JP2008116415A - 伝送線路特性のモデル化方法およびそのモデル化装置 - Google Patents

伝送線路特性のモデル化方法およびそのモデル化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 実測値に基づく伝送線路のモデル化に際し、伝送線路特性を計測する特定の計測器が有する固有の誤差、ノイズ等の影響を抑制し、モデルを実際の伝送線路特性にフィッティングさせるために、従来のような試行錯誤によるモデル化作業の長時間化を解消した伝送線路特性のモデル化方法およびそのモデル化装置を提供することにある。
【解決手段】 実測値と伝送線路特性のシミュレーション結果とを比較しながら、伝送線路特性を実測値に近づけるフィッティング手法を用いて伝送線路特性の決定を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、伝送線路の測定結果から、高精度の伝送シミュレーションを実現するための伝送線路モデルを作成する方法および装置に関し、複数の特性間の重み付けに伴う試行錯誤を不要とし、複数の特性のフィッティングを自動化する方法および装置に関する。
伝送線路の特性をモデル化する方法として、特許文献1にあるように、伝送線路の構造、材質等の設計情報を基に計算で導出する方法が提案されている。また、伝送線路の特性を実測値とのパラメータフィッティングによってモデル化する手法が、特許文献2において提案されている。
特開2002−259483号公報 特開2004−328065号公報 飯島洋祐, 河西 勇二, 高橋栄一, 樋口哲也,「表皮効果および誘電損を考慮した伝送線路モデルの提案と検証」、電子情報通信学会論文誌C編、Vol.J89-C、No.5、pp.292-300、2006.
信頼性の高い、高速伝送回路の設計、開発を行うためには、伝送路特性の実測値に基づいた高精度のシミュレーションを行えることが必要不可欠である。しかし、従来の伝送線路の構造、材質等の設計情報を基に計算で導出する方法では、伝送線路の製造上の誤差や材質のバラツキ等の影響を考慮できない。
一方、従来の実測に基づいた伝送線路特性のモデル化手法では、正確な特性を得ることが難しい。なぜならば、従来の手法では、周波数特性もしくは時間軸応答特性の一方のみの測定結果から導出しているため、測定に固有の誤差、ノイズ等の影響がそのまま伝送線路特性に反映されてしまう。
本発明の目的は、伝送線路のモデル化に際し、伝送線路の特性を測定する際に含まれる、測定器が有する固有の誤差、ノイズ等の影響を抑制し、正確な伝送線路の特性にフィッティングさせるために、従来のような試行錯誤による解析の長時間化を解消した伝送線路特性のモデル化方法およびそのモデル化装置を提供することにある。
本発明の解決手段は、概略、実測した周波数特性ならびに時間軸応答特性の二つを同時に用いたモデル化方法にある。二つの特性をモデルにフィッティングするために、多目的最適化方法を用いることを特徴とする。これにより、フィッティングを自動化することが可能となる。また、測定系の誤差に影響をうけにくくなるので、信頼性の高い高精度のシミュレーションを行うことができる。
具体的には、以下のようになる。
(1)伝送線路のモデル化方法は、伝送線路の複数の伝送特性をそれぞれ測定し、伝送線路モデルの計算結果と、前記伝送線路の複数の測定結果とを同時に比較しながらフィッティングを行う伝送線路のモデル化方法において、多目的最適化手法を用いて複数のパレート最適解を求めることを特徴とする。
(2)上記(1)記載の伝送線路のモデル化方法は、前記複数の伝送特性として、周波数特性と時間軸応答特性を測定し、周波数特性のフィッティングと、時間軸応答特性のフィッティングを同時に行うことを特徴とする。
(3)上記(2)記載の伝送線路のモデル化方法は、前記周波数特性のフィッティングにおいて、伝送線路の特性を実測した特性と伝送線路モデルから計算した伝送特性の結果とを比較し、その振幅特性と位相特性それぞれの誤差が最小となるように伝送線路モデルを調整することを特徴とする。
(4)上記(2)記載の伝送線路のモデル化方法は、前記時間軸応答特性のフィッティングにおいて、インパルス波形を伝送線路に通して実測した受信波形と、伝送線路モデルから算出したインパルス応答波形の誤差を求め、その誤差が最小となるように伝送線路モデルを調整することを特徴とする。
