JP2008131326A - コンデンサーマイクロホンユニットおよびコンデンサーマイクロホン - Google Patents

コンデンサーマイクロホンユニットおよびコンデンサーマイクロホン Download PDF

Info

Publication number
JP2008131326A
JP2008131326A JP2006313834A JP2006313834A JP2008131326A JP 2008131326 A JP2008131326 A JP 2008131326A JP 2006313834 A JP2006313834 A JP 2006313834A JP 2006313834 A JP2006313834 A JP 2006313834A JP 2008131326 A JP2008131326 A JP 2008131326A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
condenser microphone
piezoelectric element
microphone unit
diaphragm
air hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006313834A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5053626B2 (ja
Inventor
Yutaka Akino
裕 秋野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Audio Technica KK
Original Assignee
Audio Technica KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Audio Technica KK filed Critical Audio Technica KK
Priority to JP2006313834A priority Critical patent/JP5053626B2/ja
Publication of JP2008131326A publication Critical patent/JP2008131326A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5053626B2 publication Critical patent/JP5053626B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrostatic, Electromagnetic, Magneto- Strictive, And Variable-Resistance Transducers (AREA)

Abstract

【課題】組み立て後において低域の周波数の通過特性を変化させることができ、急激な気圧の変化があってもこれに対応して即座に、振動板の前後の圧力等価を行うことができるコンデンサーマイクロホンユニットおよびコンデンサーマイクロホンを得る。
【解決手段】音波を受けて振動する振動板11,12と、振動板に所定の間隙をおいて対向し振動板との間でコンデンサーを構成する固定電極13,23と、固定電極の背後に形成された後部空気室17,27を備える。後部空気室に連通して後部空気室を外部に開放する空気孔35と、空気孔の空気流通度合いを変えて後部音響抵抗を可変とする圧電素子8を有する。圧電素子8は、空気孔35の開口に対向して配置され、この開口への空気流通度合いを変えるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンデンサーマイクロホンユニットおよびコンデンサーマイクロホンに関するもので、特に、組み立て後に低域の周波数の通過特性を切り換えるための構成およびコンデンサーマイクロホンユニット内外の圧力等価のための構成に関するものである。
コンデンサーマイクロホンユニットは、音波を受けて振動するフィルム状の振動板と、この振動板との間に所定の間隙をおいて対向して配置された固定電極(「バックプレート」といううこともある)と、これら振動板、固定電極をユニットホルダー内に固定して保持するその他の部品を備えてなる。振動板と固定電極とでコンデンサーを構成し、振動板が音波を受けて振動するとコンデンサーの静電容量が変化するので、この静電容量の変化を電気信号の変化として出力する。
