JP2008114272A - ゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法及び自動板厚制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被圧延材の形状に応じて形状制御操作したサドル位置に対応する部分の出側板厚が目標板厚からオフセットする現象を防止できるゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法及びそれに用いる装置を提供するおよびそれに用いる装置を提供する。
【解決手段】As−Uロールによるロールクラウン調整機構を用い、形状制御操作を行う際に、As−Uロールのサドル位置に対応するワークロール間のロールギャップが変化する分を考慮して圧下操作指令量を決定するゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法およびそれに用いる装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、ゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法及びそれに用いる装置に関する。
変形抵抗の高いステンレス鋼板に代表される被圧延材を圧延する圧延機として、小径のワークロールを具備したゼンジミア圧延機が高変形抵抗材を能率よく圧延できるため、よく用いられる。以下、ゼンジミア圧延機などの冷間圧延機に一般的に採用されている自動板厚制御方法を例示する。
冷間圧延機においては、圧下モニターAGC、張力モニターAGC、マスフローAGC、フィードフォワードAGC、BISRA−AGCなどが実用化されている。圧下モニターAGCは、冷間圧延機で圧延された被圧延材の出側板厚を出側板厚計で検出し、検出した出側板厚の目標板厚からのずれ量である出側板厚偏差(=実績板厚−目標板厚)を0とするように圧下操作指令量を圧下装置に出す板厚制御方法である。これに対して張力モニターAGCは、圧下操作に代わり、被圧延材の張力を操作する板厚制御方法である。これらのフィードバックAGCは、長周期の板厚偏差をなくすのが特徴である。一方、短周期の板厚偏差をなくす板厚制御としてフィードフォワードAGCとマスフローAGCがある。フィードフォワードAGCは入側板厚計で検出した入側板厚変化を圧延機直下までトラッキングし、圧下操作により板厚変化をなくす板厚制御方法である。マスフローAGCは圧延機直下までトラッキングした入側板厚より体積速度一定の法則に基づき圧延機直下の出側板厚を推定して、出側板厚偏差を0とする板厚制御方法である。
また上記したいずれの方法とも異なるのが下記ゲージメータ式(1)に基づくBISRA−AGCである。BISRA−AGCは、圧延中の圧延荷重変化ΔPを荷重検出器で検出し、ΔPによって生じるワークロール間のロールギャップ変化ΔSを打ち消すように圧下操作指令量を圧下装置に出す板厚制御方法である。
Δh=ΔS+ΔP/K ・・・・・(1)
ただし、Kは当該圧延機のミル剛性係数で、Δh、ΔS、ΔPはそれぞれある同一時点からの変化量を表す。すなわちゲージメータ式によればある同一時点からの出側板厚変化Δhがワークロール間のロールギャップ変化ΔSと、ΔP/K(ミル伸び量に相当)の和で与えられることを示す。なお圧延中には、圧延荷重変化ΔPだけではなく、ワークロール間のロールギャップ変化も色々な要因により生じるため、それらの影響を勘案して圧延機の圧下装置に圧下操作指令量を出し、圧下位置を操作する板厚制御を行うことが重要である。
ところでゼンジミア圧延機には、上述した自動板厚制御方法のうち、圧延された被圧延材の出側板厚を出側板厚計で検出し、検出した出側板厚の目標板厚からのずれ量である出側板厚偏差を0とするフィードフォワードAGC、マスフローAGC、圧下モニターAGCが採用されている。また公知のようにゼンジミア圧延機は、図4で見て時計回りに記号A〜Hで示した8軸の分割バックアップロールを有し、油圧圧下装置により8軸の分割バックアップロールA〜Hの圧下位置を操作することでワークロールギャップを調整しており、圧延中は、B、C軸の圧下位置を操作して、板厚制御を行っている。
