JP2008132234A - ミシン - Google Patents
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Abstract
【課題】
ミシンの針3aの縫い速度を制御する上軸2の回転速度を変換できるようにすること。
【解決手段】
ミシン本体1に、回転可能に支持された上軸2と、大径部4、小径部5、円錐部6からなる上軸プーリ7と、モータ11の出力軸13に装着されたモータプーリ12と、モータ11の駆動力を上軸2に伝達するタイミングベルト8を、上軸プーリ7の大径部4または小径部5のいずれか一方に掛け渡すタイミングベルトの切換装置9と、タイミングベルトの張力を調整する張力調整装置16を備えたミシン。
【選択図】 図1
ミシンの針3aの縫い速度を制御する上軸2の回転速度を変換できるようにすること。
【解決手段】
ミシン本体1に、回転可能に支持された上軸2と、大径部4、小径部5、円錐部6からなる上軸プーリ7と、モータ11の出力軸13に装着されたモータプーリ12と、モータ11の駆動力を上軸2に伝達するタイミングベルト8を、上軸プーリ7の大径部4または小径部5のいずれか一方に掛け渡すタイミングベルトの切換装置9と、タイミングベルトの張力を調整する張力調整装置16を備えたミシン。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ミシンの変速機構に関するものである。
従来のミシンの変速機構は特許文献1のごとく、ギアや摩擦ローラを組み合わせて、ミシンの回転数を制御し低速回転時の縫針の貫通力を増加するものや、特許文献2のごとく、モータをミシン本体の外に設置し、モータを上軸、もしくは下軸に手で取り付けることにより、縫針の貫通力を調整させるものがあった。
特開平8−280975号公報
特開2002−159772号公報
特許文献1に開示されたミシンでは、複数のギアを使用して回転数を変更しているためギア音が発生する不具合を生じさせる場合が想定される。また、摩擦ローラを使用した場合は、摩擦ローラ自体が磨耗して、回転時スリップしたり、磨耗片が出て他の機構に不具合を生じさせる場合が想定される。
また、特許文献2に開示されたミシンでは、モータを人の手で取り替えなければならず、モータと上軸または下軸との連結部材との着脱時、連結部材の破損や磨耗、またはモータ自体を落下させてしまいモータの破損という不具合が生じる恐れがある。
本発明は、上記の課題を解決することを目的としている。
請求項1の発明として、上記の課題を解決するために講じた技術的手段は、ミシン本体に回転可能に支持された上軸とモータと、上軸とモータの出力軸との間に介装され、モータの回転を変速させて上軸に伝達する変速機構とを備えている。そして、上軸の回転により上下動する針棒と、針棒の下端に設けられた縫針とを備えたミシンにおいて、変速機構は、上軸と一体回転可能に装着され、大径部、小径部及び大径部と小径部との間に位置する円錐部を有する上軸プーリを設けている。モータプーリには、上軸プーリの大径部と対向する第1部と上軸プーリの小径部と対向する第2部とを有し、モータの出力軸と一体回転可能に装着されている。上軸プーリとモータプーリとの間には、タイミングベルトが掛け渡され、タイミングベルトを上軸プーリの大径部と、モータプーリの第1部との間で掛け渡された第1の状態と、上軸プーリの小径部とモータプーリの第2部との間で掛け渡された第2の状態とを切換える切換装置を備えている。タイミングベルトの張力は張力調整機構にて調整されることを特徴とするミシンを備えたものである。
請求項2の発明として、モータの出力軸側と一体回転可能に装着されたモータプーリは、大径部、小径部及び大径部と小径部との間に位置する円錐部を有している。モータプーリの大径部と対向する第1部と、モータプーリの小径部と対向する第2部とを有し、上軸と一体回転可能に装着された上軸プーリと、モータプーリと上軸プーリとの間に掛け渡されたタイミングベルトと、第1部と第2部を備えた上軸プーリを有している。タイミングベルトはモータプーリの大径部と、上軸プーリの第1部との間で掛け渡された第1の状態と、モータプーリの小径部と上軸プーリの第2部との間で掛け渡された第2の状態とを切換える切換装置と、タイミングベルトの張力を調整する張力調整機構とを備えたものである。
請求項3の発明として、切換装置は、上軸プーリまたはモータプーリの、大径部または小径部に掛け渡す位置へタイミングベルトを移動させるガイド部を備えたものである。
請求項4の発明として、上軸と一体的に回転可能な大径プーリと、小径プーリと、モータの出力軸上に一体回転可能に装着された第1部と第2部をモータプーリに備える。大径プーリとモータプーリの第1部との間に第1のタイミングベルトを掛け渡し、小径プーリとモータプーリの第2部との間に第2のタイミングベルトを掛け渡し、第1のタイミングベルト又は第2のタイミングベルトによる回転伝達を無効とならしめるクラッチ機構とを備えたものである。
請求項5の発明として、モータの出力軸には、一体的に回転可能な大径プーリと、小径プーリと、上軸には一体回転可能に装着された上軸プーリには第1部と第2部を備える。大径プーリと上軸プーリの第1部との間に第1のタイミングベルトを掛け渡し、小径プーリと上軸プーリの第2部との間に第2のタイミングベルトを掛け渡し、第1のタイミングベルト又は第2のタイミングベルトによる回転伝達を無効とならしめるクラッチ機構とを備えたものである。
請求項6の発明として、クラッチ機構は、大径プーリまたは小径プーリが、大径プーリおよび小径プーリを一体的に回転させる上軸または出力軸に対して、選択的に空転させる連結機構を備えたものである。
