JP2008125182A - 多重インバータシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】
多重インバータシステムにおいて、相間リアクトルの過熱を防止し小型化を実現する。
【解決手段】
2台のインバータを用い並列多重化した3相交流出力を系統電源または負荷に供給する多重インバータシステムとして、該2台のインバータの3相交流出力端子の各同相端子間に、並列多重化された各相の交流電力をそれぞれの中間点から出力する3個の相間リアクトルを接続し、該3個の相間リアクトルのうちの少なくともいずれかの中間点の電圧を検出し、該検出電圧を基準値と比較して、該基準値を超えるか否かを判定し、該判定の結果、該検出電圧が該基準値を超えるとき、該2台のインバータが出力を停止するように制御する構成とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、2台のインバータを用いて並列多重化した3相交流出力を系統電源または負荷に供給する技術に係り、特に、並列多重化された各相の交流電力を出力する相間リアクトルの過熱を防止する技術に関する。
2台のインバータの並列運転を行う場合、スイッチング主素子の動作速度のばらつきや、リアクトル定数のばらつきや、フィルタ回路定数のばらつきなどにより、両インバータ間に還流電流が発生して出力電流にアンバランスが生じる。該出力電流のアンバランスは、インバータのキャリア周波数を高くしてリアクトルやフィルタ回路の小型化を図った系統連系インバータのシステムにおいて発生し易い。また、該出力電流のアンバランスは、インバータ、リアクトル、フィルタなどの定格電流値に余裕が必要となるばかりでなく、出力電流の歪み増大などの原因にもなる。
上記還流電流の電流アンバランスに対しては、従来から、2台のインバータ間に生じる還流電流を極力小さくして電流バランスをとる対策が実施されている。
この対策技術の一つとして、2台のインバータすなわちマスター機とスレーブ機のインバータの交流出力端子の各同相端子間にそれぞれ相間リアクトルを接続し、該相間リアクトルの中間点から並列多重された3相交流出力を得る並列運転方式のものがある。この場合、マスター機が電流制御を行い、スイッチング主素子を駆動するPWM信号をマスター機からスレーブ機へ同期分配することで電流のバランスをとるようにしている。
また、本発明に関連した従来技術であって、特許文献に記載されたものとしては、例えば特開平6−14552号公報(特許文献1)に記載されたものがある。特開平6−14552号公報には、相間リアクトル多重インバータで電流制御及び過電流保護に利用する2個の各インバータの出力電流センサの使用数を削減するために、各相間リアクトルに直列に1個または2個の電流センサを接続して各相の電流値を検出して比較し、電流バランスの制御を行うとする技術が記載されている。
特開平6−14552号公報
相間リアクトルを用いた多重インバータシステムにおいて、相間リアクトルの小型化、低価格化を図るためには、インバータのスイッチング動作のばらつきをなくし、キャリア周波数とのトレードオフ点を考えた上で、適切なインダクタンス値と磁束密度裕度を決定することが望まれる。また、相間リアクトルを小型化した場合には、電流バランスが崩れ易く、磁気飽和し易くなる。磁気飽和は相間リアクトル自身の過熱や騒音の原因ともなる。よって、相間リアクトルの小型化にあたっては、相間リアクトル自身の保護も十分考慮する必要がある。
従来、相間リアクトルの保護技術としては、(1)電流のアンバランスが生じても、磁気飽和を起こさない大きな体格の相間リアクトルを用いる方法、及び(2)各インバータの少なくとも2相以上に設けられる電流検出器により、互のインバータの出力電流値を情報交換し、電流アンバランスを知る方法、の2つがある。(1)は、相間リアクトルが大型化するため、本発明が目指している相間リアクトルの小型化に逆行してしまい、かつ不経済である。(2)は、無負荷での単独運転状態や電流アンバランスの小さい状態を的確に把握することが困難である。多重インバータシステムにおいて、電流バランスが崩れる最も顕著な場合は、インバータ1台だけの単独運転となった場合である。インバータ装置が無負荷状態にある場合は、出力停止側インバータにもスイッチング主素子のフライホイールダイオードを通して還流電流が流れるため、運転継続状態にあるインバータとの電流の差異の区別がつけにくい。このため、無負荷時の単独運転の検出を行うことは困難である。このため、電流の検出値から単独運転状態を検出するには、運転継続状態にあるときのインバータの出力を大きくし、単独運転状態になったインバータとの電流の差異を大きくすることが必要となる。このためには、差電流の最大許容値を大きくした相間リアクトルを用いることになる。また、差電流の最大許容値が大きくなるに伴い、この分の増加を考慮した、インバータ定格電流値やインバータ周辺のリアクトルやフィルタなどの主回路部品の定格電流値を増やすことも必要になる。
