JP2008115804A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】失火を防止しつつ、遅角限界値を可能な限り遅角側に設定することで必要な遅角量を確保するようにしたFFV用の内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】アルコールが混合された燃料を用いる火花点火式の内燃機関(エンジン)において、クランク角度に対する点火時期を設定すると共に、混合されたアルコール濃度に応じて点火時期の遅角限界値IGLGGを設定する(S10からS42)。点火時期の遅角限界値IGLGGは、点火プラグの要求電圧などから設定する。
【選択図】図4

Description

この発明は内燃機関の制御装置に関し、より詳しくはフレキシブル・フューエル・ビークル(Flexible Fuel Vehicle)、即ち、ガソリン燃料でも、エタノール燃料でも、あるいはガソリンとエタノールの混合燃料でも運転可能な車両用の内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1には、アルコールを含む多種燃料内燃機関においてアルコール濃度が高いほど点火時期を進角させる技術が開示される。
特開昭63−5131号公報
特許文献1記載のようなフレキシブル・フューエル・ビークル(以下「FFV」という)用の内燃機関においては、燃料のアルコール濃度が任意に変更される。エタノールはガソリンに比べて気化潜熱が大きく、また燃焼後の排気温度が低いため、E100(エタノール100%)使用時には燃焼室内の温度が低下し、点火プラグの要求電圧が高くなる。
他方、点火プラグに提供できる電圧には限界があるため、E100使用時には点火プラグの要求電圧が高い領域では燃焼室内の圧力を下げるために点火時期を制限する必要がある。それに対し、E22(エタノール22%)使用時には燃焼室内の温度はそれほど低下しないことから、点火プラグの要求電圧のために点火時期を制限する必要がない。
特許文献1にはアルコール濃度が高いほど点火時期を進角させることが開示されているが、点火プラグ要求電圧を考慮して点火時期の遅角制限値をE100用に限定してしまうと、E100よりも遅角側の点火時期特性を有するE22の場合、ノックやトルクショック抑制のために点火時期を遅角制御する際に必要な遅角量を確保できなくなる恐れがある。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、失火を防止しつつ、遅角限界値を可能な限り遅角側に設定することで必要な遅角量を確保するようにしたFFV用の内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、アルコールが混合された燃料を用いる火花点火式の内燃機関において、クランク角度に対する点火時期を設定する点火時期設定手段と、前記混合されたアルコール濃度に応じて前記点火時期の遅角限界値を設定する遅角限界値設定手段とを備える如く構成した。
請求項2に係る内燃機関の制御装置にあっては、前記遅角限界値設定手段は、点火プラグの要求電圧に基づいたプラグ要求電圧遅角限界値に応じて前記遅角限界値を設定する如く構成した。
請求項3に係る内燃機関の制御装置にあっては、前記混合されたアルコール濃度を学習するアルコール濃度学習手段を備えると共に、前記遅角限界値設定手段は、前記アルコール濃度の学習が完了するまで、最も高いアルコール濃度に応じて前記遅角限界値を設定する如く構成した。
請求項4に係る内燃機関の制御装置にあっては、前記遅角限界値設定手段は、前記プラグ要求電圧遅角限界値と、排気系に設けられた触媒装置を保護するための触媒保護遅角限界値の中でより遅角側の値を前記遅角限界値として設定する如く構成した。
請求項5に係る内燃機関の制御装置にあっては、前記点火時期設定手段は、ノック発生時に点火時期を遅角させるためのノック遅角量設定手段と、トルクショック抑制用に点火時期を遅角させるためのトルクショック遅角量設定手段とを備え、前記トルクショック遅角量設定手段による点火時期には前記プラグ要求電圧遅角限界値を前記遅角限界値として設定する一方、前記ノック遅角量設定手段による点火時期には前記プラグ要求電圧遅角限界値と前記触媒保護遅角限界値の中でより遅角側の値を前記遅角限界値として設定する如く構成した。
