JP2008128893A - 検知素子、該検知素子を用いた標的物質検知装置及び標的物質を検知する方法 - Google Patents

検知素子、該検知素子を用いた標的物質検知装置及び標的物質を検知する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 標的物質を高感度に検知し得る検知素子、検知装置及び検出方法を提供する。
【解決手段】 プラズモン共鳴を利用して検体中の標的物質を検知するため用いられる検知素子であって、基板と該基板表面上に配された金属含有部材の複数とを有し、該金属含有部材が管状をなすと共に該金属含有部材が前記基板上に配向して配されている検知素子。
【選択図】 図9

Description

本発明は、プラズモン共鳴を利用して検体中の標的物質を検知する検知装置に用いられる検知素子、検知素子、及び標的物質を検知する方法に関する。
バイオセンサは生体や生体分子の持つ、優れた分子認識能を活用した計測デバイスである。生体内には、互いに親和性のある物質の組み合わせとして例えば酵素−基質、抗原−抗体、DNA−DNA等があり、バイオセンサはこれらの組み合わせの一方を基材に固定もしくは担持し、用いることによって、もう一方の物質を選択的に計測できるという原理を利用している。近年では、バイオセンサは医療分野のみならず、環境や食料品等への幅広い応用が期待され、その使用領域を広げるためにも、あらゆる場所に設置あるいは持ち運び可能な小型、軽量、高感度なバイオセンサが望まれている。
そして、現在、高感度センシング方式のひとつとして、金属表面や金属微粒子に存在するプラズモンと光の相互作用を利用したセンサの研究が盛んに進められている。
従来の表面プラズモン共鳴を用いたセンサ(SPR(Surface PlasmonResonance)センサ)は、金属薄膜表面に光を入射させた時に、ある特定の角度から入射した光のみが金属表面プラズモンと共鳴して吸収される現象を利用している。この吸収の起こる角度は、金属薄膜の表面状態(屈折率)に敏感であり、入射角を変えながら反射光の強度を測定することによって、金属表面でおきる反応(例えば、抗原−抗体反応)等を測定することができる。
しかし、このSPRセンサは、構成上プリズムが必要であり、光学系が複雑であった。そのため、小型化に限界があるとされている。
こうした中、特許文献1では、金属微粒子による局在プラズモン共鳴を利用したセンサが開示されている。特許文献1に記載されているセンサは、基板表面に膜状に固定された金属微粒子を透過した光の吸光度を測定することにより金属微粒子近傍の媒質の屈折率を検出する局在プラズモン共鳴(LSPR(Localized Surface Plasmon Resonance))センサである。このセンサユニットは、プリズムが不要で、狭隘な場所に配置可能であり、曲面形状の基板にも適用可能であるとされている。
また、非特許文献1では、金を用いてナノロッドを作成し、該ナノロッドについて局在プラズモン共鳴に基くスペクトルを開示すると共に、ナノロッドのアスペクト比とスペクトルの関係について検討している。
特開2000−35685号公報 J.Phys.Chem.B,103巻,3073頁(1999)
特許文献1では、表面処理された基板を、直径約20nmの金コロイド溶液に漬けることにより、基板上に金微粒子を固定しており、金微粒子の形状は略球状のものである考えられる。そしてこの単に金微粒子を用いたプラズモンセンサでは、必ずしも十分な、感度が得られていないのが実状である。
また、非特許文献1では、金をロッド状(柱状)に形成し、金ロッドのアスペクト比を変化させることで最大吸収波長が変化することを開示している。しかし非特許文献1においては、金ロッドの配向については何等開示しておらず、感度向上について更なる改善が望まれる。
また、これら金属粒子を標的物質検出材料として用いる場合、その表面積が感度に影響する。よって、この表面積をさらに大きくすることができれば、センサとしてさらに感度を向上させることが出来る可能性がある。
本発明により提供される検知素子は、プラズモン共鳴を利用して検体中の標的物質を検知するため用いられる検知素子であって、基板と該基板表面上に配された金属含有部材の複数とを有し、該金属含有部材が管状をなすと共に該金属含有部材が前記基板上に配向して配されていることを特徴とする。
本発明により提供される検知装置は、プラズモン共鳴を利用して検体中の標的物質を検知する検知装置であって、検体と接触させることで検体中の標的物質に関する情報を得る検知素子と、該検知素子に光を照射する光源と、前記光源より照射された光を前記検知素子を介して受光する受光素子と、を備え、前記検知素子が本発明で規定した検知素子であることを特徴とする。
本発明により提供される標的物質を検知する方法は、プラズモン共鳴を利用して検体中の標的物質を検知する方法であって、本発明で規定した検知素子を検体と接触させる工程、
前記検知素子に光を照射する工程、及び前記検知素子を介して得られる光を受光する工程、を有することを特徴する。
本発明により提供される金属含有部材は、プラズモン共鳴を利用して検体中の標的物質を検知するために用いられる金属含有部材であって、該金属含有部材が管状をなすことを特徴とする。
本発明によれば、管状の金属含有部材の複数を基板上に配向させて配したことにより、プラズモン共鳴を効率良く利用でき、プラズモン共鳴ピークの波長シフト量が増す。これにより、プラズモン共鳴を利用した標的物質検知の際の感度が向上する。
本発明の検知素子は、プラズモン共鳴を利用して検体中の標的物質を検知するため用いられる検知素子であって、基板と該基板表面上に配された金属含有部材の複数とを有し、該金属含有部材が管状をなすと共に該金属含有部材が前記基板上に配向して配されていることを特徴とする。以下、本発明の好ましい実施の形態について、詳細に説明する。
(管状の金属含有部材)
