JP2008121850A - プーリ構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つの回転体の間の回転変動を吸収するための弾性体に圧縮力のみが作用するように構成され、弾性体の寿命向上を実現することが可能なプーリ構造体を提供すること。
【解決手段】プーリ構造体1は、ベルト6が巻回されるプーリ2と、プーリ2の内側にプーリ2に対して相対回転可能に設けられたハブ3と、プーリ2とハブ3との間に形成されたダンパー室13とを備え、ダンパー室13内には、プーリ2に固定された第1プレート11と、ハブ3に固定された第2プレート12と、中間プレート15とからなる複数枚のプレートが配設されている。さらに、複数枚のプレートの間には、これらプレートに形成された係止体20,21,23により区画された複数の収容部25が周方向に所定間隔空けて配置され、これら複数の収容部25に複数の弾性体16がそれぞれ収容されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、相対回転可能に連結された2つの回転体の間の回転変動を吸収可能なプーリ構造体に関する。
従来から、相対回転可能に連結された2つの回転体の間に生じる回転変動を吸収することが可能なプーリ構造体が知られている。例えば、特許文献1に記載のプーリ構造体は、オルタネータシャフトに連結されたハブと、このハブに相対回転可能に連結されたプーリ(ダンパマス)とを有する。ハブとプーリとの間にはゴム製の弾性体が介装されており、この弾性体の弾性により、ハブとプーリの間に生じた回転変動(即ち、シャフトの回転変動)が吸収される。尚、ハブとプーリの間には、ゴム製の弾性体に加えて、作用するせん断力に応じて粘性が増大する性質を有する特殊な粘性流体が充填されている。これにより、弾性体にその弾性限界を超えるせん断応力を生じさせうる回転変動が、万が一、ハブとプーリの間に生じた場合でも、せん断応力の増加に応じて粘性流体の粘度が上昇することにより、ハブとプーリとの間の相対角変位が抑制されることから、弾性体の降伏あるいは破断による損傷が防止される。
また、特許文献2に記載のプーリ構造体においては、ベルト走行面を有するプーリ(外リム)とハブとが、板バネタイプのリブで連結されている。さらに、プーリとハブとの間には、軟質高分子材料からなる弾性体(ダンピング部材)が介装されている。
特開平8−240246号公報 米国特許第4717370号公報
ところで、ゴム等の弾性材料からなる弾性体は、一般に、圧縮力には強いが引張力には弱く、引張力が繰り返し作用する環境下では弾性体に亀裂等の破損が生じやすい。しかし、前述の特許文献1、2に記載のプーリ構造体においては、プーリとハブとの間に相対回転が生じたときに、その相対回転の方向によっては、弾性体の一部に引張力が作用し得る構造となっている。そのため、このように引張力が作用することによって弾性体の寿命低下が生じ、短期間で弾性体を交換せざるを得なくなる。
本発明の目的は、2つの回転体の間の回転変動を吸収するための弾性体に圧縮力のみが作用するように構成されて、弾性体の寿命向上を実現することが可能なプーリ構造体を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
第1の発明のプーリ構造体は、ベルトが巻回される第1回転体と、前記第1回転体の内側に、第1回転体に対して相対回転可能に設けられた第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成されたダンパー室とを備え、
前記ダンパー室内には、複数の弾性体が、周方向に沿って所定間隔空けて分離した状態で配置され、前記第1回転体と前記第2回転体との間に相対回転が生じたときに、その回転方向にかかわらず、前記複数の弾性体に圧縮力が作用するように構成されていることを特徴とするものである。
このプーリ構造体において、第1回転体と第2回転体との間に回転変動が生じたときには、これら2つの回転体の間のダンパー室内に配置された複数の弾性体により、2つの回転体の間の相対回転が吸収され、回転変動が減衰する。ここで、本発明においては、2つの回転体の間に生じた相対回転の方向にかかわらず、複数の弾性体には常に圧縮力が作用するようになっている。つまり、弾性体に引張力が作用しないことから、弾性体の寿命が高まる。また、複数の弾性体が、分離した状態で周方向(回転体の回転方向)に沿って配置されていることから、周方向の圧縮力が分散されることになり、1つの弾性体に作用する力が小さくなる。従って、弾性体に作用する圧縮力が小さくなり、弾性体が許容ひずみ以上に圧縮されて破損してしまうのが防止される。
第2の発明のプーリ構造体は、前記第1の発明において、前記第1回転体と前記第2回転体の相対向する面に、係止体が周方向に沿って所定間隔空けて設けられ、前記第1回転体と前記第2回転体とが組み合わされた状態で、両者の係止体により区画された複数の収容部が周方向に沿って配置され、これら複数の収容部に前記複数の弾性体がそれぞれ収容されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、第1回転体と第2回転体との間に相対回転が発生したときに、第1回転体の係止体と第2回転体の係止体との間で周方向(回転体の回転方向)に関する相対移動が生じることに起因して、弾性体が両係止体の間で圧縮されることから、両回転体の相対回転の方向にかかわらず、弾性体に圧縮力が作用する。
第3の発明のプーリ構造体は、前記第1の発明において、前記ダンパー室内には、前記第1回転体に固定された第1プレートと、中間プレートと、前記第2回転体に固定された第2プレートとからなる複数枚のプレートが、プーリ軸方向に沿って並べて配設され、
前記複数枚のプレートの間に、前記複数の弾性体がプレートの周方向に沿って所定間隔空けて分離した状態で配置されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、第1プレート、中間プレート、及び、第2プレートの間に、複数の弾性体が複数の層に分けられて配置され、さらに、各層において、弾性体は周方向に沿って所定間隔空けて分離した状態で配置される。そのため、2つの回転体の相対回転によって生じる周方向の力がさらに分散されて各々の弾性体に作用することになり、弾性体に過度に大きな圧縮力が局所的に作用するのが確実に防止される。
第4の発明のプーリ構造体は、前記第3の発明において、前記中間プレートは、前記ダンパー室内において、前記第1プレートと前記第2プレートに対して相対回転可能に配設されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、第1回転体と第2回転体との間に相対回転が生じたときに、第1プレート、中間プレート、第2プレートの間においてもそれぞれ相対回転が生じるため、2つの回転体の間の相対回転によって生じる周方向の力が、複数のプレートの間にそれぞれ配置された弾性体に分散して作用することになる。
