JP2008119147A - 口腔洗浄器 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の患者に使用する際に交差感染の恐れがなく、安全に使用できる口腔洗浄器を提供すること。
【解決手段】洗浄液供給管3と、廃液吸引管4とを有する清掃ヘッド2を備えた口腔洗浄器1において、洗浄液供給管3へ接続する洗浄液供給管接続部69と廃液吸引管4へ接続する廃液吸引管接続部64とを有するグリップ6と、清掃ヘッド2の先端部に設ける清掃部材5とを備え、洗浄液供給管接続部端部69aと廃液吸引管接続部端部64aとを同一平面外又は非連続面に設けたことにより、洗浄液供給管接続部端部69aの汚染防止ができ、清掃ヘッド2の着脱の際には、雑菌を含んだ吸引液がグリップ6の洗浄液供給管接続部端部69aに接して注水液を汚染し、複数の患者に対して口腔洗浄を行う際に、前の患者の菌が次の患者の注水液を介して感染することなく、交差感染をひき起こす可能性を低減させ、衛生上の安全性を十分に確保することが可能である。
【選択図】図2
【解決手段】洗浄液供給管3と、廃液吸引管4とを有する清掃ヘッド2を備えた口腔洗浄器1において、洗浄液供給管3へ接続する洗浄液供給管接続部69と廃液吸引管4へ接続する廃液吸引管接続部64とを有するグリップ6と、清掃ヘッド2の先端部に設ける清掃部材5とを備え、洗浄液供給管接続部端部69aと廃液吸引管接続部端部64aとを同一平面外又は非連続面に設けたことにより、洗浄液供給管接続部端部69aの汚染防止ができ、清掃ヘッド2の着脱の際には、雑菌を含んだ吸引液がグリップ6の洗浄液供給管接続部端部69aに接して注水液を汚染し、複数の患者に対して口腔洗浄を行う際に、前の患者の菌が次の患者の注水液を介して感染することなく、交差感染をひき起こす可能性を低減させ、衛生上の安全性を十分に確保することが可能である。
【選択図】図2
Description
本発明は、介護用の口腔洗浄に用いられる口腔洗浄器に関する。
高齢化社会の進展に伴い、自分でうがいや歯みがきができない要介護老人が増加しているが、その要介護老人の口臭や、口腔内の細菌などが気管に入って発症する誤嚥性肺炎が問題になっている。特に、高齢者の死亡原因の中で肺炎は最も死亡率が高いこともあり、要介護老人の口腔衛生に関する適切な対策が求められている。
要介護老人の口腔衛生に用いることのできる従来の口腔洗浄器としては、例えば特許文献1,特許文献2に開示されるように、清掃ヘッドに清掃部材を設け、その内部に洗浄液供給管と、廃液吸引管を備えているものが知られている。そして、この口腔洗浄器は、洗浄液供給管から水や洗浄液を被介護者の口腔内へ供給し、口腔洗浄後の廃液を廃液吸引管から吸引するようになっている。
ところが、従来の口腔洗浄器では清掃ヘッドとグリップの着脱を容易にするためグリップの洗浄液供給管接続部端部と廃液吸引管接続部端部が同一面上の近い位置に配置されていた。このために、清掃ヘッドの着脱の際に、雑菌を含んだ吸引液がグリップの面を伝い、又は、清掃ヘッドの着脱の際に、雑菌を含んだ吸引液が飛散ることにより、注水口に接して注水液に感染し、複数の患者に対して口腔洗浄を行う際には、注水液を介して前の患者の菌が次の患者に感染する、交差感染をひき起こす恐れがあった。
また、従来の口腔洗浄器では清掃ヘッドとグリップの着脱を容易にするためグリップの洗浄液供給管接続部端部と廃液吸引管接続部端部が近接した位置で固定されていたので、汚れた廃液吸引管接続部端部を洗浄する際に近傍にある洗浄液供給管接続部端部に、作業者の手や清掃具が洗浄液供給管接続部端部に接して洗浄液供給管接続部端部を汚染し、複数の患者に対して口腔洗浄を行う際に、前の患者の菌が次の患者に注水液を介して感染する、交差感染をひき起こす恐れがあった。
さらに、従来の口腔洗浄器ではグリップに電気部品である注水スイッチが固定されていたため、グリップ全体を洗浄又は消毒する際に注水スイッチを外すことができず、現場で容易に行える薬液浸漬による洗浄、殺菌ができなかった。強いて行うにはガス滅菌又は電子線等の現場では容易に行えない処理しかなかった。
その上、従来の口腔洗浄器では、汚れた液体が口腔洗浄中に清掃ヘッドの柄を伝ってグリップの洗浄液供給管接続部端部に達し、洗浄液供給管接続部端部が汚染され、複数の患者に対して口腔洗浄を行う際に、前の患者の菌が次の患者に注水液を介して感染する、交差感染をひき起こす恐れがあった。
その上さらに、従来の口腔洗浄器では、清掃ヘッドをグリップから取り外す際には、清掃ヘッドを捻じって抜くため、作業者は清掃ヘッドを手でしっかり掴み、力をいれて捻じる必要があった。そのため女性の作業者の手では、清掃ヘッドを外す作業が大変であった。
特開平11−178844号公報
特願2006−116138号公報
本発明は上記問題点に鑑み、複数の患者に使用する際に交差感染の恐れがなく、安全に使用できる口腔洗浄器を提供することをその目的とする。
本発明の請求項1記載の口腔洗浄器は、洗浄液を口腔内へ供給する洗浄液供給管と、廃液を口腔内から吸引する廃液吸引管とを有する清掃ヘッドを備えた口腔洗浄器において、前記洗浄液供給管へ接続する洗浄液供給管接続部と前記廃液吸引管へ接続する廃液吸引管接続部とを有するグリップと、前記清掃ヘッドの先端部に設ける清掃部材とを備え、前記洗浄液供給管接続部端部と前記廃液吸引管接続部端部とを同一平面外又は非連続面に設けたものである。
本発明の請求項2記載の口腔洗浄器は、請求項1において、前記洗浄液供給管接続部端部と前記廃液吸引管接続部端部との位置関係が可動なものである。
本発明の請求項3記載の口腔洗浄器は、請求項1又は2において、前記清掃ヘッドに、口腔洗浄中の廃液が前記洗浄液供給管接続部端部に伝わることを防ぐ障壁を備えたものである。
