JP2008113424A - D級アンプの制御方法、d級アンプの制御回路、容量性負荷の駆動回路、トランスデューサ、超音波スピーカ、表示装置、指向性音響システム、及び印刷装置 - Google Patents
D級アンプの制御方法、d級アンプの制御回路、容量性負荷の駆動回路、トランスデューサ、超音波スピーカ、表示装置、指向性音響システム、及び印刷装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】D級アンプの待機時(無出力時)の低消費電力化、ミュート・オン/オフ時のノイズ低減を実現する。
【解決手段】ハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれPWM信号に応じてオン、オフ制御する状態(第一の制御信号による制御状態)と、ハイサイドのスイッチング素子をすべてオフさせると共に、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる状態(第二の制御信号による制御状態)とを選択するための切換手段を設ける。そして、ミュート・オフの指令が入力されている場合には第一の制御信号を選択し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には第二の制御信号を選択する。すなわち、ミュート・オンの指令が入力されると、ハイサイドのスイッチング素子を全てオフにし、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定周波数でオン・オフさせる。
【選択図】図1
【解決手段】ハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれPWM信号に応じてオン、オフ制御する状態(第一の制御信号による制御状態)と、ハイサイドのスイッチング素子をすべてオフさせると共に、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる状態(第二の制御信号による制御状態)とを選択するための切換手段を設ける。そして、ミュート・オフの指令が入力されている場合には第一の制御信号を選択し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には第二の制御信号を選択する。すなわち、ミュート・オンの指令が入力されると、ハイサイドのスイッチング素子を全てオフにし、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定周波数でオン・オフさせる。
【選択図】図1
Description
本発明は、D級(デジタル)アンプの制御回路、具体的には出力ミュート(遮断)の方法とその回路構成に関する。特に所定の周波数の搬送波をベースバンド信号(例えば可聴帯域の音響信号)によって変調した変調波でD級アンプを駆動する際に有効であり、その変調波を超音波トランスデューサから出力することによって鋭い指向性を有する音を再生する超音波スピーカを駆動するのに好適な、D級アンプの制御方法、D級アンプの制御回路、容量性負荷の駆動回路、トランスデューサ、該トランスデューサを備える超音波スピーカ、該超音波スピーカを備える表示装置、および指向性音響システム、並びに容量性負荷からなるアクチュエータで駆動される液体噴射装置の複数のノズルから印刷媒体に液体を噴射して印刷を行う印刷装置に関する。
超音波スピーカは、超音波帯域の搬送波を可聴帯域の音響信号によって変調した変調波を出力することで、鋭い指向性を有する音を再生することができるというものである。鋭い指向性を出すのに、超音波帯域の搬送波を大振幅で出力する必要があるため、一般的に超音波スピーカは大きな投入電力を必要とする。また、超音波スピーカに用いられるトランスデューサ(トランスミッタ)には、一般的に圧電型もしくは静電型のトランスデューサが用いられている。
これらのトランスデューサは一般的なラウドスピーカとは異なり、容量性の負荷であるため、駆動周波数が高くなるに従ってインピーダンスが小さくなり、さらに大きな投入電力が必要となる。よって、超音波スピーカをアナログパワーアンプで駆動する場合には、出力の大きいアンプが必要となるため、装置が大型化してしまうという問題がある。
一方で、オーディオ用パワーアンプにも、出力段トランジスタをスイッチング動作させるD級アンプが普及してきている(例えば、特許文献1を参照)。D級アンプは、出力段素子にオン抵抗の小さいパワーMOSFETを使用し、これをスイッチング動作させることによって、出力段素子での損失を小さくできることが特長である。
一方で、オーディオ用パワーアンプにも、出力段トランジスタをスイッチング動作させるD級アンプが普及してきている(例えば、特許文献1を参照)。D級アンプは、出力段素子にオン抵抗の小さいパワーMOSFETを使用し、これをスイッチング動作させることによって、出力段素子での損失を小さくできることが特長である。
このようにD級アンプはアナログアンプと比較して出力段素子での損失が小さいため、アナログパワーアンプでは必須である放熱器を省略するかあるいは小型化することができる。よって、小型で高出力のアンプを実現することができる。
このため、D級アンプは小型化、低損失の要求される車載用のアンプや携帯端末用のアンプ、また出力チャンネル数の多いAVアンプなどに採用される例が多くなってきている。このように、D級アンプはアナログパワーアンプよりも効率が高いため、超音波スピーカをD級アンプで駆動すれば、パワーアンプのサイズを小型化することができる。
このため、D級アンプは小型化、低損失の要求される車載用のアンプや携帯端末用のアンプ、また出力チャンネル数の多いAVアンプなどに採用される例が多くなってきている。このように、D級アンプはアナログパワーアンプよりも効率が高いため、超音波スピーカをD級アンプで駆動すれば、パワーアンプのサイズを小型化することができる。
D級アンプは、入力信号(ベースバンド信号)をPWM変調(Pulse Width Modulation)した高周波数のデジタル信号によってD級出力段を駆動する。このため、入力信号が0(無変調)の状態でも、D級アンプの出力段はスイッチング動作をしており、出力段素子では多少の損失が発生する。よって低消費電力化という観点からは、比較的長い時間入力信号が0の状態が続くような場合にはスイッチング動作を停止(ミュート)するようにした方が望ましい。
D級出力段のスイッチング動作を停止(出力ミュート)させる方法としては主に、D級出力段素子を構成するスイッチング素子(パワーMOSFET)を全てオフ状態にする方法と、ハイサイド(上側アーム)のスイッチング素子をオフ状態にし、ローサイド(下側アーム)のスイッチング素子をオン状態にする方法(特許文献2参照)とがある。
しかし前者の方法には次のような問題点がある。
しかし前者の方法には次のような問題点がある。
第1に、ミュートするタイミングが出力0の時であれば特に問題はないが、大きな信号を出力している(PWM変調度が高い状態)最中にミュートした場合には、D級出力段から負荷までの回路構成(LCローパスフィルタ等を含む)によっては、出力の振動がなかなか減衰しない場合がある。スピーカを駆動している場合には、この歪み成分がミュート時のノイズとして聞こえてしまう恐れもある。
第2に、後述するブートストラップ方式でハイサイドのスイッチング素子を駆動している場合には、スイッチングの再起動をする際に、ブートストラップコンデンサを充電(プリチャージ)する必要がある。充電を完了するまでにはある程度時間を要するため、再起動に時間が掛かると同時に、充電時に負荷からノイズが出る恐れもある。
一方、後者の方法では、ミュート時にローサイドのスイッチング素子をオン状態にするので、ミュートの状態がブートストラップコンデンサへの充電状態に相当する。従って後者の方法を用いれば上記第2の問題が解消されるという特長がある。しかし、第1の問題は依然残る。場合によっては前者の方法よりも、出力振動の減衰に長時間を要したり、より大きなノイズが出る恐れもある。
一方、後者の方法では、ミュート時にローサイドのスイッチング素子をオン状態にするので、ミュートの状態がブートストラップコンデンサへの充電状態に相当する。従って後者の方法を用いれば上記第2の問題が解消されるという特長がある。しかし、第1の問題は依然残る。場合によっては前者の方法よりも、出力振動の減衰に長時間を要したり、より大きなノイズが出る恐れもある。
そして、パラメトリックアレイ効果を利用した超指向性スピーカ(超音波スピーカ)においては、大振幅の搬送波を常に出力するため、上記第1のような問題が特に発生し易いという問題がある。
なお、ブートストラップについて、以下簡単に説明する。D級アンプのスイッチング素子としては、Pチャネル型のパワーMOSFETよりも品種が豊富で比較的特性も優れているNチャネル型のパワーMOSFETが一般的に用いられている。D級アンプのハイサイド・スイッチング素子としてNチャネル型のパワーMOSFETを用いる場合には、ゲート駆動電圧(ゲートソース間電圧VGS)を印加するために、ハイサイド駆動用の電源が別途必要になるが、このハイサイド駆動電源の方式として、回路構成を簡単にできるブートストラップ方式が一般的に用いられている。
なお、ブートストラップについて、以下簡単に説明する。D級アンプのスイッチング素子としては、Pチャネル型のパワーMOSFETよりも品種が豊富で比較的特性も優れているNチャネル型のパワーMOSFETが一般的に用いられている。D級アンプのハイサイド・スイッチング素子としてNチャネル型のパワーMOSFETを用いる場合には、ゲート駆動電圧(ゲートソース間電圧VGS)を印加するために、ハイサイド駆動用の電源が別途必要になるが、このハイサイド駆動電源の方式として、回路構成を簡単にできるブートストラップ方式が一般的に用いられている。