第5の発明のプーリ構造体は、前記第3又は第4の発明において、前記第1プレートの前記中間プレートと対向する面の、その回転中心から径方向に所定の第1距離だけ離れた位置に、複数の第1係止体が周方向に沿って所定間隔空けて設けられ、
前記第2プレートの前記中間プレートと対向する面の、その回転中心から径方向に所定の第2距離だけ離れた位置に、複数の第2係止体が周方向に沿って所定間隔空けて設けられ、
さらに、前記第1プレートと前記第2プレートの間に位置する前記中間プレートの、前記第1プレート側の面に前記複数の第2係止体が設けられるとともに、前記第2プレート側の面に前記複数の第1係止体が設けられており、
前記第1プレート、前記中間プレート、及び、前記第2プレートがプーリ軸方向に沿って並んだ状態で組み合わされたときに、前記複数のプレートの前記第1係止体と前記第2係止体により区画された複数の収容部が周方向に沿って配置され、前記複数の収容部に前記複数の弾性体がそれぞれ収容されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、第1回転体と第2回転体との間に相対回転が生じたときには、第1プレート、中間プレート、及び、第2プレートからなる複数枚のプレートの間において、第1係止体と第2係止体との間に周方向(回転方向)に関する相対移動が生じる。このとき、第1係止体と第2係止体とにより区画された収容部内に収容されている弾性体が、第1係止体と第2係止体の間において圧縮される。
第6の発明のプーリ構造体は、前記第2〜第5の何れかの発明において、前記弾性体は、前記収容部に圧縮状態で挿入されていることを特徴とするものである。この構成によれば、第1回転体と第2回転体との間に相対回転が生じていないときでも弾性体に圧縮力が作用することから、弾性体に引張力が生じるのが確実に防止される。
第7の発明のプーリ構造体は、前記第1〜第6の何れかの発明において、前記弾性体の両端面に、剛性板が固着されていることを特徴とするものである。この構成によれば、弾性体の両側面にほぼ均等に力が作用するため、弾性体が安定的に圧縮され、局所的に大きな圧縮力が作用してしまうことがない。
次に、本発明の第1実施形態について説明する。図1は第1実施形態のプーリ構造体1のプーリ軸を含む面における断面図、図2は図1のA−A線断面図である。図1、図2に示すように、この第1実施形態のプーリ構造体1は、ベルト6が巻回される円筒形状のプーリ2(第1回転体)と、プーリ軸5に連結されるとともにプーリ2の内側に設けられたハブ3(第2回転体)とを有し、プーリ2とハブ3はベアリング4を介して相対回転可能に連結されている。尚、図1における左側をプーリ構造体1の先端側、図1における右側をプーリ構造体1の基端側と定義して以下説明する。
まず、プーリ2について説明する。プーリ2の基端部の外面には、プーリ2の周方向に延びるV溝10がプーリ軸5の方向(図1の左右方向)に複数並べて形成されている。そして、ベルト6は、その腹面側に形成された複数のVリブが複数のV溝10にそれぞれ係合した状態で、プーリ2の外周に巻回される。また、プーリ2の先端開口には、後述するダンパー機構14の一部を構成する、環状の第1プレート11が内嵌状に固定されている。つまり、第1プレート11はプーリ2に相対回転不能に固定されている。
次に、ハブ3について説明する。ハブ3は、その内部に互いに連通した軸孔3aとボルト孔3bとを有し、ほぼ円筒形状に形成されている。そして、このハブ3の軸孔3aにプーリ軸5の先端部が挿入された状態で、このプーリ軸5の先端部が軸孔3aに装着されたボルト(図示省略)により固定されることで、プーリ軸5とハブ3とが相対回転不能に連結される。
ハブ3は、プーリ2の基端側からプーリ2の内部に挿入されており、ハブ3の先端部は環状の第1プレート11に挿通されている。また、プーリ2の基端側部分とハブ3の基端側部分の間にはベアリング4が介装されており、このベアリング4を介してプーリ2がハブ3に相対回転自在に支持されている。さらに、ハブ3のプーリ軸5の方向のほぼ中央部には、後述するダンパー機構14の一部を構成する、環状の第2プレート12が外嵌状に固定されている。
プーリ2の先端部とハブ3の先端部との間にはダンパー室13が形成され、このダンパー室13内に、プーリ2とハブ3の間に生じた回転変動を吸収するダンパー機構14が設けられている。ダンパー機構14は、プーリ2に固定された環状の第1プレート11と、ハブ3に固定された環状の第2プレート12と、ハブ3の外周部に摺動回転可能に装着されるとともに第1プレート11と第2プレート12との間に配置された4枚の環状の中間プレート15と、これら6枚のプレート11,12,15の間に配置された複数の弾性体16とを有する。
まず、6枚のプレート(第1プレート11、第2プレート12、中間プレート15)について説明する。第1プレート11、4枚の中間プレート15、及び、第2プレート12からなる6枚の環状プレートは、プーリ軸5に沿って先端側から基端側へ並べて配設されている。即ち、第1プレート11がダンパー室13の先端側を塞ぐように位置するとともに、第2プレート12がダンパー室13の基端側を塞ぐように位置し、これら第1プレート11と第2プレート12の間に4枚の中間プレート15がプーリ軸5の方向に沿って並べて配置されている。また、4枚の中間プレート15は、ダンパー室13内において自由に回転できるようになっている。つまり、中間プレート15は、プーリ2に固定された第1プレート11とハブ3に固定された第2プレート12の両方に対して、それぞれ相対回転可能に配設されており、さらに、4枚の中間プレート15同士も互いに相対回転可能となっている。
中間プレート15に挿通されるハブ3の先端側部分には、5つの環状の摺動部材17が外嵌状に固定されている。これら5つの摺動部材17には径方向に環状に突出する5つの仕切部17aがそれぞれ設けられており、5つの仕切部17aが6枚のプレートの間に入り込むことによって、4枚の中間プレート15の位置がプーリ軸5の方向にずれるのが防止されている。また、中間プレート15がハブ3に対して回転するときに、中間プレート15は摺動部材17の外面を摺動する。そのため、これら5つの摺動部材17はその外面における摺動抵抗が小さくなるように、固体潤滑性を有する材料(例えば、超高分子量ポリエチレンやポリテトラフルオロエチレン等の合成樹脂)で形成されている。
