JP2008121542A - 可変バルブ機構 - Google Patents

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剛史 奥村
Yoshitaka Waseda
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Abstract

【課題】少なくともバルブのリフト量を可変可能な可変バルブ機構を簡易に構成する。
【解決手段】可変バルブ機構は、カムシャフト11、カム12、バルブ機構20、カム変位調整機構30を備えるとともに、ギア機構、電動モータおよび電子制御装置(軸線位置設定変更手段)を備える。偏芯部材31(カム変位調整部材)は、カムシャフト11の軸線L1(第1軸線)回りに同カムシャフト11をニードル軸受34を介して回転可能に支持する。偏芯部材31は、シリンダヘッドのベース部にて軸線L1(第1軸線)に対し偏心した軸線L2(第2軸線)回りに玉軸受32を介して回転可能に支持される。偏芯部材31は、電子制御装置による電動モータの駆動制御により、ギア機構を介して軸線L2回りに回転される。偏芯部材31の回転により、軸線L1が軸線L2回りに回転する。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車等の車両に用いられる可変バルブ機構に関する。
従来、この種の可変バルブ機構として、例えば、下記特許文献1に記載されているように、シリンダヘッドのベース部にカムシャフトが回転可能に設けられ、カムシャフトに固定されたカムによる同カムシャフトの軸線回りの回転に応じてバルブが開閉動作する可変バルブ機構において、カムシャフトの軸線に対して偏芯した軸線を有する偏芯リングと偏芯シャフトを設けたものが知られている。偏芯リングは、シリンダヘッドのベース部に回転可能に支持されており、その内周面にて偏芯シャフトを回転可能に支持している。偏芯シャフトの軸端には駆動突起が形成されており、この駆動突起はカムシャフトの軸端に径方向に形成された被動溝と係合している。この特許文献1に記載された可変バルブ機構においては、偏芯リングの角度位置に応じて駆動突起と被動溝との係合位置が変化する。このため、偏芯シャフトの回転によりカムシャフトの角速度が変化してバルブの開閉タイミングが変化する。
特開2005−180186号公報
上記特許文献1に記載された可変バルブ機構では、カムシャフトが偏芯シャフトの軸線回りに偏芯シャフトと一体的に回転する。このため、カムシャフトが同カムシャフトの軸線回りに回転しないので、カムシャフトの回転時に振動や異音が発生するおそれがある。また、この可変バルブ機構は、バルブの開閉タイミングを積極的に変化させるものであって、バルブのリフト量を積極的に変化させるものではないので、車両の走行状態に応じた適切なエンジン出力を得るには十分ではない。
本発明の課題は、少なくともバルブのリフト量を可変可能な可変バルブ機構を簡易に構成することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するために本発明は、
シリンダヘッドのベース部にカムシャフトが回転可能に設けられ、前記カムシャフトに取り付けられたカムによる同カムシャフトの軸線回りの回転に応じてバルブが開閉動作する可変バルブ機構において、
前記カムシャフトの軸線と同軸の第1軸線回りに前記カムシャフトを回転可能に支持するとともに、前記ベース部にて前記第1軸線に対し偏心した第2軸線回りに回転可能に支持されるカム変位調整部材と、
前記カム変位調整部材を前記第2軸線回りに回転させることにより、前記第1軸線の前記第2軸線回りの角度位置の設定を変更する軸線位置設定変更手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の可変バルブ機構においては、カム変位調整部材が、カムシャフトの軸線と同軸の第1軸線回りにカムシャフトを回転可能に支持する。また、カム変位調整部材は、シリンダヘッドのベース部にて第1軸線に対し偏心した第2軸線回りに回転可能に支持される。このため、カム変位調整部材を第2軸線回りに回転させることにより、第1軸線の第2軸線回りの角度位置に応じて、カムのリフト量すなわちバルブの開度を変更することが可能である。そして、これによれば、簡易な構成のカム変位調整部材を用いればよいので、カムシャフトの軸線の角度位置を変更するための構造が簡単になる。また、カムシャフトはその軸線回りに回転するので、カムシャフトの回転時における騒音や異音の発生を防止することも可能である。
