JP2008119579A - ろ過装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】目開きのサイズを安定化させて高精度なろ過機能を発揮することができ、フィルタ部に目詰まりが生じても分解,洗浄して再使用できるろ過装置を提供する。
【解決手段】ろ過装置1のフィルタ部10は、複数枚重なり合って積層構造をなし複数の凸部が配置されるろ過板材16と、押圧手段17とを有している。押圧手段は、複数枚のろ過板材を軸線CL方向の両側から押圧して、ろ過板材全体を分解可能に一体化している。各凸部の位置で、ろ過板材同士が押圧手段で圧接されて、柱状部18が形成される。となり合う柱状部の間には、微細な目開きが、分散して複数形成されている。目開きを流体が通過することにより、粒子が除去される。
【選択図】図6
【解決手段】ろ過装置1のフィルタ部10は、複数枚重なり合って積層構造をなし複数の凸部が配置されるろ過板材16と、押圧手段17とを有している。押圧手段は、複数枚のろ過板材を軸線CL方向の両側から押圧して、ろ過板材全体を分解可能に一体化している。各凸部の位置で、ろ過板材同士が押圧手段で圧接されて、柱状部18が形成される。となり合う柱状部の間には、微細な目開きが、分散して複数形成されている。目開きを流体が通過することにより、粒子が除去される。
【選択図】図6
Description
本発明は、水など流体に含まれている粒子(たとえば、浮遊固形物)をフィルタ部でろ過して除去するためのろ過装置に関する。
特許文献1(特開2003−1017号公報)には、圧縮された可撓性緯糸フィルタで構成されたフィルタ層で水をろ過することにより、透過面積を高めて処理容量を増大させるろ過装置が記載されている。
特開2003−1017号公報
近年、ろ過装置に要求されるろ過精度は益々高度になってきている。たとえば、ろ過装置で液体から除去すべき粒子の粒径が数μmとなるようなろ過精度が要求されることがある。
ところが、特許文献1に記載のろ過装置では、上述の要求に応えることができるような微細な目開きを有するフィルタを構成することは、構造上困難である。また、他の従来のろ過装置では、フィルタの目開きを微細にすればするほど、開口率が極端に小さくなってしまって実用的でなくなるという課題があった。
ところが、特許文献1に記載のろ過装置では、上述の要求に応えることができるような微細な目開きを有するフィルタを構成することは、構造上困難である。また、他の従来のろ過装置では、フィルタの目開きを微細にすればするほど、開口率が極端に小さくなってしまって実用的でなくなるという課題があった。
従来は、フィルタに目詰まりが生じると、付着物を掻き取るかまたは逆洗により洗浄してろ過機能を回復させるようにしている。
しかしながら、このような方法では、ろ過機能を十分に回復させることは困難であった。また、ろ過機能を回復できない目詰まりが生じたフィルタは廃棄せざるを得ないので、資源の無駄が生じ、環境にも負荷がかかっていた。
しかしながら、このような方法では、ろ過機能を十分に回復させることは困難であった。また、ろ過機能を回復できない目詰まりが生じたフィルタは廃棄せざるを得ないので、資源の無駄が生じ、環境にも負荷がかかっていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、流体が通過して粒子を除去するための多数の微細な目開きのサイズを安定化させて高精度なろ過機能を発揮することができ、また、目詰まりが生じても簡単に分解,洗浄してろ過機能を回復させて再使用することができる高剛性で小型化可能なろ過装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明にかかるろ過装置は、流体をろ過するフィルタ部がケーシングの内部に取付けられたろ過装置である。前記フィルタ部は、同一のまたは互いに異なる形状を有し軸線方向に対して直交する方向を向いて複数枚重なり合って積層構造をなすとともに複数の凸部が配置されるろ過板材と、重なり合ったこの複数枚のろ過板材を前記軸線方向の両側から押圧して、前記複数枚のろ過板材全体を分解可能に一体化する押圧手段とを備えている。そして、前記各凸部の位置で、前記ろ過板材同士が前記押圧手段により圧接されて柱状部を形成するとともに、となり合う前記柱状部の間には微細な目開きが分散して複数形成され、この目開きを前記流体が通過することにより、この流体中の粒子を除去するようにしている。
一つの好ましい実施態様として、前記ろ過板材は同一形状を有するとともに、その表面には前記複数の凸部が一体的にまたは別体で設けられており、一の前記ろ過板材の前記凸部が他の前記ろ過板材の裏面に当接することにより、前記ろ過板材同士が重なり合って前記柱状部を形成している。
他の好ましい実施態様として、一の前記ろ過板材は、その外周縁から複数の外方突出片が外方に放射状に突出している円環状の内輪材で、他の前記ろ過板材は、その内周縁から複数の内方突出片が中心に向けて突出している円環状の外輪材である。そして、互いに異なる形状の前記内輪材と前記外輪材とを交互に重ね合わせることにより、前記外方突出片と前記内方突出片の一方または両方が、前記凸部の機能を発揮して前記柱状部を形成するとともに前記目開きを形成している。
好ましくは、前記内輪材と前記外輪材のうち、前記凸部の機能を発揮する一方の部材の厚みを、他方の部材の厚みより薄くしている。上下の前記他方の部材の間に前記一方の部材を挟んで、前記目開きを形成している。前記凸部によって形成された前記目開きの隙間寸法の方が、前記フィルタ部内のスペースの隙間寸法より小さくなっている。サイズの小さい前記目開きが前記流体の上流になり、サイズの大きい前記スペースが下流になるように、前記流体を流すようにしている。
たとえば、前記軸線方向から見たときの前記フィルタ部の断面形状は、円環状,多角形環状,直線帯状またはわん曲帯状である。
一つの好ましい実施態様として、前記ろ過板材は同一形状を有するとともに、その表面には前記複数の凸部が一体的にまたは別体で設けられており、一の前記ろ過板材の前記凸部が他の前記ろ過板材の裏面に当接することにより、前記ろ過板材同士が重なり合って前記柱状部を形成している。
他の好ましい実施態様として、一の前記ろ過板材は、その外周縁から複数の外方突出片が外方に放射状に突出している円環状の内輪材で、他の前記ろ過板材は、その内周縁から複数の内方突出片が中心に向けて突出している円環状の外輪材である。そして、互いに異なる形状の前記内輪材と前記外輪材とを交互に重ね合わせることにより、前記外方突出片と前記内方突出片の一方または両方が、前記凸部の機能を発揮して前記柱状部を形成するとともに前記目開きを形成している。
好ましくは、前記内輪材と前記外輪材のうち、前記凸部の機能を発揮する一方の部材の厚みを、他方の部材の厚みより薄くしている。上下の前記他方の部材の間に前記一方の部材を挟んで、前記目開きを形成している。前記凸部によって形成された前記目開きの隙間寸法の方が、前記フィルタ部内のスペースの隙間寸法より小さくなっている。サイズの小さい前記目開きが前記流体の上流になり、サイズの大きい前記スペースが下流になるように、前記流体を流すようにしている。
たとえば、前記軸線方向から見たときの前記フィルタ部の断面形状は、円環状,多角形環状,直線帯状またはわん曲帯状である。