なおゼンジミア圧延機はハウジング1が高剛性の一体のブロックとされ、ワークロール直径が普通100mm以下の小径である。そこで図4に示したようにクラスター型の圧延機としてなる。図4中、2は上下一対のワークロール、3は上下各2本の第1中間ロール3、4は上下各3本の第2中間ロールである。これらを上下各4軸の分割バックアップロールA〜Hでバックアップしている。この場合、各分割バックアップロールA〜Hは、図5に示すように、一本のバッキングベアリング軸5と、それに嵌め込まれている6個のバッキングベアリング6と、それを挟んで7箇所でハウジング1内面に固定されているサドル7とからなる。サドル7は偏心リングを内蔵していると共に、バッキングベアリング軸5を支持している。図5中、F1〜F7はハウジング1内面から各サドル7に作用する圧延荷重の反力を示す。
日本鉄鋼協会編、第3版 鉄鋼便覧第III巻(1)、丸善出版、1980年5月15日発行、p701〜702
しかしながら、8軸の分割バックアップロールを含む合計20本のロールを配列したクラスター型のゼンジミア圧延機において、As−Uロールによるロールクラウン調整機構を用い、形状制御操作を行ったときに、検出した出側板厚の目標板厚からのずれ量である出側板厚偏差が大きくなることがあった。この原因について詳細に検討した。
以下、ゼンジミア圧延機における形状制御操作について図4、図5を参照しつつ説明する。8軸の分割バックアップロールA〜Hのうち、BとCがロールクラウン調整機構を具備したAs−Uロールであり、As−UロールBとCには公知のように、各サドルの偏芯リングを油圧で別々に回転させるロールクラウン調整機構が付いている。またゼンジミア圧延機は、油圧圧下装置により8軸の分割バックアップロールA〜Hの各サドルの偏芯リングを一斉に同じ操作量だけ油圧で回転させることで、8軸の分割バックアップロールA〜Hの圧下位置を操作する構造になっている。
ここでゼンジミア圧延機には普通、γ線を用いたγ線板厚計が被圧延材Wの板幅方向中央部の出側板厚を検出するように配置されている。このことから、ハウジング1内面に固定されているロール軸方向中央位置にあるサドル7(図5中、反力がF4のサドル)の偏心リングを油圧で形状制御操作すると、そのサドル7位置に対応するワークロール2間のロールギャップが変化する。したがってAs−Uロールによるロールクラウン調整機構を用い、形状制御操作を行う際には、その分を考慮して油圧圧下装置に出す圧下操作指令量を決定し、圧下位置を操作する必要があることがわかった。
だが、従来のゼンジミア圧延機は、このような形状制御操作によってワークロール間のロールギャップが変化することを考慮した板厚制御ロジックになっていなかった。このため、As−Uロールによるロールクラウン調整機構を用い、形状制御操作を行った場合には、短周期板厚変動の中心値が目標板厚からオフセットされた形で現れる。このことからゼンジミア圧延機により被圧延材を圧延するに際し、被圧延材Wの形状に応じて形状制御を行うと、ワークロール2間のロールギャップが狭くなるように形状制御操作した場合には、形状制御操作したサドル7位置に対応する部分の出側板厚が目標板厚からマイナス側にオフセットする。反対にワークロール2間のギャップが広がるように形状制御操作した場合には、形状制御操作したサドル7位置に対応する部分の出側板厚が目標板厚からプラス側にオフセットする。
またゼンジミア圧延機に採用しているモニターAGCは、検出した出側板厚の目標板厚からのずれ量である出側板厚偏差を一定時間積分し、出側板厚偏差の時間積分値に基づき、アクチュエータ操作量を油圧圧下装置に出力して、圧下位置を操作する板厚制御方法である。このため、As−Uロールによるロールクラウン調整機構を用い、形状制御操作することで生じた出側板厚偏差が修正されるまでに時間がかかる。
したがって、ゼンジミア圧延機を用い、変形抵抗の高い被圧延材を圧延するに際し、被圧延材Wの形状に応じて形状制御を行うと、形状制御操作した部分の出側板厚が目標位置からオフセットした板厚偏差が残る。この結果、変形抵抗の高い板厚厳格材などにおいては、形状制御操作した部分が不合格となるため、板厚不適部を切り捨てざるを得ず、歩留まりが低下するという問題があった。
本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、被圧延材の形状に応じて形状制御操作したサドル位置に対応する部分の出側板厚が目標板厚からオフセットする現象を防止できるゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法及びそれに用いる装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下のとおりである。
