JP2008119791A - 加圧治具集約設備 - Google Patents

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俊之 千種
Shinichi Sugita
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Abstract

【課題】従来より設置スペースを小さくすることができると共に設備費の削減が可能な加圧治具集約設備を提供する。
【解決手段】本発明の加圧治具集約設備75によれば、複数の加圧治具12〜18を水平方向に並べてベース盤33に取り付けることで一体化したので、従来に比べて設備全体がコンパクトになり、設置スペースを小さくすることが可能になる。また、それら複数の加圧治具12〜18をベース盤33の上面に取り付ける一方、加圧アクチュエータ50をベース盤33の下方に配置したので、加圧治具12〜18の並び方向と直交する水平方向で加圧治具集約設備75をコンパクトな構成にすることができる。しかも、複数の加圧治具12〜18の間で加圧アクチュエータ50を共有したので、設備費を削減することができる。
【選択図】図9

Description

本発明は、ワークの圧入、カシメその他所定の加圧処理を順次行うための複数の加圧治具を水平方向に並べてベース盤に取り付けた加圧治具集約設備に関する。
機械部品であるワークを組み付ける際には、動力を用いた圧入やカシメ等の加圧処理を行う場合がある。そして、複数の構成部品からなるワークでは、これら加圧処理を複数の工程に分けて行う。また、同じ加圧処理であっても圧入・カシメの部位の相違により加圧治具の構造が異なる。このため、従来では、治具に加圧動力源を連結して備えた加圧装置(例えば、圧入装置、カシメ装置等)を複数組み合わせて組付ライン設備を構成していた(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−106426号公報(段落[0003],第13図)
しかしながら、従来の組付ライン設備では、複数の加圧装置を並べるための広い設置スペースを必要とすると共に設備費が高くなっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、従来より設置スペースを小さくすることができると共に設備費の削減が可能な加圧治具集約設備の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る加圧治具集約設備(75)は、ワーク(90)の圧入、カシメその他所定の加圧処理を順次行うための複数の加圧治具(12〜18)と、複数の加圧治具(12〜18)が水平方向に並べて取り付けられたベース盤(33)と、複数の加圧治具(12〜18)に共有された加圧アクチュエータ(50)と、加圧アクチュエータ(50)を複数の加圧治具(12〜18)の並び方向と平行に水平移動して、任意の加圧治具(12〜18)との対向位置に位置決め可能な水平移動機構(52,54,55)と、各加圧治具(12〜18)に設けられて、往復動可能な可動治具部品(41)と、加圧アクチュエータ(50)の一部を構成しかつ水平移動機構(52,54,55)により位置決めされて対向した加圧治具(12〜18)の可動治具部品(41)を押圧し、その加圧治具(12〜18)に動力を付与する動力出力部(48)とを備えたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の加圧治具集約設備(75)において、複数の加圧治具(12〜18)をベース盤(33)の上面に配置する一方、加圧アクチュエータ(50)をベース盤(33)の下方に配置し、そのベース盤(33)には、各可動治具部品(41)を動力出力部(48)に臨ませるためベース貫通孔(33A)が形成されたところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載の加圧治具集約設備(75)において、ベース盤(33)は、板部材で構成され、水平移動機構(52,54,55)は、板部材の下面に固定されたガイドレールを有し、そのガイドレールに沿って加圧アクチュエータ(50)を水平移動するところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項2に記載の加圧治具集約設備(75)において、ベース盤(33)は、円形になっており、水平移動機構(52,54,55)は、ベース盤(33)の中心軸回りに旋回する旋回ベースを有し、加圧アクチュエータ(50)は、旋回ベースに固定されたところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の加圧治具集約設備(75)において、一部の加圧治具(12〜18)には、可動治具部品(41)と同方向に往復動する補助可動部品(41H)と、可動治具部品(41)と補助可動部品(41H)との間に連結されて、可動治具部品(41)に対する補助可動部品(41H)の相対位置を変更するための補助アクチュエータ(54C)とが備えられたところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の加圧治具集約設備(75)において、加圧アクチュエータ(50)を2台設けて、通常時には、それら2台の加圧アクチュエータ(50)が分担して複数の加圧治具(12〜18)に動力を付与すると共に、一方の加圧アクチュエータ(50)が故障した場合に、他方の加圧アクチュエータ(50)で全ての加圧治具(12〜18)に動力を付与可能としたところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の加圧治具集約設備(75)において、加圧アクチュエータ(50)はサーボモータ(51)を動力源として備え、加圧治具(12〜18)毎に予め設定された押圧力及び/又は押圧ストロークで可動治具部品(41)を押圧するところに特徴を有する。
