JP2008125068A - 受信装置、送信装置及びプリコーディング情報を提供する方法 - Google Patents

受信装置、送信装置及びプリコーディング情報を提供する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 モバイル通信システムにおいてプリコーディング情報を提供するためのよりロバストなスキームを提供する。
【解決手段】 プリコーディング情報を提供する受信装置(700)であって、イベントを検出する検出部(710)と、前記イベントの発生の検出に応じて第1の時刻に完全なプリコーディング情報を送信し、前記第1の時刻とは異なる第2の時刻に差分プリコーディング情報を送信する送信ユニット(720)とを備える受信装置(700)。
【選択図】 図9

Description

本発明は、MIMO(multiple-input-multiple-output)伝送の分野に関する。MIMO伝送は、モバイル通信のシナリオにおいてますます使用されつつあり、将来のモバイル通信システムであると考えられている。
MIMOシステムは、一般に、モバイル通信システムのシステム容量を著しく向上させることができる。これは、例えば、MIMOシステムが、複数の送信アンテナと受信アンテナとを用いて、複数のデータストリームを同時に送受信することができるため、達成される。図17に一般的なMIMOシステム1700を示している。このシナリオでは、Nt個の送信アンテナ1712を用いる送信ユニット1710が示されている。送信アンテナ1712が送信した信号は、Nr個の受信アンテナ1722を用いる受信ユニット1720が受信する。送信アンテナ1712と受信アンテナ1722との間にはモバイル無線チャネルがあり、これは、図17においてHkとして示されている。送信ユニット1710が送信する信号はxkとして示されており、プリコーディングユニット1730によってプリコードされる。プリコーディングユニット1730は、送信される実際のデータストリームskに対してプリコーディング行列Fkを適用する。
プリコーディング行列Fkは、受信装置から受信したフィードバックに基づいている。好ましくは、受信装置は、コードブックを用いてインデックスmoptをフィードバックする。図17に示されているシナリオでは、これらのインデックスは、送信装置と受信装置とで利用できるコードブック1740に基づいて決定される。受信した信号は、チャネル推定を行う受信装置の検出部1750によって検出される。すなわち、チャネルHkが推定され、チャネル推定値に基づいてプリコーディングが評価され、利用可能なコードブック1740に基づいてコード化され、それぞれのコードブックのインデックスが送信装置へ提供される。したがって、図17には、コードブックベースのプリコーディングスキームを用いたMIMOシステムが示されている。MIMOプリコーディングスキームは、複数のビーム1760により複数のデータストリームを送信することができ、よって、システム容量を増加させることができる。
受信装置から完全なチャネル情報がフィードバックされると、送信装置は完全なプリコーディングを行うことができるが、これは、大量のフィードバック情報、すなわち受信装置から送信装置へ信号を伝えるチャネルを必要とし、これらのチャネルは、フィードバック情報が詳細であるため高いデータレートを利用することになる。したがって、フィードバック量を低減することが、コードブックベースのプリコーディングを用いたMIMOシステムの分野における主要な課題である。コードブックベースの線形プリコーディングでは、フィードバック情報として設定された所定のコードブックの好ましいインデックスを送信するだけでよく、これと共に必要なフィードバック情報も少なくて済む。
図17を参照する。送信アンテナの数がNt、受信アンテナの数がNr、同時に送信されるストリームの数がNsの場合、時刻kにおける送信信号ベクトルは、以下のように表すことができる。
Figure 2008125068
ここで、プリコーディング行列Fkは、コードブックの要素から計算される。式1において、MIMOチャネルHkは、
Figure 2008125068
と定めることができる。
コードブックの設計のコンセプトは、「ワンショットコードブック」または「トラッキングコードブック」のいずれかに分類できる。2つのコードブック設計コンセプトの主な違いを表1に示す。
Figure 2008125068
ワンショットコードブックの場合、コードブックの各要素は、行列またはベクトルとすることができる。前者を行列コードブックといい、後者をベクトルコードブックという。トラッキングコードブックの場合、従来のシステムは、以下でさらに詳述するように、主に再帰的な伝送アルゴリズムとともにベクトルコードブックを使用する。
図18は、時間軸に対するモバイル無線チャネルのチャネル係数のグラフを示している。フィードバックが提供されることとし、図18に黒い点で示されている等間隔の周期でチャネルサンプルが取られるものと仮定する。図18のサンプリング点から、2つのチャネル推定値及びフィードバック周期の間で、チャネルがある程度変化することがわかる。この度合いは、例えば、通信シナリオ内のモビリティなどに依存する。この変化に基づいて、コードブックの設計のコンセプトが選択される。チャネルの変化が小さい場合には、チャネルをトラッキングすることができるので、トラッキングコードブックが好ましいはずである。変化が多少大きい場合には、ワンショットコードブックが好ましい。実際の無線通信シナリオでは、例えば低速フェージングや、短いフィードバック周期に相当する高速サンプリング周波数などにより、2つのサンプリング点の間のチャネルを関連付けることができる。この場合、トラッキングコードブックは、必要なフィードバックビット、すなわちフィードバックチャネルにおいて必要なデータレートと性能との間のよりよいトレードオフを提供することができる。
以下、送信アンテナの数をNt=4とし、受信アンテナの数をNr=2とし、データストリームの数をNs=2としたシステムの例について説明する。さらに、この説明全体を通して、kはタイムインデックスとする。図19に従来の受信装置1900の構造を示している。従来の受信装置1900は、受信信号を提供するためのチャネル推定部1910を備えている。チャネル推定部1910は、基準シンボル(reference symbol)に基づいて無線チャネルを推定し、処理ユニット1920へチャネル推定値Hkを提供し、処理ユニット1920は、
Figure 2008125068
に基づいて特異値分解(singular value decomposition)を行い、ユニタリ行列Vkを求める。
受信装置1900は、以前のプリコーディング行列Fk-1を記憶するメモリ1930をさらに備えている。
受信装置1900は、
Figure 2008125068
に基づいて、以前のプリコーディング行列Fk-1に列を追加して、(F’k-1Hを求めるカラムアダー1940をさらに備えている。
式4には、カラムアダー1940が、以前のプリコーディング行列Fk-1へダミーカラムを追加することが示されている。デルタ行列を求めるために
Figure 2008125068
に基づいて、カラムアダー1940の出力と処理ユニット1920の出力とが乗算部1950において掛け合わされ、乗算部1950がデルタ行列Dkを出力し、さらにデルタ行列Dkがコードブックサーチャ1960の入力とされる。
コードブックサーチャ1960は、
Figure 2008125068
に基づいて、コードブック1970を用いてデルタ行列Dkをエンコードし、ベクトルコードブック1970のインデックスとしてインデックス
Figure 2008125068
を出力する。
式6から分かるように、デルタ行列Dkは、列ごとにコード化される。このため、第1列を取り出し、適切にマッチングするベクトルがコードブック1970内でサーチされ、これに基づいて、式6に示したハウスホルダー関数Qnを用いて行列の次元が1次元低くなる。次元が低くなった行列においては、次の列は第1列よりも1次元低く、それ故より少ないフィードバックで済む。受信装置の構造の詳細及び数学的な背景については、非特許文献1に記載されている。
