JP2008120608A - 黒鉛含有耐火物用酸化防止塗布材 - Google Patents
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Abstract
【課題】黒鉛含有耐火れんがを製鉄所で金属溶融容器の内張りに使用するにあたっては、溶融容器の内側に構築し、溶融金属を受湯する前に加熱昇温するとき、れんが表面が酸化、および脆弱化することを防止することができる、黒鉛含有耐火物用酸化防止塗布材を提供する。
【解決手段】炭化硼素が3〜15重量%、アルミニウム塩が0.5〜8重量%、粘土が1〜10重量%、残りが粒径1mm以下の融点が600〜1000℃のフリットで、リチウム塩が1〜10重量%、増粘剤が0.1〜1重量%、消泡剤が0.1〜1重量%を外掛けで添加してなる酸化防止用塗布材を熱処理前の黒鉛含有耐火れんが表面に塗布する。
【選択図】なし
【解決手段】炭化硼素が3〜15重量%、アルミニウム塩が0.5〜8重量%、粘土が1〜10重量%、残りが粒径1mm以下の融点が600〜1000℃のフリットで、リチウム塩が1〜10重量%、増粘剤が0.1〜1重量%、消泡剤が0.1〜1重量%を外掛けで添加してなる酸化防止用塗布材を熱処理前の黒鉛含有耐火れんが表面に塗布する。
【選択図】なし
Description
本発明は、耐火物分野における黒鉛含有耐火物用酸化防止塗布材に関するものである。
製鉄所で使用される耐火物は、黒鉛が高熱伝導率で溶融金属に対して濡れにくく、耐熱性に対しても優れた特徴を有するため、黒鉛含有耐火物の需要が増えている。
黒鉛含有耐火物の製造にあたっては、樹脂等で耐火材料と黒鉛を混合した後、プレス成形し、それを200〜400℃で加熱処理して、黒鉛含有耐火れんがにしている。
この黒鉛含有耐火れんがを製鉄所で金属溶融容器の内張りに使用するにあたっては、溶融容器の内側に構築し、溶融金属を受湯する前に、800〜1000℃にバーナー等で加熱昇温しておく。このとき、れんが表面が酸化され、脆弱化し、問題となるものであった。
本発明は、上記のような点に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、炭化硼素が3〜15重量%、アルミニウム塩が0.5〜8重量%、粘土が1〜10重量%、残りが粒径1mm以下の融点が600〜1000℃のフリットであることを特徴とする黒鉛含有耐火物用酸化防止塗布材を提供するにある。
また、リチウム塩が1〜10重量%を外掛けで添加されたことを特徴とする黒鉛含有耐火物用酸化防止塗布材を提供するにある。
さらに、増粘剤が0.1〜1重量%、消泡剤が0.1〜1重量%を外掛けで添加されたことを特徴とする黒鉛含有耐火物用酸化防止塗布材を提供するにある。
さらにまた、溶媒として酢酸ビニル系水溶液、アクリル系水溶液の1種または複数種と水を、または水のみを使用し、スラリーとして使用することを特徴とする黒鉛含有耐火物用酸化防止塗布材を提供するにある。
本発明の黒鉛含有耐火物用酸化防止塗布材は、炭化硼素が3〜15重量%、アルミニウム塩が0.5〜8重量%、粘土が1〜10重量%、残りが粒径1mm以下の融点が600〜1000℃のフリットであることによって、フリットをれんが表面に溶融膜として付着して耐火れんがの表面酸化を防止がはかれ、硼素成分がB2 O3 となって溶融膜を作るため優れた酸化防止効果を果たし、かつ体積が増えるため塗布材の溶融による収縮を抑制でき、強固に塗布材の皮膜をはかれる。またさらに、熱処理する際にれんがの残留樹脂成分等に起因するガスによる塗布皮膜の膨れを抑制するとともに、塗布材が熱処理される際に溶融しすぎて粘性が無くなるのを抑制することができる。
また、リチウム塩が1〜10重量%を外掛けで添加されたことによって、上記フリットの融点を下げることができ、フリットをれんが表面に溶融膜として付着して耐火れんがの表面酸化を防止がはかれる。