コンデンサーマイクロホンユニットの振動板は、例えば、厚さ2μmのポリフェニレン・サルファイト(PPS)からなる合成樹脂フィルムをベースとして、これに金などの導電金属膜を蒸着したものが用いられる。そのため、その前後の気圧に差があると振動板が変位する。大気圧が低くなると振動板が風船のように外側に向かって膨らみ、振動板が破壊することがある。大気圧が高くなると振動板が内側に向かって押され、振動板が固定電極に接触することがある。そのため、振動板の前後に気圧の差が生じる構造のコンデンサーマイクロホンユニットにおいては、振動板の前後の気圧差をなくす構成が採用されている。この気圧差をなくすことを圧力等価という。
振動板の前後に気圧の差が生じる構造のコンデンサーマイクロホンユニットとして、無指向性マイクロホンユニットと、前後一対のコンデンサーマイクロホンエレメントを背中合わせ状に平行に配置した可変指向性マイクロホンユニットがある。無指向性コンデンサーマイクロホンユニットは、振動板の前面側が大気に連通し、振動板の背面側は密閉された空気室になっている。可変指向性コンデンサーマイクロホンユニットは、上記のように振動板と固定電極を主たる構成要素として備えるマイクロホンエレメントが2個を一対にして、背中合わせ状に一体に結合された構造になっていて、双方のマイクロホンエレメントの各振動板の背面側は密閉された空気室になっている。無指向性コンデンサーマイクロホンユニットと可変指向性コンデンサーマイクロホンユニットは、上記のように振動板の背面側が気密になっているため、圧力等価のための対策を講じなければ、大気圧の変化によって振動板が変形する。上記形式のコンデンサーマイクロホンユニットに限らず、振動板の前後で気圧差が生じる可能性のある形式のコンデンサーマイクロホンユニットにおいては、圧力等価が必要である。
大気圧はゆっくり変化するので、圧力等価のための構成も、ゆっくり変化する大気圧に対応することができればよい。そこで、振動板に、音響特性に影響を与えないような位置に微小な孔を形成して圧力等価を行うことが行なわれている。振動板に圧力等価用開口を設けるために、本出願人は、振動板の所定部位に、火花放電による熱を加える方法を提案した(例えば、特許文献1参照)。この方法によれば、開口の周縁にバリが発生しないので、振動板の導電金属膜が固定電極との接触することによる雑音の発生を防止することができ、開口の直径のばらつきも比較的少なくすることができる利点がある。
さらに本出願人は、音響抵抗の測定装置および音響抵抗調整方法に関して先に特許出願した(特許文献2参照)。特許文献2記載の発明は、一端が圧搾空気供給源に接続され他端に基準音響抵抗材が配置される第1配管と、一端が上記圧搾空気供給源に接続され他端に被測定音響抵抗材が配置される第2配管と、第1配管と第2配管の途中にそれぞれ設けられた空気絞り部と、第1配管と第2配管を上記空気絞り部より空気の流れ方向下流側で連結するブリッジ管と、ブリッジ管に設けられていて第1配管と第2配管内の気圧差を測定する差圧計と、を備えてなる。上記測定装置および測定方法は、特許文献1に記載されているような方法で微小な孔を形成した振動板の音響抵抗を測定することができるため、適切な音響抵抗の振動板を選択することができ、可変指向性コンデンサーマイクロホンユニットの場合は、対をなす振動板の音響抵抗のばらつきを少なくすることができる。
低域の周波数の通過特性を持たせることにより、結果的に圧力等価の効果を得ることができる無指向性コンデンサーマイクロホンも知られている(例えば、特許文献3参照)。これは、ユニットケースに相当するカプセルケースの外側と振動板に相当するダイヤフラムのバックプレートに面した側とを、カプセルケースとホルダ(バックプレートを支持する部材)間に設けられた音溝、上記ホルダに設けられた貫通孔とバックキャビティおよびバックプレートに設けられた小孔を介して音響的に結合し、音響結合のインピーダンスによって、一定帯域にわたる低域の利得を減衰させた周波数特性を持つようにしたことを特徴とするものである。
特開平9−84195号公報 特開2005−328347号公報 実開昭60−98994号公報
各特許文献記載の発明によれば、コンデンサーマイクロホンユニットおよびコンデンサーマイクロホンの設計時あるいは組み立て時に、低域の周波数の通過特性を適宜設定することは可能である。しかし、一旦ユニットとしてあるいはマイクロホンとして組み立てられた後は、低域の周波数の通過特性を切り換えることはできず、一旦組み立てられた後は低域の音波が通過しやすい状態で固定され、あるいは低域の音波が通過しにくい状態で固定されることがある。低域の音波が通過しやすい状態で固定されると、低域が収音できなくなり、低域の音波が通過しにくい状態で固定されると、低域を収音することはできるものの、急激な気圧の変動によって、前述のように振動板が外側に向かって膨らみ、あるいは内側に向かって押されて固定電極に接触する不具合を生じる。