本発明の実施に際して、前記カムシャフトは、ころがり軸受を介して前記カム変位調整部材に回転可能に支持されることも可能である。これによれば、カムシャフトがカム変位調整部材に対して滑らかに(低トルクで)回転するので、カムシャフトの回転時における騒音や異音の発生を抑制し、しかもカムシャフトの回転駆動力の損失を低減して燃費を効果的に向上させることが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記カム変位調整部材は、ころがり軸受を介して前記ベース部に回転可能に支持されることも可能である。これによれば、カム変位調整部材が第2軸線回りに滑らかに(低トルクで)回転するので、カム変位調整部材を任意の角度位置に向けて迅速に回転させることが可能である。
この場合、例えば、前記軸線位置設定変更手段は、前記カム変位調整部材を前記第2軸線回りに回転駆動するアクチュエータを備えたものであることも可能である。これによれば、アクチュエータを、例えばエンジンの回転数に応じて回転制御することで、カム変位調整部材を任意の角度位置に容易に設定することが可能である。
また、例えば、前記軸線位置設定変更手段は、前記カム変位調整部材を前記第2軸線回りに回転させる機構を備え、同機構は、前記カム変位調整部材と一体的に形成されたウォームホイールと、このウォームホイールに噛み合って前記アクチュエータにより回転駆動されるウォームとを有することも可能である。これによれば、ウォームホイールとウォームとの減速ギア比によってウォームホイール側からウォーム側への回転の伝達を規制することが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記カムの最大リフト位置と前記バルブの閉位置とが対応するように、前記第2軸線回りの前記第1軸線の角度位置が設定されていることも可能である。これによれば、例えば、複数設けた吸気バルブのうちの何れかのバルブを休止させることが可能となって、混合ガスの吸入量を容易に減らすことが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記カムは、前記バルブと一体的に昇降するカムフォロワを介して前記バルブを昇降させ、前記カムフォロワは、前記バルブの軸線に対して直交する平面を有することも可能である。この場合には、カムによるリフト動作がバルブの軸線に対して直交するカムフォロワの平面で受けられるので、バルブの角度位相を変化させずにリフト量のみを変更することが可能である。なお、前記平面には、カムフォロワの摺動面に若干量の凸形のクラウニングが形成されているものも含まれる。
また、前記カムは、前記バルブと一体的に昇降するカムフォロワを介して前記バルブを昇降させ、前記カムフォロワは、円周状の外周面を有するローラであることも可能である。この場合には、カムによるリフト動作がカムフォロワの円周面で受けられるので、第1軸線の第2軸線回りの回転によるカムとカムフォロワの係合位置の変化に応じて、バルブのリフト量のみならず角度位相を変更することが可能である。
また、前記第2軸線回りの前記第1軸線の回転に対応した前記バルブのリフト量が最大となる最大リフト位置から前記バルブの進角が最大となる最大進角位置、前記バルブのリフト量が最小となる最小リフト位置、および前記バルブの遅角が最大となる最大遅角位置を経て前記最大リフト位置に戻る軌跡の一部の角度区間のみを使用して、前記バルブのリフト量および角度位相を変化させるように設定されていることも可能である。これによれば、バルブのリフト量と角度位相の何れの変化を優先するかに応じて、第1軸線の第2軸線回りの角度位置を設定することが可能である。