また、プーリ2の先端側部分には筒状の摺動部材18が内嵌されており、中間プレート15がプーリ2に対して回転するときには、後述する弾性体16に固着された剛性板27が摺動部材18の内面を摺動するようになっている。そのため、この摺動部材18もその内面における摺動抵抗が小さくなるように、固体潤滑性を有する材料(例えば、超高分子量ポリエチレンやポリテトラフルオロエチレン等の合成樹脂)で形成されている。
図3は、基端側(図1の右側)から見た第1プレート11の側面図である。図1、図3に示すように、最も先端側に位置する第1プレート11の、中間プレート15と対向する面(図1中の右側の面)には、プレート周方向(プーリ2の回転方向)に沿って所定間隔を空けて配置された8つの係止爪20と、これらの係止爪20よりも中心C(プーリ2の回転中心)から径方向外側に離れた位置において周方向に沿って所定間隔を空けて配置された8つの係止爪21とが、それぞれ第1プレート11の面から突出するように形成されている。また、2種類の係止爪20,21(第1係止体)は、中心角が等しい扇形形状にそれぞれ形成されており、さらに、係止爪20,21は径方向に並んで配置されている。
図4は、先端側(図1の左側)から見た第2プレート12の側面図である。図1、図4に示すように、最も基端側に位置する第2プレート12の、中間プレート15と対向する面(図1中の左側の面)には、内周側に位置する環状突起22と、この環状突起22よりも中心C(プーリ2の回転中心)から径方向外側に離れた位置において周方向に沿って所定間隔を空けて配置された8つの係止爪23(第2係止体)とが、それぞれ第2プレート12の面から突出するように形成されている。また、係止爪23は、第1プレート11に形成された2種類の係止爪20,21と中心角が等しい扇形形状に形成されている。さらに、第2プレート12の係止爪23は、径方向に関して、第1プレート11に形成された2種類の係止爪20,21の間の位置にある。つまり、図3、図4に示すように、中心Cから第2プレート12の係止爪23までの径方向距離r2は、中心Cから第1プレート11の内側の係止爪20までの径方向距離r11よりも大きく、中心Cから外側の係止爪21までの径方向距離r12よりも小さい(r11<r2<r12)。
4枚の中間プレート15はそれぞれ同一の構造を有するものであるので、そのうちの1枚について説明する。図5(a)は基端側(図1の右側)から見た中間プレート15の側面図、図5(b)は先端側(図1の左側)から見た中間プレート15の側面図である。図5(a)に示すように、中間プレート15の基端側の面(第2プレート12側の面)には、第1プレート11と同じく、周方向に沿って配置された2種類の係止爪20,21(第1係止体)が形成されている。一方、図5(b)に示すように、中間プレート15の先端側の面(第1プレート11側の面)には、第2プレート12と同じく、環状突起22と、周方向に沿って配置された8つの係止爪23(第2係止体)が形成されている。尚、中間プレート15に形成されている係止体20,21,23と環状突起22は、第1プレート11及び第2プレート12に形成されているものと全く同じ形状を有し、中心Cからの径方向位置も同じである。
つまり、図1に示すように、ダンパー室13に配置された6枚のプレート11、12、15のうち、第2プレート12を除く5枚のプレートの基端側(図1中の右側)の面に2種類の係止爪20,21がそれぞれ形成され、第1プレート11を除く5枚のプレートの先端側(図1中の左側)の面に環状突起22と係止爪23がそれぞれ形成されている。
さらに、図2に示すように、先端側から第1プレート11、中間プレート15、第2プレート12の順にプーリ軸5に沿って並んだ状態で、且つ、基端側の面に形成された2種類の係止爪20,21(第1係止体)と先端側の面に形成された係止爪23(第2係止体)が、径方向に一直線上に並ぶように、6枚のプレート11、12、15が組み合わされる。尚、3種類の係止爪20,21,23は中心角が互いに等しい扇形に形成されていることから、一直線上に並んだときには、これら3種類の係止爪20,21,23の両側面がそれぞれ面一となる。このとき、隣接するプレートの間の空間が、径方向に並ぶ3種類の係止爪20,21,23からなる係止爪の組(計8組)によって周方向に区画され、さらに、径方向に関して、内側に位置する環状突起22と外側に位置する摺動部材18によって区画される。これにより、隣接するプレートの間に、周方向に沿って並んだ8つの扇形の空間(収容部25)が形成される。
尚、以上説明した6枚のプレート(第1プレート11、第2プレート12、及び、中間プレート15)の係止爪20,21、環状突起22、係止爪23は、それぞれ、板金加工によりプレート面から直立した形状に形成される。
次に、弾性体16について説明する。図2に示すように、隣接するプレートの間に形成された8つの収容部25には、8つの弾性体16がそれぞれ収容されている。各弾性体16は、ゴム材料やポリウレタンエラストマー等の弾力性を有する軟質材料からなり、図2、図6に示すように、ほぼ扇形形状に形成されている。そして、プーリ2とハブ3との間に発生した回転変動によって、隣接するプレートの間に相対回転が生じたときには、係止爪20,21と係止爪23が周方向(プーリ2の回転方向)にずれることにより、収容部25内に収容された弾性体16が係止爪20,21,23の間で圧縮されて、プレートの間(即ち、プーリ2とハブ3の間)の相対回転が吸収される。この弾性体16と弾性体16が収容される収容部25の構造について、図6〜図10を参照してさらに詳しく説明する。
図6に示すように、弾性体16がほぼ扇形に形成されていることから、係止体20,21,23が周方向にずれたときに、これら係止体20,21,23から受ける周方向の力は、弾性体16の両側面に対してほぼ直角的に作用する。さらに、弾性体16の両側面には、金属材料等の高い剛性を有する材料からなる2枚の剛性板27がそれぞれ加硫接着されている。従って、弾性体16の両側面には、係止爪20,21,23から2枚の剛性板27を介して均一に力が作用することになり、弾性体16が安定的に圧縮される。尚、弾性体16が圧縮されたときに、その両側面に固着された2枚の剛性板27は、前述した摺動部材18の内面を摺動する。そのため、摺動部材18との間の摺動抵抗が小さくなるように、剛性板27の径方向外側の角がバレル等を用いて丸められていることが好ましい。
また、図6に示すように、弾性体16の両側面は、プレートの径方向と比べてやや内側に傾いており、両側面に固着された2枚の剛性板27もそれぞれ内側に倒れ込んでいる。そのため、係止爪20,21,23から周方向の力が作用して、図6に二点鎖線で示すように、剛性板27が周方向に変位して剛性板27の間の弾性体16が周方向に圧縮されたときに、弾性体16は径方向内側へ膨らみやすくなり、遠心力が作用しても外側へ膨らみにくくなる。