本発明における金属含有部材は、図1のような管状(チューブ状)の形状を有する。球状の金属含有粒子とは異なり、金属含有粒子を用いて構成した管状の金属含有部材は、短軸方向と長軸方向のプラズモン共鳴周波数が異なり、図2のような吸光スペクトルが得られる。このスペクトルにおける短波長側の吸収は、管状の金属含有部材の短軸方向のプラズモン共鳴、そして、長波長側の吸収は管状金属部材の長軸方向のプラズモン共鳴によるものである。この長波長側の吸収ピークは金属含有部材近傍の屈折率変化の影響を受けやすく、屈折率変化時のシフト量が大きい。本発明は、この現象を利用するものであり、金属含有部材に光を照射し、金属含有部材から反射もしくは透過した光の特性を検出することで、金属含有部材近傍の特性(屈折率)変化を高感度に検出可能とする。つまり、本発明においては、短軸方向、長軸方向を有する管状の金属含有部材が用いられ、上述の長軸方向の共鳴を効果的に利用することにより、充分な感度を得ることが可能となる。
また、本発明による金属含有部材は、管状をなしているため、管の外面、及び内面両方の表面を利用することが出来、表面積を大きく取ることが可能と成る。よって、後に説明する捕捉体成分の担持量を多くすることが可能となり、さらなる高感度化に寄与できる。
金属含有部材には、プラズモン共鳴現象を生じうる金属が含まれていればよく、このような金属としては、金、銀、銅が好ましい。特に銀は、耐食性が弱いものの、感度が高く、好適に用いられる。また、金は、耐食性が高く安定な検出素子を作製することができる、チオールやアミノ基等用いた表面修飾や固定化が容易であるといった利点を有し、好適に用いられる。
尚、金属含有部材は、塩化金酸等金属源を含んだ溶液に界面活性剤やpH調整剤等の添加剤を混合し、還元処理を行うことで作製することが可能で、本発明に適用することも可能である。しかし、後述の製造方法において説明する、鋳型を用いた製造方法は、構造均一性の高い管状金属含有粒子を作製できる、鋳型を利用して選択配向性を有した配列で基板上に配列させることが可能になるといった利点を有し、好適である。
管状の金属含有部材の形状については、円柱の中央部が空洞となっているものが一般的だが、これに限定されるものではなく楕円柱や多角柱の中央部が空洞となっているもの等を挙げることができる。
管状の金属含有部材の大きさは、短軸方向の直径または一辺の長さを一般的には10nm以上300nm以下の範囲とすることができ、好ましくは20nm以上200nm以下とすることができる。ここで、管状の金属含有部材の厚みTは、一般的には2nm以上100nm以下の範囲とすることができる。また、長軸方向の長さは一般的には20nm以上3000nm以下の範囲、好ましくは、40nm以上2000nm以下の範囲とすることができる。そして、短軸方向の長さをa、長軸方向の長さをbとしてb/aが2以上10以下の範囲とすることがプラズモン共鳴波長の吸収ピーク及びシフト量を考慮すると好ましい。
(捕捉体成分)
本発明による金属含有部材は、該金属含有部材の表面に検体中の標的物質を捕捉する捕捉体成分を有していることが好ましい。
使用する捕捉体成分は、検体中の標的物質の選択に係わる物質であり、例えば、検体中の標的物質と選択的に直接反応する物質(いわゆるレセプター)、標的物質の反応に係わる物質(例えば、標的物質の反応に選択的に触媒作用をもたらす物質)等である。また、この捕捉体成分は、検出の有無や程度の表示に係わる機能、例えば、レセプターが放出する物質や残余の物質と反応し発色する機能等を兼ねるものであってもよい。本発明に使用される捕捉体成分には、酵素、糖鎖、触媒、抗体、抗原、遺伝子、呈色試薬、などが挙げられるがこれに限る物ではない。
次に、これら捕捉体成分の金属含有粒子表面への固定について説明する。
上述の捕捉体成分は、例えば、共有結合、イオン結合、吸着などによって、金属含有粒子表面に固定又は担持されるが、これらの成分が良好に固定又は担持されれば方法はこれに限らない。
結合による方式では、金属含有粒子表面に直接作用できる反応基を持った捕捉体成分を直接反応させて結合させてもよいし、金属含有粒子表面に直接作用出来る架橋材料を反応させて、さらに前記架橋材料に捕捉体成分を反応させることで結合させても構わない。例えば、金属含有粒子が金、もしくは、銀、もしくは銅を含む場合は、チオール基やアミノ基等を有する捕捉体成分を直接固定することができる。また、金属含有材料にチオール基やアミノ基等を有するシランカップリング剤等の架橋材料を反応させて、さらにこの架橋材料に捕捉体成分を結合させることで固定することもできる。
吸着による方式では捕捉体成分と、金属含有粒子の材質との組み合わせにおいて、適当な親和性を有する組み合わせを選択すればよい。また、金属含有粒子表面をいったん表面修飾することで、適当な親和性を有する表面を形成し、捕捉体成分を固定することも可能である。
(選択配向性を有した配列)
前述のように、管状金属含有部材の長軸方向の共鳴を効果的に利用すれば、検知素子としての感度を向上させることが可能と成る。よって、本発明においては、管状金属含有部材は、選択配向性を持って基板上に配列される。この選択配向性を有した配列は、後に説明する光源から照射される光に含まれる成分に対して、金属含有粒子の長軸方向が平行方向に配向して配列していることを意味する。
以下、前記選択配向性を有した配列について、仮想面を想定し、図を用いて説明する。まず、選択配向性を有した配列は図3(a)のように仮想面32に対して、金属含有部材の長軸方向が平行であればよい。そして、この金属含有部材に入射する測定光(入射光)が、前記金属含有部材の長軸方向に対して平行な成分を有していれば、金属含有部材の長軸方向の共鳴を効果的に利用することが可能となる。また、図3(b)は金属含有部材の長軸方向がさらに一軸方向に選択配向した配列を模式的に示したものである。尚、図3において、金属含有部材31は、管状含有部材を模式的に示している。その他の図面においても同様である。本配列は測定光の偏光方向を金属含有部材の長軸方向に揃えることにより、さらに効率よく長軸方向の共鳴を利用することができる。
(検知素子)
次に、管状の金属含有部材が選択配向性を有する配列を持って基板上に担持された検知素子について説明する。
図4、図5は金属含有部材が、選択配向性を有する配列を持って基板上に担持されている例を示した断面模式図である。図4(a)、(b)は基板42と金属含有部材41の長軸方向が略平行に選択配向した例である。図4(a)の配列は、作製した金属含有部材を基板上に添加することで比較的容易に形成することができる。図4(b)は図4(a)に対して、さらに金属含有部材の長軸方向を一軸配向させた例である。この配列は、基板に金属含有部材を固定化する溝を設けるといった方法により、形成することが可能と成る。
