JP2008115973A - スタンド構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】底面に弾性体が配置されたスタンドにおいて、大型ディスプレイのような重量の大きな対象物をスタンド上に載置する際に、ディスプレイ部とスタンドとの投影面内重心位置が一致しないように載置した場合であっても、弾性体の接地、及びスタンドとそれに載置された対象物全体の水平性を保持し、設置後の安定性を低減させないスタンドを提供する。
【解決方法】対象物の投影面内重心位置に近い弾性体の縦弾性係数が、対象物の投影面内重心位置から遠い弾性体の縦弾性係数よりも大きくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器などの対象物を載置するスタンドに関する。
従来の据え置き型表示装置は、ディスプレイ部の重心位置とスタンドの重心位置とを同一平面上に投影した投影面内重心位置が一致するように、ディスプレイ部をスタンド上に配置している。これは、据え置き型表示装置の設置後の安定性を確保するためである。しかし、近年では需要者の購買意欲を増進させるために据え置き型表示装置の意匠性を優先する結果、ディスプレイ部とスタンドとの投影面内重心位置が必ずしも一致しないものが増えている。しかし、このような据え置き型表示装置は転倒などを起こしかねないという問題を伴う。特に、最近の表示装置は大型化の傾向にあるが、当該問題は、載置するディスプレイ部が大型化するほど、またディスプレイ部の重心位置が高くなるほど、顕在化してくる。
そこで、意匠性を確保しつつ、据え置き型表示装置の安定性を確保するために多くの発明が開示されている。例えば、特許文献1は、薄型表示装置の転倒防止を図り、また傾斜面への設置を可能とするために、スタンドのベース部にベース部底面と平行にスライドして出没可能な補助ベース板を設けた発明である。また、特許文献2は、薄型表示装置を支持するスタンドにおいて、設置環境に応じてスタンド底面部の一部を後方に延長することで奥行き寸法を調整可能にして薄型表示装置を安定に支持する発明である。
ところで、前記スタンドの底面には、設置する面への傷付き防止、あるいはスタンド自身のすべり防止のために、通常、ゴム製やウレタンフォーム製などの弾性体が数箇所当接されている。このようなスタンドの底面に配置される弾性体は、一般に同一材質で構成されており、原則としていずれも均一な厚さ(高さ)を有している。ここで、前述のようにディスプレイ部とスタンドとの投影面内重心位置を不一致にした場合、スタンド底面の各弾性体には不均一な荷重が掛かる。すなわち、ディスプレイ部の投影面内重心位置に近いスタンド底面の弾性体には、他の弾性体よりも大きな荷重が掛かることになる。その結果、それぞれの弾性体の高さが圧縮圧の差によって不均一化し、据え置き型表示装置全体が設置する面に対して傾いてしまうという問題が発生する。
図8を用いて、当該現象を具体的に説明する。図8は、従来の据え置き型表示装置(0800)の側方図であり、(a)は、設置した直後の据え置き型表示装置の状態を、また(b)は、(a)の状態から時間経過した状態を示している。当該据え置き型表示装置(0800)では、(a)の状態時であっても、スタンド(0801)の重心位置Sと、ディスプレイ部(0802)の重心位置Dを同一平面(0803:ここでは設置する面として示す。)に投影したそれぞれの投影面内重心位置PS、PDが一致しない。それゆえ、スタンド底面に配置された弾性体E1、E2、E3には異なる荷重が掛かる。図8の場合であれば、ディスプレイ部(0802)直下近くのスタンド(0801)底面周辺に配置された弾性体E3に、最も大きな荷重が掛かることとなる。その結果、弾性体E3は他の弾性体E1、E2よりも圧縮されて、大きく歪んでしまう。またそれに伴い、据え置き型表示装置(0800)は設置する面(0803)に対して弾性体E3側に傾く。場合によっては、(b)で示すように弾性体E3が力点、弾性体E2が支点となり、ディスプレイ部(0802)の投影面内重心位置から遠い位置に配置された弾性体E1が、設置する面(0803)から浮き上がってしまうという問題も発生する。
