JP2008115888A - 軸受け機構およびそれを備える光ピックアップ装置ならびに情報記録再生装置 - Google Patents

軸受け機構およびそれを備える光ピックアップ装置ならびに情報記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 含有軸受け部材がこの含有軸受け部材を取り付ける取付部から抜け外れるおそれがない軸受け機構およびそれを備える光ピックアップ装置ならびに情報記録再生装置を提供する。
【解決手段】 軸受け機構10では、含油軸受け部材39は、軸受け取付部38に螺合して取り付けられるので、移動方向Mにおいて含油軸受け部材39と軸受け取付部38との相対的な変位を防止することができ、含油軸受け部材39および軸受け取付部38を形成する各材料の線膨張係数が異なっており各部品の寸法が、環境変化に伴って変化してしまったとしても、含油軸受け部材39が軸受け取付部38から抜け外れるおそれがない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、軸受け機構およびそれを備える光ピックアップ装置ならびに情報記録再生装置に関する。
図9は、従来技術の軸受け機構1の分解斜視図であり、図10は軸受け機構1の断面図である。図11は、軸受け取付部であるハウジング2に軸受け部材3を取り付ける様子を示す図である。
軸受け機構1は、貫通孔4が形成されるハウジング2とハウジング2の前記貫通孔4に厚入される含油軸受け部材3とを含んで構成される。貫通孔4に臨むハウジング2の内径を、含油軸受け部材3の外径よりもわずかに小さく形成しておき、圧入治具5を用いて含油軸受け部材3をハウジング2の貫通孔4に圧入する。
図11を参照して、所定の間隔をあけて形成される2つの貫通孔4a,4bのそれぞれに、含油軸受け部材3を圧入する場合について説明する。まず圧入冶具5のうち下部に設けられる下部冶具5aに第1の含油軸受け部材3aを載置し、次にハウジング2を載置し、次に、ハウジング2に第2の含油軸受け部材3bを載置し、圧入冶具のうち上部に設けられる上部冶具5bを下方に移動させて、下部冶具5aと上部冶具5bとによって第1および第2の含油軸受け部材3a,3bならびにハウジング2を挟圧することによって、第1および第2の含油軸受け部材3a,3bを貫通孔4a,4bにそれぞれ圧入する。
下部冶具5aには、第1の含油軸受け部材3aを位置決めするために凸部6aが形成され、上部冶具5aには、第2の含油軸受け部材3bを位置決めするために凸部6bが形成される。この凸部6a,6bは、貫通孔4a,4bにそれぞれ挿入され、下部冶具5aおよび上部冶具5aのうち凸部6a,6bを除く部分が、ハウジング2に当接し、凸部6a,6bの貫通孔4a,4bに挿入される挿入寸法を選択することによって、第1および第2の含油軸受け部材3a,3bのハウジング2に対する相対位置を決めている。
このような軸受け機構1では、第1および第2の含油軸受け部材3a,3bの外径の仕上がり寸法と、貫通孔4a,4bに臨む部分の内径の寸法とによって、圧入強度を調整している。
第1および第2の含油軸受け部材3a,3bは、オイルを含んでおり、第1および第2の含油軸受け部材3a,3bが取り付けられたハウジング2が動くたびにオイルがにじみ出る。これによってハウジング2を、第1および第2の含油軸受け部材3a,3bを挿通する棒状部材に沿ってスムーズに動かすことができる(たとえば特許文献1および2参照)。また第1および第2の含油軸受け部材3a,3bからオイルがにじみ出ることによって、前記棒状部材が錆難くなっている。
実開平5−90652号公報 特開平6−251510号公報