図20は、個々の送信装置2000のブロック図である。この送信装置2000は、行列コンストラクタ2010を備えている。行列コンストラクタ2010は、コードブックのインデックス
Figure 2008125068
を受信する。行列コンストラクタ2010は、受信装置で使用されるのと同じコードブックであるコードブック2020へ接続されている。再帰的なアルゴリズムを用いて、行列コンストラクタは、
Figure 2008125068
に基づき、コードブックインデックスからそれぞれのデルタ行列Dkの推定値
Figure 2008125068
を求める。
送信装置2000は、
Figure 2008125068
に基づいて、カラムアダー2040がダミー列を追加するための以前のプリコーディング行列Fk-1を記憶するメモリ2030をさらに備えている。
次いで、乗算部2050が、
Figure 2008125068
に基づいて、列が追加された以前のプリコーディング行列と推定されたデルタ行列とを掛け合わせて、新たなプリコーディング行列を求める。次いでこの新たなプリコーディング行列をデータストリームsに適用して、送信信号xを求める。
代わりに上記の式を
x=FkPs
に修正することもできる。この式において、PはNs×Nsの電力配分行列(power allocation matrix)である。
従来の送信装置2000と従来の受信装置1900とは、それぞれが異なる長さのベクトルで構成されている同じコードブック2020、1970を使用して、再帰的なデルタ行列コーディングアルゴリズムを実行する。式10は、コードブックCBをより詳細に記述するものである。
Figure 2008125068
送信装置の構造の詳細と数学的な背景については、非特許文献2に記載されている。
図19と図20には、現在のプリコーディング行列が以前のプリコーディング行列を用いて更新される、トラッキング機能を有する従来のプリコーディングスキームの場合の受信装置1900と送信装置2000とが示されている。従来のスキームでは、行列のサイズを調整するためのカラムアダーが必要であるという短所がある。これは、
Figure 2008125068
により、以前のプリコーディング行列を左側から掛けることによってプリコーディング行列が更新されることによる。
追加される列またはダミー列の数は、送信されるデータストリームの数によって決まる。さらに従来のスキームには、フィードバックインデックスから
Figure 2008125068
を求めるために、送信装置が行列コンストラクタ2010を必要とするという短所がある。これは、従来のスキームではベクトルコードブックを使用するために複数のインデックスがフィードバックされるという事実によるものであり、その場合、複数のインデックスは、より多くのフィードバックビットまたはより高いフィードバックデータレートを必要とするという短所ももたらす。しかも、従来のスキームは、特異値分解を行うために処理ユニット1920を必要とするという短所ももたらす。特異値分解は、複雑な計算であり、受信装置はさらなる処理能力を必要とする。概して、従来のシステムには、プリコーディングスキームを実施するために、ハードウェア及びソフトウェアの高い複雑度が求められるという短所がある。
R1-060868, Intel, "Performance and complexity of scaleable Precoded MIMO (LLS & SLS),"3GPP RAN1 LTE, Mar 2006 R1-060868, Intel, "Performance and complexity of scaleable precoded MIMO (LLS & SLS)", 3GPP RAN1 LTE, Mar 2006
本発明の目的は、モバイル通信システムにおいてプリコーディング情報を提供するためのよりロバストなスキームを提供することである。
上記目的は、請求項1に記載の受信装置と、請求項13に記載のプリコーディング情報を提供する方法と、請求項15に記載の送信装置と、請求項28に記載のプリコーディング情報を更新する方法と、請求項30に記載のプリコーディングのために送信されるフィードバック信号とにより達成される。
上記目的はさらに、プリコーディング情報を提供する受信装置であって、イベントを検出する検出部と、前記イベントの発生の検出に応じて第1の時刻に完全なプリコーディング情報を送信し、前記第1の時刻とは異なる第2の時刻に差分プリコーディング情報を送信する送信ユニットとを備える受信装置により達成される。
上記目的はさらに、プリコーディングを用いて信号を送信する送信装置であって、前記プリコーディングは、プリコーディング情報に基づいて更新されるものであり、イベントを検出する検出部と、前記イベントの発生の検出に応じて第1の時刻に完全なプリコーディング情報を用いて更新を行い、前記第1の時刻とは異なる第2の時刻に差分プリコーディング情報を用いて更新を行う手段とを備える送信装置により達成される。
上記目的はさらに、イベントを検出するステップを含む、プリコーディング情報を提供する方法により達成される。前記方法は、前記イベントの発生の検出に応じて第1の時刻に完全なプリコーディング情報を送信するステップと、前記第1の時刻とは異なる第2の時刻に差分プリコーディング情報を送信するステップとをさらに含む。
上記目的はさらに、イベントを検出するステップを含む、プリコーディング情報を更新する方法により達成される。前記方法は、前記イベントの発生の検出に応じて第1の時刻に完全なプリコーディング情報を用いて更新を行うステップと、前記第1の時刻とは異なる第2の時刻に差分プリコーディング情報を用いて更新を行うステップとをさらに含む。
上記目的はさらに、上述した送信装置に対して、上述したプリコーディング情報を更新する方法を実行させるフィードバック信号のフォーマットを有する、プリコーディングのために送信されるフィードバック信号により達成される。
本発明は、モバイル無線チャネルの2つのサンプル点の間に有意なコヒーレンスがあるときに差分プリコーディング更新が使用され、モバイル無線チャネルの2つのサンプル点の間に低いコヒーレンスがあるときに、完全なプリコーディング更新が用いられるのであれば、よりロバストなプリコーディングスキームが確立できるという知見に基づいている。本発明の実施形態は、完全更新と差分更新を切り替えて、例えばMIMO伝送などを用いたプリコーディングスキームにおける更新方法の適応化ができるという利点を提供する。
一実施形態では、より高い分解能(resolution)が提供されるチャネルの小さな変化に対しては差分更新が使用され、チャネルがより粗い分解能で著しく変化している場合には完全な更新が使用される。
本発明の実施形態は、より少ないフィードバックビット数、すなわちより小さいデータレートとフィードバックチャネルとにより、より大きいチャネル容量またはシステム容量が実現できるという利点を提供する。これにより、貴重な伝送リソースを節約することができると同時に、無線チャネルのより広範囲の変化をカバーすることができる。
本発明の実施形態について、添付図面を用いて詳細に説明する。
図1は、受信装置100の一実施形態を示している。受信装置100はチャネル推定部110を備えており、このチャネル推定部110は処理ユニット120と接続されている。処理ユニット120は、コードブック122とプリコーディング行列を記憶するメモリ124とサーチャ130とへ接続されている。サーチャ130は、送信ユニット140と接続されている。受信装置100は、第1の数の送信アンテナと第2の数の受信アンテナとを用いた伝送スキームにおいて、送信装置におけるプリコーディングを制御する。ここで、第1の数は1より大きく、第2の数は1以上である。受信装置100は、受信信号に基づいて、送信装置と受信装置100との間の無線チャネルを推定して無線チャネル推定値を求めるチャネル推定部110を備えている。