請求項1の発明では、上軸プーリの大径部とモータプーリ上の第1部との間にタイミングベルトが掛け渡された第1の状態の場合、ミシンの上軸は低速回転する。第1の状態の場合、上軸の回転トルクは大きくなり、上軸の回転にて上下動させている針棒及び縫針の貫通力が増大する。一方上軸プーリの小径部とモータプーリ上の第2部との間にタイミングベルトが掛け渡された第2の状態の場合、ミシンの上軸は高速回転する。第2の状態の場合、第1の状態に比べて上軸の回転トルクは小さくなるものの、上軸の回転数は増やすことができ、特に薄物に対して高速で縫うことができる。以上のごとく、第1の状態の場合は厚物縫いに適しており、第2の状態の場合ミシンの高速縫いに適している。
また、大径部と小径部は円錐部にて接合されており、モータの出力軸に設けられたモータプーリとタイミングベルトにて掛け渡されている。ここで、切換装置によりタイミングベルトを移動させると、タイミングベルトが上軸プーリの大径部から小径部へと切換えられ、モータプーリ上の第1部から第2部に切換えられる。尚、切換装置はタイミングベルトを上軸プーリの小径部から大径部にも切換えることができ、モータプーリ上の第2部から第1部に切換えられる。この場合、タイミングベルトは径の異なるプーリ間を移動するが、タイミングベルトの張力は、張力調整機構で調整されるため、タイミングベルトはジャンピングしない張力を常に保持することができる。
このように、請求項1の発明によれば、簡単な構成にて高速時の縫製や、低速時での縫製を縫い合わせる素材や状況に応じて選択的に操作できる。
請求項2の発明では、モータプーリの大径部と上軸の第1部にとの間にタイミングベルトが掛け渡された第1の状態の場合、ミシンの上軸は高速回転する。一方モータプーリの小径部と上軸の第2部との間にタイミングベルトが掛け渡された第2の状態の場合、ミシンの上軸は低速回転する。この場合上軸の回転トルクは大きくなり、上軸の回転にて上下動させている針棒及び縫針の貫通力が増大する。第1の状態の場合、第2の状態に比べて上軸の回転トルクは小さくなるものの、上軸の回転数は増やすことができ、特に薄物に対して高速で縫うことができる。以上のごとく、第1の状態の場合はミシンの高速縫いに適しており、第2の状態の場合厚物縫いに適している。
また、大径部と小径部は円錐部にて接合されており、上軸に設けられた上軸プーリとタイミングベルトにて掛け渡されている。ここで、切換装置によりタイミングベルトを移動させると、タイミングベルトがモータプーリの大径部から小径部へと切換えられ、上軸プーリ上の第1部から第2部に切換えられる。尚、切換装置はタイミングベルトをモータプーリの小径部から大径部にも切換えることができ、上軸プーリ上の第2部から第1部に切換えられる。この場合タイミングベルトで径の異なるプーリ間を移動するが、タイミングベルトの張力は、張力調整機構で調整されるため、タイミングベルトはジャンピングしない張力を保持することができる。
このように請求項2の発明によれば、簡単な構成にて高速時の縫製や、低速時の縫製を縫い合わせる素材や状況に応じて選択的に操作できる。
請求項3の発明では、切換装置にガイド部を備えさせ、ガイド部によってタイミングベルトをプーリの大径部と小径部の間を移動させるようにしている。切換装置によって、第1の状態から第2の状態に切換える際に、ガイド部がタイミングベルトの大径部と小径部に適切に案内することができる。従って、第1の状態と第2の状態が正確に切換えることができ、ミシンの縫速度を調整する際の信頼性を向上し得る。
請求項4の発明では、上軸の大径プーリとモータプーリの第1部との間に掛け渡されている第1タイミングベルトと共に、上軸の小径プーリとモータプーリの第2部との間に掛け渡されている第2タイミングベルトが、相互に独立して配置されている。更に、クラッチ機構を設けて、第1タイミングベルト又は第2タイミングベルトの一方を介して、モータの駆動力をモータの出力軸から上軸に伝達するようにしたものである。具体的には、クラッチ機構により、第1タイミングベルトの入力部(モータプーリの第1部)、第1のタイミングベルトの出力部(上軸の大径プーリ)、第2タイミングベルトの入力部(モータプーリの第2部)又は第2タイミングベルトの出力部(上軸の小径プーリ)のいずれかを空転させることによって、第1タイミングベルト又は第2タイミングベルトの一方を有効とならしめ、他方を無効とならしめることができる。
クラッチ機構により、第1タイミングベルトの回転伝達を有効とし第2タイミングベルトの回転伝達を無効とした場合、モータの駆動力は上軸の大径プーリを介して上軸に伝達され、上軸は低速回転し、大きな回転トルクとなり、ミシンの縫い針の貫通力を大きくすることができる。また、クラッチ機構により、第1タイミングベルトの回転伝達を無効とし第2タイミングベルトの回転伝達を有効とした場合、モータの駆動力は上軸の小径プーリを介して上軸に伝達され、上軸は高速回転し、回転トルクは小さいものの、ミシンの縫い針の上下動を早くし高速縫いができる。
このように、請求項4の発明によれば、縫製の速度を縫い合わせる素材や状況に合せて選択することができ、その構造も単純で信頼性の高い構造とすることができる。