従来の技術では、第1および第2の含油軸受け部材3a,3bをハウジング2に圧入することによって取り付けているので、ハウジング2から第1および第2の含油軸受け部材3a,3bが抜けてしまうおそれがある。この原因は、ハウジング2の第1および第2の含油軸受け部材3a,3bが圧入される貫通孔4a,4bに臨む部分の内径寸法、または、第1および第2の含油軸受け部材3a,3bの外径寸法の精度が高くないと圧入強度が緩くなったり、ハウジング2と第1および第2の含油軸受け部材3a,3bを形成する各材料の線膨張係数の違いによって各部品の寸法が、環境変化に伴って変化してしまい圧入強度が緩くなったりするなどが考えられる。
したがって本発明の目的は、含有軸受け部材がこの含有軸受け部材を取り付ける取付部から抜け外れるおそれがない軸受け機構およびそれを備える光ピックアップ装置ならびに情報記録再生装置を提供することである。
本発明は、多孔質体に潤滑剤を含浸させて成り、外周面部に雄ねじ部が形成される略円筒形状の含油軸受け部材と、
貫通孔が形成され、前記貫通孔に臨む内周面部に雌ねじ部が形成され、前記含油軸受け部材が螺合する軸受け取付部とを含むことを特徴とする軸受け機構である。
また本発明は、前記含油軸受け部材の軸線方向の端部には、係合工具を係合させて前記軸線まわりに係合工具を回動させることによって、前記含油軸受け部材を螺進および螺退させるための被係合部が形成されることを特徴とする。
また本発明は、前記軸受け取付部は、合成樹脂材料によって形成されることを特徴とする。
また本発明は、多孔質体に潤滑剤を含浸させて成り、略円筒形状を有する含油軸受け部材と、
合成樹脂材料によって形成され、貫通孔が形成され、前記貫通孔に前記含油軸受け部材の一部が挿入される軸受け取付部と、
前記軸受け取付部と一体形成され、含油軸受け部材を係合する弾性変形可能な係合片とを含み、
前記含油軸受け部材は、
前記貫通孔に挿入される部分を除く残余の部分に、軸線方向の一端部が軸受け取付部に接触する接触部を有し、
前記係合片は、
前記軸線に関して対称となる位置に設けられ、前記接触部の、前記軸線方向の他方部に接触する係合爪を有することを特徴とする軸受け機構である。
また本発明は、前記軸受け取付部は、前記含油軸受け部材の挿入方向の下流側に、前記含油軸受け部材の挿入方向への移動を規制するストッパ部を備えることを特徴とする。
また本発明は、前記含油軸受け部材の外周面部に潤滑剤が貯留される溝部が形成されることを特徴とする。
また本発明は、前記いずれか1つに記載の軸受け機構を備えることを特徴とする光ピックアップ装置である。
また本発明は、前記光ピックアップ装置を含むことを特徴とする情報記録再生装置である。
本発明によれば、含油軸受け部材は、軸受け取付部に螺合して取り付けられるので、軸線方向において含油軸受け部材と軸受け取付部との相対的な変位を防止することができ、含油軸受け部材および軸受け取付部を形成する各材料の線膨張係数が異なっており各部品の寸法が、環境変化に伴って変化してしまったとしても、含油軸受け部材が軸受け取付部から抜け外れるおそれがない。
また含油軸受け部材を軸受け取付部に圧入によって取り付ける必要が無くなるので、従来の技術において必要であった大掛かりな圧入冶具が不要となり、たとえば製造時に圧入冶具によって作業者が手指を挟まれてしまうといったトラブルがない。
また本発明によれば、被係合部に係合工具を係合させて前記軸線まわりに係合工具を回動させることによって、前記含油軸受け部材を螺進および螺退させることができ、係合工具によって軸受け取付部に含油軸受け部材を容易に取り付けることができる。
また本発明によれば、軸受け取付部が、合成樹脂材料によって形成されるので、金属材料によって形成する場合と比較して、軽量に形成することができ、かつ製造が容易であって、安価に形成することができる。
また本発明によれば、含油軸受け部材がその一部を軸受け取付部の貫通孔に挿入させた状態で、記貫通孔に挿入される部分を除く残余の部分に設けられる接触部は、軸線方向の一端部が軸受け取付部に接触し、他端部が係合爪に接触する。これによって、軸線方向において含油軸受け部材と軸受け取付部との相対的な変位を防止することができ、含油軸受け部材および軸受け取付部を形成する各材料の線膨張係数が異なっており各部品の寸法が、環境変化に伴って変化してしまったとしても、含油軸受け部材が軸受け取付部から抜け外れるおそれがない。