本発明の課題点は、上記従来技術の状況に鑑み、相間リアクトルを用いた多重インバータシステムにおいて、(a)相間リアクトルを小型化した場合にも該相間リアクトルの過熱を防止可能にすること、(b)無負荷状態時もインバータの単独運転を防止できるようにすること、(c)不慮のシステムダウンを未然に防止できるようにすること等である。
上記課題点を解決するために、本発明では、2台のインバータを用い並列多重化した3相交流出力を系統電源または負荷に供給する多重インバータシステムとして、該2台のインバータの3相交流出力端子の各同相端子間に、並列多重化された各相の交流電力をそれぞれの中間点から出力する3個の相間リアクトルを接続し、該3個の相間リアクトルのうちの少なくともいずれかの中間点の電圧を検出し、該検出電圧を予め設定した基準値と比較して、該基準値を超えるか否かを判定し、該判定の結果、該検出電圧が該基準値を超えるとき、該2台のインバータが出力を停止するように制御する構成とする。
本発明によれば、多重インバータシステムにおいて、相間リアクトルの小型化及び過熱防止が可能となる。
以下、本発明の実施例につき、図面を用いて説明する。
図1〜図6は、本発明の第1の実施例の説明図である。
図1は、相間リアクトルの説明図である。
図1では説明を簡単にするために、便宜上、3相のうちの1相のU相分のみを示す。相間リアクトル22は1つの鉄心コアに2個のコイルすなわちコイル端1、0を有するコイルと、コイル端2、0を有するコイルとが巻かれている。該2個のコイルは同じ巻回数で巻かれ、互いに磁束を打ち消し合うようになっている。また、コイル端1、2が、主インバータ、従インバータの共通出力Ua、Ubの配線に接続され、コイル端0、0の合流点が、主インバータと従インバータの多重出力Uが出力される点(多重出力点)となっている。また、ここでは、コイル端1、2間を1つのコイルとしてみた場合、多重出力点がこのコイルの中間点0に相当する。かかる構成の相間リアクトル22としては、各インバータの電流が完全同一の場合には、コイル端1、2間の励磁インダクタンスはゼロとなる特性とし、また各インバータのごくわずかな差電流がもたらす励磁電流によっては、コイル端1、2間の励磁インダクタンスは大きな値となる特性としてある。
相間リアクトルは、コイル端0、1と、同0、2と間の電流バランスが崩れると励磁インダクタンスが発生する。このため、コイル端0、1と、同0、2との間に、インピーダンス電圧が発生する。本発明はこの作用を利用して相間リアクトルの保護を行う構成となっている。
相間リアクトルの中間点と共通相のいずれか一方の点、すなわち0、1間もしくは0、2間の電圧を検出し、アンバランス時に生じるインピーダンス電圧を検出する。
以上の発生電圧を基準値とレベル比較し、基準値を超えたなら、上位に異常を知らしめるための信号と主インバータを停止させるための信号を出力する手段の相間リアクトルの保護検知回路をシステムとして設ける。
ここで基準値は、アンバランス電流がリアクトル保護の許容アンバランス電流レベルになった場合に、検出点に現れる電圧と等価なものに予め設定する。また、リアクトル保護の許容アンバランス電流は、システムとしての許容アンバランス電流より1.5〜2倍程度は大きい値である。定常運転時に検出点に現れる電圧はこの基準値よりも低い。
また、無負荷運転において、単独運転が発生するとインバータ間には、還流電流が発生する。このとき、還流電流がアンバランス電流として作用し、このとき発生するインピーダンス電圧は、リアクトル保護の許容アンバランス電流によって生じるインピーダンス電圧よりも高くなる。よって、検出電圧は基準値を超えるため、単独運転検出保護動作が可能となる。
図2は、本発明の第1の実施例としての多重インバータシステムの構成図である。