さらに、収容部25に挿入されていない状態(図6の状態)の弾性体16の中心角αは、図2に示す、係止爪20,21,23により周方向に区画された収容部25の中心角βよりも大きくなっている(α>β)。従って、弾性体16は、常に周方向に圧縮力が作用した状態(圧縮状態)で収容部25内に挿入されている。尚、収容部25内に収容されている状態(図2の状態)における、弾性体16の周方向圧縮量は、収容部25内に収容されていない状態(図6の状態)における周方向長さに対して、0.5〜5%程度であることが好ましい。
図7は、第1プレート11又は中間プレート15に形成された係止爪20,21と、係止爪20,21の間に挿入される弾性体16を斜視的に示した拡大図である。また、図8は、係止爪20,21と弾性体16をプレートの径方向外側から見たときの拡大図である。図7、図8に示すように、収容部25よりも幅(中心角)の大きい弾性体16を、プレート面に直交する方向から係止爪20,21の間に容易に挿入することができるように、弾性体16に接着された2枚の剛性板27の角(A部)と、第1プレート11と中間プレート15の係止爪20,21の角(B部)に、傾斜(面取り)が付けられていることが好ましい。この傾斜は、例えば、x=0.3〜0.6mmで20〜30度の角度で付けることができる。また、弾性体16と剛性板27の両方の角に傾斜が付けられている必要は必ずしもなく、何れか一方の角にのみ傾斜が付けられていてもよい。さらに、第2プレート12と中間プレート15に形成された係止爪23の間に弾性体16を挿入する場合には、この係止爪23の角に傾斜が付けられていてもよい。
図9は図2に示されている弾性体16付近の拡大図である。この図9に示すように、プーリ2とハブ3との間に相対回転が生じていない状態においては、収容部25内に配置された2枚の剛性板27の間に、弾性体16が充填されていない空間(空間V1、V2等)が存在する。この状態で、プーリ2とハブ3との間に相対回転が生じて、弾性体16がある程度(図9において、一方の剛性板27が二点鎖線の位置に移動するまで)周方向に圧縮されると、周方向の圧縮により径方向に膨らんだ弾性体16が空間V1、V2に充満する。つまり、弾性体16の径方向に関する圧縮量(ハッチングされた容積V)が、相対回転が生じていないときの弾性体16の未充填空間(V1、V2等)と等しくなったときに、2枚の剛性板27の間に弾性体16が充満し、それ以上の弾性体16の変形が規制される。これにより、弾性体16が許容ひずみ以上に圧縮されるのが防止される。
さらに、弾性体16に圧縮力が繰り返し作用して、弾性体16が振動的に変形(収縮/膨張)すると、内部発熱が生じて弾性体16の温度が上昇する。そこで、本実施形態では、収容部25に、弾性体16を冷却するための空気通路が設けられている。
図10は、収容部25に連通する空気通路が示された、図2の一部拡大図である。この図10に示すように、収容部25を径方向内側から区画する環状突起22に空気通路22aが形成され、この空気通路22aは、さらに内側のハブ3に形成された、図示しない大気連通路と連通している。一方、収容部25を径方向外側から区画する摺動部材18とその外側に位置するプーリ2には、大気に連通する空気通路18aと空気通路2aがそれぞれ形成されている。従って、図10に矢印で示すように、ハブ3側から空気通路22aを介して収容部25内に空気が流入するとともに、収容部25内の空気が空気通路18a、2aを介して外部へ流出することになり、この空気の流れによって収容部25内の弾性体16が冷却される。
ここで、収容部25の径方向外側に位置する空気通路18a、2aには、収容部25から外側へ流出する方向における流路抵抗が、収容部25内に流入する方向における流路抵抗よりも小さくなるような流路構造が採用されていることが好ましい。例えば、図10に示すように、大気に連通する空気通路2aとして、その開口部に収容部25への流入方向に関する抵抗を増加させる突起2bが形成された構造を採用できる。あるいは、空気通路18aや空気通路2aの内面に、前述の突起2bと同様の作用を有する突起が形成されていてもよい。このような構成を採用すれば、弾性体16に振動的な変形(収縮/膨張)が生じたときに、収容部25内の弾性体16が充填されていない空間(空間V1、V2等)の容積が変動することによって、収容部25内の温度の高い空気が強制的に外部へ排出されやすくなり、弾性体16の冷却効果が高まる。
次に、プーリ2とハブ3との間に回転変動が生じたときの、プーリ構造体1の動作について、図11及び図12を参照して説明する。プーリ2とハブ3との間に相対回転が生じていない状態(図2参照)から、図11に示すように、プーリ2がハブ3に対して時計回りの方向に相対回転すると、プーリ2に固定された第1プレート11が、隣接する中間プレート15に対して時計回りの方向に相対回転することになる。このとき、第1プレート11の2種類の係止爪20,21が、弾性体16の側面に固着された剛性板27を周方向に押圧しながら、中間プレート15の係止爪23に対して時計回りの方向にずれるため、係止爪20,21と係止爪23の間の収容部25に収容された弾性体16が周方向に圧縮される。
また、圧縮された弾性体16から受ける反力により、中間プレート15も隣接する別の中間プレート15に対して時計回りの方向に回転する。つまり、第1プレート11がハブ3に対して時計回りに回転することにより、第1プレート11と第2プレート12の間において摺動回転可能に配設された4枚の中間プレート15も、それらの基端側に隣接するプレートに対してそれぞれ時計回りに回転することになる。そして、6枚のプレート(第1プレート11、第2プレート12、及び、4枚の中間プレート15)の間において、周方向に配置された弾性体16がそれぞれ圧縮される。このように、6枚のプレート間においてそれぞれ弾性体16が圧縮されることにより、隣接するプレート間の相対回転、ひいては、プーリ2に固定された第1プレート11とハブ3に固定された第2プレート12との間の相対回転が吸収されるため、プーリ2とハブ3の間の回転変動が減衰することになる。
一方、図12に示すように、プーリ2がハブ3に対して反時計回りの方向に相対回転すると、プーリ2に固定された第1プレート11が隣接する中間プレート15に対して反時計回りの方向に相対回転することになる。このとき、第1プレート11の2種類の係止爪20,21が、弾性体16の側面に固着された剛性板27を周方向に押圧しながら、中間プレート15の係止爪23に対して反時計回りの方向にずれるため、係止爪20,21と係止爪23の間の収容部25に収容された弾性体16が周方向に圧縮される。同様に、第1プレート11と第2プレート12の間の4枚の中間プレート15も、基端側に隣接する別のプレートに対してそれぞれ反時計回りに回転することになり、これら6枚のプレート間において、それぞれ弾性体16が圧縮される。