受信装置100は、更新用コードブックに含まれている更新情報項目と、プリコーディング行列を記憶するメモリ124に記憶されている以前のプリコーディング行列とに基づいて、新たな行列を提供する処理ユニット120をさらに備えている。更新用行列は、少なくとも2つの行と少なくとも2つの列とを有するものとすることができ、あるいはそうでなくてもよい。受信装置100は、新たなプリコーディング行列のうち、無線チャネル推定値に基づいて、最適化基準を満たす新たなプリコーディング行列をサーチするサーチャ130と、新たなプリコーディング行列をサーチするときに見つかる新たなプリコーディング行列と関連付けられる更新用行列のインデックスを送信する送信ユニット140とをさらに備えている。
一実施形態では、受信アンテナの数である第2の数は1より大きく、プリコーディング行列は、少なくとも2つの行と少なくとも2つの列とを有している。処理ユニットは、更新用行列と以前の処理行列(processing matrix)との乗算により、新たなプリコーディング行列を提供することができる。さらに、受信装置100は、マルチキャリア信号を受信し、マルチキャリア信号の各搬送波または一連の搬送波においてプリコーディングを制御することができる。
一実施形態では、処理ユニット120は乗算部として実装されており、プリコーディング行列を記憶するメモリ124に記憶されている以前のプリコーディング行列をコードブック122に含まれている更新用行列と掛け合わせる。新たなプリコーディング行列が得られると、処理ユニットは、次の更新のためにプリコーディング行列を更新することができる。
図2は受信装置150の別の実施形態を示している。受信装置150はチャネル推定部155を備えている。このチャネル推定部155は、受信信号に基づくチャネル推定値Hkを評価して、チャネル推定値Hkをコードブックサーチャ160へ提供する。受信装置は、以前のプリコーディング行列Fk-1を記憶するメモリ165をさらに備えている。以前のプリコーディング行列Fk-1は、乗算部170により、コードブック175の更新用行列Cmと掛け合わされて、新たな一連のプリコーディング行列C’mが得られ、これもまたコードブックサーチャ160へ提供される。更新されたプリコーディング行列は、以下の式で与えられる。
Figure 2008125068
ここで、サーチされる新たな一連のプリコーディング行列を決定するために、右側から以前のプリコーディング行列Fk-1が掛け合わされている。一般に、lはB以下の整数であり、pは1以上の下位乗算インデックス(lower multiplication index)であり、qはB以下の上位乗算インデックス(higher multiplication index)である。よって、1からBまでのインデックスのサブセット、例えば1、2、4、Bなどを計算することもできる。この場合、pが1であり、qがBであり、その間には2、4の2つの数しかないことになる。
別の実施形態では、他の任意のプリコーディングまたは適応化(adaptation task)を実行するために、別の行列が掛け合わされる。すなわち、C’k=Ckkk-1である。コードブックサーチャ160は、最適化されたプリコーディング行列
Figure 2008125068
を見つけるために、更新されたすべてのプリコーディング行列C’mをサーチする。最適化されたプリコーディング行列は、例えば一実施形態では、所与のチャネル推定値Hkについてチャネル容量を最大にするものであり、以下のように表すことができる。
Figure 2008125068
ここで、σ2はノイズ分散またはノイズ電力である。別の実施形態では、最適化基準が異なっていてもよく、例えば、信号対雑音比または通信リンクの品質に関連する他のメトリックを最大にするものでもよい。コードブックサーチャ160は、最適なプリコーディング行列
Figure 2008125068
を求める。次いで、この最適なプリコーディング行列が、プリコーディング更新の次の反復におけるFkとして、以前のプリコーディング行列を記憶するメモリ165へ提供される。さらに、コードブックサーチャ160は、見つけられた最適化されている更新用行列
Figure 2008125068
のインデックスmoptを送信装置へ提供する。
別の実施形態では、コードブックサーチャ160は、最小平均二乗誤差逐次干渉除去(MMSE−SIC(minimum-mean-square-error-successive-interference-cancellation))の検出に基づいて最大の容量を求める。別の実施形態では、図1に示した処理ユニット120は、コードブック175に基づくコードブックを記憶する記憶手段を備えている。
図3は、送信装置200の一実施形態を示している。送信装置200は、受信ユニット210と、記憶手段220と、更新用行列のジェネレータ230と、コンバイナ240と、プリコーディング行列を記憶するメモリ245を備えている。
送信装置200は、プリコードされた信号を送信する。この信号は、第1の数の送信アンテナと第2の数の受信アンテナとを用いた伝送スキームにおいて、プリコーディング行列を記憶するメモリ245に記憶されている更新されたプリコーディング行列を用いてプリコードされている。ここで、第1の数は1より大きく、第2の数は1以上である。送信装置200は、更新インデックスを受信する受信ユニット210と、それぞれが更新インデックスと関連付けられている異なる更新情報項目を含むコードブックを記憶する記憶手段220とを備えている。送信装置200は、受信した更新インデックスと、記憶手段220に記憶されているコードブック内で関連付けられている更新情報項目とを用いて、少なくとも2つの行と少なくとも2つの列とを有する更新用行列を求める更新用行列のジェネレータ230と、以前に使用されたプリコーディング行列245とレトリーバ230により提供される更新用行列とを合成して、更新されたプリコーディング行列を求めるコンバイナ240とをさらに備えている。
一実施形態では、受信ユニット210は、受信した更新用行列のインデックス(mopt)を受信することができる。記憶手段220は、それぞれが更新用行列のインデックス(m)と関連付けられていて、少なくとも2つの行と少なくとも2つの列とを有する異なる更新用行列(Cm)を含むコードブックを記憶する。
別の実施形態では、コンバイナ240は、乗算により更新されたプリコーディング行列(Fk)を求める。この乗算は、以前使用されたプリコーディング行列(Fk-1)と更新用行列
Figure 2008125068
とを掛けることにより行われる。ここで、以前に使用されたプリコーディング行列(Fk-1)が右側から掛けられる。受信アンテナの数である第2の数は1より大きくてもよく、プリコーディング行列(Fk-1、Fk)は正方行列とすることができる。さらに、更新用行列(Cm)も正方行列とすることができる。送信装置200は、マルチキャリア信号を送信して、マルチキャリア信号内の各搬送波または一連の搬送波におけるプリコーディングを制御することもできる。
図4は、送信装置250の別の実施形態を示している。送信装置250はコードブック255を備えており、このコードブック255は、受信装置から受信した最適な更新用行列のインデックスmoptを含む。受信した更新用行列のインデックスを用いて、コードブックは、関連付けられた更新用行列
Figure 2008125068
を提供することができる。送信装置250は、以前のプリコーディング行列Fk-1を記憶するメモリ260をさらに備えている。さらに、送信装置250は乗算部265を備えている。乗算部265は、
Figure 2008125068
に基づいて、更新用行列と以前のプリコーディング行列とを掛け合わせる。
次いで、乗算部265は、更新されたプリコーディング行列Fkを提供することができる。図4に示した実施形態によれば、コンバイナ240は、乗算部265として実装できる。別の実施形態では、送信装置200及び250はそれぞれ、プリコーディング行列Fkを送信信号に適用するプリコーダを備えている。
