JP2008128232A - ターボファン及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シュラウドが一体に形成されているターボファン及びその製造方法を提供する。
【解決手段】駆動モーターによって回転する回転板と、回転板前面の外周側に一端が連結され、放射状に配置される複数のブレードと、環状に形成されて複数のブレードの他端に一体に連結され、回転板の直径と等しい、または、大きい内径を持つように形成されたシュラウドと、直径が回転板の直径よりも大きく形成され、回転板に固定される補助回転板とを備える構成とした。これによれば、シュラウドの内径が回転板の直径と等しい、または、大きいため、金型を用いてシュラウドが一体に形成されているターボファンを製造することが可能になる。
【選択図】図1
【解決手段】駆動モーターによって回転する回転板と、回転板前面の外周側に一端が連結され、放射状に配置される複数のブレードと、環状に形成されて複数のブレードの他端に一体に連結され、回転板の直径と等しい、または、大きい内径を持つように形成されたシュラウドと、直径が回転板の直径よりも大きく形成され、回転板に固定される補助回転板とを備える構成とした。これによれば、シュラウドの内径が回転板の直径と等しい、または、大きいため、金型を用いてシュラウドが一体に形成されているターボファンを製造することが可能になる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ターボファンに係り、より詳細には、シュラウドが一体に形成されているターボファンとその製造方法に関する。
一般に、ターボファン(turbofan)は、軸方向に空気を吸入して半径方向の外側に吐出す遠心ファン形態のもので、このようなターボファンは、日本公開特許公報第2002−188594号に開示されているように、中央に駆動モーターの回転軸が設置され、該駆動モーターによって回転する回転板と、回転板の一側面の外周側に一端が連結され、放射状に配置される複数のブレードと、各ブレードの他端に結合されるリング状のシュラウドとを備えてなる。
このようなターボファンは、通常、プラスチック射出成形によって製造される。しかし、このようなターボファンは、金型からの分離を困難にするアンダーカット(Undercut)が多く発生する形態を持ち、一度の成形工程で一体に形成することは難しい。このため、通常、シュラウドをターボファンとは別に製造し、該シュラウドを超音波融着や熱融着などの方法でブレードに固定する方式が用いられてきた。
日本公開特許公報第2002−188594号
しかしながら、シュラウドを別に製造してターボファンに結合すると、ブレードとシュラウドとの接合部位の強度が他の部位に比べて弱い他、各ブレードとシュラウドとの接合部位の面積が非常に狭いので、ターボファンの回転時に発生する振動が長期にわたってブレードとシュラウドとの接合部に与えられる場合にはシュラウドとブレードとの接合部が損傷するという問題点があった。
本発明は上記の問題点を解決するためのもので、その目的は、シュラウドが一体に形成されているターボファンを提供することにある。
上記の目的を達成する本発明に係るターボファンは、駆動モーターによって回転する回転板と、前記回転板前面の外周側に一端が連結され、放射状に配置される複数のブレードと、環状に形成されて前記複数のブレードの他端に一体に連結され、前記回転板の直径と等しい、または、大きい内径を持つように形成されたシュラウドと、直径が前記回転板の直径よりも大きく形成され、前記回転板に固定される補助回転板と、を備えることを特徴とする。
また、前記補助回転板の直径は、前記シュラウドの外径と等しい、または、大きいことを特徴とする。
また、前記回転板の中央には、駆動モーターの設置されるハブ部が前方側に突出されており、前記補助回転板は、前記回転板の外周縁と対応する環状に形成されることを特徴とする。
また、前記補助回転板の外径は、前記シュラウドの外径と等しい、または、大きいことを特徴とする。
また、前記補助回転板は、その前面が前記回転板の後面に融着されることを特徴とする。
