JP2008126179A - 反応装置 - Google Patents

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Tetsuya Ishii
徹哉 石井
Eiji Miyamoto
栄司 宮本
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Abstract

【課題】水(第1物質)とCOF(第2物質)とを、水が結露しないようにしながら反応させてHF(第3物質)のガスを生成する。
【解決手段】反応装置30の外管32内に多数の微細孔33aを有する内管33を配置する。内管33の内通路33bに、水蒸気を含む第1ガスの導入部12を連ねる。内通路33bの上流部は、水蒸気が凝縮する温度にする。外管32と内管33の間の外通路30aにCOFを含む第2ガスの導入部23を連ねる。この第2ガスが微細孔33aを透過し内通路30bへ入り込み、水と反応し、HF水溶液からなる凝縮体drが生成される。上記透過気流にて凝縮体drが内管33の内壁に付着するのが防止される。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば表面処理用の反応ガスを生成したり、排出ガス中の特定成分を除害処理したりするのに用いる反応装置に関する。
例えばCOFをはじめとするハロゲン化合物は、水と反応してHFとCOに分解する。反応式は下記の通りである。
COF+HO→2HF+CO …式(1)
この反応は、ハロゲン化合物の除害装置などに応用可能である。例えば、COFを水スクラバに通し、薄いHFとして排気する構造が検討されている(特許文献1等参照)。
また、半導体の製造等の分野においては、特許文献2に記載のように、CFとHOを含むガスに大気圧プラズマを照射することによりCOF、HF等を生成し、COFについては更に上記HOとの反応によりHF化し、このようにして得たHFによって酸化シリコンをエッチングすることが知られている。
特開2004−181299号公報 特開2000−058508号公報
CFとHOを含むガスにプラズマ照射すると、プラズマ照射用の電極と電極の間でHFが生成されるため、HFの腐蝕性による電極の耐久性の問題が生じている。また、HF以外のガス成分(例えばCOF)の生成量が占める割合が小さくなく、エッチング速度の向上が容易でない。COF等のHF以外の生成ガス成分の有効利用も望まれる。
そこで、発明者は、CFとOを原料としてプラズマ照射によりCOFを生成し、これをプラズマの外に出したうえでHOと反応させることを発案した。しかし、単純にプラズマヘッドからのCOFガスと水蒸気を含ませたキャリアガスとをTコネクタで合流させ混合してみたところ、COFの低下は確認されたのに対し、HFガスは僅かしか確認されなかった。
思うに、上記式(1)の反応は、液相の中で起きる。上記の実験では、合流後のチューブ内に曇りが生じていたため、水蒸気が液化して、これにCOFが溶け込んで分解し、HF水溶液(フッ酸水)の液滴が出来ていたものと考えられる。しかし、この液滴はチューブの内壁に結露しやすいため、液滴中のHFをガス体として取り出すのが容易でない。
本発明は、上記考察のもとになされたものであり、
第1物質と第2物質とにより生成した凝縮体中で第3物質を生成させる反応装置であって、
外管と、多数の孔を有して前記外管の内部に設けられた内管とを有し、
前記内管内の内通路と、前記外管と内管との間の外通路とのうち一方が、前記第1物質を含む第1ガスを導入する第1ガス導入部に接続され、他方が、前記第2物質を含む第2ガスを導入する第2ガス導入部に接続され、かつ、前記内通路が、前記外通路より低圧になるとともにガス導出部に接続されていることを特徴とする。
ここで、第1物質は例えばHOやOH基含有化合物であり、第2物質は例えばCOF等のハロゲン系化合物であり、凝縮体は例えばフッ酸水(HF水溶液)であり、第3物質は例えばHFである。OH基含有化合物としては、例えばアルコールが挙げられる。前記外通路に導入されたガスは圧力差によって前記多数の孔を透過して内通路に入って来る。これにより、内通路において第1物質と第2物質とにより凝縮体を生成させ、この凝縮体中で第3物質を生成させることができる。前記外通路のガスが前記多数の孔を透過する際の透過気流によって内通路の凝縮体が内管の内壁に付着するのを防止でき、結露を防止することができる。これにより、凝縮体が下流側へ確実に送られるようにすることができる。そして、COF等の除害したい物質を確実に分解したり、HFガス等の目的とする物質を確実に生成したりすることができる。前記内管の孔は、例えば直径がμm単位の微細孔であることが好ましい。