請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れかに記載の加圧治具集約設備(75)において、加圧治具(12〜18)のうち所定の加圧処理を行うワーク処理空間(R3)に作業者が進入したことを検出するためのエリアセンサ(58B〜58H)を加圧治具(12〜18)毎に別々に設け、作業者の進入が検出された加圧治具(12〜18)に対する加圧アクチュエータ(50)からの動力の付与を禁止すると共に、作業者の進入が検出されていない加圧治具(12〜18)に対する加圧アクチュエータ(50)からの動力の付与を許可する安全監視手段(PG1)を備えたところに特徴を有する。
請求項9の発明は、請求項1乃至8の何れかに記載の加圧治具集約設備(75)において、動力出力部(48)の先端部に開閉可能な1対の連結アーム(70)を設ける一方、加圧アクチュエータ(50)の本体に突当支柱(71)を設け、1対の連結アーム(70)は、動力出力部(48)が加圧アクチュエータ(50)の本体側に移動したときに突当支柱(71)に当接して開き、動力出力部(48)が可動治具部品(41)を押圧して加圧アクチュエータ(50)の本体から離れる側に移動したときに、突当支柱(71)から離間して閉じて可動治具部品(41)に連結されるように構成されたところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1の加圧治具集約設備によれば、複数の加圧治具を水平方向に並べてベース盤に取り付けることで一体化したので、従来に比べて設備全体がコンパクトになり、設置スペースを小さくすることができる。また、加圧アクチュエータは水平移動機構により任意の加圧治具との対向位置に位置決めされて、その加圧治具に動力を付与し、これにより各加圧治具でワークの加圧処理が行われる。このように本発明では、複数の加圧治具の間で加圧アクチュエータを共有したので設備費を削減することができる。
[請求項2及び3の発明]
請求項2の構成によれば、複数の加圧治具をベース盤の上面に配置する一方、加圧アクチュエータをベース盤の下方に配置したので、加圧治具の並び方向と直交する水平方向で加圧治具集約設備をコンパクトな構成にすることができる。また、請求項3の構成によれば、複数の加圧治具が上面に取り付けられたベース盤としての板部材の下面にガイドレールを固定し、そのガイドレールにて加圧アクチュエータが水平移動可能になっているので、加圧治具集約設備のコンパクト化と高剛性化を図ることができる。
[請求項4の発明]
請求項4の構成によれば、ベース盤は円形になっており、その中心軸回りに旋回する旋回ベースに加圧アクチュエータを固定して水平移動可能としたので、加圧アクチュエータを移動するためのガイドレールが不要になり、コンパクト化と低コスト化とを図ることができる。
[請求項5の発明]
請求項5の構成によれば、一部の加圧治具において、加圧アクチュエータのみでは加圧ストロークが不足する場合に、補助アクチュエータにより不足分の加圧ストロークを補うことができる。
[請求項6の発明]
請求項6の構成によれば、加圧アクチュエータを2台設けて、通常時には、それら2台の加圧アクチュエータが分担して複数の加圧治具に動力を付与すると共に、一方の加圧アクチュエータが故障した場合に、他方の加圧アクチュエータで全ての加圧治具に動力を付与可能としたので、通常時には生産性が向上し、加圧アクチュエータの故障時には、加圧治具集約設備全体が停止することを回避することができる。
[請求項7の発明]
請求項7の構成によれば、加圧アクチュエータに備えたサーボモータにより押圧力及び押圧ストロークを制御することができ、各加圧治具に適した押圧力及び/又は押圧ストロークで可動治具部品を動作させることが可能になる。
[請求項8の発明]
請求項8の構成によれば、作業者の進入が検出された加圧治具に対する加圧アクチュエータからの動力の付与を禁止しているので作業者の安全が確保される。また、作業者の進入が検出されていない加圧治具に対する加圧アクチュエータからの動力の付与は許可されるので、作業者が所定の加圧治具で作業を行っている間に、それ以外の別の加圧治具を加圧アクチュエータにて作動させて加圧処理を行うことができ、生産性を高めることができる。
[請求項9の発明]
請求項9の構成によれば、動力出力部の先端部に1対の連結アームを設け、動力出力部が加圧アクチュエータの本体側に移動したときには1対の連結アームが開き、加圧アクチュエータの本体から離れる側に移動したときに1対の連結アームが閉じて可動治具部品に連結される。従って、動力出力部をさらに加圧アクチュエータの本体から離れる側に移動して加圧処理を行った後、加圧アクチュエータの本体側に戻す際に、その途中までは1対の連結アームの連結により、可動治具部品を強制的に引き戻すことができる。これにより、加圧治具の動作スピードが向上し、生産性が上がる。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る一実施形態について、図1〜図12を参照しつつ説明する。図1には、本実施形態の加圧治具集約設備75を含む組付ライン設備10の全体が示されており、図2(A)及び図2(B)には、この組付ライン設備10によって組み付け可能な複数種類のワーク90が示されている。ワーク90は、一般に等速ジョイントを呼ばれており、車両のディファレンシャルと駆動輪との間を連絡するものであって、エンジンからの駆動トルクを伝達するために用いられる。またワーク90は、車種に応じて、長さ、付加部品の有無等が相違する。なお、図2(A)及び図2(B)には、本実施形態の組付ライン設備10にて組み付け可能な複数種類のワーク90のうちの一部のみが示されている。
何れの種類のワーク90も、中間シャフト93の両端部に第1端部シャフト91、と第2端部シャフト92とを連結した構造になっている。そして、第1連結部91Jにおいて、中間シャフト93の一端部が第1端部シャフト91に備えた連結カップ91Cの内部に直動可能かつ回転不能に受容され、第2連結部92Jにおいて、中間シャフト93の他端部が第2端部シャフト92に備えた連結カップ92Cの内部に傾動可能かつ回転不能に受容されている。これらにより、ワーク90は、駆動輪の上下動や傾動を許容した状態で駆動トルクを伝達する。また、何れの種類のワーク90にも、各第1連結部91J、第2連結部92Jに防塵用のゴムブーツ91B,92Bが装着されている。さらに、一部の種類のワーク90には、中間シャフト93に筒状のダンパー93Bが嵌合装着されている。
