JP2021197513A - 圧電素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電膜の残留応力の影響を抑制するとともに、高感度で信号雑音比を改善した圧電素子を提供する。【解決手段】圧電素子は、支持基板3に支持された圧電膜5a、5bを所望の形状のスリット1で区画した振動板2を備え、スリット1を覆うように伸縮膜10を配置する。この伸縮膜10は、振動板2の一方の面の一部を覆う第1の被覆部10aと、振動板2の他方の面の一部を覆う第2の被覆部10bと、振動板2を貫通して第1の被覆部10aと第2の被覆部10bとに接続する連結部10cとを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は圧電素子に関し、特に高感度、低雑音となる圧電型MEMSマイクロフォン等に利用可能な圧電素子に関する。
近年、急速に需要が拡大しているスマートフォンには、小型、薄型で、組立のハンダリフロー工程の高温処理耐性を有するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いたマイクロフォンが多く使われている。さらにMEMSマイクロフォンに限らず、その他のMEMS素子が様々な分野で急速に普及してきている。
この種のMEMS素子の多くは、音響圧力等による振動板の変位を対向する固定板との容量変化としてとらえ、電気信号に変換して出力する容量素子である。しかし容量素子は、振動板と固定板との間隙の空気の流動によって生じる音響抵抗のために、信号雑音比の改善が限界になりつつある。そこで、圧電材料からなる薄膜(圧電膜)で構成される単一の振動板の歪みにより音響圧力等を電圧変化として取り出すことができる圧電素子が注目されている。
従来の圧電素子は、圧電膜に図8に示すような所望の形状のスリット1を形成して片持ち梁構造の振動板を形成している。図8(a)では四角形の2枚の振動板2が、図8(b)では三角形の4枚の振動板2が形成されている。この種の圧電素子は、例えば特許文献1に開示されている。
図9は圧電素子の断面図である。図9に示すように支持基板3上に絶縁膜4を介して多層構造の圧電膜5a、5bが支持固定され、圧電膜5aは電極6aと電極6bにより、圧電膜5bは電極6bと電極6cによりそれぞれ挟み込まれた構造となっている。支持基板3にはキャビティ7が形成されており、スリット1により区画された圧電膜および電極は、一端が支持基板3に固定され、他端が開放端となる振動板2を構成している。
このような圧電素子では、振動板2が音響圧力等を受けると圧電膜5aが歪み、その内部に分極が起こり、電極6aに接続する配線金属8aと、電極6bに接続する配線電極8bから電圧信号を取り出すことが可能となる。同様に圧電膜5bが歪むとその内部に分極が起こり、電極6cに接続する配線金属8aと、電極6bに接続する配線金属8bから電圧信号を取り出すことが可能となる。
ところでこのような片持ち梁構造の振動板2を形成する際、圧電膜の残留応力が解放され反りが生じ、スリット1の開口幅が広がってしまう。スリットの開口幅が設計値以上となった状態の圧電素子をマイクロフォンとして使用すると、音響抵抗が低下し、低周波感度低下等の特性劣化を招いてしまう。
そこで本願出願人は、図10に示すように振動板2上に薄膜9を積層形成した圧電素子を提案した(特許文献2)。
特許第5936154号公報 特開2018−137297号公報
本願出願人が先に提案した圧電素子は、薄膜9を備える構造とすることで圧電膜の残留応力に起因するスリット1の開口幅の広がりと、それに伴う特性劣化を抑制することができる。しかしながら、その製造工程において、スリット1を形成した後、そのスリット1に連通するように薄膜9の開口を形成するため、製造工程のばらつき(位置合わせのずれ等)を考慮し、薄膜9の開口幅をスリット1の開口幅より広く形成することになる。その結果、薄膜9は振動板2の弾性係数を大きくすることにより振動板2の変形を抑制するという効果は得られるものの、薄膜9を形成しても振動板2の変形が完全に抑えられない場合には、スリット1の開口幅が設計値以上となってしまう。このような圧電素子をマイクロフォンとして使用した場合に、音響抵抗を低下させ、低周波感度低下等の特性劣化を完全に抑制することができなかった。