請求項5の発明では、モータの出力軸の大径プーリと上軸プーリの第1部との間に掛け渡されている第1タイミングベルトと共に、モータの出力軸の小径プーリとモータプーリの第2部との間に掛け渡されている第2タイミングベルトが、相互に独立して配置されている。更に、クラッチ機構を設けて、第1タイミングベルト又は第2タイミングベルトの一方を介して、モータの駆動力をモータの出力軸から上軸に伝達するようにしたものである。具体的には、クラッチ機構により、第1タイミングベルトの入力部(出力軸の大径プーリ)、第1のタイミングベルトの出力部(上軸プーリの第1部)、第2タイミングベルトの入力部(出力軸の小径プーリ)又は第2タイミングベルトの出力部(上軸プーリの第2部)のいずれかを空転させることによって、第1タイミングベルト又は第2タイミングベルトの一方を有効とならしめ、他方を無効とならしめることができる。
クラッチ機構により、第1タイミングベルトの回転伝達を有効とし第2タイミングベルトの回転伝達を無効とした場合、モータの駆動力は出力軸の大径プーリを介して上軸に伝達され、上軸は高速回転し、回転トルクは小さいものの、ミシンの縫い針の上下動を早くし高速縫いができる。また、クラッチ機構により、第1タイミングベルトの回転伝達を無効とし第2タイミングベルトの回転伝達を有効とした場合、モータの駆動力は出力軸の小径プーリを介して上軸に伝達され、上軸は低速回転し、大きな回転トルクとなり、ミシンの縫い針の貫通力を大きくすることができる。
このように、請求項5の発明によれば、縫製の速度を縫い合わせる素材や状況に合せて選択することができ、その構造も単純で信頼性の高い構造とすることができる。
請求項6の発明では、クラッチ機構は、大径プーリまたは小径プーリが、大径プーリおよび小径プーリを一体的に回転させる上軸または出力軸に対して、選択的に空転させる連結機構を備えている。連結機構によって、大径プーリまたは小径プーリの一方が、上軸または出力軸に対して空転することとなり、第1タイミングベルト及び第2タイミングベルトは上軸とモータの出力軸との間におのおの掛け渡された状態のまま、第1タイミングベルトと第2タイミングベルトの一方のみを有効に作動させ、有効な第1または第2のタイミングベルトを介して、モータの駆動力を上軸に伝達することができる。以上のごとく、連結機構にて2本のタイミングベルトを選択し上軸の回転速度を調整しているため、簡単な構造でミシンの縫速度を調整することができる。
本発明の第1の実施形態のミシンMを図1から図4に示す。図1において、ミシンMはミシン本体1を備える。ミシン本体1は、ベッド部1Aと、ベッド部1Aの右端部に立設された立柱部1Bと、立柱部1Bからベッド部1Aと略平行に延在し且つ終端部にベッド部1Aの左端部と対向する顎部1Cを持つアーム部1Dとから構成される。
ミシン本体1のベッド部1Aの部内には、モータ11が設置されており、アーム部1D内には上軸2が一対のベアリング15、15を介して、回転可能に支持され、水平方向に延在する。
ミシン本体1には変速機構Bが構成されている。変速機構Bは、モータ11と上軸2との間に配置され、モータ11の回転力を変速機構Bを介して上軸2に伝達する。図1において上軸2の右端部には、上軸2と上軸プーリ7が一体回転可能に装着されている。上軸プーリ7は、図2のごとく、左側から順に大径部4、円錐部6及び小径部5を備えている。
また、前述したように、ミシン本体1のベッド部1Aの部内には、モータ11が設置されている。モータ11の出力軸13には、モータプーリ12が一体回転可能に装着されている。そして、タイミングベルト8が、上軸プーリ7とモータプーリ12の間に掛け渡されている。モータプーリ12は、タイミングベルト8の幅の2倍以上の長さを有している。モータプーリ12のモータ近部(第1部)12aは、モータプーリ12のモータ11に近い部分であり、モータプーリ12の回転方向の延長戦上に、上軸プーリ7の大径部4が位置するように配置されている。一方、モータプーリ12のモータ遠部(第2部)12bは、モータプーリ12のモータ11から離れた部分であり、モータプーリ12の回転方向の延長線上に、上軸プーリ7の小径部5が位置するように配置されている。従って、タイミングベルト8は、上軸プーリ7の大径部4とモータプーリ12のモータ近部12aとの間に掛け渡された状態(第1の状態)と、上軸プーリ7の小径部5とモータプーリ12のモータ遠部12bとの間に掛け渡された状態(第2の状態)とで、上軸プーリ7とモータプーリ12との間を掛け渡すことができる。
変速機構Bには、タイミングベルト8の位置を切換える切換装置9が設けられ、切換装置9には先端にガイド部10を備えた軸9aが、上軸2と平行となる水平方向に移動可能に装着されている。ガイド部10は、図3及び図4に示すように、軸9aの先端に配置された円筒形状のローラーであり、軸9aを回転軸として自由に回転できるように支持されている。ガイド部10はタイミングベルト8との間で摩擦抵抗を低減して、回転するタイミングベルト8をガイドすることができる。更に、図3に示すように、円筒形状のローラーの両端のそれぞれには、タイミングベルト8の厚みよりも大きな高さとなる突起をローラーの表面から突出させて、ローラーの回転方向の全周にわたり設けているので、回転するタイミングベルト8はガイド部10によって常に保持することができる。この切換装置9は電動式で、切換装置9を作動させる高速・低速切換えスイッチ(図示略)と制御回路(図示略)を備えている。そして、高速・低速切換えスイッチを高速側に操作されたとき、ガイド部10は、切換装置9に設けられた軸9aにより図1において右方向に移動する。このとき、ガイド部10は、タイミングベルト8の掛け渡された部分を、図1に実線で示した位置から破線で示した位置に移動させる。具体的にはタイミングベルト8の掛け渡された部分を、上軸プーリ7の大径部4から小径部5へ、モータプーリ12のモータ近部12aからモータ遠部12bへ、それぞれ移動させる。逆に高速・低速切換えスイッチを低速側に操作されたとき、ガイド部10は、切換装置9に設けられた軸9aにより図1において左方向に移動する。このとき、ガイド部10は、タイミングベルト8の掛け渡された部分を、図1に破線で示した位置から実線で示した位置に移動させる。具体的にはタイミングベルト8の掛け渡せた部分を、上軸プーリ7の小径部5から大径部4へ、モータプーリ12のモータ近部12bからモータ遠部12aへ、それぞれ移動させる。