ブートストラップ方式の場合、スイッチングを開始する際には、まずブートストラップコンデンサに充電(プリチャージ)する必要がある。ブートストラップコンデンサへの充電は、ローサイドのスイッチング素子をオンにして、スイッチング出力端電圧をローサイド電源(もしくは接地)電圧に落とすことで行われる。ブートストラップコンデンサの容量にもよるが、充電を完了するにはある程度の時間が掛かる。充電時に発生するノイズを小さくする(di/dtを小さくする)ために充電抵抗を挿入する(時定数を大きくする)と、充電に更に時間を要するようになる。
特開2002−158550号公報
特開2004−135016号公報
上述したように、D級出力段のスイッチング動作を停止(出力ミュート)させる方法としては主に、D級出力段素子を構成するスイッチング素子(パワーMOSFET)を全てオフ状態にする方法と、ハイサイド(上側アーム)のスイッチング素子をオフ状態にし、ローサイド(下側アーム)のスイッチング素子をオン状態にする方法とがあった。
しかしながら、前者の方法では、大きな信号を出力している(PWM変調度が高い状態)最中にミュートした場合には、D級出力段から負荷までの回路構成(LCローパスフィルタ等を含む)によっては、出力の振動がなかなか減衰しない場合があり、この歪み成分がミュート時のノイズとして聞こえてしまう恐れがあった。また、スイッチングの再起動をする際に、ブートストラップコンデンサを充電(プリチャージ)する必要があり、再起動に時間が掛かると同時に、充電時に負荷からノイズが出る恐れもあった。
しかしながら、前者の方法では、大きな信号を出力している(PWM変調度が高い状態)最中にミュートした場合には、D級出力段から負荷までの回路構成(LCローパスフィルタ等を含む)によっては、出力の振動がなかなか減衰しない場合があり、この歪み成分がミュート時のノイズとして聞こえてしまう恐れがあった。また、スイッチングの再起動をする際に、ブートストラップコンデンサを充電(プリチャージ)する必要があり、再起動に時間が掛かると同時に、充電時に負荷からノイズが出る恐れもあった。
一方、後者の方法では、ブートストラップコンデンサを充電(プリチャージ)する問題は解消するが、ミュート時にローサイドのスイッチング素子をオン状態にするので、場合によっては、出力振動の減衰に長時間を要したり、また、大きなノイズが出る恐れがあった。
特に、パラメトリックアレイ効果を利用した超音波スピーカに静電型トランスデューサを使用する場合は、静電型トランスデューサが容量性の負荷であるため、駆動周波数が高くなるに従ってインピーダンスが小さくなり、さらに大きな投入電力が必要となる。よって、超音波周波数帯でこの静電型トランスデューサを駆動する場合には、D級アンプから大振幅の搬送波を出力する必要がある。
特に、パラメトリックアレイ効果を利用した超音波スピーカに静電型トランスデューサを使用する場合は、静電型トランスデューサが容量性の負荷であるため、駆動周波数が高くなるに従ってインピーダンスが小さくなり、さらに大きな投入電力が必要となる。よって、超音波周波数帯でこの静電型トランスデューサを駆動する場合には、D級アンプから大振幅の搬送波を出力する必要がある。
このため、D級アンプの動作中にミュートを行うと、D級出力段から負荷までの回路構成(LCローパスフィルタ等を含む)によっては、出力の振動がなかなか減衰しない場合があり、この歪み成分がミュート時のノイズとして聞こえてしまうという問題があった。
なお、このような問題は、容量性負荷からなるアクチュエータで駆動される液体噴射装置から印刷媒体に液体を噴射して印刷を行う印刷装置に対し、アクチュエータの駆動を制御する信号の基本となる駆動波形信号をパルス変調し、その変調信号をD級アンプで電力増幅し、平滑フィルタで平滑化してアクチュエータに供給する場合にも同様に発生する恐れがある。特に、D級出力段からアクチュエータまでの間に電気的振動が発生すると、著しい場合には、液体噴射装置から液体が誤噴射される恐れもある。
なお、このような問題は、容量性負荷からなるアクチュエータで駆動される液体噴射装置から印刷媒体に液体を噴射して印刷を行う印刷装置に対し、アクチュエータの駆動を制御する信号の基本となる駆動波形信号をパルス変調し、その変調信号をD級アンプで電力増幅し、平滑フィルタで平滑化してアクチュエータに供給する場合にも同様に発生する恐れがある。特に、D級出力段からアクチュエータまでの間に電気的振動が発生すると、著しい場合には、液体噴射装置から液体が誤噴射される恐れもある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的は、D級アンプで容量性の負荷を駆動する場合に、ミュート・オンの際に素早くミュート状態に移行し、ミュート・オフ(解除)の際には再起動までの時間を短縮することができると共に、待機時(無出力時)の低消費電力化、ミュート・オン/オフ時のノイズ低減を実現することができる、D級アンプの制御方法、D級アンプの制御回路、容量性負荷の駆動回路、トランスデューサ、該トランスデューサを備える超音波スピーカ、該超音波スピーカを備える表示装置、および指向性音響システム、並びに容量性負荷からなるアクチュエータで駆動される液体噴射装置の複数のノズルから印刷媒体に液体を噴射して印刷を行う印刷装置を提供することにある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明のD級アンプの制御方法は、第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備えるとともに、入力信号をパルス変調した変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプの制御方法であって、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力されている時に行われる前記D級アンプのミュート動作が、前記スイッチング素子のハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にする手順と、前記スイッチング素子のローサイドの全てのスイッチング素子を、所定の周波数で同時にオン/オフさせる手順と、で行われることを特徴とする。
本発明のパルス変調とは、パルス幅変調(PWM)、パルス密度変調(PDM)、パルス周波数変調(PFM)、パルス位相変調(PPM)などの種々のパルス変調方法を包括して意味する。
このような手順により、D級アンプのミュート時に、電圧源に接続されたスイッチング素子のハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にし、ローサイドの全てのスイッチング素子を、所定の周波数(例えば、デューティー比50%)で同時にオン/オフさせる。
このような手順により、D級アンプのミュート時に、電圧源に接続されたスイッチング素子のハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にし、ローサイドの全てのスイッチング素子を、所定の周波数(例えば、デューティー比50%)で同時にオン/オフさせる。
これにより、振幅の大きい信号がD級アンプから出力されている状態(大出力中)でも、負荷にダメージを与えたり、大きなノイズを出すことなく、D級アンプをミュート(出力遮断)状態に素早く移行させることができる。また、D級アンプのハイサイドのスイッチングにブートストラップ方式を採用している場合には、ミュート状態がブートストラップコンデンサへの充電工程を兼ねるので、スイッチングの再始動時に、ブートストラップコンデンサの充電(プリチャージ)工程を省略することができる。これにより、再始動に要する時間を短縮することができると同時に、再始動時に発生する可能性があるポップノイズを抑えることができる。
また、本発明のD級アンプの制御方法は、D級アンプを駆動する変調信号のデューティー比を検出するデューティー比検出手順と、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された後、前記デューティー比検出手順において検出された変調信号のデューティー比が約50%になった時に、前記ミュート動作を開始する手順と、を含むことを特徴とする。
このような手順により、ミュート・オン指令が入力されても直ぐにはミュート制御に移行せず、変調信号のデューティー比が約50%(入力信号が0の状態)に収束した後、つまり出力電圧の振幅が十分減衰してからミュート制御状態に移行する。
これにより、ミュート動作の際に発生するノイズをより低減できる。
このような手順により、ミュート・オン指令が入力されても直ぐにはミュート制御に移行せず、変調信号のデューティー比が約50%(入力信号が0の状態)に収束した後、つまり出力電圧の振幅が十分減衰してからミュート制御状態に移行する。
これにより、ミュート動作の際に発生するノイズをより低減できる。
また、本発明のD級アンプの制御方法は、D級アンプを駆動する変調信号のデューティー比を検出するデューティー比検出手順と、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された後に、前記デューティー比検出手順において検出された変調信号のデューティー比が約50%の状態が所定時間継続した後に、前記ミュート動作を開始する手順と、を含むことを特徴とする。
このような手順により、ミュート・オン指令が入力されても直ぐにはミュート制御に移行せず、変調信号のデューティー比約50%(入力信号が0の状態)が継続した後、つまり出力電圧の振幅が十分減衰してからミュート制御状態に移行する。
これにより、ミュート動作の際に発生するノイズをより低減できる。
このような手順により、ミュート・オン指令が入力されても直ぐにはミュート制御に移行せず、変調信号のデューティー比約50%(入力信号が0の状態)が継続した後、つまり出力電圧の振幅が十分減衰してからミュート制御状態に移行する。
これにより、ミュート動作の際に発生するノイズをより低減できる。