本発明の請求項4記載の口腔洗浄器は、請求項1〜3において、前記グリップに注水スイッチを備え、該注水スイッチを前記グリップに着脱可能に設けたものである。
本発明の請求項1記載の口腔洗浄器によれば、グリップの洗浄液供給管接続部端部と廃液吸引管接続部端部を同一面上にない位置に配置し、グリップを伝って吸引液が洗浄液供給管接続部端部に接しない構造にしたため、洗浄液供給管接続部端部の汚染防止ができ、清掃ヘッドの着脱の際には、雑菌を含んだ吸引液がグリップの洗浄液供給管接続部端部に接して注水液を汚染し、複数の患者に対して口腔洗浄を行う際に、前の患者の菌が次の患者の注水液を介して感染することなく、交差感染をひき起こす可能性を低減させ、衛生上の安全性を十分に確保することが可能である。
本発明の請求項2記載の口腔洗浄器によれば、グリップの洗浄液供給管接続部端部と廃液吸引管接続部端部は可動式でその位置関係を遠ざける方向に離すことができる構造なので、グリップの洗浄時に汚れた廃液吸引管接続部端部を洗浄する際に近傍にある洗浄液供給管接続部端部に作業者の手、洗浄液や清掃具が接する事なく、洗浄液供給管接続部端部を衛生的に保つ事ができるため、複数の患者に対して口腔洗浄を行う際に前の患者の菌が次の患者の注水液を介して感染する交差感染をひき起こす可能性を低減させ、衛生上の安全性を十分に確保することが可能である。
本発明の請求項3記載の口腔洗浄器によれば、清掃ヘッドに障壁が設けられているため、口腔洗浄中に清掃ヘッドの柄を伝わってくる汚れた液体が、グリップの洗浄液供給管接続部端部に達しないため、洗浄液供給管接続部端部を衛生的に保つ事ができ、複数の患者に対して口腔洗浄を行う際に前の患者の菌が次の患者に注水液を介して感染する、交差感染を引き起こす可能性を低減させ、衛生上の安全性を十分に確保することが可能である。
本発明の請求項4記載の口腔洗浄器によれば、グリップは電気部品である注水スイッチが着脱可能な構造であるためグリップ全体を洗浄又は消毒する際に薬液に浸透させて洗浄、殺菌が容易に行うことが可能である。
以下、本発明における好ましい実施例について、添付図面を参照しながら説明する。
以下、本発明における口腔洗浄器の第1実施例について、図1乃至図10を参照しながら説明する。図1は本発明に係わる口腔洗浄器の一実施形態を示す全体斜視図である。1は口腔洗浄器の本体であり、この内部には図示しないが、廃液を吸引するための廃液吸引ポンプ、吸引管路の詰まりを監視するための風量センサ、廃液吸引ポンプなどの動作を制御するための制御手段などが備えられている。また、2は清掃ヘッドであり、洗浄液を口腔内へ供給する洗浄液供給管3と、廃液を口腔内から吸引する廃液吸引管4とが一体形成され、清掃ヘッド2の先端には通水性の多孔質材料としてのウレタンフォームなどからなる略直方体形状の清掃部材5を備えている。そして、清掃ヘッド2はグリップ6の先端側に取り付けられている。なお、清掃ヘッド2及びグリップ6についての詳細な構成については、後述する。
グリップ6の側部には、注水スイッチ7が設けられている。また、グリップ6の基端側からは、洗浄液供給管3と連通する注水チューブ8と、廃液吸引管4と連通する吸引チューブ9と、注水スイッチ7からの電気信号を本体1の制御手段へ伝えるための信号線10とが延設されている。信号線10は本体1の正面に設けられた接続端子11に、着脱自在に接続されている。なお、12はグリップ6を吊下げ保持するためのグリップホルダである。14は注水チューブ8,吸引チューブ9,信号線10を保持するためのチューブ保持部である。
グリップ6の他端側から延設した注水チューブ8は、図示しないコネクタを介して口腔洗浄器本体側の注水チューブ8’に接続し、次いで注水チューブ8’が洗浄液供給ポンプ15の一端側に接続し、洗浄液供給ポンプ15の他端側は給水チューブ16を経由して、口腔洗浄液を貯蔵する第1の洗浄液用カップ17に接続している。そして、グリップ6に設けられた注水スイッチ7を押しているときだけ洗浄液供給ポンプ15が動作し、第1の洗浄液用カップ17に貯蔵された洗浄液が清掃ヘッド2へ供給されるようになっている。また、第1の洗浄液用カップ17と並列して、口腔洗浄器の使用後に注水チューブ8,8’や吸引チューブ9,9’およびグリップ6の先端側等を洗浄するための装置洗浄液を貯蔵する第2の洗浄液用カップ18が配置されている。なお、第1の洗浄液用カップ17および第2の洗浄液用カップ18は、使い捨て又は、洗浄して再使用できる容器で構成され、給水チューブ16の先端は、第1の洗浄液用カップ17及び第2の洗浄液用カップ18に差込易いように硬い材質からなっている。
また、吸引チューブ9は、グリップ6の基端側から逆止弁36を中間に介して廃液を貯蔵する廃液用ボトル19の蓋20へ接続し、吸引チューブ9’は、廃液用ボトル19の蓋20から口腔洗浄器本体1へ接続している。図7に示すように逆止弁36は、吸引チューブ9に連通するように設けられたケーシング36a内部に、可撓性を有する合成樹脂又は、ゴム材からなる円筒形状の逆止弁本体36bを備えている。この逆止弁本体36bは、円筒の一側開口部たる廃液用ボトル側開口部をグリップ6側から廃液用ボトル19側にかけて幅狭に形成したスリット孔36cを備えている。そして、蓋20を廃液用ボトル19へ嵌合させることによって、廃液用ボトル19の気密性が保たれるようになっている。また、蓋20には、本体1の内部に設けられた吸引ポンプに対し本体1の一面に備えられたエアフィルタ27を介して吸引チューブ9’を接続する吸引ポンプ接続コネクタ21と、廃液用ボトル19の液量を検知するための液量検知手段22と、液量検知手段22と本体1とを液量検知接続線26を介して接続する接続部23を固定するための固定手段24とが設けられている。なお、この液量検知手段22は、2本の金属棒が廃液に触れることによって液面を検知し、この検知信号が液量検知接続線26を介して図示しない制御手段により受信されるようになっている。また、排気は吸引ポンプの吸気側に設けられたエアフィルタ27を通過した後に吸引ポンプにより吸引されて排出するように構成され、吸引管路の詰まり及びフィルタ詰まりによる吸引異常を検知する図示しない風量センサが設けられている。さらに、蓋20に接続される液量検知手段の接続部23や吸引ポンプ接続コネクタ21などの接続口は差込式となっている。
