JP2008117086A - 指紋残留を防止する装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】情報装置に付着する利用者の残留指紋から不正利用がなされないように、情報装置に指紋が残留しないようにする装置を提供することを目的とする。
【解決手段】指紋認識センサを搭載した情報装置であって、指紋が残留しないように、指が接触する操作部分の一部が開口又は凹状になっている。特に、指紋認識センサに対して、指の滑動方向の一部が開口又は凹状になっている。また、操作部分は、パーソナルコンピュータに搭載されたスイッチ、キーボード上のキー、ポインティングデバイスの押下ボタン、USBメモリデバイスの把持部分、又は、トレイ滑動デバイスのトレイ取り出し押下ボタンである。また、指紋が残留しないように、指が接触する操作部分の一部が開口又は凹状になっている操作ボタン、指紋認識センサ及びタッチパネルディスプレイである。
【選択図】図1
【解決手段】指紋認識センサを搭載した情報装置であって、指紋が残留しないように、指が接触する操作部分の一部が開口又は凹状になっている。特に、指紋認識センサに対して、指の滑動方向の一部が開口又は凹状になっている。また、操作部分は、パーソナルコンピュータに搭載されたスイッチ、キーボード上のキー、ポインティングデバイスの押下ボタン、USBメモリデバイスの把持部分、又は、トレイ滑動デバイスのトレイ取り出し押下ボタンである。また、指紋が残留しないように、指が接触する操作部分の一部が開口又は凹状になっている操作ボタン、指紋認識センサ及びタッチパネルディスプレイである。
【選択図】図1
Description
本発明は、指紋残留を防止する装置に関する。
近年、情報漏洩や不正利用の防止のため、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、USB(Universal Serial Bus)メモリ、銀行の現金自動支払機等の情報装置に、生体認証装置が搭載されるようになってきた。生体認証装置の代表的なものとして、指紋認識センサがある。
情報装置は、指紋認識センサによって、正当利用者の指紋情報を記憶する。その上で、利用者は、その情報装置を利用する際に、指を指紋認識センサに接触させることによって指紋情報を読み取らせる。読み取られた指紋情報は、予め記憶された正当利用者指紋情報と比較され、正当利用者であるか否かが判断される。
しかしながら、指紋は、指紋認識センサ及び情報装置全体に残留しやすい(以下「残留指紋」という)。そのために、悪意の第三者は、正当利用者のこの残留指紋を用いて、その情報機器の不正利用を試みることができる。
これを解決するために、残留指紋清掃部材を用いて、指紋認識センサの残留指紋をクリーニングする技術がある(例えば特許文献1参照)。この技術は、残留指紋清掃部材が、指紋認識センサの上でスライドできるように取り付けられている。通常、指紋認識センサは、残留指紋清掃部材で保護されている。指紋認証時、残留指紋清掃部材をスライドさせ、指紋認識センサを出現させてから、正当利用者が指を滑動させる。指紋認証後、残留指紋清掃部材をスライドして、指紋認識センサの残留指紋をクリーニングしながら、元の位置に戻す。
また、残留指紋からゼラチンやプラスチック粘土などを材料として、人工指を作製する技術もある(例えば非特許文献1参照)。携帯電話機に搭載された指紋認識センサに対し、生きている人の指(「生体指」と呼ぶ)で登録と照合をともに行った通常の場合と比べ、「生体指の登録、人工指の照合」「人工指の登録、生体指の照合」「人工指の登録、人工指の照合」のいずれの場合でも高い割合で受け入れられることを明らかにしている。
しかしながら、指紋は、指紋認識センサの部分に限られず、その情報装置の様々な部分に残留しやすい。例えば、キーボード上のキー、パーソナルコンピュータの起動ボタン等には、ほぼ確実に指紋が残る。そのために、悪意の第三者は、指紋認識センサ以外の部分から残留指紋を取得し、その残留指紋に対応する人工指を作製することにより、その情報機器の不正利用を容易に試みることができる。
そこで、本発明は、指紋が残留しないようにする装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、指紋が残留しないように、指が接触する操作部分の一部が開口又は凹状になっていることを特徴とする。
本発明の装置における他の実施形態によれば、指紋認識センサを搭載した情報装置であることも好ましい。
本発明の装置における他の実施形態によれば、指紋認識センサに対して、指の滑動方向の一部が開口又は凹状になっていることも好ましい。
本発明の装置における他の実施形態によれば、操作部分は、キー、スイッチ、ボタン又はタッチパネルの部分であることも好ましい。
本発明の装置における他の実施形態によれば、操作部分は、パーソナルコンピュータに搭載されたスイッチ、キーボード上のキー、ポインティングデバイスの押下ボタン、USBメモリデバイスの把持部分、又は、トレイ滑動デバイスのトレイ取り出し押下ボタンであることも好ましい。
本発明によれば、操作ボタンにおいて、指紋が残留しないように、指が接触する操作部分の一部が開口又は凹状になっていることを特徴とする。
本発明によれば、指紋認識センサにおいて、指紋が残留しないように、指の滑動方向の一部が開口又は凹状になっていることを特徴とする。
本発明によれば、タッチパネルディスプレイにおいて、指紋が残留しないように、指が接触する操作部分の一部が開口又は凹状になっていることを特徴とする。