また、本発明のD級アンプの制御方法は、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力されている時に、前記入力信号のレベルを強制的に0レベルにする手順と、D級アンプの出力の振幅を検出する出力振幅検出手順と、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された後に、前記出力振幅検出手順において検出された振幅が略0に収束した時に、前記ミュート動作を開始する手順と、を含むことを特徴とする。このような手順により、ミュート・オン指令信号が入力された後、入力信号(パルス変調前)のレベルを強制的に0レベルにし、その後、D級アンプの出力電圧の振幅が略0に収束したことを検出した後に、D級出力段のハイサイドの(全ての)スイッチング素子をオフ状態にし、ローサイドの(全ての)スイッチング素子を、所定の周波数(デューティー比50%)で同時にオン/オフさせる。
これにより、D級アンプの出力の状態を監視しながらミュート制御を行うことができる。このため、負荷や周辺の条件が変動しても常に安定的にミュート制御状態に移行することができる。
また、本発明のD級アンプの制御方法は、前記ミュート動作を開始してから所定時間経過した後に、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする手順を含むことを特徴とする。
また、本発明のD級アンプの制御方法は、前記ミュート動作を開始してから所定時間経過した後に、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする手順を含むことを特徴とする。
このような手順により、ミュート動作の開始後、所定の時間内では、ハイサイドのスイッチング素子をオフにし、ローサイドのスイッチングをオン/オフさせる。そして、所定時間経過後は、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態とする。
これにより、ミュート動作開始時に発生するノイズを低減すると共に、ミュート時(待機時)の消費電力を低減できる。
これにより、ミュート動作開始時に発生するノイズを低減すると共に、ミュート時(待機時)の消費電力を低減できる。
また、本発明のD級アンプの制御方法は、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された時に、前記ミュート動作を開始する手順と、D級アンプの出力の振幅を検出する出力振幅検出手順と、前記ミュート動作の開始後、前記出力振幅検出手順において検出された振幅が略0に収束した時に、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする手順と、を含むことを特徴とする。
このような手順により、ミュート・オン指令信号が入力されると、ハイサイドのスイッチング素子をオフにし、ローサイドのスイッチングをオン/オフさせるミュート動作に入る。そして、その後に、出力電圧フィードバック信号FBが略0レベルに収束した後に、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする。
このようにすることで、ミュート動作開始時に発生するノイズを低減すると共に、ミュート時(待機時)の消費電力を低減できる。
このようにすることで、ミュート動作開始時に発生するノイズを低減すると共に、ミュート時(待機時)の消費電力を低減できる。
また、本発明のD級アンプの制御方法は、ミュート指令信号の入力により行われる前記D級アンプのミュート動作において、前記スイッチング素子のローサイドの全てのスイッチング素子を同時にオン/オフさせる際の周波数が、入力信号のレベルが0の時の変調信号の周波数に等しいことを特徴とする。
このような方法により、スイッチング素子のローサイドの全てのスイッチング素子を同時にオン/オフさせる際の周波数が、入力信号のレベルが0の時の変調信号の周波数に等しいようにする。
このような方法により、スイッチング素子のローサイドの全てのスイッチング素子を同時にオン/オフさせる際の周波数が、入力信号のレベルが0の時の変調信号の周波数に等しいようにする。
これにより、ミュート動作開始時に発生するノイズを低減することができる。
また、本発明のD級アンプの制御方法は、所定長の入力信号を記憶し蓄積するバッファメモリと、該バッファメモリ内に蓄積された入力信号のレベルを走査する手順と、前記入力信号のレベルが0の状態もしくは0に相当する状態の無信号区間が所定時間以上継続する場合に、前記無信号区間の開始時点でミュート・オンの指令が入力されたと判断する手順と、を含むことを特徴とする。
また、本発明のD級アンプの制御方法は、所定長の入力信号を記憶し蓄積するバッファメモリと、該バッファメモリ内に蓄積された入力信号のレベルを走査する手順と、前記入力信号のレベルが0の状態もしくは0に相当する状態の無信号区間が所定時間以上継続する場合に、前記無信号区間の開始時点でミュート・オンの指令が入力されたと判断する手順と、を含むことを特徴とする。
このような手順により、例えば、入力信号(デジタルデータ)を保持するFIFO(First-In First-Out)型のバッファメモリを設け、入力信号を格納すると共に、古く格納した順にデータを取り出すようにする。また、バッファメモリに付随して、バッファメモリ内に格納されたデータを監視し、入力信号のレベルが0の状態もしくは0に相当する状態の無信号区間が所定時間以上継続する場合に、無信号区間の開始時点でミュート指令信号が入力されたと判定し、ミュート動作を開始する。
これにより、無信号区間の開始時点から、ミュート動作を自動的に開始できるようになるので、無信号開始してから実際にミュート動作が開始されるまでのタイムラグ(遅延)を無くし、ミュート時(待機時)の消費電力をより低減することができる。
これにより、無信号区間の開始時点から、ミュート動作を自動的に開始できるようになるので、無信号開始してから実際にミュート動作が開始されるまでのタイムラグ(遅延)を無くし、ミュート時(待機時)の消費電力をより低減することができる。
また、本発明のD級アンプの制御回路は、第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備えるとともに、入力信号をパルス変調した変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプの制御回路であって、前記変調信号からハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれオン、オフ制御する第一の制御信号を生成する手段と、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる第二の制御信号を生成する手段と、前記第一の制御信号と前記第二の制御信号とを切り換えて出力する切換手段と、を備え、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オフの指令が入力されている場合には前記第一の制御信号を選択して出力し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には前記第二の制御信号を選択して出力するように構成されていることを特徴とする。
このような構成により、ハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれ変調信号に応じてオン、オフ制御する出力オンの状態(第一の制御信号による制御状態)と、ハイサイドのスイッチング素子をすべてオフさせると共に、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる出力ミュートの状態(第二の制御信号による制御状態)とを選択するための切換手段を設ける。そして、ミュート・オフの指令が入力されている場合には第一の制御信号を選択し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には第二の制御信号を選択する。すなわち、ミュート・オンの指令が入力されると、ハイサイドのスイッチング素子を全てオフにし、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定周波数でオン・オフさせる。
これにより、振幅の大きい信号がD級アンプから出力されている状態(大出力中)でも、負荷にダメージを与えたり、大きなノイズを出すことなく、D級アンプをミュート(出力遮断)状態に素早く移行させることができる。また、D級アンプのハイサイドのスイッチングにブートストラップ方式を採用している場合には、ミュート状態がブートストラップコンデンサへの充電工程を兼ねるので、スイッチングの再始動時に、ブートストラップコンデンサの充電(プリチャージ)工程を省略することができる。これにより、再始動に要する時間を短縮することができると同時に、再始動時に発生する可能性があるポップノイズを抑えることができる。
また、本発明のD級アンプの制御回路は、前記変調信号のデューティー比を検出するデューティー比検出手段をさらに備えるとともに、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された後、前記デューティー比検出手段において検出された変調信号のデューティー比が約50%になった時点で、前記第一の制御信号から前記第二の制御信号に切り換えるように構成されていることを特徴とする。
このような構成により、ミュート・オン指令が入力されても直ぐにはミュート制御に移行せず、変調信号のデューティー比が約50%(入力信号が0の状態)に収束した後、つまり出力電圧の振幅が十分減衰してからミュート制御状態に移行する。
これにより、ミュート動作の際に発生するノイズをより低減できる。
また、本発明のD級アンプの制御回路は、前記変調信号のデューティー比を検出するデューティー比検出手段をさらに備えるとともに、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された後、前記デューティー比検出手段において検出された変調信号のデューティー比が約50%の状態が所定時間継続した時点で、前記第一の制御信号から前記第二の制御信号に切り換えるように構成されていることを特徴とする。
