JP2008119621A - 洗浄用ローラブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】突起の損傷が少なく且つ洗浄効率の高い洗浄用ブラシを提供する。
【解決手段】
ブラシ本体103に設けられた複数の突起105を被洗浄物に接触させながら回転することにより被洗浄物を洗浄する洗浄用ブラシであって、複数の突起105のそれぞれは、頂部105aに向かって細くなる形状を有すると共に、回転方向側の前面部と、その反対側の背面部とからなる。前面部105xは、第1の曲面を有し、背面部は、ブラシ本体103に接し且つ第1の曲面よりも緩やかに傾斜する第2の曲面を有する背面下部105yと、背面下部105yの上に位置し且つ第1の曲面よりも急峻に傾斜する第3の曲面を有する背面上部105zとからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、洗浄用のローラブラシに関する。特に、磁気記録用アルミディスク、半導体シリコンウエハ等の基板について、ポリッシング等の加工工程の後に、砥粒、切削屑、研磨屑等の被洗浄体表面に付着した微細な粒子を除去するための洗浄用ローラブラシに関する。
ハードディスク、ガラスディスク、シリコンウエハ、CMP(Chemical Mechanical Polishing )加工工程中の半導体素子、フォトマスク、液晶ガラス基板等の製造工程において、その表面を極めて精度の高い平面に仕上げるために、ポリッシング加工が行われている。この加工において、被研磨物の表面は、砥粒、研磨屑等によって汚染されるため、次工程の処理を行う前に洗浄を行うことが必要不可欠である。
ハードディスク、シリコンウエハ等のポリッシング工程後の洗浄には、ポリビニルアセタール系(以下PVAt系と略称する)多孔質体を素材とした、表面に突起を設けたローラブラシが広く用いられている。PVAt系多孔質素材は、乾燥状態で硬化し、湿潤状態で軟化する。また、吸水性及び保水性に優れ、湿潤時には好ましい柔軟性と適度な反発弾性とを示し、更には耐磨耗性にも優れている。
このようなローラブラシを用いる洗浄の一例として、半導体素子の製造工程におけるCMP加工後のシリコン基板の洗浄を考える。このような洗浄の際には、例えば、シリコン基板を2本のPVAt系ローラブラシによって挟む形式の装置を用い、純水、水溶液等をシリコン基板の表面に満たしながら洗浄するスクラブ洗浄方法が用いられている。より具体的には、ローラブラシを回転することにより、ローラブラシに形成された突起の頂部をシリコン基板の表面に回転接触させる。これにより洗浄面が突起によってブラッシングされ、シリコン基板の表面が良好に洗浄される。
ここで、洗浄時のローラブラシの突起は、被洗浄体によって横方向に押圧された変形状態と、被洗浄体から離れた変形解除状態とを頻繁に繰り返しながら洗浄面をブラッシングする。この際、突起に作用する引張り力が突起の基端に集中し、突起の基端近傍が大きく変形するため、突起の基端近傍が非常に切断されやすい。
このようにして多数の突起が切断された場合、ローラブラシは全体が一体成型されているため、ローラブラシ本体を交換する必要が生じる。
このことに対応するため、ローラブラシの突起形状を、突出基部が円錐台形であり、その上に繋がった突出端部が円柱形である形状とする技術が特許文献1に記載されている。
以下、図面を参照しながら従来のローラブラシについて説明する。
図5(a)は、従来のローラブラシを示す一部断面図であり、図5(b)は図5(a)のローラブラシの突起を示す拡大斜視図であり、図5(c)は図5(b)の断面図である。
図5(a)に示すように、ローラブラシ1は、略円筒形状で且つ中空のローラ体3と、ローラ体3の外周面3a上にローラ体3に一体成形された複数の突起5とを有する。また、ローラ体3の中空部分には、回転軸7が挿入されるようになっている。