本発明はこのような課題を解決し、圧電膜の残留応力の影響を抑制するとともに、高感度で信号雑音比を改善した圧電素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願請求項1に係る発明は、少なくとも一端が支持基板に支持された圧電膜からなる振動板と、前記圧電膜を挟んで配置する一対の電極と、前記圧電膜を貫通し該圧電膜を前記振動板として区画するスリットとを備えた圧電素子において、少なくとも前記スリットの一部を覆う伸縮膜を備え、該伸縮膜は、前記振動板の一方の面の一部を覆う第1の被覆部と、前記振動板の他方の面の一部を覆う第2の被覆部と、前記振動板を貫通して前記第1の被覆部と前記第2の被覆部とに接続する連結部とを備えていることを特徴とする。
本願請求項2に係る発明は、請求項1記載の圧電素子において、前記圧電膜を貫通する貫通孔を備え、前記伸縮膜は、少なくとも前記スリットの一部を覆うとともに、前記貫通孔を覆っていることを特徴とする。
本願請求項3に係る発明は、請求項1または2いずれか記載の圧電素子において、前記連結部は、前記スリット内、あるいは前記貫通孔内の少なくともいずれかに配置されていることを特徴とする。
本発明の圧電素子は、スリット等を伸縮膜で覆うことで、振動板の動きに追従して変形する伸縮膜によりスリット等を塞いだ状態を保つことができ、所望の特性の圧電素子を提供することが可能となる。特に第1の被覆部と第2の被覆部を連結した構造とすることで、伸縮膜と振動板との密着性が向上し、あるいは密着性が劣化した場合であってもスリット等を塞いだ状態を保つことができ、所望の特性の圧電素子を提供することが可能となる。
本発明の第1の実施例の圧電素子の説明図である。 本発明の第1の実施例の圧電素子の説明図である。 本発明の第1の実施例の別の圧電素子の説明図である。 本発明の第2の実施例の圧電素子の説明図である。 本発明の第2の実施例の圧電素子の説明図である。 本発明の第3の実施例の圧電素子の説明図である。 本発明の第3の実施例の圧電素子の説明図である。 従来の圧電素子の説明図である。 従来の圧電素子の説明図である。 従来の別の圧電素子の説明図である。
本発明に係る圧電素子は、支持基板に支持された圧電膜を所望の形状のスリットで区画した振動板を備え、スリットを覆うように伸縮膜を配置する構成としている。振動板に貫通孔を備え、貫通孔を覆うように伸縮膜を配置する構成としてもよい。伸縮膜は、振動板の振動に追従してスリット等を塞ぐ状態を保つことができ、特性劣化のない圧電素子を構成することができる。また伸縮膜は、振動板の表面および裏面の一部を覆い、連結部により接続されているため、振動板と伸縮膜の密着性を向上させることができる。以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
本発明の第1の実施例について説明する。本発明の圧電素子は、先に従来例で説明した図8に示すような所望の形状のスリット1を形成して、片持ち梁構造の圧電素子としている。図1は、本実施例の圧電素子の断面図である。図1に示すように、支持基板3上に絶縁膜4を介して多層構造の圧電膜5a、5bが支持固定され、圧電膜5aは電極6aと電極6bにより、圧電膜5bは電極6bと電極6cによりそれぞれ挟み込まれた構造となっている。支持基板3にはキャビティ7が形成されており、スリット1により区画された圧電膜および電極は、一端が支持基板3に支持固定され、他端が開放端となる振動板2を構成する。
このような圧電素子では、振動板2が音響圧力等を受けて変位すると圧電膜5aが歪み、その内部に分極が起こり、電極6aに接続する配線金属8aと、電極6bに接続する配線金属8bから電圧信号を取り出すことが可能となる。同様に圧電膜5bが歪むとその内部に分極が起こり、電極6cに接続する配線金属8aと、電極6bに接続する配線金属8bから電圧信号を取り出すことが可能となる。
ここで本実施例では、スリット1を覆うように伸縮膜10を配置している。この伸縮膜10は、振動板2の表面に、例えば矩形の第1の被覆部10aが配置され、振動板2の裏面に、例えばスリット1に沿った第2の被覆部10bが配置されている。さらにこの第1の被覆部10aと第2の被覆部10bは、伸縮膜の一部がスリット1内に充填された連結部10cによって接続され、振動板2に固定されている。