1. As−Uロールによるロールクラウン調整機構を具備したゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法において、前記As−Uロールによるロールクラウン調整機構を用い、形状制御操作を行う際に、As−Uロールのサドル位置に対応するワークロール間のロールギャップが変化する分を考慮して圧下操作指令量を決定することを特徴とするゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法。
2.前記ゼンジミア圧延機で圧延された被圧延材の出側板厚を出側板厚計で検出し、検出した実績板厚の目標板厚からのずれ量である出側板厚偏差に基づきモニターAGCによる圧下操作量を求め、さらに前記As−Uロールの各サドル位置での形状制御操作による圧下補正量を求め、求めた圧下補正量を前記モニターAGCによる圧下操作量に加算して圧下操作指令量を決定することを特徴とする1.に記載のゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法。
3.As−Uロールによるロールクラウン調整機構を具備したゼンジミア圧延機における自動板厚制御装置において、前記As−Uロールのサドル位置に対応するワークロール間のロールギャップが変化する分を考慮して圧下操作指令量を決定する板厚制御ロジックを具備してなることを特徴とするゼンジミア圧延機における自動板厚制御装置。
4.前記ゼンジミア圧延機で圧延された被圧延材の出側板厚を検出する出側板厚計と、該出側板厚計で検出した実績板厚の目標板厚からのずれ量である出側板厚偏差に基づき圧下操作量を求めるモニターAGCと、さらに前記As−Uロールに設けた位置検出器と、該位置検出器からの位置検出情報に基づいて前記As−Uロールの各サドル位置での形状制御操作量を求める演算器と、該演算器の出力に基づき形状制御操作による圧下補正量を求める乗算器と、該乗算器で求めた圧下補正量を前記モニターAGCによる圧下操作量に加算して圧下操作指令量を決定する加算器とを具備してなることを特徴とする3.に記載のゼンジミア圧延機における自動板厚制御装置。
5.前記圧下補正量を求める乗算器に、予め求めた形状制御操作による影響係数のデータを記憶した記憶装置が接続されてなることを特徴とする4.に記載のゼンジミア圧延機における自動板厚制御装置。
本発明のゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法及び装置によれば、As−Uロールのサドル位置に対応するワークロール間のロールギャップが変化する分を考慮して圧下操作指令量を決定する板厚制御ロジックとしたので、As−Uロールによるロールクラウン調整機構を用い、形状制御操作を行う際に形状制御操作したサドル位置に対応する部分の出側板厚が目標板厚からオフセットする現象を防止できる。この結果、高変形抵抗の板厚厳格材を圧延するに際し、歩留まりが低下することを抑制できる。
本発明のゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法について図により説明する。図1は、本発明を適用したゼンジミア圧延機の構成図である。また図2は、本発明の一例のゼンジミア圧延機における自動板厚制御ロジックを示す制御ブロック図である。ゼンジミア圧延機本体、すなわちハウジング1内のロール構成は、従来のゼンジミア圧延機と同じであるので説明を省略する。
本発明の自動板厚制御方法を適用したゼンジミア圧延機は、図1に示したように、単スタンドからなり、最初にペイオフリール14に被圧延材Wのコイルが装着され、複数パスのリバース圧延を被圧延材Wに施すことで所定の板厚に仕上げる。被圧延材Wに張力を付与するリールとしては、ハウジング1を挟んで左テンションリール12と右テンションリール13が配置されている。被圧延材Wの板幅中央部の板厚を検出するγ線板厚計8は、ハウジング1から左右方向に出た位置に配置され、また被圧延材Wの形状を検出する形状検出用ロール9は、左右テンションリール12、13とハウジング1間に配置されている。この形状検出用ロール9で検出した被圧延材Wの形状は演算制御装置10に入力され、演算制御装置10で演算処理される。
ここで、被圧延材Wの出側板厚は、ロールワイパーで被圧延材Wに付着した圧延油を除去しつつ検出され、演算制御装置10に入力される。なお奇数パスでは図1中、右側のγ線板厚計8により当該パスの圧下を施した被圧延材Wの出側板厚が検出され、偶数パスでは左側のγ線板厚計8により、当該パスの圧下を施した被圧延材Wの出側板厚が検出される。そして演算制御装置10に内蔵した板厚制御ロジックにより本発明による自動板厚制御方法が実施できるようになっている。