また、図5(b)及び(c)に示すように、突起5は、ローラ体3の外周面3aから一体的に突出する突出基部11と、突出基部11の先端面11bから一体的に延びる突出端部13とを有する。突出基部11の基端面11aは、ローラ体3の外周面3aに含まれる。突出基部11の先端面11bと突出端部13の基端面13aとは、ほぼ完全に一致する。突出基部11は、ローラ体3の外周面3aに向かって直線的且つ末広がり状(外周面3aに向かって広がる形状)に形成された傾斜面(外面)15を有する。
突出基部11は、基端面11aから先端面11bに向かって先細りする略円錐台に形成されている。突出基部11の基端面11aから先端面11bまでの高さhは、突起3の高さ(突出基部11の基端面11aから突出先端13の先端面13aまでの高さ)Hの五分の一以上二分の一以下の範囲に設定されている。図5(c)に示すように、断面において、傾斜面15の基端15aと先端15bとを結ぶ直線17は、傾斜面15とほぼ一致する。直線17とローラ体3の外周面3aとの交叉角度θ1は、30°以上60°以下の範囲に設定されている。
突出端部13は、ローラ体3の外周面3aに対してほぼ垂直方向へ延びると共に、基端面13aから先端面13bまでほぼ同一の断面形状を有する略円柱状に形成されている。突出端部13の先端面13bは、突出端部13の外周面とほぼ垂直に交叉している。
次に、以上のように構成されたローラブラシを用いた基板の洗浄方法について説明する。図6(a)は、ローラブラシを用いて基板を洗浄する場合の概略断面図であり、図6(b)は、基板と接触した突起の変形状態を示す概略である。
図6(a)に示すように、ローラブラシ1の中空部分には、回転軸7が挿入され、ローラ体3は回転軸7に対して固定される。図6(b)に示すように、基板9の洗浄は、回転軸7の回転に伴って回転移動する突起5の頂部5aを被洗浄体9の洗浄面9aに接触させることにより行う。突起5の頂部5aは、突出端部13の先端面13bを含む先端部分によって構成される。突起5の頂部5aは、被洗浄体9によって横方向へ押圧された変形状態と、被洗浄体9から離れた変形解除状態とを頻繁に繰り返して、洗浄面9aをブラッシングする。突起5のブラッシング作用により、被洗浄体9が良好に洗浄される。
特開平11−51274号公報
しかしながら、以上に説明したような突起の先端形状が略円柱形状であるローラブラシを用いる場合、突起部全体が円錐形状であるローラブラシを使用する場合と同程度の押圧をかけなければ、十分な被洗浄体との接触面積が得られない。そのため、やはり突起の切断は起こりうる。この点の解決が課題として残っている。
本発明は、前記課題に鑑み、突起の強度を維持しつつ、洗浄効果の向上を図ることが可能な洗浄用ローラブラシの提供を目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明の洗浄用ブラシは、ブラシ本体に設けられた複数の突起を被洗浄物に接触させながら回転することにより被洗浄物を洗浄する洗浄用ブラシであって、複数の突起のそれぞれは、頂部に向かって細くなる形状を有すると共に、回転方向側の前面部と、その反対側の背面部とからなり、前面部は、第1の曲面を有し、背面部は、ブラシ本体に接し且つ第1の曲面よりも緩やかに傾斜する第2の曲面を有する背面下部と、背面下部の上に位置し且つ第1の曲面よりも急峻に傾斜する第3の曲面を有する背面上部とからなる。
本発明の洗浄用ブラシによると、被洗浄体に対して突起を押圧して洗浄を行なう際、比較的小さな圧力により、弾性を有する材料を用いて形成されている突起が変形する。これは、背面上部が、前面部の表面(第1の曲面)に比べて急峻に傾斜した表面(第3の曲面)を有するためである。
押圧により突起が変形すると、突起の頂部に加えてその周辺の部分の表面についても被洗浄体に接触する。
これらのことから、本発明の洗浄用ブラシは、比較的小さな圧力によっても被洗浄物に対する接触面積が大きくなり、突起が切断されるのを抑制しながら洗浄効率を向上することができる。
また、背面下部の表面(第2の曲面)は前面部の表面(第1の曲面)に比べて緩やかに傾斜しているため、背面下部とブラシ本体の表面との接続面を大きくすることができる。このため、洗浄時に突起に加わる圧力をより大きな面積に分散することができ、切断の抑制に効果を有する。