このように、プーリ2とハブ3との間に相対回転が生じたときには、その回転方向にかかわらず、複数の弾性体16に圧縮力が作用する。また、弾性体16は圧縮状態で収容部25に挿入されていることから、プーリ2とハブ3との間に相対回転が生じていない状態でも、弾性体16には圧縮力が作用している。従って、弾性体16には常に圧縮力のみが作用することから、引張力に起因する亀裂等の破損が生じることがなく、弾性体16の寿命が高まる。また、隣接する2枚のプレートの間において8つの弾性体16が、分離した状態で周方向に沿って配置されていることから、大きな回転変動が生じた場合でも、2枚のプレート間の相対回転により生じる力が8つの弾性体に分散して作用する。そのため、弾性体16に作用する圧縮力が小さくなり、弾性体16が、その弾性限界を超える許容ひずみ以上に圧縮されて破損してしまうのが防止される。
さらに、6枚のプレートの間に存在する隙間のそれぞれに弾性体16が配置されている。つまり、周方向に並べて配置された弾性体16がさらに多層(5層)に分かれて配置されている。そのため、プーリ2とハブ3との間の相対回転により生じる力が一層分散することになり、1つの弾性体16に作用する力がさらに小さくなる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図13は第2実施形態のプーリ構造体31のプーリ軸を含む面における断面図、図14は図13のB−B線断面図である。図13、図14に示すように、第2実施形態のプーリ構造体31は、ベルト36が巻回される円筒形状のプーリ32(第1回転体)と、プーリ軸35に連結されるとともにプーリ32の内側に設けられたハブ33(第2回転体)とを有し、プーリ32とハブ33はベアリング34を介して相対回転可能に連結されている。
プーリ32の基端部(図13の右側部分)の外面には、プーリ32の周方向に延びるV溝40がプーリ軸35の方向(図13の左右方向)に複数並べて形成されており、ベルト36は、その腹面側に形成された複数のVリブが複数のV溝40にそれぞれ係合した状態で、プーリ32の外周に巻回される。また、プーリ32の内部には、後述するダンパー機構44の一部を構成する、環状の第1プレート41が内嵌されており、この第1プレート41はプーリ32に相対回転不能に固定されている。
ハブ33は、その内部に軸孔33aとボルト孔33bを有し、軸孔33aにプーリ軸35の先端部が挿入された状態で、このプーリ軸35の先端部がボルト孔33bに装着されたボルト(図示省略)により固定されることで、ハブ33とプーリ軸35とが相対回転不能に連結される。また、ハブ33は、プーリ32の基端側からプーリ32の内部に挿入され、プーリ32の内部において環状の第1プレート41の孔に挿通されている。尚、ハブ33の外周部には筒状の摺動部材37が外嵌されており、プーリ32の第1プレート41は、摺動部材37の外面に対して摺動回転可能である。そして、プーリ32は、ベアリング34を介してハブ33に相対回転自在に支持されている。さらに、ハブ33の先端部には、後述するダンパー機構44の一部を構成する、環状の第2プレート42が外嵌状に固定されている。
プーリ32とハブ33の間にはダンパー室43が形成され、このダンパー室43内に、プーリ32とハブ33の間に生じた回転変動を吸収するダンパー機構44が収容されている。ダンパー機構44は、プーリ32に固定された環状の第1プレート41と、ハブ33に固定された環状の第2プレート42と、第1プレート41と第2プレート42との間において、ハブ33の外周部に摺動回転可能に配置された4枚の環状の中間プレート45と、これら6枚のプレート41,42,45の間に配置された複数の弾性体46とを有する。
第1プレート41、4枚の中間プレート45、及び、第2プレート42は、プーリ軸35の方向に沿って並べて配置されている。また、中間プレート45は、プーリ32に固定された第1プレート41とハブ33に固定された第2プレート42の両方に対して、それぞれ相対回転可能に配設されており、さらに、4枚の中間プレート45同士も互いに相対回転可能となっている。
図15(a)は先端側(図13の左側)から見た第1プレート41の側面図、図15(b)は(a)のC−C線断面図である。図13、図15(a)、(b)に示すように、第1プレート41の中間プレート45と対向する面(図13中の左側の面)には、内周側に位置する環状突起50が形成されており、さらに、この面の、径方向に関して略中央部の位置には、8つのホルダ51(第1係止体)が周方向に沿って所定間隔を空けて配置されている。図15(a)、(b)に示すように、各ホルダ51は、プレート面に対して垂直に突出した2つの側部51aと、これら2つの側部51aを連結する天板部51bとからなる、枠状の構造を有する。
図16(a)は基端側(図13の右側)から見た第2プレート42の側面図、図16(b)は(a)のD−D線断面図である。図13、図16(a)、(b)に示すように、第2プレート42の中間プレート45と対向する面(図13中の右側の面)には、内周側に位置する環状突起52が形成されている。さらに、周方向に沿って所定間隔を空けて配置された8つのホルダ53と、これらのホルダ53よりも中心C(プーリ32の回転中心)から径方向外側に離れた位置において周方向に沿って所定間隔を空けて配置された8つのホルダ54とが、それぞれ第2プレート42の面から突出するように形成されている。また、2種類のホルダ53,54(第2係止体)は、径方向に間隔を空けて配置されている。さらに、各ホルダ53,54は周方向に互いに離間して配置された2つの突出部53a,54aをそれぞれ有し、弾性体46を周方向両側から挟み込むことが可能に構成されている。
尚、第1プレート41のホルダ51は、径方向に関して、第2プレート42に形成された2種類のホルダ53,54の間の位置にある。つまり、プーリ32の回転中心Cから第1プレート41のホルダ51までの径方向距離は、中心Cから第2プレート42の内側のホルダ53までの径方向距離よりも大きく、外側のホルダ54までの径方向距離よりも小さい。
図17(a)は先端側(図13の左側)から見た中間プレート45の側面図、図17(b)は基端側(図13の右側)から見た中間プレート45の側面図、図17(c)は(a)のE−E線断面図である。図13、図17(a)〜(c)に示すように、中間プレート45の第1プレート41側(図13中の右側)の面には、第2プレート42と同じく、周方向に沿って配置された2種類のホルダ53,54(第2係止体)が形成されている。一方、中間プレート45の第2プレート42側(図13中の左側)の面には、第1プレート41と同じく、環状突起50と、周方向に沿って配置されたホルダ51(第1係止体)が形成されている。