また、本発明は、駆動モーターによって回転する回転板と、前記回転板前面の外周側に一端が連結され、放射状に配置される複数のブレードと、環状に形成されて前記複数のブレードの他端に連結され、前記回転板の直径と等しい、または、大きい内径を持つように形成されたシュラウドと、を備えたターボファンの製造方法であって、金型を用いて前記回転板、前記ブレード及び前記シュラウドが一体に形成された前記ターボファンを製造する段階と、前記金型によって製造された前記ターボファンの前記回転板に、前記回転板の直径よりも大きい直径を有する補助回転板を固定する段階と、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るターボファンは、中央部に円錐形のハブを有する回転板と、前記回転板の回転軸に対して放射状に延びながら、前記回転板前面の外周部に第1端部が連結される複数のブレードと、前記回転板と共通の回転軸を共有し、前記ブレードの第2端部の外側部と一体に形成されるシュラウドと、前記回転板の後面の外周部に固定され、前記回転板の周縁部を超えて放射状に延びる補助回転板と、を備えることを特徴とする。
また、前記補助回転板、前記回転板及び前記シュラウドは、共通の回転軸を共有することを特徴とする。
また、本発明は、シュラウドか一体に形成されているターボファンを製造するための金型であって、回転板の前面とブレードの内側部を成形するために中央に形成される第1前面成形部と、該第1前面成形部の外側に、前記シュラウドの前面の成形のために凹入形成され、前記シュラウドの前面形状と対応する曲面を有する第2前面成形部とからなる第1成形部と、前記回転板の後面を成形するために中央に形成される第1後面成形部と、該第1後面成形部の外側部に、前記シュラウドの後面と前記ブレードを成形するために前記第1成形部側に突出形成される複数の第2後面成形部とからなる第2成形部と、を備えてなることを特徴とする。
また、前記第2後面成形部には、前記ブレードの内側端部の成形のために、複数の第2ブレード成形溝が前記第2後面成形部の円周方向に沿って互いに一定の間隔で配置されることを特徴とする。
本発明によるターボファンは、シュラウドの内径が回転板の外径と等しい、または、大きく形成されているため、金型を用いてシュラウドが一体に形成されているターボファンを製造できるという効果がある。
また、本発明によるターボファンは、回転板よりも大きい直径を持つ補助回転板が回転板に固定されているので、ターボファンの後方側に進行する空気の量を大幅に低減できるという効果がある。
また、本発明によるターボファンは、回転板よりも大きい直径を持つ補助回転板が回転板に固定されているので、ターボファンの後方側に進行する空気の量を大幅に低減できるという効果がある。
以下、本発明の好適な実施例を、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。図面中、同一の構成要素には同一の参照符号を付ける。なお、下記の実施例は、本発明を説明するためのもので、本発明を制限するためのものではない。
本発明の一実施例によるターボファン10は、図1に示すように、駆動モーター(図示せず)の回転軸(図示せず)が結合され、該駆動モーターによって回転する円形の回転板11と、回転板11の外周側にそれぞれ一端が一体に連結され、回転板の外周側に放射状に配置されている複数のブレード12と、環状に形成されてブレード12の他端に一体に連結されるシュラウド13を一体として備える。本実施例では、説明の便宜上、シュラウド13の位置している側をターボファン10の前方側といい、回転板11の位置している側をターボファン10の後方側という。
また、回転板11の中央部には、駆動モーターの回転軸の装着されるハブ部11aが形成される。このハブ部11aは、ターボファン10が安定的に回転されるように前方側に向かって円錐台(frusto−conical)状に突出され、複数のブレード12は、図3に示すように、回転板11の半径方向に対して所定の傾斜を持つように形成される。また、環状のシュラウド13は、送風の際にその内側に吸入されて半径方向に吐出される空気を導くように、断面の形状が所定の曲率を持つように形成される。
シュラウド13が一体に形成されているターボファン10の製造に用いられる金型は、図2に示すように、相互に着脱自在に結合される第1金型20と第2金型30とからなる。
第1金型20には、回転板11の前面とブレード12の内側端部の成形のために中央に第1前面成形部21が設けられ、第1前面成形部21の外側に、シュラウド13の前面部分の成形のために凹入形成され、シュラウド13の前面形状と対応する曲面を有する第2前面成形部22が設けられる。ここで、第1前面成形部21には、ブレード12の内側端部の成形のための複数の第1ブレード成形溝23が円周方向に沿って互いに一定の間隔で配置されている。