尚、ブラシ本体は円筒形状の外形を有し、突起は、前面部がブラシ本体の円周方向の一方に揃うようにブラシ本体の側面に配列されていることが好ましい。
このようにすると、被洗浄体に対して回転押圧することにより洗浄を行なう円筒型の洗浄用ブラシにおいて、突起の切断抑制と洗浄効率向上を実現することができる。このような洗浄用ブラシは円筒形状のローラ体(ブラシ本体)の軸を中心に回転させて用いるため、円周方向の一方に前面部を揃えて突起が配列されていることにより、個々の突起の前面部を洗浄用ブラシの被洗浄体に対する進行方向に向けることができる。
また、第1の曲面とブラシ本体の表面とが成す角θ1は、45°以上で且つ60°以下であり、第2の曲面と第3の曲面とは接続部を介して接続され、接続部における接線とブラシ本体の表面とが成す角θ2は、60°以上で且つ90°以下であることが好ましい。
θ1及びθ2について、このような範囲の角度とすると、洗浄時に適度に変形する突起を十分な数だけブラシ本体の表面に配列することができる。このことから、洗浄効率の向上と突起の切断抑制とを確実に実現することができる。
また、ブラシ本体の表面と突起との接続面の最大径に対し、突起の高さは、4分の3以上で且つ3分の4以下であることが好ましい。
このようにすると、洗浄時の横方向に加わる引張り力が低減されると共に、洗浄のため湿潤させた際に十分な弾性を有する突起となる。このことから、洗浄効率の向上と突起の切断抑制とを確実に実現することができる。
また、突起の頂部は、背面部側よりも前面部側がブラシ本体の表面に近くなるように傾斜した平面を有することが好ましい。
このようにすると、洗浄時における押圧の圧力が同じであっても、被洗浄体に対する突起の接触面積をより大きくすることができる。これにより、洗浄の効率が向上する。また、同程度の洗浄効率をより低い押圧の圧力により得ることができ、このことは突起の切断抑制に有益である。
また、ブラシ本体及び複数の突起は、弾性を有するポリビニルアセタール系多孔質素材により一体に形成されていることが好ましい。
このようにすると、保水性及び吸水性に優れた洗浄用ブラシが実現する。また、洗浄のために湿潤させた際の突起が適度な柔軟性及び反発弾性を示すと共に、耐摩耗性にも優れる。
前記の目的を達成するため、本発明のブラシ洗浄方法は、本発明の洗浄用ブラシを用いる洗浄方法であって、被洗浄物の表面に純水又は水溶液を供給する工程(a)と、工程(a)の後に、洗浄用ブラシの突起を被洗浄物の表面に押圧し且つ前面部側に移動させることにより洗浄を行なう工程(b)とを備える。
このような洗浄方法によると、洗浄用ブラシが備える突起の切断を抑制しながら洗浄効率を向上したブラシ洗浄方法が実現する。
本発明の洗浄用ブラシによると、ブラシ本体の表面に配列された突起について、従来よりも弱い押圧により被洗浄体への接触面積を十分に得ることができる形状となっている。このため、ブラシの損傷の低減及び洗浄効率の向上を実現することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る洗浄用ブラシについて、図面を参照して説明する。図1(a)〜(c)は、本実施形態の洗浄用ブラシが備える突起の形状を説明する図である。
図1(c)は、ブラシ本体の表面103a上に形成された突起105の一つを平面図として示している。また、図1(c)におけるIa-Ia 線による断面を図1(a)に、Ib-Ib 線による断面を図1(b)に、それぞれ示す。ここで、図1(a)及び(c)においてブラシによる洗浄を行なう際に洗浄用ブラシを動かすことによる突起105の移動方向Xを矢印により示している。
図1(a)において、ブラシ本体103と、その表面103a上に形成された突起105とを個別に示しているが、突起105とブラシ本体103とは一体に形成されていても良い。また、突起105のうち、突起105の移動方向X側の部分を前面部105xとし、その反対側のうちブラシ本体の表面103aに接する部分を背面下部105y、その上に位置する部分を背面上部105zとして示している。しかし、これら3つの部分は一体に形成されて突起105を成しているのが普通である。