さらに、別の実施形態では、プリコーディング行列Fkを初期化することができる。初期化は、状況によってはトラッキングエラーを低減するのに役立つ。初期化は、定期的に行うこともでき、または、制御信号もしくは受信装置からのフィードバックによりトリガすることもできる。初期化のための行列は、コードブックの1つの要素とすることができる。一実施形態では、単位行列から抽出した単位ベクトルで構成することができる。例えば、送信アンテナの数がNt=4、データストリームの数がNs=2の場合は以下のようになる。
Figure 2008125068
従来のスキームとの本質的な違いは、
Figure 2008125068
に右側から以前のプリコーディング行列を掛け合わせることにより、プリコーディング行列が更新されることであるという点に留意されたい。これにより、行列のサイズを調整するためのカラムアダーと、特異値分解とが不要になる。さらに、従来のスキームにおけるベクトルコードブックの代わりに行列コードブックを使用することにより、行列コンストラクタが不要となり、加えて、必要なフィードバック情報も低減できる。したがって、実施形態は、送信装置及び受信装置のハードウェア及びソフトウェアの複雑度を低減するという利点を提供する。さらに、必要なフィードバック情報が従来のスキームよりも少なく、したがって、フィードバックビット数、データレート、及びフィードバックチャネルの伝送リソースもより少なくて済む。
図5は、一実施形態に基づく受信装置310を備えたMIMO伝送システム300を示している。受信装置310は、受信ユニット314に接続されているNr個の受信アンテナ312を備えている。受信ユニット314は、チャネル推定部316とMMSE−SIC検出部及びデコーダ318とに対して受信信号を提供する。次いで、チャネル推定部316は、MMSE−SIC検出部及びデコーダ318とコードブックサーチャ320とに対してチャネル推定値を提供する。コードブックサーチャ320は乗算部322に接続されており、前述したものと同様の記憶手段324に記憶されている以前のプリコーディング行列Fk-1と、コードブック326の更新用行列との乗算の結果を乗算部322から受け取る。最適な更新用行列を見つけると、コードブックサーチャ320は、その最適な更新用行列のインデックスmoptを送信装置350へ提供する。
一般に、MIMOシステムは、単一の受信アンテナと2つ以上の送信アンテナを有する汎用的なMIMOシステムとすることもできる。好ましくは、第1の数と第2の数は、プリコーディング行列Fk及びFk-1の行の数が列の数よりも大きくなるような数である。
送信装置350はコードブック352を備えており、コードブック352は、受信装置310から最適な更新用行列のインデックスmoptを受け取る。次いで、コードブック352は、その最適な更新用行列を乗算部354へ提供することができる。乗算部354は、さらに、以前のプリコーディング行列を記憶するメモリ356から以前のプリコーディング行列Fk-1を受け取る。エンコーダ及びシンボルマッパ358が乗算部354へ送信信号を提供し、乗算部354が、送信信号と更新されたプリコーディング行列とを掛け合わせ、その結果を送信ユニット360へ提供する。送信ユニット360は、Nr個の送信アンテナ362を用い、無線チャネルを介して受信装置310へ信号を送信する。
図5に示した実施形態では、コードブックサーチャ320は、例えば、MMSE−SICの検出を前提として計算できるリンク容量またはシステム容量を最適化するなどにより、最適な更新用行列を評価することができる。したがって、一実施形態では、コードブックサーチャ320とMMSE−SIC検出部及びデコーダ318とは、回路を部分的に共用することができる。これは、ハードウェアとソフトウェアの複雑度のさらなる低減につながる。さらに、別の実施形態では、コードブックの行列のそれぞれがユニタリ行列であり、これについては以下に詳述する。コードブックベースのプリコーディングシステムの実施形態では、送信装置と受信装置が同じコードブックを共用する必要がある。コードブックは、オフラインで生成して、記憶媒体または送信装置及び受信装置のメモリに記憶することができる。一般に、コードブックの生成はシステムの性能に関連するため、コードブックの生成は極めて重要である。前述した実施形態によれば、コードブックの各要素Ckは、Nt×Ntの行列である。したがって、前述のようにトラッキングプリコーディングのスキームが想定され、そのため、コードブックは、トラッキングできるように生成されなければならない。
図6は、ジェネレータ405とコンバイナ410とを備えたコードブック生成装置400の一実施形態を示している。この実施形態によれば、コードブック生成装置400は、第1の数の送信アンテナと第2の数の受信アンテナとを用いた伝送スキームを用いたプリコーディングスキームにおいて使用される1つ以上の更新用行列をそれぞれ計算して、これらの更新用行列を含むコードブックを生成する。ここで、第1の数は1より大きく、第2の数は1以上である。このコードブック生成装置400は、第1の行列を生成して、ある相関度(correlation degree)により第1の行列と関連付けられる第2の行列を求めるジェネレータ(405)と、第1の行列と第2の行列を合成して1つの更新用行列を求めるコンバイナ(410)とを備えている。
コードブック生成装置400は、プリコーディングにおいて使用される少なくとも2つの更新用行列を含むコードブックを生成する。各更新用行列は、更新用行列のインデックスと関連付けられている。更新用行列は、第1の行列を求めるステップと、ある相関度により前記第1の行列と関連付けられる第2の行列を求めるステップと、前記第1の行列と前記第2の行列とを合成して1つの更新用行列を求めるステップとによって求められる。異なる更新用行列を計算するために、異なる第1の行列と同じ相関度、または、異なる相関度が用いられる。
一実施形態では、ジェネレータ405は、0.5〜1.5の範囲の大きさを有していて、任意の2つの列ベクトルの間の角度が45°〜145°の範囲にある列ベクトルを有する行列を求める。別の実施形態では、ジェネレータ405は、例えば、ランダム行列または疑似ランダム行列に基づいて、直交する列を有する行列またはほぼ直交する行列であるユニタリ行列を求めることができる。別の実施形態では、各更新用行列が、関連付けられたユニークな更新用行列のインデックスを有する。別の実施形態では、合成される更新用行列は、任意の非対角要素の大きさの少なくとも2倍の大きさを持つ要素を対角要素として有する。第1の行列と第2の行列の間の相関度は、例えば、コヒーレンス時間を有するジェネレータにより実現できる。すなわち相関度は、生成される2つの行列の間の時間シフトに対応する。相関度はさらに、無線チャネルのフェージング特性と関連付けることもできる。より大きなコードブックの一実施形態では、更新用行列を求めるために複数の異なる相関度を有する行列が用いられる。例えば、第1の行列と第2の行列をJakesモデルにより生成できる。
コードブック生成装置400の別の実施形態では、ジェネレータ405は、ユニタリ行列を得るために、特異値分解を適用するためのランダム行列を求めること、または任意の行列の三角化によって第1の行列と第2の行列を求めることができる。この場合、ユニタリ行列は、トラッキング機能を有するやはりユニタリ行列である更新用行列を求めるために互いに掛け合わされる。別の実施形態では、前述したコードブックが、記憶媒体に記憶される。行列コードブックを使用する場合、好ましくは、コードブックの各要素行列はユニタリ行列であり、ユニタリ行列は、よりよい性能とより低い複雑度をもたらす直交列を有する。
図7は、コードブック生成方法の一実施形態を示している。第1のユニタリ行列V(t)が、所与の時間シフトΔtに基づいてランダムユニタリ行列ジェネレータにより生成される。次いで、2つの行列がステップ440で掛け合わされ、その結果が、
Figure 2008125068