本実施形態の組付ライン設備10では、ワーク90を第1工程〜第10工程に分けて組み付ける。そのために、組付ライン設備10には、図1に示すように第1工程〜第10の各処理を行うための第1〜第10のステージST1〜ST10が並べて設けられている。それらのうち第2〜第9のステージST2〜ST9は、図1における右から左に向かって昇順に1列に並べられて圧入ライン10S1を構成している。また、圧入ライン10S1における始端部(即ち、第2ステージST2側の端部)の側方には、第1ステージST1と第10ステージST10とが並べて配置されている。そして、これら第1と第10のステージST1,ST10により補助ライン10S2が構成され、その補助ライン10S2と前記した圧入ライン10S1とによりL字形の処理ライン10Lが構成されている。
図2に示したワーク90の各構成部品は、第1〜第9のステージST1〜ST9において以下のように組み付けられる。即ち、第1ステージST1では、手作業により第2端部シャフト92の連結カップ92C内にカップインナー部品95が組み付けられる。第2ステージST2では、第2端部シャフト92における連結カップ92Cの外側に端部リング92Rが圧入される。第3ステージST3では、第1端部シャフト91における連結カップ91Cの外側に端部リング91Rが圧入される。第4ステージST4では、ダンパー93Bが中間シャフト93の一端部から中間位置まで圧入される。第5ステージST5では、中間シャフト93の両端部にゴムブーツ91B,92Bが圧入される。第6ステージST6では、カップインナー部品95に中間シャフト93の一端部が圧入される。第7ステージST7では、中間シャフト93の他端部にカップインナー部品94が圧入される。第8ステージST8では、カップインナー部品94が第1端部シャフト91の連結カップ91C内に圧入されると共に、各ゴムブーツ91B,92Bの大径側の端部が第1及び第2の端部シャフト91,92にそれぞれ圧入される。第9ステージST9では、カシメリング96A〜96Eがカシメられて、ゴムブーツ91B,92B、ダンパー93Bが固定される。そして、第10ステージST10では、作業者によるワーク90の目視検査と重量検査とが行われる。
上記処理を行うために、第1ステージST1には、図3に示すように作業テーブル11が設けられ、第10ステージST10には、ワーク載置台20が設けられている。また、第2〜第8の各ステージST2〜ST8には、圧入処理を行うための加圧治具12〜18が備えられかつ、第9ステージST9には、カシメ処理を行うための加圧治具19が備えられている。そして、組付ライン設備10のうち第2〜第9のステージST2〜ST9の加圧治具12〜19をラインフレーム31に集約して組み付けて本発明に係る加圧治具集約設備75が構成されている。
ラインフレーム31は、第2〜第9のステージST2〜ST9が並べて配置された細長い矩形のベース盤33を備え、そのベース盤33の四隅に配置された支柱31Aにより、ベース盤33が設備の床面より上方に保持されている。また、支柱31Aは、ベース盤33より上方に延び、それら支柱31Aの上端部の間を梁で連絡してなる上端枠部32Wが備えられ、その上端枠部32Wの内側には長手方向の一端部を除く全体に天井板32T(図5参照)が張られている。さらに、上端枠部32Wのうち天井板32Tを有しない部分の下方に、中天井板35が備えられている。そして、第2及び第3のステージST2,ST3が、ベース盤33と中天井板35との間に配置され、第4〜第9のステージST4〜ST9がベース盤33と天井板32Tとの間に配置されている。
図9に示すように第2〜第9の各ステージST2〜ST9には、それぞれ上下方向に延びた複数本ずつのガイド支柱40と、それらガイド支柱40に案内されて上下動可能な昇降ベース41とが備えられている。なお、本実施形態では、第2〜第8の各ステージST2〜ST8の昇降ベース41が本発明に係る「可動治具部品」に相当する。また、各ガイド支柱40の両端部は、ベース盤33と天井板32T又は中天井板35とに固定され、ラインフレーム31を補強する役割を兼ねている。そして、第2〜第9の各ステージST2〜ST9におけるガイド支柱40及び昇降ベース41が、加圧治具12〜19の一部を構成している。それら各加圧治具12〜19には、互いに異なる部位の圧入処理及びカシメ処理を行うために別々の機構が備えられている。
具体的には、図6に示すように第2ステージST2の加圧治具12には、昇降ベース41の上面にワーク保持カップ12Aが備えられると共に、そのワーク保持カップ12Aに上方にから対向した上端当接ブロック12Gが備えられている。そのワーク保持カップ12Aは、図7(A)に示すようにアウタースリーブ12A1の内側にインナースリーブ12A2を備えた二重筒構造になっている。そして、昇降ベース41(図6参照)が下端位置に配置された待機状態では、図7(A)に示すようにアウタースリーブ12A1がインナースリーブ12A2より下方に配置され、この状態で、インナースリーブ12A2の上端部の外側に端部リング92Rが挿入される。次いで、第1ステージST1(図1参照)から搬送された第2端部シャフト92が、連結カップ92Cを上にしてワーク保持カップ12A内に挿入される。すると、図7(B)に示すように連結カップ92Cがインナースリーブ12A2の上端面に当接して位置決めされる。そして、昇降ベース41が作動して上昇すると、連結カップ92Cが上端当接ブロック12Gに当接して上端当接ブロック12Gとインナースリーブ12A2との間に挟持される。さらに、昇降ベース41が上昇すると、図7(C)に示すようにアウタースリーブ12A1がインナースリーブ12A2に対して上昇し、端部リング92Rが連結カップ92Cの基端部に圧入される。この状態で、上端当接ブロック12Gに備えたグリスノズル12Nが連結カップ92C内に突入しているので、そのグリスノズル12Nからグリスを排出する。このようにして、第2ステージST2では、第2端部シャフト92に端部リング92R(図2参照)を圧入しかつグリスを充填することができる。