これにより、ミュート動作の際に発生するノイズをより低減できる。
また、本発明のD級アンプの制御回路は、前記変調信号のデューティー比を検出するデューティー比検出手段をさらに備えるとともに、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された後、前記デューティー比検出手段において検出された変調信号のデューティー比が約50%の状態が所定時間継続した時点で、前記第一の制御信号から前記第二の制御信号に切り換えるように構成されていることを特徴とする。
このような構成により、ミュート・オン指令が入力されても直ぐにはミュート制御に移行せず、変調信号のデューティー比が約50%の状態(入力信号が0の状態)が所定時間継続した後、つまり出力電圧の振幅が十分減衰してからミュート制御状態に移行する。これにより、ミュート動作の際に発生するノイズをより低減できる。
また、本発明のD級アンプの制御回路は、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力されている時に、前記入力信号のレベルを強制的に0レベルにする手段と、D級アンプの出力の振幅を検出する出力振幅検出手段とをさらに備えるとともに、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された後、前記出力振幅検出手段において検出された振幅が略0に収束した時点で、前記第一の制御信号から前記第二の制御信号に切り換えるように構成されていることを特徴とする。
また、本発明のD級アンプの制御回路は、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力されている時に、前記入力信号のレベルを強制的に0レベルにする手段と、D級アンプの出力の振幅を検出する出力振幅検出手段とをさらに備えるとともに、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された後、前記出力振幅検出手段において検出された振幅が略0に収束した時点で、前記第一の制御信号から前記第二の制御信号に切り換えるように構成されていることを特徴とする。
このような構成により、ミュート指令信号が入力された後、入力信号(パルス変調前)のレベルを強制的に0レベルにし、その後、D級アンプの出力電圧の振幅が略0に収束したことを検出した後に、D級出力段のハイサイドの(全ての)スイッチング素子をオフ状態にし、ローサイドの(全ての)スイッチング素子を、所定の周波数(デューティー比50%)で同時にオン/オフさせる。
これにより、D級アンプの出力の状態を監視しながらミュート制御を行うことができる。このため、負荷や周辺の条件が変動しても常に安定的にミュート制御状態に移行することができる。
これにより、D級アンプの出力の状態を監視しながらミュート制御を行うことができる。このため、負荷や周辺の条件が変動しても常に安定的にミュート制御状態に移行することができる。
また、本発明のD級アンプの制御回路は、前記第一の制御信号と第二の制御信号とを切り換える切換手段を第一の切換手段とし、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする第三の制御信号を生成する手段と、前記第一の切換手段から出力される信号と前記第三の制御信号とを切り換える第二の切換手段とをさらに備え、前記第二の切換手段は、前記第一の切換手段において第一の制御信号から第二の制御信号に切り換えてから所定時間経過した後に、前記第一の切換手段から出力される信号から前記第三の制御信号に切り換えるように構成されていることを特徴とする。
このような構成により、ミュート・オン動作の開始後、所定の時間内では第二の制御信号を第一の切換手段により選択することにより、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフにし、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数でオン/オフさせる。そして、所定時間経過後は、第三の制御信号を第二の切換手段により選択することにより、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態とする。
これにより、ミュート動作開始時に発生するノイズを低減すると共に、ミュート動作時の消費電力を低減できる。
これにより、ミュート動作開始時に発生するノイズを低減すると共に、ミュート動作時の消費電力を低減できる。
また、本発明のD級アンプの制御回路は、前記第一の制御信号と第二の制御信号とを切り換える切換手段を第一の切換手段とし、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする第三の制御信号を生成する手段と、前記第一の切換手段から出力される信号と前記第三の制御信号とを切り換える第二の切換手段と、D級アンプの出力の振幅を検出する出力振幅検出手段とをさらに備え、前記第二の切換手段は、前記第一の切換手段において第一の制御信号から第二の制御信号に切り換えた後、前記出力振幅検出手段において検出された振幅が略0に収束した時に、前記第一の切換手段から出力される信号から前記第三の制御信号に切り換えるように構成されていることを特徴とする。
このような構成により、ミュート・オン指令信号が入力されると、第二の制御信号を第一の切換手段により選択することにより、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフにし、ローサイドの全てのスイッチングをオン/オフさせるミュート動作に入る。そして、その後に、出力電圧フィードバック信号、つまり出力振幅が0に収束した後に、第三の制御信号を第二の切換手段により選択することにより、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする。
このようにすることで、ミュート動作開始時に発生するノイズを低減すると共に、ミュート時(待機時)の消費電力を低減できる。さらに、負荷や周辺の条件が変動しても、常に安定的にローサイドのスイッチング素子をオンにする状態(第三の制御信号による制御状態)に移行させることができる。
また、本発明のD級アンプの制御回路は、前記第二の制御信号において、ローサイドの全てのスイッチング素子を同時にオン/オフさせる際の周波数が、入力信号のレベルが0の時の前記変調信号の周波数に等しいことを特徴とする。
また、本発明のD級アンプの制御回路は、前記第二の制御信号において、ローサイドの全てのスイッチング素子を同時にオン/オフさせる際の周波数が、入力信号のレベルが0の時の前記変調信号の周波数に等しいことを特徴とする。
このような構成により、スイッチング素子のローサイドの全てのスイッチング素子を同時にオン/オフさせる際の周波数が、入力信号のレベルが0の時の変調信号の周波数に等しいようにする。
これにより、スイッチング周波数が大きく変動することなくミュート動作に移行することができるので、ミュート動作開始時に発生するノイズを低減することができる。
これにより、スイッチング周波数が大きく変動することなくミュート動作に移行することができるので、ミュート動作開始時に発生するノイズを低減することができる。
また、本発明のD級アンプの制御回路は、所定長の入力信号を記憶し、蓄積するバッファメモリと、前記バッファメモリ内に蓄積された入力信号のレベルを走査する手段と、前記入力信号のレベルが0の状態もしくは0に相当する状態の無信号区間が所定時間以上継続する場合に、前記無信号区間の開始時点でミュート・オンの指令が入力されたと判断する手段と、を備えることを特徴とする。
このような構成により、例えば、入力信号(デジタルデータ)を保持するFIFO(First-In First-Out)型のバッファメモリを設け、入力信号を格納すると共に、古く格納した順にデータを取り出すようにする。また、バッファメモリに付随して、バッファメモリ内に格納されたデータを監視し、入力信号のレベルが0の状態もしくは0に相当する状態の無信号区間が所定時間以上継続する場合に、無信号区間の開始時点でミュート指令信号が入力されたと判定し、ミュート動作を開始する。
これにより、無信号区間の開始時点から、ミュート動作を自動的に開始できるようになるので、無信号状態が開始してから実際にミュート動作が開始されるまでのタイムラグ(遅延)を無くし、ミュート時(待機時)の消費電力をより低減することができる。
これにより、無信号区間の開始時点から、ミュート動作を自動的に開始できるようになるので、無信号状態が開始してから実際にミュート動作が開始されるまでのタイムラグ(遅延)を無くし、ミュート時(待機時)の消費電力をより低減することができる。