本発明の変速機構Bは、以上のような構成のため、タイミングベルト8の掛け渡される位置を変更することによりモータ11の回転数を変化させることなく、上軸の回転数を変更することができる。高速・低速切換えスイッチを低速側に操作すると、タイミングベルト8は、上軸プーリ7の大径部4とモータプーリ12のモータ近部12aの間に掛け渡された状態となる。このとき、上軸2は、タイミングベルト8が上軸プーリの小径部5とモータプーリ12のモータ遠部12bの間に掛け渡されているときより、低速回転するが上軸トルクは増加する。このため針棒3に装着された縫針3aは、上軸2の左端部に周知のクランク機構(図示略)を介して連動し、低速で上下動し、貫通力を向上させることができ、ワーク(図示略)の厚物の縫製に適している。また、高速・低速切換えスイッチを高速側に操作すると、タイミングベルト8は、上軸プーリの小径部5とモータプーリ12のモータ遠部12bの位置に掛け渡された状態となる。このとき、上軸2は、上軸プーリ7の大径部4とモータプーリ12のモータ近部12aの間にタイミングベルト8が掛け渡された状態より高速回転する。このため針棒3に装着された縫針3aは、高速に上下動しワーク(図示略)の薄物の縫製に適している。
図1から図3に示すように、上軸プーリの大径部4と小径部5は円錐部6にて連結されている。このため、高速・低速切換えスイッチを高速側に操作すると、タイミングベルト8は、切換装置9の軸9aが右方向に移動し先端に配置されたガイド部10により、この円錐部6の傾斜を滑り、上軸プーリ7の大径部4から小径部5へと移動する。このとき、タイミングベルト8は、大径部4とモータプーリ12のモータ近部12aに掛け渡された状態から、小径部5とモータプーリ12のモータ遠部12bに掛け渡された状態(図1の破線)にスムーズに移動することができる。また、高速・低速切換えスイッチを低速側に操作すると、タイミングベルト8は、切換装置9に設けられた軸9aが左方向に移動し先端に配置されたガイド部10により、図1において左方向に移動される。このとき、タイミングベルト8は、円錐部6の傾斜を滑り、小径部5とモータプーリ12のモータ遠部12bに掛け渡された状態から、大径部4とモータプーリ12のモータ近部12aに掛け渡された状態へスムーズに移動することができる。
また、図3及び図4に示すように、切換装置9には、2つのコイルバネ16によってミシン本体1の取り付け部17に取り付けられている。コイルバネ16によって切換装置9がミシン本体1側に付勢されるので、図4に示すようにガイド部10によってガイドされるにタイミングベルト8は弛むことなく適切な張力を保持できる。このため、タイミングベルト8はジャンピングすることなく、上軸2を回転させることができる。
次に本発明の第2の実施形態のミシンM2を図5に示す。ミシン本体1は、ベッド部1Aと、ベッド部1Aの右端部に立設された立柱部1Bと、立柱部1Bからベッド部1Aと略平行に延在し且つ終端部にベッド部1Aの左端部と対向する顎部1Cを持つアーム部1Dとから構成される。ミシンM2にはミシン本体1のベッド部1Aの部内にモータ11が設置され、アーム部1D内には、上軸2が一対のベアリング15、15を介して回転可能に支持され、水平方向に延在する。
ミシン本体1には変速機構Cが構成されている。変速機構Cは、モータ11と上軸2との間に配置され、モータ11の回転力を変速機構Cを介して上軸2に伝達する。図5において上軸2の右端部には、上軸2と上軸プーリ14が一体回転可能に装着されている。モータ11の出力軸13には、出力軸13とモータプーリ7aが一体回転可能に装着されている。モータプーリ7aは、左側から順に大径部4a、円錐部6a及び小径部5aを備えている。上軸2の右端部には、上軸プーリ14が一体回転可能に装着されている。そして、タイミングベルト8がモータプーリ7aと上軸プーリ14の間に掛け渡されている。上軸プーリ14は、タイミングベルト8の幅の2倍以上の長さを有している。上軸プーリ14の上軸内部(第1部)14aは、上軸2のベアリング15に近い部分であり、モータプーリ7aの大径部4aの回転方向の延長線上に上軸プーリ14の上軸内部14aが位置するように配置されている。一方、上軸プーリ14の上軸外部(第2部)14bは、上軸2のベアリング15より遠い部分であり、モータプーリ7aの小径部5aの回転方向の延長線上に上軸プーリ14の上軸外部14bが位置するように配置されている。従って、タイミングベルト8は、上軸プーリ14の上軸内部14aとモータプーリ7aの大径部4aとの間に掛け渡された状態(第1の状態)と、上軸プーリ14の上軸外部14bとモータプーリ7aの小径部5aとの間に掛け渡された状態(第2の状態)とで、上軸プーリ14とモータプーリ7aとの間を掛け渡すことができる。