さらに、このような据え置き型表示装置(0800)の設置する面(0803)に対する傾斜は、当該据え置き型表示装置(0800)の不安定性を一層促進する。なぜなら、スタンド(0801)の投影面内重心位置PSとディスプレイ部(0802)の投影面内重心位置PD間の距離Lが大きくなるためである。具体的には、(b)で示すように設置する面(0803)に対して据え置き型表示装置(0800)が傾くと、それに伴いディスプレイ部(0802)の重心位置Dが据え置き型表示装置後方側に移動する(新たな重心位置DをD’とする)。それによって、投影面内重心位置PDが同じ後方側に移動する結果、ディスプレイ部(0802)の新たな投影面内重心位置PD’との距離L2は(a)における距離L1よりも大きくなる。この傾向は、設置する面からディスプレイ部(0802)の重心位置Dまでの距離Hが、高いほど顕著となる。前述のように、据え置き型表示装置は、当該距離Lが0のときに最も安定しており、Lの値が大きくなるほど不安定化する。このように、設置後の据え置き型表示装置において水平性が失われることによって、当該据え置き型表示装置の不安定性度が増大する。
特開2000−47599 特開2001−34179
本発明は、底面に弾性体が配置されたスタンドにおいて、大型ディスプレイのような重量の大きな対象物をスタンド上に載置する際に、ディスプレイ部とスタンドとの投影面内重心位置が一致しないように載置した場合であっても、弾性体の接地、及びスタンドとそれに載置された対象物全体の水平性を保持し、設置後の安定性を低減させないスタンドを提供するものである。
上記課題を解決するために、本願の発明は以下に示すスタンドを提供する。
第一の発明は、接地面に弾性体を配置した対象物載置のためのスタンドであって、スタンド接地面の重心位置が載置状態の対象物のスタンド接地面への投影面内重心位置と異なる位置であり、対象物の投影面内重心位置に近い弾性体の縦弾性係数が、対象物の投影面内重心位置から遠い弾性体の縦弾性係数よりも大きいスタンドに関するものである。
第二の発明は、スタンド接地面は、上底及び/又は下底が凹状線で構成される略台形であることを特徴とする第一の発明に記載のスタンドに関するものである。
第三の発明は、スタンドの底部を構成するスタンドベース部は薄箱状であり、薄箱状のスタンドベース部の底面は金属板で構成されるとともに底面側から見て対象物の投影面内重心位置周辺にはプレス成形された凹状部を有することを特徴とする第一の発明又は第二の発明に記載のスタンドに関するものである。
第四の発明は、弾性体がバネ及び/又は気体封入体であることを特徴とする第一の発明から第三の発明に記載のスタンドに関するものである。
以上のような構成をとる本願発明のスタンドによれば、大型ディスプレイのような重量の大きな対象物をスタンド上に、それぞれの投影面内重心位置が一致しないように載置した場合であっても、対象物とスタンド全体の安定性と水平性を保持することができる。また、弾性体の接地を確保することで、設置する面上の多少の凹凸を吸収し、一部の弾性体が設置する面から浮き上がること防ぐことができる。
以下に図を用いて前記発明を実施するための最良の形態について説明をする。ただし、本願の発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。なお、本実施形態は請求項1から4に関する。
<概要>
本実施形態のスタンドは、スタンド接地面の重心位置が載置状態の対象物のスタンド接地面への投影面内重心位置と異なる位置であり、対象物の投影面内重心位置に近い弾性体の縦弾性係数が、対象物の投影面内重心位置から遠い弾性体の縦弾性体係数よりも大きいことを特徴とする。