また、本発明の容量性負荷の駆動回路は、第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備えるとともに、入力信号をパルス変調した変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプの出力端子間に容量性の負荷が接続された容量性負荷の駆動回路であって、ミュート指令信号に応じてミュート・オン、オフ制御するミュート制御手段を備え、前記ミュート制御手段は、前記変調信号からハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれオン、オフ制御する第一の制御信号を生成する手段と、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる第二の制御信号を生成する手段と、前記第一の制御信号と前記第二の制御信号とを切り換えて出力する切換手段と、を備え、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オフの指令が入力されている場合には前記第一の制御信号を選択して出力し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には前記第二の制御信号を選択して出力するように構成されていることを特徴とする。このような構成により、容量性負荷を駆動するD級アンプにおいて、ハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれ変調信号に応じてオン、オフ制御する出力オンの状態(第一の制御信号による制御状態)と、ハイサイドのスイッチング素子をすべてオフさせると共に、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる出力ミュートの状態(第二の制御信号による制御状態)とを選択するための切換手段を設ける。そして、ミュート・オフの指令が入力されている場合には第一の制御信号を選択し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には第二の制御信号を選択する。すなわち、ミュート・オンの指令が入力されると、ハイサイドのスイッチング素子を全てオフにし、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定周波数でオン・オフさせる。これにより、振幅の大きい信号がD級アンプから出力されている状態(大出力中)でも、容量性負荷にダメージを与えたり、大きなノイズを出すことなく、D級アンプをミュート(出力遮断)状態に素早く移行させることができる。
また、D級アンプを使用して容量性負荷を駆動する場合に、負荷がダンピング成分の小さい共振回路系で構成されていることがある。このような場合に、ミュート時に共振周波数での振動がなかなか減衰しないという問題が生じることがあるが、本発明を用いれば、出力回路がダンピング成分の小さい共振回路系で構成されている場合でも、ミュート時に振動を素早く減衰させることができる。
また、本発明のトランスデューサは、第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備えるとともに、入力信号をパルス変調した変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプによって駆動されるトランスデューサであって、前記D級アンプは、ミュート指令信号に応じてミュート・オン、オフ制御するミュート制御手段を備え、前記ミュート制御手段は、前記変調信号からハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれオン、オフ制御する第一の制御信号を生成する手段と、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる第二の制御信号を生成する手段と、前記第一の制御信号と前記第二の制御信号とを切り換えて出力する切換手段と、を備え、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オフの指令が入力されている場合には前記第一の制御信号を選択して出力し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には前記第二の制御信号を選択して出力するように構成されていることを特徴とする。このような構成により、トランスデューサを駆動するD級アンプにおいて、ハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれ変調信号に応じてオン、オフ制御する出力オンの状態(第一の制御信号による制御状態)と、ハイサイドのスイッチング素子をすべてオフさせると共に、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる出力ミュートの状態(第二の制御信号による制御状態)とを選択するための切換手段を設ける。そして、ミュート・オフの指令が入力されている場合には第一の制御信号を選択し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には第二の制御信号を選択する。すなわち、ミュート・オンの指令が入力されると、ハイサイドのスイッチング素子を全てオフにし、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定周波数でオン・オフさせる。
これにより、振幅の大きい信号がD級アンプから出力されている状態(大出力中)でも、トランスデューサにダメージを与えたり、大きなノイズを出すことなく、D級アンプをスイッチング・ミュート(出力遮断)状態に素早く移行させることができる。
また、本発明のトランスデューサは、前記トランスデューサは、複数の孔が形成された第一の面側の固定電極と、前記第一の面側の固定電極と対をなす複数の孔が形成された第二の面側の固定電極と、前記一対の固定電極に挟まれるとともに導電層を有し、該導電層に直流バイアス電圧が印加される振動膜とで構成されている静電型トランスデューサであることを特徴とする。
また、本発明のトランスデューサは、前記トランスデューサは、複数の孔が形成された第一の面側の固定電極と、前記第一の面側の固定電極と対をなす複数の孔が形成された第二の面側の固定電極と、前記一対の固定電極に挟まれるとともに導電層を有し、該導電層に直流バイアス電圧が印加される振動膜とで構成されている静電型トランスデューサであることを特徴とする。
このような構成により、D級アンプで駆動する静電型超音波トランスデューサとして、例えば、図17に示す、プッシュプル型の静電型トランスデューサを使用する。
これにより、振幅の大きい信号がD級アンプから出力されている状態(大出力中)でも、プッシュプル型の静電型トランスデューサにダメージを与えたり、大きなノイズを出すことなく、D級アンプをミュート(出力遮断)状態に素早く移行させることができる。
これにより、振幅の大きい信号がD級アンプから出力されている状態(大出力中)でも、プッシュプル型の静電型トランスデューサにダメージを与えたり、大きなノイズを出すことなく、D級アンプをミュート(出力遮断)状態に素早く移行させることができる。
また、本発明の超音波スピーカは、可聴周波数帯の信号波を生成する可聴周波数信号源と、超音波周波数帯のキャリア波を生成し、出力するキャリア波信号源と、前記キャリア波を前記可聴周波数帯の信号波により変調する変調器と、前記変調器から出力される変調信号をさらにパルス変調するパルス変調器とを備えるとともに、第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備え、前記パルス変調器で変調された変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプの出力端子間に超音波トランスデューサを接続して構成する超音波スピーカであって、前記D級アンプは、ミュート指令信号に応じてミュート・オン、オフ制御するミュート制御手段を備え、前記ミュート制御手段は、前記変調信号からハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれオン、オフ制御する第一の制御信号を生成する手段と、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる第二の制御信号を生成する手段と、前記第一の制御信号と前記第二の制御信号とを切り換えて出力する切換手段と、を備え、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オフの指令が入力されている場合には前記第一の制御信号を選択して出力し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には前記第二の制御信号を選択して出力するように構成されていることを特徴とする。
このような構成により、可聴周波数帯の信号波を生成する可聴周波数信号源と、超音波周波数帯のキャリア波を生成するキャリア波信号源と、キャリア波を可聴周波数帯の信号波により変調する変調器と、変調器から出力される変調信号を増幅するD級アンプと、該D級アンプで駆動される超音波トランスデューサとで超音波スピーカを構成する。そして、超音波トランスデューサを駆動するD級アンプには、ハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれ変調信号に応じてオン、オフ制御する出力オンの状態(第一の制御信号による制御状態)と、ハイサイドのスイッチング素子をすべてオフさせると共に、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる出力ミュートの状態(第二の制御信号による制御状態)とを選択するための切換手段を設ける。そして、ミュート・オフの指令が入力されている場合には第一の制御信号を選択し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には第二の制御信号を選択する。すなわち、ミュート・オンの指令が入力されると、ハイサイドのスイッチング素子を全てオフにし、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定周波数でオン・オフさせる。
これにより、振幅の大きい信号がD級アンプから出力されている状態(大出力中)でも、超音波スピーカ内の超音波トランスデューサにダメージを与えたり、超音波トランスデューサから大きなノイズを出すことなく、D級アンプをミュート(出力遮断)状態に素早く移行させることができる。