前記内通路に前記第1ガス導入部が接続され、前記外通路に前記第2ガス導入部が接続されていることが好ましい。
これによって、外通路には第2ガスが導入されるため、外通路内で凝縮体が出来るのを防止でき、外管の内壁や内管の外壁に結露が生じるのを確実に防止することができる。
前記内通路と前記外通路の互いに同じ側の端部に、前記第1、第2ガス導入部がそれぞれ接続されていることが好ましい。すなわち、前記内通路の一端部に前記第1ガス導入部と第2ガス導入部とのうち何れか一方が接続され、前記外通路の同じ側の端部に前記第1ガス導入部と第2ガス導入部とのうち他方が接続されていることが好ましい。
これによって、内通路と外通路のガス流れが並行流になるようにすることができる。
前記内通路と前記外通路の互いに逆側の端部に、前記第1、第2ガス導入部がそれぞれ接続され、内通路と外通路のガス流れが並行流になるようにしてもよい。
前記内通路の他端部に前記ガス導出路が連なっていることが好ましい。
前記外通路の他端部が閉塞されていることが好ましい。
これによって、外通路が内通路より確実に高圧になるようにすることができ、外通路のガスが内管の孔を経て内通路に確実に入って来るようにすることができる。
前記内通路の少なくとも上流端の付近の温度が、前記第1ガスと第2ガスの混合ガスの露点以下に設定されていることが好ましい。
これによって、内通路の上流端付近で凝縮体が確実に形成されるようにすることができる。
前記第2ガス導入部における前記第2ガスの温度が、前記第1ガス導入部における前記第1ガスより低温に設定されていることが好ましい。
これによって、外通路のガスが内通路に入って来て内通路のガスと混合されたとき、第2ガスによって第1ガスを冷やすことができ、凝縮体を確実に得ることができる。
前記第2ガス導入部からの前記第2ガスの温度が、前記内通路における前記第1ガスと第2ガスの混合気体より低温に設定されていることがより好ましい。これにより、凝縮体を一層確実に得ることができる。
前記第1ガス導入部に第1ガスを露点以上の温度にする導入側加熱手段を設けることにしてもよい。
導入側加熱手段によって、第1ガス導入部内の第1ガスを露点以上の温度にすることができ、第1ガス導入部内で第1ガスが結露するのを防止することができる。
前記内通路の下流端の付近又は前記ガス導出部に導出側加熱手段を設けるのが好ましい。
これによって、内通路の下流端の付近や前記ガス導出部を加熱して結露が生じるのを防止することができる。
前記第1物質と前記第2物質の流量比が、それらの反応モル比と略同じであってもよい。例えば、第1物質がHOであり、第2物質がCOFである場合、これら物質の反応モル比は1:1であるので、流量比を略1:1にしてもよい。
これによって、第1物質と第2物質の両方が共に略すべて反応に消費されるようにすることができ、何れかの物質が残るのを防止することができる。
前記第2物質の前記第1物質に対する流量比が反応モル比と略同じか、反応モル比より大きくてもよい。
これによって、第1物質(例えばHO)を反応装置内で確実に消費することができる。したがって、例えばシリコンのエッチング処理等を行なう場合、HOによる処理品質の減損を防止することができる。
前記第2物質の前記第1物質に対する流量比が反応モル比と略同じか、反応モル比より小さくてもよい。
これによって、第2物質(例えばCOF)を反応装置内で確実に消費することができる。したがって、例えばCOF等の第2物質を除害対象とする除害設備に本反応装置を適用する場合、除害性能を確実に高めることができる。
前記第1物質と前記第2物質とにより前記第3物質を含む共沸性の物質が生成されるようになっていてもよい。例えば、上述したように第1物質としてのHOと第2物質としてのCOFとにより、第3物質を含む凝縮体としてフッ酸水(HF水溶液)が生成されるが、このフッ酸水は共沸性である。
その場合、前記内通路の流れ方向の中間部において前記共沸性物質が共沸点に達するように設定されていることが好ましい。
これによって、共沸点に達するまでは凝縮が進み、該凝縮体中の第3物質の濃度が上昇し、共沸点を超えた以降は、気化が進み、第3物質のガス体を十分に得ることができる。この設定は、外通路及び内通路の長さや温度、第1、第2ガスの濃度や流量、内管の孔のガス透過度などを調節することによって行なうことができる。