図1は本実施形態のスタンド(0101)の実施の一例であり、対象物としてディスプレイ(0102)が載置されている場合の側方図を示している。この図で示すように、スタンドの重心位置Sのスタンド接地面への投影面内重心位置であるPSは、ディスプレイの重心位置Dのスタンド接地面(0104:接地面0103とは異なる概念であり、これについては後述する。)への投影面内重心位置であるPDとは異なる位置にある。本実施形態のスタンドは、接地面(0103)に配置された弾性体e1、e2、e3の各縦弾性係数がPDに近いものほど大きいことを特徴とする。すなわち、本実施形態のスタンドは、弾性体e1、e2、e3の縦弾性係数をそれぞれE1、E2、E3とするとき、E1<E2<E3の関係にある。これによって、スタンド上に不均一な荷重を掛けてもスタンドを水平保持することができる。
<構成>
本実施形態のスタンドは、接地面に弾性体を配置した対象物載置のためのスタンドであって、スタンド接地面の重心位置が載置状態の対象物のスタンド接地面への投影面内重心位置と異なる位置にある場合、接地面に配置された弾性体の縦弾性係数が、対象物の投影面内重心位置に近いほど大きくなるように弾性体を配置することを特徴とする。以下、本実施形態のスタンドにおける構成について以下で説明する。
「スタンド」とは、対象物を載置するための台である。「対象物」については、後述する。また、本発明でいう「載置」とは、対象物をスタンドの上に置くことに留まらず、対象物をスタンドに掛止するなど、広く支え止めることを意味する。スタンドを構成する構造部材は、対象物の載置によっても変形しない、又は破壊されない程度の機械的強度を有する必要がある。対象物を安定した状態で支持するためである。当該構造部材としては、スタンドの底部を構成するスタンドベース部の支持部材や、スタンドの支柱を構成するスタンドピラー部(又はスタンドネック部)の支持部材などが挙げられる。このような構造部材の材質は、金属、又はFRP(繊維強化プラスチック)などであることが好ましい。これらの素材は、機械的強度が高いからである。特にスタンドベース部の支持部材は、金属製であることが好ましい。設置後の安定上、ある程度の重量を有する方がよいためである。本発明のスタンドは、対象物と分離可能な独立したものであってもよいし、ネジ止めなどによって対象物と一体化されたものであってもよい。ただし、スタンドと対象物とが独立な場合には、スタンド上における対象物の載置位置は、対象物の重量に応じて所定の範囲に予め特定されているものとする。本発明の機能と効果を担保するためである。スタンド本体の形状は、対象物を載置可能であれば特に限定しない。例えば、箱状、平板状、平板と支柱、若しくは薄箱と支柱の組み合わせが挙げられる。
「対象物」とは、スタンドに載置する物である。対象物の種類は、特定の場所に設置して利用する電子機器であることが好ましい。例えば、表示装置、計算機、プリンタ、洗濯機、冷蔵庫が挙げられる。画面が20インチ(20型)を超える大型表示装置などは、重量が大きく、重心位置も高くなるため、対象物として特に好ましい。当該対象物の重量の下限は、載置によってスタンドの接地面に配置される弾性体に対して所定の圧縮荷重を加えることのできる程度あればよい。ここでいう「所定の」とは、少なくとも弾性体が歪む(変形する)程度のという意味である。また、上限は後述する弾性体の弾性限界を超えない程度であればよい。本発明のスタンドの場合には、おおむね10kg〜200kgの範囲が想定される。
本実施形態のスタンドは、弾性体の配置と当該弾性体の縦弾性係数に特徴を有する。すなわち、本実施形態のスタンドは、スタンド接地面の重心位置が載置状態の対象物のスタンド接地面への投影面内重心位置と異なる位置であるとき、対象物の投影面内重心位置に近い弾性体の縦弾性係数が、対象物の投影面内重心位置から遠い弾性体の縦弾性係数よりも大きくなるように弾性体を配置している。