図2において、1aは主インバータ、1bは従インバータ、2a、2bは各インバータの平滑コンデンサ、3a〜8a、3b〜8bは各インバータ1a、1bの主回路スイッチング素子、9a〜14a、9b〜14bは各インバータ1a、1bの主回路フライホイールダイオード、20、21、22は、インバータ1a、1bの3相交流出力端子の各同相端子間に接続され、並列多重化された各相の交流電力をそれぞれの中間点から出力する相間リアクトル、17aは、インバータ1aの主素子駆動回路、17bは、インバータ1bの主素子駆動回路、40は、リアクトル41、42とダンパー抵抗43とフィルタコンデンサ44とから成り、インバータ1a、1bでPWM駆動で発生した高周波成分を除去するためのフィルタ回路、50は、インバータが故障したときや系統異常が発生したときなどに系統電源や負荷を切離すための開閉器、60は系統電源、70は、電源位相検出用の絶縁トランス、80a、81a、80b、81bは各インバータ1a、1bの電流検出器、82a、82bは、各インバータ1a、1bの直流電圧を検出する絶縁アンプ形の電圧検出器、30は、U相部の相間リアクトル22の中間点(コイルの巻数が1/2の点)の電圧を検出して基準値と比較し判定する保護回路、31は、保護回路30内にあって、上記相間リアクトル22の中間点の電圧を検出する検出部としての検出回路、32は、保護回路30内にあって、上記検出回路31が検出した電圧を基準値と比較し、該基準値を超えるか否かを判定する判定部としての判定回路、90は、本多重インバータシステムの運転状態、異常状態などを管理する上位装置、91は、上位装置90中にあって、上記保護回路30から送信される判定結果の信号を受信し、該判定結果信号に対応した制御信号を形成して出力する上位指令装置、92は、上位装置90中にあって、上位指令装置91からの制御信号に基づき、本多重インバータシステムの運転状態、異常状態などに対応した処理を行う中央監視室装置である。
次に、図2に示す多重インバータシステムの動作につき説明する。
図2において、電圧検出器82a、電流検出器80a、81a、絶縁トランス70により、直流電圧信号vdca、主インバータのU、W相出力電流信号iuaf、iwaf、系統電圧信号r、s、tを得る。これらは系統と連系し、電流制御を行うための検出信号として、主インバータの制御回路部83に取り込まれる。主インバータの電流iua、iva、iwaはそれぞれ、直流入力電力量に応じた出力電流となるように、系統電圧R、S、Tに対し力率1の電流制御が行われる。電流制御の結果は、PWM信号が主素子駆動回路17aに与えられ、電圧Ua、Va、Waが出力される。ここで、従インバータも主インバータの出力電圧Ua、Va、Waとほとんど同じ位相と大きさの電圧Ub、Vb、Wbを出力するが、これは、主インバータに与えたPWM信号と同期したPWM信号が従インバータにも与えられるためである。このように、それぞれの出力電圧の位相と大きさが一致すると、各相電流どうしすなわちiuaとiub、ivaとivb、iwaとiwbも一致するような状態となるが、実際には、主インバータ、従インバータの直流端子が共通なため、PWM信号や主素子駆動回路部信号のごくわずかな同期ずれにより、主インバータ、従インバータの共通相の主回路スイッチング素子の、スイッチングのONとOFFのずれが発生し、それぞれのインバータの共通相出力間には数十nsから数百nsの短絡期間が生ずる。この短絡を抑制し、主インバータ、従インバータ間における還流電流を抑制するために、主インバータ、従インバータの各同相端子間に相間リアクトルが設けられる。相間リアクトルとしては、図1で説明した構成のものを用いる。
以下、相間リアクトル22のコイル端1、2間の励磁インダクタンスの大きさと差電流の関係について示す。
インバータの主回路スイッチング素子のON、OFF状態が、図3のようになっている場合について考える。PWMの1パルスで、相間リアクトル22に印加される瞬時の電圧をVIPX、励磁インダクタンスをL、励磁電流をimとすると、瞬時電圧VIPXは、抵抗分を無視すると式数1のように表される。
IPX=L・dim/dt …(数1)
このとき、各インバータ間の差電流Δiとimとの関係は、図4のようになり、次の数2で表される。
Δi=2im …(数2)
ここで、インバータの直流電圧をEd、基本周波数をF、キャリア周波数をfc、インバータのスイッチング動作速度ずれをΔton、Δtoff、主回路スイッチング素子のフライホイールダイオードの順電圧ドロップ差をΔVFVDとするとき、相間リアクトル22に印加される基本波半周期間の電圧時間積Vtは数3で表される。