本発明によれば、反応器内での結露を防止しつつ、HFガス等の目的とする物質を確実に生成したりCOF等の除害したい物質を確実に分解したりすることができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、被処理物として例えばフラットパネルディスプレイ用のガラス基板Wを表面処理する装置Mを示したものである。ガラス基板Wには例えばアモルファスシリコンの膜fが形成されている。このシリコン膜fを表面処理装置Mにてエッチングし除去する。
表面処理装置Mには、第1、第2のガス源10,20と、これらガス源10,20に接続された反応装置30とが備えられている。
第1ガス源10は、水蒸気(第1物質のガス体)を含む第1ガスを生成し、反応装置30に導入するようになっている。例えば、第1ガス源10は、液体の水を入れたバブリングタンク11を有している。この水の中にキャリアガスを導入してバブリングする。これにより、水蒸気を含む第1ガスが得られる。タンク11内の水を加熱して気化させることにしてもよい。
第1ガスの流量φ1は、例えばφ1=100〜100000sccm程度であり、この実施形態ではφ1=500sccmとする。第1ガス中の水蒸気濃度C1は、第1ガス全体に対し例えばC1=0.1〜10mol%が好ましい。ここでは、例えばC1=8mol%とする。キャリアガスとしては、反応装置30の反応及び表面処理に影響しない不活性ガスを用いるのが好ましく、例えば窒素を用いる。
第1ガスの温度は、含有水蒸気が液化しない温度(例えば42℃以上)になっている。
バブリングタンク11から管路状の第1ガス導入部12が反応装置30へ向けて延びている。第1ガス導入路12には加熱器13(導入側加熱手段)が設けられている。この加熱器13によって、第1ガス導入路12が略全長にわたって加熱され、内部を通る第1ガスが露点以上の温度に維持されるようになっている。たとえば第1ガスの水蒸気濃度が8%の場合、第1ガス導入路12の設定温度は42℃以上になっている。
第2ガス源20は、COF(第2物質)を含む第2ガスを生成し、反応装置30に導入するようになっている。例えば、第2ガス源20は、一対の電極22,22を含むプラズマ照射部21を備えている。CFとOを主成分とする原料ガスを一対の電極22,22間に供給するとともに、電源(図示省略)からの電圧供給により電極22,22間に電界を印加して大気圧プラズマ放電を形成するようになっている。これにより、上記混合ガスの各成分を分解し、COFを生成することができる。原料ガスには水素含有成分が無いため、電極22間でHFが生成されることはない。したがって、電極22の腐蝕を抑制することができ耐久性を向上させることができる。
COF以外の第2ガス成分は、例えばキャリアガスの窒素等である。
第2ガス源20のプラズマ照射部21に管路状の第2ガス導入部23が連なっている。第2ガス導入路23は、反応装置30へ向けて延びている。第2ガス導入路23には加熱器が設けられていない。第2ガスの温度は常温(例えば25℃)になっている。
第2ガスの流量φ2は、例えばφ2=100〜100000sccm程度であり、この実施形態ではφ2=500sccmとする。第2ガス中のCOF濃度C2は、第2ガス全体に対し例えばC2=0.1〜10mol%が好ましい。ここでは、例えばC2=8mol%とする。
したがって、次式(2)で表されるように、第1ガス中のHOと第2ガス中のCOFとの流量比(φ1×C1:φ2×C2)は、それらの反応モル比(M1:M2)と略同じか、或いはCOFの流量比がH2Oより少し大きい。
(φ2×C2)/(φ1×C1)≧(M2/M1) …式(2)
ここで、M1は、HOとCOFの反応におけるHOのモル数であり、M2はCOFのモル数である。反応式(1)に示すように、M1:M2=1:1である。
図2及び図3に示すように、反応装置30は、反応器31と、この反応器31に組み込まれた温調手段40とを備えている。
反応器31は、外管32(反応器本体)と、この外管32の内部に同軸をなすように設けられた内管33とを有し、二重管状をなして左右に延びている。
外管32は、テフロン(登録商標)などの耐腐食性の樹脂にて構成され、左右に延びている。外管32の内径は、例えば22mm程度である。