本発明で言う「接地面」とは、スタンドを設置する板床や机上等の設置する面と向かい合うスタンド側の底面をいう。当該底面が一の平面内にある場合には、接地面は一つに定まる。しかし、スタンドの底面の形状によっては、接地面が複数ある場合もありうる。図2を例に挙げて接地面が複数ある場合について説明する。この図の(a)は、スタンド(0201)を斜め上方方向から見た図であり、(b)は、(a)のスタンドベース部(0202)を線X−X’を通る垂直面で切断した時に、矢印Y方向から見た断面図である。矢印Z方向が、設置する面と向かい合う方向となる。この図で示すスタンドは、底面に凹凸が設けられている。この場合、設置する面と向かい合う底面は、P1、P2、P3(いずれも図2(b)で示す破線を通り、Z方向と直行する面)となる。したがって、このような場合、接地面は当該3面の全てが該当する。
「弾性体」とは、外力によって変形し、当該外力を除くことで元の形状に復元する性質を有した物である。例えば、ウレタンフォーム、ゴム、気体封入体、バネ、又はそれらの組み合わせが該当する。弾性体はスタンドとそれに戴置される対象物を設置時に支持し、かつ緩衝材として機能する。また、設置する面やスタンド接地面の傷付き防止材、そしてスタンドのすべり防止材としても機能する。本実施形態の弾性体は、それらの機能を担保しつつ、さらに設置時にスタンドとそれに戴置される対象物を水平状態に保持する機能を有する。対象物が薄型大画面表示装置のように大型で重量がある場合には、弾性体は気体封入体(ただし、圧縮気体を硬質ゴムに封入するなどして後述する縦弾性係数を大きくしたもの)やバネが好ましい。大荷重に対しても本実施形態における弾性体の機能と効果を担保でき、また、設置する面に凹凸がある場合にも、多少であれば吸収できるからである。バネは圧縮バネであることが好ましい。本実施形態のスタンドは上部から圧縮荷重が加わるからである。また、設置する面側のバネの端部にはゴムやウレタンフォームなどを配置することが望ましい。設置する面への傷付き防止、及びすべり防止のためである。さらに、バネを使用する場合は、当該バネの周囲を変形と復元の容易な軟質ゴムや軟質プラスチックなどによって被覆することが好ましい。バネが露出した状態では、外観品位が損なわれるからである。ここでいう軟質ゴムや軟質プラスチックは、例えば、シリコンラバーや合成ゴム、ポリエチレンのうち弾性率が小さいものが該当する。「気体封入体」は、内部に気体を封入しており、それ自身が少なくとも垂直方向に対して弾性を有している物である。例えば、ゴムに気体を封入した物、シリンダとピストンから構成される物が該当する。なお、本実施形態で使用する弾性体は、対象物の載置による荷重に対して原則として弾性限界点を超えないことを条件とする。弾性限界点を超えた場合、本発明の効果を担保できないからである。弾性限界点とは、荷重の増加と弾性体の伸び若しくは縮みが比例する比例限界点をいい、当該限界点を超えると弾性体は塑性変形を起こして元の形状に復元できなくなる。
接地面に配置される弾性体の数は問わない。一の弾性体が接地面に配置される場合、当該接地面の配置位置によって異なる縦弾性係数を保持させるためには、例えば、袋状のゴムシートの内部に仕切りを入れ、対象物の配置位置によって所望の縦弾性係数となるように、各区画に封入する気体圧力を調整すればよい。また、複数の弾性体を配置する一例としては、図3で示すように、表示装置(0301)を載置したスタンド(0302)が複数の脚(0303)からなる場合が挙げられる。この図の場合には、各脚の接地面(0304)に弾性体が設置される。このように、各弾性体の材質は異なっていても構わない。それぞれの弾性体が適切な弾性係数を有していれば、弾性体の材質を問わず本発明の効果を得ることができるからである。例えば、一の弾性体にはゴムを使用し、他の弾性体はバネを用いる場合が挙げられる。