(5)上記(1)記載の伝送線路のモデル化方法は、前記伝送線路モデルとして、表皮効果の周波数特性を考慮した伝搬定数γを用いることを特徴とする。
(6)上記(1)乃至(5)のいずれか1項記載の伝送線路のモデル化方法は、前記多目的最適化手法として、遺伝的アルゴリズムを用いることを特徴とする。
(7)モデル化装置は、上記(1)乃至(6)のいずれか1項記載のモデル化方法を動作可能にプログラムとして組み込んだことを特徴とする。
上記解決手段の基礎となる事項は、以下のように説明できる。
1.基本的な考え
近年、半導体素子の動作周波数が急速に向上する中、信号伝送に対する高速化の要求は日々高まっている。その理由は、半導体素子の高周波数化に比べて、伝送速度の高速化が遅れており、この遅れが伝送システム全体の高速化のボトルネックになっているからである。高速化の遅れの要因には次の2つがある。
・周波数が高くなるに従って伝送線路の振る舞いが複雑化することで、設計、開発が困難になること。
・マイクロ波以上の周波数領域で表皮効果、誘電損の影響によって、伝送線路の扱い方がより一層難しくなること、
これら2つの要因から、現在の高速伝送回路の設計、開発においてシミュレーションの重要性は増し、高精度の伝送線路シミュレーション性能が要求されている。
しかし、理論的な伝送線路シミュレーションでは、実際の複雑な伝送線路の振る舞いが表現できず、もはや精度面で限界に達している。そのため、実測に基づいたシミュレーションは必要不可欠となっている。現在、伝送線路シミュレーションにおいては、伝送線路の等価回路モデルが広く用いられているが、等価回路モデルを用いて実測結果に基づいた信頼性の高い、高精度のシミュレーションを実現するためには、図1に示す次の3つの手順が必要である:(1)伝送線路の測定(2)伝送線路特性の決定(3)等価回路モデルの作成、筆者らは文献[1]で表皮効果、誘電損を考慮した等価回路モデルを提案し、(2)から(3)の導出、つまり伝送線路特性から等価回路モデルを作成することを可能にした。そこで、本発明では(1)から(2)の導出、すなわち実測値に基づいて伝送線路特性を決定する手法を提案する。これにより、(1)から(3)の手順が統合されれば、SPICE等の回路シミュレータで実測に基づいた高精度なシミュレーションが可能になる。高速伝送回路の設計、開発のためのシミュレーションにおいては、伝送線路特性が高精度で表現され、かつ周波数特性、時間軸応答特性が解析可能であることが重要である。しかし、伝送線路特性の従来の決定手法では、これらを同時に満たすことができない。
そこで、本発明では実測値と伝送線路特性のシミュレーション結果とを比較しながら、伝送線路特性を実測値に近づけるフィッティング手法を用いて伝送線路特性の決定を行う。本発明では次の2つの特徴を持つフィッティングを用いて伝送線路特性を決定する手法を提案する。(1)周波数特性、時間軸応答特性の実測した2つの特性を同時に用いたフィッティング(2)多目的最適化手法を用いたフィッティング。このような特長をもつ提案手法の有効性を検証するために、本発明では実際に作製したマイクロストリップ線路を用いた実験を行う。
2.伝送線路特性の決定における課題
伝送線路特性として、一般的に伝搬定数γが用いられる。発明者は非特許文献[1]で表皮効果を考慮した伝播定数γを示し、γから等価回路モデルへの展開を可能にした。そこで、ここでは、2.1で非特許文献[1]で示した伝播定数γと、γから等価回路モデルへの展開方法について説明する。次に2.2で、この展開を実現する上で問題となる、伝送線路特性の決定における課題について述べる。
2.1 伝搬定数γから等価回路モデルの作成
一般的に伝送線路特性は伝搬定数γで表される。発明者らは非特許文献[1]で、表皮効果の影響を考慮した伝播定数γを次式数1のように表現した。
Figure 2008116415
上記数1のαは振幅定数、βは位相定数、ωは角周波数を示す。LとCは、それぞれ伝送線路の単位長さ当たりのインダクタンス成分とキャパシタンス成分を示す。ここで、ωoにおける表皮効果の大きさをRseとして、表皮効果の影響は下記数2で表される。
Figure 2008116415
コンダクタンス成分Gは誘電損失をtanδとして、下記数3で表される。
Figure 2008116415