請求項1にあっては、アルコール濃度に応じて点火時期の遅角限界値を設定しているため、例えばE100を使用するときには点火プラグの要求電圧に応じた遅角限界値を設定することで失火を防止できると共に、例えばE22の使用時には点火プラグの要求電圧を考慮しなくても良いため、遅角限界値をより遅角側に設定することができ、ノックやトルクショックの抑制の遅角量も確保することができる。
請求項2にあっては、点火プラグの要求電圧に応じて点火時期の遅角限界値を設定することで、上記した効果に加え、点火プラグの失火を確実に防止することができる。
請求項3にあっては、アルコール濃度の学習が完了するまで、最も高いアルコール濃度に応じて遅角限界値を設定するので、上記した効果に加え、点火プラグの失火を確実に防止することができる。
請求項4にあっては、プラグ要求電圧遅角限界値と触媒保護遅角限界値の中でより遅角側の値を遅角限界値に設定することで、上記した効果に加え、点火プラグの失火と触媒装置の過度の昇温の防止の両方を確実に達成することができる。
請求項5にあっては、上記した効果に加え、トルクショック抑制のように短時間の遅角制御に対しては点火プラグの失火限界だけを考慮すれば良いので、不要な制限を設けるのを防ぐことができる一方、ノック抑制のように長時間に及ぶ遅角制御に対しては点火プラグの失火と触媒装置の過度の昇温の防止の両方を確実に達成することができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る内燃機関の制御装置を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、この発明の実施例に係る内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。
図1において、符号10は、FFV(図示せず)に搭載される、4気筒(シリンダ)4サイクルの内燃機関(1気筒のみ図示。以下「エンジン」という)を示す。エンジン10において、エアクリーナ12から吸入されて吸気管14を通る空気(吸気)はスロットルバルブ16で流量を調節されて吸気マニホルド18を流れ、2個の吸気バルブ(1個のみ図示)20が開弁されるとき、燃焼室に流入する。
スロットルバルブ16は、FFV運転席床面に配置されたアクセルペダル(図示せず)との機械的な接続を絶たれ、DCモータ(アクチュエータ)22に接続され、DCモータ22で駆動されて開閉する。このように、スロットルバルブ16の開度はDBW(Drive By Wire)方式で制御される。
吸気バルブ20の手前の吸気ポート付近には、メイン・インジェクタ24が配置される。メイン・インジェクタ24には、メイン燃料タンク26に貯留され、メイン燃料タンク26の内部に配置されたメイン燃料ポンプ28で汲み上げられる燃料がメイン燃料供給管30を介して圧送される。
メイン燃料タンク26に貯留される燃料としては、ガソリンとエタノール(エチルアルコール)の混合燃料、具体的にはガソリン78%とエタノール22%の混合燃料(E22)からガソリン0%とエタノール100%のエタノール燃料(E100)までの間のアルコール燃料が予定される。尚、アルコール燃料はガソリンに比して理論空燃比がリッチ側にずれると共に、そのずれはアルコール濃度の増加につれて拡大する。
吸気ポート付近においてメイン・インジェクタ24の上流側には、サブ・インジェクタ32が配置される。サブ・インジェクタ32には、サブ燃料タンク34に貯留されてサブ燃料ポンプ36で汲み上げられるサブ燃料がサブ燃料供給管38を介して圧送される。サブ燃料としては、ガソリン燃料、E22燃料などが使用される。
メイン・インジェクタ24とサブ・インジェクタ32は、駆動回路(図示せず)を通じてECU(Electronic Control Unit。電子制御ユニット)40に電気的に接続され、ECU40から開弁時間を示す駆動信号が駆動回路を通じて供給されると開弁し、開弁時間に応じた燃料を吸気ポートに噴射する。噴射された燃料は、流入した空気と混合して混合気(予混合気)を形成し、吸気バルブ20が開弁されるとき、燃焼室に流入する。サブ燃料は、エンジン10の始動時にのみ使用される。