図6に示すように第3ステージST3の圧入治具13は、上記したワーク保持カップ12A及び上端当接ブロック12Gを、第1端部シャフト91用に構造変更したワーク保持カップ13A及び上端当接ブロック13Gを備えている。そして、第2ステージST2と同様に、第1端部シャフト91に端部リング91R(図2参照)を圧入しかつグリスを充填することができる。
図8(A)に示すように第4ステージST4の圧入治具14は、昇降ベース41の上方に補助昇降ベース41H(本発明に係る「補助可動部品」に相当する)が備えられ、昇降ベース41と補助昇降ベース41Hとが共通のガイド支柱40に案内されて上下動する。昇降ベース41と補助昇降ベース41Hとの間には、1対のエアーシリンダ54C,54C(本発明に係る「補助アクチュエータ」に相当する)が備えられ、その各エアーシリンダ54Cが圧縮エアーを受けて作動することで、図8(B)に示すようにエアーシリンダ54Cから直動ロッド54Rが上方に押し出され、昇降ベース41に対して補助昇降ベース41Hが相対的に上方に移動する。
その補助昇降ベース41Hには、中間シャフト93を挿通可能なワーク挿通孔(図示せず)が上下方向に貫通形成されている。また、昇降ベース41と補助昇降ベース41Hとの間には、1対のエアーシリンダ54C,54Cに水平方向で挟まれた位置に固定ベース55Bが設けられ、その固定ベース55Bの両端部から下方に延びた1対の脚部55A,55Aがベース盤33に固定されている。さらに、固定ベース55Bの上面には、図8(B)に示すように補助昇降ベース41Hのワーク挿通孔と同軸線位置から芯出し下端棒55Cが起立しており、天井板32Tの下面には、ワーク挿通孔と同軸線位置から芯出し上端棒55Dが垂下されている。
そして、圧入治具14が待機状態になると、図8(A)に示すように、補助昇降ベース41Hが固定ベース55Bに接近した位置まで下がり、ワーク挿通孔の上方に芯出し下端棒55Cが突出する。この状態で、芯出し下端棒55Cにダンパー93B(図2参照)を挿通させかつ、芯出し下端棒55Cと芯出し上端棒55Dとの間に中間シャフト93を軸方向で挟んで保持する。そして、昇降ベース41の上昇と同時にエアーシリンダ54Cに圧縮エアーが供給される。これにより、図8(B)に示すように昇降ベース41の上昇ストロークに加えてエアーシリンダ54Cにおける直動ロッド54Rが伸びた分、補助昇降ベース41Hが上昇し、中間シャフト93の軸方向における中間部にダンパー93Bが圧入される(図2(A)参照)。
上記の如く第2〜第4ステージの加圧治具12,13,14は異なる構成を有しているものの、昇降ベース41の上昇によって各加圧治具12,13,14が圧入処理を行う点は共通する。加圧治具集約設備75における第9ステージST9以外の他の各ステージST5〜ST8に関しても同様であり、それぞれの治具の構造は異なるが、昇降ベース41を上昇させることで治具が作動して圧入処理を行う構成になっている。
また、第9ステージST9の加圧治具19は、図9に示すように天井板32Tの上面に備えた昇降モータ19Aによって昇降ベース41を上下動させる構造になっている。具体的には、第9ステージST9には、ベース盤33と天井板32Tとに両端部を回転可能に支持されたボールネジシャフト19Bが備えられ、そのボールネジシャフト19Bが昇降ベース41に固定したボールナット19Eに螺合して貫通している。そして、天井板32Tに取り付けられた昇降モータ19Aによってボールネジシャフト19Bを回転駆動することで昇降ベース41が昇降する。また、昇降ベース41には、カシメ用直動駆動源19C(図3参照)とカシメ機構19Dとが備えられ、昇降ベース41を昇降することで、カシメ機構19Dがワーク90の長手方向における所定の位置に側方から対向し、これにより各カシメリング96A〜96E(図2(A)参照)をカシメることができる。
図9に示すように、第8と第9のステージST8,9においては、ワーク90の上端部を支持するための上端支持ベース63Aがガイド支柱40に沿って上下動可能になっている。また、ブレーキ装置63Bにより上端支持ベース63Aを任意の高さに固定可能となっている。そして、ブレーキ装置63Bに通電することでブレーキが解除されて、上端支持ベース63Aを上下動させることができ、ブレーキ装置63Bへの通電を停止することでブレーキが効いて上端支持ベース63Aが上下動不能に固定される。
ベース盤33のうち第2〜第8の各ステージST2〜ST8毎にベース貫通孔33Aが形成され、昇降ベース41の下面から垂下したロッド突当部53が、それらベース貫通孔33Aを通してベース盤33の下方に臨んでいる。また、ベース盤33の下方には、第2〜第8の各ステージST2〜ST8の昇降ベース41を押し上げるための加圧アクチュエータ50が対をなして設けられている。そして、第2〜第8のステージST2〜ST8の加圧治具12〜18の間でこれら加圧アクチュエータ50が共有され、加圧アクチュエータ50が適宜、何れかのステージST2〜ST8の下方に位置決め制御されると共に、加圧アクチュエータ50にて何れかのステージST2〜ST9の昇降ベース41を押し上げて圧入処理を行う。
詳細には、ベース盤33の真下の床面には、ラインフレーム31の長手方向に沿って走行台42が延びている。走行台42は、図10に示すように1対のチャンネル鋼42C,42Cを対向配置して底板42B上に溶接してなる。また、それら各チャンネル鋼42C,42Cの上面にはガイドレール43R,43Rが固定されている。そして、ガイドレール43R,43Rにスライド可能に係合したスライダ43S,43Sが、各加圧アクチュエータ50の下面に備えた走行ベース44に固定されている。これにより、1対の加圧アクチュエータ50が共通の走行台42上でスライド可能になっている。
走行ベース44は平板状をなし、一端寄り位置に前記スライダ43S,43Sが配置されて、他端側が走行台42から一側方に張り出している。また、スライダ43S,43Sに挟まれた部分には貫通孔44Aが形成されると共にその貫通孔44Aの開口縁から上方にベーススリーブ45が起立した状態に溶接されている。そして、ベーススリーブ45の内側にはベアリングを介してボールナット47が回転可能に軸支され、そのボールナット47の内側にボールネジシャフトとしての押上直動ロッド48(本発明に係る「動力出力部」に相当する)が螺合して上下に貫通している。