Vt=N/2・{NE(Δton−Δtoff)+ΔVFVD/N・f} …(数3)
N=fc/F …(数4)
上記数3、数4により、電圧時間積が求まると、上記数1の両辺を積分することにより、インバータ動作の、半周期の励磁電流の最大値Imを求めることができる。結果は次の数5となる。
Im=1/L・∫VIPXdt=1/L・Vt …(数5)
上記数2、数3、及び数5からは、セット間の電流差の最大値ΔIpが導き出され、次の数6が得られる。
ΔIp=2・Im・L/N・{E(Δton−Δtoff)+ΔVFVD/N・f}
…(数6)
以上の関係より、ΔIpの値の最大許容値をΔImaxとし、これ以下とするには、相間リアクトル22のインダクタンス値の最小限を下記数7で表される値以上にすればよいことになる。
L=1/ΔImax・{NE(Δton−Δtoff)+ΔVFVD/f}…(数7)
上記数7は、励磁電流をシステムとしての許容アンバランス電流に抑えるために最小限必要な相間リアクトル22のインダクタンス値である。このことから、相間リアクトルの相間に生じるこのごくわずかなアンバランス電流による励磁作用から作られる励磁インダクタンスの値を、数7で表される値と同等以上に選定すれば、相間リアクトルの最小限化が可能となる。
次に、相間リアクトルの保護につき説明する。
相間リアクトルの保護は、保護回路30により実施される。該保護回路30は、検出部としての検出回路31と、判定部としての判定回路32とから構成され、該検出回路31、該判定回路32はそれぞれ、図5、図6に示す構成を備えている。
検出回路31は、図5に示すように、抵抗Rz、ツェナーダイオードZD1、ZD2、コンデンサCzを備えて構成され、高電圧パルスを除去するために機能する。図5において、相間リアクトル22のコイル端2、0間の電圧v1は、該相間リアクトル22に発生した励磁電流から形成されたインピーダンス電圧波形でなく、高電圧のパルス電圧が重畳されキャリア周期毎に現れた波形となる。この原因は、主回路スイッチング素子のON、OFF動作のタイミングずれにより数100ns程度の期間、直流短絡が発生するためである。該検出回路31は、この高電圧パルスを除去するために抵抗Rz、ツェナーダイオードZD1、ZD2、コンデンサCzにより、入力電圧をクランプし、電圧v2を出力する。
次に、判定回路32につき、図6を用いて説明する。
検出回路31より出力された電圧v2は、正弦波でなく、PWMパルス電圧の合成された波形の交流であるため、基準値とレベル合わせが必要となる。このため、増幅回路33によりゲインを低減され、動作整定回路34を経て電圧v3が取り出される。該電圧v3は交流であるため、絶対値回路35と平滑回路36とにより、同一極性を有する直流電圧v4に変えられる。絶対値回路35を用いる理由は、(a)相間リアクトル22のコイル端1、0間とコイル端2、0間の電圧は互いに絶対値が等しくかつ反対の極性となるため、どちらのコイルでも検出できるようにするため、及び(b)電圧v4と比較するための基準電圧v5を直流で与えることができるようにするため、の2つである。検出された電圧v4は、比較用IC37により基準電圧v5と比較し、該比較の結果、電圧v4が基準電圧v5を超える場合、比較用IC37の出力により回路38のトランジスタQ1をONさせ、リレー回路39の励磁コイルXを励磁し、出力接点の接点信号FL1、GSを得る。ダイオードD1は、トランジスタQ1を保護するためのものである。
以下、接点信号FL1、GSにつき、図2を用いて説明する。
接点信号FL1は、上位装置90へ警報接点信号として送られ、該上位装置90中で上位指令装置91はこれを受信すると、異常を知らせる信号FL2を形成し、該信号FL2をさらに上位の中央監視室装置92へ出力するとともに、インバータ(主インバータ1a及び従インバータ1b)の停止を行うためのOFF信号を主インバータ1aの電流制御/保護制御回路83に向けて出力する。電流制御/保護制御回路83が該OFF信号を受信すると、該電流制御/保護制御回路83は対応した制御信号を形成して出力し、主インバータ1aの出力及び従インバータ1bの出力を直ちに停止させる。また、中央監視室装置92は、上記異常を知らせる信号FL2を受信すると、直ちに警報を発し、多重インバータシステム内に異常が発生していることを報知する。