本発明のろ過装置は、上述のように構成したので、流体が通過して粒子を除去するための多数の微細な目開きのサイズを安定化させて、高精度なろ過機能を発揮することができる。
また、フィルタ部に目詰まりが生じても、フィルタ部を簡単に分解,洗浄することができる。したがって、ろ過機能を回復させてフィルタ部を再使用することができ、さらに、フィルタ部を高剛性で小型化することができる。
また、フィルタ部に目詰まりが生じても、フィルタ部を簡単に分解,洗浄することができる。したがって、ろ過機能を回復させてフィルタ部を再使用することができ、さらに、フィルタ部を高剛性で小型化することができる。
下記の実施例にかかるろ過装置のフィルタ部は、複数枚のろ過板材と、押圧手段を備えている。ろ過板材は、同一のまたは互いに異なる形状を有している。ろ過板材は、軸線方向に対して直交する方向を向いて、複数枚(たとえば、200〜1,000枚)重なり合って積層構造をなす。ろ過板材には複数の凸部が配置されている。
押圧手段は、重なり合ったこの複数枚のろ過板材を軸線方向の両側から押圧して、これら複数枚のろ過板材全体を分解可能に一体化している。
そして、各凸部の位置で、ろ過板材同士が圧接されて柱状部を形成している。となり合う柱状部の間には、微細な目開きが、分散して複数形成されている。この目開きを流体が通過することにより、流体中の粒子を除去している。これにより、目開きのサイズを安定化させて高精度なろ過機能を発揮し、フィルタ部を簡単に分解,洗浄してろ過機能を回復させるという目的を実現している。
押圧手段は、重なり合ったこの複数枚のろ過板材を軸線方向の両側から押圧して、これら複数枚のろ過板材全体を分解可能に一体化している。
そして、各凸部の位置で、ろ過板材同士が圧接されて柱状部を形成している。となり合う柱状部の間には、微細な目開きが、分散して複数形成されている。この目開きを流体が通過することにより、流体中の粒子を除去している。これにより、目開きのサイズを安定化させて高精度なろ過機能を発揮し、フィルタ部を簡単に分解,洗浄してろ過機能を回復させるという目的を実現している。
軸線方向から見たときのフィルタ部の断面形状は、円環状の場合が多いが、多角形環状,直線帯状,わん曲帯状,その他各種形状であってもよい。
ろ過装置でろ過される流体としては、水,油など液体の他、空気,ガスなど気体であってもよい。液体としては、たとえば、飲料水,トマトジュースなどの食品,塗料,薬品,油類などがある。気体としては、たとえば半導体製造装置のクリーンルームに供給される空気などがある。
なお、本発明のろ過装置をサイクロンの中心部に配置して、空気,ガスなど気体をろ過することもできる.
ろ過装置でろ過される流体としては、水,油など液体の他、空気,ガスなど気体であってもよい。液体としては、たとえば、飲料水,トマトジュースなどの食品,塗料,薬品,油類などがある。気体としては、たとえば半導体製造装置のクリーンルームに供給される空気などがある。
なお、本発明のろ過装置をサイクロンの中心部に配置して、空気,ガスなど気体をろ過することもできる.
以下、本発明にかかる実施例を、図1ないし図17を参照して説明する。
図1ないし図17は本発明を説明するための図である。図1は、本発明のろ過装置を有するろ過システムの概略構成図である。図2ないし図8は本発明の第1実施例を示す図で、図2(A),(B)は、それぞれフィルタ部の平面図、正面図である。
図3は、フィルタ部の一部を示す斜視図、図4はフィルタ部の分解斜視図、図5はろ過装置の分解断面斜視図、図6は、フィルタ部を組立てた状態を示すろ過装置の断面斜視図である。
図7(A)は図6のVII線矢視断面図、図7(B),(C)は、それぞれ図7(A)のB−B線断面図,C−C線断面図である。図8(A),(B),(C)は、第1実施例における変形例を示す図で、それぞれ図7(A),(B),(C)相当図である。
図1ないし図17は本発明を説明するための図である。図1は、本発明のろ過装置を有するろ過システムの概略構成図である。図2ないし図8は本発明の第1実施例を示す図で、図2(A),(B)は、それぞれフィルタ部の平面図、正面図である。
図3は、フィルタ部の一部を示す斜視図、図4はフィルタ部の分解斜視図、図5はろ過装置の分解断面斜視図、図6は、フィルタ部を組立てた状態を示すろ過装置の断面斜視図である。
図7(A)は図6のVII線矢視断面図、図7(B),(C)は、それぞれ図7(A)のB−B線断面図,C−C線断面図である。図8(A),(B),(C)は、第1実施例における変形例を示す図で、それぞれ図7(A),(B),(C)相当図である。
図9は、本発明の第2実施例にかかるフィルタ部の分解斜視図で、図4相当図である。図10は、フィルタ部を組立てた状態を示すろ過装置の断面斜視図である。図11(A)は図10のXI線矢視断面図、図11(B),(C)は、それぞれ図11(A)のB−B線断面図,C−C線断面図である。
図12(A),(B)は、それぞれ本発明の他の変形例にかかるろ過装置の概略平面図,フィルタ部の概略平面図である。図13(A),(B)は、それぞれ本発明のさらに他の変形例にかかるろ過装置の概略平面図,フィルタ部の概略平面図である。図14(A),(B)は、それぞれ本発明のさらに他の変形例にかかるろ過装置の概略平面図,フィルタ部の概略平面図である。
図12(A),(B)は、それぞれ本発明の他の変形例にかかるろ過装置の概略平面図,フィルタ部の概略平面図である。図13(A),(B)は、それぞれ本発明のさらに他の変形例にかかるろ過装置の概略平面図,フィルタ部の概略平面図である。図14(A),(B)は、それぞれ本発明のさらに他の変形例にかかるろ過装置の概略平面図,フィルタ部の概略平面図である。
図1に示すように、本発明のろ過装置1(または、ろ過装置1a〜1d)は、ろ過システム2に設けられている。ろ過システム2では、流体としての水をろ過して、水(原水3)に含まれている粒子(たとえば、浮遊固形物)を除去する。
未だろ過していない原水3は、原水タンク4に貯留されている。原水タンク4中の原水3は、原水ポンプ5によりろ過装置1,1a〜1dに供給されてろ過される。ろ過装置1,1a〜1dで、原水3中の粒子が除去されて清浄なろ過水6が得られる。ろ過水6はろ過水タンク7に貯留される。
ろ過装置1,1a〜1dでは、水をろ過するフィルタ部10(または、フィルタ部10a〜10d)が、ケーシング11(または、ケーシング11a〜11d)の内部に取付けられている。
未だろ過していない原水3は、原水タンク4に貯留されている。原水タンク4中の原水3は、原水ポンプ5によりろ過装置1,1a〜1dに供給されてろ過される。ろ過装置1,1a〜1dで、原水3中の粒子が除去されて清浄なろ過水6が得られる。ろ過水6はろ過水タンク7に貯留される。
ろ過装置1,1a〜1dでは、水をろ過するフィルタ部10(または、フィルタ部10a〜10d)が、ケーシング11(または、ケーシング11a〜11d)の内部に取付けられている。
ろ過装置1,1a〜1dを使用するにしたがって、次第にフィルタ部10,10a〜10dが目詰まり状態になる。目詰まりが軽い場合には、ろ過水タンク7の出口に設けられた逆洗ポンプ12を駆動する。