また、前記軌跡のうち、前記バルブの最小リフト位置から最大リフト位置に至る角度区間を使用するように設定されていることも可能である。これによれば、バルブのリフト量を角度位相の変化に優先させることが可能である。
また、前記カムが、前記バルブと一体的に昇降するカムフォロワを介して前記バルブを昇降させるものであり、前記カムフォロワが、円周状の外周面を有するローラである場合には、前記角度区間が180°未満に設定されていることも可能である。これによれば、例えば、バルブの作動開始タイミングをほぼ同じとしながら、バルブの最大リフト量を変更することが可能となって、エンジンの回転数等に応じて混合ガスの吸入量を容易に増やすことが可能である。
(第1実施形態)
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図3は、本発明による可変バルブ機構の第1実施形態を概略的に示していて、この第1実施形態の可変バルブ機構VMは、カムシャフト11、カム12、バルブ機構20、カム変位調整機構30、ギア機構40および電動モータ50を備えている。
カムシャフト11は、カム変位調整機構30を介して軸線L1(第1軸線)回りに回転可能にシリンダヘッドのベース部61に設けられている。カムシャフト11は、図示を省略するベルトを介してクランクシャフトに動力伝達可能に連結されている。カム12は、リフト部12aおよびベースサークル部12bを有し正面視にて略卵形状に形成されており、カムシャフト11の他端に固定されている。
バルブ機構20は、カム12の回転運動がハイドロリック式のバルブリフタによって、シリンダヘッド内にバルブスプリング21を介して組み込まれた吸気バルブ22(以下、単にバルブ22という)の昇降運動に変換されるものである。バルブリフタは、ロッカアーム23、ラッシュアジャスタ24およびカムフォロア25から構成される。
ロッカアーム23は、その一端部にてラッシュアジャスタ24のプランジャにより支持されており、その他端部にてバルブステム22aのエンド部と係合している。ラッシュアジャスタ24は、ロッカアーム23の前記他端部とバルブステム22a間の隙間をゼロに調整する機能を有する。カムフォロア25は、円周状の外周面を有するローラであり、ロッカアーム23の中間部にてカムシャフト11の軸線L1と平行な軸線回りに回転可能に支持されていて、カム12と係合している。このカムフォロア25は、ロッカアーム23を介してバルブ22と一体的に昇降する。
カム変位調整機構30は、偏芯部材31(カム変位調整部材)、玉軸受32(ころがり軸受)、キャップ部材33およびニードル軸受34(ころがり軸受)で構成されている。偏芯部材31は、円柱状の部材であり、その軸方向の各外周端部にて玉軸受32(ころがり軸受)およびキャップ部材33を介して中心軸線である軸線L2(第2軸線)回りに回転可能にシリンダヘッドのベース部61に取り付けられている。偏芯部材31には、軸線L2に対して偏芯量e(例えば、1.0mm〜4.5mm)だけ偏芯した位置に、カムシャフト11を挿通させる挿通孔31aが形成されていて、この挿通孔31a内に組み付けられたニードル軸受34(ころがり軸受)を介してカムシャフト11を回転可能に支持している。これにより、偏芯部材31が軸線L2回りに回転すると、カムシャフト11の軸線L1が軸線L2回りに回転するようになっている。なお、偏芯量eの設定値に応じて、軸線L1の軸線L2回りの角度位置によっては、カム12のベースサークル部12bがカムフォロア25の外周面から離間することもある。
ギア機構40は、ウォームホイール41と、ウォーム42aが一体に形成されたウォームシャフト42とを有するウォームギヤで構成されており、偏芯部材31と電動モータ50間に介装されている(図1参照)。ウォームホイール41は、その軸線が軸線L2と同軸となるように偏芯部材31と一体的に設けられている。ウォームシャフト42は、その両側部にてそれぞれ2個ずつ配設された玉軸受43およびブラケット(図示省略)を介してその軸線回りに回転可能にシリンダヘッドのベース部61に取り付けられている。ウォーム42aは、ウォームホイール41と噛み合っていて、ウォーム42aの回転によりウォームホイール41が回転される。そして、ウォーム42aとウォームホイール41とで構成されるギヤ機構40の減速ギア比は、ウォームホイール41側からウォーム42a側への回転の伝達が規制される値に設定されている。