また係合片が、軸受け取付部と一体形成され、すなわち合成樹脂によって形成されるので、金属材料によって形成する場合と比較して、軽量に形成することができ、かつ製造が容易であって、安価に形成することができる。また係合片は、弾性変形可能であるので、含油軸受け部材を軸受け取付部に取り付けるときに、係合片を弾性変形させることによって、容易に取り付けることができる。
さらに係合爪は、前記軸線に関して対称となる位置に設けられるので、含油軸受け部材の軸線が、含油軸受け部材が挿入される貫通孔に臨む内周面を含む円筒面の軸線に関して傾斜してしまうことが防止することができ、軸受け取付部を、含油軸受け部材を挿通する軸部材に沿って安定して移動させることができる。
また本発明によれば、軸受け取付部は、含油軸受け部材の挿入方向の下流側に、含油軸受け部材の挿入方向への移動を規制するストッパ部を有するので、含油軸受け部材を軸受け取付部に取り付けるときに、含油軸受け部材をストッパ部に当接させて含油軸受け部材の位置決めすることができる。これによって、軸受け取付部と含油軸受け部材との相対的な位置を揃えることができ、大量生産しても品質を揃えることができる。
また本発明によれば、含油軸受け部材の外周面部に潤滑剤が貯留される溝部が形成されているので、多孔質体の孔を通じて潤滑剤が含油軸受け部材の内周面ににじみ出て、含油軸受け部材と、この含油軸受け部材に挿通される軸部材との摺接がスムーズに行うことができる。潤滑剤が無くなると、含油軸受け部材の動きが悪くなり、錆が発生する原因になってしまうが、前記溝部を設けることによって、従来の技術の含油軸受け部材よりも長い期間にわたって潤滑油をにじみ出すので、メンテナンスサイクルをより長くして、メンテナンスの頻度を低減することができる。
また本発明によれば、前記軸受け機構を備えることによって、光ピックアップ装置の信頼性を向上させることができる。
また本発明によれば、情報記録再生装置の信頼性を向上させることができる。
図1は、本発明の実施の一形態の軸受け機構10を備える光ピックアップ装置11を含む情報記録再生装置12の一部を拡大して示す斜視図である。
情報記録再生装置12は、光ピックアップ装置11と、光ピックアップ装置11が移動可能に設けられるピックアップ保持部13と、ディスク状記録媒体を回転駆動し、モータを含んで実現される回転駆動部14と、光ピックアップ装置11を予め定める方向に移動させる移動手段15とを含んで構成される。
ピックアップ保持部13には、予め定める間隔をあけて平行に延びる2本の軸部材16,17が設けられる。これらの軸部材16,17を、それぞれ第1軸部材16、第2軸部材17という。第1および第2軸部材16,17に、光ピックアップ装置11が移動可能に保持される。第1および第2軸部材16,17は、円柱形状を有する。
第1および第2軸部材16,17は、ピックアップ保持部13に固定して設けられる。第1および第2軸部材16,17は、回転駆動部14のモータの回転軸線L1に垂直に延びる。光ピックアップ装置11は、対物レンズ18を有する。第1および第2軸部材16,17は、光ピックアップ装置11がこれら第1および第2軸部材16,17に沿って移動したときに、対物レンズ18が前記回転軸線L1の半径方向に沿って移動するように設けられる。
移動手段15は、前記第1および第2軸部材16,17に平行に延びる棒状部材19と、棒状部材19をこの棒状部材19の軸線まわりに回動させる図示しないモータとを含んで構成される。棒状部材19の外周面部21には、ねじ部22が形成される。
ピックアップ装置11には、前記ねじ部22のねじ溝に当接する当接片23が設けられる。当接片23の一端部は、ピックアップ装置11に、ねじ部材などの固定具によって固定され、他端部は、ねじ部22のねじ溝に当接する。モータによって棒状部材19を、この棒状部材の軸線まわりに回動させることによって、ねじ部22のねじ溝に沿って当接片23が移動して、これによってピックアップ装置11を第1および第2軸部材16,17の延びる方向の一方M1または他方M2に移動させることができる。以後、第1および第2軸部材16,17の延びる方向を、移動方向Mという場合がある。