押上直動ロッド48は、上端部に当接円板48Aを備えると共に下端部に抜止円板48Bを備えている。そして、当接円板48Aと昇降ベース41のロッド突当部53(図9参照)とが面当接して連結される。また、走行ベース44のうち貫通孔44Aの開口縁からは図示しない補助シャフトが垂下されており、この補助シャフトに抜止円板48Bの一部がスライド可能に係合することで、押上直動ロッド48の走行ベース44に対する回転が規制されている。これにより、ボールナット47を回転させると、その回転方向に応じて押上直動ロッド48が上下動する。
走行ベース44のうち走行台42の側方に張り出した部分には、図10に示した第1サーボモータ51と図11に示した第2サーボモータ52とが横並びにして設けられている。図10に示すように第1サーボモータ51の回転出力軸には、プーリ46Bが取り付けられ、このプーリ46Bとボールナット47の下端部に取り付けられたプーリ46Aとの間にタイミングベルト46Cが架け渡されている。そして、この第1サーボモータ51により押上直動ロッド48の直動位置、直動速度、軸力が制御される。
図11に示すように、第2サーボモータ52には、減速機52Gが連結され、その減速機52Gの出力軸にピニオン55が取り付けられている。そして、減速機52Gが走行ベース44を貫通してピニオン55が走行ベース44の下方に配置され、走行台42の外側面に固定されたラック54と噛合している。これにより、加圧アクチュエータ50が走行台42の長手方向における任意の位置に位置決め制御可能になっている。
図4に示すように、ラインフレーム31のうち作業テーブル11が備えられた側の一側面には、ロボット支持フレーム36が接続されている。そのロボット支持フレーム36は、ラインフレーム31から離れた位置で、ラインフレーム31の長手方向に並んだ複数の支柱36Aと、それら各支柱36Aの上端部とラインフレーム31の上端枠部32Wとの間を連絡した複数の縦梁36Bと、それら複数の縦梁36Bと直交して延びた横梁37とを備えている。また、図1に示すようにロボット支持フレーム36のうちラインフレーム31と反対側の側面と、作業テーブル11が配置された側と反対の側面とは、それぞれ安全柵62(図1参照)によって覆われている。
図4に示すようにロボット支持フレーム36の内側に、複数のロボット80が備えられている。具体的には、吊り下げ型の2台のロボット80が、横梁37に設けられた共通の直動機構38Aに取り付けられ、据え置き型の2台のロボット80(図4には1台のみが示されている)が、ラインフレーム31の床面に設けられた共通の直動機構38Bに取り付けられている。また、各ロボット80のアーム先端には、ワーク90を把持するためのハンド80Hが取り付けられている。そして、各ロボット80のハンド80Hにてワーク90を把持し、各ステージST1〜ST10(図3参照)の間でワーク90を搬送する。また、ハンド80Hを用いて前記した上端支持ベース63Aも把持することができるようになっている。これにより、ロボット80を用いて上端支持ベース63Aの位置を変更する段取り作業を行うことができる。
図1に示すように本実施形態の組付ライン設備10では、L字形の処理ライン10Lを間に挟んで作業者専用領域R1とロボット専用領域R2とが仕切られている。ロボット専用領域R2は、L字形の処理ライン10Lと安全柵62とによって回りを囲まれた直方体の空間であって、作業者はこのロボット専用領域R2には進入できないようになっており、このロボット専用領域R2内ではロボット80のみが動作可能になっている。作業者専用領域R1は、処理ライン10Lを間に挟んでロボット専用領域R2に対向する空間であって、平面形状が処理ライン10Lの外縁側に沿ったL字形になっている。この作業者専用領域R1は、ロボット80の動作領域外に位置しており、この作業者専用領域R1内では作業者のみが動作可能になっている。そして、図5に示すように処理ライン10Lのうち作業テーブル11及びワーク載置台20と、ロボット支持フレーム36の天井部分とに挟まれた空間と、ラインフレーム31におけるベース盤33と上端枠部32Wとに挟まれた空間とが、ワーク90に所定の処理を行うためのワーク処理領域R3になっている。そして、このワーク処理領域R3は、作業者専用領域R1とロボット専用領域R2との両方に開放しており、ロボット80と作業者の両方がワーク処理領域R3に進入して作業を行うことができる。
図1に示すように組付ライン設備10のうち、作業者専用領域R1とワーク処理領域R3との境界部分には、各ステージST1〜ST10毎に作業者側エリアセンサ58A〜58Jが取り付けられている。また、ロボット専用領域R2とワーク処理領域R3との境界部分には、各ステージST1〜ST10毎にロボット側エリアセンサ59A〜59Jが取り付けられている。これら作業者側及びロボット側の各エリアセンサ58A〜58J,59A〜59Jは、図示しない投光側ユニットと受光側ユニットとからなり、これら両ユニットが上下に対向配置されて、両ユニット間で光を投受光する。そして、その光が進入物により遮られたときに検出信号を出力する。
組付ライン設備10に備えた図示しない制御装置は、所定のプログラムを実行することでロボット80及び加圧アクチュエータ50を制御すると共に、各エリアセンサ58A〜58J,59A〜59Jの検出結果に基づいて所定の割り込み処理を行う。その割り込み処理を行うために、図12に示した安全監視プログラムPG1(本発明に係る「安全監視手段」に相当する)を所定周期で繰り返して実行し、各ステージST1〜ST10毎に作業者がロボット80及び各加圧治具12〜19と干渉し合わないようにロボット80及び加圧アクチュエータ50等を制御している。