電動モータ50(アクチュエータ)は、その回転軸がウォームシャフト42と一体化されていて、ウォームシャフト42を回転駆動する。この電動モータ50は、電子制御装置(ECU)70により駆動制御される。電子制御装置70は、例えば、検出されたクランクシャフトの回転数に応じて、電動モータ50の回転を制御する。電動モータ50の回転は、ギア機構40を介して偏芯部材31に伝達される。偏芯部材31の回転により、カムシャフト11の軸線L1の軸線L2回りの角度位置の設定が変更される。ギア機構40、電動モータ50および電子制御装置70は、軸線位置設定変更手段としての役割を果たす。
次に、上記のように構成された可変バルブ機構VMの動作について説明する。電子制御装置70による電動モータ50の回転制御により、偏芯部材31が軸線L2回りに回転すると、カムシャフト11の軸線L1は図4(A)〜図4(D)で示すように、点1,2,3,4を通る軌跡、すなわち、軸線L2を回転中心とし偏芯量eを半径とする円軌跡を描く。
カムシャフト11の軸線L1が最大下方に位置する点1(最大リフト位置)に設定されている場合(図4(A))には、図5にて線図1(実線状態)で示すように、クランクシャフトの回転に応じて、バルブ22のリフト量が最大となるバルブリフト線図が得られる。
また、カムシャフト11の軸線L1が最大左方に位置する点2(最大進角位置)に設定されている場合(図4(B))には、図5にて線図2(一点鎖線状態)で示すように、クランクシャフトの回転に応じて、バルブ22の進角が最大となるバルブリフト線図が得られる。
また、カムシャフト11の軸線L1が最大上方に位置する点3(最小リフト位置)に設定されている場合(図4(C))には、図5にて線図3(破線状態)で示すように、クランクシャフトの回転に応じて、バルブ22のリフト量が最小となるバルブリフト線図が得られる。
また、カムシャフト11の軸線L1が最大右方に位置する点4(最大遅角位置)に設定されている場合(図4(D))には、図5にて線図4(二点鎖線状態)で示すように、クランクシャフトの回転に応じて、バルブ22の遅角が最大となるバルブリフト線図が得られる。
図5に示した各バルブリフト線図においては、線図1で示されるバルブ22の最大リフト量と、線図3で示されるバルブ22の最大リフト量との差が、偏芯量eの2倍(2×e)となっている。また、線図1で示されるバルブ作動開始点と、線図2で示されるバルブ作動開始点とがほぼ一致するように設定され、線図3で示されるバルブ作動開始点と、線図4で示されるバルブ作動開始点とがほぼ一致するように設定されている。また、線図1で示されるバルブ作動終了点と、線図4で示されるバルブ作動終了点とがほぼ一致するように設定され、線図2で示されるバルブ作動終了点と、線図3で示されるバルブ作動終了点とがほぼ一致するように設定されている。
そして、図4に示した点1〜点4を通る円軌跡のうち、点3から点2を経て点1に至る角度区間、または点3から点4を経て点1に至る角度区間を使用することにより、バルブ22のリフト量の変化を角度位相の変化に優先させることが可能である。一方、点2から点3を経て点4に至る角度区間、または点2から点1を経て点4に至る角度区間を使用することにより、バルブ22の角度位相の変化をリフト量の変化に優先させることが可能となって、バルブ22の開閉タイミングを積極的に変化させることもできる。
また、上記円軌跡のうち、その角度範囲が180°未満に設定されている角度区間、例えば、点2から点1に至る90°の角度区間(±45°の角度範囲を含む)を使用して、最初は図5にて線図2の特性が得られる状態から、エンジンの回転数等に応じて線図1の特性が得られる状態に設定を変更することにより、バルブ22の作動開始タイミングをほぼ同じとしながら、バルブ22の最大リフト量を線図2の特性の場合に比して大きくすることが可能となって、エンジンの回転数等に応じて混合ガスの吸入量を容易に増やすことが可能である。