本体1の上面に設けられた操作パネル29には、運転を始動するための運転始動ボタン30と、運転を停止するための運転停止ボタン31と、運転が正常に行われているときに点灯する運転中表示LED32と、廃液吸引ポンプにより吸引が正常に行なわれているときに点灯する吸引中表示LED33と、廃液用ボトル19の廃液が満杯になったときに点灯する廃液満杯時点灯LED34と、吸引異常時に点灯する吸引異常時点灯LED35と、洗浄液供給ポンプ15の注水量を選択するための注水液量(少)選択ボタン38,注水液量(中)選択ボタン39,注水液量(多)選択ボタン40と、洗浄液供給ポンプ15により洗浄液送出が最小値に設定されたときに点灯する注水量(少)表示LED41,中位に設定されたときに点灯する注水量(中)表示LED42,最大値に設定されたときに点灯する注水量(多)表示LED43とが設けられている。さらに、本体1の別の側面には、第1の洗浄液用カップ17,第2の洗浄液用カップ18,廃液用ボトル19を収納可能に設けられた収納部45が設けられ、この収納部45には、その開口部に取り付け可能な透明又は半透明な樹脂製のカバー部材46が設けられている。本体1のさらに別の側面には図示しない主電源スイッチや電源差込口などが設けられている。また、本体1には、本体1を持ち運ぶためのハンドル47が設けられている。また、注水チューブ8,8’や吸引チューブ9,9’などは本体1の外部に取り付けられている。
続いて、図2〜図6に基づいて清掃ヘッド2及びグリップ6を説明する。清掃ヘッド2およびグリップ6の断面図を示す図2において、清掃ヘッド2には、洗浄液供給管3と廃液吸引管4とが長手方向に向って2列に並べて設けられ、清掃ヘッド2は、合成樹脂による一体成型体により形成されている。
廃液吸引管4の先端側開口部4aは、廃液吸引管4の基端側開口部4bより広径な貫通口を形成している。一方、洗浄液供給管3は、廃液吸引管4よりも小径となっている。洗浄液供給管3の先端側開口部3aは、廃液吸引管4の先端側開口部4aより約10〜15mmほど清掃へッド2の基端側に位置しており、洗浄液を供給するための所定の隙間54を有している。また、廃液吸引管4の先端側開口部4aは、清掃部材5の先端部5aよりも3mmほど清掃部材5の内部側に位置しており、廃液吸引管4の先端側開口部4aが外部と連通するように構成されている。
清掃ヘッド2の基端には、廃液吸引管4の基端側開口部4bが形成され、この廃液吸引管4の基端側開口部4bから約10〜20mm清掃ヘッド2の先端側には洗浄液供給管3の基端側開口部3bが形成されている。
ここで、廃液吸引管4の基端側開口部4bが清掃ヘッド2の長手方向に対し平行に形成されているのに対し、洗浄液供給管3の基端側開口部3bは清掃ヘッド2の長手方向に対し直交するように外側に突出して形成されている。
清掃ヘッド2の先端から清掃ヘッド2の長手方向に対し約70〜80mm清掃ヘッド2の基端側には、清掃ヘッド2の長手方向に直交するように形成された鐔状の障壁55が備えられており、障壁55の一側を清掃ヘッド2の長手方向に対し直交する方向において洗浄液供給管3の基端側開口部3bよりさらに外側に突出するように形成されたものである。
また、清掃ヘッド2の基端の外周面には、後述するグリップ6に形成される立壁部65,65に対し平行な面として形成された回り止め部56が形成されている。
そして、清掃部材5は、清掃ヘッド2の先端に設けられ、清掃ヘッド2とは接着剤で接着されて一体固定されている。この清掃部材5は、ポリエチレンフォームなどの樹脂からなるスポンジで構成されている。なお、本実施例ではスポンジから清掃部材5を構成したが、通水性の多孔質材料であればこれに限らず、例えば、その他、天然素材などからなるスポンジ、抗菌作用や消臭作用を有する成分を配合したポリウレタンフォーム、あるいは、布,ガーゼ,脱脂綿,紙などで構成してもよい。このように、清掃部材5を備えた清掃ヘッド2は使い捨て可能に構成されている。
前記グリップ6は、廃液吸引管4が接続可能な第1のケース57と、洗浄液供給管3が接続可能な第2のケース58と、第1のケース57と第2のケース58を開閉自在に連結するヒンジ部59と、ヒンジ部59に対向し第1のケース57と第2のケース部58を係止するロック手段60で構成されている。
前記第1のケース57は、中空な舟型で一側に開口部61を有し吸引チューブ9が収容可能な第1の収容空間62を備えた第1のケース本体63と、第1のケース本体63の先端に設けられた廃液吸引管接続部64から構成されている。廃液吸引管接続部64は、第1のケース本体63の長手方向に沿って外部と第1の収容空間62とを連通するように外部側開口部64aと収容空間側開口部64bとを備え、第1のケース本体63の先端に挿嵌された金属製の管材である。また、第1のケース本体63の先端面63aには、この廃液吸引管接続部64を中心として平行に立設された立壁部65,65が形成されている。