図5(a)は基板51に対して略垂直に選択配向した例である。後述の製造方法において説明するが、この配列は、基板上に鋳型となる多孔質体を接触させて金属含有部材52を作製することにより、形成可能であり、好適である。但し、図5(b)のような配列であっても、金属含有部材52の長軸方向は平行であり、選択配向性を有しているため、本発明においては効果を得ることが可能である。また、図5(c)のような配列であっても、金属含有部材52の長軸方向は面に対して平行であり、効果を得ることができる。尚、図5は断面模式図である。よって、配列は、複数の平行な仮想面を想定し、それらに対して長軸方向が略平行な金属含有部材の集まりであっても構わない。これは、図6に示すように基板61上に金属含有部材62を3次元的に配列しても構わないことを意味する。
尚、基板は金属含有部材を好適に担持することが出来れば、形状、材質等限定されるものではなく、樹脂、ガラス、シリコン等の無機材料、金属、金属酸化物等の一般的な基板を用いる事が可能である。但し、金属含有部材を透過し、さらに基板を透過した光を検出素子からの透過光として検出に用いる場合は、基板は、入射光及び、検出を行う光の波長に対して、透明な材質が好ましい。また、金属含有部材を透過した後に基板により反射した光を検出素子からの反射光として検出に用いることも可能であり、この場合基板は、入射光及び、検出を行う光の波長に対して反射する材質を用いることが好ましい。
また、金属含有部材を強固に担持するために、基板表面にアミノ基やチオール基といった、金属と親和性の高い官能基が形成されていることが好ましい。
(検知装置)
本発明の検知装置は、検体と接触させることで検体中の標的物質に関する情報を得る検知素子と、検知素子に光を照射する光源と、光源より照射された光を前記検知素子を介して受光する受光素子と、を備え、検知素子が本発明で規定した検知素子である。
前述のように、本発明の検知素子は、管状の金属含有部材が担持された基板を有し、前記金属含有部材の長軸方向が選択配向性を有する配列を持って基板上に形成されている。よって、前記金属含有部材の長軸方向に対して平行な成分を有する光を検知素子に照射することで、金属含有部材の長軸方向によるプラズモン共鳴を起こすことが可能と成る。光源から照射される光は、金属含有部材の長軸方向に対して平行な成分にのみ偏光され、検知素子に照射されることが好ましいが、平行な成分を含んでいる光であれば、偏光されていない光であっても、本発明の効果を得ることが出来る。
受光素子は検知素子から反射、もしくは透過した光の特性を検出する。よって、これらの光を好適に検出できる位置に配置される。
(検知方法)
本発明の標的物質を検知する方法は、プラズモン共鳴を利用して検体中の標的物質を検知する方法であって、本発明で規定した検知素子を検体と接触させる工程、検知素子に光を照射する工程、及び検知素子を介して得られる光を受光する工程、を有する。
検知素子に標的物質を含む検体を接触させる工程により、金属含有部材近傍の特性を変化させる。特に、検出素子が捕捉体成分を有している場合は、捕捉体成分と標的物質との特異的な反応が検知素子表面で起こり、金属含有部材近傍の特性が変化することになる。そして、検知素子に光を照射する工程、及び検知素子を介して得られる光を受光する工程を行うことで、金属含有部材近傍の特性変化を検知することができる。本発明では、金属含有部材の長軸方向に対して平行な成分を有する光を照射する場合には、金属含有部材の長軸方向の共鳴を効果的に利用し、高感度な検出を行うことが可能と成る。
尚、本発明の検知素子、検知装置、検知方法の測定対象は、直接捕捉体成分が反応する標的物質である必要は無く、間接的に測定できるものでもよい。例えば、測定対象に特異的に存在する標的物質を検出することで測定が可能となる。よって、測定対象は生体物質に限るものではなく、またそのサイズも限定されるものではない。ただし、標的物質は糖、蛋白質、アミノ酸、抗体、抗原や疑似抗原、ビタミン、遺伝子などの生物に含有される生体物質、及び、その関連物質や人工的に合成された擬似生体物質であることが望ましい。
また、前記捕捉体成分を複合して使用することも可能であり、例えば、複合酵素センサ、抗体−酵素センサ、酵素−微生物ハイブリッドセンサ、などの検知装置を構成することも可能である。
次に金属含有部材及び検知素子の製造方法について説明する。
以下の工程(A)〜工程(C)により金属含有部材を、そして、さらに工程(D)を行うことで標的物質検知素子を作製することが出来る。
工程(A) 柱状の細孔を有する多孔質体を用意する工程(図7参照)
本工程では、柱状の細孔72を有する多孔質体71を用意する。
多孔質体はその細孔が金属含有粒子形成の鋳型と成りえれば、材質、大きさ、形状等、限定されるものではなく、例えば、任意の基板や膜にエッチング等の加工処理によって細孔を設けたものを用いることが可能である。他にも、アルミニウムを酸性電解液中で陽極酸化処理することにより形成される陽極酸化アルミナは、柱状の細孔を有しており、好適に用いられる。尚、陽極酸化アルミナは、細孔径、細孔深さを比較的自由に制御できるため、金属含有粒子の形状やサイズ制御を行う上で好適である。また、ポリカーボネート製メンブレンフィルター等も柱状の細孔を有しており、一般的にも市販されているため、簡便に用いる事ができる。
工程(B) 多孔質体の細孔に金属含有部材の材料を導入する工程
本工程では、前記多孔質体71を鋳型とし、細孔内に金属含有部材の材料73を導入する。
金属含有部材の材料の多孔質体細孔への導入は、蒸着、スパッタ、めっき等により行えるが、これらの方法に限るものではない。尚、めっき法は処理時間により金属含有部材の材料の導入量を制御することが出来、好適に用いられる。処理時間を短くする、もしくは、めっき速度を遅くすると、図7のように、金属含有部材を構成する材料73が細孔内の壁面にのみ形成され、後の工程(C)を経る事で、管状の金属含有部材が形成される。図7において74は多孔質表面に形成された金属含有部材の材料層である。
工程(C) 多孔質体を除去し、管状の金属含有部材を作製する工程