そして、ろ過水タンク7に貯留されているろ過水6を、逆洗ポンプ12でろ過装置1,1a〜1dに供給し、フィルタ部10,10a〜10dを逆洗する。逆洗によって発生した廃水13は、廃水タンク14に貯留される。
ろ過装置1,1a〜1dでろ過中は、原水ポンプ5の出口の弁V1と、ろ過装置1,1a〜1dからろ過水タンク7にろ過水6を流すための配管中の弁V2は、開になっている。逆洗ポンプ12の出口の弁V3と、ろ過装置から廃水タンク14に流すための配管中の弁V4は、閉にする。原水ポンプ5はオンとし、逆洗ポンプ12はオフにする。
逆洗作業中は、弁V1,V2は閉にし、弁V3,V4は開にし、原水ポンプ5はオフとし、逆洗ポンプ12はオンにする。
そして、ろ過水タンク7に貯留されているろ過水6を、逆洗ポンプ12でろ過装置1,1a〜1dに供給し、フィルタ部10,10a〜10dを逆洗する。逆洗によって発生した廃水13は、廃水タンク14に貯留される。
ろ過装置1,1a〜1dでろ過中は、原水ポンプ5の出口の弁V1と、ろ過装置1,1a〜1dからろ過水タンク7にろ過水6を流すための配管中の弁V2は、開になっている。逆洗ポンプ12の出口の弁V3と、ろ過装置から廃水タンク14に流すための配管中の弁V4は、閉にする。原水ポンプ5はオンとし、逆洗ポンプ12はオフにする。
逆洗作業中は、弁V1,V2は閉にし、弁V3,V4は開にし、原水ポンプ5はオフとし、逆洗ポンプ12はオンにする。
図2ないし図8に示すように、第1実施例にかかるフィルタ部10は、複数枚のろ過板材16と、押圧手段17とを備えている。複数枚のろ過板材16は、同一の形状を有している。ろ過板材16は、軸線CL方向に対して直交する方向を向いて、複数枚重なり合って積層構造をなしている。厚みtのろ過板材16には、複数の凸部15が配置されている。
押圧手段17は、重なり合った複数枚のろ過板材16を軸線CL方向の両側から押圧して、これら複数枚のろ過板材16の全体を分解可能に一体化している。
そして、フィルタ部10は、各凸部15の位置でろ過板材16同士が押圧手段17により圧接されて、柱状部18を形成する。となり合う柱状部18の間には、微細な目開き19が、分散して複数形成されている。目開き19を水(原水3)が通過することにより、原水3中の粒子20が除去される。
押圧手段17は、重なり合った複数枚のろ過板材16を軸線CL方向の両側から押圧して、これら複数枚のろ過板材16の全体を分解可能に一体化している。
そして、フィルタ部10は、各凸部15の位置でろ過板材16同士が押圧手段17により圧接されて、柱状部18を形成する。となり合う柱状部18の間には、微細な目開き19が、分散して複数形成されている。目開き19を水(原水3)が通過することにより、原水3中の粒子20が除去される。
このように、フィルタ部10は、複数の柱状部18を有している。したがって、水(原水3とろ過水6)が通過して粒子20を除去するための多数の微細な目開き19のサイズ(たとえば、隙間寸法dと幅寸法e)が安定化する。その結果、フィルタ部10は、高精度なろ過機能を発揮することができる。
フィルタ部10に目詰まりが生じたときは、まず、フィルタ部10の逆洗を行なう。逆洗を行なってもろ過機能が回復しないときは、フィルタ部10を分解,洗浄する。
こうして、フィルタ部10のろ過機能を簡単に回復させて再使用することができる。また、押圧手段17で複数枚のろ過板材16の全体を一体化しているので、フィルタ部10を高剛性で小型化することができる。
フィルタ部10に目詰まりが生じたときは、まず、フィルタ部10の逆洗を行なう。逆洗を行なってもろ過機能が回復しないときは、フィルタ部10を分解,洗浄する。
こうして、フィルタ部10のろ過機能を簡単に回復させて再使用することができる。また、押圧手段17で複数枚のろ過板材16の全体を一体化しているので、フィルタ部10を高剛性で小型化することができる。
軸線CL方向から見たときのフィルタ部10の断面形状は円環状である。したがって、積層構造をなしている各ろ過板材16も円環状である。
ろ過板材16の素材は、ステンレスなどの金属、または、所定以上の硬さを有する合成樹脂などである。これらの材質のろ過板材16であれば、複数枚のろ過板材16を重ね合わせて押圧手段17で押圧したとき、弾性変形や塑性変形をほとんどしないので好ましい。
こうして、ろ過板材16がほとんど変形しないので、多数の微細な目開き19のサイズを所定値に維持して、フィルタ部10が、高精度なろ過機能を発揮することができる。また、フィルタ部10の剛性を高く維持できる。
したがって、ろ過のときに流体圧がろ過板材16にかかっても、ろ過板材16が撓んだり変形することはほとんどない。よって、ろ過のときに目開き19の形状が変化する恐れはほとんどなく、高精度なろ過機能が安定して発揮される。
ろ過板材16の素材は、ステンレスなどの金属、または、所定以上の硬さを有する合成樹脂などである。これらの材質のろ過板材16であれば、複数枚のろ過板材16を重ね合わせて押圧手段17で押圧したとき、弾性変形や塑性変形をほとんどしないので好ましい。
こうして、ろ過板材16がほとんど変形しないので、多数の微細な目開き19のサイズを所定値に維持して、フィルタ部10が、高精度なろ過機能を発揮することができる。また、フィルタ部10の剛性を高く維持できる。
したがって、ろ過のときに流体圧がろ過板材16にかかっても、ろ過板材16が撓んだり変形することはほとんどない。よって、ろ過のときに目開き19の形状が変化する恐れはほとんどなく、高精度なろ過機能が安定して発揮される。
ろ過板材16には、複数(ここでは、三つ)の孔25が、中心位置から等距離で且つ周方向に均等の位置に穿設されている。孔25は、複数枚のろ過板材16を重ね合わせたとき、半径方向および周方向に関して正確に重なり合うように位置決めするための孔である。
ろ過板材16の表面には、複数の凸部15が一体的に(または、図8に示すように別体で接合されて)形成されている。複数の凸部15は、ろ過板材16の中心に対して放射状に且つ円周方向に関して均等に配置されている。
ろ過板材16の表面における凸部15の高さは、所定寸法に形成されている。この凸部15の高さ寸法により、目開き19の隙間寸法dが決定される。また、となり合う凸部15間のピッチPと、凸部15の幅寸法fとにより、目開き19の幅寸法eが決定される。
このように、ろ過板材16に形成される凸部15の数,形状,位置,高さ寸法,ピッチP,幅寸法fなどは、それぞれ任意の値に設定される。ろ過板材16に凸部15を形成することにより、所望の隙間寸法d,幅寸法eの目開き19が形成される。
ろ過板材16の表面には、複数の凸部15が一体的に(または、図8に示すように別体で接合されて)形成されている。複数の凸部15は、ろ過板材16の中心に対して放射状に且つ円周方向に関して均等に配置されている。
ろ過板材16の表面における凸部15の高さは、所定寸法に形成されている。この凸部15の高さ寸法により、目開き19の隙間寸法dが決定される。また、となり合う凸部15間のピッチPと、凸部15の幅寸法fとにより、目開き19の幅寸法eが決定される。
このように、ろ過板材16に形成される凸部15の数,形状,位置,高さ寸法,ピッチP,幅寸法fなどは、それぞれ任意の値に設定される。ろ過板材16に凸部15を形成することにより、所望の隙間寸法d,幅寸法eの目開き19が形成される。