図2は、キャビティ7側からみた振動板2の周辺の一部を示す説明図で、振動板2の裏面に第2の被覆部10bをスリット1に沿って配置した一例を示している。図2に示すように、スリット1の一部は伸縮膜で覆わずベントホールとして機能させることもできる。
このようにスリット1を覆うように配置された伸縮膜10は、振動板2の動きに追従して伸縮し、スリット1を塞いだ状態を保つことができる。特に本実施例では、振動板2の一方の面を覆う第1の被覆部10aと、他方の面を覆う第2の被覆部10bと、これらを接続する連結部10cとを備える構成とし、伸縮膜10と振動板2との接触面積を増やすことで密着性を高めることができ、剥離のない伸縮膜10を形成することができる。第1の被覆部10aは連結部10cと接続することで、一部の変形が抑制されて伸縮膜10に加わる応力が緩和できることでも、剥離の発生を抑えることができる。また伸縮膜10と振動板2との間の一部に剥離が発生したとしても、スリット1を塞いだ状態を保持することができる。本実施例では、スリット1内に連結部10cを形成するため振動板2の特別な加工を施す必要がなく簡便に形成することができ好ましい。
なお、図1に示す伸縮膜10を逆に配置する構成、すなわち第1の被覆部10aを振動板2の裏面側(キャビティ7内)に、第2の被覆部10bを振動板2の表面側にそれぞれ配置し、これらを連結部10cで接続する構成としても、同様の効果を得ることができる。
また本実施例では、振動板2の弾性係数を大きくするため第1の被覆部10aの面積を大きくし、第2の被覆部10bは第1の被覆部10aより小さく形成しているが、図3に示すように第2の被覆部10bの面積も大きくして振動板2の弾性係数を大きくする構成とすることも可能である。なお、第1の被覆部10aと第2の被覆部10bの両方の面積を大きくすると、振動板2の振動が抑制されるため、必要な出力電圧が得られるように形状や面積を調整する必要があることは言うまでもない。
一方振動板2の弾性係数を大きくする必要がない場合、例えばスリット1を塞ぐだけでよい場合には、第1の被覆部10aの面積を小さくし、さらに第2の被覆部10bの面積を小さくすることも可能である。この場合、第1の被覆部10aと第2の被覆部10bは、少なくともスリット1を覆うとともに振動板2の表面および裏面の一部を覆うように構成すればよい。
なお上記説明では、キャビティ7を矩形とし、第1の被覆部10aも矩形として説明したが、キャビティ7を円形とし、第1の被覆部10aを円形とするように、伸縮膜10の形状は適宜変更可能である。
このように少なくともスリット1の一部を覆う伸縮膜10を備える圧電素子をマイクロフォンとして使用した場合、音響抵抗の低下や低周波感度の低下等の特性劣化のないマイクロフォンを構成することができ好ましい。
次に第2の実施例について説明する。上述の第1の実施例では、スリット1内に連結部10cを配置する例を説明したが、連結部10cはスリット1内に配置することに限定されない。例えば図4に示すように、振動板2の一部に貫通孔11を形成し、この貫通孔11内に連結部10cを配置することもできる。
本実施例でも、上記第1の実施例同様、スリット1を覆うように伸縮膜10を配置している。この伸縮膜10は、振動板2の表面に、例えば矩形の第1の被覆部10aが配置され、振動板2の裏面に、例えば貫通孔11を覆うように第2の被覆部10bが配置されている。ここで本実施例では、貫通孔11内に充填された連結部10cによって第1の被覆部10aと第2の被覆部10bを接続し、振動板2に固定されている。スリット1は第1の被覆部10aのみで覆われ、一部は第1の被覆部10aで覆わずベントホールとして機能させることもできる。
図5は、キャビティ7側からみた振動板2の周辺の一部を示す説明図で、振動板2の裏面に第2の被覆部10bを配置した一例を示している。本実施例では上述の第1の実施例と異なり、スリット1内には伸縮膜10は充填されておらず、振動板2の表面に配置された第1の被覆部10aの一部がスリット1内に露出している。