また、本発明の表示装置は、音響ソースから供給される音声信号を再生し可聴周波数帯の信号音を再生する超音波スピーカと、映像を投影面に投影する投影光学系とを備える表示装置であって、前記超音波スピーカは、可聴周波数帯の信号波を生成する可聴周波数信号源と、超音波周波数帯のキャリア波を生成し、出力するキャリア波信号源と、前記キャリア波を前記可聴周波数帯の信号波により変調する変調器と、前記変調器から出力される変調信号をさらにパルス変調するパルス変調器とを備えるとともに、第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備え、前記パルス変調器で変調された変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプの出力端子間に超音波トランスデューサを接続して構成するとともに、前記D級アンプは、ミュート指令信号に応じてミュート・オン、オフ制御するミュート制御手段を備え、前記ミュート制御手段は、前記変調信号からハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれオン、オフ制御する第一の制御信号を生成する手段と、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる第二の制御信号を生成する手段と、前記第一の制御信号と前記第二の制御信号とを切り換えて出力する切換手段とを備え、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オフの指令が入力されている場合には前記第一の制御信号を選択して出力し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には前記第二の制御信号を選択して出力するように構成されていることを特徴とする。
このような構成により、映像を投影する投影光学系を備える表示装置に使用される超音波スピーカを、D級アンプで駆動される超音波トランスデューサで構成する。このD級アンプには、ハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれ変調信号に応じてオン、オフ制御する出力オンの状態(第一の制御信号による制御状態)と、ハイサイドのスイッチング素子をすべてオフさせると共に、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる出力ミュートの状態(第二の制御信号による制御状態)とを選択するための切換手段を設ける。
そして、ミュート・オフの指令が入力されている場合には第一の制御信号を選択し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には第二の制御信号を選択する。すなわち、ミュート・オンの指令が入力されると、ハイサイドのスイッチング素子を全てオフにし、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定周波数でオン・オフさせる。
これにより、表示装置において、超音波スピーカ内のD級アンプのミュート時に、超音波スピーカから雑音を発生しないようにできる。
これにより、表示装置において、超音波スピーカ内のD級アンプのミュート時に、超音波スピーカから雑音を発生しないようにできる。
また、本発明の指向性音響システムは、音響ソースから供給される音声信号のうち第一の音域の信号を再生する超音波スピーカと、前記音響ソースから供給される音声信号のうち前記第一の音域よりも低い第二の音域の信号を再生する低音再生用スピーカと、を有する指向性音響システムであって、前記超音波スピーカは、可聴周波数帯の信号波を生成する可聴周波数信号源と、超音波周波数帯のキャリア波を生成し、出力するキャリア波信号源と、前記キャリア波を前記可聴周波数帯の信号波により変調する変調器と、前記変調器から出力される変調信号をさらにパルス変調するパルス変調器とを備えるとともに、第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備え、前記パルス変調器で変調された変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプの出力端子間に超音波トランスデューサを接続して構成するとともに、前記D級アンプは、ミュート指令信号に応じてミュート・オン、オフ制御するミュート制御手段を備え、前記ミュート制御手段は、前記変調信号からハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれオン、オフ制御する第一の制御信号を生成する手段と、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる第二の制御信号を生成する手段と、前記第一の制御信号と前記第二の制御信号とを切り換えて出力する切換手段とを備え、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オフの指令が入力されている場合には前記第一の制御信号を選択して出力し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には前記第二の制御信号を選択して出力するように構成されていることを特徴とする。
このような構成により、音響ソースから供給される音声信号のうち第一の音域の信号を再生する超音波スピーカと、第一の音域よりも低い第二の音域の信号を再生する低音再生用スピーカとを有する指向性音響システムにおいて、上記超音波スピーカをD級アンプで駆動される超音波トランスデューサで構成する。
このD級アンプには、ハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれ変調信号に応じてオン、オフ制御する出力オンの状態(第一の制御信号による制御状態)と、ハイサイドのスイッチング素子をすべてオフさせると共に、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる出力ミュートの状態(第二の制御信号による制御状態)とを選択するための切換手段を設ける。
このD級アンプには、ハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれ変調信号に応じてオン、オフ制御する出力オンの状態(第一の制御信号による制御状態)と、ハイサイドのスイッチング素子をすべてオフさせると共に、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる出力ミュートの状態(第二の制御信号による制御状態)とを選択するための切換手段を設ける。
そして、ミュート・オフの指令が入力されている場合には第一の制御信号を選択し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には第二の制御信号を選択する。すなわち、ミュート・オンの指令が入力されると、ハイサイドのスイッチング素子を全てオフにし、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定周波数でオン・オフさせる。
これにより、指向性音響システムにおいて、超音波スピーカ内のD級アンプのミュート時に、超音波スピーカから雑音を発生しないようにできる。
これにより、指向性音響システムにおいて、超音波スピーカ内のD級アンプのミュート時に、超音波スピーカから雑音を発生しないようにできる。
また、本発明の印刷装置は、容量性負荷からなるアクチュエータで駆動される液体噴射装置の複数のノズルから印刷媒体に液体を噴射して印刷を行う印刷装置であって、前記液体噴射装置は、前記アクチュエータの駆動を制御する信号の基本となる駆動波形信号を生成する駆動波形信号発生回路と、前記駆動波形信号をパルス変調する変調回路とを備えるとともに、第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備え、前記パルス変調器で変調された変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプの出力端子間に前記アクチュエータを接続して構成するとともに、前記D級アンプは、ミュート指令信号に応じてミュート・オン、オフ制御するミュート制御回路を備え、前記ミュート制御回路は、前記変調信号からハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれオン、オフ制御する第一の制御信号を生成する手段と、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる第二の制御信号を生成する手段と、前記第一の制御信号と前記第二の制御信号とを切り換えて出力する切換手段とを備え、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オフの指令が入力されている場合には前記第一の制御信号を選択して出力し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には前記第二の制御信号を選択して出力するように構成されていることを特徴とする。
このような構成により、容量性負荷からなるアクチュエータを駆動するD級アンプにおいて、ハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれ変調信号に応じてオン、オフ制御する出力オンの状態(第一の制御信号による制御状態)と、ハイサイドのスイッチング素子をすべてオフさせると共に、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる出力ミュートの状態(第二の制御信号による制御状態)とを選択するための切換手段を設ける。そして、ミュート・オフの指令が入力されている場合には第一の制御信号を選択し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には第二の制御信号を選択する。すなわち、ミュート・オンの指令が入力されると、ハイサイドのスイッチング素子を全てオフにし、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定周波数でオン・オフさせる。これにより、振幅の大きい信号がD級アンプから出力されている状態でも、容量性負荷にダメージを与えたり、大きな電気的振動を出したりすることなく、D級アンプをミュート(出力遮断)状態に素早く移行させることができる。
