JP2008126317A - 位置出し機構、保持機構および工作機械 - Google Patents

位置出し機構、保持機構および工作機械 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で、位置出しが行われる所定の対象物を微動させて精度良く位置出しを行うことが可能な位置出し機構を提供すること。
【解決手段】位置出し機構12は、ワーク2を保持するためにワーク2に当接する線状または帯状の保持部材13A〜13Cと、保持部材13A〜13Cが当接する外周面14aを有する偏心プーリ14A〜14Cとを備えている。この位置出し機構12では、保持部材13A〜13Cがワーク2に少なくとも3方向から当接してワーク2を保持する保持部20が形成されるとともに、偏心プーリ14A〜14Cを回転させてワーク2の位置出しを行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、所定の対象物の位置出しを行う位置出し機構、所定の対象物を保持する保持機構、および、この位置出し機構および/または保持機構を備える工作機械に関する。
従来から、被加工物(ワーク)の加工を行う工作機械は、ワークを保持するチャッキング機構と、ワークの位置出しを行ってワークを加工するため、チャッキング機構とともにワークを移動させる移動機構とを備えている(たとえば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の工作機械では、ワークが載置されるテーブルを所定方向へ直線移動させるX軸直動ステージや、このX軸移動ステージの移動方向と直交する方向へテーブルを直線移動させるY軸直動ステージ等によって、ワークの位置出しが行われている。
また、特許文献1に記載のX軸直動ステージやY軸直動ステージ等は、一般に、ワーク載置用のテーブル等が取り付けられるステージを所定方向へ案内するリニアガイド等の案内手段と、ボールネジおよびモータ等で構成されるステージの駆動手段とを備えている。また、リニアモータ等によって、ステージの駆動手段が構成されることもある。
特開2004−174665号公報
しかしながら、特許文献1に記載のX軸直動ステージ等からなるワークの位置出し機構は、上述のように、ボールネジやモータ等で構成される駆動手段によって駆動されるため、ワークを微動させて精度良く位置出しを行うことは困難である。また、この位置出し機構では、複数のリニアガイド、ボールネジおよびモータ等が必要となるため、位置出し機構の構成が複雑になる。
そこで、本発明の課題は、簡易な構成で、位置出しが行われる所定の対象物を微動させて精度良く位置出しを行うことが可能な位置出し機構、および、簡易な構成で、所定の対象物を微動させて精度良く位置出しを行うことが可能な保持機構を提供することにある。また、本発明の課題は、この位置出し機構および/または保持機構を備える工作機械を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、所定の対象物の位置出しを行う位置出し機構において、対象物を保持するために対象物に当接する線状または帯状の保持部材と、保持部材が当接する外周面を有する偏心プーリとを備え、保持部材が対象物に少なくとも3方向から当接して対象物を保持する保持部が形成されるとともに、偏心プーリを回転させて対象物の位置出しを行うことを特徴とする。
本発明の位置出し機構は、線状または帯状の保持部材を用いて、位置出しされる対象物を保持するとともに、保持部材が外周面に当接する偏心プーリを回転させて対象物の位置出しを行っている。すなわち、偏心プーリを回転させ、偏心プーリの外周面に当接する保持部材を移動させることで、対象物を保持する保持部を移動させて、対象物の位置出しを行っている。そのため、偏心プーリの外径や偏心量等を適切に設定することで、保持部材と偏心プーリとを用いる簡易な構成によって、対象物を微動させて精度良く位置出しを行うことが可能になる。
特に、本発明では、偏心プーリを回転させることで、偏心プーリの外周面に当接する保持部材を移動させることができる。したがって、保持部材を対象物に当接させて、保持部材で対象物を保持するために、保持部材を移動させる移動機構を別途設ける必要がなくなり、位置出し機構の構成を簡素化することが可能になる。
本発明において、位置出し機構は、保持部材の張力を調整可能な張力調整機構を備えることが好ましい。このように構成すると、保持部材の張力を調整できるため、保持部において、適切な保持力で対象物を保持することが可能になる。
本発明において、位置出し機構は、複数の偏心プーリを備えるとともに、複数の偏心プーリのそれぞれに当接する保持部材の張力を調整可能な複数の張力調整機構を備えることが好ましい。このように構成すると、複数の偏心プーリの外周面にそれぞれ当接して移動する保持部材の張力を個別に調整できるため、保持部における対象物の適切な保持力を容易に発生させることが可能になる。
本発明において、複数の偏心プーリのそれぞれに一端が保持され、複数の張力調整機構のそれぞれに他端が保持される複数の保持部材を備えることが好ましい。このように構成すると、ある張力調整機構で調整されるある保持部材の張力が、他の張力調整機構で調整される他の保持部材の張力に与える影響を排除できる。そのため、各保持部材の張力の調整が容易になる。