一のろ過板材16の凸部15が、他のろ過板材16の裏面21に当接することにより、ろ過板材16同士が重なり合って、柱状部18が形成されている。
凸部15の形成方法に関しては、凸部15を形成すべき位置以外のところをエッチングで腐食させ、その結果として、凸部15を一体的に形成する方法がある。図2ないし図7に示す第1実施例では、凸部15がろ過板材16の表面に一体的に形成されている場合を示している。
また、別部品(たとえば、ワッシャ,スペーサ)を溶射,接着剤などで固着させることにより、凸部15を形成する場合であってもよい。図8に示す変形例では、凸部15が別部品で構成され、厚みtのろ過板材16の表面にこの別部品を接合して、凸部15を一体化した場合を示している。
フィルタ部10を構成する全部のろ過板材16は同一形状である。したがって、ろ過板材16の製造や、多数枚のろ過板材16を重ね合わせて積層構造にする組み立て作業が容易になる。
凸部15の形成方法に関しては、凸部15を形成すべき位置以外のところをエッチングで腐食させ、その結果として、凸部15を一体的に形成する方法がある。図2ないし図7に示す第1実施例では、凸部15がろ過板材16の表面に一体的に形成されている場合を示している。
また、別部品(たとえば、ワッシャ,スペーサ)を溶射,接着剤などで固着させることにより、凸部15を形成する場合であってもよい。図8に示す変形例では、凸部15が別部品で構成され、厚みtのろ過板材16の表面にこの別部品を接合して、凸部15を一体化した場合を示している。
フィルタ部10を構成する全部のろ過板材16は同一形状である。したがって、ろ過板材16の製造や、多数枚のろ過板材16を重ね合わせて積層構造にする組み立て作業が容易になる。
ケーシング11は、円筒状部26の下部に取付けられた底板部27と、円筒状部26の上部に取付けられたフランジ部28と、フランジ部28に取付けられて開口部を閉じる蓋板29とを有している。
底板部27には、廃水13を流すための配管30が接続されている。円筒状部26には供給口32が形成されている。供給口32は、原水ポンプ5が接続された配管31に接続されている。
ケーシング11の内部は、フィルタ部10により仕切られている。フィルタ部10の外周側が原水3の供給側である。フィルタ部10でろ過されたろ過水6は、フィルタ部10の内方に流れるようになっている。
底板部27には、廃水13を流すための配管30が接続されている。円筒状部26には供給口32が形成されている。供給口32は、原水ポンプ5が接続された配管31に接続されている。
ケーシング11の内部は、フィルタ部10により仕切られている。フィルタ部10の外周側が原水3の供給側である。フィルタ部10でろ過されたろ過水6は、フィルタ部10の内方に流れるようになっている。
押圧手段17は、フィルタ部10の底部に配置されている底板部27と、フィルタ部10の上部に配置されている円形の押さえ板33と、底板部27に取付けられて中心位置で軸線CL方向に延びて固定された支持ボルト34と、支持ボルト34にねじ込まれるナット35とを有している。
互いに重なり合って積層構造をなす複数枚のろ過板材16は、一方側の端面が底板部27に支持され、他方側の端面が押さえ板33により支持されている。押さえ板33には、中心位置から等距離で且つ周方向に均等に複数(ここでは、3個)の孔37が穿設されている。
支持ボルト34にナット35をねじ込んで締め付けることにより、複数枚のろ過板材16は、軸線CL方向の両側から挟まれて全体が一体化する。ナット35を緩めて押さえ板33を取り外せば、複数枚のろ過板材16をバラバラに分解することができる。
互いに重なり合って積層構造をなす複数枚のろ過板材16は、一方側の端面が底板部27に支持され、他方側の端面が押さえ板33により支持されている。押さえ板33には、中心位置から等距離で且つ周方向に均等に複数(ここでは、3個)の孔37が穿設されている。
支持ボルト34にナット35をねじ込んで締め付けることにより、複数枚のろ過板材16は、軸線CL方向の両側から挟まれて全体が一体化する。ナット35を緩めて押さえ板33を取り外せば、複数枚のろ過板材16をバラバラに分解することができる。
複数(ここでは、3本)の位置決め用棒材36が、底板部27に取付けられている。棒材36は、軸線CLと平行な方向を向いている。また、棒材36は、中心位置から等距離で且つ周方向に均等に配置されている。
棒材36に、ろ過板材16の孔25と、押さえ板33の孔37とを係合させる。これにより、複数枚のろ過板材16の各中心位置を一致させるとともに、周方向の位置も一致させることができる。その結果、複数枚のろ過板材16の凸部15が直線状に配置されて、軸線CLと平行に複数の柱状部18が形成される。
棒材36に、ろ過板材16の孔25と、押さえ板33の孔37とを係合させる。これにより、複数枚のろ過板材16の各中心位置を一致させるとともに、周方向の位置も一致させることができる。その結果、複数枚のろ過板材16の凸部15が直線状に配置されて、軸線CLと平行に複数の柱状部18が形成される。
フィルタ部10は、複数枚のろ過板材16が積層構造をなす円筒部38と、円筒部38を軸線CLの下方で支持する底板部27と、円筒部38を軸線CLの上方から下方に押圧する押さえ板33とにより構成されている。フィルタ部10は、密封構造になっている。押さえ板33には、ろ過水6をろ過水タンク7に流すための配管39と、逆洗ポンプ12の吐出側に接続された配管40とが、取付けられている。
原水タンク4内の原水3は、原水ポンプ5と配管31を流れて、供給口32からケーシング11内に流れ込む。こうして、フィルタ部10の外側に供給された原水3は、フィルタ部10でろ過されることによりろ過水6となって、フィルタ部10の内方に流れる。その後、ろ過水6は、配管39を通ってろ過水タンク7に貯留される。
フィルタ部10では、原水3は、円筒部38の外方から、ろ過板材16の間の多数の目開き19を矢印Gに示すように通過する。これにより、原水3に含まれていた粒子20が除去され、清浄なろ過水6となって円筒部38の内方に流れる。
原水タンク4内の原水3は、原水ポンプ5と配管31を流れて、供給口32からケーシング11内に流れ込む。こうして、フィルタ部10の外側に供給された原水3は、フィルタ部10でろ過されることによりろ過水6となって、フィルタ部10の内方に流れる。その後、ろ過水6は、配管39を通ってろ過水タンク7に貯留される。
フィルタ部10では、原水3は、円筒部38の外方から、ろ過板材16の間の多数の目開き19を矢印Gに示すように通過する。これにより、原水3に含まれていた粒子20が除去され、清浄なろ過水6となって円筒部38の内方に流れる。
次に、第2実施例にかかるろ過装置1aについて説明する。
なお、第1実施例と同一または相当部分には同一符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
図1,図9ないし図11に示ように、ろ過装置1aにおいて、流体としての水(原水5)をろ過するフィルタ部10aが、ケーシング11aの内部に取付けられている。
フィルタ部10aは、ろ過板材としての内輪材16a1および外輪材16a2と、押圧手段17とを備えている。内輪材16a1と外輪材16a2は、互いに異なる形状を有している。