燃焼室には点火プラグ44が配置される。点火プラグ44はイグナイタなどからなる点火装置(図示せず)に接続される。点火装置はECU40から点火信号が供給されると、点火プラグ44の電極間に火花放電を生じさせる。混合気はそれによって着火されて燃焼し、ピストン46を下方に駆動する。
ピストン46を包み込むシリンダブロックの下部のクランクケース48の内部には、ピストン46に接続され、ピストン46の上下運動を回転運動に変換するクランクシャフト(図示せず。50はそれに取り付けられるパルサプレートを示す)が収容される。クランクケース48の下部は、オイル(潤滑油)を受けるオイルパンを構成する。
燃焼によって生じた排気(排ガス)は、2個の排気バルブ(図示せず)が開弁するとき、排気ポート52を通って排気管54に流れる。排気管54には、(2床の三元触媒からなる)触媒装置56が配置される。排気は、触媒装置56が活性状態にあるとき、HC,CO,NOxなどの有害成分を除去されてエンジン外の大気に放出される。
メイン燃料タンク26とサブ燃料タンク34の液面上方空間はチャージ通路58,60を介してキャニスタ62に接続されると共に、キャニスタ62はパージ通路64を介して吸気管14にスロットルバルブ16の配置位置の下流で接続される。パージ通路64には電磁バルブからなるパージ制御バルブ64aが設けられ、励磁されるとき、パージ通路64を開放する。
上記した構成において、メイン燃料タンク26とサブ燃料タンク34から蒸発した燃料蒸気はチャージ通路58,60を通ってキャニスタ62に流れ、その内部に収容された吸着材62aに吸着される。キャニスタ62の内部はパージ制御バルブ64aが励磁されるとき、吸気管14から負圧が作用し、吸着された燃料蒸気は大気開放孔62bから導入される新気と共に、パージ通路64を通って吸気系にパージされる。
クランクケース48の上部はPCV(Positive Crankcase Ventilation)用の孔が穿設され、吸気管14のスロットルバルブ16の配置位置の下流と還流通路68で接続される。還流通路68にはチェックバルブ68aが設けられ、クランクケース内のオイルに混入したアルコール蒸気は、所定圧以上となるとチェックバルブ68aを押し開き、還流通路68を通ってブローバイガスとして吸気系にパージされる。
シリンダブロックの上のシリンダヘッドには油圧で動作する動弁機構70が設けられ、吸気バルブ20のバルブタイミングとリフト量を高低2種の特性の間で変更する。
エンジン10のクランクシャフトの付近にはクランク角センサ72が配置され、前記したパルサプレート50の回転から気筒判別信号と、各気筒のTDC(上死点)あるいはその付近のクランク角度を示すTDC信号と、TDC信号を細分してなるクランク角度信号とを出力する。
エアクリーナ12の付近には温度検出素子を備えたエアフローメータ74が配置され、エアクリーナ12から吸入される空気(吸気)量Qと吸気温TAに応じた信号を出力する。
吸気管14においてスロットルバルブ16の下流にはMAPセンサ76が配置され、吸気管内圧力PBAを絶対圧で示す信号を出力すると共に、スロットルバルブ16にはスロットル開度センサ78が配置され、スロットルバルブ16の位置(スロットル開度)THに応じた信号を出力する。
エンジン10の冷却水通路(図示せず)には水温センサ80が配置されてエンジン冷却水温TWに応じた信号を出力すると共に、シリンダブロックにはノックセンサ82が配置され、エンジン10に生じる振動に応じた信号を出力する。
排気系において触媒装置56の上流には広域空燃比センサ84が配置され、理論空燃比からリッチあるいはリーンに至るまでの広い範囲において排気中の酸素濃度に応じた信号を出力する。広域空燃比センサ84の出力に基づき、検出空燃比KACTが当量比で算出される。また、触媒装置56の触媒床の間にはOセンサ86が配置され、排気中の酸素濃度が理論空燃比からリッチあるいはリーンに変化するたびに反転する信号を出力する。
メイン燃料タンク26にはフューエルレベルセンサ88が配置され、燃料の液面高さに応じた信号を出力する。
アクセルペダルの付近にはアクセル開度センサ90が設けられ、運転者のアクセルペダル踏み込み量を示すアクセル位置(エンジン負荷を示す)APに応じた信号を出力する。ドライブシャフト(図示せず)の付近には車速センサ92が設けられ、ドライブシャフトの回転当たりにパルス信号を出力すると共に、FFVの適宜位置には大気圧センサ94が設けられ、大気圧PAに応じた信号を出力する。