本発明に用いた自動板厚制御方法は、ゼンジミア圧延機で圧延された被圧延材Wの出側板厚を出側板厚計(この場合γ線板厚計8)で検出し、検出した出側板厚の目標板厚からのずれ量である出側板厚偏差を一定時間積分し、出側板厚偏差の時間積分値に基づきアクチュエータ操作量を求める圧下モニターAGCである。このモニターAGC自体は従来と同様である。
本発明のゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法は、後述する演算制御装置10に内蔵した板厚制御ロジックにより、As−Uロールによるロールクラウン調整機構を用い、形状制御操作を行ったときに生じるワークロール間のロールギャップが変化する分を考慮して圧下操作指令量ΔSTOTALを決定する(図2参照)。そして決定した圧下操作指令量ΔSTOTALを油圧圧下装置11に出し、油圧圧下装置11により分割バックアップロールの圧下位置を操作する。その際、As−Uロールの位置検出器から送られる位置情報に基づきAs−Uロールの各サドル位置での形状制御操作量ΔBを求め、形状制御操作量ΔBと予め求めた形状制御操作による影響係数(δS/δB)との積によりワークロール間のロールギャップ変化を補正する圧下補正量ΔSBURを求め、求めた圧下補正量ΔSBURをモニターAGCによる圧下操作量ΔSFBに加算して圧下操作指令量ΔSTOTALを決定するようにしている。なおAs−Uロールの位置検出器の設置箇所は、図4、図5に図示していないが、分割バックアップロールB、Cにつき、そのバッキングベアリング軸5のハウジング1内面からの位置を検出可能なように軸方向複数箇所とした。As−Uロールの位置検出器は、F1〜F7で示す反力を受けるサドル7位置での形状制御操作量ΔBをそれぞれ測定できるように設置する。なお形状制御操作量ΔBとは説明するまでもなく、ある時点で形状制御操作したときの検出値と、次に形状制御操作したときの検出値との差である。
次いで、従来のモニターAGCの板厚制御ロジックに追加した追加制御ブロックについて、図2により説明する。図2中、破線で囲った範囲が追加制御ブロックである。
従来の板厚制御ロジックには、形状制御操作を行ったときに生じるワークロール間のロールギャップ変化を補正する圧下補正量ΔSBURが考慮されていなかった。これに対して追加制御ブロックは、As−Uロールの位置検出器から送られる位置情報に基づきAs−Uロールの各サドル位置での形状制御操作量ΔBを求める演算器と、該演算器により求めた形状制御操作量ΔBと予め求めた形状制御操作による影響係数(δS/δB)とを乗算する乗算器と、この乗算器で求めた圧下補正量ΔSBURをモニターAGCによる圧下操作量ΔSFBに加算して圧下操作指令量ΔSTOTALを決定する加算器とからなる。なお圧下補正量ΔSBURを求める乗算器に、予め求めた形状制御操作による影響係数(δS/δB)のデータを保存した記憶装置が接続されてなるのが好ましい。この理由は、例えば被圧延材Wの板幅方向の各位置で、形状制御操作による影響係数(δS/δB)が被圧延材Wの板厚、板幅ごとに異なる場合、それらの影響係数(δS/δB)のデータを記憶装置にテーブルとして保存しておくことで、データの追加、変更が容易にできるからである。
このような板厚制御ロジックを具備したゼンジミア圧延機によれば、As−Uロールによるロールクラウン調整機構を用い、形状制御操作を行う際に形状制御操作したサドル位置に対応する部分の出側板厚が目標板厚からオフセットする現象を防止できる。
図1に示したようなゼンジミア圧延機を用い、板厚0.5mm、板幅1050mmのフェライト系ステンレス鋼板に5パスのリバース圧延を施し、板厚0.2mmに仕上げた。5パス目のリバース圧延を施す際に、本発明を適用した場合と、本発明を適用しない場合の出側板厚偏差を比較した。
その結果を図3に示した。図3にはAs−Uロールの位置検出器からの出力を合わせて示した。入側板厚偏差、出側板厚偏差はγ線板厚計で検出した実績板厚に基づく出力である。この実験に先立ち、図4に示したAs−UロールBとCの軸方向中央の、F4で示す反力を受けるサドル7を形状制御操作したときの影響係数(δS/δB)を予め求めておき、そのデータを演算制御装置10の記憶装置に格納した。As−Uロールによるロールクラウン調整機構を用いた形状制御操作は、5パス目のリバース圧延を施す際、図5中、F4で示す反力を受けるサドルの偏心リングを油圧で回転させることでその形状制御操作量ΔBを30μmとした。