図1(c)に示すように、本実施形態における突起105は円形の平面形状を有する。
また、図1(b)にも示すように、突起105の移動方向Xに対して垂直な断面においては対称な形状を有している。図1(a)に示すように、移動方向Xに関して前面の側と
、その反対側とは非対称な形状である。
突起105の前面部105xは、概ね、円錐を縦に半分に(つまり、軸を含む平面により)切断した形状を有する。但し、頂部105aの付近は丸みを帯びている。図1(a)の断面において、前面部105xの表面とブラシ本体の表面103aとが成す角θ1は、例えば50°である。
更に、前面部105xは概ね円錐を縦に半分にした形状であるから、図1(b)に示す断面において、突起105とブラシ本体の表面103aとの成す角θ1’はθ1と同じ50°となる。
尚、後に図2(a)及び(b)に示すように、本実施形態の洗浄用ブラシ101は円筒形のブラシ本体103を有し、その側面に備えられた突起105の移動方向Xは、円周方向である。そのため、図1(a)にはブラシ本体の表面103aを簡略に直線として示しているが、厳密に示すならば円弧となる。
しかし、本実施形態において、個々の突起105はブラシ本体103に対して十分に小さく、ブラシ本体の表面103aが平面であるように近似して考えて良い。
突起105における前面部105xに対して反対側の部分である背面部は、頂部105aから高さの中程までは前面部105xの表面に比べて急峻に傾斜した表面を有する背面上部105zとなっている。その下に、つまり突起105の高さの中程からブラシ本体の表面103aまでは、前面部105xに比べて緩やかに傾斜した表面を有する背面下部105yとなっている。背面下部105yの表面と背面上部105zの表面とは、接続部102bにおいて滑らかに繋がっており、図1(a)に示す通り、接続部102bを通る接戦とブラシ本体の表面103aとが成す角θ2は、ここでは70°である。
次に、図1(a)〜(c)に示したような突起105が配列された洗浄用ブラシの構成と、それを用いた洗浄方法について説明する。
図2(a)は、本実施形態の洗浄用ブラシ101の構成を示す図である。ここで、半分は外見を示していると共に、残り半分は模式的な構造を示している。
図2(a)のように、洗浄用ブラシ101は、略円筒形のローラ体であるブラシ本体103の外周面に対して突起105が配列された構造を有する(突起105は、構造を示す部分では代表して一つだけ示されている)。ブラシ本体103には回転軸107が通されており、その中心軸であるローラ軸線116を中心として洗浄用ブラシ101が回転可能になっている。
ここで、洗浄用ブラシ101の材料としては、PVAt(ポリビニルアセタール)系多孔質素材が用いられている。この材料は、保水性及び吸水性に優れ、また、湿潤させた際に突起105が適度な柔軟性及び反発弾性を示すため、望ましい。更には、耐摩耗性にも優れた材料である。但し、PVAt以外の材料を用いることは可能である。
また、図2(b)は、図2(a)の洗浄用ブラシ101のローラ軸線116に垂直な断面を示す。ここでは、洗浄用ブラシ101により洗浄される被洗浄体109を共に示している。
洗浄用ブラシ101の外周面である表面103aには、突起105がローラ軸線116と平行な列を成すように等間隔に配列されている。ブラシ本体103の円周方向についても、突起105は等間隔に設けられている。ここで、軸線方向の一つの列における突起105同士の隙間にあたる位置に、隣の列において突起105が配置されるようになっている。このような配置により、被洗浄体109の表面(被洗浄面109a)を隙間無く洗浄することができる。
また、円周方向の一方に前面部105xが揃うように突起105が配列されている。洗浄用ブラシ101は回転方向X’のように前面部105xの向きに回転され、それぞれの突起105は、図1(a)に示す移動方向Xのように、前面部105xの方向に向かって移動する。