上記したセンサ群の出力は、ECU40に入力される。ECU40はマイクロコンピュータからなり、CPU,ROM,RAM,A/D変換回路、入出力回路およびカウンタ(全て図示せず)を備える。ECU40は入力信号の内、クランク角度信号をカウントしてエンジン回転数NEを算出(検出)すると共に、車速センサ92の出力をカウントして車速VPを算出(検出)する。
ECU40は入力値と算出値に基づき、ROMに格納されている命令に従い、続いて述べるように、燃料噴射量などを算出すると共に、エンジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAとから吸気バルブ20のバルブタイミングとリフト量を高低2種の特性の間で変更する。
図2は、そのECU40の動作を機能的に説明するブロック図である。
符号40aは燃料噴射量算出ブロックを示し、そこにおいては検出された運転状態に応じてエンジン10に供給すべき燃料噴射量TOUTが算出される。
即ち、エンジン負荷に応じて基本燃料噴射量TIMが算出されると共に、検出された空燃比KACTを目標空燃比KCMDに制御する空燃比フィードバック制御においてそれらの偏差に応じて空燃比補正係数(空燃比フィードバック補正係数)KAFが算出され、さらにアルコール濃度補正係数(アルコール濃度学習値)KREFBSなど、その他の補正係数が算出されて基本燃料噴射量が補正されることで、燃料噴射量TOUTが算出される。
燃料噴射量算出ブロック40aでは、空燃比補正係数KAFの制限値が設定されると共に、アルコール濃度が学習されるときの制限値の変更の際、空燃比補正係数KAFが制限値に達したとき、制限値を変更する如く構成される。
算出された燃料噴射量TOUTに基づき、メイン・インジェクタ24が駆動される。尚、アルコール燃料はエンジン冷却水温TWが低いときに始動性が悪いことから、エンジン10の始動時にはメイン・インジェクタ24に加え、サブ・インジェクタ32を駆動してサブ燃料が噴射される。
符号40bはアルコール濃度学習ブロックを示し、そこにおいては空燃比補正係数KAFに基づいて燃料に含まれるアルコール濃度が学習される。即ち、空燃比補正係数KAFをなましてアルコール濃度学習値KREFXを算出し、それを前回のアルコール濃度補正係数KREFBSに乗算して補正することでアルコール濃度補正係数KREFBSが更新される。アルコール濃度補正係数KREFBSは、ブロック40aに送られる。
図3を参照してアルコール濃度学習を説明すると、この実施例では空燃比補正係数KAFをなまして得たアルコール濃度学習値KREFXに基づいてアルコール濃度が学習(検出)される。燃料としてE100からE22までを予定するが、アルコール濃度補正係数KREFBSはその中間のE64に相当する値(1.0。補正なし)となるように初期値が設定される。
図3の左端に示す如く、E64使用時、給油により燃料がE100に切り替えられたとすると、それに応じて空燃比補正係数KAFとそれをなましたアルコール濃度学習値KREFXは変化し、アルコール濃度補正係数は1.2に修正される。
その後、末尾のフラグF_REFUELFFV(給油判定)から、アイドル中に給油により燃料がE22に切り替えられたとすると、空燃比補正係数KAFと学習値KREFXは反転し、アルコール濃度補正係数は0.8に修正される。
図2の説明に戻ると、符号40cは点火時期算出ブロックを示し、そこにおいては検出された運転状態に応じてエンジン10に供給すべき点火時期が算出され、それに基づいて点火装置を介して点火プラグ44の点火が制御される。
符号40dはスロットル開度制御値算出ブロックを示し、そこにおいてはスロットル開度の制御値が算出され、それに基づいてDCモータ22が駆動される。
図4は点火時期算出ブロック40cの処理を示すフロー・チャートである。図示のプログラムは、それぞれの気筒のTDC付近の所定クランク角度で実行される。
以下説明すると、S10においてトルクショック抑制用に点火時期を遅角させるためのトルクショック遅角量が設定されているか否か判断する。