多孔質体を選択的に除去し、管状の金属含有部材を得る事が出来れば、多孔質体の除去方法は限定されるものではない。本発明においては、エッチング法が簡便であり、多くの材料に対して適用可能であるため好適に用いられる。たとえば、多孔質体に陽極酸化アルミナを用いた場合は、フッ酸や、硫酸、リン酸とクロム酸の混合溶液等でエッチングすることにより、アルミナを除去することが出来る。このように多孔質体を選択的に除去することで、図1に示したような管状の金属含有部材を作製する事が可能と成る。
尚、工程(B)において、図7のように多孔質体表面に金属含有部材の材料層74が形成される場合、多孔質体のエッチングの効率を上げるため、及び、形成される金属含有部材の形状の均一性を上げるために次のようにすることもできる。即ち、多孔質体表面に形成された金属含有部材の層を研磨等で除去したあとに、エッチング処理を施してもよい。
工程(D) 金属含有部材を選択配向性を有する配列で基板上に担持させる工程
前記工程(A)〜(C)によって作製された金属含有部材を液体に分散させて分散液を作成し、基板を金属含有部材の分散液に浸漬、もしくは基板に金属含有部材の分散液を塗布する。これにより図4(a)のような基板と金属含有部材の長軸方向が略平行に選択配向した配列で、金属含有部材を基板に担持させることができる。尚、金属含有部材を基板に強固に担持させるために、事前に基板に対して表面処理を行い、金属含有部材と基板表面との親和性を向上させておくことが望ましい。例えば、金属含有部材が金を含む場合は、基板表面にアミノ基やチオール基等の官能基を形成しておくことが望ましい。また、分散媒等で基板を洗浄し、余分な金属含有部材を取り除いてもよい。
図4(b)のように金属含有部材の長軸方向を一軸配向させた配列で基板に金属含有部材を担持する場合は、表面に微細な溝を形成した基板を用いるとよい。溝付き基板上に前記金属含有部材の分散液を滴下、もしくは塗布することで、金属含有部材の長軸方向を溝の方向にあわせてほぼ配列させることができる。よって、基板上に溝を一軸配向した配列で形成すれば、金属含有部材も一軸配向した配列で担持されることになる。尚、塗布方法にディップコート法を用い、基板の引き上げ方向と溝の方向を同方向にして塗布を行うと、より一軸配向性の高い配列で金属含有部材を基板上に担持することが可能と成る。
図5(a)〜(c)のような選択配向性を持った配列で金属含有部材を配列させる場合は、多孔質体を基板上に固定させて金属含有部材を作製する操作を、本工程とすればよい。工程(A)により用意した多孔質体82を図8のように基板81上に固定し、その後、工程(B)、工程(C)を行うことで、図5のような選択配向性を有した配列で金属含有部材を基板上に配列することが可能となる。尚、用いる多孔質体の細孔形状や基板への多孔質体の固定位置、角度等を変える事で、図5(a)のような基板に対して略垂直に選択配向した配列や図5(b)、図5(c)のような配列等所望の配列で形成することが可能となる。
また、管状の金属含有部材を作製する方法として、有機分子の自己組織化を利用することもできる。この手法で得られる管状の金属含有部材の例として、次の式(1)で表される脂質を用いるものを挙げることができる。
即ち、G−NHCO−R 式(1)
(式中、Gは糖のアノマー炭素原子に結合するヘミアセタール水酸基を除いた糖残基を表し、Rは炭素数が10〜39の不飽和炭化水素基を表す。)で表わされるN−グリコシド型糖脂質を構成成分として成る中空繊維状有機ナノチューブを用いる。そしてその中空繊維状ナノチューブの外表面の少なくとも一部に金属の膜が形成されているものを金属含有部材とする。
上記の式(1)で表わされるN−グリコシド型糖脂質の水溶液は、自己組織的にナノチューブを形成することが知られている(特許第03664401号公報、Langmuir2005,21,743−750)。そしてこのナノチューブは、表面にアミド結合が露出しているため、金微粒子を固定することが可能となる。
そして金微粒子を核とし、塩化金酸(HAuCl4)のような金イオン溶液をその場で還元することで、式(1)で表わされるN−グリコシド型糖脂質を構成成分とする中空繊維状ナノチューブの外表面に金属の膜を形成し、管状の金属含有部材を得ることができる。
以下、実施例を用いてさらに詳細に本発明を説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、材料、組成条件、反応条件等、同様な機能、効果を有する検知素子、検知装置が得られる範囲で自由に変えることができる。
(実施例1)
本実施例は、標的物質検出材料として、金からなる管状の金属含有部材を作製し、さらに、この金属含有部材の表面に捕捉体成分としてウサギ抗マウスIgG抗体を固定する例である。
まず、金からなる管状の金属含有部材を作製する。
アルミニウム基板を用意し、純水、およびイソプロピルアルコールによる洗浄を行う。洗浄後のアルミニウム基板に対してリン酸0.3M溶液中で、40Vで陽極酸化を行うと、アルミニウム表面がアルミナに酸化されるのと同時に柱状の細孔が形成され、多孔質体とすることができる。前記、多孔質体を5wt%リン酸に所定の時間浸漬することで、細孔の径を拡大し、所望の細孔サイズの多孔質体を得ることができる。また、陽極酸化時に用いる酸の種類を変える事で、細孔間隔を変えることも可能である。
次に、この多孔質体の細孔内に、無電解めっき法により金を導入する。この際、めっき速度、めっき時間を制御し、多孔質体の細孔壁面にのみ金が析出する状態(図7)にする。その後、5wt%リン酸に浸漬し、多孔質体を選択的に溶解、除去し、管状の金属含有部材を作製する。そして、遠心分離により、金属含有部材を分離、洗浄する。
以上の操作で、条件を制御することで、例えば、直径50nm、長さ150nm、厚み15nmの管状の金属含有部材を作製することができる。
次に、こうして得られた金属含有部材の表面に捕捉体成分として、抗体を固定する。本実施例では、抗体としてウサギ抗マウスIgG抗体を用いる。
まず、金と親和性の高いチオール基を持つ、11−Mercaptoundecanoic acidのエタノール溶液に前記チューブ状金粒子を浸漬する。この操作により、金属含有部材の表面にカルボキシル基が露出される。次に、N−Hydroxysulfosuccinimide(同仁化学研究所社製)水溶液と1−Ethyl−3−[3−dimethylamino]propyl]carbodiimide hydrochloride(同仁化学研究所社製)水溶液に同様に浸漬する。これらの操作により、金属含有部材の表面にスクシンイミド基が露出することになる。続いて、ウサギ抗マウスIgG抗体/トリス−塩酸緩衝液(pH8.0)に、金属含有部材を浸漬する。そして、金属含有部材の表面上に形成された前記スクシンイミド基とウサギ抗マウスIgG抗体のアミノ基を反応させることにより、ウサギ抗マウスIgG抗体を金粒子表面に固定する。尚、粒子表面上の未反応のスクシンイミド基は、Hydroxylamine Hydrochlorideを添加して脱離させてもよい。