本発明は、以上のような従来技術に鑑みてなされたもので、組み立て後において低域の周波数の通過特性を変化させることができ、急激な気圧の変化があってもこれに対応して即座に、振動板の前後の圧力等価を行うことができるコンデンサーマイクロホンユニットおよびコンデンサーマイクロホンを提供することを目的とする。
本発明は、音波を受けて振動する振動板と、振動板に所定の間隙をおいて対向し振動板との間でコンデンサーを構成する固定電極と、固定電極の背後に形成された後部空気室を備えたコンデンサーマイクロホンユニットであって、後部空気室に連通して後部空気室を外部に開放する空気孔と、空気孔の空気流通度合いを変えて後部音響抵抗を可変とする圧電素子を有してなることを最も主要な特徴とする。
圧電素子は、これに印加する電圧およびその向きを変えることによって空気孔の空気流通度合いを変えることができ、これによって後部音響抵抗を変えることができる。圧電素子に電圧を加えて音響抵抗を高くし、空気孔の開口を閉じると、極めて低域の周波数の音波も収音することができる。
圧電素子は、上記のように低域限界を印加電圧によって可変できることから、風雑音、振動雑音、ドアの開閉などを原因として急激な気圧の変化あった場合に、これらを適宜のセンサで検知し、圧電素子が空気孔の開口を開く向きに作動するように圧電素子に印加する電圧を制御して周波数応答の低域限界を低下させることができ、これと同時に、振動板の前後の圧力等価を図って振動板の変形を防止することができる。
以下、本発明にかかるコンデンサーマイクロホンユニットおよびコンデンサーマイクロホンの実施例について図面を参照しながら説明する。図に示す実施例は単一指向性コンデンサーマイクロホンユニットの例であるが、本発明は、無指向性コンデンサーマイクロホンユニット、その他のコンデンサーマイクロホンユニットにも適用可能である。
図1、図2において、符号10,20はそれぞれ第1、第2のコンデンサーマイクロホンエレメントを示している。第1、第2のコンデンサーマイクロホンエレメント10,20は絶縁座30の介在のもとに、絶縁座30の前後(図1において左右)両端に互いに平行をなして対称に組み立てられ、第1、第2のコンデンサーマイクロホンエレメント10,20が背中合わせ状に配置されている。第1のコンデンサーマイクロホンエレメント10は、フィルム状でダイヤフラムともいわれる振動板11を有している。振動板11はその外周縁部がリング状の振動板保持体12の一方の端面に固着され、振動板保持体12によって保持されている。振動板11は、所定の微小な間隙をおいて固定電極13に対向している。固定電極13は絶縁座30に固定されている。
絶縁座30は全体として円盤状の部材で、絶縁座30の前後には2段階にわたって円形の凹陥部が形成され、この2段階の凹陥部間に段部36,38が形成され、また、前後端外周縁部に円形の突堤31,32が形成されている。絶縁座30の前側の突堤31の内周側には上記固定電極13が嵌められ、固定電極13の後端外周縁部は、絶縁座30の上記前側の段部36に当接している。上記突堤31の上記段部36からの突出寸法は固定電極13の板厚寸法よりも小さく、したがって、固定電極13の前部は絶縁座30の前側に突出している。固定電極13の前面側には薄いフィルムなどからなるリング状のスペーサ16が重ねられ、このスペーサ16の上には、振動板11が振動板保持体12で保持された状態で重ねられている。したがって、振動板11と固定電極13との間には、スペーサ16の厚さ寸法に対応した微小な隙間が形成されている。振動板保持体12は振動板11を後ろ側にして配置され、振動板保持体12の前面にはリング状の端子板14が重ねられている。端子板14は、内周側の一部から前方に突出した端子14Aを有している。
以上のような各部材の配置関係において、絶縁座30の前側外周に押さえリング15が嵌められ、絶縁座30に一体に固定されている。押さえリング15は前側に内向きのフランジを一体に有し、この内向きのフランジが端子板14を後方に向かって押し、この端子板14に加わる押圧力で、振動板保持体12、振動板11、固定電極13をこの順に後方に向かって押し、固定電極13が絶縁座30に押圧されている。このように、各部材に加わる押圧力によって各部材が絶縁座30に実質一体に固定されている。固定電極13の背後には、絶縁座30に前記凹陥部が形成されることによって後部空気室17が形成されている。絶縁座30の中心部には絶縁座30を厚さ方向(前後方向)に貫通する孔39が形成され、孔39は後部空気室17に連通している。孔39には、第1のコンデンサーマイクロホンエレメント10の後部音響抵抗体18が配置されている。