内輪材16a1と外輪材16a2は、軸線CL方向に対して直交する方向を向いて、交互に複数枚重なり合って積層構造をなしている。内輪材(ろ過板材)16a1には、複数の凸部15aが配置されている。
押圧手段17は、重なり合った複数枚のろ過板材(内輪材16a1,外輪材16a2) を、軸線CL方向の両側から押圧して、これら複数枚のろ過板材の全体を分解可能に一体化している。
そして、フィルタ部10aにおいて、各凸部15aの位置でろ過板材(内輪材16a1,外輪材16a2)同士が、押圧手段17により圧接されて柱状部18aを形成している。
また、となり合う柱状部18aの間には、微細な目開き19aが、分散して複数形成されている。目開き19aを流体(原水3)が通過することにより、この流体(原水3)中の粒子20が除去される。
なお、第1実施例と同一または相当部分には同一符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
図1,図9ないし図11に示ように、ろ過装置1aにおいて、流体としての水(原水5)をろ過するフィルタ部10aが、ケーシング11aの内部に取付けられている。
フィルタ部10aは、ろ過板材としての内輪材16a1および外輪材16a2と、押圧手段17とを備えている。内輪材16a1と外輪材16a2は、互いに異なる形状を有している。
内輪材16a1と外輪材16a2は、軸線CL方向に対して直交する方向を向いて、交互に複数枚重なり合って積層構造をなしている。内輪材(ろ過板材)16a1には、複数の凸部15aが配置されている。
押圧手段17は、重なり合った複数枚のろ過板材(内輪材16a1,外輪材16a2) を、軸線CL方向の両側から押圧して、これら複数枚のろ過板材の全体を分解可能に一体化している。
そして、フィルタ部10aにおいて、各凸部15aの位置でろ過板材(内輪材16a1,外輪材16a2)同士が、押圧手段17により圧接されて柱状部18aを形成している。
また、となり合う柱状部18aの間には、微細な目開き19aが、分散して複数形成されている。目開き19aを流体(原水3)が通過することにより、この流体(原水3)中の粒子20が除去される。
このように、フィルタ部10aは、複数の柱状部18aを有している。したがって、原水3が通過して粒子20を除去するための多数の微細な目開き19aのサイズが安定化する。その結果、フィルタ部10aは、高精度なろ過機能を発揮することができる。
フィルタ部10aに目詰まりが生じたときは、まず初めに逆洗を行う。逆洗を行なってもろ過機能が回復しないときは、フィルタ部10aを、簡単に分解,洗浄してろ過機能を回復させて再使用することができる。
押圧手段17で複数枚のろ過板材(内輪材16a1と外輪材16a2)の全体を一体化しているので、フィルタ部10aを高剛性で小型化することができる。
フィルタ部10aに目詰まりが生じたときは、まず初めに逆洗を行う。逆洗を行なってもろ過機能が回復しないときは、フィルタ部10aを、簡単に分解,洗浄してろ過機能を回復させて再使用することができる。
押圧手段17で複数枚のろ過板材(内輪材16a1と外輪材16a2)の全体を一体化しているので、フィルタ部10aを高剛性で小型化することができる。
フィルタ部10aでは、二種類のろ過板材により円筒部38が構成されている。一のろ過板材は、その外周縁から複数の外方突出片45が外方に放射状に突出している円環状の内輪材16a1である。他のろ過板材は、円環状をなす厚みtの外輪材16a2である。この外輪材16a2の内周縁から、複数の内方突出片46が中心に向けて突出している。
互いに異なる形状の内輪材16a1と外輪材16a2は、交互に重なり合っている。これにより、外方突出片45と内方突出片46の一方または両方(本実施例では、外方突出片45)が、凸部15aの機能を発揮して、柱状部18aを形成するとともに目開き19aを形成する。
このようにすれば、ろ過板材は、内輪材16a1と外輪材16a2の二種類になる。しかし、内輪材16a1と外輪材16a2を、それぞれプレス加工などにより簡単に且つ多数枚製造することができる。また、ろ過板材の表面に凸部を高精度な加工で形成する必要性がなくなる。
互いに異なる形状の内輪材16a1と外輪材16a2は、交互に重なり合っている。これにより、外方突出片45と内方突出片46の一方または両方(本実施例では、外方突出片45)が、凸部15aの機能を発揮して、柱状部18aを形成するとともに目開き19aを形成する。
このようにすれば、ろ過板材は、内輪材16a1と外輪材16a2の二種類になる。しかし、内輪材16a1と外輪材16a2を、それぞれプレス加工などにより簡単に且つ多数枚製造することができる。また、ろ過板材の表面に凸部を高精度な加工で形成する必要性がなくなる。
内輪材16a1と外輪材16a2を交互に重ね合わせている。したがって、上下の外輪材16a2の間に、内輪材16a1の外方突出片45が挟まれた状態になって、外方突出片45が凸部15aの機能を発揮する。となり合う凸部15aの間が目開き19aになる。目開き19aのサイズは、たとえば隙間寸法d,幅寸法eである。
外輪材16a2の内方突出片46は、上下の内輪材16a1に挟まれた状態になる。となり合う内方突出片46の間がスペース47になって、スペース47が目開き19aと連通している。このスペース47の隙間寸法tは、目開き19aの隙間寸法dより大きくなっている。
したがって、フィルタ部10aの円筒部38において、原水3が外周面48から目開き19aを通過する際に粒子20が除去される(矢印G1)。その後、ろ過水6は、矢印G2に示すように、スペース47を通って円筒部38の内周面49から流れ出る。
外輪材16a2の内方突出片46は、上下の内輪材16a1に挟まれた状態になる。となり合う内方突出片46の間がスペース47になって、スペース47が目開き19aと連通している。このスペース47の隙間寸法tは、目開き19aの隙間寸法dより大きくなっている。
したがって、フィルタ部10aの円筒部38において、原水3が外周面48から目開き19aを通過する際に粒子20が除去される(矢印G1)。その後、ろ過水6は、矢印G2に示すように、スペース47を通って円筒部38の内周面49から流れ出る。
フィルタ部10aでは、内輪材16a1と外輪材16a2のうち、凸部15aの機能を発揮する一方の部材(ここでは、内輪材16a1)の厚み(ここでは、厚みd)を、他方の部材(ここでは、外輪材16a2)の厚み(ここでは、厚みt)より薄くしている。
また、厚みtの上下の外輪材16a2の間に、厚みdの内輪材16a1を挟んで、外周面48に隙間寸法dの目開き19aを形成している。これにより、凸部15aによって形成された目開き19aの隙間寸法dの方が、フィルタ部10a内のスペース47の隙間寸法tより小さくなる。
そして、サイズの小さい目開き19aが流体(水)の上流になり、サイズの大きいスペース47が下流になるように、原水3を流している。したがって、原水3中のろ過されるべき粒子20は、フィルタ部10aの目開き19aのところ(すなわち、フィルタ部10aの外周面48)で捕集されて、スペース47内には浸入しない。
その結果、粒子20がフィルタ部10a内のスペース47に次第に蓄積される恐れはない。また、外周面48に付着した粒子20を掻き取ったり、フィルタ部10aを容易に逆洗することができる。