で与えられる。非特許文献[1]において数1で表現する伝搬定数γを表現することが可能な等価回路モデルを提案し、その回路パラメータの決定方法を示した。提案した等価回路モデルを図2に示す。図2の単位長さ当たりの各回路パラメータは次のように決定される。
Figure 2008116415
ここで、Gはある角周波数ωでのωCtanδの値である。
以上から、等価回路モデルへの展開を行うためには、伝搬定数γが決定していることが必要であり、等価回路モデルによって高精度のシミュレーションを行うためには伝搬定数γの決定方法が重要になる。
2.2伝送線路特柱の決定における課題
高速伝送回路の設計、開発に使用するための伝送線路特性の決定には次の2つの課題がある。
(1)実測値に基づいた高精度の伝送線路特性が決定できること
この理由は、信頼性の高い高速伝送回路の設計、開発を行うためには、実測値に基づいた高精度なシミュレーションが行えることが必要不可欠だからである。伝送線路の構造、材質等の設計情報を基に導出する従来の伝送線路特性では、伝送線路の製造上の誤差や材質のバラつき等の影響を考慮できないため、正確な伝送線路の特性を表現しにくい。
(2)周波数特性、時間軸応答特性の両方の特性が表現可能な伝送線路特性が決定できること
この理由は、フィルタ等の主に周波数領域の特性を扱う回路の設計、開発には周波数特性が必要であり、イコライザ等の時間領域の特性を扱う回路の設計、開発には時間軸応答特性が必要だからである。しかし、実際の測定した結果には、測定に固有の誤差、ノイズ等が含まれるため、従来の実測に基づいた伝送線路特性の決定手法では正確な伝送線路特性を得ることが難しい。なぜなら、従来の手法では周波数特性か時間軸応答特性の一方のみの測定結果から伝送線路特性を直接導出するため、測定に固有の誤差、ノイズ等の影響がそのまま伝送線路特性に反映されるからである。このため、従来手法を用いて決定した伝送線路特性で高精度な周波数特性と時間軸応答特性の両方を表現することは困難である。
3.伝送線踏特性の決定手法の提案
ここでは、3.1で本発明で提案する伝送線路特性の決定手法の2つの特徴について説明し、その後の3.2、3.3でそれぞれの特徴について説明する。3.1提案手法の特徴2.2で述べた課題を解決する手段として、本発明では以下の2つの特徴を持つ、フィッティングを用いた伝送線路特性の決定手法を提案する。ここで、フィッティングとは実測値と伝送線路特性のシミュレーション結果とを比較し、この誤差が最小になるように伝送線路特性を調整し、決定する作業である。フィッティングを用いることで、従来手法のように伝送線路特性にノイズ等の影響が直接反映されてしまうことがなくなり、高精度な伝送線路特性を決定することが可能になる。
(1)周波数特性、時間軸応答特性の実測した2つの特性を用いたフィッティング
周波数特性と時間軸応答特性の実測した2つの測定結果を同時に用いたフィッティングにより、伝送線路特性を決定する。この2つの測定では、別々の測定系を使用しているため、測定に固有の誤差、ノイズ等が異なる。このため、2つの測定結果の間で重み付けを調整してフィッティングを行うことで、フィッティングに対するそれらの影響を低減できる。これによって、従来手法のように誤差、ノイズ等の影響が直接フィッティング結果に反映されることを回避でき、周波数特性、時間軸応答特性の両方で高精度なシミュレーションが実現できる。詳細は3.2で述べる。
(2)多目的最適化手法を用いたフィッティング
(1)のフィッティングを行うことで、評価関数が周波数特性と時間軸応答特性の複数になる。しかしながら、これによって、人手による複数の特性間の重み付け作業が必要になる。このため、筆者らは多目的最適化手法を用いたフィッティング手法を提案する。これによって、人手による重み付け作業が不要となり、フィッティングが自動化される。なお、多目的最適化の結果には複数の解候補が得られ、その中からユーザが誤差、ノイズ等の影響を低減する解を選択できる。詳細は3.3で述べる。
3.2周波数特性、時聞軸応答特性の2つを同時に用いたフィッティング