貫通孔11を配置する構成とすると振動板2(圧電膜5a、5b)の一部を除去することになるため、圧電素子として効果的に電圧信号を取り出すことができる支持基板3に振動板2が支持された領域近傍を除く領域に貫通孔11を配置すればよい。
このようにスリット1を覆うように配置された伸縮膜10は、振動板2の動きに追従して伸縮し、スリット1を塞いだ状態を保つことができる。本実施例においても、振動板2の一方の面を覆う第1の被覆部10aと、他方の面を覆う第2の被覆部10bと、これらを接続する連結部10cとを備える構成とし、伸縮膜10と振動板2との接触面積を増やすことで密着性を高めることができ、剥離のない伸縮膜10を形成することができる。第1の被覆部10aは連結部10cと接続することで、一部の変形が抑制されて伸縮膜10に加わる応力が緩和できることでも、剥離の発生を抑えることができる。また伸縮膜10と振動板2との間の一部に剥離が発生したとしても、スリット1を塞いだ状態を保持することができる。特に本実施例では、振動板2の最も変位が大きい先端部から離れた位置に連結部10cを配置することで、より剥離の発生が抑えることができ好ましい。本実施例では、連結部10cを点在させることで、連結部10cが振動板2の振動を妨げることがないので、大きな出力信号を得ることができる。
本実施例においても、第1の被覆部10aを振動板2の裏面側(キャビティ7内)に、第2の被覆部10bを振動板2の表面側にそれぞれ配置し、これらを連結部10cで接続する構造としても、同様の効果を得ることができる。
また図1に示すスリット1内に充填された連結部10cとこれに接続する第2の被覆部10bとを付加する構造としたり、図3に示すように第2の被覆部10bを大きくし、スリット1内に充填された連結部10cと貫通孔11内に充填された連結部10cとに接続する構造とすることも可能である。
本実施例においても、キャビティ7を円形とし、第1の被覆部10aや、スリット1内および貫通孔11内に充填された連結部10cに接続する一体とした第2の被覆部10bを円形とすることができ、伸縮膜10の形状は適宜変更可能である。また貫通孔11は、円形に限定されるものではなく、配置する位置や数は適宜設定すればよい。
このように少なくともスリット1の一部を覆う伸縮膜10を備える圧電素子をマイクロフォンとして使用した場合、音響抵抗の低下や低周波感度の低下等の特性劣化のないマイクロフォンを構成することができ好ましい。
次に第3の実施例について説明する。上述の第1の実施例および第2の実施例では、スリット1によって圧電膜5a、5bを区画して振動板2としている場合について説明したが、本実施例はこれに限定されない。例えば図6に示すように、振動板2を区画するスリットに加えて、比較的径の大きい開口部12(貫通孔に相当)を備える構造としてもよい。
本実施例では、スリット1および開口部12を覆うように伸縮膜10を配置している。この伸縮膜10は、振動板2の表面に、例えば円形の第1の被覆部10aが配置され、振動板2の裏面に、例えば貫通孔11を覆うように第2の被覆部10bが配置されている。貫通孔11内に充填された連結部10cによって第1の被覆部10aと第2の被覆部10bを接続し、振動板2に固定されている。スリット1と開口部12は第1の被覆部10aのみで覆われ、スリット1の一部は第1の被覆部10aで覆わずベントホールとして機能させることもできる。
図7は、キャビティ7側から見た振動板2の周辺の一部を示す説明図で、振動板2の裏面に第2の被覆部10bを配置した一例を示している。本実施例ではスリット1および開口部12内には伸縮膜10は充填されておらず、振動板2の表面に配置された第1の被覆部10aの一部がスリット1内および開口部12内に露出している。なお、本実施例ではキャビティ7の形状を円形とした例を示している。
貫通孔11を配置する構成とすると振動板2(圧電膜5a、5b)の一部を除去することになるため、圧電素子として効果的に電圧信号を取り出すことができる支持基板3に振動板2が支持された領域近傍を除く領域に貫通孔11を配置すればよい。開口部12も電圧信号を出力するために問題ない位置に配置すればよい。