また、厚みtの上下の外輪材16a2の間に、厚みdの内輪材16a1を挟んで、外周面48に隙間寸法dの目開き19aを形成している。これにより、凸部15aによって形成された目開き19aの隙間寸法dの方が、フィルタ部10a内のスペース47の隙間寸法tより小さくなる。
そして、サイズの小さい目開き19aが流体(水)の上流になり、サイズの大きいスペース47が下流になるように、原水3を流している。したがって、原水3中のろ過されるべき粒子20は、フィルタ部10aの目開き19aのところ(すなわち、フィルタ部10aの外周面48)で捕集されて、スペース47内には浸入しない。
その結果、粒子20がフィルタ部10a内のスペース47に次第に蓄積される恐れはない。また、外周面48に付着した粒子20を掻き取ったり、フィルタ部10aを容易に逆洗することができる。
なお、第2実施例の変形例として、外輪材16a2の内方突出片46が、凸部の機能を発揮して、柱状部を形成するとともにフィルタ部の内周面49に目開きを形成してもよい。
この変形例の場合には、凸部の機能を発揮する外輪材16a2の厚みを、内輪材16a1の厚みより薄くする必要がある。上下の内輪材16a1の間に、外輪材16a2を挟んで、内周面49に目開きを形成する。これにより、凸部によって形成された目開きの隙間寸法の方が、フィルタ部内のスペースの隙間寸法より小さくなる。
そして、サイズの小さい目開きが流体(水)の上流になり、サイズの大きいスペースが下流になるように、原水3を流す。したがって、原水3中のろ過されるべき粒子20は、フィルタ部の内周面の目開きのところで捕集されて、スペース内には浸入しない。その結果、粒子20がフィルタ部内のスペースに次第に蓄積される恐れはない。また、内周面49に付着した粒子20を掻き取ったり、フィルタ部を容易に逆洗することができる。
この変形例の場合には、凸部の機能を発揮する外輪材16a2の厚みを、内輪材16a1の厚みより薄くする必要がある。上下の内輪材16a1の間に、外輪材16a2を挟んで、内周面49に目開きを形成する。これにより、凸部によって形成された目開きの隙間寸法の方が、フィルタ部内のスペースの隙間寸法より小さくなる。
そして、サイズの小さい目開きが流体(水)の上流になり、サイズの大きいスペースが下流になるように、原水3を流す。したがって、原水3中のろ過されるべき粒子20は、フィルタ部の内周面の目開きのところで捕集されて、スペース内には浸入しない。その結果、粒子20がフィルタ部内のスペースに次第に蓄積される恐れはない。また、内周面49に付着した粒子20を掻き取ったり、フィルタ部を容易に逆洗することができる。
なお、軸線CL方向から見たときのフィルタ部の断面形状は、多角形環状,直線帯状またはわん曲帯状であってもよい。
たとえば、図12に示すろ過装置1bでは、フィルタ部10bの断面形状が、多角形環状のうち三角形環状の場合を示している。ろ過装置1bでは、流体(水)をろ過するフィルタ部10bが、ケーシング11bの内部に取付けられている。
フィルタ部10bは、複数枚の三角形のろ過板材16bと、押圧手段17bとを備えている。ろ過板材16bは、同一の(または、互いに異なる)形状を有している。ろ過板材16bは、軸線CL方向に対して直交する方向を向いて、複数枚重なり合って積層構造をなしている。ろ過板材16bには、複数の凸部15が配置されている。
押圧手段17bは、重なり合った複数枚のろ過板材16bを軸線CL方向の両側から押圧して、これらろ過板材16bの全体を分解可能に一体化している。
そして、各凸部15の位置で、ろ過板材16b同士が押圧手段17bにより圧接されて、柱状部18bを形成している。また、となり合う柱状部18bの間には、微細な目開き19bが、分散して複数形成されている。目開き19bを流体が通過することにより、この流体中の粒子が除去される。
たとえば、図12に示すろ過装置1bでは、フィルタ部10bの断面形状が、多角形環状のうち三角形環状の場合を示している。ろ過装置1bでは、流体(水)をろ過するフィルタ部10bが、ケーシング11bの内部に取付けられている。
フィルタ部10bは、複数枚の三角形のろ過板材16bと、押圧手段17bとを備えている。ろ過板材16bは、同一の(または、互いに異なる)形状を有している。ろ過板材16bは、軸線CL方向に対して直交する方向を向いて、複数枚重なり合って積層構造をなしている。ろ過板材16bには、複数の凸部15が配置されている。
押圧手段17bは、重なり合った複数枚のろ過板材16bを軸線CL方向の両側から押圧して、これらろ過板材16bの全体を分解可能に一体化している。
そして、各凸部15の位置で、ろ過板材16b同士が押圧手段17bにより圧接されて、柱状部18bを形成している。また、となり合う柱状部18bの間には、微細な目開き19bが、分散して複数形成されている。目開き19bを流体が通過することにより、この流体中の粒子が除去される。
図13に示すろ過装置1cのフィルタ部10cは、軸線CL方向から見たときの断面形状が直線帯状である。図14に示すろ過装置1dのフィルタ部10dは、軸線CL方向から見たときの断面形状がわん曲帯状である。
ろ過装置1c,1dにおいて、流体(たとえば、水)をろ過するフィルタ部10c,10dが、ケーシング11c,11dの内部にそれぞれ取付けられている。
ろ過装置1c,1dにおいて、流体(たとえば、水)をろ過するフィルタ部10c,10dが、ケーシング11c,11dの内部にそれぞれ取付けられている。
図13に示すフィルタ部10cは、複数枚のろ過板材16cと、押圧手段17cとを備えている。ろ過板材16cは、同一の(または、互いに異なる)形状を有している。ろ過板材16cは、軸線CL方向に対して直交する方向を向いて、複数枚重なり合って積層構造をなしている。ろ過板材16cには、複数の凸部15が配置されている。
押圧手段17cは、重なり合った複数枚のろ過板材16cを軸線CL方向の両側から押圧して、これら複数枚のろ過板材16cの全体を分解可能に一体化している。
そして、凸部15の位置で、ろ過板材16c同士が押圧手段17cにより圧接されて柱状部18cを形成している。また、となり合う柱状部18cの間には、微細な目開き19cが、分散して複数形成されている。目開き19cを流体(たとえば、水)が通過することにより、この流体中の粒子が除去される。
押圧手段17cは、重なり合った複数枚のろ過板材16cを軸線CL方向の両側から押圧して、これら複数枚のろ過板材16cの全体を分解可能に一体化している。
そして、凸部15の位置で、ろ過板材16c同士が押圧手段17cにより圧接されて柱状部18cを形成している。また、となり合う柱状部18cの間には、微細な目開き19cが、分散して複数形成されている。目開き19cを流体(たとえば、水)が通過することにより、この流体中の粒子が除去される。
図14に示すフィルタ部10dは、軸線CL方向から見たときの断面形状がわん曲帯状である。フィルタ部10dは、複数枚のろ過板材16dと、押圧手段17dとを備えている。複数枚のろ過板材16dは同一の形状を有している。ろ過板材16dは、軸線CL方向に対して直交する方向を向いて、複数枚重なり合って積層構造をなしている。ろ過板材16dには、複数の凸部15が配置されている。