上記のように構成した第1実施形態においては、軸線L1を軸線L2回りに回転させるために簡易な構成の偏芯部材31を用いればよいので、カムシャフト11の軸線L1の角度位置を変更するための構造が簡単になる。また、カムシャフト11はその軸線L1回りに回転するので、カムシャフト11の回転時における騒音や異音の発生を防止することも可能である。
また、この第1実施形態では、カムシャフト11がニードル軸受34を介して偏芯部材31に回転可能に支持されている。このため、カムシャフト11が偏芯部材31に対して滑らかに(低トルクで)回転するので、カムシャフト11の回転時における騒音や異音の発生を抑制し、しかもカムシャフ11トの回転駆動力の損失を低減して燃費を効果的に向上させることが可能である。
また、この第1実施形態では、偏芯部材31が玉軸受32を介してシリンダブロックのベース部61に回転可能に支持されている。このため、偏芯部材31が軸線L2回りに滑らかに(低トルクで)回転するので、偏芯部材31を任意の角度位置に向けて迅速に回転させることが可能である。
また、この第1実施形態では、バルブリフタを構成するカムフォロワ25が、円周状の外周面を有するローラとされている。これにより、カム12によるリフト動作がカムフォロワ25の円周面で受けられるので、軸線L1の軸線L2回りの回転によるカム12とカムフォロワ25の係合位置の変化に応じて、バルブ22のリフト量のみならず角度位相を変更することが可能である。
(変形実施形態)
上記第1実施形態においては、カムシャフト11の軸線L1が最大上方に位置する点3(最小リフト位置)に設定されている場合に、点1の最大リフト量から2×eの長さだけ短い所定のリフト量が得られるように実施したが、これに代えて、例えば図6に示すように、カム12の最大リフト位置とバルブ22の閉位置とが対応するように、すなわち、カムシャフト11の軸線L1が最大上方に位置する点3にあるとき、カム12のリフト部12aとカムフォロア25の外周面とが離間した状態となるように、軸線L1と軸線L2間の偏芯量(例えば、3.0mm)を設定することも可能である。また、カム12のリフト部12aとカムフォロア25の外周面とが単に接するだけの状態となるように軸線L1と軸線L2間の偏芯量を設定してもよい。これによれば、例えば、複数設けたバルブ22のうちの何れかのバルブ22を休止させることが可能となって、混合ガスの吸入量を容易に減らすことが可能である。
(第2実施形態)
上記第1実施形態およびその変形実施形態においては、カムフォロワ25として円周状の外周面を有するローラを用いて、カム12の回転運動がカムフォロワ25およびロッカアーム23を介して間接的にバルブ22の昇降運動に変換されるように実施したが、これに代えて例えば図7に示すように、カムフォロワ125としてバルブ22の軸線に対して直交する平面を有するリフタ(タペット)を用いて、カム12の回転運動がカムフォロワ125を介して直接的にバルブ22の昇降運動に変換されるように実施することも可能である。なお、この第2実施形態の他の構成については、上記第1実施形態等と同様であるので、上記第1実施形態等と同じ部材には同一の符号を付して、説明を省略する。
この第2実施形態では、カムシャフト11の軸線L1が最大下方に位置する点1(最大リフト位置)に設定されている場合(図8(A))において、上記第1実施形態と同様、図9にて線図1(実線状態)で示すように、クランクシャフトの回転に応じて、バルブ22のリフト量が最大となるバルブリフト線図が得られる。
また、カムシャフト11の軸線L1が最大上方に位置する点3(最小リフト位置)に設定されている場合(図8(C))には、上記第1実施形態と同様、図9にて線図3(破線状態)で示すように、クランクシャフトの回転に応じて、バルブ22のリフト量が最小となるバルブリフト線図が得られる。
一方、カムシャフト11の軸線L1が最大左方に位置する点2に設定されている場合(図8(B))、および最大右方に位置する点4に設定されている場合(図8(D))には、上記第1実施形態と異なり、図9にて線図2,4(一点鎖線状態)で示すように、バルブリフト量が最大となるクランク角が線図1,3の場合と同じになる。これは、カム12によるリフト動作がカムフォロワ125の平面で受けられるためである。