前記第2のケース58は、第1のケース本体63と互いに開口部61,66側が対向するように形成された中空な舟型であり、注水チューブ8及び信号線10が収容可能な第2の収容空間67を備えた第2のケース本体68と、第2のケース本体68の先端に設けられた洗浄液供給接続部69から構成されている。洗浄液供給管接続部69は、第2のケース本体68の長手方向に沿って外部と第2の収容空間67とを連通するように外部側開口部69aと収容空間側開口部69bとを備え、第2のケース本体68の先端に対し挿嵌された金属製の管材である。さらに、洗浄液供給管接続部69の外部側開口部69aは第2のケース本体68の長手方向と直交する向きに形成されたものである。この外部側開口部69aの内径を洗浄液供給管3の基端側開口部3bの外径より大きく形成し、その外部側開口部69aの内周面に合成樹脂又はゴム材から形成された環状体たるシール部材71が洗浄液供給管接続部69と連通するように嵌挿されている。また、第2のケース本体68における先端側の側部には、注水スイッチ7が着脱自在に設けられている。さらに、第1のケース57と第2のケース58には、第1のケース本体63の一端側に形成された位置合せ用凹部72と、この凹部72に係合可能な位置合せ用凸部73とがそれぞれ形成されている。
このように、グリップ6の廃液吸引管接続部64における外部側開口部64a及び洗浄液供給管接続部69における外部側開口部69aはそれぞれ、第1のケース本体63の先端面63a及び後述する第2のケース本体68の先端面76に対し個別に設けられたものである。そして、グリップ6の廃液吸引管接続部64における外部側開口部64a及び洗浄液供給管接続部69における外部側開口部69aは、第1のケース本体63の先端面63a又は第2のケース本体68の先端面76に対し同時に設けられることはない。さらに、第1のケース本体63又は第2のケース本体68に対し同時に設けられることなく構成し、洗浄液供給管接続部69の外部側開口部69aと廃液吸引管接続部64の外部側開口部64aとは、同一平面又は連続面に設けられていないものである。その上、後段にて説明するヒンジ部59により、グリップ6の廃液吸引管接続部64における外部側開口部64a及び洗浄液供給管接続部69における外部側開口部69aは離間可能に設けられる。
前記ヒンジ部59は、第1のケース57と第2のケース58とを回動自在に軸支する軸74と、この軸74に遊嵌され第1のケース57と第2のケース58を開方向へと付勢力を与える弾性部材たるねじりコイルばね75とからなる。また、前記ヒンジ部59は、第1のケース57と第2のケース58とを90度の範囲に開閉可能に連結するものである。
前記ロック手段60は、廃液吸引管接続部64を軸として回動自在に設けられたロックプレートである。このロックプレート60は、第2のケース本体68の先端面76に対し平行に回動自在に設けられている。さらに、ロックプレート60には洗浄液供給管接続管69の外周面に対し係止可能な溝部77を備えている。
前記注水スイッチ7は、操作ボタン79を備えたスイッチ本体80と、スイッチ本体80を内部に収容するとともに前記第2のケース本体68における外郭の一部を成すように着脱自在に設けられたスイッチケース82とからなる。スイッチケース82は、操作ボタン79を外部から押圧可能とする貫通部81を備え、貫通部81は、樹脂製のシート83によりシールされている。また、スイッチケース82と第2のケース本体68との接続部分には、第1の係止手段84と第2の係止手段85とが形成されている。第1の係止手段84は、第2のケース本体68の一端側にグリップ6の外方に向けて形成された第1の係止用凸部86と、この第1の係止用凸部86と嵌合可能に形成されたスイッチケース82の第1の係止用凹部87とからなる。一方、第2の係止手段85は、スイッチケース82の一側先端に形成された爪部88と、この爪部88と係合可能に形成された第2のケース本体68における第2の係止用凹部89とからなる。
さらに、第2のケース本体68における清掃ヘッド接続面76の注水スイッチ側端には、円弧状に切欠いて形成された溝部90が設けられている。この溝部90は、第1のケース57と第2のケース58とを閉じ、前記ロックプレート60を洗浄液供給管接続部69に係止させた状態では、ロックプレート60によって被覆されるように形成されている。
また、第1のケース本体63における第1の収容空間62で廃液吸引管接続部64の収容空間側開口部64bに吸引チューブ9の一端を接続し、第1のケース本体63の基端側より吸引チューブ9の他端を出して、この第1のケース本体63の開口部61に第1のカバー部材92を嵌合させて第1の収容空間62を閉塞している。
また、第2のケース本体68における第2の収容空間67で洗浄液供給管接続部69の内側開口部69bに注水チューブ8の一端を接続し、第2のケース本体68の基端側より注水チューブ8及び信号線10の他端側を出して、この第2のケース本体68の開口部66に第2のカバー部材94を嵌合させて第2の収容空間67を閉塞している。
つぎに、上記構成についてその作用を説明する。まず、第1の洗浄液用カップ17に口腔用の洗浄液を入れ、給水チューブ16を挿入し、注水チューブ8,8’,吸引チューブ9,9’,信号線10,接続端子11,給水チューブ16,吸引ポンプ接続コネクタ21,液量検知手段の接続部23,液量検知接続線26などが所定の位置に接続されていることを確認する。
