JP2008123904A - 回転式電子部品の防滴構造 - Google Patents

回転式電子部品の防滴構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2008123904A
JP2008123904A JP2006308008A JP2006308008A JP2008123904A JP 2008123904 A JP2008123904 A JP 2008123904A JP 2006308008 A JP2006308008 A JP 2006308008A JP 2006308008 A JP2006308008 A JP 2006308008A JP 2008123904 A JP2008123904 A JP 2008123904A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drip
base
electronic component
rotary electronic
proof
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006308008A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Mogi
哲也 茂木
Akira Takaoka
亮 高岡
Shinichi Yamaguchi
眞一 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teikoku Tsushin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Teikoku Tsushin Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teikoku Tsushin Kogyo Co Ltd filed Critical Teikoku Tsushin Kogyo Co Ltd
Priority to JP2006308008A priority Critical patent/JP2008123904A/ja
Publication of JP2008123904A publication Critical patent/JP2008123904A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rotary Switch, Piano Key Switch, And Lever Switch (AREA)

Abstract

【課題】簡単な構造で容易に防滴を行うことができる回転式電子部品の防滴構造を提供する。
【解決手段】基台20と、フレキシブル回路基板50と、回転体110と、回転体110の回転によって電気的出力を変化する電気的機能部(摺動子130等)とを具備する。基台20上の電気的機能部の周囲を囲む位置に防滴部材70を設置する。防滴部材70と回転体110との間に電気的機能部内への液体の侵入を防止する液体侵入防止機構を設ける。液体侵入防止機構は、防滴部材70に設けたリング状の凹部(液溜り部)73内に回転体110に設けたリング状の凸部121を挿入することで構成される。フレキシブル回路基板50から引き出されている引出部53を基台20中に設けた挿通孔23を介して基台20の裏面側に引き出すとともに、この挿通孔23の上部を防滴部材70によって覆う。
【選択図】図2

Description

本発明は回転式電子部品に関し、特に内部の電気的機能部に液体が侵入するのを効果的に防止できる回転式電子部品の防滴構造に関するものである。
従来、デジタルカメラや携帯電話機等の各種携帯機器、コンピュータ、自動車用電装部品、各種OA機器、ゲーム機等を操作するデバイス等として、回転式電子部品が使用されている。そしてこの種の回転式電子部品の中には、内蔵した電気的機能部に水等の液体が触れないよう、防滴構造(完全防水ではないが、ある程度水の侵入を防ぐ構造)を設けたものがある。
しかしながら従来の防滴構造において、回転体等の可動側部材と、回路基板やこれを載置する基台等の固定側部材との間の防滴を簡便な構造で効果的に行うことができるものはなかった。また回路基板としてフレキシブル回路基板を用いた場合、このフレキシブル回路基板から引出部が回転式電子部品の外部に引き出されるが、回転式電子部品の内部又は周囲に浸入した水がこの引出部を伝って引出部先端側のコネクタやコネクタを取り付けた主基板等に侵入していくのを簡便な構造で効果的に防止できるものもなかった。