第2金型30には、回転板11の後面部分の成形のために中央に第1後面成形部31が設けられ、第1後面成形部31の外側には、シュラウド13の後面部分とブレード12の成形のために、第1金型20側に突出された複数の第2後面成形部32が設けられる。ここで、第2後面成形部32には、ブレード12の外側端部の成形のための複数の第2ブレード成形溝33が円周方向に沿って互いに一定の間隔で配置されている。
これらの第1金型20と第2金型30が結合されると、第2金型30の第2後面成形部32が、第1金型20の第2前面成形部22側に進入してブレード12の外側端部の形成される部分を占有する。したがって、第2後面成形部32は、第1金型20と第2金型30の結合及び分離が円滑になるように、その内径と外径が第2前面成形部22の内径と外径に対応する大きさに形成される。
したがって、第1金型20と第2金型30が結合されて内部に成形空間が形成されるようにした後、第1金型20と第2金型30とのに間に形成される空間に溶融樹脂を注入し凝固させることによって、シュラウド13の一体に形成されているターボファン10を成形する。
このような金型工程によってシュラウド13と一体に形成されるターボファン10は、第1前面成形部21及び第1後面成形部31の外側にそれぞれ形成されている第2前面成形部22と第2後面成形部32によってシュラウド13が形成されるようになっているため、第2前面成形部22と第2後面成形部32によって形成されるシュラウド13の内径D2は、図3に示すように、第1前面成形部21及び第1後面成形部31によって形成される回転板11の直径D1と等しい、または、大きく形成されざるをえない。したがって、シュラウド13の内径D2を回転板11の直径D1と等しく、または、大きくすることによって、シュラウド13の一体に形成されているターボファン10を製造することが可能になるわけである。
また、このように、シュラウド13の内径D2を回転板11の直径D1よりも大きく形成する場合、シュラウド13を通して吸入された空気中の一部は、回転板11に導かれず、そのままターボファン10の後方側に流入してターボファン10を振動させ、騒音を招くことができる。
このため、本発明によってシュラウド13と一体に形成されているターボファン10は、ターボファン10の後方側に進行する空気の量を減少させうるように、回転板11の直径D1よりも大きい直径D4を持つように形成されて回転板11に固定される補助回転板14を備える。
したがって、本発明によるターボファン10の製造方法は、金型を用いて回転板11、ブレード12及びシュラウド13が一体に形成されるターボファン10を製造する段階と、金型によって製造されたターボファン10に、回転板11よりも大きい直径を持つ補助回転板14を固定する段階と、を含んでなる。
補助回転板14は、回転板11を補助し、シュラウド13を通してターボファン10の内側に流入した空気を半径方向の外側に導く。すなわち、シュラウド13が一体に形成されるようにするために不回避にシュラウド13の内径D2と等しい、または、相対的に小さい直径D1を持つように形成される回転板11を、補助回転板14が補助するわけである。ここで、補助回転板14の直径D4をシュラウド13の外径D3と等しい、または、大きくすることが、ターボファン10の後方側に流入する空気の量を低減するのに好適である。したがって、シュラウド13を通してターボファン10の内側に流入した空気は、回転板11だけでなく補助回転板14によっても導かれ、殆どがターボファン10の半径方向の外側に吐出されるため、ターボファン10の後方側に流入する空気の量は、補助回転板14によって大幅に減少し、結果としてターボファン10で発生する騒音も低減可能である。
本実施例では、回転板11の中央側にはハブ部11aが設けられており、よって、補助回転板14は、回転板11の外周部に取付け可能なように回転板11の外周側形状に対応する環状の板で形成され、補助回転板14の外径D4はシュラウド13の外径D3と等しい、または、大きく形成されている。