以上の操作を経る事で、管状の金属含部材の表面に捕捉体成分として、ウサギ抗マウスIgG抗体を有する標的物質検知材料を作製することができる。
(実施例2)
本実施例は、金からなる管状の金属含有部材を作製し、基板と、金属含有部材の長軸方向が略平行に選択配向した配列を持って金属含有部材を基板上に担持する検知素子を作製する例である。
まず、実施例1と同様な方法で、管状の金属含有部材を作製する。液中にこの金属含有部材を分散させ、金属含有部材の分散液を作製する。この際、分散剤を用い、分散能を上げることが好ましい。
次に、検知素子に用いる基板として表面がアミノ化処理されたガラス基板を用意する。アミノ化処理はアミノシラン溶液にガラス基板を浸漬、洗浄することで容易に行うことができる。そして、ガラス基板を金属含有部材の分散液に浸漬した後に、分散媒で洗浄する。
以上の操作を経ることで、ガラス基板上に、図4(a)に示すような選択配向性を有する配列で管状の金属含有部材を担持する検知素子を作製することができる。
(実施例3)
本実施例は、金からなる管状金属含有部材を作製し、基板と、金属含有部材の長軸方向が略一軸方向に選択配向した配列を持って金属含有部材が基板上に担持する検知素子を作製する例である。
本実施例のように、金属含有部材を一軸方向に配向させ、金属含有部材に照射される光を金属含有部材の長軸方向に対して電界の振幅方向が平行な偏光とすることで、図2における短波長側吸収ピークを小さくすることができる。これにより長波長側吸収ピークをより明確に検出することが可能と成る。
まず、実施例1と同様な方法で、管状の金属含有部材を作製する。液中にこの金属部材を分散させ、金属含有部材の分散液を作製する。この際、分散剤を用い、分散能を上げることが好ましい。
次に、検知素子に用いる基板として石英基板を用意し、フォトリソグラフィーの手法を用いて、基板表面にライン状の複数の溝を形成する。溝の幅は100nm程度である。そして、この基板表面に、アミノシランカップリング剤を用いて、アミノ基を形成する。次にこの石英基板に、金属含有部材の分散液をディップコート法により塗布する。尚、基板の引き上げ方向と溝の方向は同方向にするとよい。
以上の操作を経る事で、石英基板上に、図4(b)に示すように管状の金属含有部材を、該金属部材の長軸方向に配向させて担持する検知素子を作製することができる。
(実施例4)
本実施例は、金からなる管状の金属含有部材を作製し、基板表面に対し金属含有部材の長軸方向を略垂直に配向させて担持すると共に、流路内に検知素子を作製する例である。
本発明は流路中に適用できるため、マイクロチップ化も可能である。また、管状の金属含有部材を流路中に多数形成し得ることから、反応効率を上げることが可能と成る。
まず、実施例1と同様な方法で多孔質体を作製する。次にこの多孔質体をガラス基板上の、後に流路となる領域に密着、固定させる。そして、後に反応領域となる領域以外をマスクし、反応領域上の多孔質体の細孔内に、無電解めっき法により金を導入する。その後、5wt%リン酸に浸漬し、多孔質体を溶解、除去し、図5(a)のように基板51上に金からなる管状の金属含有部材52を作製する。
次に溝を設けた樹脂のカバーをガラス基板上に固定化し、流路を作製する。このとき、流路内に管状の金属含有部材が形成された反応領域が配置されるように、図11のように、カバー112と基板111、反応領域113を配置し、検知素子を作製する。図11において、119は金属含有部材、114は流路である。また、115は光源、116は受光素子であり、117及び118は測定光である。
以上の操作を経る事で、図5(a)に示すように基板表面に対し金属含有部材の長軸が垂直方向に配向させて担持する検知素子を作製することができる。
(実施例5)
本実施例は、検知素子を備えた検知装置を作製し、検知素子を透過した光により標的物質の検知を行う例である。
検知素子は実施例2と同様な方法で作製する。
次に、管状の金属含有部材の表面に捕捉体成分として、抗体を固定する。本実施例では、抗体としてウサギ抗マウスIgG抗体を用いる。
まず、金と親和性の高いチオール基を持つ、11−Mercaptoundecanoic acidのエタノール溶液を金属含有部材が担持されたガラス基板上に塗布する。この操作により、金属含有部材の表面にカルボキシル基が露出される。次に、N−Hydroxysulfosuccinimide(同仁化学研究所社製)水溶液と1−Ethyl−3−[3−dimethylamino]propyl]carbodiimide hydrochloride(同仁化学研究所社製)水溶液を同様に塗布する。これらの操作により、金属含有部材の表面にスクシンイミド基が露出することになる。続いて、ウサギ抗マウスIgG抗体/トリス−塩酸緩衝液(pH8.0)に金属含有部材が担持されたガラス基板を浸漬する。そして、金属含有部材の表面上に形成された前記スクシンイミド基とウサギ抗マウスIgG抗体のアミノ基を反応させることにより、ウサギ抗マウスIgG抗体を金属含有部材の表面に固定する。
以上の操作を経る事で、捕捉体成分として、ウサギ抗マウスIgG抗体を有する検知素子を作製することができる。
次に、検知素子を備えた検知装置の例を説明する。尚、本実施例は検知素子を透過した光により検知を行う例である。
図9(a)は本実施例による検知装置を模式的に示した図である。検知装置は、検知素子95、光源93、受光素子94を備える。検知時の光源93の位置は、図9(a)に模式的に示すように、検出素子95内の管状の金属含有部材91の長軸方向に対して、平行な成分を有する測定光96を照射しえる位置である。受光素子94の位置は検知素子95を透過した測定光97の特性を検知しうる位置である。尚、この他に、図示しない分光検出器が受光素子94に備えられていても構わない。さらには、図示しないが、検知した特性変化を演算する演算装置、結果を表示する表示手段等が備えられていることが好ましい。