実用新案登録第2566719号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、回転体等の可動側部材とフレキシブル回路基板や基台等の固定側部材との間の防滴と、フレキシブル回路基板から引き出される引出部部分の防滴とを簡単な構造で容易に行うことができる回転式電子部品の防滴構造を提供することにある。
本願請求項1に記載の発明は、基台と、前記基台上に設置されるフレキシブル回路基板と、前記フレキシブル回路基板上に回転自在に設置される回転体と、前記フレキシブル回路基板と回転体との間に設置され前記回転体の回転によって電気的出力を変化する電気的機能部と、を具備する回転式電子部品の防滴構造において、前記基台上の前記電気的機能部の周囲を囲む位置に防滴部材を設置するとともに、この防滴部材と前記回転体との間に前記電気的機能部内への液体の侵入を防止する液体侵入防止機構を設け、一方前記フレキシブル回路基板から引き出されている引出部を前記基台に設けた挿通孔を介して基台の裏面側に引き出すとともに、この挿通孔が前記防滴部材に内包される基台位置に設けられていることを特徴とする回転式電子部品の防滴構造にある。ここで挿通孔が前記防滴部材に内包される基台位置とは、挿通孔が防滴部材によって覆われる基台の位置、あるいは防滴部材に囲まれる基台の位置をいう。
本願請求項2に記載の発明は、前記挿通孔は、その上部が前記防滴部材によって覆われる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の回転式電子部品の防滴構造にある。
本願請求項3に記載の発明は、前記基台の裏面側に引き出された引出部は、基台の下面側に取り付けられる取付部材と前記基台の裏面との間に挟持されることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転式電子部品の防滴構造にある。
本願請求項4に記載の発明は、前記液体侵入防止機構は、前記防滴部材に設けたリング状の凹部内に、前記回転体に設けたリング状の凸部を挿入することで構成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の回転式電子部品の防滴構造にある。
本願請求項5に記載の発明は、前記防滴部材に設けた凹部は液溜り部であり、内側の土手の高さを外側の土手の高さよりも高くしたことを特徴とする請求項4に記載の回転式電子部品の防滴構造にある。
本願請求項6に記載の発明は、前記基台の裏面には前記フレキシブル回路基板の引出部を収納する深さの凹状の引出部収納部を設け、さらに基台の外周から引出部を引き出す部分の引出部収納部の幅を引出部の幅と略同一にしたことを特徴とする請求項3に記載の回転式電子部品の防滴構造にある。
請求項1に記載の発明によれば、基台上に設置した防滴部材と回転体との間に液体侵入防止機構を設けるという簡単な構造で、容易に回転体と基台の間から電気的機能部に液体が浸入するのを防止でき、同時に挿通孔を防滴部材に内包される基台位置に設けたので、基台の裏面側に引き出したフレキシブル回路基板の引出部に基台上に浸入した水が浸入することはなく、引出部を伝って引出部を接続する主基板などの他の回路に液体が浸入するのを容易に防止できる。
請求項2に記載の発明によれば、たとえ液体が防滴部材の内部側(電気的機能部設置部)内にまで浸入したとしても、浸入した液体が挿通孔内に浸入することはなく、引出部を伝って引出部を接続する主基板などの他の回路に液体が浸入するのを防止できる。
請求項3に記載の発明によれば、たとえ挿通孔内に液体が浸入したとしても、引出部を伝って外方に引き出した引出部に伝わって行くことを防止できる。
請求項4に記載の発明によれば、簡単な構造の液体侵入防止機構によって容易に防滴が図れる。
請求項5に記載の発明によれば、防滴部材の凹部を液溜り部としたので、この凹部から電気的機能部に浸入しようとする液体をここに溜めることで容易に防滴が図れる。特に凹部はリング状なので、溜めることができる液の量を多くでき効果的である。さらに土手の高さを外側よりも内側の方を高くしたので、溜まった液体は外側の土手から排出され易く、この点からも効果的な防滴が図れる。
請求項6に記載の発明によれば、たとえ挿通孔内に液体が浸入したとしても、引出部収納部内から外部への液体の浸入をその出口部分で効果的に防止できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の1実施形態にかかる回転式電子部品1の斜視図、図2は回転式電子部品1の概略断面図(図1のA−A断面図)、図3は回転式電子部品1を上側から見た分解斜視図(その上側部分)、図4は回転式電子部品1を上側から見た分解斜視図(その下側部分)、図5は回転式電子部品1を下側から見た分解斜視図(その上側部分)、図6は回転式電子部品1を下側から見た分解斜視図(その下側部分)である。