また、この補助回転板14は、その前面が超音波融着や熱融着などの方式で回転板11の後面に固定され、回転板11と補助回転板14が相互に面接合されるようになっている。したがって、ターボファン10の回転時に不回避に発生する振動が、回転板11と補助回転板14が相互に接合されている部位に伝達されても、このような振動は回転板11の後面及び補助回転板14の前面を通して全体的に均一に分散されるので、補助回転板14が回転板11に固定されている状態は安定的に維持されることができる。
10 ターボファン
11 回転板
12 ブレード
13 シュラウド
14 補助回転板
20 第1金型
21 第1前面成形部
22 第2前面成形部
23 第1ブレード成形溝
30 第2金型
31 第1後面成形部
32 第2後面成形部
33 第2ブレード成形溝
11 回転板
12 ブレード
13 シュラウド
14 補助回転板
20 第1金型
21 第1前面成形部
22 第2前面成形部
23 第1ブレード成形溝
30 第2金型
31 第1後面成形部
32 第2後面成形部
33 第2ブレード成形溝
Claims (10)
- 駆動モーターによって回転する回転板と、
前記回転板前面の外周側に一端が連結され、放射状に配置される複数のブレードと、
環状に形成されて前記複数のブレードの他端に一体に連結され、前記回転板の直径と等しい、または、大きい内径を持つように形成されたシュラウドと、
直径が前記回転板の直径よりも大きく形成され、前記回転板に固定される補助回転板と、
を備えることを特徴とするターボファン。 - 前記補助回転板の直径は、前記シュラウドの外径と等しい、または、大きいことを特徴とする、請求項1に記載のターボファン。
- 前記回転板の中央には、駆動モーターの設置されるハブ部が前方側に突出されており、
前記補助回転板は、前記回転板の外周縁と対応する環状に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のターボファン。 - 前記補助回転板の外径は、前記シュラウドの外径と等しい、または、大きいことを特徴とする、請求項3に記載のターボファン。
- 前記補助回転板は、その前面が前記回転板の後面に融着されることを特徴とする、請求項1に記載のターボファン。
- 駆動モーターによって回転する回転板と、前記回転板前面の外周側に一端が連結され、放射状に配置される複数のブレードと、環状に形成されて前記複数のブレードの他端に連結され、前記回転板の直径と等しい、または、大きい内径を持つように形成されたシュラウドと、を備えたターボファンの製造方法であって、
金型を用いて前記回転板、前記ブレード及び前記シュラウドが一体に形成された前記ターボファンを製造する段階と、
前記金型によって製造された前記ターボファンの前記回転板に、前記回転板の直径よりも大きい直径を有する補助回転板を固定する段階と、
を含むことを特徴とするターボファンの製造方法。 - 中央部に円錐形のハブを有する回転板と、
前記回転板の回転軸に対して放射状に延びながら、前記回転板前面の外周部に第1端部が連結される複数のブレードと、
前記回転板と共通の回転軸を共有し、前記ブレードの第2端部の外側部と一体に形成されるシュラウドと、
前記回転板の後面の外周部に固定され、前記回転板の周縁部を超えて放射状に延びる補助回転板と、
を備えることを特徴とするターボファン。 - 前記補助回転板、前記回転板及び前記シュラウドは、共通の回転軸を共有することを特徴とする、請求項7に記載のターボファン。
- シュラウドか一体に形成されているターボファンを製造するための金型であって、
回転板の前面とブレードの内側部を成形するために中央に形成される第1前面成形部と、該第1前面成形部の外側に、前記シュラウドの前面の成形のために凹入形成され、前記シュラウドの前面形状と対応する曲面を有する第2前面成形部とからなる第1成形部と、
前記回転板の後面を成形するために中央に形成される第1後面成形部と、該第1後面成形部の外側部に、前記シュラウドの後面と前記ブレードを成形するために前記第1成形部側に突出形成される複数の第2後面成形部とからなる第2成形部と、
を備えてなることを特徴とする金型。 - 前記第2後面成形部には、前記ブレードの内側端部の成形のために、複数の第2ブレード成形溝が前記第2後面成形部の円周方向に沿って互いに一定の間隔で配置されることを特徴とする、請求項9に記載の金型。
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