方法に従い、製造することができる。
上記各剤形において、その剤形に応じ、通常使用される各種添加剤を使用することもできる。
例えば、錠剤の場合、乳糖、結晶セルロース、トウモロコシデンプン等を賦形剤として、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニールアルコール等を結合剤として、ステアリン酸マグネシウム、タルク等を滑沢剤として使用することができる。
散剤及びカプセル剤の場合、乳糖、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、精製白糖等を賦形剤として、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニールアルコール等を結合剤として使用することができる。
上記各剤形において、必要に応じ、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース等の崩壊剤;ポリソルベート等の界面活性剤;三二酸化鉄、カラメル等の着色剤;安息香酸ナトリウム等の防腐剤;pH調節剤;香料等を添加することもできる。
以下に、実施例等を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)錠剤
(1)成分
(表1)
1日量(9錠)中(mg)
――――――――――――――――――――――――
80%パンテチン液 750
(パンテチンとして 600)
L−カルニチン 1000
CoQ10 30
結晶セルロース 550
トウモロコシデンプン 100
軽質無水ケイ酸 550
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 200
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 300
ステアリン酸マグネシウム 40
乳糖 適量
(2)製法
上記成分及び分量をとり、第15改正日本薬局方製剤総則「錠剤」の項に準じて錠剤を製した。

(実施例2)錠剤
(1)成分
(表2)
1日量(9錠)中(mg)
――――――――――――――――――――――――
80%パンテチン液 750
(パンテチンとして 600)
L−カルニチンL-酒石酸塩 2931
CoQ10 30
結晶セルロース 250
軽質無水ケイ酸 350
クロスカルメロースナトリウム 200
ステアリン酸マグネシウム 50
乳糖 適量
(2)製法
上記成分及び分量をとり、第15改正日本薬局方製剤総則「錠剤」の項に準じて錠剤を製した。

(実施例3)散剤
(1)成分
(表3)
1日量(3包)中(mg)
――――――――――――――――――――――――
80%パンテチン液 750
(パンテチンとして 600)
L−カルニチン 1000
CoQ10 30
結晶セルロース 550
エリスリトール 400
軽質無水ケイ酸 550
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 300
ヒドロキシプロピルセルロース 40
乳糖 適量
(2)製法
上記成分及び分量をとり、第15改正日本薬局方製剤総則「散剤」の項に準じて散剤を製した。

(実施例4)散剤
(1)成分
(表4)
1日量(3包)中(mg)
――――――――――――――――――――――――
80%パンテチン液 750
(パンテチンとして 600)
L−カルニチンL-酒石酸塩 2931
CoQ10 30
軽質無水ケイ酸 450
エリスリトール 200
ヒドロキシプロピルセルロース 40
結晶セルロース 適量
(2)製法
上記成分及び分量をとり、第15改正日本薬局方製剤総則「散剤」の項に準じて散剤を製した。

(実施例5)液剤
(1)成分
(表5)
50ml中(mg)
―――――――――――――――――――――――――
80%パンテチン液 750
(パンテチンとして 600)
L−カルニチン 1000
CoQ10 30
硝酸チアミン 20
白糖 7500
D−ソルビトール液 6ml
ポリソルベート80 50
dl−リンゴ酸 50
クエン酸ナトリウム 適量
安息香酸ナトリウム 30
パラオキシ安息香酸ブチル 3
香料 微量
精製水 全量50ml
(2)製法
上記成分及び分量をとり、第15改正日本薬局方製剤総則「液剤」の項に準じて液剤を製した後、褐色ガラス瓶に充填した。

(実施例6)液剤
(1)成分
(表6)
100ml中(mg)
―――――――――――――――――――――――――
80%パンテチン液 750
(パンテチンとして 600)
L−カルニチン 1000
CoQ10 30
塩酸フルスルチアミン 109
リン酸リボフラビンナトリウム 15
塩酸ピリドキシン 50
ニコチン酸アミド 60
酢酸dαトコフェロール 30
エリスリトール 10000
ハチミツ 2500
グリセリン 700
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 150
dl−リンゴ酸 80
クエン酸ナトリウム 適量
安息香酸ナトリウム 30
パラオキシ安息香酸ブチル 3
香料 微量
精製水 全量100ml
(2)製法
上記成分及び分量をとり、第15改正日本薬局方製剤総則「液剤」の項に準じて液剤を製した後、褐色ガラス瓶に充填した。

(試験例1)
(1−1)被験物質
L−カルニチンはロンザジャパン(株)製造のものを、80%パンテチン液は第一製薬(株)製造のものを、CoQ10(5%)水溶化末は日清ファルマ(株)製造のものを使用した。