これに対し、内管33は、フィルターチューブ(多孔質部材)にて構成されている。フィルターチューブは、テフロン(登録商標)等の耐腐食性材料で構成され、多数の微細孔33aを有して左右に延びている。
内管33の壁厚は、例えば0.5mm程度であり、内径は、例えば5mm程度である。
微細孔33aの直径は例えば5〜10μm程度であり、配置密度は単位面積当たり10個/mm程度である。
外管32と内管33との間には、断面環状をなす外通路30aが形成されている。外通路30aと内管33の内部通路30bとは、内管33(隔壁)によって隔てられるとともに微細孔33aを介して互いに連通している。
図2に示すように、内通路30bの左端部(一端部)には、第1ガス導入路12が連なっている。
外通路30aの左端部(内管33における第1ガス導入路12の接続端と同じ側の端部)には、第2ガス導入路23が連なっている。
図1に示すように、内通路30bの右端部(他端部)からガス導出路50(導出部)が延びている。同図において模式的に示すように、ガス導出路50の先端部にはガス吹き出しノズル51が設けられている。このガス吹き出しノズル51が、処理すべき基板Wの上方に配置されている。ガス導出路50には加熱器52(導出側加熱手段)が設けられている。この加熱器52によって、ガス導出路50が略全長にわたって加熱され、例えば40〜50℃程度に維持されている。
図2に示すように、外管32と内管33の右端部どうし間には、環状の端板34が設けられている。この端板34によって外通路30aの右端部(他端部)が閉塞されている。
図2及び図3に示すように、反応器31の外管32の外周には温調手段40が設けられている。温調手段40は、反応用温調器41と下流側加熱器42とを含んでいる。反応用温調器41は、反応器31の右端部を除く長手方向の略全域(反応範囲R1)に設けられている。この反応用温調器41によって、反応範囲R1における外通路30a及び内通路30bが上記第1ガスの露点より低温になるように調節されている。この実施形態では、第1ガスの露点が約42℃であるのに対し、反応範囲R1の温度は30℃に設定されている。
下流側加熱器42(導出側加熱手段)は、反応器31の右端部(反応後加熱範囲R2)に設けられている。この下流側加熱器42によって、加熱範囲R2における外通路30a及び内通路30bが加熱され、例えば40〜50℃程度に維持されている。
上記構成の反応装置30の作用を説明する。
図2に示すように、第1ガス導入路12から水蒸気を含む第1ガスが、内通路30bの左端(上流端)に導入される。内通路30bには、左端部から右方向へ向かうガス流れが形成される。
内通路30bの上流側部は、第1ガスの露点より低温(30℃)になっているため、第1ガス中の水蒸気が内通路30bに導入されてまもなく凝縮し、液滴dr(凝縮体)が出来始める。
併行して、第2ガス導入路23からCOFを含む第2ガスが、外通路30aの左端(上流端)に導入される。外通路30aには、左端部から右方向へ向かうガス流れが形成される。この外通路30aのガス流は、内通路30bのガス流と向きが同じであり、互いに並行流を構成している。
外通路30aの右端部は閉塞され、内通路30bの右端部はガス導出路50に連なっているため、自然と外通路30aが内通路30bより高圧になる。したがって、外通路30aの第2ガスが、下流に向かうにしたがって順次、内管33の微細孔33aを透過して内通路30bに入って来る。
これにより、図2及び図3に示すように、内管33の内周面の近傍には半径内側方向への気流が形成される。この気流によって、液滴drが内管33の内周面に接触するのを妨げることができる。よって、内管33の内周面に結露が出来るのを防止することができる。ひいては、凝縮相drを反応器31の下流側へ確実に送ることができる。
内通路30bに浸入した第2ガスは、液滴drを含む第1ガスと混合される。この第2ガス中のCOFが、液滴drに溶け込んで1/500秒程度の速度でHOと反応する。これにより、液滴dr中にHFが生成され、液滴drがフッ酸水(HF水溶液)となる。
また、第2ガスの温度(25℃)は、第1ガスの入口温度(42℃以上)より低く、更には内通路30bの設定温度(30℃)より低温であるため、内通路30内の水蒸気の凝縮を一層促進させ、液滴drを増やすことができる。
図4は、内通路30bの反応範囲R1におけるガス中の液滴drのモル比率(液/(液+気))、液滴dr中のHFのモル濃度(HF/(HF+HO))、ガス中のHFの分圧及び水蒸気の分圧の変化を示したものである。