押圧手段17dは、重なり合った複数枚のろ過板材16dを軸線CL方向の両側から押圧して、これら複数枚のろ過板材16dの全体を分解可能に一体化している。
そして、各凸部15の位置で、ろ過板材16d同士が押圧手段17dにより圧接されて柱状部18dを形成している。また、となり合う柱状部18dの間には、微細な目開き19dが、分散して複数形成されている。目開き19dを流体が通過することにより、この流体中の粒子が除去される。
上述の構成を有するろ過装置1b,1c,1dにおいても、前記二つの実施例と同じ作用効果を奏する。
押圧手段17dは、重なり合った複数枚のろ過板材16dを軸線CL方向の両側から押圧して、これら複数枚のろ過板材16dの全体を分解可能に一体化している。
そして、各凸部15の位置で、ろ過板材16d同士が押圧手段17dにより圧接されて柱状部18dを形成している。また、となり合う柱状部18dの間には、微細な目開き19dが、分散して複数形成されている。目開き19dを流体が通過することにより、この流体中の粒子が除去される。
上述の構成を有するろ過装置1b,1c,1dにおいても、前記二つの実施例と同じ作用効果を奏する。
図15は、ろ過板材の厚み,開口率などの実験データを示す図である。
図15(A)は、円環状の板材を、複数枚重ね合わせるとともに板材の間にワッシャ(スペーサ)を挟んで目開きを形成した従来品のフィルタ部を示している。図15(B),(C)は、第1実施例にかかるフィルタ部10を使用した場合を示している。
図15から分かるように、本発明のフィルタ部10を採用すれば、目開き19の隙間寸法dを微小な寸法にすることができる。ろ過板材16の厚みtを従来と比べて薄くできるので、フィルタ部10の開口率を大きくすることができる。
従来品(図15(A))は、目開きの隙間寸法dを100μm以下にするのは困難であった。これに対して、本発明品(図15(B),(C))は、目開きの隙間寸法dを、75,50,25,20,15μmのように極めて微細にすることができる。また、開口率を大幅に向上させることができる。
図15(A)は、円環状の板材を、複数枚重ね合わせるとともに板材の間にワッシャ(スペーサ)を挟んで目開きを形成した従来品のフィルタ部を示している。図15(B),(C)は、第1実施例にかかるフィルタ部10を使用した場合を示している。
図15から分かるように、本発明のフィルタ部10を採用すれば、目開き19の隙間寸法dを微小な寸法にすることができる。ろ過板材16の厚みtを従来と比べて薄くできるので、フィルタ部10の開口率を大きくすることができる。
従来品(図15(A))は、目開きの隙間寸法dを100μm以下にするのは困難であった。これに対して、本発明品(図15(B),(C))は、目開きの隙間寸法dを、75,50,25,20,15μmのように極めて微細にすることができる。また、開口率を大幅に向上させることができる。
図16は、ろ過板材の厚み,目開きの隙間寸法,開口率に関する他の実験データを示す図である。
図16中の従来品は、図15(A)に示す従来品と同様である。すなわち、従来品は、円環状の板材を複数枚重ね合わせるとともに、板材の間にワッシャ(スペーサ)を挟むことにより、目開きを形成したフィルタ部である。
これに対して、本発明品に関しては、第1実施例で示す一種類のフィルタ部10について実験し、第2実施例で示す四種類のフィルタ部10aについて実験を行なった。
なお、第2実施例のデータにおいて、ろ過板材厚みtは、外輪材16a2の厚みのことである。目開きの隙間寸法dは、内輪材16a1の外方突出片45(すなわち、凸部15a)により形成される目開き19aの隙間寸法dのことである。
図16から分かるように、本発明品では、目開きの隙間寸法dを小さくすることができる。また、ろ過板材の厚みtを薄くすることができるので、開口率が大きくなってろ過効率が向上する。
図16中の従来品は、図15(A)に示す従来品と同様である。すなわち、従来品は、円環状の板材を複数枚重ね合わせるとともに、板材の間にワッシャ(スペーサ)を挟むことにより、目開きを形成したフィルタ部である。
これに対して、本発明品に関しては、第1実施例で示す一種類のフィルタ部10について実験し、第2実施例で示す四種類のフィルタ部10aについて実験を行なった。
なお、第2実施例のデータにおいて、ろ過板材厚みtは、外輪材16a2の厚みのことである。目開きの隙間寸法dは、内輪材16a1の外方突出片45(すなわち、凸部15a)により形成される目開き19aの隙間寸法dのことである。
図16から分かるように、本発明品では、目開きの隙間寸法dを小さくすることができる。また、ろ過板材の厚みtを薄くすることができるので、開口率が大きくなってろ過効率が向上する。
図17は、第1実施例のろ過装置1で実験を行なったときの粒度分布を示すグラフである。横軸と縦軸は、それぞれ粒子の粒径と粒度分布を示している。
図17に示すように、ろ過前の原水(曲線L1)には、1〜400μmの粒度分布の粒子が含まれていた。これに対して、ろ過装置1でろ過した後のろ過水(曲線L2)に含まれる粒子の粒度分布は、1〜48μmである。したがって、ろ過装置1では49〜400μmの範囲の大きさの粒子は除去されたことになり、高精度なろ過機能が発揮されていることが分かる。
図17に示すように、ろ過前の原水(曲線L1)には、1〜400μmの粒度分布の粒子が含まれていた。これに対して、ろ過装置1でろ過した後のろ過水(曲線L2)に含まれる粒子の粒度分布は、1〜48μmである。したがって、ろ過装置1では49〜400μmの範囲の大きさの粒子は除去されたことになり、高精度なろ過機能が発揮されていることが分かる。
上述の各実施例,変形例で説明したように、本発明のフィルタ部によれば、各凸部の位置で、ろ過板材同士が押圧手段により圧接されて柱状部を形成する。複数の柱状部がフィルタ部を支えているので、フィルタ部全体の剛性が高くなる。その結果、柱状部の間に形成される目開きは、所定の形状を維持してそのサイズが安定化し、高精度なろ過機能が発揮される。
同一のまたは互いに異なる形状の複数枚のろ過板材を積層構造にしており、棒材36で位置決めできる。したがって、フィルタ部の分解,組立て後の再現性に優れている。
フィルタ部は積層構造なので、その形状を任意に設計することができる。ろ過板材の枚数を増減することにより、ろ過面積を自在に調整することができ、設計上好都合である。フィルタ部の一部が損傷した場合には、損傷を受けたろ過板材のみを交換し、残りのろ過板材はそのまま再使用することができる。
フィルタ部全体はバラバラに分解できる。したがって、目開きのところに付着している異物を完全に除去して、ろ過機能を初期の状態に回復させることができる。
フィルタ部の剛性が高く、目開きの隙間寸法d,幅寸法eが小さいので、ろ過板材の撓みや変形が発生することは殆どない。また、目開きが所定のサイズを維持することができ、高精度なろ過機能を発揮することができる。
同一のまたは互いに異なる形状の複数枚のろ過板材を積層構造にしており、棒材36で位置決めできる。したがって、フィルタ部の分解,組立て後の再現性に優れている。
フィルタ部は積層構造なので、その形状を任意に設計することができる。ろ過板材の枚数を増減することにより、ろ過面積を自在に調整することができ、設計上好都合である。フィルタ部の一部が損傷した場合には、損傷を受けたろ過板材のみを交換し、残りのろ過板材はそのまま再使用することができる。