グリップ6に清掃ヘッド2を装着する。ここでグリップ6に清掃ヘッド2を装着する手順について説明するが、ここでは予めグリップ6の第1のケース57と第2のケース58を開いた状態としている。グリップ6に清掃ヘッド2を装着する前に、注水スイッチ7が第1の係合手段84と第2の係合手段85によりグリップ6の第1のケース57に係合されているか確認しておく。続いて、グリップ6の廃液吸引管接続部64に対し清掃ヘッド2の廃液吸引管4の基端側開口部4bを外嵌させる。このとき、清掃ヘッド2はグリップ6の第1のケース57に対し、清掃ヘッド2の回り止め部56が立壁部65,65により挟持されることにより、回転不能な状態で位置決めされる。次に、グリップ6の第1のケース57と第2のケース58を閉じて、清掃ヘッド2の洗浄液供給管3の基端側開口部3b側をグリップ6の第2のケース58に設けられた洗浄液供給管接続部69の外部側開口部69aに対しシール部材71に当接するまで挿入し、最後にロックプレート60を洗浄液供給管接続部69に係止させてグリップ6を閉状態に固定し、清掃ヘッド2の装着が完了する。このとき、ロックプレート60により、溝90が人の指が触れないように被覆されている為、グリップ6に清掃ヘッド2が装着された状態では、注水スイッチ7の取り外しができないように設けられている。
次に、主電源スイッチを入れ、次いで運転始動ボタン30を押し運転中表示LED32が点灯していることを確認する。そして、グリップ6の注水スイッチ7を押すと清掃へッド2の先端から洗浄液が出て、注水スイッチ7を離すと洗浄液が止まることを確認する。このとき、注水スイッチ7のオン・オフの信号は信号線10を介して図示しない制御手段に伝わり、制御手段は注水スイッチ7のオン・オフの信号に応じて洗浄液供給ポンプ15を動作・停止させる。洗浄液供給ポンプ15が動作すると、第1の洗浄液用カップ17の洗浄液が給水チューブ16,洗浄液供給ポンプ15,注水チューブ8’,8,グリップ6,洗浄液供給管3の順で送られ、最後に先端側開口部3aから清掃部材5の内部に供給される。そして、清掃部材5から洗浄液が滲み出す。また、必要に応じて注水量選択ボタン38,39,40を押すことによって、洗浄液の供給量を調節することができる。
また、適当な容器に洗浄液を出すと同時に、その溜まった洗浄液を清掃へッド2の先端から吸引できることを確認する。図示しない吸引ポンプは常時動作しており、廃液吸引管4の先端側開口部4aから廃液は廃液吸引管4,グリップ6,吸引チューブ9を通って廃液用ボトル19に導かれる。
また、逆止弁36に設けられたスリット孔36cにより、グリップ6側から送られてくる廃液は、スリット孔36cを押し広げて蓋20側へと流れることができるが、蓋20側からの廃液はスリット孔36cを押し広げて逆止弁36を通過することができないため、吸引チューブ9内の廃液が蓋20からグリップ6へと流れないように設けられている。さらに、廃液吸引管4の先端側開口部4aから吸引された空気は、廃液用ボトル19から吸引チューブ9’を経て吸引ポンプから外へ排気される。この排気された空気は吸引ポンプの吸気側に設けられたエアフィルタ27を通過することによって細菌等の拡散を防止されるとともに、廃液用ボトル19から本体1内に吸引される空気に含まれる異物が吸引ポンプ内にとり込まれる前にエアフィルタ27により捕捉される。なお、エアフィルタ27は、図示しないフィルタ本体を交換可能に設けているため、フィルタ本体が汚れた段階で、別の新しいフィルタ本体に交換する。また、吸引管路の詰まりは図示しない風量センサにより監視され、制御手段はその信号をもとに、廃液吸引ポンプにより吸引が正常に行なわれているときに吸引中表示LED33を点灯させ、風量検知の値が設定範囲外の値になった吸引異常時には吸引経路のどこかに閉塞状態が発生している場合を想定し、吸引異常時点灯LED35を点滅させ、警告ブザーが断続的に鳴る。さらに、警告ブザーが断続的に鳴った状態が継続した場合、警告ブザーが連続的に鳴り、同時に注水が停止する。さらに、警告ブザーが連続的に鳴った状態が継続した場合には、口腔粘膜に吸引し続けている場合を想定し、口腔粘膜を保護するために、吸引ポンプが停止する。また、制御手段は廃液用ボトル19の廃液が満杯になったことを検知すると、廃液満杯時点灯LED34を点灯させるとともに、警告ブザーが鳴り、吸引ポンプと洗浄液供給ポンプ15を停止させ、注水スイッチ7を押しても洗浄液供給ポンプ15は動作しないが、緊急時の操作として注水スイッチ7を押した場合、吸引ポンプのみが動作する。
口腔洗浄を行う際には、まず清掃部材5が湿る程度に注水し、その後、口腔洗浄を行う。洗浄液で湿った清掃部材5はやわらかく、口腔内の粘膜を傷つけることなく口腔内を拭き洗浄できる。また、口腔内の痰や異物は、口腔内の廃液とともに、清掃部材5の端部から外部に開口した廃液吸引管4の先端側開口部4aから吸引される。また、廃液吸引管4の先端側開口部4aが清掃部材5の先端部5aよりも清掃部材5の内部側に位置しているので、清掃部材5の先端部5aが直接口腔内に接して口腔内を傷つけたり、痛みを感じさせたりすることがない。
さらに、口腔洗浄を行う際に患者の口腔内から溢れ出た廃液は、清掃ヘッド2の外面を伝い落ちてくるが、清掃ヘッド2の柄に設けられた障壁55により、廃液が遮蔽され清掃ヘッド2とグリップ6との接続箇所である洗浄液供給管3の基端側開口部3bと洗浄液供給管接続部69の外部側開口部69aと間に廃液が流れ込むことはない。
口腔洗浄終了後、グリップ6から清掃ヘッド2を取り外し、使用後の清掃ヘッド2は廃棄する。
また、患者毎にグリップ6を洗浄する際は、グリップ6を開状態に固定し、第2の洗浄液用カップ18内の装置用洗浄液に廃液吸引管接続部64の外部側開口部64aを浸けて、グリップ6の廃液吸引管接続部64から洗浄液を吸込ませ、吸引チューブ9内を洗浄する。その後、第1の洗浄液用カップ17及び第2の洗浄液用カップ18は収納部45から取り外して廃棄し、廃液用ボトル19は収納部45から取り外して洗浄する。