洗浄を行なう際には、被洗浄体109の被洗浄面109aを純水又は水溶液によって満たすと共に、洗浄用ブラシ101を十分に湿潤させる。このような状態において、洗浄用ブラシ101を回転方向X’に回転させながら被洗浄体109に接触させる。このようにすると、突起105により被洗浄面109aはスクラブ洗浄される。
図3には、被洗浄体109に対して接触している突起105の一つを模式的に示している。突起105は、ブラシ本体103のX’方向の回転に応じて被洗浄体109に押し付けられ、その表面である被洗浄面109aに付着した汚れを物理的にスクラブ洗浄する。
前述の通り、前面部105xは略円錐を縦に半分にした形状であり、背面上部105zは前面部105xに比べて急峻に傾斜した表面を有する形状である。このため、突起105が被洗浄面109aに押し付けられた際、洗浄用ブラシ101の回転方向X’とは反対側に突起105が曲がりやすい。この結果、突起105と被洗浄面109aとの接触面110を大きくすることができる。接触面110の拡大は、スクラブ洗浄のような物理的な力を用いた洗浄の場合、洗浄効率の向上のために非常に有効である。
また、背面下部105yについては、前面部105xに比べて緩やかに傾斜した表面を有する。このため、背面下部105yの底面積が大きくなり、洗浄のために突起105に加わる力は突起105の底面において分散する。この結果、突起105がブラシ本体103から切断されるのを抑制することができる。
以上のように、図1(a)〜(c)を参照して説明したような形状の突起105が配列された洗浄用ブラシ101を用いると、洗浄効率の向上と突起105の切断の抑制とを共に実現することができる。
尚、本実施形態では、突起105の表面とブラシ本体の表面103aとの成す角について、θ1及びθ1’を50°、θ2を70°としたが、これには限らない。
具体的には、θ1及びθ1’については、45°以上で且つ60°以下であるのがよい。
θ1が小さくなると、突起105の底面積(突起105とブラシ本体103との接続面の面積)が大きくなるため、ブラシ本体の表面103aに配列可能な突起105の数が少なくなる。これは、洗浄効率の低下を招くため、避けるべきである。よって、θ1はある程度以上の大きさであることが好ましく、例えば45°以上とするのが良い。
また、θ1が大きくなると、突起の底面積に対して高さが大きくなるため、洗浄時に横方向の力が加わると突起が変形しやすく、その結果として突起が切断されやすい。これを避けるため、θ1は一定程度以下の大きさであることが好ましく、例えば60°以下とするのが良い。
また、θ2が小さい場合は、背面上部105zの表面の傾斜が十分に急峻にならず、その結果、突起105が変形しやすくなる機能が十分に発揮されない。そのため、θ2は一定以上であることが好ましく、例えば60°以上であるのがよい。

また、θ2が大きい場合、突起105が被洗浄体109に押圧された際、突起105が回転方向と逆方向に大きく曲がるため、切断されやすくなる。つまり、強度が不足する。このため、θ2はある程度以下であることが好ましく、例えば90°以下であるのが良い。
また、本実施形態の場合、θ1とθ1’とは同じ角度となっているが、それぞれが45°以上60°以下の範囲内であれば、互いに異なっていても良い。
また、突起105とブラシ本体の表面103aとの接触面の最大径と、突起105の高さとの比は、3対4〜4対3の範囲であることが好ましい。つまり、突起105の高さは、前記最大径の4分の3以上であり且つ3分の4以下であることが好ましい。
接触面の最大径に対して突起105の高さが大きくなると、突起は、被洗浄体109に押圧された際に横方向に変形しやすく、その結果として切断されやすい。また、接触面の最大径に対して突起105の高さが小さい場合、洗浄用ブラシ101を湿潤させた際に突起105の弾性が不足し、十分な洗浄効果が得られない。このようなことから、接触面の最大径に対する突起105の高さの比は所定の範囲、具体的には、先に記した範囲となっているのがよい。