本発明において、張力調整機構は、保持部材が当接する外周面を有し外周面の曲率中心と回転中心とが一致する張力調整用プーリを備えることが好ましい。このように構成すると、張力調整用プーリに保持部材が固定されている場合には、張力調整用プーリの回転量によって、保持部材の張力を調整できる。また、張力調整用プーリに保持部材が固定されていない場合であっても、張力調整用プーリの外周面と保持部材との間に生じる摩擦力を用いて、張力調整用プーリの回転量によって、保持部材の張力を調整することが可能になる。
本発明において、保持部では、対象物の外周側に略120°ピッチで3方向に保持部材が配置されていることが好ましい。このように構成すると、対象物の外周から中心に向かって、略120°ピッチで保持部材の当接力が作用するため、保持部で、対象物を安定して保持できる。また、この場合には、保持部材は、線状に形成された線状部材であり、保持部では、3方向に配置される保持部材がそれぞれ互い違いに編まれた状態で交差するが好ましい。このように構成すると、保持部での対象物の傾きを抑制できるため、保持部で、対象物をより安定して保持できる。
また、上記の課題を解決するため、本発明の保持機構は、所定の対象物を保持するために対象物に当接する線状または帯状の保持部材と、保持部材が当接する外周面を有する偏心プーリとを備え、保持部材が対象物に少なくとも3方向から当接して対象物を保持する保持部が形成されることを特徴とする。
本発明の保持機構は、線状または帯状の保持部材を用いて、所定の対象物を保持するとともに、保持部材は、偏心プーリの外周面に当接している。そのため、偏心プーリを回転させることで、偏心プーリの外周面に当接する保持部材を移動させることが可能になり、対象物の位置出しを行うことが可能になる。したがって、偏心プーリの外径や偏心量等を適切に設定することで、保持部材と偏心プーリとを用いる簡易な構成によって、対象物を微動させて精度良く位置出しを行うことが可能になる。また、偏心プーリを回転させることで、偏心プーリの外周面に当接する保持部材を移動させることができため、簡易な構成で保持部材を移動させることができる。したがって、保持機構の構成を簡素化することが可能になる。
本発明の位置出し機構および/または保持機構は、対象物としての被加工物の加工を行う工作機械に用いることができる。この工作機械では、保持部材と偏心プーリとを用いる簡易な構成によって、被加工物を微動させて精度良く位置出しを行うことが可能になる。そのため、被加工物の精度の良い微細加工が可能になる。
以上のように、本発明にかかる位置出し機構、保持機構および工作機械では、簡易な構成で、所定の対象物を微動させて精度良く位置出しを行うことが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(工作機械の概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる工作機械1の要部の概略構成を示す側面図である。なお、以下の説明では、図1の紙面垂直方向をX方向、上下方向をY方向、左右方向をZ方向とし、特に、図1の紙面奥側をX1方向、紙面手前側をX2方向、上側をY1方向、下側をY2方向、右側をZ1方向、左側をZ2方向とする。
本形態の工作機械1は、所定の被加工物(ワーク)2の表面切削等を行う旋盤である。特に、本形態の工作機械1は、径が数100μm程度の小径のワーク2の切削加工や、シリコン等の脆性材料から形成されるワーク2の切削加工に適した旋盤である。また、本形態の工作機械1は、卓上への設置が可能な小型の旋盤である。なお、工作機械1は、旋盤には限定されず、フライス盤、研削盤、あるいは、マシニングセンタ等であっても良い。
工作機械1は、図1に示すように、ワーク2に当接して加工を行う加工用の工具3と、工具3が固定される工具ヘッド4と、工具ヘッド4をZ方向へ移動させるZ軸移動機構5と、ワーク2を回転可能に保持するワーク保持具6と、ワーク保持具6が取り付けられるワーク側フレーム7とを備えている。また、工作機械1は、ワーク2を回転させるための回転駆動機構(図示省略)をワーク側フレーム7の内部に備えている。本形態では、ワーク側フレーム7よりもZ1方向側に、工具ヘッド4やZ軸移動機構5等が配置されている。なお、工作機械1は、ワーク側フレーム7をZ方向へ移動させるZ軸移動機構を備えるとともに、Z軸移動機構5を備えていなくても良い。また、図1では、工具3、工具ヘッド4およびZ軸移動機構5が模式的に図示されるとともに、後述の偏心プーリ14Cやプーリ15B等を除いた状態が図示されている。
本形態のワーク2は、図1に示すように、小径の細長い円柱状に形成されている。このワーク2の外径は、たとえば、0.4mmである。また、ワーク2は、Z方向を長手方向(軸方向)として、ワーク保持具6に保持されている。また、本形態のワーク2は、たとえば、シリコン等の脆性材料で形成されている。
工具ヘッド4は、工具3を保持するチャッキング機構(図示省略)等を備えている。Z軸移動機構5は、工具ヘッド4をZ方向へ案内するリニアガイド等の案内手段(図示省略)や、ボールネジおよびモータ等で構成される駆動手段(図示省略)等を備えている。
ワーク保持具6は、略円筒状に形成されワーク側フレーム7に固定された本体部10と、ワーク2の回転駆動機構に連結されるとともにワーク2が固定されるワークチャッキング機構11と、ワーク2の加工時にワーク2の加工部位の位置出しを行う位置出し機構12とを備えている。本形態では、ワーク2は、位置出し機構12によって位置出しが行われる所定の対象物となっている。