これらの図に示すように回転式電子部品1は、取付部材(以下「取付板」という)10上に、基台20と、フレキシブル回路基板50と、防滴部材70と、回転体110と、押え部材(以下「押え板」という)140とを設置して構成されている。以下各構成部品について説明する。
取付板10はこの実施形態では硬質の平板(この実施形態ではステンレスの板金)であり、その1辺にはこれを半円形状に突出する突出部11が設けられている。また突出部11を設けた側の辺近傍の3ヶ所と、その辺から所定距離離れた位置の2ヶ所には複数(5つ)の上下に貫通する小孔からなる取付部13が設けられている。
基台20は合成樹脂(この実施形態ではABS樹脂であるが、PBT樹脂やPOM樹脂等でも良い)の成形品であり、略平板状で前記取付板10上に載置される外形寸法の基部21と、基部21の上面の略中央から上方向に向かって立設する軸部35とを具備して構成されている。基部21の所定位置にはスリット状に上下に貫通する挿通孔23が設けられ、また基部21上面の挿通孔23近傍位置には複数(2つ)の小突起からなる係止部25が設けられ、また基部21上面の軸部35の周囲4ヶ所(下記する防滴部材70の下面に設けた係止取付部83に対向する位置)には円形の上下に貫通する孔からなる取付部27が設けられている。基部21の裏面(下面)の略中央には下記するフレキシブル回路基板50の引出部53を収納する外形と深さ(フレキシブル回路基板50の厚みと略同一の厚み寸法)の凹状の引出部収納部29が設けられている。引出部収納部29の1辺近傍には前記挿通孔23が接続しており、また引出部収納部29の基部21の外周辺に到達している引出口(即ち基台20の外周から引出部53を引き出す部分)291の幅を下記する引出部53の幅と略同一にし、同時にその深さを他の引出部収納部29の深さより浅くしている。また基部21の裏面の前記取付板10の各取付部13に対向する位置にはこれらに挿入される外形寸法の柱状に突出する取付係止部31が設けられている。また基部21の裏面の各取付部27はその内径を大きくしてなるカシメ部収納部27aとなっていて下記する防滴部材70の係止取付部83先端の熱カシメ部分を収納するようになっている。一方軸部35の先端近傍部分の外周面は平行に切り欠かれて横断面略小判型に形成されその上面中央に凹部を設けた固定部37となっている。
フレキシブル回路基板50は略円形の基板本体部51の外周から帯状の引出部53を引き出して構成されている。フレキシブル回路基板50は可撓性のある合成樹脂フイルムを用いており、その材質としてこの実施形態ではポリエチレンテレフタレート(PET)フイルムを用いているが、他の各種材料(例えばポリフェニレンスルフイド(PPS)フイルム、ポリイミド(PI)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フイルム、等)を用いても良い。引出部53は基板本体部51の外周からその半径方向外側に向けて突出した後、同一平面内で略直角に屈曲した形状を有しており、図4,図6では引出部53をその根元近傍部分で180°折り曲げた状態(回転式電子部品1を組み立てた状態での屈曲形状)を示しているが、組み立てる前のフレキシブル回路基板50には折り曲げ部分はなく、全て同一平面となっている。基板本体部51の中央には円形の貫通孔からなる軸部挿通部55が設けられ、また基板本体部51の上面には下記する摺動子130が摺接することでその電気的出力を変化する電気的機能部である摺接パターン57が設けられている。摺接パターン57は例えば抵抗体パターンやスイッチパターン等であり、例えば導電ペーストや抵抗体ペーストを印刷する方法や、金属箔をエッチングする方法等によって形成される。摺接パターン57からは図示しない回路パターンが前記引出部53に引き出され、引出部53の先端には回路パターンを露出することで例えば主基板のコネクタに接続される接続部59となっている。また基板本体部51から引出部53を引き出す根元部分の両側には、前記基台20の各係止部25を挿入する小孔からなる取付係止部61が設けられている。
防滴部材70は、合成樹脂(この実施形態ではABS樹脂であるが、PBT樹脂やPOM樹脂等でも良い)の成形品を略平板のリング状に成形して構成されている。防滴部材70の中央には円形の貫通孔からなる電気的機能部設置部71が設けられ、またその上面にはリング状の凹部からなる液溜り部73が設けられている。液溜り部73は図2に示すように、内側のリング状の土手731の高さを、外側のリング状の土手733の高さよりも高くしている。液溜り部73は液体侵入防止機構の一部を構成する。防滴部材70の外周側面からはその外方に向かって前記基台20の挿通孔23及びこれに挿入される引出部53を覆う舌片状(略矩形状)の覆い部75が突出して設けられている。覆い部75の下面には、基台20上の引出部53を収納する引出部53の厚みと略同一の深さの凹部からなる収納部77が設けられ、また収納部77と電気的機能部設置部71とを連結する部分には2つの凹部からなる係止部逃げ穴79が設けられている。これら係止部逃げ穴79は前記基台20に設けた係止部25(熱カシメした頭部)を収納する。また防滴部材70の下面の前記各基台20の取付部27に対向する位置には、取付部27に挿入する寸法形状の突起からなる係止取付部83が複数(4つ)設けられている。