同図に示すように、内通路30bの入口(反応範囲R1の始端)近くでは、液滴dr中のHF濃度は薄く、液滴drはほとんど水(第1物質の凝縮体)で構成されている。そこから下流側に向かうにしたがって、液滴dr中のHOとCOFとの反応が進み、液滴dr中のHF濃度が高まるとともに、水蒸気の凝縮が促進され、ガス中の液滴drの比率が増大する。水蒸気分圧は低下する。
HF水溶液は共沸性であるため、液滴drのHF濃度が増大していくと、やがて共沸点に達する。凝縮相中のHF濃度が共沸点に達する位置は、内通路30bの反応範囲R1の中間部に位置するように設定されている。この位置を境に液滴drの成長が止まり、その後、液滴drは退化する。この液滴drに更にCOFが溶け込み、HF濃度が更に上昇する。さらに、共沸点の前後から液滴dr中のHFの気化が顕著になり、気相のHF分圧が上昇していく。
反応範囲R1の終端近くになると、水蒸気量がほとんど無くなり、水の凝縮が起きなくなるとともに、液滴drも殆どHF蒸気になって気化し消滅する。これによって、反応が止まる。そして、高濃度のHFガスが得られる。
上述したように、第2ガスの気流によって結露を防止でき、液滴drを確実に下流側へ送って気化させることができるので、高濃度HFガスの生成量を十分に確保することができる。
内通路30bの反応範囲R1で生成された高濃度HFガスは、下流の加熱範囲R2へ移行する。加熱範囲R2R2は、加熱器42によって40〜50℃程度に維持されているため、HFが凝縮するのを防ぐことができる。また、反応範囲R1で気化しきれなった高濃度フッ酸水からなる液滴drを確実に気化させることができ、ガスのHF濃度を更に高めることができる。
この高濃度HFガスが、内管33からガス導出路50へ導出される。ガス導出路50は、加熱器52によって40〜50℃程度に維持されているため、HFが凝縮するのを防ぐことができる。こうして、吹き出しノズル51から高濃度HFガスを基板Wに吹き付けることができる。これによって、基板Wの膜fをエッチングすることができる。図示は省略するが、オゾナイザー等でオゾンを別途生成し、このオゾンをガス導出路50に合流させる等して基板Wに供給するのが好ましい。これによって、シリコン膜fを酸化させ、これをHFによって除去でき、確実にエッチング処理を行なうことができる。
反応器31に導入するHOの量よりCOFの量を多くしておくことにより(式(2))、反応器31においてHOの略全量をCOFとのHF生成反応に消費でき、基板Wに供給されるHOを殆ど無くすことができる。これによって、エッチングの質を高めることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の改変をなすことができる。
例えば、外通路30aにHOを含む第1ガスを導入し、内通路30bにCOFを含む第2ガスを導入することにしてもよい。この場合、第1ガスの水蒸気含有量は、外通路30a内で結露を起こさない程度にするのが好ましい。また、第2ガスにはCOFの他、多少のHFを混入しておくのが好ましい。第2ガス源20の原料ガスとしてCFとHOを用いると、第2ガス成分としてCOFの他、HFをも含ませることができる。これにより、第1ガスが外通路30aから内通路30bに入って来れば、そこで水蒸気の凝縮が起きるようにできる。その結果、内通路30bにおいて液相のHOとCOFの反応が起きるようにすることができる。
COFの原料ガス成分として、CFに代えて、CHF、CH、CHF、C、C、c−C、C等の他のフッ素系化合物を用いてもよく、フッ素単体(F)を用いてもよく、複数種のフッ素系化合物又はフッ素単体の混合ガスを用いてもよい。
第1物質として、HOに代えて、アルコール等のOH基含有化合物を用いてもよい。
外管32の断面形状は、楕円形でもよく、円形に限られず、多角形でもよい。内管33の断面形状は、楕円形でもよく、円形に限られず、多角形でもよい。外管32と内管33の断面形状が互いに相似していなくてもよく、互いに異なる形状であってもよい。外管32と内管33が互いに偏芯していてもよい。
外通路30aは、必ずしも環状の断面になっていなくてもよく、断面形状は円形でなくてもよく、多角形でもよい。
本発明は、エッチング、アッシング、成膜、洗浄、表面改質等の種々のプラズマ表面処理に適用可能である。
或いは、本発明は、COF等(第2物質)を除害する装置としても適用可能である。