ピックアップ装置11は、ハウジング31と、ハウジング31に搭載される、読取記録手段32とを含んで構成される。読取記録手段32は、半導体レーザ素子によって実現される発光素子と、発光素子からの光を平行光にするコリメートレンズと、コリメートレンズおよび対物レンズの間の光路に設けられ、光の方向を進行方向を変更する立ち上げミラーと、立ち上げミラーからの予め定める位置に配置されたディスク状記録媒体に集光する対物レンズと、ディスク状記録媒体に向かう光と、ディスク状記録媒体から反射された光とを分離するビームスプリッタと、ビームスプリッタによって分離されたディスク状記録媒体から反射された光を受光する受光素子と、対物レンズ18を駆動するアクチュエータとを含んで構成される。対物レンズ18は、レンズホルダ33によって保持され、アクチュエータはレンズホルダを駆動する。発光素子および受光素子は、フレキシブルプリント配線基板34を介して、図示しない制御部に接続される。また回転駆動部14のモータと、移動手段15のモータとは、前記制御部によって制御されて回転する。
ハウジング31には、前記回転軸線L1に垂直な仮想一平面内で、前記移動方向Mに垂直な方向の一端部35に、軸受け機構10が設けられ、他端部36に、軸支持部37が形成される。
軸受け機構10は、ハウジング31に形成される軸受け取付部38a,38bと、軸受け取付部38a,38bにそれぞれ取り付けられる含油軸受け部材39a,39bとを含んで構成される。含油軸受け部材39a,39bは、第1軸部材16を支持する。軸受け取付部38a,38bは、移動方向Mに予め定める間隔をあけて設けられる。軸受け取付部38a,38bのうち、不特定のものを示すとき、軸受け取付部38といい、含油軸受け部材39a,39bのうち、不特定のものを示すとき、含油軸受け部材39という。
軸受け取付部38a,38bを離間して形成し、それぞれに含油軸受け部材39a,39bを取り付けて第1軸部材16を支持することによって、ハウジング31の移動方向Mへの移動を安定して行うことができる。
軸支持部37は、第2軸部材17に接触する。軸支持部37は、第2軸部材17の延びる方向に垂直な断面が略U字形状であって、ハウジング31が第1軸部材16のまわりに回動を阻止するように、略U字形状となる曲面を第2軸部材17に臨ませて、第2軸部材17のうちの一部分の半周を外囲するように設けられる。軸支持部37は、この軸支持部37と軸受け取付部35,36とのそれぞれの距離がほぼ等しくなるように設けられる。すなわち、軸支持部37は、移動方向Mにおいて軸受け取付部38a,38bの中央をとおり、移動方向Mに垂直な仮想一平面上にその一部が設けられる。ハウジング31は、軸支持部37,軸受け取付部38a,38bの3箇所で第1および第2軸部材16,17に支持されており、前述した位置に軸支持部37を設けることによって、ハウジング31を安定して移動させることができる。
図2は、軸受け機構10の分解斜視図である。軸受け機構10は、前述したように軸受け取付部38と、含油軸受け部材39とを含んで構成される。含油軸受け部材39は、多孔質体に潤滑剤を含浸させて成る。含油軸受け部材39は、略円筒形状に形成され、外周面部41に雄ねじ部42が形成される。
含油軸受け部材39は、多孔質体の気孔に潤滑剤を保持する。含油軸受け部材39は、第1軸部材17に挿通される。含油軸受け部材39では、保持している潤滑剤を内周面である軸受面43と、第1軸部材17の外周面である摺動面との相対的な滑り運動に伴う吸い込み、および押し込み作用によって、多孔質体の気孔と軸受すきまとの間を循環させながら潤滑が行われる。すなわち含油軸受け部材39から潤滑剤が流失して空孔が生じても、潤滑剤は、多孔質体に存在する気孔(空孔)の毛細管現象によって流れ落ちてしまうことが抑制される。