回転体110は、合成樹脂(この実施形態ではABS樹脂であるが、PBT樹脂やPOM樹脂等でも良い)の成形品を略平板の円形に成形して構成されている。回転体110の上面中央には略円形の凹部からなるクリック機構収納部111が設けられ、クリック機構収納部111の底面中央には円形の貫通孔からなる軸部取付部113が設けられている。軸部取付部113は前記基台20の軸部35を回動自在に挿入する寸法に形成されている。クリック機構収納部111の内周面は、凹凸を繰り返すクリック係合部115となっている。回転体110の下面の前記軸部取付部113の周囲は円形の平面からなる摺動子取付面117となっており、摺動子取付面117には2本の下方向に向かって突出する小突起からなる摺動子取付部119が設けられている。摺動子取付面117の外方は、基台20から離れる方向にリング状に一段下がっており、下がった面123の外側にその面123から下方向(基台20に近づく方向)に突出するリング状の凸部121が設けられ、さらにその外側には面123よりも少し下方向に高くなっている面125が設けられている。凸部121は前記防滴部材70の液溜り部73を構成する凹部内に挿入される位置に設けられる。回転体110の外周側面は多数の凹凸からなるつまみ部125となっている。凸部121は液体侵入防止機構の一部を構成する。摺動子取付面117には電気的機能部である摺動子130が取り付けられる。摺動子130は弾性金属板製であり、平板状の基部131の1辺から3本の摺動冊子133を突出し、それらの先端を下方向に凸となるように屈曲してなる弾接部135として構成されている。基部131には前記回転体110の摺動子取付部119を挿入する小孔からなる取付固定部137が設けられている。
押え板140は、合成樹脂(この実施形態ではABS樹脂であるが、PBT樹脂やPOM樹脂等でも良い)の成形品を略平板の円形に成形して構成されている。押え板140の中央には図2に示すように、上下に貫通する軸部取付部141が設けられている。軸部取付部141の下部は前記基台20の軸部35を挿入する寸法の軸部収納部141aとなっており、また軸部収納部141aの上部は前記軸部35の先端の固定部37を嵌合する固定部嵌合部141bとなっており、固定部嵌合部141bの上部は固定部37をカシメるカシメ部収納部141cとなっている。押え板140の下面には、中央から半径方向外方に向けて略矩形状に突出するクリック機構設置部147が設けられ、その先端側の端面には円形の凹部からなるクリック機構収納部149が設けられている。クリック機構収納部149には、コイルバネ(圧縮コイルバネ)151と金属製の球からなるクリック体153が収納される。
回転式電子部品1の組立方法を説明すると、まず予め回転体110の摺動子取付面117に摺動子130の基部131を当接し、その際回転体110の摺動子取付部119を摺動子130の取付固定部137に挿入しその先端を熱カシメして固定しておく。そして基台20上にフレキシブル回路基板50の基板本体部51を載置し、その際軸部35を軸部挿通部55に挿通し、同時に引出部53を基台20の挿通孔23に挿通し、同時に基台20の一対の係止部25にそれぞれフレキシブル回路基板50の取付係止部61を挿入してそれらの先端を熱カシメすることで基台20上に基板本体部51を取り付ける。
次に基台20の上面に防滴部材70を載置し、その際基台20の軸部35を防滴部材70の電気的機能部設置部71に挿入し、同時に防滴部材70の係止取付部83を基台20の取付部27に挿入し、その先端を基台20の下面で熱カシメする。このとき挿通孔23はその上部が防滴部材70によって覆われ、同時に引出部53の基台20の上面側にある部分は防滴部材70の収納部77に収納されて覆われ、また基板本体部51は電気的機能部設置部71内に露出する。防滴部材70の下面は基台20の上面に密着することで、両者間には隙間が無い状態となる。次に防滴部材70上に回転体110を設置し、その際基台20の軸部35を回転体110の軸部取付部113に回転自在に挿入する。このとき防滴部材70の液溜り部73を構成する凹部内の略中央に回転体110の凸部121が挿入される。