また、D級アンプを使用して容量性負荷からなるアクチュエータを駆動する場合に、負荷がダンピング成分の小さい共振回路系で構成されていることがある。このような場合に、ミュート時に共振周波数での振動がなかなか減衰しないという問題が生じることがあるが、本発明を用いれば、出力回路がダンピング成分の小さい共振回路系で構成されている場合でも、ミュート時に振動を素早く減衰させることができる。
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の基本的な回路構成を示すブロック図である。以下各ブロックの機能について説明する。図1に示すD級アンプ1においては、入力信号をPWM変調回路11によりPWM変調することによって、高周波数のデジタル信号であるPWM信号に変調した後、該PWM信号をミュート制御回路20に入力する。そしてミュート制御回路20の出力信号をゲート駆動回路12、13に出力し、ゲート駆動回路12、13により生成されるゲート信号によりD級出力段14を駆動する。ミュート制御回路20には、ミュート動作のオン/オフを指令するミュート指令信号が入力されている。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の基本的な回路構成を示すブロック図である。以下各ブロックの機能について説明する。図1に示すD級アンプ1においては、入力信号をPWM変調回路11によりPWM変調することによって、高周波数のデジタル信号であるPWM信号に変調した後、該PWM信号をミュート制御回路20に入力する。そしてミュート制御回路20の出力信号をゲート駆動回路12、13に出力し、ゲート駆動回路12、13により生成されるゲート信号によりD級出力段14を駆動する。ミュート制御回路20には、ミュート動作のオン/オフを指令するミュート指令信号が入力されている。
D級出力段14は、正電源側に接続されたハイサイドのスイッチング素子M1、M3と、負電源側に接続されたローサイドのスイッチング素子M2、M4とで構成され、M1とM2、及びM3とM4とでトーテムポール型の出力回路がそれぞれ構成されている。スイッチング素子M1、M2、M3、M4はそれぞれオン抵抗の小さいパワーMOSFETで構成され、ゲート駆動回路12、13によって各パワーMOSFETをスイッチング動作させる。D級出力段14の出力はスイッチング波形になるため、スイッチング・キャリア成分を低域通過フィルタで除去した後に、負荷15に供給する。低域通過フィルタには、電力損失の小さいLCフィルタ(L1、C1)と、LCフィルタ(L2、C2)とが用いられている。
ミュート制御回路20に入力されるミュート指令信号において、ミュート・オフ(D級アンプの出力オン)の指令が入力されている場合には、上記PWM信号からハイサイドの各スイッチング素子をオン、オフ制御する制御信号を生成し、ゲート駆動回路12への出力信号AH、ゲート駆動回路13への出力信号BHとしてそれぞれ出力する。同様に上記PWM信号からローサイドの各スイッチング素子をオン、オフ制御する制御信号を生成し、ゲート駆動回路12への出力信号AL、ゲート駆動回路13への出力信号BLとしてそれぞれ出力する。
一方、ミュート制御回路20に入力されるミュート指令信号において、ミュート・オン(D級アンプの出力遮断)の指令が入力されている場合には、ハイサイドの全てのスイッチング素子M1、M3をオフ状態にする制御信号を生成し、M1の制御信号をゲート駆動回路12への出力信号AHとして、M3の制御信号をゲート駆動回路13への出力信号BHとしてそれぞれ出力する。同時に、ローサイドの全てのスイッチング素子M2、M4を所定の周波数で同時にオン/オフさせる制御信号を生成し、M2の制御信号をゲート駆動回路12への出力信号ALとして、M4の制御信号をゲート駆動回路13への出力信号BLとしてそれぞれ出力する。
以上の制御は図1中のミュート制御回路20で行われる。
以上の制御は図1中のミュート制御回路20で行われる。
なお、図1では、D級出力段14にM1、M2、M3、M4のスイッチング素子を用いてフルブリッジの回路として構成した例を示しているが、M1、M2のスイッチング素子を用いてハーフブリッジの回路として構成してもよい。ハーフブリッジの構成の場合には、ゲート駆動回路13、スイッチング素子M3、M4、フィルタL2、C2を省略し、負荷15の一方の端子をGNDに接続する(図6を参照)。
図2は、図1に示すミュート制御回路20の具体的な構成例を示したものである。ミュート制御回路の出力は、それぞれ次のゲート駆動信号に相当する。
信号AHは、フルブリッジを構成するD級出力段のうち、一方のハーフブリッジのハイサイド(スイッチング素子M1)のゲート駆動用の信号であり、ALはローサイド(スイッチング素子M2)のゲート駆動用の信号である。
信号AHは、フルブリッジを構成するD級出力段のうち、一方のハーフブリッジのハイサイド(スイッチング素子M1)のゲート駆動用の信号であり、ALはローサイド(スイッチング素子M2)のゲート駆動用の信号である。
また、BHは、フルブリッジを構成するD級出力段のうち、他方のハーフブリッジのハイサイド(スイッチング素子M3)のゲート駆動用の信号であり、BLは、ローサイド(スイッチング素子M4)のゲート駆動用の信号である。
なお、ハーフブリッジの構成で負荷を駆動する場合には、信号BH、BLは不要になる。
クロックパルス生成回路21は、ミュート動作時にD級出力段(ゲート駆動回路)に供給するパルス信号CLKを生成する。ここでは、パルス信号CLKは、定格PWM周波数(入力信号が0の場合のPWM信号周波数)と同じ周波数で、デューティー比が50%のクロックパルスである。
なお、ハーフブリッジの構成で負荷を駆動する場合には、信号BH、BLは不要になる。
クロックパルス生成回路21は、ミュート動作時にD級出力段(ゲート駆動回路)に供給するパルス信号CLKを生成する。ここでは、パルス信号CLKは、定格PWM周波数(入力信号が0の場合のPWM信号周波数)と同じ周波数で、デューティー比が50%のクロックパルスである。
ミュート指令信号MUTEは、NOT回路22で論理反転されて、信号CPとなる。信号CPはANDゲート23、24の入力信号となり、またマルチプレクサ25、26の制御信号となる。なお、ミュート指令信号MUTEは、ミュート動作オンの場合にHighレベル、オフの場合にLowレベルとなる信号である。ANDゲート23は、信号MUTEがLowレベル(信号CPがHighレベル)の場合にはミュート制御回路20に入力されるPWM信号PWMを、信号MUTEがHighレベル(信号CPがLowレベル)の場合にはLowレベルの信号を、信号AHとして出力する。同様にANDゲート24は、信号MUTEがLowレベルの場合にはミュート制御回路20に入力されるPWM信号PWMの反転信号を、信号MUTEがHighレベルの場合にはLowレベルの信号を、信号BHとして出力する。マルチプレクサ25は、信号MUTEがLowレベルの場合には信号PWMの反転信号を選択し、信号MUTEがHighレベルの場合にはパルス信号CLKを選択して、信号ALとして出力する。同様にマルチプレクサ26は、信号MUTEがLowレベルの場合には信号PWMを選択し、信号MUTEがHighレベルの場合にはパルス信号CLKを選択して、信号BLとして出力する。
また、図3は、図2に示すミュート制御回路のタイミングチャートを示したものである。図3において、ミュート指令信号MUTEがLowレベル、つまりミュート動作がオフの間は、スイッチング素子M1、M2、M3、M4を制御する信号AH、AL、BH、BLには、PWM信号もしくはその反転信号が出力される。従って、各スイッチング素子M1〜M4がオン、オフ制御されて、D級出力段から出力が負荷に供給される。一方、ミュート指令信号MUTEがHighレベル、つまりミュート動作がオンになると、ハイサイドのスイッチング素子M1、M3を制御する信号AH、BHにはLowレベルが出力され、ローサイドのスイッチング素子M2、M4を制御する信号AL、BLには定格PWM周波数(入力信号が0の場合のPWM信号周波数)と同じ周波数で、デューティー比が50%の信号CLKが出力される。従って、ハイサイドのスイッチング素子は全てオフ状態となり、ローサイドの全てのスイッチング素子は定格PWM周波数で同時にオン、オフ動作する。
なお、前述の第一の制御信号は、ミュート・オフにより信号CPがHighレベルとなり、ANDゲート23、24、およびマルチプレクサ25、26を通してPWM信号PWMが出力される時の制御信号AH、AL、BH、BLが相当する。
また、前述の第二の制御信号は、信号CPがLowレベル(ミュート・オン)となり、ANDゲート23、24からLowレベルの信号が出力され、マルチプレクサ25、26から定格PWM周波数(入力信号が0の場合のPWM信号周波数)と同じ周波数で、デューティー比が50%の信号CLKが出力される時の制御信号AH、AL、BH、BLが相当する。
また、ミュート指令信号MUTEを操作して信号CPのレベルを変化させることにより、前記第一の制御信号と第二の制御信号とを切り換える手段が、前述の切換手段に相当する。
また、前述の第二の制御信号は、信号CPがLowレベル(ミュート・オン)となり、ANDゲート23、24からLowレベルの信号が出力され、マルチプレクサ25、26から定格PWM周波数(入力信号が0の場合のPWM信号周波数)と同じ周波数で、デューティー比が50%の信号CLKが出力される時の制御信号AH、AL、BH、BLが相当する。
また、ミュート指令信号MUTEを操作して信号CPのレベルを変化させることにより、前記第一の制御信号と第二の制御信号とを切り換える手段が、前述の切換手段に相当する。
[第2の実施の形態]