による行列Gであり、式16に示したように1つの更新用行列Cmが得られる。図7の実施形態によれば、コードブックの各要素は、2つのランダムユニタリ行列を掛け合わせることによって生成される。したがって、結果として生じる行列もユニタリ行列である。加えて、2つのユニタリ行列は、互いに時間シフトしたバージョンである。すなわち、ジェネレータがコヒーレンス時間を有する限り、これらの2つの行列は関連付けられており、そのため、結果として得られるコードブックの要素はトラッキング機能を有する。より具体的には、再び式16を参照すると、2つのサンプル周期の間、すなわち2つのフィードバック周期の間のチャネルの変動が小さいとき、Cmの非対角要素εijは、対角要素giiに比べて小さい。かかる行列は、より細かいプリコーディング行列の調整のためのものである。2つのサンプル周期の間のチャネル変動が、例えば、無線チャネルの高速フェージングなどにより大きい場合、非対角要素εijは、より動的なプリコーディング行列の調整を可能とするために、対角要素giiと同程度の大きさとする必要がある。したがって、各要素行列が様々なΔtから生成されてコードブックが求められる場合、更新用行列は、様々なチャネル環境に対して生成できる。したがって、各実施形態は、コードブックが、それぞれ相関度に基づいて、時間シフトΔtに基づく様々な環境に適応できるという利点を提供する。
図8aは、コードブックを生成する方法の一実施形態の疑似コードを示している。図8aに示した疑似コードにおいて、Bはコードブックのサイズである。したがって、ループが、ステップ450とステップ460の「for」ループで示されているように、B回繰り返される。ステップ451において、Δtだけ時間シフトされているサイズがNt×Ntの2つの行列が生成される。ステップ452で、両方の行列の特異値分解が計算され、ステップ453で、ステップ452で得られた2つのユニタリ行列が掛け合わされて、1つの更新用行列Cmが得られる。このようにして、ループがB回行われる。ステップ451で生成されるランダム行列は、フェージング係数を求めるのにも広く使用されているJakesモデルに基づいて求めることもできる。特異値分解は、ユニタリ行列を求めるために使用される。ステップ453で、コードブックの各要素が求められる。さらに、図8aのプロセスは、環境に応じて実現できるチャネル容量という点で最適な一連のコードブックまたは最適な一連の更新用行列を得るのに十分な回数にわたって反復できる。
別の実施形態では、行列Gのサブセットを
Figure 2008125068
として定めることができる。すなわち、V(t)V(t+Δt)Hのサブセット、例えば行ベクトルまたは列ベクトルなどを使って、コードブックの更新用行列が求められる。一実施形態では、コンバイナ(410)は、第1の行列と第2の行列との合成のサブセットのみを使って更新用行列を求めることができ、別の実施形態では、この部分が行ベクトルまたは列ベクトルに対応する。
コードブック生成装置(400)は、数回のトライアルによってチャネル容量を最適化するために、第1の行列と第2の行列とを求めるジェネレータを備えることができる。コードブック生成装置(400)は、更新用行列を量子化する手段をさらに備えることもできる。更新用行列は、別の実施形態では、正方行列とすることもできる。あるいは、更新用行列は、例えば(A^T=A,A^H=A)と表される対称行列または複素対称行列とすることができる。
図8aに示した疑似コードの一環として求められる行列は、伝搬チャネル特性を有する。一実施形態では、これらの行列は、互いにランダムな独立同分布に従う変数(mutually random independent identically distributed (i.i.d.) variables)として求めることができる。すなわち、相関度もゼロとすることができる。別の実施形態では、これらの行列は、相互に相関性があるランダムな変数として求めることができる。ここで、相関値または相関度を調整できる。別の実施形態では、さまざまな(a range of)異なる相関値がカバーされる。また、各要素の平均電力(average power)の間に不均衡が存在していてもよい。すなわち、
Figure 2008125068
であってもよい。アンテナ間の相関や、アンテナ間または伝搬経路間の平均電力の不均衡など、実際の伝搬チャネルの特性を考慮してコードブックを生成する場合、リンクまたはシステム容量をさらに一層増加させることができる。さらに、コードブックは、単位行列に近い更新用行列、または単位行列と同一でさえある更新用行列を含むこともできる。これは、場合によってはプリコーディング行列を更新しないというオプションを提供するものである。この場合、プリコーディング行列を更新しない方がより有利となることもある。
図8bは、一実施形態を用いて達成できる容量の改善を表すグラフである。図8bには、信号対雑音比(SNR)の平均に対するリンク容量の2つのグラフが示されている。上のグラフは本実施形態を用いて達成されるものであり、下のグラフは従来のスキームを用いて達成されるものである。送信アンテナの数がNt=4であり、受信アンテナの数がNr=2であり、データストリームの数がNs=2である例示したシナリオを考慮したものである。この実施形態では、約0.3b/(s Hz)の容量の改善が実現できる。
トラッキング機能を有するコードブックベースのプリコーディングは、2つのサンプル点の間のチャネルコヒーレンス、すなわち1フィードバック周期のコヒーレンスを用いるものであり、ワンショットのコードブックベースのプリコーディングより大きい容量を提供する。しかしながら、フィードバックエラーが生じるか、または伝搬チャネルの急激な変化が生じる場合、信頼できるプリコーディング行列のトラッキングが困難になることもある。したがって、トラッキング機能を有するコードブックベースのプリコーディングのように更新情報の差分を提供するのではなく、場合によってはワンショットのコードブックベースのプリコーディングのように、完全なプリコーディング情報を提供する方が有利となる。図9は、検出部710と送信ユニット720を備えた受信装置700を示している。受信装置700は、プリコーディング情報を提供するものであって、イベントを検出する検出部710と、イベントの発生の検出に応じて第1の時刻に完全なプリコーディング情報を送信し、第1の時刻とは異なる第2の時刻に差分プリコーディング情報を送信する送信ユニット720とを備えている。
一実施形態では、検出部710は、完全なプリコーディング情報が送られた先の時刻からの所定時間の経過をイベントとして検出するか、または通信リンクに対して差分プリコーディング情報よりも完全なプリコーディング情報が有利である状況をイベントとして検出する。
図10に、受信装置750の別の実施形態を示している。受信装置750は、ワンショットのコードブックをサーチするコードブックサーチャ760に対してチャネル推定値を提供するチャネル推定部755を備えている。チャネル推定部755はさらに、トラッキング可能なコードブックにおいてサーチを行う別のコードブックサーチャ765に対してもチャネル推定値を提供する。図10に示した受信装置750の実施形態では、コードブックサーチャ765とコードブックサーチャ760とが同じコードブック770へアクセスする。別の実施形態では、これらのコードブックサーチャが別々のコードブックを有していてもよい。受信装置750は、メモリユニット775をさらに備えている。このメモリユニット775は、前述のコードブックのサーチを可能にするために、トラッキング機能を有するコードブックサーチャ765に対して以前のプリコーディング行列を提供する。さらに、図10に示した実施形態では、スイッチ780を備えている。このスイッチ780は、ワンショットのコードブックに基づいたプリコーディング情報、すなわち完全なプリコーディング情報を送信することができる一方で、トラッキング機能を有するコードブックに基づいたトラッキング可能な更新情報、すなわち差分プリコーディング情報を送信することができることを示している。