図5は、点火時期算出ブロック40cの処理の一部を示すブロック図であり、図示の如く、点火時期算出ブロック40cは、主としてトルクショック抑制用に点火時期を遅角させるためのトルクショック遅角量を設定するブロック40c1と、主としてノック発生時に点火時期を遅角させるためのノック遅角量を設定するブロック40c2を備える。
トルクショック遅角量は、過渡時のトルクショック抑制リタード量(遅角量)IGACCRと、スロットル開度急変時のノック抑制リタード量IGKARIと、フューエルカットからの復帰時のリタード量IGAFCRと、ATリタード時の変速ショック抑制リタード量IGATRの4種からなる。
ノック遅角量は、ノックセンサ82がノックを検出したときに設定されるリタード量(遅角量)IGKNOCKと、吸気温TAが所定値以上のときに設定されるノック補正量IGTAと、エンジン冷却水温TWが高いときに設定されるIGTWRの3種からなり、それらを合算することでノック関連のリタード量が最終的に設定(算出)される。
上記した2種の遅角量の内、S10においてはブロック40c1で算出されるトルクショック遅角量が設定されているか否か判断する。
S10で肯定されるときはS12に進み、フラグF_KREFBSONのビットが1にセットされているか否か判断する。このフラグは別ルーチンにおいてアルコール濃度補正係数の更新、換言すればアルコール濃度の学習の実行が終了するときそのビットが1にセットされることから、S12の判断はアルコール濃度の学習が完了したか否か判断することに相当する。
S12で肯定されるときはS14に進み、算出されたアルコール濃度補正KREFBSをそのまま点火時期算出用アルコール濃度KREFBSIGと設定する。これはアルコール濃度が高くなるにつれて遅角限界値が進角側に移動することから、点火時期を算出されたアルコール濃度に相応する値とするためである。
一方、S12で否定されるときはS16に進み、1.2を点火時期算出用アルコール濃度KREFBSIGと設定する。図3から明らかな如く、アルコール濃度補正係数KREFBS1.2は、E100を示す。
このようにS12からS16までの処理においてアルコール濃度の学習が完了したか否かによって遅角限界値を算出するためのアルコール濃度を持ち替える。また、アルコール濃度の学習が完了するまで、最も高いアルコール濃度に応じて遅角限界値が設定されるようにすることで失火を確実に防止する。
次いでS18に進み、フラグF_VTECIGのビットが1にセットされているか否か判断する。このフラグは別ルーチンにおいて動弁機構70の特性が高い側の特性に設定されているときそのビットが1にセットされることから、S18の処理はそれを判断することに相当する。動弁機構70の特性によって判断するのは、それによってエンジン10の出力が相違するためである。
S18で否定されるときはS20に進み、エンジン回転数NEと設定された点火時期算出用アルコール濃度KREFBSIGで図6に示す特性から値IGLGG0LMを検索し、検索値を遅角限界値IGLGGとする。
またS18で肯定されるときはS22に進み、エンジン回転数NEと設定された点火時期算出用アルコール濃度KREFBSIGから図6に示す特性と類似する特性(図示せず)から値IGLGG0HMを検索し、検索値を遅角限界値IGLGGとする。
図6はエンジン回転数NEに対してE22とE100の2種のアルコール濃度について設定された基本点火時期(MBT)と遅角限界値の特性を示す説明グラフである。点火時期は、基本点火時期から設定された遅角限界値まで遅角することで算出される。尚、E22とE100の間のアルコール濃度に相応する値は、補間によって求められる。
基本点火時期は、E100用を「E100WOT設定IG」とE22用を「E22WOT設定IG」と示す。遅角限界値IGLGG0LMもE22とE100用の2種が設定される(図示は省略するが、IGLGG0HMも同様である)。尚、これらの値IGLGG0LM,IGLGG0HMは、点火プラグ44の要求電圧に基づいた要求電圧遅角限界値である。
他方、S10で否定されるときはS24に進み、前記したノック遅角量が設定されているか否か判断し、否定されるときは以降の処理をスキップすると共に、肯定されるときはS26に進み、フラグF_KREFBSONのビットが1にセットされているか否か判断する。