ワークチャッキング機構11は、本体部10の内部に配置されている。また、ワークチャッキング機構11は、たとえば、3本の爪部等からなりワーク2のZ2方向端側をチャックするチャッキング手段(図示省略)や爪部を駆動する駆動手段(図示省略)等を備えている。さらに、ワークチャッキング機構11は、プーリおよびベルト、あるいは、歯車列等からなる動力伝達手段(図示省略)を介して、ワーク2の回転駆動機構に連結されている。なお、ワークチャッキング機構11は、コレットチャック等の公知のチャッキング手段を用いて、ワーク2をチャックしても良いし、位置出し機構12と同様の構成を用いて、ワーク2をチャックしても良い。さらに、ワークチャッキング機構11は、接着によってワーク2を固定しても良い。
図1に示すように、ワーク2のZ2方向端側は、ワークチャッキング機構11に固定され、ワーク2のZ1方向端部は、本体部10のZ1方向端面10aよりもZ1方向へ突出している。すなわち、ワーク2のZ1方向端側は、本体部10のZ1方向端側に形成された貫通孔10bに挿通されている。また、ワーク2の加工時には、ワーク2のZ1方向端側が位置出し機構12において形成される後述の保持部20(図3参照)に回転可能に保持された状態で、ワーク2は、チャッキング機構11とともに回転する。
位置出し機構12は、本体部10のZ1方向端面10aに配置されている。この位置出し機構12の詳細な構成については後述する。
(位置出し機構の構成)
図2は、図1のE−E方向からワーク2を保持していない状態の位置出し機構12を示す図である。図3は、図2に示す位置出し機構12においてワーク2を保持した状態を示す図である。図4は、図2に示す位置出し機構12において偏心プーリ14を回転させて保持部材13の交点C2を移動させた状態を示す図である。なお、Z方向に直交する方向はワーク2の径方向と一致するため、以下の位置出し機構12の構成の説明では、Z方向に直交する方向を径方向とする。また、以下では、図2における時計方向を時計方向とし、図2における反時計方向を反時計方向とする。
位置出し機構12は、図2から図4に示すように、ワーク2を保持するためにワーク2に当接する線状の3本の保持部材13A、13B、13Cと、保持部材13A〜13Cの一端がそれぞれ保持される3個の偏心プーリ14A、14B、14Cと、保持部材13A〜13Cの他端がそれぞれ保持される3個のプーリ15A、15B、15Cと、偏心プーリ14A〜14Cおよびプーリ15A〜15Cを回転駆動するプーリ駆動手段(図示省略)とを備えている。なお、以下では、3本の保持部材13A〜13Cをまとめて表す場合には、保持部材13と表記し、3個の偏心プーリ14A〜14Cをまとめて表す場合には、偏心プーリ14と表記し、3個のプーリ15A〜15Cをまとめて表す場合には、プーリ15と表記する。
保持部材13は、上述のように線状に形成された線状部材である。本形態の保持部材13は、たとえば、金属製の線材であり、表面には、ナイロンやポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の潤滑性の材料がコーティングされている。なお、保持部材13は、樹脂材料で形成された線状部材であっても良いし、絹や綿等の繊維から形成された線状部材であっても良い。
保持部材13の両端部には、抜止部材16が固定されている。抜止部材16は、偏心プーリ14に形成された後述の凹部14dやプーリ15に形成された後述の凹部15dと係合している。
偏心プーリ14は、円板状に形成され、本体部10のZ1方向端面10aに固定された固定軸17を中心に回転する。この偏心プーリ14の外周面14aの曲率中心14bは、偏心プーリ14の回転中心(すなわち、固定軸17の軸中心)17aと一致していない。具体的には、後述の初期状態(図2に示す状態)において、回転中心17aは、曲率中心14bより径方向外側にずれている。また、偏心プーリ14には、外周面14aから曲率中心14bに向かって窪む凹部14dが、曲率中心14bを中心とする所定の角度範囲で形成されている。凹部14dには、抜止部材16が配置され、凹部14dと抜止部材16とは、上述のように、係合している。
プーリ15は、偏心プーリ14と略同一の外径を有する円板状に形成され、本体部10のZ1方向端面10aに固定された固定軸18を中心に回転する。このプーリ15の外周面15aの曲率中心15bは、プーリ15の回転中心(すなわち、固定軸18の軸中心)18aと一致している。また、プーリ15には、外周面15aから曲率中心15bに向かって窪む凹部15dが、曲率中心15bを中心とする所定の角度範囲で形成されている。凹部15dには、抜止部材16が配置され、凹部15dと抜止部材16とは、上述のように、係合している。
図2等に示すように、プーリ15A、偏心プーリ14B、プーリ15C、偏心プーリ14A、プーリ15Bおよび偏心プーリ14Cは、この順番で時計方向に略60°ピッチで配置されている。また、偏心プーリ14とプーリ15とは、後述の初期状態(図2に示す状態)において、偏心プーリ14の曲率中心14bとプーリ15の曲率中心15bとがZ1方向端面10aの中心位置C1から径方向に略同一の距離だけ離れた位置に配置されるように、Z1方向端面10aに配置されている。すなわち、図2に示す初期状態では、中心位置C1に対して、偏心プーリ14Aとプーリ15Aとが略点対称位置に配置され、偏心プーリ14Bとプーリ15Bとが略点対称位置に配置され、偏心プーリ14Cとプーリ15Cとが略点対称位置に配置されている。