含油軸受け部材39を形成する多孔質体は、鉄、銅、錫、亜鉛、ニッケルなどの金属、または、これらを組み合わせた合金の微粉粒に混合、圧縮成形(または発砲成形)、焼成、表面硬化などの処理を施して得られる均一な多孔質組織を有する焼結体である。また、本実施の形態の含油軸受け部材39は、移動方向Mへの摺動要素を支持しているが、本発明の他の実施の形態では、含油軸受け部材39は、回転要素を支持する構成であってもよい。
潤滑剤は、潤滑油または潤滑グリースによって実現される。潤滑油は、たとえば、シリコーン油、鉱油、合成炭化水素油、ジエステル油、ポリオールエステル油、エーテル油、フッ素油、リン酸エステル油などが挙げられる。また、このような潤滑油の2種以上を混合した混合油であってもよい。前記潤滑グリースは、上記のような潤滑油を基油として、金属石けん、非石けん(ジウレア、ベントン、ポリウレアなど)の増稠剤を添加して適当な粘度にし、必要に応じて極圧剤などの各種添加剤を添加したものである。
軸受け取付部38には、貫通孔45が形成される。軸受け取付部38の前記貫通孔45に臨む内周面部46には、雌ねじ部47が形成される。雌ねじ部47は、含油軸受け部材39の雄ねじ部42に螺合する。
前記軸受け取付部38の移動方向Mの幅と、含油軸受け部材39の移動方向Mの幅とは、等しく選ばれる。
前記軸受け取付部38は、合成樹脂材料によって形成される。軸受け取付部38は、ハウジング31に一体的に形成されており、すなわちハウジング31は合成樹脂材料によって形成される。合成樹脂材料は、たとえばポリフェニレンサルファイド(PPS)などである。軸受け取付部38が、合成樹脂材料によって形成されるので、金属材料によって形成する場合と比較して、軽量に形成することができ、かつ製造が容易であって、安価に形成することができる。
含油軸受け部材39を、その軸線まわりの一方向に回転させて、軸受け取付部38の貫通孔に螺合させることによって、含油軸受け部材39が軸受け取付部38に取り付けられる。
前述した軸受け機構10では、含油軸受け部材39は、軸受け取付部38に螺合して取り付けられるので、移動方向Mにおいて含油軸受け部材39と軸受け取付部38との相対的な変位を防止することができ、含油軸受け部材39および軸受け取付部38を形成する各材料の線膨張係数が異なっており各部品の寸法が、環境変化に伴って変化してしまったとしても、含油軸受け部材39が軸受け取付部38から抜け外れるおそれがない。
また含油軸受け部材39を軸受け取付部38に圧入によって取り付ける必要が無くなるので、従来の技術において必要であった大掛かりな圧入冶具が不要となり、たとえば製造時に圧入冶具によって作業者が手指を挟まれてしまうといったトラブルがない。
前記軸受け機構10を備えることによって、光ピックアップ装置11を安定して動作させることができ、情報記録再生装置12の信頼性を向上させることができる。
図3は、本発明の実施の他の形態の軸受け機構における含油軸受け部材41を示す斜視図である。本実施の形態の軸受け機構は、前述した図1および2に示す実施の形態の軸受け機構と同様であって、含油軸受け部材41の形状が異なるのみであるので、同様の構成には同様の参照符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態の含油軸受け部材41は、前述した含油軸受け部材39の軸線方向の端部に、軸線方向の端面から退避し、含油軸受け部材39の軸線まわりに間隔をあけて形成される溝部42を形成して成る。溝部42は、含油軸受け部材41の軸線L2まわりに90°ごと間隔をあけて形成される。溝部42の溝は、含油軸受け部材41の内周面および外周面にわたって形成される。溝部42は、披係合部であって、ドライバなどの係合工具を係合させて前記軸線L2まわりに係合工具を回動させることによって、前記含油軸受け部材41を螺進および螺退させることができる。このような溝部42を形成することによって、係合工具によって軸受け取付部38に含油軸受け部材41を容易に取り付けることができる。