図3に提案する周波数特性(Frequency characteristics))と時間軸応答特性(Time−base response waveform)の2つを同時に用いたフィッティング手法の概略を示す。図3のように伝送線路の周波数特性と時間軸応答特性を別々に測定し、伝送線路特性と、これら2つの測定結果とを同時に比較しながらフィッティングを行う。本発明では、伝送線路特性として数1の式で与えられる伝搬定数γを用いる。フィッティングにおける周波数特性と時間軸応答特性それぞれの評価関数を以下に示す。周波数特性のフィッテッィングでは、図3のようにネットワークアナライザを用いて実測したS21特性と伝搬定数γとを比較し、数5の式で求められる△freqを評価関数とする。具体的には、図4のように周波数特性の振幅特性、位相特性のシミュレーション値(Simulation result)を実測値(measurement result)とフィッティングする。ここで、S21特性の測定の前に、測定ケーブルを含めた状態でネットワークアナライザの校正を行い、機器と測定対象の線路を接続するケーブルの影響を除去する。α[neper/m]は振幅特性、β[rad/m]は位相特性を表す。周波数特性を比較する際に、測定したS21と伝搬定数γでは単位が異なるため、単位長さ当たりに換算したS21特性を次のように変換して伝搬定数γとの誤差△freqを下記数5の式で計算する。
Figure 2008116415
ここで、ΔAmp、ΔPhaseはそれぞれ振幅特性、位相特性の誤差を示す。α、βはそれぞれ伝搬定数γの振幅定数、位相定数である。
時間軸応答特性のフィッティングでは、図3のように信号発生器で発生させたインパルス波形を伝送線路に通してオシロスコープで実測した受信波形と、伝搬定数γから算出したインパルス応答を比較し、数8の式で求められる2乗誤差和△waveを評価関数とする。具体的には、図5のように、Transmitted wave(送信波)とReceived wave(受信波)に基づき、受信波(Simulation result)の時間軸応答特性の振幅特性、遅延特性を実測値(measurement result)とフィッティングする。インパルス応答は伝搬定数γから逆フーリエ変換(IFFT)した結果と、実測した入力波形との畳み込み演算を行うことで得られる。このように、時間軸応答特性のフィッティングでは、実測した入力波形から算出したインパルス応答と、実測した受信波形を比較する。これによって、伝送線路のみの特性を比較することができ、機器と測定対象の線路を接続するケーブルの影響を取り除くことができる。インパルス応答WIFFT(=y0,y1,・・・,y)は、サンプリング時間をt、サンプリング点数をN、入力波形をz,x,・・・,xとしたとき、次のように算出できる。
Figure 2008116415
Figure 2008116415
ここで、Hkは周波数fkでの伝送線路特性、hkはそのインパルス応答を示す。jは虚数単位である。この算出した結果WIFFTと、実測値Wmeas(=a0、a1、・・・ak)から2乗誤差和△waveを次の数8の式のように計算する。
Figure 2008116415
以上のように求められた周波数特性と時間軸応答特性の両方の評価関数△freqと△waveを最小化することで、周波数領域、時間領域で実測値に基づいた高精度な伝送線路特性が得られる。さらに、この2つの特性間で重み付けを行うことで、フィッティングに対する誤差、ノイズ等の影響を低減することができる。具体的には、フィッティング結果に対して、誤差、ノイズ等の影響が最も小さくなるような特性間の重み付け作業を行う。しかし、この重み付け作業を人の手で行うためには、試行錯誤が必要であり、手間と時間が必要になる。このため、本提案では、フィッティングに多目的最適化手法を適用し、この重み付け作業を自動化した。
3.3 多目的最適化手法を用いたフィッティング
ここでは、3.3.1で多目的最適化手法の概念とその結果得られるパレード最適解について説明したのち、3.3.2では3.2で定義した2つの評価関数に対して多目的最適化を適用するフィッティング手法について提案する。
3.3.1 多目的最適化問題およびパレート最適解
多目的最適化問題とは、複数個の評価関数を同時に最適化する問題である。直感的にも分かるように、一般にはすべての評価関数を同時に最小にすることはできず、ほとんどの場合に単独解が存在しない。しかし、評価関数間に競合的な関係があることが、多目的最適化の本質である。このため、この多目的最適化問題の合理的な解として、パレート最適解と呼ばれるものを考える。パレート解(Pareto-optional Solutions)とは、いずれかの評価関数については必ず他の解よりも優れているような解の集合である。