本形態では、一端に固定された抜止部材16と凹部14dとが係合し、かつ、保持部材13Aの一端側部分が偏心プーリ14Aの外周面14aに当接するように、保持部材13Aの一端側部分が偏心プーリ14Aに1周未満で巻回されている。具体的には、保持部材13Aの一端側部分は、抜止部材16を基準とした場合、反時計方向に向かって偏心プーリ14Aに巻回されている。また、他端に固定された抜止部材16と凹部15dとが係合し、かつ、プーリ15Aの外周面15aに保持部材13Aの他端側部分が当接するように、保持部材13Aの他端側部分がプーリ15Aに1周未満で巻回されている。具体的には、保持部材13Aの他端側部分は、抜止部材16を基準とした場合、反時計方向に向かってプーリ15Aに巻回されている。
また、保持部材13Aと同様に、保持部材13Bの一端側部分が偏心プーリ14Bに1周未満で巻回され、保持部材13Bの他端側部分がプーリ15Bに1周未満で巻回されている。また、保持部材13Aと同様に、保持部材13Cの一端側部分が偏心プーリ14Cに1周未満で巻回され、保持部材13Cの他端側部分がプーリ15Cに1周未満で巻回されている。
また、凹部14d、15dと抜止部材16との係合、および、保持部材13Aに生じる張力によって、保持部材13Aの一端が偏心プーリ14Aに保持され、保持部材13Aの他端がプーリ15Aに保持されている。同様に、保持部材13Bの一端が偏心プーリ14Bに保持され、保持部材13Bの他端がプーリ15Bに保持されている。また、同様に、保持部材13Cの一端が偏心プーリ14Cに保持され、保持部材13Cの他端がプーリ15Cに保持されている。
3本の保持部材13A〜13Cが交差する部分(Z1方向端面10aの中心位置C1の近傍)には、図3に示すように、保持部材13A〜13Cが3方向からワーク2に当接してワーク2を保持する三角形状の保持部20が、後述のように、偏心プーリ14の回転によって、形成される。本形態の保持部20では、ワーク2の外周側に略120°ピッチで3方向に保持部材13A〜13Cが配置されている。
また、本形態の保持部20では、3本の保持部材13A〜13Cが、それぞれ互い違いに編まれた状態で交差している。具体的には、図2等に示すように、保持部材13Aは、保持部材13BのZ2方向側に当接した状態で、保持部材13Bと交差し、保持部材13CのZ1方向側に当接した状態で、保持部材13Cと交差している。また、保持部材13Bは、保持部材13CのZ2方向側に当接した状態で、保持部材13Cと交差している。
プーリ駆動手段(図示省略)は、モータ等の駆動源と、ベルトやプーリ、歯車等の動力伝達手段とを備えている。本形態の位置出し機構12は、たとえば、3個の偏心プーリ14A〜14Cと、3個のプーリ15A〜15Cとを個別に駆動するための6個の駆動源と、6個の伝達手段とを備えている。なお、所定の歯車列を構成等することで、駆動源の数や伝達手段の手段を減らしても良い。また、プーリ駆動手段を設けずに、手動で3個の偏心プーリ14A〜14Cおよび3個のプーリ15A〜15Cを駆動しても良い。
以上のように構成された位置出し機構12の概略動作を以下に説明する。
まず、図2に示すように、偏心プーリ14Aの曲率中心14bおよび回転中心17aと、プーリ15Aの曲率中心15bとが一直線上に配置され、偏心プーリ14Bの曲率中心14bおよび回転中心17aと、プーリ15Bの曲率中心15bとが一直線上に配置され、かつ、偏心プーリ14Cの曲率中心14bおよび回転中心17aと、プーリ15Cの曲率中心15bとが一直線上に配置されている状態を初期状態とする。この初期状態では、図2に示すように、3本の保持部材13A〜13Cの交点C2がZ1方向端面10aの中心位置C1にほぼ一致している。
この初期状態から所定角度だけ、偏心カム14A〜14Cを回転させると、偏心カム14A〜14Cの外周面14aにそれぞれ当接する保持部材13A〜13Cが、中心位置C1から離れる方向へ移動して、たとえば、図3に示すように、3本の保持部材13A〜13Cの交差部分にワーク2の保持部20が形成される。図3に示す例では、偏心カム14A〜14Cを反時計方向に同じ角度回転させている。そのため、保持部20に保持されるワーク2の径方向の中心位置と、Z1方向端面10aの中心位置C1とがほぼ一致するように、保持部20が形成される。なお、図3では、たとえば、外径0.4mmのワーク2に保持部材13A〜13Cが当接するように、三角形状の保持部20が形成されるが、偏心カム14A〜14Cの回転量を変えることで、保持部材13A〜13Cの可動範囲内で、保持部20の大きさを任意に変えることができる。
また、図2に示す初期状態から所定角度だけ、偏心カム14A〜14Cを回転させると、3本の保持部材13A〜13Cが移動して、たとえば、図4に示すように、保持部材13A〜13Cの交点C2が、Z1方向端面10aの中心位置C1に対して移動する。図4に示す例では、偏心カム14A、14Cを時計方向に回転させるとともに、偏心カム14Bを反時計方向に回転させている。そのため、交点C2は、中心位置C1に対して、X1方向にΔX、Y2方向にΔYだけ移動する。なお、図4では、たとえば、交点C2は、中心位置C1に対して、X1方向に0.3mm、Y2方向に0.2mmだけ移動しているが、偏心カム14A〜14Cの回転量を変えることで、保持部材13A〜13Cの可動範囲内で、交点C2の移動量は任意に変えることができる。