そして、基端側から第1プレート41、4枚の中間プレート45、第2プレート42の順でプーリ軸35の方向に並べられた状態で、先端側の面に形成されたホルダ51(第1係止体)と基端側の面に形成された2種類のホルダ53,54(第2係止体)が径方向に並ぶように、6枚のプレートが組み合わされる。このとき、隣接するプレートの間の空間が、径方向に並べて配置された3種類のホルダ51,53,54によって周方向に区画される。これにより、図14に示すように、隣接するプレートの間に、周方向に沿って等間隔で並んだ8つの扇形の空間(収容部55)が形成される。
尚、図13に示すように、第1プレート41、及び、4枚の中間プレート45の先端側(図13中の左側)の面に形成された環状突起50は、摺動部材37の先端部、又は、先端側に隣接するプレートに接しており、この状態で、4枚の中間プレート45は、第1プレート41及び第2プレート42に対して相対回転可能となっている。これにより、4枚の中間プレート45のプーリ軸35に関する方向の位置ずれが防止されている。
以上のように6枚のプレートが組み合わされることによって、3種類のホルダ51,53,54により区画された複数の収容部55には、前記第1実施形態と同様に、複数の弾性体46がそれぞれ圧縮状態で収容されている。この第2実施形態の弾性体46は、前述した第1実施形態のものと同じ構成を有する。即ち、各弾性体46は、弾力性を有する軟質材料からなり、ほぼ扇形形状に形成されている。また、弾性体46の両側面には金属材料等からなる2枚の剛性板57が固着されている。そして、図14に示すように、収容部55内に収容された状態では、弾性体46は、その径方向中央部が枠状のホルダ51に囲われつつ、径方向内側と外側においてそれぞれ2種類のホルダ53,54により周方向両側から剛性板57を介して挟持されることになる。
従って、プーリ32とハブ33との間に回転変動が発生して、隣接するプレート間に相対回転が生じたときには、一方のプレートに形成されたホルダ51と、他方のプレートに形成された2種類のホルダ53,54とが、周方向にずれることになる。これにより、隣接プレート間の8つの収容部55にそれぞれ収容された8つの弾性体46が圧縮されて、プーリ32とハブ33との間の回転変動が吸収される。ここで、前述の第1実施形態と同様に、この第2実施形態においても、プーリ32とハブ33の間の相対回転の方向にかかわらず弾性体46には常に圧縮力のみが作用する。つまり、弾性体46には引張力が作用しないことから、弾性体46の寿命が長くなる。また、プレートの間において8つの弾性体46が分離した状態で周方向に沿って配置され、さらに、弾性体46が多層(5層)に分かれて配置されていることから、プーリ32とハブ33の間の相対回転により生じる力が分散されて弾性体46に作用する。従って、弾性体46が許容ひずみ以上に圧縮されて破損するのが防止される。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図18は、第3実施形態のプーリ構造体61のプーリ軸を含む面における断面図、図19は図18のF−F線断面図である。図18、図19に示すように、この第3実施形態のプーリ構造体61は、ベルト66が巻回される円筒形状のプーリ62(第1回転体)と、クランクシャフト等の動力伝達軸であるプーリ軸65に連結されるとともにプーリ62の内側に設けられたハブ63(第2回転体)とを有する。
プーリ62は、筒状のベルト巻回部62aとこのベルト巻回部62aの内周側に位置する環状の支持プレート62bとが一体形成された構造を有する。ベルト巻回部62aの外周部には、プーリ62の周方向に延びるV溝70がプーリ軸65の方向(図18の左右方向)に複数並べて形成されており、ベルト66は、その腹面側に形成された複数のVリブが複数のV溝70にそれぞれ係合した状態で、ベルト巻回部62aの外周に巻回される。
ハブ63は、その内部に互いに連通した軸孔63aとボルト孔63bとを有する。そして、軸孔63aにプーリ軸65の先端部が挿入された状態で、このプーリ軸65の先端部がボルト孔63bに装着されたボルト(図示省略)により固定されることで、プーリ軸65とハブ63とが相対回転不能に連結される。また、ハブ63は、基端側に位置する筒状の支持部63cと、先端側に位置するとともに支持部63cよりも径方向外側に張り出した円盤部63dとを有する。支持部63cの外周部には、筒状の摺動部材64を介して、プーリ62が相対回転可能(摺動回転可能)に外嵌されている。また、支持部63cよりも先端側に位置する円盤部63dは、プーリ62の支持プレート62bと対向している。
さらに、プーリ62の支持プレート62bとハブ63の円盤部63dとの間にはダンパー室73が形成され、このダンパー室73内には、プーリ62とハブ63の間に生じた回転変動を吸収するダンパー機構74が設けられている。ダンパー機構74は、支持プレート62bの先端側の面(円盤部63dと対向する面)に形成された8つの係止爪80と、円盤部63dの基端側の面(支持プレート62bと対向する面)に形成された8つの凹部81と、これら8つの凹部81を互いに連結する8つの連結凹部82と、8つの凹部81内にそれぞれ配置された8つの弾性体76とを備えている。
8つの係止爪80は、支持プレート62bの先端側の面からそれぞれ突出するように形成されており、さらに、周方向に沿って所定間隔空けて配置されている。
8つの凹部81は、円盤部63dの基端側の面に、それぞれ扇形に形成されており、さらに、周方向に沿って所定間隔空けて配置されている。また、円盤部63dの基端側の面の、周方向に関して8つの凹部81の間の位置には8つの連結凹部82がそれぞれ形成されている。各連結凹部82は、隣接する凹部81よりも径方向長さが短くなっており、隣接する2つの凹部81の、径方向に関するほぼ中央部にそれぞれ連通している。言い換えれば、2つの凹部81の間の径方向内側と外側の位置に、連結凹部82を挟むように2種類の係止爪83,84がそれぞれ形成されている。そして、支持プレート62bと円盤部63dが相対向するように、プーリ62とハブ63とが組み合わされたときには、支持プレート62bの8つの係止爪80が8つの連結凹部82にそれぞれ収容されるようになっている。
つまり、プーリ62の支持プレート62bとハブ63の円盤部63dとの間の空間が、連結凹部82内に収容されたプーリ62側の係止爪80と、連結凹部82の径方向内側と外側にそれぞれ位置するハブ63側の2種類の係止爪83,84により周方向に区画されることによって、支持プレート62bと円盤部63dとの間には、周方向に沿って所定間隔空けて8つの収容部85が形成されることとなる。