次に、この検知装置を用いた検知方法の例を説明する。
まず、上記の位置関係で検知素子95、光源93、受光素子94を配置し、スペクトルを検出する。
その後、検知素子95に標的物質としてマウスIgGが含まれたリン酸緩衝溶液からなる検体を付与し、検知素子95に接触、捕捉体成分と反応させる。この反応後、検知素子95表面をリン酸緩衝溶液で洗浄するとよい。その後再び、上述と同様な位置関係に検出素子95、光源93、受光素子94を配置し、スペクトルを検出する。
検体付与前後のスペクトル変化は、管状の金属含有部材の局在プラズモン共鳴状態の変化に由来するものであり、検知素子上で抗原抗体反応が起こり、捕捉体成分により標的物質が捕捉されたことを意味する。よって、スペクトル変化を検知することで、検体中の標的物質を検知することが可能と成る。
また、ここでスペクトルの変化と標的物質濃度の関係については、あらかじめ、既知の複数濃度の標準検体を用いて、スペクトル変化と濃度の関係を取得しておき、この関係をもとに検量線を求めスペクトル変化と濃度の関数を求めておく。そしてこの関数を用いて、実際の計測時のスペクトル変化から標的物質濃度を求めることができる。
尚、ここではスペクトルの変化と記載したが、このスペクトル変化は、最大値をもつ波長でのスペクトルピークの変化でもよいし、スペクトルピークの波形の半値幅等ピーク形状の変化を用いてもよい。さらには、一つあるいは、複数の波長点での光強度を用いても構わない。
以上説明したように、本発明により、検体中の標的物質を充分な感度で検出することが可能と成る。
(実施例6)
本実施例は、検知素子を備えた検知装置を作製し、検知素子を反射した光により標的物質の検出を行う例である。
検知素子は実施例2と同様な方法で作製する。
次に、管状の金属含有部材に捕捉体成分として、抗体を固定する。本実施例では、抗体としてウサギ抗マウスIgG抗体を用い、実施例5と同様な方法で固定化を行う。
次に、検知素子を備えた検知装置の例を説明する。
図9(c)は本実施例による検知装置を模式的に示した図である。検知装置は、検知素子95、光源93、受光素子94を備える。検出時の光源の位置は、図9(c)に模式的に示すように、検出素子95内の管状の金属含有部材の長軸方向に対して、平行な成分を有する測定光96を照射しえる位置である。受光素子の位置は検出素子を反射した測定光98の特性を検出しうる位置である。尚、この他に、図示しない分光検出器が受光素子に備えられていても構わない。さらには、図示しないが、検出した特性変化を演算する演算装置、検出結果を表示する表示手段等が備えられていることが好ましい。
次に、この検知装置を用いた検出方法の例を説明する。
まず、上述の位置関係に検知素子、光源、受光素子を配置し、スペクトルを検出する。その後、基板上に標的物質としてマウスIgGが含まれたリン酸緩衝溶液からなる検体を付与し、検体を検知素子に接触、捕捉体成分と反応させる。この反応後、検知素子表面をリン酸緩衝溶液で洗浄するとよい。その後再び、上述と同様な位置関係に検出素子、光源、受光素子を配置し、スペクトルを検出する。
尚、実施例5と同様に検量線を求める事で、標的物質濃度を求めることも可能である。
また、実施例5と同様に、スペクトル変化は、スペクトルピーク波長の変化でもよいし、スペクトルピークの形状の変化を用いてもよく、さらには、一つあるいは、複数の波長点での光強度を用いても構わない。
以上のように、本発明により、検体中の標的物質を充分な感度で検出することが可能と成る。
(実施例7)
本実施例は、管状の金属含有部材が一軸方向に配向した検知素子を有する検出装置を作製し、検知素子を透過した光により標的物質の検知を行う例である。
本実施例のように、管状の金属含有部材を一軸方向に配向させた検知素子を用い、検知素子に照射される光を金属含有部材の長軸方向に対して電界の振動方向が平行な偏光とすることで、図2における短波長側吸収ピークを小さくすることができる。これにより長波長側吸収ピークをより明確に検出することが可能と成る。
検知素子は実施例3と同様な方法で作製する。
次に、金属含有部材に捕捉体成分として、抗体を固定する。本実施例では、抗体としてウサギ抗マウスIgG抗体を用い、実施例5と同様な方法で固定化を行う。
次に、検知素子を備えた検知装置の例を説明する。
図9(b)は本実施例による検知装置を模式的に示した図である。
図9(b)に示した検知装置の構成部品は、図9(a)、図9(b)で説明したのと同様であるが、金属含有部材91の長軸方向が基板表面に平行で、かつ長軸方向に配向したものを検知素子としている点と、該検知素子を透過した光を測定する点が異なっている。
検知の方法は、前述したのと同様である。
(実施例8)
本実施例は、検知素子を備えた検知装置を作製し、複数の標的物質の検出を行う例である。
本実施例によれば、基板上に、捕捉体成分が担持された反応領域を複数形成することが可能であり、マルチ検出が可能と成る。
検知素子は実施例2と同様な方法で作製する。
次に、管状の金属含有部材の表面に捕捉体成分として、抗体を固定する。本実施例では、抗体として抗CEA抗体,抗AFP抗体,抗PSA抗体,抗PAP抗体を用いる。
まず、金と親和性の高いチオール基を持つ、11−Mercaptoundecanoic acidのエタノール溶液で金属含有部材を表面修飾する。この際に、図10に示すように、反応領域についてのみスポッタ等を用いて規定量の溶液を滴下する。これにより、金属含有部材の表面にカルボキシル基が露出される。さらに、N−Hydroxysulfosuccinimide(同仁化学研究所社製)水溶液と1−Ethyl−3−[3−dimethylamino]propyl]carbodiimide hydrochloride(同仁化学研究所社製)水溶液を同様にスポッタにて反応領域に滴下する。これにより、金属含有部材の表面にスクシンイミド基が露出させる。さらに、ストレプトアビジンを結合させることにより、金属含有部材の表面がストレプトアビジンで修飾される。この金属含有部材に、ビオチン修飾した抗体を固定する。この際、図10に示すように基板101上の反応領域A〜D(101〜105)それぞれに、抗CEA抗体,抗AFP抗体,抗PSA抗体,抗PAP抗体を付与し、固定する。