そして、最終的に口腔洗浄器を片付ける際には、図6のようにグリップ6から注水スイッチ7を離し、十分に注水スイッチ7に水分がかからない状態にしてから、グリップ6を薬液に浸漬させて、グリップ6の殺菌、消毒を行う。
また、使用後のグリップ6は、ホルダー12に対しヒンジ部60を引掛け、各接続部64,69が下になるように吊下げて保持しておく。最後に収納部45にカバー部材46を装着し口腔洗浄器1を保管する。この場合、収納部45とカバー部材46は、図8に示すように互いに着脱自在に設けられた磁性部材45a,46aからなる固定手段により固定する。
また、グリップ6、注水チューブ8,8’、吸引チューブ9,9’、給水チューブ16、第1の洗浄液用カップ17、第2の洗浄液用カップ18、廃液用ボトル19は、それらを一式のセットとして取り扱う。前記セットを、複数の患者に対しそれぞれ個別に用意し、各患者毎に前記セットを取替えて口腔洗浄を行う。
なお、図9に示すように、洗浄液供給ポンプ15は、円弧状又はほぼ円弧状の内周壁15aを備えたポンプケース15bと、このポンプケース15bの内周壁15aの中心部に設けられた駆動軸15cと、この駆動軸15cを回転駆動する図示しないモータと、駆動軸15cに回転自在に軸支されたローラ15dと有している。ローラ15dは、ポンプケース15bの内周壁15aに沿うように、駆動軸15cに取付けた円盤状のローラ取付板15eの周縁部に回転可能に設けられている。さらにポンプケース15bには、ローラ15dにより局部的に押圧される弾性チューブ15fとを備えている。弾性チューブ15fの一側には、注水チューブ8’が接続されるとともに、他側には給水チューブ16が接続されている。
この洗浄液供給ポンプ15は、弾性チューブ15fを内周壁15aに沿わせてポンプケース15bに配設し、ローラ15dによって内周壁15aに押し付けながら駆動軸15cを回転駆動させることにより、第1の洗浄液用カップ17の洗浄液を清掃ヘッド2へと送液するようになっている。ローラ15dの取付個数は、常に弾性チューブ15fを1つ以上のローラ15eが局部的に押圧していればよく、特に限定されるものではない。
また、洗浄液供給ポンプ15の変形例として、図10(A)に示すように、この洗浄液供給ポンプ15は、弾性チューブ15fの上部に配置され、弾性チューブ15fを押圧するローラ15dと、ループ軌道15g上にローラを搬送する搬送手段15hと、弾性チューブ15fを下側から支持する支持部材15jとを備えており、支持部材15jは一端部を片持ち状態で水平方向から下方へと揺動自在に備えられている。支持部材15jは図示しない固定手段により水平方向と平行に固定可能に設けられており、水平方向に固定された支持部材15jにより弾性チューブ15fは水平に支持されている。また、ループ軌道15g上には、支持部材15jによって水平に支持された弾性チューブ15fに添ってローラ15dを水平に移動させる直線軌道部15kが形成されている。また、図10(B)に示すように洗浄液供給ポンプ15には、一端に注水チューブ8’が接続されるとともに、他端に給水チューブ16が接続された弾性チューブ15fを用いずとも、注水チューブ8’をそのまま第1の洗浄液用カップ17に接続し、注水チューブ8’の途中に洗浄液供給ポンプ15を装着してもよい。そして、この洗浄液供給ポンプ15によると、支持手段15jが水平方向から下方へと揺動可能に設けられたことで、洗浄液供給ポンプ15への弾性チューブ15fの装着及び解除に係る操作が簡単になり、これにより、洗浄液供給ポンプ15を装着する為に、専用の弾性チューブ15fを用いずとも注水チューブ8’にそのまま洗浄液供給ポンプ15を装着させることが可能となる。このことは、口腔洗浄器の構成から注水チューブ8’及び給水チューブ16を外すことで、口腔洗浄器に係る部品点数を削減させるとともに、グリップ6、注水チューブ8、吸引チューブ9,9’、第1の洗浄液用カップ17、第2の洗浄液用カップ18、廃液用ボトル19を一式のセットとして取り扱い、前記セットを、複数の患者に対しそれぞれ個別に用意し、各患者毎に前記セットを取替えて口腔洗浄を行う場合に、交換にかかる作業の繁雑さを解消させることができる。
以上のように本実施例では、洗浄液を口腔内へ供給する洗浄液供給管3と、廃液を口腔内から吸引する廃液吸引管4とを有する清掃ヘッド2を備えた口腔洗浄器において、前記洗浄液供給管3へ接続する洗浄液供給管接続部69と前記廃液吸引管4へ接続する廃液吸引管接続部64とを有するグリップ6と、前記清掃ヘッド2の先端部に設ける清掃部材5とを備え、前記洗浄液供給管接続部端部69aと前記廃液吸引管接続部端部64aとを同一平面外又は非連続面に設けたものである。
この場合、グリップ6の洗浄液供給管接続部端部69aと廃液吸引管接続部端部64aを同一面上にない位置に配置し、グリップ6を伝って吸引液が洗浄液供給管接続部端部69aに接しない構造にしたため、洗浄液供給管接続部端部69aの汚染防止ができ、清掃ヘッド2の着脱の際には、雑菌を含んだ吸引液がグリップ6の洗浄液供給管接続部端部69aに接して注水液を汚染し、複数の患者に対して口腔洗浄を行う際に、前の患者の菌が次の患者の注水液を介して感染することなく、交差感染をひき起こす可能性を低減させ、衛生上の安全性を十分に確保することが可能である。
また、本実施例では、前記洗浄液供給管接続部端部69aと前記廃液吸引管接続部端部64aとの位置関係が可動なものである。
この場合、グリップ6の洗浄液供給管接続部端部69aと廃液吸引管接続部端部64aは可動式でその位置関係を遠ざける方向に離すことができる構造なので、グリップ6の洗浄時に汚れた廃液吸引管接続部端部64aを洗浄する際に近傍にある洗浄液供給管接続部端部69aに作業者の手や洗浄液や清掃具が接する事なく、洗浄液供給管接続部端部69aを衛生的に保つ事ができるため、複数の患者に対して口腔洗浄を行う際に前の患者の菌が次の患者の注水液を介して感染する交差感染をひき起こす可能性を低減させ、衛生上の安全性を十分に確保することが可能である。