フィルタ部全体はバラバラに分解できる。したがって、目開きのところに付着している異物を完全に除去して、ろ過機能を初期の状態に回復させることができる。
フィルタ部の剛性が高く、目開きの隙間寸法d,幅寸法eが小さいので、ろ過板材の撓みや変形が発生することは殆どない。また、目開きが所定のサイズを維持することができ、高精度なろ過機能を発揮することができる。
本発明のフィルタ部では、複数枚のろ過板材を押圧手段で圧接することにより、結果的に目開きを形成している。したがって、流体の流れや粒子の衝突などにより目開きの部分に力が掛かっても、目開きのサイズは安定している。
従来は、フィルタが目詰まりを起こすと廃棄していた。これに対して、本発明では、フィルタ部に目詰まりが生じても、簡単に逆洗,分解,洗浄して再使用することができる。したがって、資源を有効利用して環境に負荷を掛けることが少ない。
フィルタ部で除去された粒子が、たとえば金,銀など価値ある物質である場合がある。このような場合には、フィルタ部を分解,洗浄すれば、この有用な物質をほぼ全量回収することができる。
フィルタ部を組立てるとき、ろ過板材が若干変形していても、複数枚のろ過板材を重ね合わせた状態で、押圧手段でこれらろ過板材を両側から押圧すればよい。こうすれば、ろ過板材の変形は自動的に矯正されて、好ましい積層状態になる。
従来は、フィルタが目詰まりを起こすと廃棄していた。これに対して、本発明では、フィルタ部に目詰まりが生じても、簡単に逆洗,分解,洗浄して再使用することができる。したがって、資源を有効利用して環境に負荷を掛けることが少ない。
フィルタ部で除去された粒子が、たとえば金,銀など価値ある物質である場合がある。このような場合には、フィルタ部を分解,洗浄すれば、この有用な物質をほぼ全量回収することができる。
フィルタ部を組立てるとき、ろ過板材が若干変形していても、複数枚のろ過板材を重ね合わせた状態で、押圧手段でこれらろ過板材を両側から押圧すればよい。こうすれば、ろ過板材の変形は自動的に矯正されて、好ましい積層状態になる。
目開きの隙間寸法d,幅寸法eおよび開口率に関するユーザーの要求に対して、ろ過板材の材質,形状,厚みなどを任意に選定することができる。
ろ過板材は、弾性変形や塑性変形の少ない材質の板材であればよく、材料の制約が少ない。ろ過板材を、金属(たとえば、ステンレス,チタン)またはセラミックにすれば、耐熱性,耐腐食性に優れたフィルタ部にすることができる。
従来の布製のフィルタなどでは、ろ過時にフィルタ自体から粒子が発生してろ過水を汚染する恐れがある。これに対して、本発明のろ過板材を金属またはセラミックで形成すれば、フィルタ部自体からの粒子の発生はほとんどないので、清浄なろ過水が得られる。
ろ過板材は、弾性変形や塑性変形の少ない材質の板材であればよく、材料の制約が少ない。ろ過板材を、金属(たとえば、ステンレス,チタン)またはセラミックにすれば、耐熱性,耐腐食性に優れたフィルタ部にすることができる。
従来の布製のフィルタなどでは、ろ過時にフィルタ自体から粒子が発生してろ過水を汚染する恐れがある。これに対して、本発明のろ過板材を金属またはセラミックで形成すれば、フィルタ部自体からの粒子の発生はほとんどないので、清浄なろ過水が得られる。
以上、本発明の実施例(変形例を含む。以下同じ)を説明したが、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変形,付加などが可能である。
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
本発明は、液体,気体など流体に含まれている微細な粒子を除去するためのろ過装置に適用可能である。
1,1a〜1d ろ過装置
3 原水(流体)
6 ろ過水(流体)
10,10a〜10d フィルタ部
11,11a〜11d ケーシング
15,15a 凸部
16,16b〜16d ろ過板材
16a1 内輪材(ろ過板材)
16a2 外輪材(ろ過板材)
17,17b〜17d 押圧手段
18,18a〜18d 柱状部
19,19a〜19d 目開き
20 粒子
45 内方突出片
46 外方突出片
47 スペース
CL 軸線
d 隙間寸法
3 原水(流体)
6 ろ過水(流体)
10,10a〜10d フィルタ部
11,11a〜11d ケーシング
15,15a 凸部
16,16b〜16d ろ過板材
16a1 内輪材(ろ過板材)
16a2 外輪材(ろ過板材)
17,17b〜17d 押圧手段
18,18a〜18d 柱状部
19,19a〜19d 目開き
20 粒子
45 内方突出片
46 外方突出片
47 スペース
CL 軸線
d 隙間寸法
Claims (5)
- 流体をろ過するフィルタ部がケーシングの内部に取付けられたろ過装置であって、
前記フィルタ部は、
同一のまたは互いに異なる形状を有し軸線方向に対して直交する方向を向いて複数枚重なり合って積層構造をなすとともに複数の凸部が配置されるろ過板材と、
重なり合ったこの複数枚のろ過板材を前記軸線方向の両側から押圧して、前記複数枚のろ過板材全体を分解可能に一体化する押圧手段とを備え、
前記各凸部の位置で前記ろ過板材同士が前記押圧手段により圧接されて柱状部を形成するとともに、となり合う前記柱状部の間には微細な目開きが分散して複数形成され、
この目開きを前記流体が通過することにより、この流体中の粒子を除去するようにしたことを特徴とするろ過装置。 - 前記ろ過板材は同一形状を有するとともに、その表面には前記複数の凸部が一体的にまたは別体で設けられており、
一の前記ろ過板材の前記凸部が他の前記ろ過板材の裏面に当接することにより、前記ろ過板材同士が重なり合って前記柱状部を形成していることを特徴とする請求項1に記載のろ過装置。 - 一の前記ろ過板材は、その外周縁から複数の外方突出片が外方に放射状に突出している円環状の内輪材で、
他の前記ろ過板材は、その内周縁から複数の内方突出片が中心に向けて突出している円環状の外輪材であり、
互いに異なる形状の前記内輪材と前記外輪材とを交互に重ね合わせることにより、前記外方突出片と前記内方突出片の一方または両方が、前記凸部の機能を発揮して前記柱状部を形成するとともに前記目開きを形成するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のろ過装置。 - 前記内輪材と前記外輪材のうち、前記凸部の機能を発揮する一方の部材の厚みを、他方の部材の厚みより薄くし、
上下の前記他方の部材の間に前記一方の部材を挟んで前記目開きを形成し、
前記凸部によって形成された前記目開きの隙間寸法の方が、前記フィルタ部内のスペースの隙間寸法より小さくなっており、
サイズの小さい前記目開きが前記流体の上流になり、サイズの大きい前記スペースが下流になるように、前記流体を流すようにしたことを特徴とする請求項3に記載のろ過装置。 - 前記軸線方向から見たときの前記フィルタ部の断面形状は、円環状,多角形環状,直線帯状またはわん曲帯状であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかの項に記載のろ過装置。
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