S26で肯定されるときはS28に進み、S12以降の処理と同様、算出されたアルコール濃度補正KREFBSをそのまま点火時期算出用アルコール濃度KREFBSIGと設定すると共に、否定されるときはS30に進み、1.2を点火時期算出用アルコール濃度KREFBSIGと設定する。
次いでS32に進み、フラグF_VTECIGのビットが1にセットされているか否か判断し、否定されるときはS34に進み、エンジン回転数NEで図6に示す特性から値IGLGG1Lを検索し、検索値を仮値iglgg1とし、次いでS36に進み、S20の処理と同様、エンジン回転数NEと設定された点火時期算出用アルコール濃度KREFBSIGで図6に示す特性から値IGLGG0LMを検索し、検索値を仮値iglgg0とする。
S32で肯定されるときはS38,S40に進み、図示しない特性を検索してS34,S36と同様の処理を行う。
次いでS42に進み、仮値iglgg1,iglgg0の中でmax値、即ち、より遅角側の値を選択し、遅角限界値IGLGGと確定する。
上記において、値IGLGG0LM,IGLGG0HMが点火プラグ44の要求電圧に基づいた要求電圧遅角限界値であるのに対し、値IGLGG1Lは触媒装置56を保護するための触媒保護遅角限界値であり、E22,E100に共通に設定される。
トルクショック遅角量は比較的一過的な値であることから、点火プラグ44の失火限界だけを考慮してプラグ要求電圧遅角限界値から設定する一方、ノック遅角量は比較的長時間に及ぶことからプラグ要求電圧遅角限界値と触媒保護遅角限界値の中でより遅角側の値を前記遅角限界値として設定する如く構成した。
この実施例は上記の如く、アルコールが混合された燃料を用いる火花点火式の内燃機関(エンジン)10において、クランク角度に対する点火時期を設定する点火時期設定手段(点火時期算出ブロック40c)、前記混合されたアルコール濃度に応じて前記点火時期の遅角限界値IGLGGを設定する遅角限界値設定手段(点火時期算出ブロック40c,S10からS42)とを備える如く構成した。
このようにアルコール濃度に応じて点火時期の遅角限界値IGLGGを設定しているため、例えばE100を使用するときには点火プラグ44の要求電圧に応じた遅角限界値を設定することで失火を防止できると共に、例えばE22の使用時には点火プラグ44の要求電圧を考慮しなくても良いため、遅角限界値をより遅角側に設定することができ、ノックやトルクショックの抑制の遅角量も確保することができる。
また、前記遅角限界値設定手段は、点火プラグ44の要求電圧に基づいたプラグ要求電圧遅角限界値に応じて前記遅角限界値IGLGGを設定する(S20,S22,S36,S40)如く構成した。
このように点火プラグ44の要求電圧に応じて点火時期の遅角限界値を設定することで、点火プラグ44の失火を確実に防止することができる。
また、前記混合されたアルコール濃度を学習するアルコール濃度学習手段(アルコール濃度学習ブロック40b)を備えると共に、前記遅角限界値設定手段は、前記アルコール濃度の学習が完了するまで、最も高いアルコール濃度に応じて前記遅角限界値を設定する(S16,S30)如く構成した。
このようにアルコール濃度の学習が完了するまで、最も高いアルコール濃度に応じて遅角限界値を設定するので、点火プラグ44の失火を確実に防止することができる。
また、前記遅角限界値設定手段は、前記プラグ要求電圧遅角限界値と、排気系に設けられた触媒装置56を保護するための触媒保護遅角限界値の中でより遅角側の値を前記遅角限界値IGLGGとして設定する(S42)如く構成した。
このようにプラグ要求電圧遅角限界値と触媒保護遅角限界値の中でより遅角側の値を遅角限界値に設定することで、点火プラグ44の失火と触媒装置56の過度の昇温の防止の両方を確実に達成することができる。
また、前記点火時期設定手段は、ノック発生時に点火時期を遅角させるためのノック遅角量設定手段(ブロック40c2)と、トルクショック抑制用に点火時期を遅角させるためのトルクショック遅角量設定手段(ブロック40c1)とを備え、前記トルクショック遅角量設定手段による点火時期には前記プラグ要求電圧遅角限界値を前記遅角限界値として設定する一方、前記ノック遅角量設定手段による点火時期には前記プラグ要求電圧遅角限界値と前記触媒保護遅角限界値の中でより遅角側の値を前記遅角限界値として設定する(S34からS42)如く構成した。