「スタンド接地面」とは、接地面に配置された弾性体の底面を含む仮想平面上に、スタンド底面である接地面が投影された面をいう。弾性体の底面とは、弾性体が設置する面と直接接する面をいう。スタンド接地面は、当該仮想平面によって一つに決まるため、前記「接地面」とはその概念において異なる。弾性体が複数あるときには、スタンド接地面は、スタンドが平らな設置する面に設置された際に各弾性体の底面を含む仮想平面上に接地面が投影された面となる。図4を例に挙げてスタンド接地面について具体的に説明をする。図4(a)は、接地面(0402)に複数の弾性体(0403)を配置したスタンド(0401)の側方図である。スタンド(0401)が平らな置面に設置されたと仮定するとき、各弾性体の底面を含む一の平面(0404)がスタンド接地面を含む仮想平面に該当する。(b)は、スタンド(0401)を斜め上方方向から見た図と、前記仮想平面(0402)とをわかりやすいように分離して示した図である。このように、スタンド接地面(0405)は、当該スタンドの全接地面の形状が当該仮想平面(0402)上に投影された形状を有する面となる。
スタンド接地面の形状は、特に限定しない。例えば、矩形状又は略矩形状、楕円形又は円形状、台形又は略台形状が挙げられる。特に、図5(a)に示すようなスタンド(0501)であって、スタンド接地面の形状が図5(b)に示すような上底及び/又は下底が凹状線で構成される略台形である場合には、後述するスタンド接地面の重心位置が載置状態の対象物のスタンド接地面への投影面内重心位置と異なり易いことから、本実施形態の趣旨に即するため好ましい。
「スタンド接地面の重心位置」とは、スタンド接地面における面内重心位置をいう。
「載置状態の対象物のスタンド接地面への投影面内重心位置」とは、載置状態にあるときに対象物の重心をスタンド接地面に対して垂直に投影した位置をいう。
「スタンド接地面の重心位置が載置状態の対象物のスタンド接地面への投影面内重心位置と異なる位置である」とは、スタンド接地面の面内重心位置と、当該スタンドに戴置した対象物の投影面内重心位置とが一致しないことをいう。当該構成要件は、本実施形態に係るスタンドの前提となる必須要件である。スタンド接地面の重心位置は、スタンドの重心位置をスタンド接地面上に投影させた投影面内重心位置にほぼ一致する。そこで、本明細書では、スタンド接地面の重心位置をスタンドの重心位置をスタンド接地面上に投影させた投影面内重心位置としている。載置状態の対象物のスタンド接地面への投影面内重心位置がスタンド接地面の重心位置から離れるほど、スタンド及びそれに載置した対象物に働く回転モーメントが増大し、スタンド及びそれに載置した対象物の転倒度が増すこととなる。
「縦弾性係数」(E:modulus of elasticity)は、ヤング率ともいい、弾性範囲内で応力と歪みとの関係から求められる定数である。すなわち、ある材料に垂直方向の荷重(応力σ)を加えたとき、弾性限界点を超えない範囲(弾性範囲)においては、フックの法則により応力σと伸び・縮み(歪みε)との間で比例関係σ=Eεが成り立つが、そのときの比例定数Eが縦弾性係数に該当する。ε=σ/Eで表されるように、縦弾性係数Eが大きいほど、同一荷重に対してその材料の伸び・縮みが小さくなる。つまり、硬い材料であることを意味する。
「対象物の投影面内重心位置に近い弾性体の縦弾性係数が、対象物の投影面内重心位置から遠い弾性体の縦弾性係数よりも大きい」とは、対象物の投影面内重心位置に近いほど配置される弾性体の縦弾性係数が大きいことをいう。つまり、スタンド接地面において、大きな荷重が掛かる位置ほど硬い弾性体を配置することをいう。大荷重が掛かる位置に配置された弾性体が他の弾性体よりも歪むことを抑えるためである。これにより、対象物の載置によって配置された弾性体の一部が極端に歪むことや、それに伴い他の弾性体が設置する面から浮上することを防ぐことができる。