同様に図3に示す状態から所定角度だけ、偏心カム14A〜14Cを回転させると、保持部20に保持されたワーク2が中心位置C1に対して移動する。このように、偏心カム14A〜14Cの回転に伴うワーク2の移動によって、Z1方向端面10aよりもZ1方向へ突出しているワーク2のZ1方向端部(すなわち、ワーク2の加工部位)の位置出しを行う。なお、ワーク2の移動量も、偏心カム14A〜14Cの回転量を変えることで、保持部材13A〜13Cの可動範囲内で、任意に変えることができる。
ここで、図2から図4に示すいずれの状態においても、プーリ15A〜15Cをそれぞれ回転させることで、3本の保持部材13A〜13Cのそれぞれの張力の調整が可能である。すなわち、本形態では、プーリ15A〜15Cおよびプーリ15A〜15Cを駆動するプーリ駆動手段は、プーリ15A〜15Cの回転量によって、保持部材13A〜13Cの張力を調整可能な張力調整機構となっている。
なお、ワーク2の位置出しは、たとえば、撮像素子等を有する光学的な検出手段を用いて、ワーク2の加工部位の位置を確認しながら行われる。また、位置出しが行われたワーク2は、上述のように、Z1方向端側が保持部20に回転可能に保持された状態で、チャッキング機構11とともに回転して、工具3で加工される。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、位置出し機構12は、保持部材13を用いて、ワーク2を保持するとともに、偏心プーリ14を回転させてワーク2の位置出しを行っている。すなわち、偏心プーリ14を回転させ、偏心プーリ14の外周面14aに当接する保持部材13を移動させることで、保持部20を移動させて、ワーク2の位置出しを行っている。そのため、偏心プーリ14の外径や偏心量等を適切に設定することで、保持部材13と偏心プーリ14とを用いる簡易な構成によって、ワーク2を微動させることができる。その結果、ワーク2を精度良く位置出しすることができる。また、偏心カム14の回転量を変えることで、保持部材13A〜13Cの可動範囲内で、ワーク2を任意の位置に位置出しすることができる。
また、本形態では、偏心プーリ14を回転させることで、偏心プーリ14の外周面14aに当接する保持部材13を移動させることができるため、保持部20を形成するための保持部材13の移動機構を別途設ける必要がなくなる。すなわち、ワーク2を保持するための駆動機構と、ワーク2の位置出しを行うための駆動機構とを別途設ける必要がなくなる。したがって、位置出し機構12の構成を簡素化できる。
さらに、本形態では、偏心カム14の回転量を変えることで、保持部材13A〜13Cの可動範囲内で、保持部20の大きさを任意に変えることができる。そのため、簡易な構成で、種々の大きさのワーク2や、種々の形状をしたワーク2を保持できる。
本形態では、位置出し機構12は、保持部材13A〜13Cのそれぞれの張力を調整するためのプーリ15A〜15Cを備えている。そのため、保持部材13A〜13Cに適切な張力を発生させて、保持部20において、適切な保持力でワーク2を保持できる。また、本形態では、プーリ15A〜15Cの回転量によって、保持部材13A〜13Cの張力を調整できるため、保持部材13A〜13Cの張力の調整が容易になる。特に、本形態では、保持部材13A〜13Cのそれぞれの張力を個別に調整できるため、保持部20におけるワーク2の適切な保持力を容易に発生させることができる。
本形態では、位置出し機構12は、3本の保持部材13A〜13Cを備え、保持部材13A〜13Cの一端がそれぞれ、偏心プーリ14A〜14Cに保持され、保持部材13A〜13Cの他端がそれぞれ、プーリ15A〜15Cに保持されている。そのため、保持部材13A〜13Cの引き回しが容易になり、位置出し機構12の構成を簡素化できる。
本形態では、保持部20において、ワーク2の外周側に略120°ピッチで3方向に保持部材13A〜13Cが配置されている。そのため、ワーク2の外周から径方向の中心に向かって、略120°ピッチで保持部材13A〜13Cの当接力を作用させることができる。したがって、保持部20で、ワーク2を安定して保持できる。特に、本形態では、保持部20において、保持部材13A〜13Cがそれぞれ互い違いに編まれた状態で交差している。そのため、保持部20におけるZ方向でのワーク2の傾きを抑制できる。その結果、保持部20において、ワーク2をより安定して保持できる。
本形態では、凹部14d、15dと抜止部材16との係合、および、保持部材13に生じる張力によって、保持部材13の一端が偏心プーリ14に保持され、保持部材13の他端がプーリ15に保持されている。そのため、ワーク2の加工に伴って、保持部材13のワーク2に当接する部分に摩耗が生じた場合であっても、保持部材13を容易に交換できる。その結果、位置出し機構12のメンテナンスが容易になり、ランニングコストも低減できる。
(位置出し機構の変形例1)