このようにトルクショック抑制のように短時間の遅角制御に対しては点火プラグ44の失火限界だけを考慮すれば良いので、不要な制限を設けるのを防ぐことができる一方、ノック抑制のように長時間に及ぶ遅角制御に対しては点火プラグ44の失火と触媒装置56の過度の昇温の防止の両方を確実に達成することができる。
この発明の実施例に係る内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示す装置の動作、より具体的には図1に示す装置の中のECU(電子制御ユニット)の動作を説明するブロック図である。 図2に示すアルコール濃度学習を説明するタイム・チャートである。 図2に示す点火時期算出ブロックの処理を示すフロー・チャートである。 図2に示す点火時期算出ブロックの処理の一部を示すブロック図である。 図4フロー・チャートで使用される2種のアルコール濃度について設定された遅角限界値などの特性を示す説明グラフである。
符号の説明
10 内燃機関(エンジン)、16 スロットルバルブ、22 DCモータ、24 メイン・インジェクタ、26 メイン燃料タンク、40 ECU(電子制御ユニット)、44 点火プラグ、56 触媒装置、62 キャニスタ、70 動弁機構、72 クランク角センサ、74 エアフローメータ、76 MAPセンサ、80 水温センサ、84 広域空燃比センサ、90 アクセル開度センサ、92 車速センサ、94 大気圧センサ

Claims (5)

  1. アルコールが混合された燃料を用いる火花点火式の内燃機関において、クランク角度に対する点火時期を設定する点火時期設定手段と、前記混合されたアルコール濃度に応じて前記点火時期の遅角限界値を設定する遅角限界値設定手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記遅角限界値設定手段は、点火プラグの要求電圧に基づいたプラグ要求電圧遅角限界値に応じて前記遅角限界値を設定することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記混合されたアルコール濃度を学習するアルコール濃度学習手段を備えると共に、前記遅角限界値設定手段は、前記アルコール濃度の学習が完了するまで、最も高いアルコール濃度に応じて前記遅角限界値を設定することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記遅角限界値設定手段は、前記プラグ要求電圧遅角限界値と、排気系に設けられた触媒装置を保護するための触媒保護遅角限界値の中でより進角側の値を前記遅角限界値として設定することを特徴とする請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記点火時期設定手段は、ノック発生時に点火時期を遅角させるためのノック遅角量設定手段と、トルクショック抑制用に点火時期を遅角させるためのトルクショック遅角量設定手段とを備え、前記トルクショック遅角量設定手段による点火時期には前記プラグ要求電圧遅角限界値を前記遅角限界値として設定する一方、前記ノック遅角量設定手段による点火時期には前記プラグ要求電圧遅角限界値と前記触媒保護遅角限界値の中でより進角側の値を前記遅角限界値として設定することを特徴とする請求項4記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010037970A (ja) * 2008-08-01 2010-02-18 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の制御装置
JP2011157837A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
US9261066B2 (en) 2011-05-25 2016-02-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Ignition timing control device and ignition timing control method for internal combustion engine

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