「近い」とは、対象物の投影面内重心位置、若しくはそれに近接することを意味する。ここで、「近い」とした理由について、以下で説明をする。スタンド接地面の重心位置と載置状態の対象物のスタンド接地面への投影面内重心位置とが異なる場合、スタンドと対象物からなる全体の投影面内重心位置は、スタンド接地面内において前記二つの投影面内重心位置とは異なる位置に存在する。当該全体の投影面内重心位置に対応する接地面に最大縦弾性係数を有する弾性体を配し、当該全体の投影面内重心位置よりも遠いほど縦弾性係数を小さくした弾性体を配することが、本実施形態の目的である。しかし、全体の投影面内重心位置は対象物の載置位置や対象物の重量によって左右されるため、載置位置や対象物の重量に応じてその都度算出しなければならない。これは、スタンド上に対象物を載置する組み立て施工上、非効率的である。ところで、本実施形態ではスタンド上に載置する対象物が主に重量の大きな大型の電子機器であることを想定しているため、対象物の重量はスタンド自体の重量と比較すると十分に大きい。それ故、全体の投影面内重心位置は対象物のスタンド接地面への投影面内重心位置に近接する。つまり、全体の投影面内重心位置は、対象物の投影面内重心位置近傍に含まれる。そこで、本実施形態では全体の投影面内重心位置、若しくはそれに近似する位置として「近い」という概念を用いている。対象物の投影面内重心位置は、スタンド上での載置位置を特定することによって決まり、載置する対象物の重量が変化してもその位置は原則変わらない。それ故、対象物の投影面内重心位置に近いに縦弾性係数が大きな弾性体を配置すればよいことから、スタンドと対象物との組み立て施工上も便利である。
本実施形態は、前述のように対象物の投影面内重心位置に近い弾性体の縦弾性係数は大きく、逆に遠くなるほど小さくなるように配置されることを特徴とする。ただし、上方からの荷重を実質的に支持する主要な二つの弾性体間にそれらの弾性体よりも縦弾性係数の小さい弾性体を配置する場合には、この限りではない。当該二つの弾性体間に配置される弾性体は付加的に配置されているに過ぎず、除去可能な配置である。したがって、そのような配置は本発明と実質的に同一とする。例えば、対象物の投影面内重心位置から1の距離にある弾性体Aの縦弾性係数を5、対象物の投影面内重心位置から4の距離にある弾性体Bの縦弾性係数を3とするとき、AとBの間に位置し、対象物の投影面内重心位置から3の距離にある弾性体Cの縦弾性係数が1であり、Cが除去可能な場合が該当する。
配置される弾性体の縦弾性係数の大小関係は、スタンドに載置する対象物の載置位置が特定されれば、対象物の投影面内重心位置が定まることから決定できる。図6を用いて当該弾性体の配置と縦弾性係数の大小関係について具体的に説明をする。この図は本実施形態のスタンド(0601)を底面から見たときの図である。この図の対象物の投影面内重心位置はPDとする。PDから接地面に配置された弾性体e1、e2、e3、e4、e5、e6までの距離を、それぞれL1、L2、L3、L4、L5、L6とする。各距離の関係がL1<L2<L3=L4<L5=L6にあるとき、弾性体e1、e2、e3、e4、e5、e6のそれぞれの縦弾性係数E1、E2、E3、E4、E5、E6の関係は、おおむねE1>E2>E3≒E4>E5≒E6となる。PDから接地面に配置された弾性体までの距離Lが等しい場合には、それらの弾性体の縦弾性係数は等しくすることが望ましいが、それぞれの縦弾性係数は、遊びを含む多少の幅を有していてもよいことから、それぞれが近似値であればよい。
ところで、対象物の投影面内重心位置に掛かる荷重が非常に大きな場合であって、その投影面内重心位置に近い位置に配置された弾性体が一つしかない場合、当該弾性体は、スタンド及び対象物の設置の際などに一時的にその弾性限度を超えてしまうことが考えられる。この場合、弾性体の破壊若しくは可塑変形が生じ、本発明の効果を担保することができない。そこで、当該問題を回避するためにスタンドベース部の底面を、底面側から見て対象物の投影面内重心位置周辺にはプレス成形された凹状部を有する構造にするとよい。当該構造によって、対象物の投影面内重心位置に掛かる荷重を周辺の接地面に分散することができる。図7で当該構造の一例について説明する。