受信装置700の別の実施形態では、検出部710はそれぞれ、さまざまな(a range of)完全プリコーディング情報とさまざまな差分プリコーディング情報とに基づいて、完全なプリコーディング情報がより有利である状況を検出する。この実施形態では、無線チャネルのわずかな変化をトラッキングするために差分プリコーディング情報が提供される。しかしながら、コードブックは、例えば非常に高速なフェージング、高いモビリティまたはドップラーシナリオによって誘発されるような無線チャネルのより高速な変化をトラッキングすることができない。チャネルの変化が大きすぎるときは常に、検出部710は、完全なプリコーディング情報を送信することを決定できる。別の実施形態では、送信ユニット720は、現在送信されているプリコーディング情報が完全であるかそれとも差分であるかを示すインジケータを送信する。このインジケータは、含まれている制御情報をどのようにして解釈すべきかを示す、フィードバックまたは制御チャネルを通して送信される単一のビットによって実施できる。
別の実施形態では、受信装置は、マルチキャリア信号を受信し、マルチキャリア信号内の各搬送波または一連の搬送波のプリコーディング情報を提供することができる。受信装置(700)は、例えば、行列コードブックのインデックスとしてプリコーディング情報を提供することができる。別の実施形態では、受信装置(700)は、行列コードブックに基づいて差分プリコーディング情報を提供することができ、行列コードブックは、完全なプリコーディング情報のための特別なコードブックのインデックスを有し、完全なプリコーディング情報は、完全なプリコーディング行列の列ベクトルに基づいて提供される。
図11に送信装置800の一実施形態を示している。送信装置800は、プリコーディング情報に基づいて更新されるプリコーディングを用いて信号を送信するものであって、イベントを検出する検出部810と、イベントの発生の検出に応じて第1の時刻に完全なプリコーディング情報を用いて更新を行い、第1の時刻とは異なる第2の時刻に差分プリコーディング情報を用いて更新を行う手段820とを備えている。一実施形態では、検出部810は、完全なプリコーディング情報を受け取った先の時刻から所定の時間が経過したことをイベントとして検出するか、または通信リンクに対して差分プリコーディング情報よりも完全なプリコーディング情報が有利である状況をイベントとして検出する。別の実施形態では、送信装置800は、完全なプリコーディング情報または差分プリコーディング情報を受け取るレシーバをさらに備えている。別の実施形態では、レシーバは、完全なプリコーディング情報の方が、差分プリコーディング情報よりも有利である状況が発生しているかどうかのインジケータを提供する。一実施形態では、送信装置は、無線チャネル自体を推定することによって状況を判断することができる。
図12は送信装置850の別の実施形態を示している。送信装置850は、以前のプリコーディング行列Fk-1を記憶するメモリ855を備えている。以前のプリコーディング行列Fk-1は、トラッキング機能を有するプリコーディング行列コードブックサーチャ860へ提供される。送信装置850は、ワンショットモードのプリコーディング行列サーチャ865と、トラッキングモードのプリコーディング行列コードブックサーチャ860と、共通のコードブック870とを備えている。送信装置850は、スイッチ875をさらに備えている。このスイッチ875は、トラッキング、すなわち差分プリコーディング情報に基づくプリコーディングと、ワンショットの更新に基づくプリコーディング、すなわち完全なプリコーディング情報に基づくプリコーディングとを切り替えることができる。送信装置800の別の実施形態では、完全なプリコーディング情報と差分プリコーディング情報とに対して別々のコードブックを用いることができる。
送信装置(800)は、一実施形態では、マルチキャリア信号を送信し、差分プリコーディング情報または完全なプリコーディング情報を用いて、マルチキャリア信号内の各搬送波または一連の搬送波をプリコードする。送信装置(800)は、行列コードブックインデックスに基づいてプリコードすることができる。行列コードブックは、完全なプリコーディング情報のための特殊なコードブックインデックスを有してもよく、完全なプリコーディング情報は、完全なプリコーディング行列の列ベクトルに基づいて提供される。
前述した各実施形態は、急なチャネル変化またはフィードバックエラーが発生する状況に対処するために、トラッキングコードブックモードとワンショットコードブックモードとを切り替える機構を提供する。一実施形態によれば、送信装置におけるプリコーディング行列の生成とコードブックサーチは、トラッキングコードブックモードまたはワンショットコードブックモードで行われる。一実施形態では、1つのコードブックが2つのモードの間で共用される一方、別の実施形態では別々のコードブックが使用される。2つのモードの間の切替えは、例えば、一実施形態では、送信装置と受信装置に認識されている所定の時間に基づいて定期的に行われる。別の実施形態では、例えば、フィードバック内で使用されるインジケータによるなど、受信装置からのフィードバックに基づいて切替えが行われる。
図13は、左側のセルが送信装置を表し、右側のセルが受信装置を表し、上方のセルがワンショットモードを表し、下方のセルがトラッキングモードを表す、4つのセルを持つ表を示している。ワンショットモードでは、文献「R1-050903, Qualcomm, Europe, "Description and link simulations of MIMO schemes for OFDMA based E-UTRA downlink evaluation"」に詳細に記載されているように、列ベクトルインデックスをプリコーディングベクトルとして使用することが好ましい。
図13から分かるように、ワンショットモードの送信装置においては、列ベクトルがコードブックから選択され、プリコーディング行列として使用される。図13に示されている例では、4つの送信アンテナを利用し、すなわちNt=4である。ワンショットモードの受信装置では、例えば、図13に示すようにチャネル容量を最大化するために、同じコードブックすなわち同じ行列から列ベクトルがしかるべく選択される。次いで、好ましい列の部分が、送信装置に通知される。トラッキングモードでは、送信装置が、前述したように通知された更新用行列を以前のプリコーディング行列へ適用する。受信装置は、前述したように最適化された更新用行列のインデックスを評価し、これを送信装置へフィードバックする。トラッキングモードでは、ワンショットモードで決定される初期のプリコーディング行列が、ワンショットモードを使って設定される。その後初期のプリコーディング行列は、トラッキングモードを使って更新できる。
図14は、信号スキームの一実施形態を示している。シグナリングワードは、シグナリングワード1400に基づく複数の桁を有するものとする。図14に示した実施形態では、シグナリングワード1400は、トラッキングモードとワンショットモードのどちらが使用されるかを示すインジケータをその第1桁に含んでいる。その他の桁は、トラッキングモードの場合にはコードブックインデックスを、ワンショットモードでは行列の列部分をそれぞれ表す。再度、4つの送信アンテナ、すなわちNt=4の例について説明すると、2つのサンプルコードワード1410及び1420が得られる。サンプルシグナリングワード1410は、その第1桁にワンショットモードを示す1を含んでいる。したがって、送信装置は、残りの桁が列部分のインデックスC1を表すことを潜在的に認識する。シグナリングワード1420を受け取ると、送信装置は、第1桁が0であることによりトラッキングモードが使用されていることを認識する。この場合、シグナリングワードの残りの4桁は、例えば、C2からC17までのコードブックのコードブックインデックスを表す。図14で、トラッキングモードとワンショットモードとについて説明したコードブックは、B=17を個数とする行列を含み、そのうちの第1のものC1はワンショットモード専用であり、C2からC17まではトラッキングモード専用である。
5ビットのインデックスの第1ビットは、トラッキングモードとワンショットモードとのどちらが使用されているかを示すビットである。その他のビットは、それぞれ、ワンショットの場合には列の添字であるインデックスであり、トラッキングの場合にはコードブックインデックスである。このように、同じフィードバックビットが両方のモードで使用される。