変速機構Cには、第1の実施形態と同様にタイミングベルト8の位置を切換える切換装置9が設けられ、切換装置9には先端にガイド部10を備えた軸9aが、上軸2と平行する水平方向に移動可能に装着されている。ガイド部10は、軸9aの先端に配置された円筒形状のローラーであり、軸9aを回転軸として自由に回転できるように支持されている。ガイド部10はタイミングベルト8との間で摩擦抵抗を低減して、回転さするタイミングベルト8をガイドすることができる。更に、第1の実施形態と同様に円筒形状のローラーの両端のそれぞれには、タイミングベルト8の厚みよりも大きな高さとなる突起をローラーの表面から突出させて、ローラーの回転方向の全周にわたり設けているので、回転するタイミングベルト8はガイド部10によって常に保持することができる。この切換装置9は電動式で、切換装置9を作動させる高速・低速切換えスイッチ(図示略)と制御回路(図示略)を備えている。そして、高速・低速切換えスイッチを低速側に操作されたとき、ガイド部10は、切換装置9に設けられた軸9aにより図5において右方向に移動する。このとき、ガイド部10は、タイミングベルト8の掛け渡された部分を、図5にて実線で示した位置から破線で示した位置に移動させる。具体的にはタイミングベルト8の掛け渡された部分を、モータプーリ7aの大径部4aから小径部5aへ、上軸プーリ14の上軸内部14aから上軸外部14bへ、それぞれ移動させる。逆に高速・低速切換えスイッチを高速側に操作されたとき、ガイド部10は、切換装置9に設けられた軸9aにより、図5において左方向に移動する。このとき、ガイド部10は、タイミングベルト8の掛け渡された部分を、図5に破線で示した位置から実線で示した位置に移動させる。具体的にはタイミングベルト8の掛け渡せた部分を、モータプーリ7aの小径部5aから大径部4aへ、上軸プーリ14の上軸外部14bから上軸内部14aへ、それぞれ移動させる。
本発明の変速機構Cは、以上のような構成のため、タイミングベルト8の掛け渡される位置を変更することによりモータ11の回転数を変化させることなく、上軸2の回転数を変更することができる。高速・低速切換えスイッチを低速側に操作すると、タイミングベルト8は、モータプーリ7aの小径部5aと上軸プーリ14の上軸外部14bの位置に掛け渡された状態となる。このとき、上軸2は、モータプーリ7aの大径部4aと上軸プーリ14の上軸内部14aの間にタイミングベルト8が掛け渡されているときより、低速回転するが上軸トルクは増加する。このため針棒3に装着された縫針3aは、低速で上下動し、貫通力を向上させることができ、ワーク(図示略)の厚物の縫製に適している。また高速・低速切換えスイッチを高速側に操作すると、タイミングベルト8は、モータプーリ7aの大径部4aと上軸プーリ14の上軸内部14aの位置に掛け渡された状態となる。このとき、上軸2は、モータプーリ7aの小径部5aと上軸プーリ14の上軸外部14bの間にタイミングベルト8が掛け渡された状態より高速回転する。このため針棒3に装着された縫針3aは、高速に上下動しワーク(図示略)の薄物の縫製に適している。
図5に示すように、モータプーリ7aの大径部4aと小径部5aは円錐部6aにて、連結されている。このため高速・低速切換えスイッチを低速側に操作すると、タイミングベルト8は、切換装置9に設けられた軸9aが右方向に移動し先端に配置されたガイド部10と、この円錐部6aの傾斜を滑り、モータプーリ7aの大径部4aから小径部5aへと移動する。このとき、タイミングベルト8は大径部4aと上軸プーリ14の上軸内部14aに掛け渡された状態から、小径部5aと上軸プーリ14の上軸外部14bに掛け渡された状態(図5の破線)にスムーズに移動することができる。また、高速・低速切換えスイッチを高速側に操作すると、タイミングベルト8は、切換装置9に設けられた軸9aが左方向に移動しガイド部10により、図5において左方向に移動される。この場合、タイミングベルト8は、円錐部6aの傾斜をスライドし、小径部5aと上軸プーリ14の上軸外部14bに掛け渡された状態から、大径部4aと上軸プーリ14の上軸内部14aに掛け渡された状態へスムーズに移動することができる。
また、第2の実施形態も第1の実施形態のごとく、切換装置9には、2つのコイルバネ16によってミシン本体1の取り付け部17に取り付けられている。コイルバネ16によって切換装置9がミシン本体1側に付勢されるので、ガイド部10によってガイドされるにタイミングベルト8は弛むことなく適切な張力を保持できる。このため、タイミングベルト8はジャンピングすることなく、上軸2を回転させることができる。
第3の実施形態のミシンM3を図6から図9に示す。ミシン本体1は、ベッド部1Aと、ベッド部1Aの右端部に立設された立柱部1Bと、立柱部1Bからベッド部1Aと略平行に延在し且つ終端部にベッド部1Aの左端部と対向する顎部1Cを持つアーム部1Dとから構成される。ミシン本体1のベッド部1Aの部内には、モータ11が設置されている。
ミシン本体1のアーム部1D内には上軸2が一対のベアリング15、15を介して、回転可能に支持され、水平方向に延在する。上軸2の右端部には、大径プーリ20と小径プーリ21が上軸2に対して自由回転可能に設けられている。上軸2の大径プーリ20と小径プーリ21が設けられたさらに右端部には、ミシン本体1の外部から上軸2を作業者の手で回転できるハンドホイール40が設けられている。