前記第2のコンデンサーマイクロホンエレメント20も、第1のコンデンサーマイクロホンエレメント10と同様に構成されている。ただし、第1、第2のコンデンサーマイクロホンエレメント10、20は前後の配置関係が互いに逆向きになっているので、第2のコンデンサーマイクロホンエレメント20に関しては、図1の右側を前、左側を後として説明する。第2のコンデンサーマイクロホンエレメント20は、フィルム状の振動板21を有している。振動板21はその外周縁部がリング状の振動板保持体22の一方の端面に固着され、振動板保持体22によって保持されている。振動板21は、所定の微小な間隙をおいて固定電極23に対向している。固定電極23は絶縁座30に固定されている。
絶縁座30の後ろ側(図1において右側)の突堤32の内周側には上記固定電極23が嵌められ、固定電極23の後端外周縁部は、絶縁座30の上記後ろ側の段部38に当接している。上記突堤32の上記段部38からの突出寸法は固定電極23の板厚寸法よりも小さく、したがって、固定電極23の前部は絶縁座30から突出している。固定電極23の前面側には薄いフィルムなどからなるリング状のスペーサ26が重ねられ、このスペーサ26の上には、振動板21が振動板保持体22で保持された状態で重ねられている。したがって、振動板21と固定電極23との間には、スペーサ26の厚さ寸法に対応した微小な隙間が形成されている。振動板保持体22は振動板21を後ろ側にして配置され、振動板保持体22の前面にはリング状の端子板24が重ねられている。端子板24は、内周側の一部から前方に突出した端子24Aを有している。
以上のような各部材の配置関係において、絶縁座30の後ろ側(図1において右側)外周に押さえリング25が嵌められ、絶縁座30に一体に固定されている。押さえリング25は前側に内向きのフランジを一体に有し、この内向きのフランジが端子板24を後方に向かって押し、この端子板24に加わる押圧力で、振動板保持体22、振動板21、固定電極23をこの順に後方に向かって押し、固定電極23が絶縁座30に押圧されている。このように、各部材に加わる押圧力によって各部材が絶縁座30に実質一体に固定されている。固定電極23の背後には、絶縁座30に前記凹陥部が形成されることによって後部空気室27が形成されている。後部空気室17は孔39に連通している。孔39には、第1のコンデンサーマイクロホンエレメント20の後部音響抵抗体28が配置されている。
絶縁座30には、上記孔39に連通する空気孔35が絶縁座30を半径方向に貫通して形成され、空気孔35は絶縁座30の外周面において開口している。絶縁座30の外周面には、上記空気孔35の開口位置に圧電素子支持体40が固着されている。図1に示す例では絶縁座30の下部に圧電素子支持体40が固着されている。圧電素子支持体40は断面形状が逆T字状になっている。圧電素子支持体40はこれを上下方向に貫通し、かつ、絶縁座30の空気孔35に連通する空気孔41を有し、空気孔41は圧電素子支持体40の下端面に開口している。圧電素子支持体40の下部は前後方向(図1では左右方向)に翼状に広がっていて、この圧電素子支持体40の下面には、前後に対をなすスペーサ43,43の介在のもとに圧電素子8が圧電素子支持体40の下面と平行に取り付けられている。圧電素子支持体40の下面と圧電素子8との間にはスペーサ43,43の厚さに相当する隙間が形成され、この隙間は、圧電素子支持体40の左右両翼にこれを厚さ方向に貫通して形成された入排気孔42,42に連通している。
上記圧電素子8としては、バイモルフ型振動子を用いることができる。図4はバイモルフ型振動子の概要を示すもので、長さ方向に伸縮する2枚の圧電素子81,82を重ねて接合し、双方の圧電素子間に電圧をかけることにより、一方の圧電素子が伸びると他方の圧電素子が縮むように構成したものである。いずれの圧電素子も分極方向は厚さ方向である。図4(a)はパラレル型で、2枚の圧電素子81,82の互いに重なり合っている電極を中間電極85とし、この中間電極85と、圧電素子81,82の他方の電極との間に電圧源を接続して、2枚の圧電素子81,82に並列に電圧をかけるようにしたものである。図4(b)はシリーズ型で、互いに重なり合っている2枚の圧電素子81,82の外側の電極間に電圧源を接続し、2枚の圧電素子81,82に電圧を直列にかけるようにしたものである。いずれにせよ、電圧をかけることにより、一方の圧電素子が伸び、他方の圧電素子が縮むことにより、圧電素子8としては図4において上または下に向かって反曲する。