さらに、増粘剤が0.1〜1重量%、消泡剤が0.1〜1重量%を外掛けで添加されたことによって、塗布材をスラリーにしてれんが面に塗布するとき、スラリーの粘性を適正にできて、耐火れんが面に強固に塗布材の皮膜がはかれる。
さたにまた、溶媒として酢酸ビニル系水溶液、アクリル系水溶液の1種または複数種と水を、または水のみを使用し、スラリーとして使用することによって、熱処理前の塗布皮膜を強固にしたい場合などに、粘性を調整して耐火れんが面に強固に塗布材の皮膜をはかることができる。
本発明の黒鉛含有耐火物用酸化防止塗布材は、炭化硼素が3〜15重量%、アルミニウム塩が0.5〜8重量%、粘土が1〜10重量%、残りが粒径1mm以下の融点が600〜1000℃のフリットであることを特徴としている。
黒鉛含有耐火れんがは、その使用にあたって800〜1000℃まで加熱保温され、このときの酸化による脆弱化が問題となるので、融点が600〜1000℃のフリットをれんが表面に塗布しておき、それを溶融させることで耐火れんがの表面酸化を防止するものである。
れんが表面に塗布するにあたっては、水または酢酸ビニル系水溶液、アクリル系水溶液等を溶媒として混練しスラリー状にしたものを塗布する。このため、1mm以上の粒があると沈殿し、良好なスラリーが得られないので、フリットの粒径は1mm以下であることが好ましいが、塗布使用上問題がなければこの限りではない。
炭化硼素は、それの炭素成分が酸化されると、硼素成分がB2 O3 となり、溶融膜を作るため優れた酸化防止効果を有し、かつ体積が増えるため塗布材の溶融による収縮を抑制する。添加量が3重量%以下であると、塗布材の溶融皮膜が冷却されたとき、収縮により塗布材の皮膜がれんが面から剥がれる。15重量%以上では、材料の価格増大の割に効果が少ない。
アルミニウム塩は、塗布材スラリーをれんが面に塗布して熱処理する際、れんがの残留樹脂成分等に起因するガスがでるもので、このガスによる塗布皮膜の膨れを抑制する効果がある。添加量が0.5重量%以下であるとその効果が少なく、8重量%以上では材料の価格増大の割に効果が少ない。アルミニウム塩としては、リン酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、硫酸アルミニウム等が挙げられる。
粘土は、塗布材が熱処理される際に、溶融しすぎて粘性が無くなって、流落するのを抑制する効果があり、1〜10重量%の範囲で添加するのが好ましい。これも添加量が1重量%以下であるとその効果が少なく、10重量%以上では塗布材の溶融皮膜がれんが面に広がらなくなって好ましくない。粘土としては、木節粘土等が好ましいが、カオリンまたはベントナイトでも良い。
リチウム塩は、フリットの融点をさらに下げたいとき、1〜10重量%の範囲で添加するのが好ましい。これも添加量が1重量%以下であるとその効果が少なく、10重量%以上では材料の価格増大の割に効果が少ない。リチウム塩としては、炭酸リチウム、硫酸リチウム、弗化リチウム、乳酸リチウム、塩化リチウム、酢酸リチウム等が挙げられる。
塗布材をスラリーにしてれんが面に塗布するとき、スラリーの粘性が低すぎると、塗布膜が薄くなりすぎる。このとき、増粘剤を添加してスラリー粘性を適切にしなければならない。その添加量としては0.1〜1重量%が好ましく、添加量が0.1重量%以下であるとその効果が少なく、1重量%以上では塗布材スラリーの粘性が大きくなり過ぎ、好ましくない。増粘剤としては、メチルセルロース等の有機系のものが、少量添加で効果があり好ましいが、これにこだわるものではない。
また、塗布材をスラリーにしてれんが面に塗布するとき、スラリーに気泡が多く含まれると、塗布したとき、れんが表面の塗布膜に孔ができ、好ましくない。これを抑制するためには、消泡剤の添加が有効であり、その添加量としては0.1〜1重量%が好ましく、添加量が0.1重量%以下であるとその効果が少なく、1重量%以上では材料の価格増大の割に効果が少ない。消泡剤としては、シリコーン系のものが挙げられるが、これにこだわるものではない。