この図の(a)は、スタンドをスタンドベース部(0701)の底面側から見た図である。また、(b)は、(a)のスタンドを線X−X’を通る垂直面で切断した時に、矢印Y方向から見た側方図である。この図で示すスタンドベース部(0701)は薄箱状(0704)であり、その底面が金属板(0705)で構成されるとともに底面側から見て対象物の投影面内重心位置PD周辺にプレス成形された凹状部を(0702)有している。このような構造を有するスタンドベース部は、上方からPDへ掛かる荷重を周辺の接地面に配置された複数の弾性体(0703)に分散することができる。このように、大重量の対象物を際置する場合には一の弾性体に大荷重が集中しないようなスタンドの底面構造にすることで、各弾性体がその弾性限界を超えないようにすることができる。
各位置に配置される弾性体の縦弾性係数をどの程度にするかは、それぞれの弾性体の接地面積、各弾性体が配置される位置に加わる荷重、そしてある位置に配置される弾性体の縦弾性係数によって定まる。今、対象物の投影面内重心位置に近い弾性体をα1、遠い弾性体をα2とし、それぞれの断面積をS1、S2とする。また、α1、α2の縦弾性係数をそれぞれE1、E2、ひずみをそれぞれε1、ε2とするとき、α1に加わる荷重をF1、α2に加わる荷重をF2とすると、σ=F/S=E×εより、E1=F1/S1×ε1、及びE2=F2/S2×ε2となる。ここで、本願発明のスタンドは、対象物を載置した状態でのスタンドが水平状態でなければならない。したがって、接地面が一の平面からなり、かつ設置前の各弾性体の高さ(厚さ)が等しい場合には、当該スタンドに対象物を載置した時のε1とε2は等しい必要がある。したがって、ε1=F1/S1×E1=F2/S2×E2=ε2の関係式が成り立つ。ここでα1とα2の断面積Sが等しい(S1=S2)と仮定すると、F1/E1=F2/E2からE1=E2×F1/F2となる。よって、弾性体を2点に配置する場合、各点に上方から加わる荷重と一方の弾性体の縦弾性係数が定まれば、他方の弾性体の縦弾性係数を算出できる。ただし、実際に配置する弾性体の縦弾性係数は、上記方法で算出される値に近似した値であればよい。設置する面が有する微小な凹凸を弾性体によって吸収させるためには、前述のように弾性体に多少の遊びを持たせた方がよいからである。
スタンドの実施の一例を示した図 一のスタンドに接地面が複数ある場合を示した図 複数の弾性体を接地面に配置する場合を示した図 スタンド接地面について説明をする図 スタンド接地面の形状の一例を示した図 本実施形態の弾性体の配置を説明する図 投影面内重心位置に掛かる荷重を周辺の接地面に分散させるスタンドベース部の底面構造を説明する図 従来のスタンドにおける問題を説明する図
符号の説明
0101 スタンド
0102 ディスプレイ
D ディスプレイ重心位置
S スタンド重心位置
PD ディスプレイの投影面内重心位置
PS スタンドの投影面内重心位置
e1、e2、e3 弾性体

Claims (4)

  1. 接地面に弾性体を配置した対象物載置のためのスタンドであって、
    スタンド接地面の重心位置が載置状態の対象物のスタンド接地面への投影面内重心位置と異なる位置であり、
    対象物の投影面内重心位置に近い弾性体の縦弾性係数が、対象物の投影面内重心位置から遠い弾性体の縦弾性係数よりも大きいスタンド。
  2. スタンド接地面は、上底及び/又は下底が凹状線で構成される略台形である請求項1に記載のスタンド。
  3. スタンドの底部を構成するスタンドベース部は薄箱状であり、薄箱状のスタンドベース部の底面は金属板で構成されるとともに底面側から見て対象物の投影面内重心位置周辺にはプレス成形された凹状部を有する請求項1又は2に記載のスタンド。
  4. 弾性体は、バネ及び/又は気体封入体である請求項1から3のいずれか一に記載のスタンド。
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