パレート最適解の例として、2目的最適化問題、
Figure 2008116415
を考える。図6は横軸にf、縦軸にfの値をプロットしたものである。この問題のパレート最適解に対応する(f,f)を、図6中の太線部分として示す。x=0とx=2の間にある解すべては、2つの評価関数間でトレードオフが成立しており、パレート最適解である。たとえば、x=0という解は、fに関しては最適であるが、fに関しては最適ではない。このようなパレート最適解の集合を求めることを、多目的最適化手法と呼ぶ。
3.3.2 多目的最適化を用いたフィッティング手法の提案
3.2で述べた周波数特性と時間軸応答特性の2つの評価関数を用いたフィッティングを行うために、本発明では多目的最適化手法を用いた伝送線路特性のフィッティング手法を提案する。多目的最適化を用いることで、複数の評価関数間での重み付け作業を必要としないフィッティングが可能になり、さらに最終的に得られるパレート最適解の中から、シミュレーションの目的に合わせた最終的な解をユーザが選択できる利点も得られる。
本提案のフィッティングでは、多目的最適化の評価関数として次の2つを用いる。
(1)実測値との周波数特性の誤差△freq
(2)実測値との時間軸応答特性の誤差△wave
多目的最適化を用いたフィッティングによって、これらの2つの誤差を最小化するように、以下に示す伝搬定数γの回路パラメータを調整し、パレート最適解を求める。
本発明で行う伝送線路特性のフィッティングでは、数1の式の伝搬定数γの回路パラメータRse、ω、L、C、tanδを調整する。そこで、これらのパラメータを多目的最適化の6つの調整パラメータparam[0]〜[5]で以下のように表現する。
Figure 2008116415
ここで、L、Cは、実測した特性インピーダンスZと位相特性βから次のように求める。
Figure 2008116415
Figure 2008116415
以上の多目的最適化を用いたフィッティング手法によって、実測した周波数特性、時間軸応答特性から伝搬定数γを決定する。多目的最適化では結果として複数の解候補、つまりパレート最適解が得られるので、この中から最終的に1つの解をユーザがシミュレーションの目的に応じて、選択すればよい。
(モデル化装置)
上記伝送線路特性を決定するモデル化方法の手順をプログラムとして格納および実行するために、装置として記憶装置とI/O装置を備えたマイクロプロセッサを有する演算処理装置、例えば、パーソナルコンピュータ等を用いる。この演算処理装置は、持ち運び可能であるため、実測現場での適切なモデル化処理が可能となる。
本発明では、(1)多目的最適化手法を用いたフィッティングによる伝送線路特性の決定手法の提案、(2)実際のマイクロストリップ線路を用いた提案手法の検証実験の2つを行った。
前者の提案手法では、実測した周波数特性と時間軸応答特性の2つの結果を同時に用いて多目的最適化によるフィッティングを行うことで、それぞれの特性間の重み付け作業を必要とせずに、フィッティングを自動化できた。さらに、得られたパレート解の中からシミュレーションの目的に合わせて最適な伝送線路特性を決定することができた。
後者の実験結果から、最適化の結果として得られたパレート最適解から周波数特性、時間軸応答特性で高精度のシミュレーションが可能なパラメータを決定し、周波数軸、時間軸上で高精度かつ、実測値を用いた高精度のシミュレーションが可能になることを示すことができた。
本発明のモデル化装置は、上記モデル化方法を好ましい形で動作可能にプログラムとして組み込むことができたので、モデル化方法の効果をそのまま達成することができる。
本発明の実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
4.マイクロストリップ線路を用いた提案手法の検証
ここでは、3.で提案した伝送線路特性の決定手法の有効性を検証するために、実際に作製したマイクロストリップ線路を用いて実験を行なった。4.1では実験の条件を述べ、4.2で実験の結果を述べ、その中で得られたパレート最適化の特性について評価した。
4.1 実験条件
図7に作製したマイクロストリップ線路の寸法を示す。作製したマイクロストリップ線路は、特性インピーダンスを50[Ω]、長さ100[cm]である。線路の誘電体にはFR−4(tanδ=0.02)を用い、導体(Conductor)はCuを使用した。