本発明の装置によれば、指紋が残留しないので、不正利用の悪意を有する第三者が、指で操作する部分の残留指紋を取得し、正当利用者になりすますことができない。
通常、非特許文献1に記載されたような人工指は、ほとんど完全な形の残留指紋から作製される。従って、その指紋の中央部分の主要な一部が欠けた残留指紋から、認証に成功する人工指を作製することは難しい。
以下では、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明におけるパーソナルコンピュータの構成図である。
図1のシステムによれば、パーソナルコンピュータ本体と、ディスプレイと、キーボードと、マウスとが備えられている。
パーソナルコンピュータ本体には、指が接触する部分として、電源ボタン、ディスクトレイ開閉ボタン及びフレキシブルディスク取り出しボタンがある。ディスプレイには、指が接触する部分として、操作ボタンがある。また、キーボードには、各キーに指が接触し、指紋認識センサも備えている。更に、マウスにも、指が接触する部分がある。本発明によれば、指が接触するこれら操作部分に、指紋が残留しないように、開口又は凹状が備えられている。
図2は、本発明における指紋認識センサ及びボタンの機能構成図である。
利用者は、指紋認識センサに対して、指を前後方向に滑り動かす。指紋認識センサは、指の指紋情報を滑動の時間進行と共に読み取る。読み取られた指紋情報は、その情報装置のセキュリティのために用いられる。本発明によれば、指紋認識センサに対して、指の滑動方向の一部が開口又は凹状になっている。これにより、指紋全体が、指紋認識センサの周囲に残留することがない。
図2には、指紋認識センサの断面図も表されている。これによれば、指の滑動方向に対して、指紋認識センサの前後が開口/凹状になっているために、指全体が接触することがない。従って、その指紋認識センサの周囲に指紋が付着することがない。
更に、図2には、押下ボタンの断面図も表されている。これによれば、指の接触部分となるボタンの一部が開口/凹状になっているために、指全体が接触することがない。従って、その押下ボタンに指紋が付着することがない。
図3は、本発明におけるノート型パーソナルコンピュータの構成図である。
ノート型パーソナルコンピュータにも、指が接触する部分として、電源ボタン、ディスクトレイ開閉ボタン、キーボード及び指紋認識センサがある。本発明によれば、指が接触するこれら操作部分は、指紋が残留しないように、開口又は凹状を有する。
図4は、本発明における携帯電話機の構成図である。
携帯電話機にも、指が接触する部分として、ソフトキー、テンキー及び指紋認識センサがある。本発明によれば、指が接触するこれら操作部分は、指紋が残留しないように、開口又は凹状を有する。
図5は、本発明におけるUSBメモリの第1の構成図である。
図5によれば、USBメモリに指紋認識センサが搭載されている。図2に表された指紋認識センサと同様に、指紋認識センサの滑動方向の一部が開口又は凹状になっている。
図6は、本発明におけるUSBメモリの第2の構成図である。
USBメモリに指紋認識センサが搭載されている場合、凹部を、指紋認識センサの滑動方向だけでなく、指が接触する全体に設けることも好ましい。図6によれば、USBメモリ全体に対して、スリット状の凹部が設けられている。
図7は、本発明におけるタッチパネルディスプレイの構成図である。
図7によれば、例えば現金自動支払機のようなものが表されている。現金自動支払機は、その操作部分がタッチパネルになっており、様々な操作を画面指示によって実現している。ここで、利用者が指で押下する部分に、開口/凹状を形成する。図7によれば、凹部の部分については、利用者の指紋が残留しない。従って、利用者の指紋が、不正に盗用されることを防ぐこともできる。
以上、詳細に説明したように、本発明の装置によれば、指紋が残留しないので、不正利用の悪意を有する第三者が、指で操作する部分の残留指紋を取得し、正当利用者になりすますことができない。
前述した本発明における種々の実施形態によれば、当業者は、本発明の技術思想及び見地の範囲における種々の変更、修正及び省略を容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
Claims (8)
- 指紋が残留しないように、指が接触する操作部分の一部が開口又は凹状になっていることを特徴とする装置。
- 指紋認識センサを搭載した情報装置であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
- 前記指紋認識センサに対して、指の滑動方向の一部が開口又は凹状になっていることを特徴とする請求項2に記載の装置。
- 前記操作部分は、キー、スイッチ、ボタン又はタッチパネルの部分であることを特徴とする請求項2又は3に記載の装置。
- 前記操作部分は、パーソナルコンピュータに搭載されたスイッチ、キーボード上のキー、ポインティングデバイスの押下ボタン、USBメモリデバイスの把持部分、又は、トレイ滑動デバイスのトレイ取り出し押下ボタンであることを特徴とする請求項4に記載の装置。
- 指紋が残留しないように、指が接触する操作部分の一部が開口又は凹状になっていることを特徴とする操作ボタン。
- 指紋が残留しないように、指の滑動方向の一部が開口又は凹状になっていることを特徴とする指紋認識センサ。
- 指紋が残留しないように、指が接触する操作部分の一部が開口又は凹状になっていることを特徴とするタッチパネルディスプレイ。
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