塗布材スラリーの溶媒としては、水が使用されるが、熱処理前の塗布皮膜を強固にしたい場合は、酢酸ビニル系水溶液または、アクリル系水溶液等を水に添加するのが有効である。その添加量としては、塗布材に対して外掛けで5〜20重量%が適当であるが、この限りではない。
水は、塗布材に対して外掛けで25〜45重量%が適当であるが、酢酸ビニル系水溶液、またはアクリル系水溶液等を添加するときは、これらの添加量を差し引いた残りが適当である。
塗布材スラリーは、溶媒である水および酢酸ビニル系水溶液、またはアクリル系水溶液等を適量から少なめに容器に入れておき、そこに粉末状の塗布材を加える。それをハンドミキサー等でよくかき混ぜ、スラリー状にする。これに、水を少し加えて粘性を調整する。
このスラリーをはけ等でれんが表面に塗布する。このとき、はけで塗布するのではなく、スラリーを吹き付ける方法でも、れんがをスラリーに浸漬する方法でも良い。金属容器にれんがを構築した後、れんが表面に塗布する場合はスラリーを吹き付ける方法が良い。
黒鉛含有れんがを使用する場合として、A製鉄所で溶融金属を運ぶ混銑車内張り用黒鉛含有れんがの表面に塗布した結果を表1に示す。また、その比較例を表2に示す。
表1のように、本発明の塗布材を使用することにより、混練で容易にスラリーになり、塗布膜に気泡がなく良好であり、酸化雰囲気で1100℃で焼成しても、れんがが酸化されることはなかった。また、黒鉛含有れんがの表面に本発明の塗布材を塗布したものを、A製鉄所で溶融金属を運ぶ混銑車の内張りに施工し、溶鋼を受ける前に予熱したとき、れんがが酸化されることがなかったため、従来の塗布していないときと比べて長寿命であった。
Claims (4)
- 炭化硼素が3〜15重量%、アルミニウム塩が0.5〜8重量%、粘土が1〜10重量%、残りが粒径1mm以下の融点が600〜1000℃のフリットであることを特徴とする黒鉛含有耐火物用酸化防止塗布材。
- リチウム塩が1〜10重量%を外掛けで添加されたことを特徴とする請求項1に記載の黒鉛含有耐火物用酸化防止塗布材。
- 増粘剤が0.1〜1重量%、消泡剤が0.1〜1重量%を外掛けで添加されたことを特徴とする請求項1または2に記載の黒鉛含有耐火物用酸化防止塗布材。
- 溶媒として酢酸ビニル系水溶液、アクリル系水溶液の1種または複数種と水を、または水のみを使用し、スラリーとして使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の黒鉛含有耐火物用酸化防止塗布材。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006303484A JP2008120608A (ja) | 2006-11-09 | 2006-11-09 | 黒鉛含有耐火物用酸化防止塗布材 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106242541A (zh) * | 2016-08-30 | 2016-12-21 | 平定县冠窑砂器陶艺有限公司 | 一种用于炒茶的砂质器皿及其制作方法 |
WO2018016361A1 (ja) * | 2016-07-20 | 2018-01-25 | 黒崎播磨株式会社 | 酸化防止剤及びその施工方法 |
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2006
- 2006-11-09 JP JP2006303484A patent/JP2008120608A/ja active Pending
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