まず、作製したマイクロストリップ線路の周波数特性と時間軸応答特性を測定する。周波数特性は、ネットワークアナライザを用いてS21特性を測定した。時間軸応答特性は、時間幅0.24[ns]のインパルス波形を入力し、マイクロストリップ線路100[cm]の伝送波形をサンプリングした。この結果を用いて、3.で述べた多目的最適化を用いたフィッティング手法によって伝搬定数γを決定した。本発明では、多目的最適化手法として遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm;GA)を用いた代表的な多目的最適化手法であるNSGA−2を用いた。
4.2 実験結果
図8にフィッティングの結果得られたパレート最適解の集合を示す。図8の横軸は周波数特性の実測値とシミュレーション結果との誤差△freq、縦軸は時間軸応答特性についての誤差△waveを示す。
ここで、図8に示すようにパレート最適解を次の3つの領域(A、B、C)にわける。Aは時間軸応答特性の誤差が小さい領域、Bは周波数特性の誤差が小さい領域、CはAとBの中間にあたる領域である。そして、これら3つの領域の中から、代表的な解(パラメータ)a、b、cを1つずつ選択し、それぞれのパラメータについてシミュレーション特性を評価した。このシミュレーションした結果を図9、10に示す。
図9は実測値と、図8のa、b、cの3点のパラメータを用いてシミュレーションした周波数特性を示す。図9からわかるように、b点のパラメータを用いたシミュレーション結果(simulation)が実測値(measured)と比較して最も誤差が小さく、rms誤差は0.120[neper/m]である。これに対して、a点のパラメータを用いたシミュレーション結果は実測値との誤差が最大であり、rms誤差は0.309[neper/m]である。c点のパラメータを用いた結果は、実測値とのrms誤差が0.144[neper/m]である。このc点のシミュレーションでの誤差はノイズレベルと比較して十分に小さく、周波数軸上でシミュレーションする上で問題とならない範囲である。
図10は実測値と、図8のa、b、cの3点のパラメータを用いてシミュレーションした時間軸応答特性を示す。Transmitted wave(送信波)とReceived wave(受信波)のtimes(時間)対Amp(振幅)特性を示す。図10からわかるように、a点のパラメータを用いたシミュレーション結果が実測値と比較して最も誤差が小さく、ms誤差は0.201[mV]であり、実測値にほぼ一致している。これに対して、b点のパラメータを用いたシミュレーション結果は実測値と比較し、遅廷特性のずれが0.3[ns]であり、rms誤差は0.811[mV]である。c点のパラメータを用いた結果は、実測値と比較してrms誤差は0.371[mV]である。図10のシミュレーション結果を見てわかるように、この0.371[mV]のrms誤差は時間軸上のシミュレーションを行う上で十分に小さい。
5.まとめ
4で行ったシミュレーション結果から、次の3つのようなシミュレーションの目的に応じて、図8のA、B、Cの領域を使いわける。これによって、時間軸応答特性と周波数特性の高精度なシミュレーションが実現できる。
・時間領域の特性を扱うシミュレーション
主に時間領域の伝送線路特性を扱うイコライザ等のシミュレーションの場合、時間軸応答特性の誤差が最も小さい図8に示すAの領域のパラメータを使用する。これによって、時間軸上で高精度なシミュレーションが行える。
・周波数領域の特性を扱うシミュレーション
主に周波数領域の伝送線路特性を扱う増幅器等のシミュレーションの場合、周波数特性の誤差が最も小さい図8に示すBの領域のパラメータを使用する。これによって、高精度な周波数特性のシミュレーションが行える。
・時間領域、周波数領域の両方の特性を扱うシミュレーション
この場合には、図8に示すCの領域のパラメータを使用する。Cのパラメータは、時間軸応答特性、周波数特性ともに誤差が十分に小さいため、幅広い高速伝送シミュレーションで使用することが可能である。
加えて、図8に示すa、b、cのような最終的なパラメータを選択する際に、測定条件等を考慮して最終的な解をユーザが選択することで、より信頼性の高い、高精度なシミュレーションが可能になる。例えば、時間軸応答特性の測定結果の方が信頼性が高い場合は、よりAに近い値を選択することで信頼性の高いパラメータが得られる。提案手法に対して、一般的な単目的最適化手法を用いたフィッティングを行った場合には次のような欠点がある。