図4は、本発明の実施の他の形態の軸受け機構50における軸受け取付部51の斜視図であり、図5は軸受け機構50における含油軸受け部材52の斜視図であり、図6は軸受け機構50の断面図である。
軸受け機構50は、軸受け取付部51と、含油軸受け部材52とを含んで構成される。含油軸受け部材51は、多孔質体に潤滑剤を含浸させて成り、略円筒形状を有する。含油油軸受け部材51の多孔質体は、直円筒形状の軸受け本体53と、軸受け本体53の軸線方向の一端に設けられ、外周面から外方に突出する円環状の接触部54とを有する。
含油軸受け部材52は、前述した実施の含油軸受け部材39と、同様の物質によって形成される。
軸受け取付部51には、前記含油軸受け部材52の軸受け本体53が挿入される貫通孔55が形成される。貫通孔55に臨む内周面56は、直円筒状に形成される。軸受け取付部51は、合成樹脂材料によって形成される。合成樹脂材料は、たとえばポリフェニレンサルファイド(PPS)などである。
軸受け取付部51の、貫通孔55に臨む部分の内径D1は、軸受け本体53の外径D2よりもわずかに大きく選ばれる。D1−D2は、0.006mm以上0.010mm未満で設計されるのが望ましい。これによって、軸受け本体53の貫通孔55への挿入を、特殊な工具を使用することなく、作業者の手指によって容易に行うことができ、組み立て性が向上される。また軸受け取付部51と貫通孔55に臨む内周面56との間に形成される空間を小さくして、軸受け取付部51を安定して軸部材に取り付けることができる。
軸受け取付部51には、この軸受け取付部51と一体形成され、含油軸受け部材52を係合する弾性変形可能な係合片57が設けられる。係合片57は、軸受け取付部51から移動方向Mの一方に突出して、内周面56によって形成される直円筒形状の軸線L3に関して対称となる位置に設けれる。ここでは、2つの係合片57が設けられている。
係合片57は、前記接触部54の、前記軸線L3方向の他方部61に接触する係合爪62を有する。係合片57は、軸受け取付部51から軸線L3方向に延びる延在部63を有し、延在部63の遊端部63aに係合爪62が設けられる。係合爪62は、延在部63から相互に対向する係合爪62に向かって突出し、延在部63の遊端から基端に向かうに連れて、軸線L3を挟んで対向する係合片62に向かう方向に突出量が大きくなるように形成され、基端部側の端面66が軸線L3に垂直となるように略三角柱状に形成される。前記端面66が、含油軸受け部材39の接触部54の軸線L3方向の端面に対向する。
前記端面66と、軸受け取付部51との前記軸線L3方向における距離は、接触部54の前記軸線L3方向の厚みよりもわずかに大きく選ばれる。前記接触部54は、軸線方向において軸受け取付部38と係合爪62とによって挟まれ、これによって、含油軸受け部52が軸線L3方向、すなわち移動方向Mに変位してしまうことが防止される。
軸受け機構50では、軸受け取付部51に含油軸受け部材52を取り付けるときに、含油軸受け部材52の軸受け本体53を貫通孔55に挿入し、接触部54を係合爪62に当接させて、接触部54を移動させると、係合片57が弾性変形することによって、接触部54を軸受け取付部51に当接する位置まで移動させることができる。接触部54を軸受け取付部51に当接する位置まで移動させることによって、係合片57が弾性変形によってもとの位置に戻り、接触部54を係合して係止することができる。
以上のように軸受け機構50では、軸線L3方向において含油軸受け部材52と軸受け取付部51との相対的な変位を防止することができ、含油軸受け部材52および軸受け取付部53を形成する各材料の線膨張係数が異なっており各部品の寸法が、環境変化に伴って変化してしまったとしても、含油軸受け部材52が軸受け取付部51から抜け外れるおそれがない。またドライバなどの係合工具を用いなくても、含油軸受け部材52を軸受け取付部51に取り付けることができるので、組み立てが容易になる。