図5は、図2に示す位置出し機構12から偏心プーリ14の数および配置とプーリ15の数および配置とを変更した位置出し機構22を示す概略図である。図6は、図2に示す位置出し機構12から偏心プーリ14の数および配置とプーリ15の数および配置とを変更した位置出し機構32を示す概略図である。なお、図5、図6では、上述した形態と同一の構成には同一の符号が付されている。
上述した形態では、位置出し機構12は、3本の保持部材13A〜13Cと、3個の偏心プーリ14A〜14Cと、3個のプーリ15A〜15Cとを備えている。この他にもたとえば、ワーク2の位置出しを行うための位置出し機構は、図5に示すように、4本の保持部材13A〜13Dと、4個の偏心プーリ14A〜14Dと、4個のプーリ15A〜15Dとを備える位置出し機構22であっても良い。この場合には、たとえば、中心位置C1に対して、略45°ピッチで、偏心プーリ14とプーリ15とが円周方向に交互に配置される。また、この場合には、4本の保持部材13A〜13Dがワーク2に4方向から当接する四角形状の保持部(図示省略)が形成される。
また、位置出し機構は、5本以上の保持部材13と、5個以上の偏心プーリ14と、5個以上のプーリ15とを備えていても良い。たとえば、図6に示すように、6本の保持部材13A〜13Fと、6個の偏心プーリ14A〜14Fと、6個のプーリ15A〜15Fとを備える位置出し機構32であっても良い。この場合には、たとえば、中心位置C1に対して、略30°ピッチで、偏心プーリ14とプーリ15とが円周方向に交互に配置される。また、この場合には、ワーク2を安定して保持するため、中心位置C1に対して、略120°ピッチで配置される保持部材13A、13C、13Eとがそれぞれ互い違いに編まれた状態で交差し、略120°ピッチで配置される保持部材13B、13D、13Fとがそれぞれ互い違いに編まれた状態で交差することが好ましい。
(位置出し機構の変形例2)
図7は、図2に示す位置出し機構12から保持部材13の数を変更した位置出し機構42を示す概略図である。図8は、図7に示す位置出し機構42から偏心プーリ14の数および配置とプーリ15の数および配置とを変更した位置出し機構52を示す概略図である。図9は、図7に示す位置出し機構42から偏心プーリ14の数および配置とプーリ15の数および配置とを変更した位置出し機構62を示す概略図である。図10は、図7に示す位置出し機構42から保持部材13の数と偏心プーリ14の数および配置とプーリ15の数および配置とを変更した位置出し機構72を示す概略図である。なお、図7〜図10では、上述した形態と同一の構成には同一の符号が付されている。
上述した形態では、位置出し機構12は、3本の保持部材13A〜13Cを備えている。この他にもたとえば、ワーク2の位置出しを行うための位置出し機構は、図7に示すように、連続的につながった(エンドレス)の1本の保持部材13を備える位置出し機構42であっても良い。この場合、たとえば、図7に示すように、保持部材13は、偏心プーリ14A、プーリ15A、偏心プーリ14B、プーリ15B、偏心プーリ14C、プーリ15C、偏心プーリ14A・・・の順番で、偏心プーリ14およびプーリ15に巻回される。
また、エンドレスの1本の保持部材13を備える位置出し機構は、図7に示す位置出し機構42には限定されず、図8に示すように、2個の偏心プーリ14A、14Bおよび1個のプーリ15を備える位置出し機構52であっても良い。この場合には、たとえば、中心位置C1に対して、略120°ピッチで、プーリ15、偏心プーリ14A、14Bがこの順番で配置される。また、保持部材13は、偏心プーリ14A、プーリ15、偏心プーリ14B、偏心プーリ14A・・・の順番で、偏心プーリ14およびプーリ15に巻回される。なお、図8に示す位置出し機構52において、プーリ15を2個とし、偏心プーリ14を1個としても良い。
また、エンドレスの1本の保持部材13を備える位置出し機構は、図9に示すように、3個の偏心プーリ14A〜14Cおよび2個のプーリ15A、15Bを備える位置出し機構62であっても良い。この場合には、たとえば、中心位置C1に対して、略72°ピッチで、プーリ15A、偏心プーリ14A、14B、プーリ15B、偏心プーリ14Cがこの順番で配置される。また、保持部材13は、たとえば、偏心プーリ14A、プーリ15B、プーリ15A、偏心プーリ14B、偏心プーリ14C、偏心プーリ14A・・・の順番で、偏心プーリ14およびプーリ15に巻回される。また、この場合には、保持部材13がワーク2に5方向から当接する五角形状の保持部20が形成される。なお、図9に示す位置出し機構62において、プーリ15を3個とし、偏心プーリ14を2個としたり、プーリ15を1個とし、偏心プーリ14を4個としても良い。
さらに、エンドレスの保持部材13を備える位置出し機構は、図10に示すように、2本の保持部材13A、13Bと、2個の偏心プーリ14A、14Bと、2個のプーリ15A、15Bとを備える位置出し機構72であっても良い。この場合には、たとえば、中心位置C1に対して、略90°ピッチで、プーリ15A、偏心プーリ14B、14A、プーリ15Bがこの順番で配置される。また、保持部材13Aは、偏心プーリ14Aとプーリ15Aとに巻回され、保持部材13Bは、偏心プーリ14Bとプーリ15Bとに巻回される。なお、図10に示す位置出し機構72において、プーリ15を1個とし、偏心プーリ14を3個としても良い。
(位置出し機構の変形例3)