以上の操作を経る事で、捕捉体成分として、複数の抗体を有する検知素子を作製することができる。
本実施例における検出装置は、実施例1で用いた図9(a)に示すものと同様なものである。尚、本実施例では、複数の反応領域に対して検知を行う。よって、各反応領域それぞれに対して、光源、検知素子が備えられてもよい。また、光源、受光素子に対して、各反応領域を検知位置に配置するための移動手段や、逆に各反応領域に対して光源、受光素子を検知位置に配置するための移動手段が設けられていても良い。更に、各反応領域に対して検知可能な方向に測定光を屈折させる手段等を設けてもよい。
まず、検知素子、光源、受光素子を配置し、スペクトルを検知する。その後、実施例5と同様に、基板上に標的物質としてCEAが含まれたリン酸緩衝溶液からなる検体を付与し、検知素子に接触、捕捉体成分と反応させる。この反応後、リン酸緩衝溶液で洗浄するとよい。その後再び、上記検知時と同様な位置関係に検知素子、光源、受光素子を配置し、各反応領域についてスペクトルを検出する。さらに、標的物質として、AFP,PSA,PAPが含まれたリン酸緩衝溶液それぞれに対しても、同様に反応、洗浄を行い、スペクトルを検出する。
本実施例のように、検知素子上に複数の反応領域を設け、それぞれに異なる捕捉体成分を担持する場合は、それぞれの抗原抗体反応が起きた場合に、それに対応する反応領域に対して、スペクトル変化が観測される。また、これらの複数の抗原を同時に付与した場合でも、各反応領域は反応を起こし、スペクトル変化を観測することが出来る。
以上のように、本発明により、検体中の複数の標的物質を充分な感度で検出することが可能と成る。
(実施例9)
本実施例は、流路内に検知素子を備えた検知装置を作製し、連続的に標的物質の検出を行う例である。
本発明は流路中に適用できるため、検知装置のマイクロチップ化も可能である。また、管状金属含有部材を流路中に多数形成し得ることから、反応効率を上げることが可能と成る。
検知素子は実施例4と同様な方法で作製する。
次に、管状の金属含有部材の表面に捕捉体成分として、抗体を固定する。本実施例では、抗体としてウサギ抗マウスIgG抗体を用いる。固定方法は、実施例1と同様の11−Mercaptoundecanoic acidエタノール溶液、N−Hydroxysulfosuccinimide水溶液、1−Ethyl−3−[3−dimethylamino]propyl]carbodiimide hydrochloride水溶液、ウサギ抗マウスIgG抗体/トリス−塩酸緩衝液を順次、流路内に流すことで行う。
以上の操作を経る事で、捕捉体成分として、ウサギ抗マウスIgG抗体を有する検知素子を流路内に作製することができる。
次に、検知素子を備えた検知装置の例を説明する。尚、本実施例は検知素子を透過した光により検知を行う例である。
図11は本実施例による検知装置を模式的に示した図であり、図11(a)は斜視図、図11(b)は断面図である。検知装置は、流路114内に配された金属含有部材111等からなる検出素子、光源115、受光素子116を備える。よって、検知時の光源の位置は、図11に模式的に示すように、検知素子内の金属含有部材119の長軸方向に対して、平行な成分を有する測定光117を照射しえる位置である。受光素子116の位置は検出素子を透過した測定光118の特性を検出しうる位置である。尚、この他に、図示しない分光検出器が受光素子に備えられていても構わない。さらには、図示しないが、検出した特性変化を演算する演算装置、検出結果を表示する表示手段、ポンプ等流路内への検体送液手段等が備えられていることが好ましい。
次に、前記検出装置を用いた検出方法の例を説明する。
まず、上述の位置関係に検出素子、光源、受光素子を配置し、スペクトルを検出する。その後、実施例5と同様なマウスIgGが含まれたリン酸緩衝溶液からなる検体を流路114内に導入し、送液し、検知素子に接触、捕捉体成分と反応させる。この反応後、リン酸緩衝溶液を流路内に導入、送液し、洗浄するとよい。その後再び、上述の検出時と同様な位置関係に検知素子、光源、受光素子を配置し、スペクトルを検出する。
尚、実施例5と同様に検量線を求める事で、標的物質濃度を求めることも可能である。
また、実施例5と同様に、スペクトル変化は、スペクトルピーク波長の変化でもよいし、スペクトルピークの形状の変化をもちいてもよく、さらには、一つあるいは、複数の波長点での光強度をもちいても構わない。また、本発明は流路中に検知素子を設けた構成であるため、送液しながら検出し続けることで、経時変化や反応量の変化を検出することも可能である。
(実施例10)
本実施例は、糖脂質の中空チューブの表面が金の薄膜で覆われたチューブ状の金属含有部材を作製し、さらに、その金属含有部材の表面に捕捉体成分としてウサギ抗マウスIgG抗体を固定する例である。
まず、糖脂質の中空チューブの表面が金の薄膜で覆われたチューブ状金属含有部材を作製する。
<糖アミド脂質チューブの合成>
まず、10gの炭酸水素ナトリウムを25mlのD−(+)−グルコース水溶液(グルコース1g含有)に加え、炭酸水素ナトリウムを合計50gになるように徐々に加えながら37℃で5日間攪拌する。
薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/酢酸/メタノール/水=4/3/3/1(量比換算))により反応を確認後、反応液を5℃に冷却し、炭酸水素ナトリウムを沈殿させる。この後、上澄を、イオン交換AC−110−10カートリッジを搭載したmicro−acilyzer G1(いずれも株式会社アストム製)により脱塩し、凍結乾燥することでD−glucopyranosylamineを得る。
次に、350mgの13−cis−オクタデセン酸を含むジメチルスルホキシド(以下DMSOと記載する場合もある)1mlを、190mgの1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと1.65gの(benzotriazol−1−yloxy)−tris−(dimethylamino)phosphonium hexafluorophosphateを含むDMSO 0.5mlに加え10分間攪拌して反応させる。この後、先に合成したD−glucopyranosylamine 877mgが溶解した1.5mlのDMFを加え、37℃で45時間攪拌する。目的物は、シリカゲルカラム(TSKgel−40S;東ソー社製;展開溶媒:クロロホルム/メタノール=5/1)により分離、回収する。TEM観察により、外径200nm程度、内径70nm程度の、糖アミド脂質チューブであることを確認する(ここまでの操作はLangmuir2005,21,743−750に随う)。