そして、これら8つの収容部85には、前記第1実施形態と同様に、8つの弾性体76がそれぞれ圧縮状態で収容されている。この第3実施形態の弾性体76は、前述した第1実施形態のものと同じ構成を有する。即ち、各弾性体76は、弾力性を有する軟質材料からなり、ほぼ扇形形状に形成されている。また、弾性体76の両側面には金属材料等からなる2枚の剛性板87が、加硫接着により固着されている。そして、図19に示すように、収容部85内に収容された状態では、弾性体76は、プーリ62側の係止爪80とハブ63側の2種類の係止爪83,84により周方向両側から剛性板87を介して挟持される。
従って、プーリ62とハブ63との間に回転変動が発生して、例えば、図20のように、プーリ62の支持プレート62bが、ハブ63の円盤部63dに対して時計回りに回転したときには、支持プレート62bに形成された8つの係止爪80が、円盤部63dに形成された8つの連結凹部82(2種類の係止爪83,84)に対して時計回りの方向にずれる。そして、係止爪80は連結凹部82から隣接する凹部81内に入り込んで、弾性体76を周方向に押圧する。これにより、8つの収容部85にそれぞれ収容された8つの弾性体76が係止爪80と係止爪83,84の間で圧縮されて、プーリ62とハブ63との間の回転変動が吸収される。
逆に、支持プレート62bが円盤部63dに対して反時計回りに回転したときは、係止爪80が係止爪83,84に対して反時計回りの方向にずれることにより、弾性体76が係止爪80と係止爪83,84の間で圧縮される。このように、プーリ62とハブ63の間に相対回転が生じたときには、その回転方向にかかわらず、弾性体76には常に圧縮力が作用する。つまり、弾性体76には引張力が作用しなくなることから、弾性体76の寿命が長くなる。また、プレートの間において8つの弾性体76が、分離した状態で周方向に沿って配置されていることから、プーリ32とハブ33の間の相対回転により生じる力が分散されて弾性体76に作用する。従って、弾性体76が許容ひずみ以上に圧縮されて破損してしまうのが防止される。
以上説明した第3実施形態のプーリ構造体61は、プーリ62とハブ63との間に弾性体76が1層だけ設けられているものであるが、前述した第1、第2実施形態と同じく、複数層の弾性体が設けられた構造に変更することも可能である。以下、第3実施形態の変更形態について説明する。但し、前述した第3実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
図21に示すように、変更形態のプーリ構造体91は、相対回転可能に連結されたプーリ62及びハブ63に加えて、さらに、プーリ62の支持プレート62bとハブ63の円盤部63dとの間に設けられた円盤状の中間体92とを有する。この中間体92は、ハブ63の支持部の外周部に設けられた摺動部材93を介してハブ63に相対回転(摺動回転)可能に外嵌され、また、中間体92は、プーリ62に対しても相対回転可能である。
この中間体92の先端側の面(円盤部63dに対向する面)には、支持プレート62bと同じく8つの係止爪80が形成されている。一方、中間体92の基端側の面(支持プレート62bに対向する面)には、円盤部63dと同じく、8つの凹部81とこれら凹部81を連結する連結凹部82が形成されている。そして、円盤部63dと中間体92の間と、中間体92と支持プレート62bの間にそれぞれ形成されるダンパー室73において、8つの凹部81及び8つの係止爪80により区画される8つの収容部85が形成され、これら8つの収容部85に弾性体76が収容されている。つまり、円盤部63dと中間体92の間と、中間体92と支持プレート62bの間の、2層に分かれて弾性体76が配置されていることから、弾性体76に作用する力をより一層分散させて、1つの弾性体76に許容以上のひずみが生じるのを確実に防止することができる。
以上、本発明の実施の形態として、第1〜第3実施形態を例として挙げて説明したが、本発明を適用可能な形態はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜変更することが可能である。
例えば、弾性体の周方向の分割数を、圧縮力を適度に分散しつつも部品数が多くなりすぎないような、適当な範囲内(例えば、6個〜12個程度)で、適宜変更することが可能である。また、弾性体の形状も種々の形状に変更することも可能である。さらに、中間プレート15,45(図1、図13参照)や中間体92(図21参照)の枚数を変更して、弾性体の層数を変更することも可能である。
周方向に圧縮されたときに径方向外側に膨らむのを防止するために、前述した第1実施形態においては、弾性体は、その両側面がプレートの径方向と比べてやや内側に傾いた形状に形成されている(図6参照)。しかし、この形状以外でも同様の効果を得ることは可能である。例えば、図22に示すように、弾性体16Aの両側面が、径方向中央部において周方向外側へ膨らんだ形状に形成され、このような両側面に剛性板27Aがそれぞれ固着されていてもよい。この構成によれば、弾性体16Aに周方向に圧縮力が作用したときには、弾性体16Aは内側へ膨らみやすくなる。また、両側面の径方向中央部が膨らんだ形状とすることにより、圧縮力を受けたときに弾性体16Aの外周面に生じるひずみが小さくなり、表面亀裂が抑制される。
さらに、弾性体は、ゴム等の軟質材料で形成されたものに限られず、バネ部材であってもよい。図23、図24に示すプーリ構造体101は、ベルト106が巻回されるベルト巻回部102aと支持プレート102bとを有するプーリ102と、プーリ軸105と連結されるとともに、支持部103aと円盤部103bとを有するハブ103とを備えている。そして、プーリ102の支持プレート102bには4つの扇形状の係止爪110が形成されている。一方、ハブ103の円盤部103bには、4つの凹部111とこれら4つの凹部111を連結する4つの扇形状の連結凹部112が形成されている。また、プーリ102とハブ103とが組み合わされた状態では、ハブ103側の4つの連結凹部112にプーリ102側の4つの係止爪110がそれぞれ収容される。
そして、支持プレート102bと円盤部103bとの間に形成されたダンパー室104において、各凹部111の周方向側壁部(係止体に相当する)とこの凹部111に連通する両側の連結凹部112に収容された2つの係止爪110(係止体)により収容部115が区画され、4つの収容部115には、弾性体としてのコイルバネ116がそれぞれ圧縮状態で収容されている。
このプーリ構造体101においては、プーリ102とハブ103との間に相対回転が生じたときには、その相対回転の方向にかかわらず、コイルバネ116は係止爪110により周方向に押圧されて、収容部115内において圧縮される。つまり、コイルバネ116には常に圧縮力のみが作用する。つまり、コイルバネ116に引張力が作用することがないため、その寿命が長くなる。