2つのモードの切替えが、所定時間のスキームによって定期的に行われる場合は、図14の第1ビットxは明らかに不要であり、省略できる。前述した各実施形態は、例えば、OFDM(直交波周波数分割多重)システムなどと直接組み合わせることもできる。この場合、プリコーディングは、副搬送波または副搬送波のチャンクについて行う必要がある。一般に、これらの実施形態は、任意の複数の接続スキームと共に使用できる。
図15は、一実施形態を用いて達成可能な容量の改善を表すグラフである。図15には、本実施形態とワンショットモードのみの従来スキームとの場合の、平均SNRに対する2つの容量の図がb/(s Hz)単位で示されている。例示したシナリオでは、送信アンテナの数をNt=4とし、受信アンテナの数をNr=2とし、データストリームの数をNs=2とする。ある環境において厳しい無線チャネルの変化が予測されるとき、従来のスキームはワンショットモードだけを使用する一方、本実施形態は、前述の切替え機構を利用することができる。本実施形態を用いて達成される容量を上方に示し、従来の概念を用いて達成される容量を図15の下方に示している。本実施形態は、1つの予備ビットをモードインジケータとして使い、約0.5b/(s Hz)の容量の利得を達成できることが分かる。
図16aは、フィードバックビット数に対するb/(s Hz)単位のリンク容量を評価したグラフである。図16aに示した容量のグラフのシミュレーションにおいて、送信アンテナの数をNt=4、受信アンテナの数をNr=2、データストリームの数をNs=2としている。このグラフでは、従来のスキームが丸印で示されており、本実施形態が十字印で示されている。本実施形態は、使用されるフィードバックビット数とは無関係により高い容量を達成できることが分かる。したがって、本実施形態の利点は、より高いリンク容量及びシステム容量を提供するということである。
図16bは、平均SNRに対してリンク容量をb/(s Hz)単位で表した別のグラフである。図16bに示したシミュレーションでは、送信アンテナの数をNt=4とし、受信アンテナの数をNr=2とし、データストリームの数をNs=2としている。グラフには、3つの容量のグラフ、すなわち、十字印で示されている本発明に係る手法のものと、丸印で示されている従来の手法のものと、理論的なアッパーバウンド(シャノン限界)のものとが示されている。グラフには、本発明に係る手法の容量が、従来の手法の容量よりもアッパーバウンドに近いことが示されている。したがって、実施形態は、リンクまたはシステムの容量が、従来の手法のものよりも大きいという利点を提供する。
要約すると、実施形態は、プリコーディングを使ってMIMO伝送システムにおいてより大きい容量が達成できるという利点を提供する。さらに、実施形態では、従来の手法よりも少ないフィードバックで済む。これによって、MIMOシステムのスペクトル効率が改善され、少ないフィードバックによる追加的な容量を利用することができる。
本発明の方法のいくつかの実施の要件に応じて、本発明に係る方法は、ハードウェアとしてもソフトウェアとしても実施できる。その実施は、デジタル記憶媒体、特にプログラム可能なコンピュータシステムと協働して本発明の方法を実行する電子的に読取り可能な制御信号が記憶されているディスク、DVDまたはCDを使って行うことができる。したがって、一般に本発明は機械可読媒体であって、プログラムコードがコンピュータに対して本発明に係る方法を実行させる。したがって、言い換えると、本発明に係る方法は、本発明の方法の少なくとも1つをコンピュータに実行させるプログラムコードを含むコンピュータプログラムである。
受信装置の一実施形態を示すブロック図である。 受信装置の別の実施形態を示すブロック図である。 送信装置の一実施形態を示すブロック図である。 送信装置の別の実施形態を示すブロック図である。 MIMO伝送システムの一実施形態を示すブロック図である。 コードブック生成装置の一実施形態を示すブロック図である。 複数の更新用行列を求める方法の一実施形態を示す説明図である。 複数の更新用行列を求める方法の一実施形態の疑似コードを示す説明図である。 それぞれの実施形態により達成可能な容量の改善を示すグラフである。 受信装置の別の実施形態を示すブロック図である。 受信装置の別の実施形態を示すブロック図である。 送信装置の別の実施形態を示すブロック図である。 送信装置の別の実施形態を示すブロック図である。 完全なプリコーディング更新情報及び差分のプリコーディング更新情報を用いてプリコーディング情報を更新する方法の一実施形態を示す説明図である。 プリコーディング情報を提供する方法の一実施形態を示す説明図である。 それぞれの実施形態により達成可能な容量の改善を示すグラフである。 それぞれの実施形態による容量の改善を表すシミュレーション結果のグラフである。 それぞれの実施形態により達成可能な信号対雑音比の平均に対する容量の改善を表すシミュレーション結果のグラフである。 一般的なMIMOシステムを表す説明図である。 時間軸に対するモバイル無線チャネルのチャネル係数のグラフである。 従来の受信装置の構造を表すブロック図である。 送信装置のブロック図である。

Claims (30)

  1. プリコーディング情報を提供する受信装置(700)であって、
    イベントを検出する検出部(710)と、
    前記イベントの発生の検出に応じて第1の時刻に完全なプリコーディング情報を送信し、前記第1の時刻とは異なる第2の時刻に差分プリコーディング情報を送信する送信ユニット(720)と
    を備える受信装置(700)。
  2. 前記検出部(710)が、前記完全なプリコーディング情報が送信された先の時刻から所定の時間が経過したことを前記イベントとして検出するか、または通信リンクにとって前記差分プリコーディング情報よりも前記完全なプリコーディング情報が有利である状況を前記イベントとして検出する、請求項1に記載の受信装置(700)。
  3. チャネル推定値を提供するチャネル推定部と、以前のプリコーディング情報を記憶するメモリとをさらに備え、
    前記検出部(710)が、前記チャネル推定値と前記以前のプリコーディング情報とに基づいて、前記完全なプリコーディング情報がより有利である状況を検出する、請求項1または2に記載の受信装置(700)。
  4. 前記検出部(710)が、さまざまな前記完全なプリコーディング情報とさまざまな前記差分プリコーディング情報とに基づいて、前記完全なプリコーディング情報がより有利である状況を検出する、請求項2または3に記載の受信装置(700)。
  5. 前記送信ユニット(720)が、前記完全なプリコーディング情報を送信するか、または前記差分プリコーディング情報を送信するかを表すインジケータを送信する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の受信装置(700)。
  6. 限定的な一連の完全なプリコーディング情報を有する完全なプリコーディング情報のコードブックと、限定的な一連の差分プリコーディング情報を有する差分プリコーディング情報のコードブックとをさらに備える請求項1〜5のいずれか一項に記載の受信装置(700)。
  7. 前記完全なプリコーディング情報のコードブックと前記差分プリコーディング情報のコードブックとが、1つのプリコーディング情報のコードブックに含まれている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の受信装置(700)。
  8. 第1の数の送信アンテナと第2の数の受信アンテナと用いた伝送スキームにおいて、送信装置におけるプリコーディングを制御し、ここで、前記第1の数が1より大きく、前記第2の数が1以上であり、
    受信信号に基づいて前記送信装置と前記受信装置(700)との間の無線チャネルを推定して、無線チャネル推定値を求めるチャネル推定部と、
    更新用コードブックに含まれている更新情報項目と以前のプリコーディング行列とに基づいて、新たなプリコーディング行列を提供する処理ユニットと、
    前記新たなプリコーディング行列のうち、前記無線チャネル推定値に基づく最適化基準を満たす新たなプリコーディング行列をサーチするサーチャと、