開口部12が配置される領域は、片持ち梁構造の振動板2を形成する際、残留応力が開放され反りが発生する領域である。第1の被覆部10aを形成した後、スリット1および開口部12を形成する場合、反りが発生する領域を開口部12として除去すると振動膜2から第1の被覆部10aに加わる応力が減り、密着性良く形成することができる。
このようにスリット1および開口部12を覆うように配置された伸縮膜10は、振動板2の動きに追従して伸縮し、スリット1および開口部12を塞いだ状態を保つことができる。本実施例においても、振動板2の一方の面を覆う第1の被覆部10aと、他方の面を覆う第2の被覆部10bと、これらを接続する連結部10cとを備える構成とし、伸縮膜10と振動板2との接触面積を増やすことで密着性を高めることができ、剥離のない伸縮膜10を形成することができる。第1の被覆膜10aは、連結部10cと接続することで、一部の変形が抑制されて伸縮膜10に加わる応力が緩和できることでも、剥離の発生を抑えることができる。また伸縮膜10と振動板2との間の一部に剥離が発生したとしても、スリット1および開口部12を塞いだ状態を保持することができる。特に本実施例では、伸縮膜10に加わる応力が最も大きい振動板2の一部を除去して開口部12を配置することでも、剥離の発生を抑えることができる。
本実施例においても、第1の被覆部10aを振動板2の裏面側(キャビティ7内)に、第2の被覆部10bを振動板2の表面側にそれぞれ配置し、これらを連結部10cで接続する構造としても、同様の効果を得ることができる。
またスリット1内および開口部12内に充填された連結部10cとこれに接続する第2の被覆部10bとを付加する構造としたり、スリット1内および開口部12内に充填された連結部10cと貫通孔11内に充填された連結部10cとに接続する第2の被覆部10bを一体の構造とすることも可能である。
また本実施例では、開口部12の形状を円形として説明したが、開口部12の形状を波型形状、ジグザグ形状、その他の形状として、円形状より周の寸法を大きくすることで振動板2と連結部10cとの接触面積を大きくし、剥離の発生を抑えることが可能となる。
本実施例においても、キャビティ7を矩形とし、第1の被覆部10aを矩形とすることができ、伸縮膜10の形状は適宜変更可能である。また開口部12の形状は円形に限定されるものではなく、配置や数は適宜設定すればよい。
このように少なくともスリット1の一部と開口部12を覆う伸縮膜10を備える圧電素子をマイクロフォンとして使用した場合、音響抵抗の低下や低周波感度の低下等の特性劣化のないマイクロフォンを構成することができ好ましい。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。例えば振動板2と伸縮膜10との密着性を良くするため、振動板2上に伸縮膜10と密着性のよい材料からなる膜や電極を配置したり、振動板2上を凹凸のある表面とすることが可能である。
1: スリット、2:振動板、3:支持基板、4:絶縁膜、5a、5b:圧電膜、6a、6b、6c:電極、7:キャビティ、8a、8b:配線金属、9:薄膜、10:伸縮膜、10a:第1の被覆部、10b:第2の被覆部、10c:連結部、11:貫通孔、12:開口部

Claims (3)

  1. 少なくとも一端が支持基板に支持された圧電膜からなる振動板と、前記圧電膜を挟んで配置する一対の電極と、前記圧電膜を貫通し該圧電膜を前記振動板として区画するスリットとを備えた圧電素子において、
    少なくとも前記スリットの一部を覆う伸縮膜を備え、
    該伸縮膜は、前記振動板の一方の面の一部を覆う第1の被覆部と、前記振動板の他方の面の一部を覆う第2の被覆部と、前記振動板を貫通して前記第1の被覆部と前記第2の被覆部とに接続する連結部とを備えていることを特徴とする圧電素子。
  2. 請求項1記載の圧電素子において、
    前記圧電膜を貫通する貫通孔を備え、
    前記伸縮膜は、少なくとも前記スリットの一部を覆うとともに、前記貫通孔を覆っていることを特徴とする圧電素子。
  3. 請求項1または2いずれか記載の圧電素子において、
    前記連結部は、前記スリット内、あるいは前記貫通孔内の少なくともいずれかに配置されていることを特徴とする圧電素子。
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