具体的には、安全監視プログラムPG1が実行されると、各ステージST1〜ST10毎に以下の処理を行う。即ち、まず、第1ステージST1における作業者側エリアセンサ58Aの検出信号の有無に基づいて作業者が作業者専用領域R1から第1ステージST1のワーク処理領域R3に進入したか否かをチェックする(S1)。そして、作業者側エリアセンサ58Aの検出信号がある場合、即ち、作業者が第1ステージST1のワーク処理領域R3に進入している場合(S1:YES)、加圧アクチュエータ50の押上直動ロッド48を停止した状態に保持する(S2)。そして、第1ステージST1のロボット側エリアセンサ59Aの検出信号の有無に基づいてロボット80が第1ステージST1のワーク処理領域R3に進入しているか否かをチェックする(S3)。ここで、ロボット側エリアセンサ59Aの検出信号がある場合、即ち、ロボット80が第1ステージST1のワーク処理領域R3に既に進入している場合、又は、進入しようとした場合(S3:YES)、ロボット80を停止し或いは停止した状態に保持する(S4)。
また、作業者が第1ステージST1のワーク処理領域R3に進入している場合でも(S1:YES)、ロボット側エリアセンサ59Aの検出信号がない場合、即ち、ロボット80が第1ステージST1のワーク処理領域R3に進入していない場合には(S3:NO)、ロボット80を駆動を許可する(S6)。
さらに、作業者側エリアセンサ58Aの検出信号がない場合、即ち、作業者がワーク処理領域R3に進入していない場合は(S1:NO)、押上直動ロッド48の駆動を許可し(S5)、かつ、ロボット80の駆動を許可する(S6)。
以下同様に、第2〜第10のステージST2〜ST10に関しても、安全監視プログラムPG1を実行して同様の処理を行う。なお、第9ステージST9の場合には、ステップS2では、加圧アクチュエータ50の押上直動ロッド48の代わりに昇降モータ19A及びカシメ用直動駆動源19Cを停止保持し、ステップS5では、押上直動ロッド48の代わりに昇降モータ19A及びカシメ用直動駆動源19Cを駆動許可する。
本実施形態の組付ライン設備10に係る構成に関する説明は以上である。次に、組付ライン設備10の作用・効果について説明する。組付ライン設備10の第1ステージST1では、例えば、3人の作業者がロボット80と共に作業を行う。その一例として、一人の作業者が作業テーブル11上で第2端部シャフト92にカップインナー部品95を組み付け、その作業テーブル11上の所定の位置にその第2端部シャフト92を配置する。このとき、第2ステージST2では、別の作業者が加圧治具12の所定の位置に端部リング92R(図2参照)をセットする。さらに別の作業者は、例えば、第5ステージST5において、所定の準備作業を行う。
ここで、図1に示すように、作業者が、例えば、第1、第2,第5のステージST1,ST2,ST5のワーク処理領域R3に進入し、その他のステージST3,ST4,ST6〜ST10のワーク処理領域R3に作業者が進入していない場合には、複数の作業者側エリアセンサ58A〜58Jのうち第1、第2,第5のステージST1,ST2,ST5の作業者側エリアセンサ58A,58B,58Eの検出信号のみが組付ライン設備10の制御装置(図示せず)に取り込まれる。すると、その制御装置により、第1,第2,第5のステージST1,ST2,ST5におけるワーク処理領域R3へのロボット80の進入が禁止され、第1,第2,第5のステージST1,ST2,ST5の昇降ベース41への加圧アクチュエータ50による押上直動ロッド48の押し上げが禁止される。換言すれば、ロボット80は、第1,第2,第5以外の各ステージST3,ST4,ST6〜ST10のワーク処理領域R3への進入を許可され、加圧アクチュエータ50は、第1,第2,第5以外の各ステージST3,ST4,ST6〜ST10の昇降ベース41への押上直動ロッド48による押し上げを許可される。これにより、作業者が、例えば、第1、第2,第5のステージST1,ST2,ST5のワーク処理領域R3で作業を行っている間に、その他のステージST3,ST4,ST6〜ST10のワーク処理領域R3において、加圧アクチュエータ50による圧入・カシメ処理を行ったり、ロボット80による搬送を行うことができる。
作業者が、例えば、第1及び第2のステージST1,ST2のワーク処理領域R3からそれぞれ退避すると、ロボット80は、それら第1及び第2のステージST1,ST2のワーク処理領域R3への進入を許可され、加圧アクチュエータ50は、第1及び第2のステージST1,ST2の昇降ベース41を押上直動ロッド48により押し上げることが許可される。すると、ロボット80が、第1ステージST1における作業テーブル11上の第2端部シャフト92を把持して第2ステージST2における加圧治具12に第2端部シャフト92をセットする。次いで、加圧アクチュエータ50が、第2ステージST2の下方に移動し、押上直動ロッド48を上昇させて昇降ベース41を押し上げる。これにより、第2端部シャフト92に端部リング92Rが圧入される。また、圧入終了後に、押上直動ロッド48を降下し、加圧アクチュエータ50を走行可能な状態にする。これらと同様にして各ステージST2〜ST9において、作業者とロボット80と加圧アクチュエータ50とが協働してワーク90に圧入処理等を行う。そして、ロボット80がワーク90を第9ステージST9から第1ステージST10へと搬送し、所定の検査を行ってワーク90の組み付けが完成する。
ここで、加圧アクチュエータ50の押上直動ロッド48が所定のステージの昇降ベース41を上昇させている間に、そのステージのワーク処理領域R3に作業者が進入すると、押上直動ロッド48と共に昇降ベース41が停止する。これらにより、ワーク処理領域R3に進入した作業者の手が可動部分に挟まれるような事態を防ぐことができる。
以上、説明したように本実施形態の加圧治具集約設備75によれば、複数の加圧治具12〜18を水平方向に並べてベース盤33に取り付けることで一体化したので、従来に比べて設備全体がコンパクトになり、設置スペースを小さくすることが可能になる。また、それら複数の加圧治具12〜18をベース盤33の上面に取り付ける一方、加圧アクチュエータ50をベース盤33の下方に配置したので、加圧治具12〜18の並び方向と直交する水平方向で加圧治具集約設備75をコンパクトな構成にすることができる。しかも、複数の加圧治具12〜18の間で加圧アクチュエータ50を共有したので、設備費を削減することができる。