さらに、本実施例では、前記清掃ヘッド2に、口腔洗浄中の廃液が前記洗浄液供給管接続部端部69aに伝わることを防ぐ障壁55を備えたものである。
この場合、清掃ヘッド2に障壁55が設けられているため、口腔洗浄中に清掃ヘッド2の柄を伝わってくる汚れた液体が、グリップ6の洗浄液供給管接続部端部69aに達しないため、洗浄液供給管接続部端部69aを衛生的に保つ事ができ、複数の患者に対して口腔洗浄を行う際に前の患者の菌が次の患者に注水液を介して感染する、交差感染を引き起こす可能性を低減させ、衛生上の安全性を十分に確保することが可能である。
また、本実施例では、前記グリップ6に注水スイッチ7を備え、該注水スイッチ7を前記グリップ6に着脱可能に設けたものである。
この場合、グリップ6は電気部品である注水スイッチ7が着脱可能な構造であるためグリップ6全体を洗浄又は消毒する際に薬液に浸透させて洗浄、殺菌が容易に行うことが可能である。
さらに、清掃ヘッド2の着脱方法を清掃ヘッド2の廃液吸引管4をグリップ6の廃液吸引管接続部64に嵌合させた後で、上方から可動なグリップ6の洗浄液供給管接続部69の外部側開口部69aに挿嵌されたシール部材71を清掃ヘッド2の洗浄供給管3の他端に押し当ててロックプレート60で係止する構造としてことで、取付けが簡単に装着でき、外す際にも、女性が大きな力を必要とせず、捻じったりして抜く動作がないため容易に着脱が可能である。
また、本実施例では、清掃へッド2の先端部に清掃部材5が一体に固定されているので、清掃部材5が外れて飲み込むなどの危険性がなく、清掃部材5に触れずに着脱可能なので衛生的である。また、注水チューブ8,8’や吸引チューブ9,9’などが本体1の外部に取り付けられているため、チューブ内の汚れを確認でき取り替えが容易である。さらに、廃液吸引管4の先端側開口部4aは、基端側開口部4bより広径な貫通口を形成しているので、吸引効果が向上し、口腔内の痰や異物を確実に吸引できる。蓋20に接続される液量検知手段の接続部23や吸引ポンプ接続コネクタ21などの接続口は差込式であるので、容易に着脱可能であり作業時間を短縮することができる。
さらに、本実施例上の効果として、グリップ6、注水チューブ8,8’、吸引チューブ9,9’、給水チューブ16、第1の洗浄液用カップ17、第2の洗浄液用カップ18、廃液用ボトル19は、それらを一式のセットとして取り扱う。前記セットを、複数の患者に対しそれぞれ個別に用意し、各患者毎に前記セットを取替えて洗浄作業を行うことにより、廃液より感染が予想される交差感染に対し、口腔洗浄器における洗浄液及び廃液等の水回りに関る装置・部品をすべて交換可能とし、複数の患者に対して口腔洗浄を行う際に前の患者の菌が次の患者の注水液を介して感染する交差感染をひき起こす可能性を低減させ、衛生上の安全性を十分に確保することが可能である。
さらに、吸引ポンプの吸気側にエアフィルタ27を設けたことにより、廃液用ボトル19から本体1内に吸引される空気に混ざってくる異物や、患者の口腔内にあった雑菌が吸引ポンプ内にとり込まれる前にエアフィルタ27によって捕捉され、吸引ポンプのメンテナンスを容易にすることができる。
次に本発明の第2実施例を図11乃至図12により説明するが、上述の第1実施例の形態と同一または同様の部材や部品には同一の符号を用いてその説明を省略する。
図11に示す本実施例による廃液用ボトル97は、吸引チューブ9により、グリップ6の基端側から逆止弁36を中間に介して廃液を貯蔵する廃液用ボトル97の蓋98へ接続され、吸引チューブ9’により、廃液用ボトル97の蓋98から口腔洗浄器本体1へ接続される。そして、蓋98を廃液用ボトル97へ嵌合させることによって、廃液用ボトル97の気密性が保たれるようになっている。また、蓋98には、本体1内に設けられた吸引ポンプに対し本体1の一面に備えられたエアフィルタ27を介して接続する吸引ポンプ接続コネクタ21と、蓋98の開閉を容易に行うための把手部98aとが設けられている。さらにボトル97内部の廃液がある一定の液面に到達すると吸引チューブ9’と蓋98との流路を閉塞するフロート式の逆止弁99と、廃液用ボトル97の内部に収容され廃液を捕集可能な使い捨ての樹脂製のバッグ100とを備えている。
そして、本体1の上面に設けられた操作パネル29には、運転を始動するための運転始動ボタン30と、運転を停止するための運転停止ボタン31と、運転が正常に行われているときに点灯する運転中表示LED32と、廃液吸引ポンプにより吸引が正常に行なわれているときに点灯する吸引中表示LED33と、吸引異常時に点灯する吸引異常時点灯LED35と、洗浄液供給ポンプ15の注水量を選択するための注水液量(少)選択ボタン38,注水液量(中)選択ボタン39,注水液量(多)選択ボタン40と、洗浄液供給ポンプ15により洗浄液送出が最小値に設定されたときに点灯する注水量(少)表示LED41,中位に設定されたときに点灯する注水量(中)表示LED42,最大値に設定されたときに点灯する注水量(多)表示LED43とが設けられている。
以上の本実施例の構成について作用を述べると、吸引管路の詰まりは図示しない風量センサにより監視され、制御手段はその信号をもとに、廃液吸引ポンプにより吸引が正常に行なわれているときに吸引中表示LED33を点灯させる。