この第2実施形態によれば、軸線L1の軸線L2回りの回転に応じて、バルブ22の角度位相を変化させずにリフト量のみを変更することが可能である。なお、点1,点2,点3、点4では、カム12のリフト部12aとカムフォロワ125の平面との係合タイミングがそれぞれ異なるので、それに伴ってバルブ22の作動開始点および作動終了点が、線図1,線図2,4、線図3でそれぞれ異なっている。このことによって、バルブ22の開閉タイミングを変化させることができる。
上記した各実施形態では、カムシャフト11がニードル軸受34を介して偏芯部材31に支持されるように実施したが、ニードル軸受34以外のころがり軸受を用いて実施してもよい。また、ころがり軸受に限らず、例えばカムシャフト11がすべり軸受を介して偏芯部材31に支持されるように実施することも可能である。
また、上記した各実施形態では、偏芯部材31が玉軸受32を介してシリンダヘッドのベース部61に支持されるように実施したが、玉軸受32以外のころがり軸受を用いて実施してもよい。また、ころがり軸受に限らず、例えば偏芯部材31がすべり軸受を介してシリンダヘッドのベース部61に支持されるように実施することも可能である。
また、上記した各実施形態では、カム変位調整部材として偏芯部材31を使用した。この偏芯部材31は、ニードル軸受34の外輪としての役割も果たしていたが、これに代えて、例えば図10に示すように、偏芯軸受131を使用してもよい。偏芯軸受131は、ニードル軸受34の外輪としての機能と、玉軸受32の内輪としての機能を兼ね備えていて、径方向の肉厚が周方向に渡って変化するように形成された偏芯軌道輪131aを備えている。偏芯軌道輪131aは、その外周面にて玉またはころ等の転動体131b、および外輪131cを介してキャップ部材133に軸線L2回りに回転可能に取り付けられ、その内周面にて玉またはころ等の転動体131dを介してカムシャフト11をその軸線L1回りに回転可能に支持している。これによれば、偏芯部材31、玉軸受32およびニードル軸受34の機能を偏芯軸受131に集約することができ、部品点数の削減によってカム変位調整機構を一層コンパクトに構成することが可能である。なお、転動体131b,131dに代えて、摺動体を用いてもよい。
また、図3に示されるカム変位調整機構30に加えて、図10に示される偏芯軸受131を使用することも可能である。具体的には、1本のカムシャフト11が軸方向に並設された複数の軸受で回転可能に支持されるような支持構造とされている場合、第2軸線L2に対する第1軸線L1の軸線位置の設定を変更する機能を持たせた特定の支持部位にカム変位調整機構30を配置し、その支持部位以外で単にカムシャフト11を変位可能に支持する部位に偏芯軸受131を配置するようにするとよい。これによれば、カムシャフト11を支持する支持装置全体としての構造を簡略化することができ、その支持装置の軸方向寸法を縮小(サイズダウン)することもできる。
また、上記した各実施形態では、軸線位置設定変更手段がギア機構40および電動モータ50を備えていたが、これに代えて、例えば偏芯部材にアームを一体的に設け、このアームをリンク部材を介してアクチュエータとしての油圧シリンダに連結し、この油圧シリンダによる直線運動を偏芯部材の軸線回りの回転運動に変換するように実施することも可能である。
また、上記した各実施形態では、本発明による可変バルブ機構を吸気バルブに適用したが、これに加えてまたは代えて、本発明による可変バルブ機構を排気バルブに適用することも可能である。