接点信号GSは、相間リアクトルの保護検出時間を短縮したい場合や、上位装置からの停止指示を省略したい場合などに使用される。すなわち、該接点信号GSは、主インバータ1a及び従インバータ1bの停止を、上位指令装置91や中央監視室装置92を介さずに、直接、電流制御/保護制御回路83による制御によって行う場合に使用される。この場合には、該接点信号GSは、例えば直接的に電流制御/保護制御回路83に入力される。
上記説明したように、本発明の第1の実施例によれば、無負荷状態時もインバータの単独運転の検出を行うことができ、該単独運転状態の継続を防止することができる。また、相間リアクトルに発生する電圧を検出することで該相間リアクトルの電流アンバランスを監視し、該電圧が基準値を超える場合にはインバータの出力を停止させる構成としているため、相間リアクトルの過熱を確実に防止することができる。また、該電圧の検出は、相間リアクトルの1個の中間点で検出可能なため、検出部を簡易構成かつ小型のものにできる。また、相間リアクトルを許容アンバランス電流に見合う程度のものとすることが可能となり、その結果、磁気飽和余裕を限界まで抑えた小型の相間リアクトルとすることができる。また、未然にシステムの異常を予告させ、システムを安全に停止させることができ、不慮のシステムダウンを未然に防止することができる。また、電流制御系や電流監視系とは別の手段で、異常状態を監視する構成のため、保護監視の信頼性を向上させることができる。
図7は、本発明の第2の実施例としての多重インバータシステムの構成図である。本第2の実施例の多重インバータシステムにおいては、相間リアクトルの保護構成及び保護動作は上記第1の実施例の場合と同じであるが、各インバータ1a、1bと相間リアクトル20、21、22との間にフィルタ回路45、46を配し、該フィルタ回路45、46の出力点に相間リアクトル20、21、22を接続した構成であること、及び、該相間リアクトルの中間点に変圧器51を設けた構成であることが、該第1の実施例の場合とは異なる。上記フィルタ回路45、46は、主として、インバータ1a、1bの出力から、PWM駆動による高周波成分を除去する。また、上記変圧器51は、インバータ1a、1bや相間リアクトル20、21、22側の部分と、開閉器50や系統電源60側の部分とを直流的に絶縁する。
上記第2の実施例によっても、上記第1の実施例の場合と同様の作用・効果が得られる。特に、本第2の実施例では、フィルタ回路45、46を相間リアクトル20、21、22の前段側に設けているため、該相間リアクトル20、21、22には、インバータ1a、1bのPWM駆動による高周波成分が除去された電流が入力されることになり、該相間リアクトル20、21、22における高周波損失の低減化が可能となり、この分該相間リアクトル20、21、22を小型にすることができる。また、フィルタ回路45、46のインダクタンス値は、相間リアクトル20、21、22のインダクタンス値よりも大きいため、該フィルタ回路45、46のインダクタンス値により各相の総インダクタンス値のばらつきを抑えることにより相間リアクトル20、21、22のインダクタンス値の低減化を図ることができる。このため、この点からも、該相間リアクトル20、21、22の小型化がし易くなる。また、変圧器51を設けた構成のため、インバータ1a、1bで発生した直流成分が系統電源60に流入するのを阻止できるとともに、インバータ1a、1bの高周波スイッチングによる漏洩電流に起因したノイズの系統電源60側への影響も抑えることができる。
図8は、本発明の第3の実施例としての多重インバータシステムの構成図である。本第3の実施例の多重インバータシステムにおいても、相間リアクトルの保護構成及び保護動作は上記第1の実施例の場合と同じであるが、相間リアクトル20、21、22の出力側において、フィルタ回路40と開閉器50との間に変圧器51を設けた構成であることが、該第1の実施例の場合と異なる。変圧器51は、インバータ1a、1bや相間リアクトル20、21、22やフィルタ回路40側の部分と、開閉器50や系統電源60側の部分とを直流的に絶縁するために設ける。
上記第3の実施例によっても、上記第1の実施例の場合と同様の作用・効果が得られる。特に、上記第2の実施例の場合と同様、変圧器51を設けた構成のため、インバータ1a、1bで発生した直流成分が系統電源60に流入するのを阻止できるとともに、インバータ1a、1bの高周波スイッチングによる漏洩電流に起因したノイズの系統電源60側への影響も抑えることができる。