図11は、図2に示す位置出し機構12から張力調整機構の構成を変更した位置出し機構82を示す概略図である。図12は、図11に示す位置出し機構82から保持部材13の両端部分の保持方法を変更した位置出し機構92を示す概略図である。なお、図11および図12では、上述した形態と同一の構成には同一の符号が付されている。
上述した形態では、プーリ15A〜15Cおよびプーリ15A〜15Cを駆動するプーリ駆動手段によって、保持部材13A〜13Cの張力を調整可能な張力調整機構が構成されている。この他にもたとえば、図11に示す位置出し機構82のように、円板状のガイド部材83と、保持部材13A〜13Cの他端が固定される引っ張りコイルバネ等の付勢部材84とによって、保持部材13A〜13Cの張力を調整可能な張力調整機構が構成されても良い。この場合には、たとえば、図11に示すように、プーリ15に代えて円板状のガイド部材83が配置される。また、付勢部材84は、たとえば、本体部10のZ1方向端面10aに取り付けられる。なお、ガイド部材83の形状は、円板状には限定されず、半円板状や所定の中心角を有する円弧状であっても良い。
また、抜止部材16の代わりに、偏心プーリ14の保持される保持部材13A〜13Cの一端に、付勢部材84と同様の付勢部材を固定しても良い。
また、図12に示す位置出し機構92のように、上述した形態よりも長く形成された保持部材13A〜13Cの両端部分がボビン93に巻回されるとともに、ガイド部材83側のボビン93から偏心プーリ14A〜14Cに向かって、あるいは、偏心プーリ14A〜14C側のボビン93からガイド部材83に向かって、保持部材13A〜13Cが供給されるように構成しても良い。上述のように、ワーク2の加工時には、ワーク2のZ1方向端側が保持部20に回転可能に保持されるため、保持部材13A〜13Cのワーク2に当接する部分に摩耗が生じるが、このように構成すると、保持部材13A〜13Cの摩耗の生じていない部分を保持部材13A〜13Cの交点C2に向かって順次供給できるため、保持部材13A〜13Cの摩耗量の少ない部分で、ワーク2を適切に保持できる。
(他の実施の形態)
上述した形態では、本体部10のZ1方向端面10aに配置される位置出し機構12によって、ワーク2の位置出しが行われている。この他にもたとえば、図13に示すように、Z1方向端面10aに配置される位置出し機構12と、Z1方向端面10aよりもZ1方向側に形成されZ1方向端面10aに平行な配置面95に配置される位置出し機構12とによって、ワーク2の位置出しを行っても良い。このように、Z方向に平行に配置される2個の位置出し機構12によって、ワーク2の位置合わせを行う場合には、Z方向に対するワーク2の傾きを抑制できる。そのため、ワーク2の加工時におけるワーク2のいわゆるすりこぎ運動を抑制できる。また、逆に、Z方向に平行に配置される2個の位置出し機構12によって、Z方向に対してワーク2の傾けた状態に、ワーク2を位置出しできるため、すりこぎ運動を用いたワーク2の加工が可能になる。
上述した形態では、偏心プーリ14A〜14Cとプーリ15A〜15Cとは、略同一の外径を有する円板状に形成されている。この他にもたとえば、偏心プーリ14A〜14Cの外径とプーリ15A〜15Cの外径とが異なっても良い。また、偏心プーリ14A、14B、14Cの外径がそれぞれ異なっても良いし、プーリ15A、15B、15Cの外径がそれぞれ異なっても良い。さらに、偏心プーリ14A〜14Cは楕円板状に形成されても良いし、偏心プーリ14A〜14Cの外周面14aが異なる曲率を有する複数の曲面で構成されても良い。この場合には、偏心プーリ14A〜14Cのある回転角度範囲では、保持部材13A〜13Cを微動させ、ある回転角度範囲では、保持部材13A〜13Cを大きく動かすことが可能になる。
上述した形態では、偏心プーリ14およびプーリ15は、初期状態において、中心位置C1に対して略60°の一定ピッチで交互に配置されている。この他にもたとえば、初期状態における偏心プーリ14およびプーリ15の中心位置C1に対する配置ピッチは一定のピッチでなくても良い。また、上述した形態では、偏心プーリ14A〜14Cおよびプーリ15A〜15Cは、初期状態において、中心位置C1から径方向に略同一の距離だけ離れた位置に配置されているが、偏心プーリ14A〜14Cおよびプーリ15A〜15Cが、初期状態において、中心位置C1から径方向に異なる距離だけ離れた位置に配置されても良い。
上述した形態では、位置出し機構12は、3個の偏心プーリ14A〜14Cと3個のプーリ15A〜15Cとを備えている。この他にもたとえば、6個の偏心プーリ14のみを用いて、位置出し機構を構成しても良い。
上述した形態では、保持部材13は、線状に形成された金属製の線状部材である。この他にもたとえば、保持部材13は、ステンレス鋼板等の金属製の薄板や、ポリイミドフィルム等の樹脂製のフィルム等の帯状の部材であっても良い。また、保持部材13は、ゴム製のベルトからなる線状の部材や帯状の部材であっても良い。
上述した形態では、位置出し機構12は、プーリ15およびプーリ15を駆動するプーリ駆動手段によって構成される保持部材13の張力調整機構を備えている。この他にもたとえば、保持部材13が弾性部材で形成される場合には、位置出し機構12は、張力調整機構を備えていなくても良い。この場合には、たとえば、保持部材13の一端が偏心プーリ14に固定されるとともに、保持部材13の他端がワーク保持具6の本体部10に固定されれば良い。