また、突起105の形状について、本実施形態の場合、前面部105xは略円錐を縦に半分に切断した形状を有するものとしている。しかし、これに限るわけではない。頂部105aに向かって細くなる先細りの形状であること、前面部105xよりも緩やかに傾斜する表面を有する背面下部105yと前面部105xよりも急峻に傾斜する表面を有する背面上部105zとを備えること、滑らかな曲面を有することが実現された山形の形状であればよい。更に、図1(c)に示す平面形状は円形であるが、これも必須というわけではない。
また、突起105の配列について、ローラ軸線116に平行に配列されるものとしているが、これにも限らない。例えば、突起105の列を、ローラ軸線116に対して0〜55°程度の角度をもった列としても良い。つまり、突起105はブラシ本体の表面103aに、螺旋状に配列されても良い。
更に、本実施形態では、被洗浄体109の一つの面を洗浄用ブラシ101により洗浄する場合を説明している。しかし、これには限らない。例えば、被洗浄体109として半導体ウェハを洗浄する際、二つの洗浄用ブラシ101により半導体ウェハを挟み、その両面を同時に洗浄することもできる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る洗浄用ブラシについて、図面を参照して説明する。但し、第1の実施形態に係る洗浄用ブラシと同様の部分については簡略に示し、主として相違点を説明する。
図4(a)〜(c)は本実施形態における突起205の形状を示す図であり、順に、第1の実施形態における図1(a)〜(c)に対応する。つまり、図4(c)は突起205の平面形状を示し、そのIVa-IVa 線における断面が図4(a)、IVb-IVb 線における断面が図4(b)に示されている。
本実施形態の突起205は、第1の実施形態の突起105と比較すると、頂部105aが傾斜面105bとなっている点において異なっている。つまり、突起105の頂部105aは略円錐であり、その頂点が幾分丸くなった形状である。これに対し、本実施形態の突起205の場合、突起205の頂部は切り取られたような平面を有している。ここで、該平面は、背面側から前面側に向かうに連れてブラシ本体の表面103aに近付くように傾斜した傾斜面105bとなっている。この形状は、図4(a)に示されている。
突起205をその前面側から見た場合、つまり、図4(a)における矢印Eのように見た場合、傾斜面105bが突起205上部に見えることになる。
図4(b)に示す移動方向Xに垂直な断面において、突起205の頂部がブラシ本体の表面103aと平行になっていることを示している。このように、該断面においては突起205は線対称の形状である。
尚、図4(b)は断面図であるから、傾斜面105bは線としてのみ現われる。しかし、図4(b)には、図4(a)の矢印Eのように見た傾斜面105bの様子を重ね合わせて例示している。
以上のように、突起205の頂部に前面部105xの側から見えるような傾斜面105bを形成することにより、洗浄を行なう際の被洗浄体109に対する接触面積がより大きくなる。このため、第1の実施形態の場合に比べ、同じ圧力をもって洗浄用ブラシ101を押圧した場合の洗浄効率を更に向上することができる。また、第1の実施形態の場合の洗浄効率(被洗浄体109に対する突起105の接触面積に依存する)は、本実施形態の洗浄用ブラシによると、より弱い圧力により達成できる。このため、突起205の破損は減少し、洗浄用ブラシの交換頻度を更に低減することができる。
尚、θ1、θ1’及びθ2の範囲について、及び、突起105とブラシ本体の表面103aとの接触面の最大径と、突起105の高さとの比については、第1の実施形態と同様である。また、突起105の配列についても、第1の実施形態と同様にすることができる。
本発明の洗浄用ブラシは、被洗浄体の表面を効率良く且つ被洗浄体の表面及び洗浄用ブラシ自体の損傷を抑制しながら洗浄することができる。特に、磁気記録用アルミディスク、半導体シリコンウエハ等の基板の製造工程において、ポリッシング等の加工工程後の砥粒、切削屑、研磨屑等の微細な粒子の除去に有用である。