ここで、本実施例における吸引異常時点灯LED35の作用について説明すると、吸引経路のどこかに閉塞状態が発生している場合や、廃液用ボトル97内部の廃液が一定の液面に到達し吸引チューブ9’と蓋98との流路が逆止弁99により閉塞状態となる場合には、風量検知の値が設定範囲外の値になった吸引異常時となる。その吸引異常時には、前記の場合を想定している制御手段が、吸引異常時点灯LED35を点滅させ、警告ブザーが断続的に鳴る。さらに、警告ブザーが断続的に鳴った状態が継続した場合、警告ブザーが連続的に鳴り、同時に注水が停止する。さらに、警告ブザーが連続的に鳴った状態が継続した場合には、口腔粘膜に吸引し続けている場合を想定し、口腔粘膜を保護するために、吸引ポンプが停止する。また、制御手段は吸引異常時を検知すると、吸引異常時点灯LED35を点灯させるとともに、警告ブザーが鳴り、吸引ポンプと洗浄液供給ポンプ15を停止させ、注水スイッチ7を押しても洗浄液供給ポンプ15は動作しないが、緊急時の操作として注水スイッチ7を押した場合、吸引ポンプのみが動作する。
また、廃液が一定量(満杯)となった廃液用ボトル97は、内部の樹脂製バッグ100を取り出し、その樹脂製バッグ100を処分する。そして、次の使用に備え新しい樹脂製バッグ100を廃液用ボトル97に取付ける。
また、本実施例の変形例として、図12に示すように、廃液用ボトル101を口腔洗浄器本体1に対し交換可能としたものであり、ボトル101内部の廃液が一定の液面に到達すると吸引チューブ9’と蓋102との流路を閉塞するフロート式の逆止弁103を備えたものとする。このように、ボトル101内部に直接廃液を溜めていき、ボトル101内の廃液の液面が一定以上となったら、フロート式の逆止弁103が吸引チューブ9’と蓋102との流路を閉塞し、吸引異常時点灯LED35を点灯させて、吸引ポンプを停止させる。
また、廃液が一定量(満杯)となった廃液用ボトル101は、洗浄して次に使用する。
本実施例において、これら樹脂製バッグ100又は廃液用ボトル101は、複数の患者に対しそれぞれ個別に用意し、各患者毎に樹脂製バッグ100又は廃液用ボトル101を取替えて口腔洗浄を行う。
本実施例の効果として、樹脂製バッグ100又は廃液用ボトル101を複数の患者に対しそれぞれ個別に用意し、各患者毎に樹脂製バッグ100又は廃液用ボトル101を取替えて口腔洗浄を行うことにより、廃液より感染が予想される交差感染に対し、複数の患者に対して口腔洗浄を行う際に前の患者の菌が次の患者の注水液を介して感染する交差感染をひき起こす可能性を低減させ、衛生上の安全性を十分に確保することが可能である。
なお、本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。また、例えば、本実施例ではグリップ6の第1のケース57と第2のケース58とをヒンジ部59により開閉自在なものとしたが、第1のケース57と第2のケース58とをスライド式に分割可能なものとしてもよい。また、本実施例では洗浄液供給管接続部69の外部側開口部69aの向きをグリップ6における第2のケース58の長手方向と直交する方向に限らず、長手方向に沿った向きでもその他の向きとしてもよい。さらに、清掃部材5のスポンジの形状は直方体形状に限らず、球状やその他の形状に形成してもよい。また、清掃ヘッド2の変形例としては、清掃ヘッド2の洗浄液供給管3における先端側開口部3a周辺にブラシの毛を植毛し、清掃ヘッド2を歯ブラシ形状としたものでもよく、清掃ヘッドを歯ブラシ形状とすることで口腔内細菌が繁殖し易い歯垢等の汚れを掻き出すことができる。また、清掃ヘッド2の他の変形例としては、清掃ヘッド2の洗浄液供給管3における先端側開口部3a周辺にブラシの毛が植毛されるとともに、そのブラシの毛の周囲にスポンジが設けられたものでもよく、これにより、ブラシの毛の部分で歯垢等の汚れを掻き出すことができるとともに、スポンジの部分で口腔内の粘膜を傷つけることなく口腔内を拭き洗浄することができる。また、上記の清掃ヘッド2の各変形例においても使い捨て可能に構成されている。
2 清掃ヘッド
3 洗浄液供給管
4 廃液吸引管
5 清掃部材
6 グリップ
7 注水スイッチ
55 障壁
64 廃液吸引管接続部
69 洗浄液供給管接続部
64a 外部側開口部(廃液吸引管接続部)
69a 外部側開口部(洗浄液供給管接続部)
3 洗浄液供給管
4 廃液吸引管
5 清掃部材
6 グリップ
7 注水スイッチ
55 障壁
64 廃液吸引管接続部
69 洗浄液供給管接続部
64a 外部側開口部(廃液吸引管接続部)
69a 外部側開口部(洗浄液供給管接続部)
Claims (4)
- 洗浄液を口腔内へ供給する洗浄液供給管と、廃液を口腔内から吸引する廃液吸引管とを有する清掃ヘッドを備えた口腔洗浄器において、
前記洗浄液供給管へ接続する洗浄液供給管接続部と前記廃液吸引管へ接続する廃液吸引管接続部とを有するグリップと、
前記清掃ヘッドの先端部に設ける清掃部材とを備え、
前記洗浄液供給管接続部端部と前記廃液吸引管接続部端部とを同一平面外又は非連続面に設けたことを特徴とする口腔洗浄器。 - 前記洗浄液供給管接続部端部と前記廃液吸引管接続部端部との位置関係が可動なことを特徴とする請求項1に記載の口腔洗浄器。
- 前記清掃ヘッドに、口腔洗浄中の廃液が前記洗浄液供給管接続部端部に伝わることを防ぐ障壁を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の口腔洗浄器。
- 前記グリップに注水スイッチを備え、該注水スイッチを前記グリップに着脱可能に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の口腔洗浄器。
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