<金微粒子の合成>
45mlの脱イオン水に0.5mlの1M NaOH溶液を加え、更に1ml THPC(Tetrakis(hydroxymethyl)phosphonium chloride)水溶液(80%THPC水溶液12μl(0.067mmol)に1mlの脱イオン水を加えて作製)を加えて5分間激しく撹拌する。この後、2ml 1%HAuCl4水溶液を加えて反応させることにより、直径2−3nm程度の金微粒子溶液を得る。
<糖アミド脂質チューブへの金コーティング>
0.5mlの糖アミド脂質チューブ水溶液に、5mlの金微粒子溶液を加え、数分攪拌した後2時間静置する。この後、遠心分離を行い、上澄を除去して新たに脱イオン水を加え再懸濁し、金微粒子が外表面に固定された糖アミド脂質チューブを得る。
これとは別に、100mlの脱イオン水に25mgの炭酸カリウムを加え、10分間撹拌した後、1.5mlの1% HAuCl4水溶液を加える。当初黄色の反応液が無色になるまで静置する。
得られた無色水溶液に、先に用意された金微粒子固定糖アミド脂質チューブ液を加え、更にホルムアルデヒドを加えて、反応させる。前記無色水溶液と金微粒子固定アミド脂質チューブ分散液の混合比は、所望の金コーティング層の厚さ、形態に応じて適宜決めればよい。尚、ホルムアルデヒドは還元剤の一例であり、添加量は前記混合比等に応じて適宜決められる。また、還元処理には、還元剤の添加の他、pHの調整、加温、光照射、超音波処理等を行ってもよい。
以上のような方法で、金コーティング糖アミド脂質チューブを得る。
得られた金コーティング糖アミド脂質チューブに実施例1と同様の方法でウサギ抗マウスIgG抗体を固定し、金コーティング糖アミド脂質チューブからなり、捕捉体成分として、ウサギ抗マウスIgG抗体を有する検出材料を作製することができる。
本材料は、実施例1で得られる材料と同様に、実施例2から9の方法に供することができる。
以上のように、本発明により、検体中の標的物質を充分な感度で検知することが可能と成る。
本発明における管状の金属含有部材の形状を示す模式図である。 短軸方向と長軸方向を有する金属含有部材の吸光スペクトルの例を示した模式図である。 選択配向性を有した配列の例を示す模式図である。 基板と金属含有部材の長軸方向が略平行に配向し、金属含有部材が基板に担持された例を示す模式図である。 金属含有粒子が、選択配向性を持って基板上に担持されている例を示す断面模式図である。 金属含有部材が、選択配向性を持って基板上に担持されている例を示す斜視模式図である。 管状の金属含有部材を形成する様子を示した模式図である。 基板上に固定化された多孔質体の例を示す模式図である。 検知装置の例を示す模式図である。 実施例8による基板上の反応領域の例を示す模式図である。 実施例9による検出装置の例を示す模式図である。
符号の説明
11 長軸方向
12 短軸方向
21 短波長側吸収ピーク
22 長波長側吸収ピーク
31 金属含有部材
32 仮想面
41 基板
42 金属含有部材
51 基板
52 金属含有部材
61 基板
62 金属含有部材
71 多孔質体
72 細孔
73 金属含有粒子部材
74 多孔質体表面に形成された金属含有部材の材料層
81 基板
82 多孔質体
83 細孔
91 金属含有部材
92 基板
93 光源
94 受光素子
95 検出素子
96 測定光
97 測定光(検出素子透過後)
98 測定光(検出素子反射後)
101 基板
102 反応領域A
103 反応領域B
104 反応領域C
105 反応領域D
111 基板
112 カバー
113 反応領域
114 流路
115 光源
116 受光素子
117 測定光
118 測定光(検出素子透過後)
119 金属含有部材

Claims (10)

  1. プラズモン共鳴を利用して検体中の標的物質を検知するために用いられる検知素子であって、基板と該基板表面上に配された金属含有部材の複数とを有し、該金属含有部材が管状をなすと共に該金属含有部材が前記基板上に配向して配されていることを特徴とする検知素子。
  2. 前記管状の金属含有部材は、その長軸方向が前記基板表面に対して平行に配されていることを特徴とする請求項1に記載の検知素子。
  3. 前記管状の金属含有部材は、その長軸方向が前記基板表面に対して垂直に配されていることを特徴とする請求項1に記載の検知素子。
  4. 前記管状金属含有部材の短軸方向の長さをa、長軸方向の長さをbとしてb/aが、2以上10以下の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の検出素子。
  5. プラズモン共鳴を利用して検体中の標的物質を検知する検知装置であって、検体と接触させることで検体中の標的物質に関する情報を得る検知素子と、該検知素子に光を照射する光源と、前記光源より照射された光を前記検知素子を介して受光する受光素子と、を備え、前記検知素子が請求項1に記載の検知素子であることを特徴とする標的物質検知装置。
  6. プラズモン共鳴を利用して検体中の標的物質を検知する方法であって、
    請求項1に記載の検知素子を検体と接触させる工程、
    前記検知素子に光を照射する工程、及び
    前記検知素子を介して得られる光を受光する工程、を有することを特徴する標的物質を検知する方法。
  7. 前記光を照射する工程は、偏光を照射する請求項6に記載の標的物質を検知する方法。
  8. 前記偏光は、前記管状金属部材の長軸方向に電界成分の振幅方向が平行な偏光である請求項7に記載の標的物質を検知する方法。
  9. プラズモン共鳴を利用して検体中の標的物質を検知するために用いられる金属含有部材であって、該金属含有部材が管状をなすことを特徴とする金属含有部材。
  10. 前記金属含有部材は、糖脂質を用いて構成された管状部材の表面に金属膜を形成したものであることを特徴とする請求項9に記載の金属含有部材。
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