本発明による可変バルブ機構の第1実施形態を示す概略斜視図。 図1の要部拡大図。 図2の一部破断側面図。 (A)は、図1に示したカムシャフト11の軸線L1が最下方にあるときのカム位置を示す正面図。(B)は、図1に示したカムシャフト11の軸線L1が最左方にあるときのカム位置を示す正面図。(C)は、図1に示したカムシャフト11の軸線L1が最上方にあるときのカム位置を示す正面図。(D)は、図1に示したカムシャフト11の軸線L1が最右方にあるときのカム位置を示す正面図。 図4に示した各カム位置に対応したカムリフト線図。 本発明による可変バルブ機構の変形実施形態であって、バルブを休止させるカム位置の一例を示す正面図。 本発明による可変バルブ機構の第2実施形態に係る要部拡大図。 (A)は、図7に示したカムシャフト11の軸線L1が最下方にあるときのカム位置を示す正面図。(B)は、図7に示したカムシャフト11の軸線L1が最左方にあるときのカム位置を示す正面図。(C)は、図7に示したカムシャフト11の軸線L1が最上方にあるときのカム位置を示す正面図。(D)は、図7に示したカムシャフト11の軸線L1が最右方にあるときのカム位置を示す正面図。 図8に示した各カム位置に対応したカムリフト線図。 カム変位調整部材の別の実施形態に係る偏芯軸受131の縦断面図。
符号の説明
VM 可変バルブ機構
11 カムシャフト
L1 軸線(第1軸線)
12 カム
12a リフト部
12b ベースサークル部
20 バルブ機構
21 バルブスプリング
22 吸気バルブ
23 ロッカアーム
24 ラッシュアジャスタ
25 カムフォロア
30 カム変位調整機構
31 偏芯部材(カム変位調整部材)
L2 軸線(第2軸線)
e 偏芯量
32 玉軸受(ころがり軸受)
34 ニードル軸受(ころがり軸受)
40 ギア機構(軸線位置設定変更手段)
41 ウォームホイール
42 ウォームシャフト
42a ウォーム
50 電動モータ(軸線位置設定変更手段)
61 シリンダヘッドのベース部
70 電子制御装置(軸線位置設定変更手段)
131 偏芯軸受(カム変位調整部材)

Claims (9)

  1. シリンダヘッドのベース部にカムシャフトが回転可能に設けられ、前記カムシャフトに取り付けられたカムによる同カムシャフトの軸線回りの回転に応じてバルブが開閉動作する可変バルブ機構において、
    前記カムシャフトの軸線と同軸の第1軸線回りに前記カムシャフトを回転可能に支持するとともに、前記ベース部にて前記第1軸線に対し偏心した第2軸線回りに回転可能に支持されるカム変位調整部材と、
    前記カム変位調整部材を前記第2軸線回りに回転させることにより、前記第1軸線の前記第2軸線回りの角度位置の設定を変更する軸線位置設定変更手段とを備えたことを特徴とする可変バルブ機構。
  2. 前記カムシャフトは、ころがり軸受を介して前記カム変位調整部材に回転可能に支持される請求項1に記載の可変バルブ機構。
  3. 前記カム変位調整部材は、ころがり軸受を介して前記ベース部に回転可能に支持される請求項1または2に記載の可変バルブ機構。
  4. 前記カムの最大リフト位置と前記バルブの閉位置とが対応するように、前記第2軸線回りの前記第1軸線の角度位置が設定されている請求項1ないし3のうちの何れか一つに記載の可変バルブ機構。
  5. 前記カムは、前記バルブと一体的に昇降するカムフォロワを介して前記バルブを昇降させ、前記カムフォロワは、前記バルブの軸線に対して直交する平面を有する請求項1ないし4のうちの何れか一つに記載の可変バルブ機構。
  6. 前記カムは、前記バルブと一体的に昇降するカムフォロワを介して前記バルブを昇降させ、前記カムフォロワが、円周状の外周面を有するローラである請求項1ないし4のうちの何れか一つに記載の可変バルブ機構。
  7. 前記第2軸線回りの前記第1軸線の角度位置に対応した前記バルブのリフト量が最大となる最大リフト位置から前記バルブの進角が最大となる最大進角位置、前記バルブのリフト量が最小となる最小リフト位置、および前記バルブの遅角が最大となる最大遅角位置を経て前記最大リフト位置に戻る軌跡の一部の角度区間のみを使用して、前記バルブのリフト量および角度位相を変化させるように設定されている請求項6に記載の可変バルブ機構。
  8. 前記軌跡のうち、前記バルブの最小リフト位置から最大リフト位置に至る角度区間を使用するように設定されている請求項5ないし7のうちの何れか一つに記載の可変バルブ機構。
  9. 請求項6に記載の要件を備え、前記角度区間が180°未満に設定されている請求項7に記載の可変バルブ機構。
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