ミシン本体1には変速機構Dが構成されている。変速機構Dは、モータ11と上軸2との間に配置され、モータ11の回転力を上軸2に伝達する。図6に示されたごとく、モータ11の出力軸13には、モータプーリ24が一体回転可能に装着されている。そして、同一幅の第1のタイミングベルト22および第2のタイミングベルト23が、上軸2に備えられた大径プーリ20と小径プーリ21とモータプーリ24の間にそれぞれ掛け渡されている。モータプーリ24は、第1のタイミングベルト22の幅に比べ、2倍以上の長さを有している。モータプーリ24のモータ近部(第1部)24aは、モータ11に近い部分であり、モータプーリ24の回転方向の延長線上に、大径プーリ20が位置するように配置されている。一方、モータプーリ24のモータ遠部(第2部)24bは、モータプーリ24のモータ11から離れた部分であり、モータプーリ24の回転方向の延長線上に、小径プーリ21が位置するように配置されている。前述したごとく上軸2には大径プーリ20が備えられ、モータ11に設けられたモータプーリ24のモータ近部24aとの間に第1のタイミングベルト22が掛け渡されている。また、上軸2には小径プーリ21が備えられ、モータ11に設けられたモータプーリ24のモータ遠部24bとの間に第2のタイミングベルト23が掛け渡されている。図8、図9に示されるごとく、上軸2にはピン25、26が上軸2に一体的に設けられ、大径プーリ20には挿入部29が、小径プーリ21に挿入部30がそれぞれ形成されている。なお、挿入部29は大径プーリ20の小径プーリ21と離れた側面(図8における大径プーリ20の左側面)に凹溝として形成され、ピン25が挿入可能な大きさになっている。同様に、挿入部30は小径プーリ21の大径プーリ20と離れた側面(図8における小径プーリ21の右側面)に凹溝として形成され、ピン26が挿入可能な大きさになっている。クラッチ機構28は、ガイド部27を設けており、ガイド部27は、大径プーリ20と小径プーリ21をそれぞれはさみこむ棒状のはさみこみ部を備え、大径プーリ20と小径プーリ21を上軸2上の長手方向に平行に移動させることができる。このクラッチ機構28は、電動式で高速・低速切換えスイッチ(図示略)と制御回路(図示略)を備えている。そして、高速・低速切換えスイッチを高速側に操作されたとき、クラッチ機構28に設けられたガイド部27の棒状のはさみこみ部により、大径プーリ20と小径プーリ21を上軸2に対して図6、図8に示した位置まで移動させる。このとき、ハンドホイール40を手で回転させ、上軸2を回転させることで、上軸2のピン26の位置を小径プーリ21の挿入部30に挿入される位置に回転させて、ピン26を小径プーリ21の挿入部30に挿入する。これによって、上軸2と小径プーリ21がピン26を介して係合された状態となる。同時に、大径プーリ20が上軸2に対して、図8において右方向に移動するので挿入部30に挿入されていたピン25が挿入溝30から外れ、大径プーリ20は上軸2に対して自由回転できる状態となる。
一方、図示しない高速・低速切換えスイッチを低速側に操作されたとき、クラッチ機構28に設けられたガイド部27の棒状のはさみこみ部により、大径プーリ20と小径プーリ21を図7、図9に示した位置まで移動させる。上記と同様に、ハンドホイール40を手で回転することで、上軸2に設けられたピン25を大径プーリ20の挿入部30に挿入させ、ピン26を小径プーリ21の挿入部30から外すことができる。従って、大径プーリ20が上軸2と係合された状態となり、小径プーリ21は上軸2に対して自由回転できる状態となる。
上記の変速機構Dによって、図示しない高速・低速切換えスイッチを操作することで、大径プーリ20と小径プーリ21の一方を上軸2と係合させて、モータ11の回転駆動力を上軸2に伝達することができる。具体的には、図示しない高速・低速切換えスイッチを高速側に選択すると、モータ11の駆動力はモータプーリ24、第2のタイミングベルト23、小径プーリ21を介して上軸2に伝達される。第1のタイミングベルト22は大径プーリ20を回転させるものの、図8に示すようにピン25が挿入部29と外れているため、上軸2に対して空転する。このとき、針棒3に装着された縫針3aは、上軸2に連動して上下動させる周知のクランク機構(図示略)を介して高速で上下動し、薄物のワークを縫製する場合に適している。一方、図示しない高速・低速切換えスイッチを低速側に選択すると、モータ11の駆動力はモータプーリ24、第1のタイミングベルト22、大径プーリ20を介して上軸2に伝達される。タイミングベルト23は小径プーリ21を回転させるものの、図9に示すようにピン26が挿入部30から外れているため、上軸2に対して空転する。このとき、針棒3に装着された縫針3aは、低速且つ大きな力で上下動し、高い貫通力でワーク(図示略)を縫うことができ、厚物のワークの縫製を行うことができる。
なお、第3の実施形態においては、上軸2にピン25、26を一体形成し、ピン25、26をそれぞれ挿入部29、30に挿入して、大径プーリ20と小径プーリ21の一方を上軸2と係合させて、連結機構を構成している。ピン25、26を凹溝の挿入部29、30に挿入するためには、ピン25、26と挿入部29、30との位置決めが煩わしくなる問題もある。そこで、連結機構のピンに代えて、プーリに対向する方向に径が小さくなる「かさ歯車」とし、挿入部は凹溝に代えて「かさ歯車」と係合可能な歯車を凹形状に構成することで、高速・低速の切換えに伴う位置決めの煩わしさを緩和することができる。