図9は、本発明の第4の実施例としての多重インバータシステムの構成図である。本第4の実施例の多重インバータシステムにおいても、相間リアクトルの保護構成及び保護動作は上記第1の実施例の場合と同じであるが、並列多重化した3相交流出力を、系統電源に供給するのではなく、負荷としてのモータ61に供給する構成であること、及び、主インバータ1a内のモータ制御/保護制御回路85、従インバータ1b内の保護制御回路86は、それぞれ、モータ61の速度制御、トルク制御も行うようにする構成であることが、上記第1の実施例の場合とは異なる。
上記第4の実施例によっても、上記第1の実施例の場合と同様の作用・効果が得られる。
なお、上記図7の構成の変形例として、該図7の構成において変圧器51は設けない構成もあり、これも本発明の一実施例である。また、上記図9の構成の変形例として、該図9の構成において、相間リアクトル20、21、22とモータ61との間に、フィルタや開閉器を設ける構成もあり、これも本発明の一実施例である。
本発明における相間リアクトルの説明図である。 本発明の第1の実施例としての多重インバータシステムの構成図である。 図2の多重インバータシステムの動作波形の説明図である。 相間リアクトルのコイル巻線に生じる差電流と励磁電流の説明図である。 保護回路を構成する検出回路の構成例図である。 保護回路を構成する判定回路の構成例図である。 本発明の第2の実施例としての多重インバータシステムの構成図である。 本発明の第3の実施例としての多重インバータシステムの構成図である。 本発明の第4の実施例としての多重インバータシステムの構成図である。
符号の説明
1a…主インバータ、
1b…従インバータ、
2a〜2b…平滑コンデンサ、
3a〜8a…主インバータの主回路スイッチング素子、
3b〜8b…従インバータの主回路スイッチング素子、
9a〜14a…主インバータの主回路フライホイールダイオード、
9b〜14b…従インバータの主回路フライホイールダイオード、
17a、17b…主素子駆動回路、
20〜22…相間リアクトル、
30…保護回路、
31…検出回路、
32…判定回路、
33…増幅回路、
34…動作整定回路、
35…絶対値回路、
36…平滑回路、
37…比較用IC
40…フィルタ回路、
41、42…リアクトル、
43…ダンパー抵抗、
44…フィルタコンデンサ、
50…開閉器、
51…変圧器、
60…系統電源、
61…モータ、
70…絶縁トランス、
80a、81a、80b、81b…電流検出器、
82a、82b…電圧検出器、
70…絶縁トランス、
83…電流制御/保護制御回路、
84、86…保護制御回路、
85…モータ制御/保護制御回路、
90…上位装置、
91…上位指令装置、
92…中央監視室装置。

Claims (5)

  1. 2台のインバータを用いて並列多重化した3相交流出力を系統電源または負荷に供給する多重インバータシステムであって、
    上記2台のインバータの3相交流出力端子の各同相端子間に接続され、並列多重化された各相の交流電力をそれぞれの中間点から出力する3個の相間リアクトルと、
    上記3個の相間リアクトルのうちの少なくともいずれかの中間点の電圧を検出する検出部と、該検出された電圧を基準値と比較し、該検出電圧が該基準値を超えるか否かを判定する判定部とを有して成る保護回路と、
    上記保護回路による判定結果に基づき、上記2台のインバータを制御する保護制御回路と、
    を備えたことを特徴とする多重インバータシステム。
  2. 上記保護制御回路は、上記保護回路における判定の結果、上記検出電圧が上記基準値を超えるとき、上記2台のインバータの出力が停止するように制御する構成である請求項1に記載の多重インバータシステム。
  3. 上記相間リアクトルよりも前段側または後段側には、上記インバータで発生した高周波電流成分を除去するフィルタ回路が接続されている請求項1に記載の多重インバータシステム。
  4. 上記3個の相間リアクトルよりも後段側に、該相間リアクトル側と、上記系統電源または負荷との接続をオン、オフする開閉器が接続されている請求項1に記載の多重インバータシステム。
  5. 上記3個の相間リアクトルと上記開閉器との間に変圧器が接続されている請求項4に記載の多重インバータシステム。
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