そのとき凸部121の先端は液溜り部73の底面から少し離れており、当接していない。これら凹部である液溜り部73と凸部121とによって液体侵入防止機構が構成される。またこのとき摺動子130の弾接部135はフレキシブル回路基板50の摺接パターン57に弾接している。次にクリック機構収納部149にコイルバネ151とクリック体153とを収納した押え板140を回転体110上に設置し、その際クリック機構設置部147をクリック機構収納部111内に収納し、同時に軸部35を押え板140の軸部取付部141に挿入し、軸部35先端の固定部37を固定部嵌合部141bに挿入して嵌合し、固定部37の先端をカシメ部収納部141c内で熱カシメすることで押え板140を軸部35に固定する。このときクリック体153はコイルバネ151の弾発力によって回転体110のクリック係合部115に弾接する。
次に基台20の裏面側に引き出した引出部53を基台20の挿通孔23の部分で基台20の裏面に折り曲げ、基台20の引出部収納部29内に収納し、その状態のまま基台20の下面に取付板10を設置する。このとき引出部53は引出部収納部29の引出口291の部分から外部に突出する。そして基台20の各取付係止部31が取付板10の各取付部13に挿入されるので、その先端を取付板10の裏面で熱カシメすれば、この回転式電子部品1が完成する。
以上のようにして組み立てられた回転式電子部品1において、回転体110を回転すると、回転体110と共に摺動子130が回転し、その弾接部135が摺接パターン57上を摺動し、その電気的出力(摺接パターン57がスイッチパターンの場合はオンオフ信号、抵抗体パターンの場合は抵抗値)が変化する。電気的出力は引出部53の接続部59から外部の回路に取り出される。
一方図2に示すようにこの回転式電子部品1は、例えば同図に一点鎖線で示すようなケース160内に収納される。ケース160は例えばABS樹脂製であり、回転式電子部品1の回転体110の外周の一部を外部に露出する切り欠き部161を設けている。ケース160の切り欠き部161の周囲の部分は、回転式電子部品1の取付板10や基台20や押え板140の外周側面に当接することで、この隙間からケース160内部に液体が浸入しないようにしている。
そしてケース160が液体に触れるなどして切り欠き部161から液体が浸入すると、液体は回転体110と防滴部材70との間から電気的機能部設置部71内に浸入しようとするが、その周囲には凹部である液溜り部73と凸部121とからなる液体侵入防止機構が設置されているので、液溜り部73の土手731,733先端と回転体110の下面間の隙間と、凸部121先端と液溜り部73の底面間の隙間が、液体浸入のための抵抗を大きくして(または浸入までの水路の長さを長くして)、水の浸入を防止する。またたとえこれら狭い隙間を液体が通り抜けたとしても、その液体は液溜り部73に溜まるので、内側の土手731を越えて電気的機能部設置部71側に侵入することはない。特に液溜まり部73は電気的機能部設置部71の周囲を囲むように設置されているので、溜めることができる液体の容量が大きく、好適である。さらに液体が液溜り部73に満水になっても、外側の土手733の方が内側の土手731よりも低いので、外側の土手733から外方に溢れ出し、内側の土手731を越えて電気的機能部設置部71内に溢れ出すことはない。即ち基台20上に設置した防滴部材70と回転体110との間に液体侵入防止機構(液溜り部73と凸部121)を設けるという簡単な構造で、容易に回転体110と基台20の間から電気的機能部(摺動子130と摺接パターン57)に液体が浸入するのを防止できる。
またフレキシブル回路基板50から引き出されている引出部53を基台20に設けた挿通孔23を介して基台20の裏面側に引き出すとともに、この挿通孔23の上部が防滴部材70によって覆われているので、たとえ液体が防滴部材70の内部側(電気的機能部設置部71)内にまで浸入したとしても、浸入した液体が挿通孔23内に浸入することはなく、引出部53を伝って引出部53を接続する主基板などの他の回路に液体が浸入するのを防止できる。
なおこの実施形態では挿通孔23の上部を防滴部材70によって覆ったが、本発明では、挿通孔23が防滴部材70に内包される基台20位置に設けられていればよい。ここで挿通孔23が防滴部材70に内包される基台20位置とは、前述のような挿通孔23が防滴部材70によって覆われる基台20の位置、あるいは防滴部材70に囲まれる基台20の位置をいう。防滴部材70に囲まれる基台20の位置とは、具体的には挿通孔23を防滴部材70の電気的機能部設置部71内に露出する位置である。挿通孔23を防滴部材70の電気的機能部設置部71内に露出する場合でも、前記液溜まり部73などによる液体侵入防止機構によって液体が防滴部材70の内部側(電気的機能部設置部71)に浸入しない以上、挿通孔23を通して基台20の裏面側に引き出したフレキシブル回路基板50の引出部53に基台20上に浸入した水が浸入することはなく、引出部53を伝って引出部53を接続する主基板などの他の回路に液体が浸入するのを容易に防止できる。