本発明の第1実施形態に係るプーリ構造体のプーリ軸を含む面における断面図である。 図1のプーリ構造体のA−A線断面図である。 基端側から見た第1プレートの側面図である。 先端側から見た第2プレートの側面図である。 (a)は基端側から見た中間プレートの側面図、(b)は先端側から見た中間プレートの側面図である。 収容部に収容されていない状態の弾性体を示す図である。 第1プレート(中間プレート)に形成された係止爪と弾性体を斜視的に示した拡大図である。 図7に示す係止爪と弾性体をプレートの径方向外側から見たときの拡大図である。 図2の弾性体付近の拡大図である。 収容部に連通する空気通路が示された、図2の一部拡大図である。 プーリがハブに対して時計回りの方向に回転した状態における、プーリ構造体の断面図である。 プーリがハブに対して反時計回りの方向に回転した状態における、プーリ構造体の断面図である。 第2実施形態に係るプーリ構造体のプーリ軸を含む面における断面図である。 図13のプーリ構造体のB−B線断面図である。 (a)は先端側から見た第1プレートの側面図、(b)は(a)のC−C線断面図である。 (a)は基端側から見た第2プレートの側面図、(b)は(a)のD−D線断面図である。 (a)は先端側から見た中間プレートの側面図、(b)は基端側から見た中間プレートの側面図、(c)は(a)のE−E線断面図である。 第3実施形態に係るプーリ構造体のプーリ軸を含む面における断面図である。 図18のプーリ構造体のF−F線断面図である。 プーリがハブに対して時計回りの方向に回転した状態における、プーリ構造体の断面図である。 第3実施形態の変更形態に係るプーリ構造体の、プーリ軸を含む面における断面図である。 変更形態に係る弾性体を示す図である。 別の変更形態に係るプーリ構造体の、プーリ軸を含む面における断面図である。 図23のプーリ構造体のG−G線断面図である。
符号の説明
1 プーリ構造体
2 プーリ
3 ハブ
11 第1プレート
12 第2プレート
13 ダンパー室
15 中間プレート
16、16A 弾性体
20,21 係止爪(第1係止体)
23 係止爪(第2係止体)
25 収容部
27,27A 剛性板
31 プーリ構造体
32 プーリ
33 ハブ
41 第1プレート
42 第2プレート
43 ダンパー室
45 中間プレート
46 弾性体
51 ホルダ(第1係止体)
53,54 ホルダ(第2係止体)
55 収容部
57 剛性板
61 プーリ構造体
62 プーリ
63 ハブ
73 ダンパー室
76 弾性体
80 係止爪(係止体)
81 凹部
82 連結凹部
83,84 係止爪(係止体)
85 収容部
87 剛性板
91 プーリ構造体
101 プーリ構造体
102 プーリ
103 ハブ
104 ダンパー室
110 係止爪(係止体)
111 凹部
112 連結凹部
115 収容部
116 コイルバネ(弾性体)

Claims (7)

  1. ベルトが巻回される第1回転体と、
    前記第1回転体の内側に、第1回転体に対して相対回転可能に設けられた第2回転体と、
    前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成されたダンパー室と、
    を備え、
    前記ダンパー室内には、複数の弾性体が、周方向に沿って所定間隔空けて分離した状態で配置され、
    前記第1回転体と前記第2回転体との間に相対回転が生じたときに、その回転方向にかかわらず、前記複数の弾性体に圧縮力が作用するように構成されていることを特徴とするプーリ構造体。
  2. 前記第1回転体と前記第2回転体の相対向する面に、係止体が周方向に沿って所定間隔空けて設けられ、
    前記第1回転体と前記第2回転体とが組み合わされた状態で、両者の係止体により区画された複数の収容部が周方向に沿って配置され、
    これら複数の収容部に前記複数の弾性体がそれぞれ収容されていることを特徴とする請求項1に記載のプーリ構造体。
  3. 前記ダンパー室内には、前記第1回転体に固定された第1プレートと、中間プレートと、前記第2回転体に固定された第2プレートとからなる複数枚のプレートが、プーリ軸方向に沿って並べて配設され、
    前記複数枚のプレートの間に、前記複数の弾性体がプレートの周方向に沿って所定間隔空けて分離した状態で配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプーリ構造体。
  4. 前記中間プレートは、前記ダンパー室内において、前記第1プレートと前記第2プレートに対して相対回転可能に配設されていることを特徴とする請求項3に記載のプーリ構造体。
  5. 前記第1プレートの前記中間プレートと対向する面の、その回転中心から径方向に所定の第1距離だけ離れた位置に、複数の第1係止体が周方向に沿って所定間隔空けて設けられ、
    前記第2プレートの前記中間プレートと対向する面の、その回転中心から径方向に所定の第2距離だけ離れた位置に、複数の第2係止体が周方向に沿って所定間隔空けて設けられ、
    さらに、前記第1プレートと前記第2プレートの間に位置する前記中間プレートの、前記第1プレート側の面に前記複数の第2係止体が設けられるとともに、前記第2プレート側の面に前記複数の第1係止体が設けられており、
    前記第1プレート、前記中間プレート、及び、前記第2プレートがプーリ軸方向に沿って並んだ状態で組み合わされたときに、前記複数のプレートの前記第1係止体と前記第2係止体により区画された複数の収容部が周方向に沿って配置され、
    前記複数の収容部に前記複数の弾性体がそれぞれ収容されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のプーリ構造体。
  6. 前記弾性体は、前記収容部に圧縮状態で挿入されていることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載のプーリ構造体。
  7. 前記弾性体の両端面に、剛性板が固着されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のプーリ構造体。
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JP2005282659A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Koyo Seiko Co Ltd 動力伝達装置

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