また係合片57が、軸受け取付部51と一体形成され、すなわち合成樹脂によって形成されるので、金属材料によって形成する場合と比較して、軽量に形成することができ、かつ製造が容易であって、安価に形成することができる。
さらに係合爪57は、前記軸線L3に関して対称となる位置に設けられるので、含油軸受け部材52の軸線が、軸線L3に関して傾斜してしまうことが防止することができ、軸受け取付部51を、含油軸受け部材52を挿通する軸部材に沿って安定して移動させることができる。
また本発明の実施のさらに他の形態では、軸受け本体53の外周面を角筒形状として、貫通孔55に臨む内周面56を前記軸受け本体53の外周面と同様の各筒形状としてもよい。
図7は、本発明の実施のさらに他の形態の軸受け機構70の断面図である。軸受け機構70は、前述した軸受け機構10と同様の構成であるので、同様の部分には同様の参照符号を付してその説明を省略する。軸受け機構70は、軸受け取付部71と含油軸受け部材39とを含んで構成される。
軸受け取付部71は、前述の軸受け取付部38の構成に付加して、含油軸受け部材39の挿入方向の下流側に、含油軸受け部材39の挿入方向への移動を規制するストッパ部72を有する。
ストッパ部72は、含油軸受け部材71の内周面を含む仮想円筒面の外方に位置する。これによって、ストッパ部72が含油軸受け部材39に挿通される軸部材に接触することがない。またストッパ部72は、含油軸受け部材39の軸線方向の端面の全周にわたって接触するように、円環状に形成されることが好ましい。
ストッパ部72を設けることによって、含油軸受け部材39と軸受け取付部71との軸線方向における相対位置を決定することができる。これによって、軸受け取付部71と含油軸受け部材39との相対的な位置を揃えることができ、大量生産しても品質を揃えることができる。
図8は、本発明のさらに他の実施の形態の軸受け機構における含油軸受け部材81の斜視図である。本実施の形態の軸受け機構は、前述した図4〜図6に示す実施の形態の軸受け機構50と同様であって、含油軸受け部材の構成が異なるのみであるので、同様の部分には同様の参照符号を付して異なる部分についてのみ説明する。
含油軸受け部材81は、前述した図5に示す含油軸受け部材52の軸受け本体53の外周面部に潤滑剤が貯留される溝部82が形成されて構成される。溝部82の溝の深さは、軸受け本体53の内周面および外周面間の厚さ未満に選ばれる。また溝部82は、軸受け本体53の軸線方向の両端部を除いて形成される。溝部53の周方向の幅は、たとえば軸線まわりの外周の1/10以上1/8未満に選ばれることが好ましい。このように幅を選ぶことによって、潤滑剤を溝部82の溝に貯留して、含油軸受け部材81を軸受け取付部38に取り付けるときに、溝部82から潤滑油がこぼれてしまうことを抑制して、かつ溝部82にできるだけ多くの潤滑剤を貯留させることができる。
含油軸受け部材81の軸線方向の端面から漏れ出た潤滑剤が、含油軸受け部材81を挿通する軸部材を伝わって流失するので、経年によって潤滑剤の損失があることは避けられないが、本実施の形態では、溝部82に潤滑剤を貯留しておくことができるので、前述した実施の形態と比較して、潤滑剤がにじみ出る期間を長くすることができ、メンテナンスサイクルをより長くして、メンテナンスの頻度を低減することができる。
本発明のさらに他の実施の形態では、前述した各実施の形態において、前述した潤滑剤を貯留する溝部82を形成してもよく、たとえば含油軸受け部材39に溝部82を形成する場合では、含油軸受け部材39を軸受け取付部38に取り付けるときに、含油軸受け部材39ではなく含油軸受け部材38を軸線まわりに回動されば、溝部38に貯留される潤滑剤がこぼれることがない。