第4の実施形態であるミシンM4を図10に示す。図10に示した第4の実施形態であるミシンM4は、図6から図9で説明した第3の実施形態であるミシンM3と同一部材については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ミシンM4の上軸2の右端部には、上軸プーリ33が上軸2と一体回転可能に設けられている。モータ11の出力軸13には、ピン34と図示しないピンが一体に形成されている。出力軸13には、大径プーリ20aと小径プーリ21aが、それぞれ出力軸13に対して自由回転可能に取り付けられている。大径プーリ20aと小径プーリ21aには、それぞれピン34と図示しないピンを受け入れる凹溝の挿入部(図示略)を備えている。大径プーリ20aと小径プーリ21aには、上軸プーリ33との間にそれぞれ、同一幅の第1のタイミングベルト22aと第2のタイミングベルト23aが掛け渡されている。上軸2に設置された上軸プーリ33は、第1のタイミングベルト22aの幅に比べて、幅が2倍以上の長さを有している。上軸プーリ33は、上軸2のベアリング15に近い部分を上軸内部(第1部)33aとし、出力軸13に取り付けた大径プーリ20aの回転方向の延長線に上軸内部33aが位置するように配置されている。上軸プーリ33は、上軸2のベアリング15に遠い部分を上軸プーリ33の上軸外部(第2部)33bとし、出力軸13に取り付けた小径プーリ21aの回転方向の延長線に上軸外部33bが位置するように配置されている。
クラッチ機構31は、モータ11の出力軸13に回転可能に設けられた大径プーリ20aと小径プーリ21aをそれぞれはさみこむ、棒状のはさみこみ部を備えたガイド部32を設けられており、大径プーリ20aと小径プーリ21aをモータ10の出力軸13の長手方向に平行移動させることができる。
このクラッチ機構31は、電動式で高速・低速切換えスイッチ(図示略)と制御回路(図示略)を備えている。そして、高速・低速切換えスイッチの操作に応じて、クラッチ機構31に設けられたガイド部32の棒状のはさみこみ部により、大径プーリ20aと小径プーリ21bを出力軸13に対して移動させる。このとき、ハンドホイール40を手で回転させ、上軸2を回転させることで、出力軸のピン34の位置を大径プーリ20aまたは小径プーリ21bに形成した挿入部に挿入される位置に回転させて、ピン34を挿入部に挿入する。これによって、大径プーリ20aまたは小径プーリ21bの一方を、出力軸13とピン34(または図示しないピン)を介して一体回転可能とする。従って、第1のタイミングプーリ22aまたは第2のタイミングプーリ22aの一方のみを介して、上軸2を回転させることができる。具体的には、クラッチ機構31により、大径プーリ20aを出力軸13と一体にすると、上軸2は高速回転し、針棒3に装着された縫針3aは、上軸2に連動して上下動させる周知のクランク機構(図示略)を介して高速で上下動し、薄物のワークを縫製する場合に適した状態となる。一方、小径プーリ21aを出力軸13と一体にすると、上軸2は低速回転し、針棒3に装着された縫針3aは、上軸2に連動して上下動させる周知のクランク機構(図示略)を介して高速で上下動し、薄物のワークを縫製する場合に適した状態となる。
第1から第4の実施形態のミシンは、いずれもミシンの上軸2の回転を高速から低速に、または低速から高速に変更することができ、その構成は極めて単純な構成で達成することができる。また、上軸2の回転数を変更するための切換装置やクラッチ機構は、ミシン本体1の立柱部1Bに配置させることができるので、ミシン本体1の形状により、スペースや操作性の都合上でいずれのかの実施形態を自由に選択することができ、ミシンの設計や外観のデザインがやりやすくなる。
第1から第4の実施形態のミシンにおいては、切換装置やクラッチ機構を電動式で作動するものを用いているが、手動式で作動するように構成することは容易に想到される事項である。
第1から第4の実施形態のミシンにおいては、大径プーリと小径プーリを用いて2段階の回転速度に上軸2の回転速度を設定するようにしている。しかしながら、プーリの個数を増やして(例えば、大径、中径、小径の3つのプーリを並列に配置し)、上軸2の回転速度を多段階に制御することもできる。
1 :ミシン本体
2 :上軸
4 :上軸プーリの大径部
5 :上軸プーリの小径部
6 :上軸プーリの円錐部
7 :上軸プーリ
4a :モータプーリの大径部
5a :モータプーリの小径部
6a :モータプーリの円錐部
7a :モータプーリ
8 :タイミングベルト
9 :切換装置
10 :ガイド部
11 :モータ
16 :コイルバネ(張力調整機構)
20、20a :大径プーリ
21、21a :小径プーリ
25、26、34 :ピン
28、31 :クラッチ機構
27、32 :ガイド部
29、30 :挿入部
2 :上軸
4 :上軸プーリの大径部
5 :上軸プーリの小径部
6 :上軸プーリの円錐部
7 :上軸プーリ
4a :モータプーリの大径部
5a :モータプーリの小径部
6a :モータプーリの円錐部
7a :モータプーリ
8 :タイミングベルト
9 :切換装置
10 :ガイド部
11 :モータ
16 :コイルバネ(張力調整機構)
20、20a :大径プーリ
21、21a :小径プーリ
25、26、34 :ピン
28、31 :クラッチ機構
27、32 :ガイド部
29、30 :挿入部
Claims (6)
- ミシン本体に回転可能に支持された上軸と、モータと、前記上軸と前記モータの出力軸との間に介装され、前記モータの回転を変速させて前記上軸に伝達する変速機構と、前記上軸の回転により上下動する針棒と、前記針棒の下端に設けられた縫針とを備えたミシンにおいて、
前記変速機構は、前記上軸と一体回転可能に装着され、大径部、小径部及び前記大径部と前記小径部との間に位置する円錐部を有する上軸プーリと、
前記上軸プーリの前記大径部と対向する第1部と前記上軸プーリの前記小径部と対向する第2部とを有し、前記モータの前記出力軸と一体回転可能に装着されたモータプーリと、
前記上軸プーリと前記モータプーリとの間に掛け渡されたタイミングベルトと、
前記タイミングベルトを前記上軸プーリの前記大径部と、前記モータプーリの前記第1部との間で掛け渡された第1の状態と、前記上軸プーリの前記小径部と前記モータプーリの前記第2部との間で掛け渡された第2の状態とを切換える切換装置と、