図1(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態にかかる洗浄用ブラシの突起の形状を示す図である。 図2(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態にかかるローラブラシの構成とそれを用いた洗浄の方法を説明する図である。 図3は、本発明の第1の実施形態にかかる洗浄用ブラシの突起について、使用状態における形状を模式的に示す図である。 図4(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態にかかる洗浄用ブラシの突起の形状を示す図である。 図5(a)〜(c)は、従来のローラブラシと該ローラブラシが備える突起を説明する図である。 図6(a)及び(b)は、従来のローラブラシの構成とその突起の使用状態における形状を模式的に示す図である。
符号の説明
101 洗浄用ブラシ
102b 接続部
103 ブラシ本体
103a 表面
105 突起
105a 頂部
105b 傾斜面
105x 前面部
105y 背面下部
105z 背面上部
107 回転軸
109 被洗浄体
109a 被洗浄面
110 接触面
116 ローラ軸線
205 突起

Claims (7)

  1. ブラシ本体に設けられた複数の突起を被洗浄物に接触させながら回転することにより前記被洗浄物を洗浄する洗浄用ブラシにおいて、
    前記複数の突起のそれぞれは、頂部に向かって細くなる形状を有すると共に、回転方向側の前面部と、その反対側の背面部とからなり、
    前記前面部は、第1の曲面を有し、
    前記背面部は、前記ブラシ本体に接し且つ前記第1の曲面よりも緩やかに傾斜する第2の曲面を有する背面下部と、前記背面下部の上に位置し且つ前記第1の曲面よりも急峻に傾斜する第3の曲面を有する背面上部とからなることを特徴とする洗浄用ブラシ。
  2. 請求項1において、
    前記ブラシ本体は円筒形状の外形を有し、
    前記突起は、前記前面部が前記ブラシ本体の円周方向の一方に揃うように前記ブラシ本体の側面に配列されていることを特徴とする洗浄用ブラシ。
  3. 請求項1又は2において、
    前記第1の曲面と前記ブラシ本体の表面とが成す角θ1は、45°以上で且つ60°以下であり、
    前記第2の曲面と前記第3の曲面とは接続部を介して接続され、前記接続部における接線と前記ブラシ本体の表面とが成す角θ2は、60°以上で且つ90°以下であることを特徴とする洗浄用ブラシ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つにおいて、
    前記ブラシ本体の表面と前記突起との接続面の最大径に対し、前記突起の高さは、4分の3以上で且つ3分の4以下であることを特徴とする洗浄用ブラシ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つにおいて、
    前記突起の前記頂部は、前記背面部側よりも前記前面部側が前記ブラシ本体の表面に近くなるように傾斜した平面を有することを特徴とする洗浄用ブラシ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つにおいて、
    前記ブラシ本体及び前記複数の突起は、弾性を有するポリビニルアセタール系多孔質素材により一体に形成されていることを特徴とする洗浄用ブラシ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載の洗浄用ブラシを用いる洗浄方法であって、
    被洗浄物の表面に純水又は水溶液を供給する工程(a)と、
    前記工程(a)の後に、前記洗浄用ブラシの前記突起を前記被洗浄物の表面に押圧し且つ前記前面部側に移動させることにより洗浄を行なう工程(b)とを備えることを特徴とする洗浄方法。
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