本発明のさらに他の実施の形態では、前述した図2に示す含油軸受け部材39のように、軸線方向の両端間にわたって雄ねじ部42を形成するのではなく、軸線方向の両端部にのみ、雄ねじ部42を形成してもよく、挿入方向の上流側または下流側の端部にのみ雄ねじ部42を形成してもよい。含油軸受け部材の挿入方向の上流側の端部にのみ雄ねじ部42を形成する場合には、含油軸受け部42を軸受け取付部38に取り付けるときに含油軸受け部材39を回転させる回転量を小さくすることができ、取付が容易になる。
本発明の各実施の形態の軸受け機構は、光ピックアップ装置を備える情報記録再生装置への適用に限らず、たとえばプリンタ装置などの電気製品において用いられてもよく、そのた軸受けとして様々な装置に組み込んで用いることができる。
本発明の実施の一形態の軸受け機構10を備える光ピックアップ装置11を含む情報記録再生装置12の一部を拡大して示す斜視図である。 軸受け機構10の分解斜視図である。 本発明の実施の他の形態の軸受け機構における含油軸受け部材41を示す斜視図である。 本発明の実施の他の形態の軸受け機構50における軸受け取付部51の斜視図である。 軸受け機構50における含油軸受け部材52の斜視図である。 軸受け機構50の断面図である。 本発明の実施のさらに他の形態の軸受け機構70の断面図である。 本発明のさらに他の実施の形態の軸受け機構における含油軸受け部材81の斜視図である。 従来技術の軸受け機構1の分解斜視図である。 軸受け機構1の断面図である。 軸受け取付部であるハウジング2に軸受け部材3を取り付ける様子を示す図である。
符号の説明
10,50,70 軸受け機構
11 光ピックアップ装置
12 情報記録再生装置
38,51,71 軸受け取付部
39,52,81 含油軸受け部材
54 接触部
57 係合片
62 係合爪
82 溝部

Claims (8)

  1. 多孔質体に潤滑剤を含浸させて成り、外周面部に雄ねじ部が形成される略円筒形状の含油軸受け部材と、
    貫通孔が形成され、前記貫通孔に臨む内周面部に雌ねじ部が形成され、前記含油軸受け部材が螺合する軸受け取付部とを含むことを特徴とする軸受け機構。
  2. 前記含油軸受け部材の軸線方向の端部には、係合工具を係合させて前記軸線まわりに係合工具を回動させることによって、前記含油軸受け部材を螺進および螺退させるための被係合部が形成されることを特徴とする請求項1記載の軸受け機構。
  3. 前記軸受け取付部は、合成樹脂材料によって形成されることを特徴とする請求項1または2記載の軸受け機構。
  4. 多孔質体に潤滑剤を含浸させて成り、略円筒形状を有する含油軸受け部材と、
    合成樹脂材料によって形成され、貫通孔が形成され、前記貫通孔に前記含油軸受け部材の一部が挿入される軸受け取付部と、
    前記軸受け取付部と一体形成され、含油軸受け部材を係合する弾性変形可能な係合片とを含み、
    前記含油軸受け部材は、
    前記貫通孔に挿入される部分を除く残余の部分に、軸線方向の一端部が軸受け取付部に接触する接触部を有し、
    前記係合片は、
    前記軸線に関して対称となる位置に設けられ、前記接触部の、前記軸線方向の他方部に接触する係合爪を有することを特徴とする軸受け機構。
  5. 前記軸受け取付部は、前記含油軸受け部材の挿入方向の下流側に、前記含油軸受け部材の挿入方向への移動を規制するストッパ部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の軸受け機構。
  6. 前記含油軸受け部材の外周面部に潤滑剤が貯留される溝部が形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の軸受け機構。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の軸受け機構を備えることを特徴とする光ピックアップ装置。
  8. 請求項7記載の光ピックアップ装置を含むことを特徴とする情報記録再生装置。
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