図3に示した結果から明らかなように、本発明を適用しない場合、短周期の板厚変動幅±2μmにさらにAs−Uロールの形状制御操作を行ったタイミングで板厚が薄くなる方に2μmのオフセットが生じる。この結果、本発明を適用しない場合には、目標板厚0.2mmに対して被圧延材の長さ方向に亘る板厚偏差が+2〜−4μmとなった。
これに対して本発明を適用した場合には、As−Uロールの形状制御操作を行ったタイミングで板厚のオフセットが発生しないように板厚制御することができ、目標板厚0.2mmに対して被圧延材の長さ方向に亘る板厚偏差を±2μm以内とすることができた。
以上の説明においては、本発明をフィードバックAGCの代表的な圧下モニターAGCに適用した場合について説明したが、本発明はフィードバックAGCに限定されず、圧下操作指令量を圧下装置に出すことで、圧下位置を操作するフィードフォワードAGC、マスフローAGCなど公知の板厚制御方法に適用できる。
本発明を適用したゼンジミア圧延機の構成図である。 本発明の一例のゼンジミア圧延機における自動板厚制御ロジックを示す制御ブロック図である。 本発明のゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法の効果を示す特性図である。 ゼンジミア圧延機のロール配置を示す側面図である。 ゼンジミア圧延機の分割バックアップロールのうちAs−Uロールのロールクラウン調整機構を説明する構成図である。
符号の説明
A〜H 分割バックアップロール
W 被圧延材(ステンレス鋼板)
1 ハウジング
2 ワークロール
3 第1中間ロール
4 第2中間ロール
5 バッキングベアリング軸
6 バッキングベアリング
7 サドル
8 γ線板厚計
9 形状検出用ロール
10 演算制御装置
11 油圧圧下装置
12 左テンションリール
13 右テンションリール
14 ペイオフリール
ΔB As−Uロールの各サドル位置での形状制御操作量
ΔS ワークロール間のロールギャップ変化
δS/δB 形状制御操作による影響係数
ΔSBUR 形状制御操作による圧下補正量
ΔSFB モニターAGCによる圧下操作量
ΔSTOTAL 圧下操作指令量

Claims (5)

  1. As−Uロールによるロールクラウン調整機構を具備したゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法において、前記As−Uロールによるロールクラウン調整機構を用い、形状制御操作を行う際に、As−Uロールのサドル位置に対応するワークロール間のロールギャップが変化する分を考慮して圧下操作指令量を決定することを特徴とするゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法。
  2. 前記ゼンジミア圧延機で圧延された被圧延材の出側板厚を出側板厚計で検出し、検出した実績板厚の目標板厚からのずれ量である出側板厚偏差に基づきモニターAGCによる圧下操作量を求め、さらに前記As−Uロールの各サドル位置での形状制御操作による圧下補正量を求め、求めた圧下補正量を前記モニターAGCによる圧下操作量に加算して圧下操作指令量を決定することを特徴とする請求項1に記載のゼンジミア圧延機における自動板厚制御方法。
  3. As−Uロールによるロールクラウン調整機構を具備したゼンジミア圧延機における自動板厚制御装置において、前記As−Uロールのサドル位置に対応するワークロール間のロールギャップが変化する分を考慮して圧下操作指令量を決定する板厚制御ロジックを具備してなることを特徴とするゼンジミア圧延機における自動板厚制御装置。
  4. 前記ゼンジミア圧延機で圧延された被圧延材の出側板厚を検出する出側板厚計と、該出側板厚計で検出した実績板厚の目標板厚からのずれ量である出側板厚偏差に基づき圧下操作量を求めるモニターAGCと、さらに前記As−Uロールに設けた位置検出器と、該位置検出器から送られる位置情報に基づきAs−Uロールの各サドル位置での形状制御操作量ΔBを求める演算器と、該演算器の出力に基づき形状制御操作による圧下補正量を求める乗算器と、該乗算器で求めた圧下補正量を前記モニターAGCによる圧下操作量に加算して圧下操作指令量を決定する加算器とを具備してなることを特徴とする請求項3に記載のゼンジミア圧延機における自動板厚制御装置。
  5. 前記圧下補正量を求める乗算器に、予め求めた形状制御操作による影響係数のデータを記憶した記憶装置が接続されてなることを特徴とする請求項4に記載のゼンジミア圧延機における自動板厚制御装置。
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