上述した形態では、ワーク2の加工時には、ワーク2のZ1方向端側が位置出し機構12の保持部20に回転可能に保持された状態で、チャッキング機構11がワーク2とともに回転している。この他にもたとえば、保持部20でワーク2の所定の保持力を得ることができるのであれば、ワーク2の加工時に、ワーク保持具6の全体がワーク2とともに回転しても良い。この場合には、たとえば、保持部材13の表面に表面粗度が大きくなるようなコーティングを行って、保持部20でワーク2の所定の保持力を得るようにすれば良い。また、保持部20でワーク2の所定の保持力を得ることができるのであれば、ワーク保持具6は、チャッキング機構11を備えていなくて良い。
上述した形態では、位置出し機構12を例に、本発明の実施の形態を説明している。この他にもたとえば、ワーク2の位置出しは行わずに、ワーク2の保持を行う保持機構に、位置出し機構12と同様の構成を適用しても良い。また、上述した形態では、工作機械1を例に、本発明の実施の形態を説明しているが、位置決め対象物の位置出しや、保持対象物の保持を行う工作機械1以外の各種の装置に、位置出し機構12と同様の構成を適用しても良い。たとえば、被観察物の位置出しや保持を行う顕微鏡等の観察装置に、位置出し機構12と同様の構成を適用して、被観察物の位置出しや保持を行っても良い。
本発明の実施の形態にかかる工作機械の要部の概略構成を示す側面図。 図1のE−E方向からワークを保持していない状態の位置出し機構を示す図。 図2に示す位置出し機構においてワークを保持した状態を示す図。 図2に示す位置出し機構において偏心プーリを回転させて保持部材の交点を移動させた状態を示す図。 図2に示す位置出し機構から偏心プーリの数および配置とプーリの数および配置とを変更した位置出し機構を示す概略図。 図2に示す位置出し機構から偏心プーリの数および配置とプーリの数および配置とを変更した位置出し機構を示す概略図。 図2に示す位置出し機構から保持部材の数を変更した位置出し機構を示す概略図。 図7に示す位置出し機構から偏心プーリの数および配置とプーリの数および配置とを変更した位置出し機構を示す概略図。 図7に示す位置出し機構から偏心プーリの数および配置とプーリの数および配置とを変更した位置出し機構を示す概略図。 図7に示す位置出し機構から保持部材の数と偏心プーリの数および配置とプーリの数および配置とを変更した位置出し機構を示す概略図。 図2に示す位置出し機構から張力調整機構の構成を変更した位置出し機構を示す概略図。 図11に示す位置出し機構から保持部材の両端部分の保持方法を変更した位置出し機構を示す概略図。 本発明の他の実施の形態にかかる工作機械の要部の概略構成を示す側面図。
符号の説明
1 工作機械
2 ワーク(被加工物、対象物)
12、22、32、42、52、62、72、82、92 位置出し機構
13(13A〜13F) 保持部材
14(14A〜14F) 偏心プーリ
14a 外周面
15(15A〜15F) プーリ(張力調整用プーリ、張力調整機構の一部)
15a 外周面
20 保持部
83 ガイド部材(張力調整機構の一部)
84 付勢部材(張力調整機構の一部)

Claims (9)

  1. 所定の対象物の位置出しを行う位置出し機構において、
    上記対象物を保持するために上記対象物に当接する線状または帯状の保持部材と、上記保持部材が当接する外周面を有する偏心プーリとを備え、
    上記保持部材が上記対象物に少なくとも3方向から当接して上記対象物を保持する保持部が形成されるとともに、上記偏心プーリを回転させて上記対象物の位置出しを行うことを特徴とする位置出し機構。
  2. 前記保持部材の張力を調整可能な張力調整機構を備えることを特徴とする請求項1記載の位置出し機構。
  3. 複数の前記偏心プーリを備えるとともに、複数の前記偏心プーリのそれぞれに当接する前記保持部材の張力を調整可能な複数の前記張力調整機構を備えることを特徴とする請求項2記載の位置出し機構。
  4. 複数の前記偏心プーリのそれぞれに一端が保持され、複数の前記張力調整機構のそれぞれに他端が保持される複数の前記保持部材を備えることを特徴とする請求項3記載の位置出し機構。
  5. 前記張力調整機構は、前記保持部材が当接する外周面を有し上記外周面の曲率中心と回転中心とが一致する張力調整用プーリを備えることを特徴とする請求項2から4いずれかに記載の位置出し機構。
  6. 前記保持部では、前記対象物の外周側に略120°ピッチで3方向に前記保持部材が配置されていることを特徴とする請求項1から5いずれかに記載の位置出し機構。
  7. 前記保持部材は、線状に形成された線状部材であり、前記保持部では、3方向に配置される前記保持部材がそれぞれ互い違いに編まれた状態で交差することを特徴とする請求項6記載の位置出し機構。
  8. 所定の対象物を保持するために上記対象物に当接する線状または帯状の保持部材と、上記保持部材が当接する外周面を有する偏心プーリとを備え、
    上記保持部材が上記対象物に少なくとも3方向から当接して上記対象物を保持する保持部が形成されることを特徴とする保持機構。
  9. 請求項1から7いずれかに記載の位置出し機構および/または請求項8記載の保持機構を備え、前記対象物としての被加工物の加工を行うことを特徴とする工作機械。
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