    該新たなプリコーディング行列と関連付けられる更新用行列のインデックスを送信する送信ユニットと
    を備える請求項1〜7のいずれか一項に記載の受信装置(700)。
  9. 前記完全なプリコーディング情報のコードブックまたは前記差分プリコーディング情報のコードブックを記憶する記憶媒体をさらに備えており、
    前記完全なプリコーディング情報のコードブックまたは前記差分プリコーディング情報のコードブックが、プリコーディングにおいて用いられる少なくとも2つの更新用行列を含み、
    前記更新用行列のそれぞれが、更新用行列のインデックスと関連付けられ、
    前記更新用行列が、第1の行列を求めるステップと、ある相関度により該第1の行列と関連付けられる第2の行列を求めるステップと、前記第1の行列と前記第2の行列とを合成して1つの更新用行列を求めるステップとにより求められ、
    ここで、異なる更新用行列を計算するために、異なる第1の行列と同じ相関度、または、異なる相関度が用いられる、請求項6〜8のいずれか一項に記載の受信装置(700)。
  10. マルチキャリア信号を受信し、前記マルチキャリア信号における各搬送波または一連の搬送波のプリコーディング情報を提供する請求項1〜9のいずれか一項に記載の受信装置(700)。
  11. 行列コードブックのインデックスに関するプリコーディング情報を提供する請求項1〜10のいずれか一項に記載の受信装置(700)。
  12. 行列コードブックに基づいて差分プリコーディング情報を提供し、
    ここで、前記行列コードブックが、完全なプリコーディング情報のための特別なコードブックのインデックスを有しており、
    前記完全なプリコーディング情報が、完全なプリコーディング行列の1つ以上の列ベクトルに基づいて提供される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の受信装置(700)。
  13. プリコーディング情報を提供する方法であって、
    イベントの発生を検出するステップと、
    前記イベントの発生の検出に応じて第1の時刻に完全なプリコーディング情報を送信するステップと、
    前記第1の時刻とは異なる第2の時刻に差分プリコーディング情報を送信するステップと
    を含む方法。
  14. 請求項13に記載の方法をコンピュータに実行させるプログラムコードを含むコンピュータプログラム。
  15. プリコーディングを用いて信号を送信する送信装置(800)であって、前記プリコーディングは、プリコーディング情報に基づいて更新されるものであり、
    イベントを検出する検出部(810)と、
    前記イベントの発生の検出に応じて第1の時刻に完全なプリコーディング情報を用いて更新を行い、前記第1の時刻とは異なる第2の時刻に差分プリコーディング情報を用いて更新を行う手段(820)と
    を備える送信装置(800)。
  16. 前記検出部(810)が、前記完全なプリコーディング情報を受信した先の時刻から所定の時間が経過したことを前記イベントとして検出するか、または通信リンクにとって前記差分プリコーディング情報よりも前記完全なプリコーディング情報が有利である状況を前記イベントとして検出する、請求項15に記載の送信装置(800)。
  17. 前記完全なプリコーディング情報または前記差分プリコーディング情報を受信するレシーバをさらに備える請求項15または16に記載の送信装置(800)。
  18. 前記受信装置は、前記完全なプリコーディング情報が前記差分プリコーディング情報よりも有利である状況が発生しているかどうかのインジケータを提供するものである、請求項17に記載の送信装置(800)。
  19. 前記インジケータが、受信した前記完全なプリコーディング情報または前記差分プリコーディング情報に基づくものである、請求項18に記載の送信装置(800)。
  20. 以前のプリコーディング情報を記憶するメモリをさらに備え、
    前記差分プリコーディング情報が、前記以前のプリコーディング情報へ適用される、請求項15〜19のいずれか一項に記載の送信装置(800)。
  21. 限定的な一連の完全なプリコーディング情報を有する完全なプリコーディング情報のコードブックと、限定的な一連の差分プリコーディング情報を有する差分プリコーディング情報のコードブックとをさらに備える請求項15〜20のいずれか一項に記載の送信装置(800)。
  22. 前記完全なプリコーディング情報のコードブックと前記差分プリコーディング情報のコードブックとが、1つのプリコーディング情報のコードブックに含まれている、請求項15〜21のいずれか一項に記載の送信装置(800)。
  23. 第1の数の送信アンテナと第2の数の受信アンテナとを用いた伝送スキームにおいて、更新されたプリコーディング行列を用いてプリコードされた信号をさらに送信し、ここで、前記第1の数が1より大きく、前記第2の数が1以上であり、
    更新インデックスを受信する受信ユニットと、
    異なる更新情報項目を有するコードブックを記憶する記憶手段であって、前記更新情報項目のそれぞれが、それ自体に関連付けられている更新インデックスを有する、記憶手段と、
    受信した前記更新インデックスと前記コードブック内で関連付けられている前記更新情報項目とを用いて、少なくとも2つの行と少なくとも2つの列とを有する更新用行列を求める更新用行列のジェネレータと、
    以前に使用されたプリコーディング行列と更新用行列とを合成して、更新されたプリコーディング行列を求めるコンバイナと
    をさらに備える請求項15〜22のいずれか一項に記載の送信装置(800)。
  24. 前記完全なプリコーディング情報のコードブックまたは前記差分プリコーディング情報のコードブックを記憶する記憶媒体をさらに備えており、
    前記完全なプリコーディング情報のコードブックまたは前記差分プリコーディング情報のコードブックが、プリコーディングにおいて用いられる少なくとも2つの更新用行列を有し、
    前記更新用行列のそれぞれが更新用行列のインデックスと関連付けられ、
    前記更新用行列が、第1の行列を求めるステップと、ある相関度により該第1の行列と関連付けられる第2の行列を求めるステップと、前記第1の行列と前記第2の行列とを合成して1つの更新用行列を求めるステップとにより求められ、
    ここで、異なる更新用行列を求めるために、異なる第1の行列と同じ相関度、または、異なる相関度が用いられる、請求項15〜23のいずれか一項に記載の送信装置(800)。
  25. マルチキャリア信号を送信し、前記マルチキャリア信号における各搬送波または一連の搬送波を前記差分プリコーディング情報または前記完全なプリコーディング情報を用いてプリコードする請求項15〜24のいずれか一項に記載の送信装置(800)。
  26. 行列コードブックのインデックスに基づいてプリコーディングを行う請求項15〜25のいずれか一項に記載の送信装置(800)。
  27. 前記行列コードブックが、前記完全なプリコーディング情報のための特別なコードブックのインデックスを有し、
    前記完全なプリコーディング情報が、ある完全なプリコーディング行列の1つ以上の列ベクトルに基づいて提供される、請求項26に記載の送信装置(800)。
  28. プリコーディング情報を更新する方法であって、
    イベントを検出するステップと、
    前記イベントの発生の検出に応じて第1の時刻に完全なプリコーディング情報を用いて更新を行うステップと、
    前記第1の時刻とは異なる第2の時刻に差分プリコーディング情報を用いて更新を行うステップと
    を含む方法。
  29. 請求項28に記載の方法をコンピュータに実行させるプログラムコードを含むコンピュータプログラム。
  30. 請求項15に記載の送信装置に対して、請求項28に記載の方法を実行させるフィードバック信号のフォーマットを有する、プリコーディングのために送信されるフィードバック信号。
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