・重み付けの値によって図8のうちの1点の解しか得られないため、シミュレーションの目的にあった解を最終的に得るためには、重み付けを何度か変更して試行錯誤する必要がある。
・適用するアプリケーションが変わった場合には、また試行錯誤を繰り返してフィッティングをやり直す必要がある。
さらに、本発明では、回路シミュレータでの計算結果を評価関数に追加することで、図1に示した(1)から(3)までの全ての手順が自動化でき、より高精度な伝送線路解析を実現できる。その際のフィッティングにも、多目的最適化を用いた本提案手法は、評価関数の数を選ばず、重み付け作業が不要である点で有効である。
本発明は、EDA(Electronic Design Automation)ツールとしてソフトウェア化が可能である。具体的には、高速なデータ伝送を行うプリント基板の設計や、高速なデータ伝送のための増幅器、イコライザ等のLSI設計用に特化したCAD(computer-aided design)ソフトウェアとして、製品化が可能である。現在、素子間のデータ伝送速度がボトルネックとなり、半導体素子の高周波数化と比較して、伝送システム全体の高速化が遅れている。このボトルネックを解消するために本発明は有効であり、CADや計測器への適用が可能である。
伝送線路シミュレーションフローである。 伝送線路の等価回路モデルである。 周波数特性と時間軸応答特性の2つを同時に用いたフィッティング手法の概略図である。 周波数特性の振幅特性、位相特性のシミュレーション値を実測値とフィッティングする図である。 受信波の時間軸応答特性の振幅特性、遅延特性を実測値とフィッティングさせる図である。 2目的最適化問題のパラメータfを横軸に、fを縦軸にプロットした図である。 マイクロストリップ線路の構成図である。 フィッティングの結果得られたパレート最適解の集合を示す図である。 図8に示す3つ点(a、b、c)での解(パラメータ)を選択し、実測値と、図8のa、b、cの3点のパラメータを用いてシミュレーションした周波数特性を示す。 実測値と、図8のa、b、cの3点のパラメータを用いてシミュレーションした時間軸応答特性を示す。
符号の説明
dxLn インダクタンス成分
dxCn 容量成分
dxGn コンダクタンス成分

Claims (7)

  1. 伝送線路の複数の伝送特性をそれぞれ測定し、伝送線路モデルの計算結果と、前記伝送線路の複数の測定結果とを同時に比較しながらフィッティングを行う伝送線路のモデル化方法において、多目的最適化手法を用いて複数のパレート最適解を求めることを特徴とする伝送線路のモデル化方法。
  2. 前記複数の伝送特性として、周波数特性と時間軸応答特性を測定し、周波数特性のフィッティングと、時間軸応答特性のフィッティングを同時に行うことを特徴とする請求項1記載の伝送線路のモデル化方法。
  3. 前記周波数特性のフィッティングにおいて、伝送線路の特性を実測した特性と伝送線路モデルから計算した伝送特性の結果とを比較し、その振幅特性と位相特性それぞれの誤差が最小となるように伝送線路モデルを調整することを特徴とする請求項2記載の伝送線路のモデル化方法。
  4. 前記時間軸応答特性のフィッティングにおいて、インパルス波形を伝送線路に通して実測した受信波形と、伝送線路モデルから算出したインパルス応答波形の誤差を求め、その誤差が最小となるように伝送線路モデルを調整することを特徴とする請求項2記載の伝送線路のモデル化方法。
  5. 前記伝送線路モデルとして、表皮効果の周波数特性を考慮した伝搬定数γを用いることを特徴とする請求項1記載の伝送線路のモデル化方法。
  6. 前記多目的最適化手法として、遺伝的アルゴリズムを用いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の伝送線路のモデル化方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項記載のモデル化方法を動作可能にプログラムとして組み込んだことを特徴とするモデル化装置。
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