前記タイミングベルトの張力を調整する張力調整機構とを備えることを特徴とするミシン。 - ミシン本体に回転可能に支持された上軸と、モータと、前記上軸と前記モータの出力軸との間に介装され、前記モータの回転を変速させて前記上軸に伝達する変速機構と、前記上軸の回転により上下動する針棒と、前記針棒の下端に設けられた縫針とを備えたミシンにおいて、
前記変速機構は、前記モータの前記出力軸と一体回転可能に装着され、大径部、小径部及び前記大径部と前記小径部との間に位置する円錐部を有するモータプーリと、
前記モータプーリの前記大径部と対向する第1部と、前記モータプーリの前記小径部と対向する第2部とを有し、前記上軸と一体回転可能に装着された上軸プーリと、
前記モータプーリと前記上軸プーリとの間に掛け渡されたタイミングベルトと、
前記タイミングベルトを前記モータプーリの前記大径部と、前記上軸プーリの前記第1部との間で掛け渡された第1の状態と、前記モータプーリの前記小径部と前記上軸プーリの前記第2部との間で掛け渡された第2の状態とを切換える切換装置と、
前記タイミングベルトの張力を調整する張力調整機構とを備えることを特徴とするミシン。 - 前記切換装置は、前記大径部または前記小径部に掛け渡す位置へ前記タイミングベルトを移動させるガイド部を備えた、請求項1または2に記載のミシン。
- ミシン本体に回転可能に支持された上軸と、モータと、前記上軸と前記モータの出力軸との間に介装され、前記モータの回転を変速させて前記上軸に伝達する変速機構と、前記上軸の回転により上下動する針棒と、前記針棒の下端に設けられた縫針とを備えたミシンにおいて、
前記変速機構は、前記上軸と一体的に回転可能な大径プーリ及び小径プーリと、
前記上軸に装着された大径プーリと対向する第1部と、前記上軸に装着された小径プーリと対向する第2部とを有しモータの前記出力軸上に一体回転可能に装着されたモータプーリと、
前記大径プーリと前記モータプーリの前記第1部との間に掛け渡された第1タイミングベルトと、
前記小径プーリと前記モータプーリの前記第2部との間に掛け渡された第2タイミングベルトと、
前記第1のタイミングベルト又は前記第2のタイミングベルトによる回転伝達を無効とならしめるクラッチ機構とを備えることを特徴とするミシン。 - ミシン本体に回転可能に支持された上軸と、モータと、前記上軸と前記モータの出力軸との間に介装され、前記モータの回転を変速させて前記上軸に伝達する変速機構と、前記上軸の回転により上下動する針棒と、前記針棒の下端に設けられた縫針とを備えたミシンにおいて、
前記変速機構は、前記モータの前記出力軸と一体的に回転可能な大径プーリと、小径プーリと、
前記モータの前記出力軸に装着された大径プーリと対向する第1部と、前記モータの前記出力軸に装着された小径プーリと対向する第2部とを有し、前記上軸上に一体回転可能に装着された上軸プーリと、
前記大径プーリと前記上軸プーリの前記第1部との間に掛け渡された第1タイミングベルトと、
前記小径プーリと前記上軸プーリの前記第2部との間に掛け渡された第2タイミングベルトと、
前記第1のタイミングベルト又は前記第2のタイミングベルトによる回転伝達を無効とならしめるクラッチ機構とを備えることを特徴とするミシン。 - 前記クラッチ機構は、前記大径プーリまたは前記小径プーリが、前記大径プーリおよび前記小径プーリを一体的に回転させる前記上軸または前記出力軸に対して、選択的に空転させる連結機構を備えた、請求項4または5に記載のミシン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006321547A JP2008132234A (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | ミシン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006321547A JP2008132234A (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | ミシン |
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Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008132234A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9605366B2 (en) | 2014-06-06 | 2017-03-28 | Janome Sewing Machine Co., Ltd. | Sewing machine |
CN110985413A (zh) * | 2019-11-26 | 2020-04-10 | 长沙凯泽工程设计有限公司 | 一种隧道施工用便于调节的通风设备 |
-
2006
- 2006-11-29 JP JP2006321547A patent/JP2008132234A/ja active Pending
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CN110985413A (zh) * | 2019-11-26 | 2020-04-10 | 长沙凯泽工程设计有限公司 | 一种隧道施工用便于调节的通风设备 |
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