またこの実施形態によれば、基台20の裏面側に引き出された引出部53は、基台20の下面側に取り付けられる取付板10と基台20の裏面との間に挟持されているので液体が侵入する隙間は小さく、また基台20の下面側に侵入するまでの進入経路を長く取ることができ、たとえ挿通孔23内に液体が浸入したとしても、引出部53を伝って外方に引き出した引出部53に伝わって行くことを効果的に防止できる。
またこの実施形態によれば、基台20の裏面にフレキシブル回路基板50の引出部53を収納する深さの凹状の引出部収納部29を設け、さらに基台20の外周から引出部53を引き出す部分の引出部収納部29(引出口291)の幅を引出部53の幅と略同一にしたので(さらにこの実施形態においては引出口291の深さを他の引出部収納部29の深さより浅くして基台20と取付板10によって引出部53を強く挟持したので)、たとえ挿通孔23内に液体が浸入したとしても、引出部収納部29内から外部への液体の浸入をその出口部分(引出口291)で効果的に防止できる。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状・構造・材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば上記実施形態では回転体110に取り付けた摺動子130とフレキシブル回路基板50に設けた摺接パターン57とによって電気的機能部を構成したが、逆に回転体110に摺接パターンを設け、フレキシブル回路基板50に摺動子を取り付けて電気的機能部を構成してもよいし、またさらに別の構造であっても良い。要は電気的機能部は回転体110の回転によって電気的出力を変化する構造であればどのような構造であっても良い。
回転式電子部品1の斜視図である。 回転式電子部品1の概略断面図である。 回転式電子部品1を上側から見た分解斜視図(その上側部分)である。 回転式電子部品1を上側から見た分解斜視図(その下側部分)である。 回転式電子部品1を下側から見た分解斜視図(その上側部分)である。 回転式電子部品1を下側から見た分解斜視図(その下側部分)である。
符号の説明
1 回転式電子部品
10 取付板(取付部材)
20 基台
23 挿通孔
29 引出部収納部
50 フレキシブル回路基板
53 引出部
57 摺接パターン(電気的機能部)
70 防滴部材
73 液溜り部、凹部(液体侵入防止機構)
731 内側の土手
733 外側の土手
110 回転体
121 凸部(液体侵入防止機構)
130 摺動子(電気的機能部)
140 押え板(押え部材)

Claims (6)

  1. 基台と、
    前記基台上に設置されるフレキシブル回路基板と、
    前記フレキシブル回路基板上に回転自在に設置される回転体と、
    前記フレキシブル回路基板と回転体との間に設置され前記回転体の回転によって電気的出力を変化する電気的機能部と、を具備する回転式電子部品の防滴構造において、
    前記基台上の前記電気的機能部の周囲を囲む位置に防滴部材を設置するとともに、
    この防滴部材と前記回転体との間に前記電気的機能部内への液体の侵入を防止する液体侵入防止機構を設け、
    一方前記フレキシブル回路基板から引き出されている引出部を前記基台に設けた挿通孔を介して基台の裏面側に引き出すとともに、この挿通孔が前記防滴部材に内包される基台位置に設けられていることを特徴とする回転式電子部品の防滴構造。
  2. 前記挿通孔は、その上部が前記防滴部材によって覆われる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の回転式電子部品の防滴構造。
  3. 前記基台の裏面側に引き出された引出部は、基台の下面側に取り付けられる取付部材と前記基台の裏面との間に挟持されることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転式電子部品の防滴構造。
  4. 前記液体侵入防止機構は、前記防滴部材に設けたリング状の凹部内に、前記回転体に設けたリング状の凸部を挿入することで構成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の回転式電子部品の防滴構造。
  5. 前記防滴部材に設けた凹部は液溜り部であり、内側の土手の高さを外側の土手の高さよりも高くしたことを特徴とする請求項4に記載の回転式電子部品の防滴構造。