また、本実施形態の加圧治具集約設備75によれば、作業者側エリアセンサ58B〜58Hにより作業者の進入が検出された加圧治具12〜19に対する加圧アクチュエータ50からの動力の付与を禁止しているので作業者の安全が確保される。さらに、作業者側エリアセンサ58B〜58Hにより作業者の進入が検出されていない加圧治具12〜18に対する加圧アクチュエータ50からの動力の付与は許可されるので、作業者が所定の加圧治具12〜18で作業を行っている間に、それ以外の別の加圧治具12〜18を加圧アクチュエータ50によって作動させて加圧処理を行うことができ、生産性を高めることができる。
また、加圧アクチュエータ50は押上直動ロッド48の動力源として第1サーボモータ51を備え、その第1サーボモータ51により押圧力及び押圧ストロークを制御することができるので、各加圧治具12〜19に適した押圧力及び押圧ストロークで各加圧治具12〜19を動作させることが可能になる。さらに、一部の加圧治具(具体的には、第4ステージST4の加圧治具14)のみにエアーシリンダ54と補助昇降ベース41Hとを設けて加圧ストロークを増やしたことで加圧ストロークの不足分を補うことができ、加圧ストロークが大きく異なる複数の加圧治具12〜19であっても集約することができる。
[第2実施形態]
本実施形態は、図13〜図14に示されており、加圧アクチュエータ50における押上直動ロッド48の上端部に開閉連結機構74を備えている点が第1実施形態と異なる。この開閉連結機構74は、図13に示すように押上直動ロッド48の上端部に固定された平面矩形の当接ブロック73の両側面に、1対ずつの連結アーム70,70を左右対称に備えた構造になっている。なお、図13には、その当接ブロック73の一側面における1対の連結アーム70,70のみが示されている。
各連結アーム70は、直線状に延びた回動主部70Bの一端を上方に湾曲させてフック部70Aを形成した構造になっており、回動主部70Bにおける長手方向の中間部が、当接ブロック73の側面に直交した回動軸70Sにて回動可能に軸支されている。そして、両連結アーム70,70のフック部70A,70Aが互いに離れた側に配置され、両回動主部70B,70Bにおける接近した端部70C(以下、突上端部70Cという)同士の間に、例えば、引張バネ72が差し渡されている。
また、加圧アクチュエータ50の本体部(具体的には、ベーススリーブ45)の上面からは、突当支柱71が起立しており、押上直動ロッド48から直動ストロークの下端部に位置したときに、突当支柱71が両連結アーム70,70の突上端部70C,70Cを押し上げて、両連結アーム70,70のうちフック部70A,70Aの間が開かれる。さらに、前記第1実施形態で説明したロッド突当部53の下端部には、平面形状矩形の治具下端ブロック53Aが取り付けられている。この治具下端ブロック53Aは、当接ブロック73より回転軸70Sの軸方向に長くなっている。その他の構成に関しては第1実施形態と同様であるので、重複した説明は省略する。
本実施形態の構成によれば、押上直動ロッド48が直動ストロークの下端部に位置した状態では、両連結アーム70,70におけるフック部70A,70Aの間が開いた状態になる。この状態で当接ブロック73をロッド突当部53の治具下端ブロック53Aに下方から対向させて押上直動ロッド48を上昇させる。すると、図14(A)に示すように両連結アーム70,70の突上端部70C,70Cに対する突当支柱71による突き上げ量が減り、フック部70A,70Aの間が徐々に閉じて行く。
押上直動ロッド48がロッド突当部53と共に更に上昇すると、図14(B)に示すように、フック部70A,70Aが間が更に閉じて、それらフック部70A,70Aが間に治具下端ブロック53Aが挟まれ、各フック部70Aの先端がロッド突当部53の治具下端ブロック53Aにおける上面側にオーバーハングした状態になる。この状態から押上直動ロッド48を更に上昇させると、図14(C)に示すように、ロッド突当部53と共に昇降ベース41(図9参照)が押上直動ロッド48に押し上げられ、加圧治具によりワークに加圧処理が施される。
さて、加圧処理が終わって押上直動ロッド48を降下させると、途中まではフック部70A,70Aが治具下端ブロック53Aに連結した状態が保持される。これにより、加圧アクチュエータ50によって昇降ベース41(図9参照)を強制的に引き下げることができ、加圧治具の動作をスピードアップして生産性を高めることができる。そして、連結アーム70が加圧アクチュエータ50の本体部に接近した位置まで降下すると、先ほどとは逆の順序で、突当支柱71が突上端部70Cを突き上げ、フック部70A,70Aの間が開かれて連結が解除される。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記第1実施形態では、床面上に固定された走行台42を加圧アクチュエータ50が走行する構成であったが、例えば、複数の加圧治具12〜18が上面に取り付けられたベース盤33を板部材で構成し、その板部材の下面にガイドレールを固定して、そのガイドレールにて加圧アクチュエータ50を走行可能としてもよい。この構成によれば、加圧治具集約設備のコンパクト化と高剛性化を図ることができる。
(2)また、前記第1実施形態の走行台42を延長して加圧アクチュエータ50の退避場所を設けておき、2台の加圧アクチュエータ50のうち一方の加圧アクチュエータ50が故障した場合に、その故障した加圧アクチュエータ50を退避場所に移動し、他方の加圧アクチュエータ50で全ての加圧治具12〜19に動力を付与可能としてもよい。このように構成することで、加圧アクチュエータ50の故障により加圧治具集約設備75全体が停止することを防ぐことができる。
(3)前記第1実施形態の加圧治具集約設備75は、複数の加圧治具12〜19が直線状に並べられていたが、ベース盤を円形にしてその上面に複数の複数の加圧治具を環状に配列してもよい。この場合、例えば、ベース盤の中心軸回りに旋回する旋回ベースをベース盤の下方に設けておき、その旋回ベースに加圧アクチュエータを固定して複数の加圧治具の下方を水平移動すればよい。このような構成にすれば、ガイドレールが不要になり、コンパクト化及び低コスト化を図ることができる。