図1、図2に示す実施例によれば、圧電素子8に印加する電圧を制御することによって各コンデンサーマイクロホンエレメント10、20の後部音響抵抗を可変とすることができる。図3はコンデンサーマイクロホンエレメント10、20の後部音響抵抗を高くする場合の例を示すもので、圧電素子8の端子間に直流電圧を印加することにより、圧電素子8が上記空気孔41の開口に接近し、空気孔41の空気流通度合いを低くしている。この状態では、各コンデンサーマイクロホンエレメント10、20の後部空気室17,27と外部との間での空気の流れが制限され、各コンデンサーマイクロホンエレメント10、20後部音響端子の音響抵抗は高くなる。図示の実施例は、前後一対のコンデンサーマイクロホンエレメントを背中合わせ状に配置した可変指向性マイクロホンユニットであって、上記空気孔41を圧電素子8で閉止し、双方のエレメント10,20の後部音響端子の音響抵抗を最大に高めることによって、極めて低域の音波も収音することができる。
しかしながら、上記空気孔41が閉止されると、外気の気圧が変動することによって前述のように振動板11,21が前後の気圧差で変形するので、圧力等価が必要になる。この圧力等価は、圧電素子8に印加する直流電圧の制御により、上記空気孔41の開口と圧電素子8との間に僅かな隙間が生じるようにするとよい。外気圧の変化は緩やかであるから、空気孔41の開口と圧電素子8との間に僅かな隙間が生じているだけで圧力等価が行なわれるからである。
ところが、マイクロホンの使用条件によっては、外気圧が急激に変化することがある。例えば、風雑音、振動雑音、ドアの開閉などが行なわれると、気圧が急激に変化する。このように気圧が急激に変化した場合に、これらを適宜のセンサで検知して制御部に入力し、制御部では、圧電素子8が空気孔41の開口を開く向きに作動するように圧電素子8に印加する電圧を制御し、周波数応答の低域限界を低下させる。こうすることにより、振動板11,21の前後の圧力等価が行なわれ、振動板11,21の変形を防止することができる。
図示の実施例は可変指向性コンデンサーマイクロホンユニットの例であるが、本発明は、一つのマイクロホンエレメントを有していて、後部空気室を密閉した無指向性コンデンサーマイクロホンユニットにも適用することができる。無指向性コンデンサーマイクロホンユニットは、後部空気室が密閉されているため、外気圧が変動すると振動板の前後で気圧差を生じ、振動板が変形する。そこで、後部空気室に連通する空気孔を設け、この空気孔の外気への開口に対向させて圧電素子を配置し、通常の使用状態では圧電素子で空気孔の開口を閉止するかまたはごく僅かずつ空気が流通できるようにしておく。振動板の前後の気圧を検出するセンサを配置し、前後の気圧差を検出すると、制御部が圧電素子に印加する直流電圧を制御し、上記空気孔の開口を開いて振動板の前後の気圧差を解消するようにする。
以上、本発明を可変指向性コンデンサーマイクロホンユニットに適用した例と、無指向性コンデンサーマイクロホンユニットに適用した例について説明したが、本発明は、他の指向特性を有するコンデンサーマイクロホンユニットにも適用することができる。
本発明に係るコンデンサーマイクロホンユニットをマイクロホンケースに組み込み、マイクロホンコネクタ、回路基板などの必要な電装品をマイクロホンケースに組み込むことによって、これまで説明してきた効果を奏するコンデンサーマイクロホンを得ることができる。
本発明に係るコンデンサーマイクロホンは、圧電素子で空気孔の開口を開いた状態で保存するとよい。気圧が変動しても圧力等価がなされ、振動板が変形することはないからである。そして、使用時に、マイクロホン駆動用の電源、例えばファントム電源を圧電素子に印加する直流電圧源として利用し、空気孔の開口を閉じるようにするとよい。
本発明に係るコンデンサーマイクロホンユニットの実施例を示す縦断面図である。 上記実施例の一部を省略した正面図である。 上記実施例の動作態様を示す縦断面図である。 本発明に適用可能な圧電素子の例を示すもので、(a)はパラレル型の模式図、(b)はシリーズ型の模式図である。
符号の説明
8 圧電素子
10 マイクロホンエレメント
11 振動板
12 振動板保持体
13 固定電極
16 スペーサ
17 後部空気室
18 後部音響抵抗体
20 マイクロホンエレメント
21 振動板
22 振動板保持体
23 固定電極
26 スペーサ
27 後部空気室
28 後部音響抵抗体
30 絶縁座
35 空気孔
40 圧電素子支持体
41 空気孔
42 入排気孔
43 スペーサ