(1−2)動物
3週齢の雄性Slc:Syrianハムスター(日本エスエルシー株式会社)をF2飼料(日本クレア株式会社)で約1週間予備飼育した後、Quick Fat飼料(日本クレア株式会社)に切り替え、2週間の高脂肪食負荷を行った。なお、正常食群はそのままF2飼料を与えた。
(1−3)投与検体の調製法
(イ)媒体
0.5%メチルセルロース(MC)溶液(和光純薬工業株式会社)を使用した。
(ロ)パンテチン120mg/mL液
80%パンテチン液を150mg/mLになるように上記媒体で溶解した。
(ハ))L−カルニチン200mg/mL溶液
L−カルニチンを200mg/mLになるように上記媒体で溶解した。
(ニ)CoQ10 6mg/mL溶液
CoQ10(5%)水溶化末を120mg/mLになるように上記媒体で溶解した。
(ホ)パンテチン120mg/mL+L−カルニチン200mg/mL溶液
80%パンテチン液150mg/mL、L−カルニチン200mg/mLとなるように上記媒体で溶解した。
(へ)パンテチン120mg/mL+CoQ10 6mg/mL溶液
80%パンテチン液150mg/mL、CoQ10(5%)水溶化末120mg/mLとなるように上記媒体で溶解した。
(ト)L−カルニチン200mg/mL+CoQ10 6mg/mL溶液
L−カルニチン200mg/mL、CoQ10(5%)水溶化末120mg/mLとなるように上記媒体で溶解した。
(チ)(ホ)パンテチン120mg/mL+L−カルニチン200mg/mL+CoQ10 6mg/mL溶液
80%パンテチン液150mg/mL、L−カルニチン200mg/mL、CoQ10(5%)水溶化末120mg/mLとなるように上記媒体で溶解した。
(1−4)試験法
2週間の高脂肪食負荷の後、1群8匹に分け1日1回上記検体を5mL/kg試験動物に経口投与し、各薬剤の投与量が表1になるようにした。なお、正常食群、コントロール群は媒体を投与した。

(表7)
採血は投与開始前日、投与14日目の計2回行い、遠心分離(3000rpm、15分間、4℃)により得られた血清について酵素法を用いて総コレステロール濃度(mg/dL)および中性脂肪濃度(mg/dL)を測定した。nonHDLコレステロール濃度(mg/dL)は、沈殿法により得られたHDL画分中のコレステロール濃度を酵素法で求め、総コレステロール濃度からHDLコレステロール濃度を差し引いて求めた。
結果を表8〜10に示した。なお、有意差検定は、各時点についてコントロール群と各薬物単独投与群(パンテチン投与群、L−カルニチン投与群、CoQ10投与群)及び各各薬物併用投与群(パンテチン+L−カルニチン投与群、パンテチン+CoQ10投与群、L−カルニチン+CoQ10投与群、パンテチン+L−カルニチン+CoQ10投与群)の比較、各薬物単独投与群と各薬物併用投与の比較、薬物併用投与群内で比較の2群間比較を実施した。すなわち、等分散性をF検定で有意水準5%で行い、有意であればWelchのt検定を、有意でなければStudentのt検定を行った。

(表8)
(表9)
(表10)
表8〜表10の結果から明らかなように、高脂肪食摂取(コントロール群)により総コレステロール、中性脂肪及びnonHDLコレステロール濃度が上昇し、パンテチン、L−カルニチン、CoQ10投与群、及びこれら併用群は、いずれもコントロール群と比べ総コレステロール、中性脂肪及びnonHDLコレステロール濃度の上昇の抑制作用が認められた。
しかし、当該上昇抑制作用は、パンテチン投与群、L−カルニチン投与群、CoQ10投与群、さらにはパンテチン+L−カルニチン投与群、パンテチン+CoQ10投与群、L−カルチニン+CoQ10投与群よりも、本発明のパンテチン+L−カルニチン+CoQ10投与群の方が優れていることが判明した。
以上、パンテチン、カルニチン類およびCoQ10を併用すると、優れた血清脂質代謝改善作用を示すことが判明した。

(試験例2)
(2−1)被験物質
L−カルニチンはロンザジャパン(株)製造のものを、80%パンテチン液は第一製薬(株)製造のものを、CoQ10(5%)水溶化末は日清ファルマ(株)製造のものを、硝酸チアミンは武田薬品工業(株)製造のものを、パントテン酸カルシウムは第一ファインケミカル(株)製造のものを使用した。