(4)前記第1及び第2の実施形態の加圧アクチュエータ50の押上直動ロッド48を直動する構成であったが、加圧アクチュエータに回動可能な動力出力部を設け、その動力出力部を昇降ベースの下面に摺動させながら押し上げる構成にしてもよい。
(5)前記第1実施形態では、加圧治具群の下方に加圧アクチュエータが配置されていたが、加圧治具群の上方又は側方に加圧アクチュエータを配置してもよい。
(6)前記第1実施形態の加圧治具集約設備75には、圧入処理用の加圧治具12〜18の間で加圧アクチュエータ50を共有していたが、加圧アクチュエータを共有する複数の加圧治具は、圧入処理用以外に、例えば、カシメ処理用、プレス処理用であってもよいし、これらを任意の組み合わせで混在させた複数の加圧治具の間で加圧アクチュエータを共有してもよい。
本発明の一実施形態に係る組付ライン設備を概念的に示した平面図 ワークの側断面図 加圧治具集約設備の前面側斜視図 加圧治具集約設備の後面側斜視図 加圧治具集約設備の前面側斜視図 第2及び第3のステージの前面側斜視図 第2ステージにおけるワークの組付過程を示した断面図 第4及び第5のステージの前面側斜視図 加圧治具集約設備の正面図 加圧アクチュエータの側断面図 加圧アクチュエータの側断面図 安全監視プログラムのフローチャート 第2実施形態の加圧アクチュエータの側断面図 加圧アクチュエータの動作を示した側断面図
符号の説明
12〜19 加圧治具
33 ベース盤
33A ベース貫通孔
41 昇降ベース(可動治具部品)
41H 補助昇降ベース(補助可動部品)
45 ベーススリーブ
48 押上直動ロッド(動力出力部)
50 加圧アクチュエータ
51 第1サーボモータ
52 第2サーボモータ
54C エアーシリンダ(補助アクチュエータ)
54 ラック
55 ピニオン
58B〜58H 作業者側エリアセンサ
70 連結アーム
71 突当支柱
75 加圧治具集約設備
90 ワーク
PG1 安全監視プログラム(安全監視手段)
R3 ワーク処理空間(

Claims (9)

  1. ワークの圧入、カシメその他所定の加圧処理を順次行うための複数の加圧治具と、 前記複数の加圧治具が水平方向に並べて取り付けられたベース盤と、
    前記複数の加圧治具に共有された加圧アクチュエータと、
    前記加圧アクチュエータを前記複数の加圧治具の並び方向と平行に水平移動して、任意の前記加圧治具との対向位置に位置決め可能な水平移動機構と、
    前記各加圧治具に設けられて、往復動可能な可動治具部品と、
    前記加圧アクチュエータの一部を構成しかつ前記水平移動機構により位置決めされて対向した前記加圧治具の前記可動治具部品を押圧し、その加圧治具に動力を付与する動力出力部とを備えたことを特徴とする加圧治具集約設備。
  2. 前記複数の加圧治具を前記ベース盤の上面に配置する一方、前記加圧アクチュエータを前記ベース盤の下方に配置し、そのベース盤には、前記各可動治具部品を前記動力出力部に臨ませるためベース貫通孔が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の加圧治具集約設備。
  3. 前記ベース盤は、板部材で構成され、
    前記水平移動機構は、前記板部材の下面に固定されたガイドレールを有し、そのガイドレールに沿って前記加圧アクチュエータを水平移動することを特徴とする請求項2に記載の加圧治具集約設備。
  4. 前記ベース盤は、円形になっており、
    前記水平移動機構は、前記ベース盤の中心軸回りに旋回する旋回ベースを有し、
    前記加圧アクチュエータは、前記旋回ベースに固定されたことを特徴とする請求項2に記載の加圧治具集約設備。
  5. 一部の前記加圧治具には、前記可動治具部品と同方向に往復動する補助可動部品と、前記可動治具部品と前記補助可動部品との間に連結されて、前記可動治具部品に対する前記補助可動部品の相対位置を変更するための補助アクチュエータとが備えられたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の加圧治具集約設備。
  6. 前記加圧アクチュエータを2台設けて、通常時には、それら2台の加圧アクチュエータが分担して複数の前記加圧治具に動力を付与すると共に、一方の前記加圧アクチュエータが故障した場合に、他方の前記加圧アクチュエータで全ての前記加圧治具に動力を付与可能としたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の加圧治具集約設備。
  7. 前記加圧アクチュエータはサーボモータを動力源として備え、前記加圧治具毎に予め設定された押圧力及び/又は押圧ストロークで前記可動治具部品を押圧することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の加圧治具集約設備。
  8. 前記加圧治具のうち前記所定の加圧処理を行うワーク処理空間に作業者が進入したことを検出するためのエリアセンサを前記加圧治具毎に別々に設け、
    前記作業者の進入が検出された前記加圧治具に対する前記加圧アクチュエータからの前記動力の付与を禁止すると共に、前記作業者の進入が検出されていない前記加圧治具に対する前記加圧アクチュエータからの前記動力の付与を許可する安全監視手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の加圧治具集約設備。
  9. 前記動力出力部の先端部に開閉可能な1対の連結アームを設ける一方、前記加圧アクチュエータの本体に突当支柱を設け、
    前記1対の連結アームは、前記動力出力部が前記加圧アクチュエータの本体側に移動したときに前記突当支柱に当接して開き、前記動力出力部が前記可動治具部品を押圧して前記加圧アクチュエータの本体から離れる側に移動したときに、前記突当支柱から離間して閉じて前記可動治具部品に連結されるように構成されたことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の加圧治具集約設備。
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