Claims (8)

  1. 音波を受けて振動する振動板と、振動板に所定の間隙をおいて対向し振動板との間でコンデンサーを構成する固定電極と、固定電極の背後に形成された後部空気室を備えたコンデンサーマイクロホンユニットであって、
    上記後部空気室に連通して後部空気室を外部に開放する空気孔と、
    上記空気孔の空気流通度合いを変えて後部音響抵抗を可変とする圧電素子を有してなるコンデンサーマイクロホンユニット。
  2. 圧電素子は、空気孔の開口に対向して配置され、この開口への空気流通度合いを変える請求項1記載のコンデンサーマイクロホンユニット。
  3. 圧電素子は圧電素子支持体に支持され、圧電素子支持体は空気孔に連通する第2の空気孔を有し、第2の空気孔の開口に対向して圧電素子が配置されている請求項2記載のコンデンサーマイクロホンユニット。
  4. マイクロホンユニットは、前後一対のコンデンサーマイクロホンエレメントを背中合わせ状に配置し、この一対のコンデンサーマイクロホンエレメントが共通の絶縁座によって一体に保持された可変指向性マイクロホンユニットであって、上記絶縁座に、後部空気室を外部に開放する空気孔が形成されている請求項1記載のコンデンサーマイクロホンユニット。
  5. 圧電素子は、空気孔を閉止可能とした請求項1記載のコンデンサーマイクロホンユニット。
  6. マイクロホンユニットの外部の気圧を測定することができるセンサを有し、このセンサが急激な気圧の変化を検出したとき、空気孔の開口を開放する向きに圧電素子に電圧を印加する制御部を有する請求項1記載のコンデンサーマイクロホンユニット。
  7. コンデンサーマイクロホンユニットをマイクロホンケースに組み込んでなるコンデンサーマイクロホンであって、コンデンサーマイクロホンユニットは請求項1ないし6のいずれかに記載のコンデンサーマイクロホンユニットであるコンデンサーマイクロホン。
  8. マイクロホン駆動用の電源を圧電素子に印加する直流電圧源として利用する請求項7記載のコンデンサーマイクロホン。
JP2006313834A 2006-11-21 2006-11-21 コンデンサーマイクロホンユニットおよびコンデンサーマイクロホン Expired - Fee Related JP5053626B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006313834A JP5053626B2 (ja) 2006-11-21 2006-11-21 コンデンサーマイクロホンユニットおよびコンデンサーマイクロホン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006313834A JP5053626B2 (ja) 2006-11-21 2006-11-21 コンデンサーマイクロホンユニットおよびコンデンサーマイクロホン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008131326A true JP2008131326A (ja) 2008-06-05
JP5053626B2 JP5053626B2 (ja) 2012-10-17