(2−2)動物
3週齢の雄性Slc:Syrianハムスター(日本エスエルシー株式会社)をF2飼料(日本クレア株式会社)で約1週間予備飼育した後、Quick Fat飼料(日本クレア株式会社)に切り替え、2週間の高脂肪食負荷を行った。なお、正常食群はそのままF2飼料を与えた。
(2−3)投与検体の調製法
(イ)媒体
0.5%メチルセルロース(MC)溶液(和光純薬工業株式会社)を使用した。
(ロ)パンテチン120mg/mL液
80%パンテチン液を150mg/mLになるように上記媒体で溶解した。
(ハ)L−カルニチン200mg/mL+CoQ10 6mg/mL+硝酸チアミン4mg/mL溶液
L−カルニチン200mg/mL、CoQ10(5%)水溶化末120mg/mL、硝酸チアミン4mg/mLとなるように上記媒体で溶解した。
(ニ)パントテン酸カルシウム120mg/mL+L−カルニチン200mg/mL+CoQ10 6mg/mL+硝酸チアミン4mg/mL溶液
パントテン酸カルシウム120mg/mL、L−カルニチン200mg/mL、CoQ10(5%)水溶化末120mg/mL、硝酸チアミン4mg/mLとなるように上記媒体で溶解した。
(ホ)パンテチン120mg/mL+L−カルニチン200mg/mL+CoQ10 6mg/mL+硝酸チアミン4mg/mL溶液
80%パンテチン液150mg/mL、L−カルニチン200mg/mL、CoQ10(5%)水溶化末120mg/mL、硝酸チアミン4mg/mLとなるように上記媒体で溶解した。
(2−4)試験法
2週間の高脂肪食負荷の後、1群8匹に分け1日1回上記検体を5mL/kg試験動物に経口投与し、各薬剤の投与量が表1になるようにした。なお、正常食群、コントロール群は媒体を投与した。

(表11)
採血は投与開始前日、投与14日目及び投与28日目の計3回行い、遠心分離(3000rpm、15分間、4℃)により得られた血清について酵素法を用いて総コレステロール濃度(mg/dL)および中性脂肪濃度(mg/dL)を測定した。nonHDLコレステロール濃度(mg/dL)は、沈殿法により得られたHDL画分中のコレステロール濃度を酵素法で求め、総コレステロール濃度からHDLコレステロール濃度を差し引いて求めた。
結果を表12〜14に示した。なお、有意差検定は、各時点についてコントロール群と薬物投与群の比較およびパントテン酸カルシウム+L−カルニチン+CoQ10+硝酸チアミン投与群とパンテチン+L−カルニチン+CoQ10+硝酸チアミン投与群の比較の2群間比較を実施した。すなわち、等分散性をF検定で有意水準5%で行い、有意であればWelchのt検定を、有意でなければStudentのt検定を行った。

(表12)
(表13)
(表14)
表12〜表14の結果から明らかなように、高脂肪食摂取(コントロール群)により総コレステロール、中性脂肪及びnonHDLコレステロール濃度が上昇し、パントテン酸カルシウム、L−カルニチン、CoQ10および硝酸チアミン併用群、及び、本発明のパンテチン、L−カルニチン、CoQ10および硝酸チアミン併用群、いずれもコントロール群と比べ総コレステロール、中性脂肪及びnonHDLコレステロール濃度の上昇の抑制作用が認められた。
しかし、当該上昇抑制作用は、パントテン酸カルシウム、L−カルニチン、CoQ10および硝酸チアミン併用群よりも、本発明のパンテチン、L−カルニチン、CoQ10および硝酸チアミン併用群の方が顕著に優れ、特に血清中性脂肪の低下作用に関しては有意に優れていることが判明した。
以上、パンテチン、カルニチン類、CoQ10およびチアミン類を併用すると、優れた血清脂質代謝改善作用を示すことが判明した。
本発明のパンテチン、カルニチン類およびCoQ10を含有する組成物は、優れた血清脂質代謝改善作用を示すので、生活習慣病の予防及び/又は治療用の組成物として有用である。

Claims (11)

  1. パンテチン、カルニチン類および補酵素Q10を含有する組成物。
  2. さらに、チアミン類を含有する請求項1記載の組成物。
  3. カルニチン類が、d−カルニチン、L−カルニチン、アシル−d−カルニチン、アシル−dL−カルニチン又はそれらの塩から選ばれる1種である請求項1または2に記載の組成物。
  4. カルニチン類が、L−カルニチン、L−カルニチンL−酒石酸塩又は塩化カルニチンである請求項1または2に記載の組成物。
  5. チアミン類が、チアミン及びチアミン誘導体又はその塩である請求項2〜4のいずれか1項記載の組成物。
  6. チアミン類が、硝酸チアミンである請求項2〜4のいずれか1項記載の組成物。
  7. 医薬用である請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物。
  8. 食品用である請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物。
  9. 生活習慣病の予防及び/又は治療用である請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物。
  10. 血清脂質代謝改善用である請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物。
  11. 動脈硬化に起因する末梢血行障害による、肩こり、首すじのこり、手足のしびれ、手足の冷えの治療及び/又は予防用である請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物。

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