COFの除害装置に適用する場合、次式(3)に示すように、第1ガス中のHOと第2ガス中のCOFとの流量比(φ1×C1:φ2×C2)が、それらの反応モル比(M1:M2)と略同じか、或いはCOFの流量比がHOより少し小さくなるようにするのが好ましい
(φ2×C2)/(φ1×C1)≦(M2/M1) …式(3)
本発明は、例えば半導体装置や、液晶テレビもしくはプラズマテレビのフラットパネルディスプレイ(FPD)等の製造工程において、基材のエッチングや成膜等の表面処理に用いる反応ガスを生成したり、排出ガス中の特定成分を除害処理したりするのに適用可能である。
本発明の一実施形態に係る反応装置を含む表面処理装置の概略構成図である。 上記反応装置を解説的に示す正面断面図である。 図2のIII−III線に沿う上記反応装置の側面断面図である。 上記反応装置の内管内における気相及び凝縮相の変化をシミュレーションしたグラフである。
符号の説明
W 基板
f 膜
M 表面処理
10 第1ガス源
11 バブリングタンク
12 第1ガス導入路(第1ガス導入部)
13 加熱器(導入側加熱手段)
20 第2ガス源
21 プラズマ照射部
22 電極
23 第2ガス導入路(第2ガス導入部)
30 反応装置
30a 外通路
30b 内通路
31 反応器
32 外管(反応器本体)
33 内管
33a 微細孔
34 端板
40 温調手段
41 温調器
42 下流側加熱器(導出側加熱手段)
50 ガス導出路(ガス導出部)
51 ガス吹き出しノズル
52 加熱器(導出側加熱手段)
R1 反応範囲
R2 加熱範囲
dr 液滴(凝縮体)

Claims (9)

  1. 第1物質と第2物質とにより生成した凝縮体中で第3物質を生成させる反応装置であって、
    外管と、多数の孔を有して前記外管の内部に設けられた内管とを有し、
    前記内管内の内通路と、前記外管と内管との間の外通路とのうち一方が、前記第1物質を含む第1ガスを導入する第1ガス導入部に接続され、他方が、前記第2物質を含む第2ガスを導入する第2ガス導入部に接続され、かつ、前記内通路が、前記外通路より低圧になるとともにガス導出部に接続されていることを特徴とする反応装置。
  2. 前記内通路に前記第1ガス導入部が接続され、前記外通路に前記第2ガス導入部が接続されていることを特徴とする請求項1に記載の反応装置。
  3. 前記内通路と前記外通路の互いに同じ側の端部に、前記第1、第2ガス導入部がそれぞれ接続され、
    前記内通路の他端部に前記ガス導出部が連なり、
    前記外通路の他端部が閉塞されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の反応装置。
  4. 前記内通路の少なくとも上流端の付近の温度が、前記第1ガスと第2ガスの混合ガスの露点以下に設定されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の反応装置。
  5. 前記第2ガス導入部における前記第2ガスの温度が、前記第1ガス導入部における前記第1ガスより低温に設定されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の反応装置。
  6. 前記内通路の下流端の付近又は前記ガス導出部に導出側加熱手段を設けたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の反応装置。
  7. 前記第2物質の前記第1物質に対する流量比が反応モル比と略同じか、反応モル比より大きいことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の反応装置。
  8. 前記第1物質と第2物質とにより前記第3物質を含む共沸性の物質が生成され、
    前記内通路の流れ方向の中間部において前記共沸性物質が共沸点に達するように設定されていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の反応装置。
  9. 前記第1物質がHO又はOH含有化合物であり、前記第2物質がF又はCOFであることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の反応装置。
JP2006316179A 2006-11-22 2006-11-22 反応装置 Pending JP2008126179A (ja)

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