Family

ID=39556746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006313834A Expired - Fee Related JP5053626B2 (ja) 2006-11-21 2006-11-21 コンデンサーマイクロホンユニットおよびコンデンサーマイクロホン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5053626B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009138136A1 (en) * 2008-05-15 2009-11-19 Sony Ericsson Mobile Communications Ab Acoustic-electric transducer with adjustable air gap, electronic device, method & computer program product
JP2011066475A (ja) * 2009-09-15 2011-03-31 Audio Technica Corp ステレオマイクロホンユニット及びステレオマイクロホン
JP2016076842A (ja) * 2014-10-07 2016-05-12 株式会社オーディオテクニカ 単一指向性コンデンサマイクロホンユニット

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5717599Y2 (ja) * 1974-12-27 1982-04-13
JPH05145997A (ja) * 1991-11-20 1993-06-11 Ono Sokki Co Ltd コンデンサマイクロフオン
JPH06339192A (ja) * 1993-05-27 1994-12-06 Atsuden Kk マイクロホンユニット
JP2000106699A (ja) * 1998-09-29 2000-04-11 Audio Technica Corp コンデンサマイクロホン
JP2005328437A (ja) * 2004-05-17 2005-11-24 Canon Inc 撮影装置
JP2005328347A (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Audio Technica Corp 音響抵抗材の音響抵抗測定装置および音響抵抗材の音響抵抗調整方法
JP2006060372A (ja) * 2004-08-18 2006-03-02 Audio Technica Corp 可変指向性コンデンサマイクロホン

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5717599Y2 (ja) * 1974-12-27 1982-04-13
JPH05145997A (ja) * 1991-11-20 1993-06-11 Ono Sokki Co Ltd コンデンサマイクロフオン
JPH06339192A (ja) * 1993-05-27 1994-12-06 Atsuden Kk マイクロホンユニット
JP2000106699A (ja) * 1998-09-29 2000-04-11 Audio Technica Corp コンデンサマイクロホン
JP2005328347A (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Audio Technica Corp 音響抵抗材の音響抵抗測定装置および音響抵抗材の音響抵抗調整方法
JP2005328437A (ja) * 2004-05-17 2005-11-24 Canon Inc 撮影装置
JP2006060372A (ja) * 2004-08-18 2006-03-02 Audio Technica Corp 可変指向性コンデンサマイクロホン

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009138136A1 (en) * 2008-05-15 2009-11-19 Sony Ericsson Mobile Communications Ab Acoustic-electric transducer with adjustable air gap, electronic device, method & computer program product
US8081782B2 (en) 2008-05-15 2011-12-20 Sony Ericsson Mobile Communications Ab Acoustic-electric transducer, electronic device, method, and computer program product
JP2011066475A (ja) * 2009-09-15 2011-03-31 Audio Technica Corp ステレオマイクロホンユニット及びステレオマイクロホン
JP2016076842A (ja) * 2014-10-07 2016-05-12 株式会社オーディオテクニカ 単一指向性コンデンサマイクロホンユニット

Also Published As

Publication number Publication date
JP5053626B2 (ja) 2012-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4979345B2 (ja) マイクロホン
JP2006093932A (ja) 静電型超音波トランスデューサ及び超音波スピーカ
US8081782B2 (en) Acoustic-electric transducer, electronic device, method, and computer program product
Stoppel et al. Novel membrane-less two-way MEMS loudspeaker based on piezoelectric dual-concentric actuators
US11297406B2 (en) Acoustic transducers with a low pressure zone and diaphragms having a pressure sensor
KR101814951B1 (ko) 스피커 및 이어폰
JP2013172391A (ja) 単一指向性コンデンサマイクロホンおよびその音響抵抗調整方法
US20240208802A1 (en) Mems die and mems-based sensor
US20210211793A1 (en) Mems device with quadrilateral trench and insert
JP5620326B2 (ja) コンデンサマイクロホンユニットおよびコンデンサマイクロホン
JP2002271900A (ja) 電気音響変換器
CN110907029B (zh) 振动感测装置的校准方法
JP5118987B2 (ja) 単一指向性コンデンサマイクロホンユニットおよびラインマイクロホン
JP5053626B2 (ja) コンデンサーマイクロホンユニットおよびコンデンサーマイクロホン
US10158943B2 (en) Apparatus and method to bias MEMS motors
JP7349090B2 (ja) 圧電素子
JP2021197513A (ja) 圧電素子
US8965008B2 (en) Method for driving a condenser microphone
JP4882836B2 (ja) スピーカ用振動膜およびスピーカ
EP2723098B1 (en) A dual transducer with shared diaphragm
KR101816257B1 (ko) 멤스 음향센서
JP4921289B2 (ja) コンデンサーマイクロホンユニットおよびコンデンサーマイクロホン
JP2017183859A (ja) マイクロホン
JP2008067286A (ja) 可変指向性コンデンサーマイクロホンユニットの製造方法および可変指向性コンデンサーマイクロホン
US9462372B2 (en) Unidirectional condenser microphone unit

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120724

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120726

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150803

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees