JP2008114709A - 内燃機関制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動変速機を介して車両の駆動輪に駆動力を伝達すると共に吸気バルブのバルブリフト量を可変とする可変動弁機構を備えた車両用内燃機関において減速操作時の車両走行エネルギーの回収効率を高める。
【解決手段】燃料カット時で(S100でyes)バッテリに充電可能である場合は(S102でyes)、変速比を大きくしている(S108)。この時、車両走行エネルギーにより駆動輪は回転されるが、この駆動輪回転は変速比を大きくしない場合に比較して、より高速にクランクシャフトを回転させる。したがってオルタネータをより高速に回転でき、より多量の回転エネルギーを電気エネルギーとしてバッテリに蓄積できる。しかもエンジンブレーキ力が小さくなる方に吸気バルブのバルブリフト量を調節する(S106)ので、より多くの回転エネルギーがバッテリに蓄積できることになる。こうして課題が達成される。
【選択図】図3
【解決手段】燃料カット時で(S100でyes)バッテリに充電可能である場合は(S102でyes)、変速比を大きくしている(S108)。この時、車両走行エネルギーにより駆動輪は回転されるが、この駆動輪回転は変速比を大きくしない場合に比較して、より高速にクランクシャフトを回転させる。したがってオルタネータをより高速に回転でき、より多量の回転エネルギーを電気エネルギーとしてバッテリに蓄積できる。しかもエンジンブレーキ力が小さくなる方に吸気バルブのバルブリフト量を調節する(S106)ので、より多くの回転エネルギーがバッテリに蓄積できることになる。こうして課題が達成される。
【選択図】図3
Description
本発明は、自動変速機を介して車両の駆動輪に駆動力を伝達すると共に吸気バルブのバルブリフト量を可変とする可変動弁機構を備えた車両用内燃機関における内燃機関制御装置に関する。
車両制動時にて車両走行エネルギーを電気エネルギーとして回収することで省燃費を実現している技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。この従来技術では、制動時には内燃機関の吸気弁と排気弁との両方のバルブリフト量を0として燃焼室を完全に閉じ、このことにより内燃機関のポンピング損失を低減させて電気エネルギーによるエネルギー回収効率を高くしている。
特開2001−140665号公報(第6−8頁、図10)
しかし通常、オルタネータなどによりバッテリにエネルギーを回収する場合には、オルタネータの回転数が或程度以上の回転数がないと十分な発電が行われず、結果としてエネルギー回収効率は低くなる。前記特許文献1の技術では制動時に特に内燃機関回転数の調節は考慮していないので、上述したごとくエネルギー回収効率が低くなるおそれがある。
又、車両走行エネルギーの回収についても電気エネルギーとして回収するのみでなく、例えばエアコン用冷媒を圧縮して液化することによりエネルギーを回収する手法も考えられる。このようにバッテリの充電以外の形態で車両走行エネルギーを回収することができれば、バッテリへの電気エネルギー蓄積が不都合な場合にもエネルギー回収が可能であり、又、バッテリと共に回収しても良く、このことにより車両走行エネルギーの回収効率をより高くすることができる。
しかし前記特許文献1の技術では、バッテリへのエネルギー回収のみであり、バッテリが満充電状態となれば回収不能となり、エネルギーの回収効率が低くなる。
本発明は、自動変速機を介して車両の駆動輪に駆動力を伝達すると共に吸気バルブのバルブリフト量を可変とする可変動弁機構を備えた車両用内燃機関において減速操作時の車両走行エネルギーの回収効率を高めることを目的とするものである。
本発明は、自動変速機を介して車両の駆動輪に駆動力を伝達すると共に吸気バルブのバルブリフト量を可変とする可変動弁機構を備えた車両用内燃機関において減速操作時の車両走行エネルギーの回収効率を高めることを目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の内燃機関制御装置は、自動変速機を介して車両の駆動輪に駆動力を伝達すると共に吸気バルブのバルブリフト量を可変とする可変動弁機構を備えた車両用内燃機関における内燃機関制御装置であって、車両の減速要求を検出する減速要求検出手段と、内燃機関の回転エネルギーを蓄積可能なエネルギー蓄積手段と、前記減速要求検出手段にて車両の減速要求が検出されると、内燃機関の燃焼室への燃料供給を停止する燃料カット手段と、前記燃料カット手段にて燃料カットがなされた場合に、前記可変動弁機構にてバルブリフト量をエンジンブレーキ力が小さくなる側に調節するエンジンブレーキ調節手段と、前記燃料カット手段にて燃料カットがなされた場合に、前記自動変速機の変速比を大きくする変速比増加手段とを備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の内燃機関制御装置は、自動変速機を介して車両の駆動輪に駆動力を伝達すると共に吸気バルブのバルブリフト量を可変とする可変動弁機構を備えた車両用内燃機関における内燃機関制御装置であって、車両の減速要求を検出する減速要求検出手段と、内燃機関の回転エネルギーを蓄積可能なエネルギー蓄積手段と、前記減速要求検出手段にて車両の減速要求が検出されると、内燃機関の燃焼室への燃料供給を停止する燃料カット手段と、前記燃料カット手段にて燃料カットがなされた場合に、前記可変動弁機構にてバルブリフト量をエンジンブレーキ力が小さくなる側に調節するエンジンブレーキ調節手段と、前記燃料カット手段にて燃料カットがなされた場合に、前記自動変速機の変速比を大きくする変速比増加手段とを備えたことを特徴とする。
燃料カット時に変速比増加手段は自動変速機の変速比を大きくしている。燃料カットされているため車両走行エネルギーにより駆動輪は回転されるが、この駆動輪回転は変速比を大きくされた自動変速機を介することで、変速比を大きくしない場合に比較して、より高速に内燃機関は回転する。したがってエネルギー蓄積手段にて内燃機関の回転エネルギーを蓄積しやすくなり、より多量の回転エネルギーを蓄積できることになる。
しかもエンジンブレーキ調節手段がエンジンブレーキ力が小さくなる方に吸気バルブのバルブリフト量を調節するので、エンジンブレーキ力にて消費される回転エネルギー分が少なくなる。このため、より多くの回転エネルギーがエネルギー蓄積手段に蓄積できることになる。
こうして自動変速機を介して車両の駆動輪に駆動力を伝達すると共に吸気バルブのバルブリフト量を可変とする可変動弁機構を備えた車両用内燃機関において減速操作時の車両走行エネルギーの回収効率を高めることができる。
請求項2に記載の内燃機関制御装置では、請求項1において、前記減速要求検出手段は、ブレーキペダルの踏み込みを検出するブレーキスイッチであることを特徴とする。
このように減速要求検出手段としては、ブレーキスイッチを用いることができる。このことにより、ドライバーのブレーキ踏み込みに対応した燃料カット時にて車両走行エネルギーの回収効率を高めることができる。
このように減速要求検出手段としては、ブレーキスイッチを用いることができる。このことにより、ドライバーのブレーキ踏み込みに対応した燃料カット時にて車両走行エネルギーの回収効率を高めることができる。
請求項3に記載の内燃機関制御装置では、請求項1において、前記減速要求検出手段は、アクセルペダルの踏み込みを検出するアクセル開度センサであることを特徴とする。
このように減速要求検出手段としては、アクセル開度センサを用いることができる。アクセル開度の低下、例えばアクセル開度が0%となったことをドライバーの車両減速要求であると検出して燃料カットが行われる際に、車両走行エネルギーの回収効率を高めることができる。
このように減速要求検出手段としては、アクセル開度センサを用いることができる。アクセル開度の低下、例えばアクセル開度が0%となったことをドライバーの車両減速要求であると検出して燃料カットが行われる際に、車両走行エネルギーの回収効率を高めることができる。
請求項4に記載の内燃機関制御装置では、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記エネルギー蓄積手段は、内燃機関回転に連動して回転するオルタネータと、該オルタネータが発電する電気エネルギーを蓄積するバッテリとの組み合わせであることを特徴とする。
このようにエネルギー蓄積手段がオルタネータとバッテリとの組み合わせである場合に、オルタネータの回転が低い時はバッテリに充電することが困難となる。しかし、本発明では変速比を大きくし、同時にエンジンブレーキ力を小さくしているので、オルタネータが十分に高速かつ高トルクにて回転するようになる。こうして、より多くの回転エネルギーをバッテリに電気エネルギーとして充電させることができる。
請求項5に記載の内燃機関制御装置では、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記エネルギー蓄積手段は、内燃機関回転に連動して回転するエアコン用コンプレッサと、該エアコン用コンプレッサが回転することで凝集するエアコン用液状冷媒を蓄積する冷媒タンクとの組み合わせであることを特徴とする。
このようにエネルギー蓄積手段が、エアコン用コンプレッサとエアコン用液状冷媒を蓄積する冷媒タンクとの組み合わせである場合に、エアコン用コンプレッサの回転が低い時はエアコン用液状冷媒を冷媒タンクに蓄積することが困難となる。しかし本発明では変速比を大きくし、同時にエンジンブレーキ力を小さくしているので、エアコン用コンプレッサが十分に高速かつ高トルクにて回転するようになる。こうして、より多くの回転エネルギーを冷媒タンクにエアコン用液状冷媒の形として蓄積させることができる。
請求項6に記載の内燃機関制御装置では、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記エネルギー蓄積手段は、内燃機関回転に連動して回転するオルタネータ及び該オルタネータが発電する電気エネルギーを蓄積するバッテリの組み合わせと、内燃機関回転に連動して回転するエアコン用コンプレッサ及び該エアコン用コンプレッサが回転することで凝集するエアコン用液状冷媒を蓄積する冷媒タンクの組み合わせとからなることを特徴とする。
このようにエネルギー蓄積手段として、上記オルタネータとバッテリとの組み合わせ、及び上記エアコン用コンプレッサと冷媒タンクとの組み合わせである場合には、前記請求項4,5に述べた作用効果を生じる。更に、一方の組み合わせがエネルギーを蓄積できなくなっても他方の組み合わせが蓄積を実行でき、あるいは両方の組み合わせにてエネルギーの蓄積が可能となる。このため車両走行エネルギーを無駄にせずに減速操作時の車両走行エネルギーの回収効率を更に高めることができる。
請求項7に記載の内燃機関制御装置では、請求項1〜6のいずれかにおいて、前記エネルギー蓄積手段にて車両走行エネルギーの蓄積が可能か否かを判定する蓄積可能判定手段を備え、前記エンジンブレーキ調節手段は、前記燃料カット手段にて燃料カットがなされた場合で、かつ前記蓄積可能判定手段にて車両走行エネルギーの蓄積が不可能であると判定された場合には、前記可変動弁機構にてバルブリフト量をエンジンブレーキ力が大きくなる側に調節することを特徴とする。
このようにエンジンブレーキ調節手段は、燃料カットがなされた場合であっても、車両走行エネルギーの蓄積が不可能であると判定された場合には、可変動弁機構にてバルブリフト量をエンジンブレーキ力が大きくなる側に調節している。このようにエンジンブレーキ力を十分に発揮することで、ドライバーによるブレーキ操作力を軽減でき、このことによりブレーキシューの保護を行い、更に長い下り坂などにおいて生じるフェード現象や発熱によるベーパーロック現象などを未然に防止することができる。
請求項8に記載の内燃機関制御装置では、請求項6において、前記エネルギー蓄積手段の各組み合わせにて車両走行エネルギーの蓄積が可能か否かを判定する蓄積可能判定手段を備え、前記エネルギー蓄積手段は、前記蓄積可能判定手段にて前記電気エネルギーと前記エアコン用液状冷媒との両方が蓄積可能であると判定された場合には、前記電気エネルギーと前記エアコン用液状冷媒との両方の蓄積を行い、前記蓄積可能判定手段にて前記電気エネルギーの蓄積は不可能であるが前記エアコン用液状冷媒の蓄積は可能であると判定された場合には、前記電気エネルギーの蓄積を行わずに前記エアコン用液状冷媒の蓄積を行い、前記蓄積可能判定手段にて前記電気エネルギーの蓄積は可能であるが前記エアコン用液状冷媒の蓄積は不可能であると判定された場合には、前記エアコン用液状冷媒の蓄積は行わずに前記電気エネルギーの蓄積を行い、前記電気エネルギーと前記エアコン用液状冷媒との両方共に蓄積が不可能な場合には前記電気エネルギーと前記エアコン用液状冷媒との両方共に蓄積は行わず、前記エンジンブレーキ調節手段は、前記燃料カット手段にて燃料カットがなされた場合で、かつ前記蓄積可能判定手段にて前記電気エネルギーと前記エアコン用液状冷媒との両方共に蓄積が不可能であると判定された場合には、前記可変動弁機構にてバルブリフト量をエンジンブレーキ力が大きくなる側に調節することを特徴とする。
エネルギー蓄積手段は、上述のごとく電気エネルギーの蓄積とエアコン用液状冷媒の蓄積との間で相互に補足関係とすることで、車両走行エネルギーを極力無駄にしないように回収できる。そしていずれの蓄積も不可能な場合には、エンジンブレーキ調節手段がバルブリフト量を調節することによりエンジンブレーキ力を大きくして、前記請求項7にて述べたごとく、ブレーキ操作力の軽減とブレーキ保護を実行している。
請求項9に記載の内燃機関制御装置では、請求項1〜8のいずれかにおいて、車両の要求減速度を検出する要求減速度検出手段と、前記エネルギー蓄積手段、前記エンジンブレーキ調節手段、及び前記変速比増加手段を制御することで、車両の減速度を、前記要求減速度検出手段にて検出された要求減速度に応じて調節すると共に、前記エネルギー蓄積手段、前記エンジンブレーキ調節手段、及び前記変速比増加手段の制御では前記要求減速度に対して不足する分をフットブレーキ装置による制動力にて補う減速度制御手段とを備えたことを特徴とする。
このように減速度制御手段は、フットブレーキ装置にて制動力不足を補って、要求減速度に応じた減速度を適切に車両に生じさせることができる。
請求項10に記載の内燃機関制御装置では、請求項9において、前記要求減速度検出手段は、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキストロークセンサであることを特徴とする。
請求項10に記載の内燃機関制御装置では、請求項9において、前記要求減速度検出手段は、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキストロークセンサであることを特徴とする。
このようなブレーキストロークセンサを用いることにより、ドライバーの減速要求に対応する制動を円滑に生じさせることができる。
請求項11に記載の内燃機関制御装置では、請求項1〜10のいずれかにおいて、排気バルブのバルブリフト量は不変とされていることを特徴とする。
請求項11に記載の内燃機関制御装置では、請求項1〜10のいずれかにおいて、排気バルブのバルブリフト量は不変とされていることを特徴とする。
排気バルブのバルブリフト量は、吸気バルブのように可変でなくても良く、吸気バルブのバルブリフト量の調節のみによって、エンジンブレーキ力の調節が可能である。
請求項12に記載の内燃機関制御装置では、請求項1〜11のいずれかにおいて、前記可変動弁機構は、吸気バルブのバルブリフト量を連続的に可変とするものであることを特徴とする。
請求項12に記載の内燃機関制御装置では、請求項1〜11のいずれかにおいて、前記可変動弁機構は、吸気バルブのバルブリフト量を連続的に可変とするものであることを特徴とする。
このように可変動弁機構は吸気バルブのバルブリフト量を連続的に可変とするものでも良く、このような可変動弁機構を備えた車両用内燃機関において減速操作時の車両走行エネルギーの回収効率を高めることができる。
[実施の形態1]
図1は、上述した発明が適用された内燃機関制御装置の概略構成を表すブロック図である。ここで内燃機関2は自動車車両に搭載される筒内噴射火花点火式の4気筒ガソリンエンジンである。図1では1番気筒#1から4番気筒#4までの4気筒#1〜#4の内で1番気筒#1部分を示している。
図1は、上述した発明が適用された内燃機関制御装置の概略構成を表すブロック図である。ここで内燃機関2は自動車車両に搭載される筒内噴射火花点火式の4気筒ガソリンエンジンである。図1では1番気筒#1から4番気筒#4までの4気筒#1〜#4の内で1番気筒#1部分を示している。
内燃機関2において4気筒#1〜#4の各燃焼室4には、先端にエアフィルタが存在する吸気通路6を通じて外気が吸入されると共に燃料噴射弁8から直接燃料が噴射供給される。尚、燃料は吸気ポートに噴射するタイプでも良い。そしてこの空気と燃料とからなる混合気に対し点火プラグ10による点火が行われると、同混合気が燃焼してピストン12が往復移動し、内燃機関2の出力軸であるクランクシャフト14が回転する。そして燃焼後の混合気は排気として各燃焼室4から排気通路16に送り出される。
内燃機関2において、燃焼室4と吸気通路6との間は吸気バルブ22の開閉動作によって連通・遮断され、燃焼室4と排気通路16との間は排気バルブ24の開閉動作によって連通・遮断される。これら吸気バルブ22及び排気バルブ24は、クランクシャフト14の回転が伝達される吸気カムシャフト26及び排気カムシャフト28の回転に伴い開閉動作するようになる。
吸気カムシャフト26には、クランクシャフト14に対する吸気カムシャフト26の相対回転位相を調節して吸気バルブ22のバルブタイミングを進角又は遅角させるバルブタイミング可変機構30が設けられている。吸気カムシャフト26と吸気バルブ22との間には、吸気バルブ22のバルブリフト量を連続的に可変とすることにより吸気バルブ22の作用角(開弁期間)を連続的に調節できるリフト量可変機構32が設けられている。尚、バルブタイミング可変機構30による吸気バルブ22のバルブタイミング調整、及びリフト量可変機構32による吸気バルブ22のバルブリフト量調整は、油圧や電動モータ回転により全気筒#1〜#4の吸気バルブ22に対し一律に実施される。
自動車車両には、内燃機関2の運転制御を行う電子制御装置(以下「EG−ECU」と称する)34が搭載されている。このEG−ECU34を通じて内燃機関2の燃料噴射制御、点火時期制御、スロットル開度制御、及び吸気バルブ22のバルブタイミング制御やバルブリフト量可変制御が行われる。EG−ECU34には、以下に示される各種センサからの検出信号が入力される。すなわちクランクシャフト14の回転を検出するクランク角センサ36、吸気カムシャフト26の回転位置(カム角)を検出するカム角センサ38、アクセルペダル39の踏み込み量であるアクセル開度ACCP(%)を検出するアクセル開度センサ40(減速要求検出手段に相当)が設けられている。更にスロットル開度TA(%)を検出するスロットルポジションセンサ42、吸気通路6を通過する吸入空気量GA(g/s)を検出するエアフローメータ44、全気筒#1〜#4の燃焼室4から排出される排気の成分から空燃比AFを検出する空燃比センサ46が設けられている。更にブレーキペダル48の踏み込み有無を検出するブレーキスイッチ50、ブレーキペダル48の踏み込み量であるストローク量Bstを検出するブレーキストロークセンサ51(要求減速度検出手段に相当)、車速を検出する車速センサ52などのセンサが設けられている。
この内燃機関2では、各気筒#1〜#4の燃焼室4内への吸入空気量調節は、リフト量可変機構32(可変動弁機構に相当)により吸気バルブ22のバルブリフト量が調節されることにより実行される。例えば図2に示すごとく最大バルブリフト量と最小バルブリフト量との間で連続的にバルブ作用角が調節されることにより吸入空気量が滑らかに調節される。
尚、吸気通路6に形成されたサージタンク6aの上流側にはスロットルバルブ6bが配置されているが、このスロットルバルブ6bは内燃機関2の始動時には全開とされ、内燃機関2の停止時には全閉とされる。そしてリフト量可変機構32の故障により吸気バルブ22のバルブリフト量調節が困難となった場合にはスロットルバルブ6bの単独動作で吸気量を調節する。
クランクシャフト14により回転されるオルタネータ54は整流器56を介してバッテリ58に電圧を出力している。この出力電圧は、EG−ECU34にて制御されるレギュレータ60により調節されている。EG−ECU34はバッテリ58の充電・放電時の電流量Biを電流センサ62にて検出し、バッテリ58の電圧値Bvを電圧センサ64にて検出し、この電流量Bi及び電圧値Bvに基づいてレギュレータ60を制御することで、バッテリ58の蓄電状態を制御している。ここでオルタネータ54とバッテリ58との組み合わせがエネルギー蓄積手段に相当する。
クランクシャフト14は自動変速機66(本実施の形態では無段変速機を使用、以下「CVT」と称する)を介して駆動輪68に駆動力を伝達している。このCVT66における変速処理はCVT制御用電子制御装置(以下「CVT−ECU」と称する)70により制御されている。
ブレーキペダル48に対してドライバーが行うブレーキ操作に連動して車輪に制動力を生じさせるフットブレーキ装置74は、ドライバーのブレーキ操作以外に、ブレーキ制御用電子制御装置(以下「ブレーキECU」と称する)76によっても、ブレーキアクチュエータ78を介して制動力制御がなされる。
尚、EG−ECU34はCVT−ECU70及びブレーキECU76とは相互にデータ通信をしており、それぞれのECU34,70,76の制御状態、検出データあるいは要求に対応した内燃機関制御、変速制御及び制動制御を実行している。
次にEG−ECU34が実行する車両走行エネルギー回収処理について説明する。図3に車両走行エネルギー回収処理のフローチャートを示す。本処理は一定時間周期で繰り返し実行される。
本処理が開始されると、まず減速操作に伴う燃料カット実行中か否かが判定される(S100)。この減速操作に伴う燃料カット(燃料カット手段としての処理に相当)はEG−ECU34において別途行われている処理であり、具体的にはアクセルペダル39が完全に踏み戻されてアクセル開度ACCPが0%となった場合に実行される燃料カット処理である。これ以外では(S100でno)、このまま一旦本処理を出る。
減速操作に伴う燃料カット実行中であれば(S100でyes)、次にブレーキストロークセンサ51にて検出されているブレーキペダル48のストローク量Bstからマップ等により要求減速度Dclが算出される(S101)。
次にバッテリ58に充電可能か否かが判定される(S102)。ここで電圧センサ64にて検出されるバッテリ58の電圧値Bvに基づいて、電圧値Bvが基準電圧以下であれば充電可能であるとし、基準電圧よりも高いと充電不可能であるとする。
ここで充電可能であるとすると(S102でyes)、次に充電モードが設定されて(S104)、レギュレータ60を介するオルタネータ54の制御によりバッテリ58に対する充電が開始される。
そしてリフト量可変機構32が制御されて吸気バルブ22のバルブリフト量は図2に示した最大バルブリフト量に設定される(S106)。
次にCVT−ECU70に指示することにより、ステップS101にて求められている要求減速度Dclに対応してCVT66の変速比がアップ(増加)される(S108)。この変速比のアップによりクランクシャフト14の回転が上昇し、連動するオルタネータ54の回転も上昇する。この変速比アップ量は、オルタネータ54にて回収される回転エネルギーから算出される制動力が、前記要求減速度Dclの全部、あるいは予め定めた割合を分担するように制御する。すなわちオルタネータ54の発電量の状態と要求減速度Dclの値とを考慮して、オルタネータ54での車両走行エネルギー回収により生じる制動力が、予め設定された前記分担となるようにCVT−ECU70に対して変速比を指示することになる。
次にCVT−ECU70に指示することにより、ステップS101にて求められている要求減速度Dclに対応してCVT66の変速比がアップ(増加)される(S108)。この変速比のアップによりクランクシャフト14の回転が上昇し、連動するオルタネータ54の回転も上昇する。この変速比アップ量は、オルタネータ54にて回収される回転エネルギーから算出される制動力が、前記要求減速度Dclの全部、あるいは予め定めた割合を分担するように制御する。すなわちオルタネータ54の発電量の状態と要求減速度Dclの値とを考慮して、オルタネータ54での車両走行エネルギー回収により生じる制動力が、予め設定された前記分担となるようにCVT−ECU70に対して変速比を指示することになる。
そしてオルタネータ54による車両の走行エネルギーの回収では、要求減速度Dclに対応した制動力として不足している分を、ブレーキECU76に対して指示してフットブレーキ装置74から制動力を発生させる(S116)。
こうして一旦本処理を出る。以後、継続して減速操作に伴う燃料カットが実行され(S100でyes)、バッテリに充電可能である(S102でyes)限り、上述したステップS101,104〜S108,S116が実行されて、オルタネータ54にて発電が継続的になされる。
バッテリ58が満充電となり、あるいは燃料カットの初期から満充電であって、バッテリ58に充電不可である場合には(S102でno)、非充電モードとなり(S110)、レギュレータ60を介してオルタネータ54が制御されることにより発電は停止されてバッテリ58に対する充電はなされない。
そして要求減速度Dclに応じてリフト量可変機構32が制御されて、吸気バルブ22のバルブリフト量の減少によりエンジンブレーキ力の増加調節がなされる(S112)。要求減速度Dclが大きければ、バルブリフト量は図2に示した最小バルブリフト量に近づくことになる。本実施の形態の内燃機関2では、図2に示した最小バルブリフト量がエンジンブレーキ力が最大である。
次にCVT−ECU70に対してはCVT−ECU70側で変速比制御を実行するように指示する(S114)。このことによりCVT−ECU70にて行われる通常時の変速制御がなされる。
そして前記バルブリフト量によるエンジンブレーキ力の調節では、要求減速度Dclに対応した制動力として不足している分を、ブレーキECU76に対して指示することにより、フットブレーキ装置74から不足する制動力を発生させる(S116)。
こうして一旦本処理を出る。以後、継続してステップS102にてnoと判定される場合は、上述したステップS101,S110〜S116が実行される。
図4のタイミングチャートに本実施の形態の制御の一例を示す。タイミングt0にて通常走行時から減速時の燃料カット状態に変わる(S100でyes)。この時、バッテリ58に充電可能であるとする(S102でyes)。このため次にリフト量可変機構32により調節される吸気バルブ22のバルブリフト量の最大化(S106)と変速比のアップ(S108)とにより、クランク角センサ36にて検出される内燃機関回転数NE及びその回転トルクは上昇し、オルタネータ54によりバッテリ58の充電量が増加する。
図4のタイミングチャートに本実施の形態の制御の一例を示す。タイミングt0にて通常走行時から減速時の燃料カット状態に変わる(S100でyes)。この時、バッテリ58に充電可能であるとする(S102でyes)。このため次にリフト量可変機構32により調節される吸気バルブ22のバルブリフト量の最大化(S106)と変速比のアップ(S108)とにより、クランク角センサ36にて検出される内燃機関回転数NE及びその回転トルクは上昇し、オルタネータ54によりバッテリ58の充電量が増加する。
そしてバッテリ58が満充電となると(S102でno:t1)、充電用の発電はしなくなり、エンジンブレーキ力は高くされ、通常の変速比制御に戻る。
上述した構成において、請求項との関係は、図3のステップS102が蓄積可能判定手段としての処理に、ステップS106,S112がエンジンブレーキ調節手段としての処理に、ステップS108が変速比増加手段としての処理に相当する。そしてステップS104〜S116にて、要求減速度Dclに応じて車両の減速度を調節し、制動力の不足分をフットブレーキ装置74にて補足する処理が減速度制御手段としての処理に相当する。
上述した構成において、請求項との関係は、図3のステップS102が蓄積可能判定手段としての処理に、ステップS106,S112がエンジンブレーキ調節手段としての処理に、ステップS108が変速比増加手段としての処理に相当する。そしてステップS104〜S116にて、要求減速度Dclに応じて車両の減速度を調節し、制動力の不足分をフットブレーキ装置74にて補足する処理が減速度制御手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).車両走行エネルギー回収処理(図3)では燃料カット時で(S100でyes)、かつバッテリ58に充電可能である場合には(S102でyes)、自動変速機(ここではCVT66)の変速比を大きくしている(S108)。この時、燃料カットされているため車両走行エネルギーにより駆動輪68は回転されるが、この駆動輪回転は変速比が大きくされたCVT66を介することで、変速比を大きくしない場合に比較して、より高速に内燃機関2のクランクシャフト14を回転させる。したがってオルタネータ54をより高速に回転させることができ、内燃機関2の回転エネルギー、すなわち車両走行エネルギーを蓄積しやすくなり、より多量の回転エネルギーを電気エネルギーとしてバッテリ58に蓄積できることになる。
(イ).車両走行エネルギー回収処理(図3)では燃料カット時で(S100でyes)、かつバッテリ58に充電可能である場合には(S102でyes)、自動変速機(ここではCVT66)の変速比を大きくしている(S108)。この時、燃料カットされているため車両走行エネルギーにより駆動輪68は回転されるが、この駆動輪回転は変速比が大きくされたCVT66を介することで、変速比を大きくしない場合に比較して、より高速に内燃機関2のクランクシャフト14を回転させる。したがってオルタネータ54をより高速に回転させることができ、内燃機関2の回転エネルギー、すなわち車両走行エネルギーを蓄積しやすくなり、より多量の回転エネルギーを電気エネルギーとしてバッテリ58に蓄積できることになる。
しかもリフト量可変機構32に対して、エンジンブレーキ力が小さくなる方に吸気バルブ22のバルブリフト量が調節される(S106)。このためエンジンブレーキ力にて消費される回転エネルギー分が少なくなりクランクシャフト14の回転トルクも上がる。このため、より多くの回転エネルギーがバッテリ58に蓄積できることになる。
こうしてCVT66を介して車両の駆動輪68に駆動力を伝達すると共に吸気バルブ22のバルブリフト量を連続的に可変とする可変動弁機構を備えた車両用内燃機関2において減速操作時の車両走行エネルギーの回収効率を高めることができる。
(ロ).燃料カットはアクセル開度ACCPに基づいて行われるので、特にドライバーのアクセルペダル39の戻し時において、車両走行エネルギーの回収効率を高めることができる。
(ハ).燃料カットがなされた場合であっても(S100でyes)、車両走行エネルギーの蓄積が不可能であると判定された場合には(S102でno)、吸気バルブ22のバルブリフト量をエンジンブレーキ力が大きくなる側に調節している(S112)。このようにエンジンブレーキ力を十分に発揮することで、ドライバーによるブレーキ操作力を軽減でき、このことによりフットブレーキ装置74におけるブレーキシューの保護を行い、更に長い下り坂などにおいて生じるフェード現象や発熱によるベーパーロック現象などを未然に防止することができる。
(ニ).バッテリ58への充電(S104)及びエンジンブレーキ力(S106,S112)では要求される減速度に不足を生じる場合には、フットブレーキ装置74が制動力を補足することから(S116)、安定した制動が可能となる。
[実施の形態2]
本実施の形態では、図1に示した構成以外に、車両には、図5に示すごとく、カーエアコン用の冷凍サイクル100が存在する。この冷凍サイクル100は、エアコン用冷媒を圧縮するためのコンプレッサ102、エアコン用冷媒を冷却して液化するための凝縮器104、第1膨張弁106、気液分離器の機能を果たすと共にエアコン用液状冷媒108を一時的に蓄積する冷媒タンク110、第2膨張弁112、及び蒸発器114から構成される。コンプレッサ102はクランクシャフト14から回転駆動力を受けている。ただしクランクシャフト14とコンプレッサ102との間には電磁クラッチ116が存在する。エアコンスイッチ118がオンされると、この電磁クラッチ116が係合してコンプレッサ102をクランクシャフト14により回転させ、このことにより冷凍サイクル100を機能させている。尚、電磁クラッチ116は室温を維持するためにEG−ECU34によって自動的に係合と解放とが制御され、又、室温に関わらずクランクシャフト14の回転が低い時には解放されて、車両用内燃機関2の運転を安定化させている。更に冷媒タンク110内のエアコン用液状冷媒108の液面レベルLVLは液面レベルセンサ120にて検出されており、冷媒タンク110内がエアコン用液状冷媒108にてほぼ満たされた場合は電磁クラッチ116は解放されて、これ以上のエアコン用液状冷媒108の蓄積を防いでいる。このコンプレッサ102と冷媒タンク110との組み合わせが、オルタネータ54及びバッテリ58との組み合わせと共にエネルギー蓄積手段に相当する。
本実施の形態では、図1に示した構成以外に、車両には、図5に示すごとく、カーエアコン用の冷凍サイクル100が存在する。この冷凍サイクル100は、エアコン用冷媒を圧縮するためのコンプレッサ102、エアコン用冷媒を冷却して液化するための凝縮器104、第1膨張弁106、気液分離器の機能を果たすと共にエアコン用液状冷媒108を一時的に蓄積する冷媒タンク110、第2膨張弁112、及び蒸発器114から構成される。コンプレッサ102はクランクシャフト14から回転駆動力を受けている。ただしクランクシャフト14とコンプレッサ102との間には電磁クラッチ116が存在する。エアコンスイッチ118がオンされると、この電磁クラッチ116が係合してコンプレッサ102をクランクシャフト14により回転させ、このことにより冷凍サイクル100を機能させている。尚、電磁クラッチ116は室温を維持するためにEG−ECU34によって自動的に係合と解放とが制御され、又、室温に関わらずクランクシャフト14の回転が低い時には解放されて、車両用内燃機関2の運転を安定化させている。更に冷媒タンク110内のエアコン用液状冷媒108の液面レベルLVLは液面レベルセンサ120にて検出されており、冷媒タンク110内がエアコン用液状冷媒108にてほぼ満たされた場合は電磁クラッチ116は解放されて、これ以上のエアコン用液状冷媒108の蓄積を防いでいる。このコンプレッサ102と冷媒タンク110との組み合わせが、オルタネータ54及びバッテリ58との組み合わせと共にエネルギー蓄積手段に相当する。
このような構成において、前記図3の処理の代わりに図6に示す車両走行エネルギー回収処理が一定時間周期で繰り返し実行される。
本処理が開始されると、まず減速操作に伴う燃料カット実行中か否かが判定される(S200)。この判定は前記図3のステップS100と同じである。減速操作に伴う燃料カット処理以外では(S200でno)、このまま一旦本処理を出る。
本処理が開始されると、まず減速操作に伴う燃料カット実行中か否かが判定される(S200)。この判定は前記図3のステップS100と同じである。減速操作に伴う燃料カット処理以外では(S200でno)、このまま一旦本処理を出る。
減速操作に伴う燃料カット実行中であれば(S200でyes)、次にブレーキストロークセンサ51にて検出されているブレーキペダル48のストローク量Bstから要求減速度Dclが算出される(S201)。この処理は前記図3のステップS101と同じである。
次にバッテリ58に充電可能か否かが判定される(S202)。この判定は前記図3のステップS102と同じである。ここで充電可能であるとすると(S202でyes)、次に充電モードが設定されて(S204)、レギュレータ60を介するオルタネータ54の制御によりバッテリ58に対する充電が開始される。
次に冷媒タンク110に液状冷媒が蓄積可能か否かが判定される(S205)。この判定は、液面レベルセンサ120により得られている冷媒タンク110内でのエアコン用液状冷媒108の液面レベルLVL、すなわちエアコン用液状冷媒108の蓄積量に基づいて行われる。エアコン用液状冷媒108の液面レベルLVLが、冷媒タンク110内にて蓄積量がほぼ満杯状態を示す基準レベル値LVLmax未満であれば蓄積可能と判定され、基準レベル値LVLmax以上であれば蓄積不可能と判定される。
ここで蓄積可能であれば(S205でyes)、エアコン用の電磁クラッチ116が係合状態にされる(S206)。これはエアコンスイッチ118のオン(ON)・オフ(OFF)に関わらない。すなわち冷媒タンク110に蓄積できる余裕があれば、エアコン用液状冷媒108を蓄積しておくためである。
そしてリフト量可変機構32により吸気バルブ22のバルブリフト量を前記図2に示した最大バルブリフト量に設定する処理が実行される(S207)。この処理は前記図3のステップS106と同じである。
尚、エアコン用液状冷媒108が蓄積不可能であれば(S205でno)、ステップS206は実行されずに直ちにステップS207が実行される。
次にCVT−ECU70に指示することにより、CVT66の変速比がアップされる(S208)。この変速比のアップによりクランクシャフト14の回転が上昇し、連動するオルタネータ54の回転も上昇する。電磁クラッチ116がONにされている場合にはコンプレッサ102も十分高速に回転する。
次にCVT−ECU70に指示することにより、CVT66の変速比がアップされる(S208)。この変速比のアップによりクランクシャフト14の回転が上昇し、連動するオルタネータ54の回転も上昇する。電磁クラッチ116がONにされている場合にはコンプレッサ102も十分高速に回転する。
この変速比アップ量は、前記図3のステップS108で述べたごとくであり、オルタネータ54にて回収される回転エネルギーから算出される制動力が、前記要求減速度Dclの全部、あるいは予め定めた割合を分担するように制御する。ただし本実施の形態では、電磁クラッチ116がONである場合がある。この場合には、オルタネータ54にて回収される回転エネルギーと、コンプレッサ102の回転によりエアコン用液状冷媒108として回収される回転エネルギーとの合計から算出される制動力が、前記要求減速度Dclの全部、あるいは予め定めた割合を分担するように制御する。すなわちオルタネータ54の発電状態、エアコン用液状冷媒108の凝縮生成状態、及び要求減速度Dclの値を考慮して、オルタネータ54及びコンプレッサ102での車両走行エネルギー回収により生じる制動力が、予め設定された前記分担となるようにCVT−ECU70に対して変速比を指示することになる。
そしてオルタネータ54によるエネルギー回収、電磁クラッチ116がONの場合はエアコン用液状冷媒108の形によるエネルギー回収も加え、この回収では要求減速度Dclに対応した制動力として不足する分をブレーキECU76を介してフットブレーキ装置74から制動力を発生させる(S216)。
こうして一旦本処理を出る。以後、継続して減速操作に伴う燃料カットが実行され(S200でyes)、バッテリに充電可能で(S202でyes)、冷媒タンク110に蓄積可能である(S205でyes)限り、上述したステップS204,S206,S207,S208,S216が実行される。あるいはバッテリに充電可能で(S202でyes)、冷媒タンク110に蓄積不可能である(S205でno)限り、上述したステップS204,S207,S208,S216が実行される。このことによりオルタネータ54による発電、あるいはこの発電とコンプレッサ102によるエアコン用液状冷媒108の凝縮生成とによる車両走行エネルギー回収が継続的になされる。
バッテリ58が満充電となった場合、あるいは燃料カットの初期から満充電で、バッテリ58に充電が不可能である場合には(S202でno)、非充電モードとなり(S209)、レギュレータ60を介してオルタネータ54が制御されることにより発電は停止されてバッテリ58に対する充電はなされない。そして次に冷媒タンク110にエアコン用液状冷媒108が蓄積可能か否かが判定される(S210)。この判定は前記ステップS205と同じである。
蓄積可能であれば(S210でyes)、エアコン用の電磁クラッチ116が係合状態にされ(S206)、リフト量可変機構32により吸気バルブ22のバルブリフト量を前記図2に示した最大バルブリフト量に設定する処理が実行される(S207)。そしてCVT−ECU70に指示することにより、CVT66の変速比がアップされる(S208)。この変速比のアップによりクランクシャフト14の回転が上昇し、連動するコンプレッサ102の回転も上昇する。
この変速比アップ量は、コンプレッサ102の回転により冷媒タンク110内に蓄積するエアコン用液状冷媒108として回収される回転エネルギーから算出される制動力が、前記要求減速度Dclの全部、あるいは予め定めた割合を分担するように制御する。すなわちエアコン用液状冷媒108の凝縮生成状態と、要求減速度Dclの値とを考慮して、コンプレッサ102での車両走行エネルギー回収により生じる制動力が、予め設定された前記分担となるようにCVT−ECU70に対して変速比を指示することになる。
そしてエアコン用液状冷媒108の凝縮生成による車両走行エネルギーの回収では要求減速度Dclに対応した制動力として不足する分をブレーキECU76に指示してフットブレーキ装置74から制動力を発生させる(S216)。
こうして一旦本処理を出る。以後、継続して減速操作に伴う燃料カットが実行され(S200でyes)、バッテリに充電不可であり(S202でno)、冷媒タンク110にエアコン用液状冷媒108を蓄積可能である(S210でyes)限り、上述したステップS206,S207,S208,S216が実行される。このことによりコンプレッサ102にてなされるエアコン用液状冷媒108の凝縮生成による車両走行エネルギー回収が継続的になされる。
バッテリへの充電も冷媒タンク110へのエアコン用液状冷媒108の蓄積も共に不可であると判定された場合には(S202でno、S210でno)、ステップS202でnoと判定された直後に非充電モードが設定される(S209)。このことによりレギュレータ60を介するオルタネータ54の制御により発電は停止されてバッテリ58に対する充電はなされない。尚、電磁クラッチ116に対しては特に制御は行わないので、通常のエアコン制御により電磁クラッチ116の係合・解放が制御されることになる。
そして要求減速度Dclに応じてリフト量可変機構32が制御されて、吸気バルブ22のバルブリフト量の減少によりエンジンブレーキ力の増加調節がなされる(S212) 。この処理は前記図3のステップS112と同じである。
次にCVT−ECU70に対してはCVT−ECU70側での変速比制御を実行するように指示する(S214)。このことによりCVT−ECU70にて行われる通常時の変速制御がなされる。
そして前記バルブリフト量によるエンジンブレーキ力の調節では、要求減速度Dclに対応した制動力として不足している分を、ブレーキECU76に対して指示することにより、フットブレーキ装置74から不足する制動力を発生させる(S216)。
こうして一旦本処理を出る。以後、継続してステップS202,S210にてnoと判定される場合は、上述したステップS209,S212〜S216が実行される。
図7のタイミングチャートに本実施の形態の制御の一例を示す。タイミングt10にて通常走行時から減速時の燃料カット状態に変わる(S200でyes)。この時、バッテリ58への充電も冷媒タンク110へのエアコン用液状冷媒108の蓄積も可能である(S202,S205でyes)。このため吸気バルブ22のバルブリフト量の増加(S207)と変速比のアップ(S208)とにより内燃機関回転数NEは上昇し、オルタネータ54の発電によりバッテリ58の充電量が増加し、コンプレッサ102の回転により冷媒タンク110でのエアコン用液状冷媒108の蓄積量が増加する。
図7のタイミングチャートに本実施の形態の制御の一例を示す。タイミングt10にて通常走行時から減速時の燃料カット状態に変わる(S200でyes)。この時、バッテリ58への充電も冷媒タンク110へのエアコン用液状冷媒108の蓄積も可能である(S202,S205でyes)。このため吸気バルブ22のバルブリフト量の増加(S207)と変速比のアップ(S208)とにより内燃機関回転数NEは上昇し、オルタネータ54の発電によりバッテリ58の充電量が増加し、コンプレッサ102の回転により冷媒タンク110でのエアコン用液状冷媒108の蓄積量が増加する。
そしてバッテリ58が満充電となると(S202でno、S210でyes:t11)、充電用の発電量はなくなる。しかし、その分、エアコン用液状冷媒108の蓄積と、フットブレーキ装置74からの制動力により、車両減速度は安定的に制御される。
そしてエアコン用液状冷媒108が冷媒タンク110内にて満杯レベルである基準レベル値LVLmaxに達すると(S210でno:t12)、エンジンブレーキ力は高くされ(S212)、通常の変速比に戻る(S214)。
この時、冷媒タンク110にはエアコン用液状冷媒108が十分に蓄積している。したがって、その後、ドライバーがエアコンスイッチ118をONすると、冷媒タンク110内のエアコン用液状冷媒108が直ちに使用される。このことからコンプレッサ102の回転によって冷媒タンク110内にエアコン用液状冷媒108が凝縮生成されるのを待つことなく、車室内の冷房が迅速に行われる。
上述した構成において、請求項との関係は、図6のステップS202,S205,S210が蓄積可能判定手段としての処理に、ステップS207,S212がエンジンブレーキ調節手段としての処理に、ステップS208が変速比増加手段としての処理に相当する。そしてステップS204,S207,S208,S209,S212〜S216にて、要求減速度Dclに応じて車両の減速度を調節し、制動力の不足分をフットブレーキ装置74にて補足する処理が減速度制御手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).前記実施の形態1の効果を生じる。これと共に、エネルギー蓄積手段として、オルタネータ54とバッテリ58との組み合わせに加えて、エアコン用コンプレッサ102と冷媒タンク110との組み合わせが用いられているので、一方の組み合わせがエネルギーを蓄積できなくなっても、他方の組み合わせが蓄積を実行できる。したがって車両走行エネルギーを無駄にすることがない。こうして減速操作時における車両走行エネルギーの回収効率を更に高めることができる。
(イ).前記実施の形態1の効果を生じる。これと共に、エネルギー蓄積手段として、オルタネータ54とバッテリ58との組み合わせに加えて、エアコン用コンプレッサ102と冷媒タンク110との組み合わせが用いられているので、一方の組み合わせがエネルギーを蓄積できなくなっても、他方の組み合わせが蓄積を実行できる。したがって車両走行エネルギーを無駄にすることがない。こうして減速操作時における車両走行エネルギーの回収効率を更に高めることができる。
[実施の形態3]
本実施の形態では、図1,5に示したごとくハード構成は前記実施の形態2と同じであるが、エネルギー蓄積手段としては、コンプレッサ102と冷媒タンク110との組み合わせのみが相当する。したがって前記図6の処理の代わりに図8に示す車両走行エネルギー回収処理が一定時間周期で繰り返し実行される。
本実施の形態では、図1,5に示したごとくハード構成は前記実施の形態2と同じであるが、エネルギー蓄積手段としては、コンプレッサ102と冷媒タンク110との組み合わせのみが相当する。したがって前記図6の処理の代わりに図8に示す車両走行エネルギー回収処理が一定時間周期で繰り返し実行される。
本処理が開始されると、まず減速操作に伴う燃料カット実行中か否かが判定される(S300)。この判定は前記図3のステップS100と同じである。減速操作に伴う燃料カット処理以外では(S300でno)、このまま一旦本処理を出る。
減速操作に伴う燃料カット実行中であれば(S300でyes)、次にブレーキペダル48のストローク量Bstからマップ等により要求減速度Dclが算出される(S301)。この処理は前記図3のステップS101と同じである。
次に冷媒タンク110に液状冷媒が蓄積可能か否かが判定される(S302)。この判定は前記図6のステップS205と同じである。蓄積可能であれば(S302でyes)、電磁クラッチ116が係合状態にされる(S304)。この処理は前記図6のステップS206と同じである。そしてリフト量可変機構32により吸気バルブ22のバルブリフト量を前記図2に示した最大バルブリフト量に設定する処理が実行される(S306)。この処理は前記図3のステップS106と同じである。
次にCVT−ECU70に指示することにより、ステップS301にて求められている要求減速度Dclに対応してCVT66の変速比がアップされる(S308)。この変速比のアップによりクランクシャフト14の回転が上昇し、連動するコンプレッサ102も高速に回転する。
この変速比アップ量は、冷媒タンク110内にエアコン用液状冷媒108として回収される回転エネルギーから算出される制動力が、前記要求減速度Dclの全部、あるいは予め定めた割合を分担するように制御する。すなわちエアコン用液状冷媒108の凝縮生成状態と要求減速度Dclの値とを考慮して、コンプレッサ102での車両走行エネルギー回収により生じる制動力が、予め設定された前記分担となるようにCVT−ECU70に対して変速比を指示することになる。
そしてエアコン用液状冷媒108の凝縮生成による車両走行エネルギーの回収では要求減速度Dclに対応した制動力として不足する分をブレーキECU76に指示してフットブレーキ装置74から制動力を発生させる(S314)。
こうして一旦本処理を出る。以後、継続して減速操作に伴う燃料カットが実行され(S300でyes)、エアコン用液状冷媒108が蓄積可能である(S302でyes)限り、上述したステップS304,S306,S308,S314が実行される。このことによりコンプレッサ102によるエアコン用液状冷媒108の凝縮生成による車両走行エネルギー回収が継続的になされる。
冷媒タンク110へのエアコン用液状冷媒108の蓄積が不可となった場合には(S302でno)、要求減速度Dclに応じてリフト量可変機構32が制御されて、吸気バルブ22のバルブリフト量の減少によりエンジンブレーキ力の増加調節がなされる(S310)。この処理は前記図3のステップS112と同じである。
次にCVT−ECU70に対してはCVT−ECU70側での変速比制御を実行するように指示する(S312)。このことによりCVT−ECU70にて行われる通常時の変速制御がなされる。
そして前記バルブリフト量によるエンジンブレーキ力の調節では、要求減速度Dclに対応した制動力として不足している分を、ブレーキECU76に対して指示することにより、フットブレーキ装置74から不足する制動力を発生させる(S314)。尚、ステップS302でnoと判定された場合は、電磁クラッチ116に対しては特に制御は行わないので、通常のエアコン制御により電磁クラッチ116の係合・解放制御がなされることになる。
こうして一旦本処理を出る。以後、継続してステップS302にてnoと判定される場合は、上述したステップS310,S312が実行される。
図9のタイミングチャートに本実施の形態の制御の一例を示す。タイミングt20にて通常走行時から減速時の燃料カット状態に変わる(S300でyes)。この時、冷媒タンク110へのエアコン用液状冷媒108の蓄積は可能であるとする(S302でyes)。このため吸気バルブ22のバルブリフト量の増加(S306)と変速比のアップ(S308)とにより内燃機関回転数NEは上昇し、コンプレッサ102の回転により冷媒タンク110内のエアコン用液状冷媒108の蓄積量が増加する。
図9のタイミングチャートに本実施の形態の制御の一例を示す。タイミングt20にて通常走行時から減速時の燃料カット状態に変わる(S300でyes)。この時、冷媒タンク110へのエアコン用液状冷媒108の蓄積は可能であるとする(S302でyes)。このため吸気バルブ22のバルブリフト量の増加(S306)と変速比のアップ(S308)とにより内燃機関回転数NEは上昇し、コンプレッサ102の回転により冷媒タンク110内のエアコン用液状冷媒108の蓄積量が増加する。
そして液面レベルLVLが基準レベル値LVLmax以上となると(S302でno:t21)、エンジンブレーキ力は高くされ(S310)、通常の変速比に戻る(S312)。そしてブレーキアクチュエータ78による制動力の補足により(S314)、車両減速度は安定的に制御される。
タイミングt21直後は、冷媒タンク110にエアコン用液状冷媒108が蓄積されているが、以後、エアコンスイッチ118のON時に直ちに冷房用として使用することができる。
上述した構成において、請求項との関係は、図8のステップS302が蓄積可能判定手段としての処理に、ステップS306,S310がエンジンブレーキ調節手段としての処理に、ステップS308が変速比増加手段としての処理に相当する。そしてステップS304〜S314にて、要求減速度Dclに応じて車両の減速度を調節し、制動力の不足分をフットブレーキ装置74にて補足する処理が減速度制御手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態3によれば、バッテリ58への充電の変わりに冷媒タンク110へのエアコン用液状冷媒108の蓄積を実行しているが、前記実施の形態1と同様な効果を得ることができる。
[その他の実施の形態]
(a).前記各実施の形態にて、減速操作に伴う燃料カットは、アクセルペダル39が完全に踏み戻されることによりアクセル開度ACCPが0%となった場合に実行される処理であった。これ以外にブレーキペダル48を踏み込んだこと、すなわちブレーキペダル48に配置したブレーキスイッチ50のONを条件として実行する燃料カットとしても良い。あるいはアクセル開度ACCPが0%となった条件と、ブレーキスイッチ50のONとなった条件との論理和条件が満足された場合に実行する燃料カットとしても良い。
(a).前記各実施の形態にて、減速操作に伴う燃料カットは、アクセルペダル39が完全に踏み戻されることによりアクセル開度ACCPが0%となった場合に実行される処理であった。これ以外にブレーキペダル48を踏み込んだこと、すなわちブレーキペダル48に配置したブレーキスイッチ50のONを条件として実行する燃料カットとしても良い。あるいはアクセル開度ACCPが0%となった条件と、ブレーキスイッチ50のONとなった条件との論理和条件が満足された場合に実行する燃料カットとしても良い。
(b).前記各実施の形態では、自動変速機として無段変速機を用いたが、AT等の有段変速機を用いても良い。
(c).前記実施の形態2,3にて用いた冷凍サイクル100(図5)は多効圧縮サイクルであったが、これ以外の冷凍サイクルでも液状冷媒を蓄積できるタンクを備えていれば、本発明を適用できる。
(c).前記実施の形態2,3にて用いた冷凍サイクル100(図5)は多効圧縮サイクルであったが、これ以外の冷凍サイクルでも液状冷媒を蓄積できるタンクを備えていれば、本発明を適用できる。
(d).前記各実施の形態では、可変動弁機構として、吸気バルブのバルブリフト量を連続的に可変とするリフト量可変機構が用いられていたが、連続的でなくても段階的にバルブリフト量を可変とできるリフト量可変機構であっても同様な効果が得られる。
2…車両用内燃機関、4…燃焼室、6…吸気通路、6a…サージタンク、6b…スロットルバルブ、8…燃料噴射弁、10…点火プラグ、12…ピストン、14…クランクシャフト、16…排気通路、22…吸気バルブ、24…排気バルブ、26…吸気カムシャフト、28…排気カムシャフト、30…バルブタイミング可変機構、32…リフト量可変機構、34…EG−ECU、36…クランク角センサ、38…カム角センサ、39…アクセルペダル、40…アクセル開度センサ、42…スロットルポジションセンサ、44…エアフローメータ、46…空燃比センサ、48…ブレーキペダル、50…ブレーキスイッチ、51…ブレーキストロークセンサ、52…車速センサ、54…オルタネータ、56…整流器、58…バッテリ、60…レギュレータ、62…電流センサ、64…電圧センサ、66…CVT、68…駆動輪、70…CVT−ECU、74…フットブレーキ装置、76…ブレーキECU、78…ブレーキアクチュエータ、100…カーエアコン用の冷凍サイクル、102…エアコン用コンプレッサ、104…凝縮器、106…第1膨張弁、108…エアコン用液状冷媒、110…冷媒タンク、112…第2膨張弁、114…蒸発器、116…エアコン用の電磁クラッチ、118…エアコンスイッチ、120…液面レベルセンサ。
Claims (12)
- 自動変速機を介して車両の駆動輪に駆動力を伝達すると共に吸気バルブのバルブリフト量を可変とする可変動弁機構を備えた車両用内燃機関における内燃機関制御装置であって、
車両の減速要求を検出する減速要求検出手段と、
内燃機関の回転エネルギーを蓄積可能なエネルギー蓄積手段と、
前記減速要求検出手段にて車両の減速要求が検出されると、内燃機関の燃焼室への燃料供給を停止する燃料カット手段と、
前記燃料カット手段にて燃料カットがなされた場合に、前記可変動弁機構にてバルブリフト量をエンジンブレーキ力が小さくなる側に調節するエンジンブレーキ調節手段と、
前記燃料カット手段にて燃料カットがなされた場合に、前記自動変速機の変速比を大きくする変速比増加手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関制御装置。 - 請求項1において、前記減速要求検出手段は、ブレーキペダルの踏み込みを検出するブレーキスイッチであることを特徴とする内燃機関制御装置。
- 請求項1において、前記減速要求検出手段は、アクセルペダルの踏み込みを検出するアクセル開度センサであることを特徴とする内燃機関制御装置。
- 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記エネルギー蓄積手段は、内燃機関回転に連動して回転するオルタネータと、該オルタネータが発電する電気エネルギーを蓄積するバッテリとの組み合わせであることを特徴とする内燃機関制御装置。
- 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記エネルギー蓄積手段は、内燃機関回転に連動して回転するエアコン用コンプレッサと、該エアコン用コンプレッサが回転することで凝集するエアコン用液状冷媒を蓄積する冷媒タンクとの組み合わせであることを特徴とする内燃機関制御装置。
- 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記エネルギー蓄積手段は、
内燃機関回転に連動して回転するオルタネータ及び該オルタネータが発電する電気エネルギーを蓄積するバッテリの組み合わせと、
内燃機関回転に連動して回転するエアコン用コンプレッサ及び該エアコン用コンプレッサが回転することで凝集するエアコン用液状冷媒を蓄積する冷媒タンクの組み合わせと、
からなることを特徴とする内燃機関制御装置。 - 請求項1〜6のいずれかにおいて、前記エネルギー蓄積手段にて車両走行エネルギーの蓄積が可能か否かを判定する蓄積可能判定手段を備え、
前記エンジンブレーキ調節手段は、前記燃料カット手段にて燃料カットがなされた場合で、かつ前記蓄積可能判定手段にて車両走行エネルギーの蓄積が不可能であると判定された場合には、前記可変動弁機構にてバルブリフト量をエンジンブレーキ力が大きくなる側に調節することを特徴とする内燃機関制御装置。 - 請求項6において、前記エネルギー蓄積手段の各組み合わせにて車両走行エネルギーの蓄積が可能か否かを判定する蓄積可能判定手段を備え、
前記エネルギー蓄積手段は、前記蓄積可能判定手段にて前記電気エネルギーと前記エアコン用液状冷媒との両方が蓄積可能であると判定された場合には、前記電気エネルギーと前記エアコン用液状冷媒との両方の蓄積を行い、前記蓄積可能判定手段にて前記電気エネルギーの蓄積は不可能であるが前記エアコン用液状冷媒の蓄積は可能であると判定された場合には、前記電気エネルギーの蓄積を行わずに前記エアコン用液状冷媒の蓄積を行い、前記蓄積可能判定手段にて前記電気エネルギーの蓄積は可能であるが前記エアコン用液状冷媒の蓄積は不可能であると判定された場合には、前記エアコン用液状冷媒の蓄積は行わずに前記電気エネルギーの蓄積を行い、前記電気エネルギーと前記エアコン用液状冷媒との両方共に蓄積が不可能な場合には前記電気エネルギーと前記エアコン用液状冷媒との両方共に蓄積は行わず、
前記エンジンブレーキ調節手段は、前記燃料カット手段にて燃料カットがなされた場合で、かつ前記蓄積可能判定手段にて前記電気エネルギーと前記エアコン用液状冷媒との両方共に蓄積が不可能であると判定された場合には、前記可変動弁機構にてバルブリフト量をエンジンブレーキ力が大きくなる側に調節することを特徴とする内燃機関制御装置。 - 請求項1〜8のいずれかにおいて、
車両の要求減速度を検出する要求減速度検出手段と、
前記エネルギー蓄積手段、前記エンジンブレーキ調節手段、及び前記変速比増加手段を制御することで、車両の減速度を、前記要求減速度検出手段にて検出された要求減速度に応じて調節すると共に、前記エネルギー蓄積手段、前記エンジンブレーキ調節手段、及び前記変速比増加手段の制御では前記要求減速度に対して不足する分をフットブレーキ装置による制動力にて補う減速度制御手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関制御装置。 - 請求項9において、前記要求減速度検出手段は、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキストロークセンサであることを特徴とする内燃機関制御装置。
- 請求項1〜10のいずれかにおいて、排気バルブのバルブリフト量は不変とされていることを特徴とする内燃機関制御装置。
- 請求項1〜11のいずれかにおいて、前記可変動弁機構は、吸気バルブのバルブリフト量を連続的に可変とするものであることを特徴とする内燃機関制御装置。
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