  6. 前記基台の裏面には前記フレキシブル回路基板の引出部を収納する深さの凹状の引出部収納部を設け、さらに基台の外周から引出部を引き出す部分の引出部収納部の幅を引出部の幅と略同一にしたことを特徴とする請求項3に記載の回転式電子部品の防滴構造。
JP2006308008A 2006-11-14 2006-11-14 回転式電子部品の防滴構造 Pending JP2008123904A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006308008A JP2008123904A (ja) 2006-11-14 2006-11-14 回転式電子部品の防滴構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006308008A JP2008123904A (ja) 2006-11-14 2006-11-14 回転式電子部品の防滴構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008123904A true JP2008123904A (ja) 2008-05-29

Family

ID=39508428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006308008A Pending JP2008123904A (ja) 2006-11-14 2006-11-14 回転式電子部品の防滴構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008123904A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105374608A (zh) * 2014-08-31 2016-03-02 惠州市德赛西威汽车电子股份有限公司 一种防水旋钮
JP2021026888A (ja) * 2019-08-05 2021-02-22 帝国通信工業株式会社 回転式電子部品

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105374608A (zh) * 2014-08-31 2016-03-02 惠州市德赛西威汽车电子股份有限公司 一种防水旋钮
CN105374608B (zh) * 2014-08-31 2017-10-24 惠州市德赛西威汽车电子股份有限公司 一种防水旋钮
JP2021026888A (ja) * 2019-08-05 2021-02-22 帝国通信工業株式会社 回転式電子部品
JP7256537B2 (ja) 2019-08-05 2023-04-12 帝国通信工業株式会社 回転式電子部品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI611637B (zh) 電子設備的防水結構
JP3186801U (ja) カードコネクタ
US20130279143A1 (en) Electronic device
US20130137283A1 (en) Receptacle connector
TWM467195U (zh) 電連接器
JP2008123904A (ja) 回転式電子部品の防滴構造
JP2008071590A (ja) 回転式電子部品
JP5459082B2 (ja) 電子部品の防滴構造
JP4718430B2 (ja) 回転式スイッチ用基板体の製造方法
JP6084555B2 (ja) 照光機構付き回転式電子部品の防滴構造
JP2008071589A (ja) 多方向押圧形スイッチ
JP4651587B2 (ja) 多機能型電子部品及びその組立方法
JP2017097989A (ja) 回転式電子部品の防滴構造
JP4703526B2 (ja) 多機能型電子部品
JP2019160812A (ja) 押圧スイッチ付き回転式電子部品
JP5628659B2 (ja) 回転式電子部品
JP2006140092A (ja) 電子部品の静電気侵入防止機構
JP5180725B2 (ja) 回転型摺動子連結体及び回転式電子部品
JP6473046B2 (ja) 回転式スイッチ
JP2017054844A (ja) 電子部品
JP6549979B2 (ja) 押圧スイッチ付き回転式電子部品
US20110073346A1 (en) Grounding mechanism for foldable electronic devices
JP4711872B2 (ja) 回転式電子部品
JP4563960B2 (ja) 電子機器
JP2007299799A (ja) 電子機器