図4は、本発明の第2の実施の形態におけるミュート制御回路の回路構成例を示す図である。図4に示すミュート制御回路は、図2に示すミュート制御回路と比較して、デューティー比検出回路31を新たに追加した構成になっている。
図4は、本発明の第2の実施の形態におけるミュート制御回路の回路構成例を示す図である。図4に示すミュート制御回路は、図2に示すミュート制御回路と比較して、デューティー比検出回路31を新たに追加した構成になっている。
第2の実施の形態では、ミュート・オン指令が入力された後、D級アンプを駆動するPWM信号のデューティー比が約50%になった時、もしくはデューティー比約50%が所定時間継続した時に、D級出力段のハイサイドの(全ての)スイッチング素子をオフ状態にし、ローサイドの(全ての)スイッチング素子を、所定の周波数(デューティー比50%)で同時にオン/オフさせる。図5は、図4に示すミュート制御回路のミュート動作を示すタイミングチャートである。
すなわち、第1の実施の形態(図2)におけるミュート制御回路の構成と異なるのは、信号CPの生成の方法である。第1の実施の形態(図2)の場合は、ミュート指令信号MUTEを単に反転させて信号CPを生成していたのに対し、第2の実施の形態(図4)ではデューティー比検出回路31によりD級アンプを駆動するPWM信号のデューティー比を監視し、ミュート・オン指令が入力された後、PWM信号のデューティー比が約50%になった時、あるいは約50%が所定時間継続した時に信号CPをHighレベルからLowレベルに遷移させる。
よって、第2の実施の形態では、ミュート・オン指令が入力されても直ぐにはミュート制御に移行せず、PWMデューティー比が約50%に収束した後、つまり出力電圧の振幅が十分減衰してからミュート制御状態に移行するように構成されている。
よって、第2の実施の形態では、ミュート・オン指令が入力されても直ぐにはミュート制御に移行せず、PWMデューティー比が約50%に収束した後、つまり出力電圧の振幅が十分減衰してからミュート制御状態に移行するように構成されている。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では、ミュート・オン指令が入力された後、入力信号(PWM変調前)のレベルを強制的に0に落とし、その後、D級アンプの出力電圧の振幅が略0に収束したことを検出した後に、D級出力段のハイサイドの(全ての)スイッチング素子をオフ状態にし、ローサイドの(全ての)スイッチング素子を、所定の周波数(デューティー比50%)で同時にオン/オフさせる。
第3の実施の形態では、ミュート・オン指令が入力された後、入力信号(PWM変調前)のレベルを強制的に0に落とし、その後、D級アンプの出力電圧の振幅が略0に収束したことを検出した後に、D級出力段のハイサイドの(全ての)スイッチング素子をオフ状態にし、ローサイドの(全ての)スイッチング素子を、所定の周波数(デューティー比50%)で同時にオン/オフさせる。
図6は、第3の実施の形態のハーフブリッジの場合のD級アンプの構成例を示す図であり、図7は、フルブリッジの場合の構成例を示す図である。
図6に示す構成例の、第1の実施の形態および第2の実施の形態との違いは、D級アンプ2の出力をフィードバックする構成が付加されている点であり、D級アンプ2の出力(LCフィルタの出力)をアッテネータ51で減衰させた後、増幅器52を介して出力電圧フィードバック信号FBとしてミュート制御回路40にフィードバックする。アッテネータ51には例えば抵抗分圧回路を用いることができる。また、レベル調整回路16ではミュート・オン指令が入力されたら、入力信号のレベルを強制的に0レベルにする。
図6に示す構成例の、第1の実施の形態および第2の実施の形態との違いは、D級アンプ2の出力をフィードバックする構成が付加されている点であり、D級アンプ2の出力(LCフィルタの出力)をアッテネータ51で減衰させた後、増幅器52を介して出力電圧フィードバック信号FBとしてミュート制御回路40にフィードバックする。アッテネータ51には例えば抵抗分圧回路を用いることができる。また、レベル調整回路16ではミュート・オン指令が入力されたら、入力信号のレベルを強制的に0レベルにする。
図7に示す構成例は、フルブリッジの場合の構成例であり、図6に示すハーフブリッジの場合の構成例と比較して、D級アンプ3の2つの出力電圧V1、V2をフィードバックする点が異なる。D級アンプ3の出力電圧V1,V2をアッテネータ53、54で減衰させた後、増幅器52を介してその差電圧を増幅し、出力電圧フィードバック信号FBとしてミュート制御回路41にフィードバックする。
図8は、第3の実施の形態におけるミュート制御回路の構成例を示す図であり、図9は、図8に示すミュート制御回路の動作を示すタイミングチャートである。第2の実施の形態(図4)の構成例と異なるのは、図4におけるデューティー比検出回路31が出力振幅検出回路43に置き換わっている点だけであり、その他の構成、動作は第2の実施の形態の場合と同様である。
出力振幅検出回路43では、ミュート・オン指令が入力された後、D級アンプの出力電圧の振幅が略0(ゼロ)に収束した時に、信号CPをHighレベルからLowレベルに遷移させることにより、ミュート動作を開始する。
よって、第3の実施の形態では、ミュート・オン指令が入力されても直ぐにはミュート制御に移行せず、まずは入力信号のレベルを0に落とし、その後、D級アンプの出力電圧の振幅が十分減衰してからミュート制御状態に移行するように構成されている。
第3の実施の形態では、D級アンプの出力の状態を監視しながら制御を行うように構成しているので、負荷や周辺の条件が変動しても常に安定的にミュート制御状態に移行することができる。
よって、第3の実施の形態では、ミュート・オン指令が入力されても直ぐにはミュート制御に移行せず、まずは入力信号のレベルを0に落とし、その後、D級アンプの出力電圧の振幅が十分減衰してからミュート制御状態に移行するように構成されている。
第3の実施の形態では、D級アンプの出力の状態を監視しながら制御を行うように構成しているので、負荷や周辺の条件が変動しても常に安定的にミュート制御状態に移行することができる。
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態では、第2の実施の形態(図4)の動作に加え更に、ミュート制御開始後、所定時間経過後から、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする。こうすることで、ミュート時(待機時)の消費電力を更に低減させることができる。
図10は、第4の実施の形態におけるミュート制御回路の構成例を示すブロック図であり、図11は、図10に示すミュート制御回路の動作を示すタイミングチャートである。第2の実施の形態(図4)の構成と異なるのは、タイマ46とORゲート47、48が追加されている点であり、その他の構成、動作は、第2の実施の形態(図4)の場合と同様である。
第4の実施の形態では、第2の実施の形態(図4)の動作に加え更に、ミュート制御開始後、所定時間経過後から、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする。こうすることで、ミュート時(待機時)の消費電力を更に低減させることができる。
図10は、第4の実施の形態におけるミュート制御回路の構成例を示すブロック図であり、図11は、図10に示すミュート制御回路の動作を示すタイミングチャートである。第2の実施の形態(図4)の構成と異なるのは、タイマ46とORゲート47、48が追加されている点であり、その他の構成、動作は、第2の実施の形態(図4)の場合と同様である。
タイマ46は、デューティー比検出回路45から出力される信号CPのレベルがHighレベルからLowレベルに遷移すると、信号CLKのカウント動作を開始する。カウント値が所定値に達したら、出力信号SDをLowレベルからHighレベルに遷移させる。ORゲート47、48の一方の入力には前記マルチプレクサ25、26の出力がそれぞれ接続され、ORゲート47、48の他方の入力には信号SDが接続されている。よって、信号SDがLowレベルの間は、マルチプレクサ25、26の出力が信号AL、BLとして出力され、信号SDがHighレベルになると、信号AL、BLはHighレベルとなる。
なお、前述した第三の制御信号は、信号CPがLowレベル(ミュート・オン)となり、ANDゲート23、24からLowレベルの信号が出力され、また、信号SDがHighレベルとなりORゲートからHighレベルの信号が出力される時の制御信号AH、AL、BH、BLが相当する。
また、ミュート・オフにより信号CPがHighレベルとなり、ANDゲート23、24、およびマルチプレクサ25、26を通してPWM信号PWMが出力される場合の第一の制御信号と、信号CPがLowレベル(ミュート・オン)となり、ANDゲート23、24からLowレベルの信号が出力され、マルチプレクサ25、26から定格PWM周波数(入力信号が0の場合のPWM信号周波数)と同じ周波数で、デューティー比が50%の信号CLK出力される場合の第二の制御信号とを、信号CPのレベルの変化により切り換える手段が、前述の第一の切換手段に相当する。
また、ミュート・オフにより信号CPがHighレベルとなり、ANDゲート23、24、およびマルチプレクサ25、26を通してPWM信号PWMが出力される場合の第一の制御信号と、信号CPがLowレベル(ミュート・オン)となり、ANDゲート23、24からLowレベルの信号が出力され、マルチプレクサ25、26から定格PWM周波数(入力信号が0の場合のPWM信号周波数)と同じ周波数で、デューティー比が50%の信号CLK出力される場合の第二の制御信号とを、信号CPのレベルの変化により切り換える手段が、前述の第一の切換手段に相当する。
また、信号SDがLowレベルの状態では、上記第一の切換手段からの制御信号を出力し、信号SDがHighレベルの状態では、上記第三の制御信号(Highレベルの信号)を出力するORゲート47,48が、前述の第二の切換手段に相当する。
このような構成により、第4の実施の形態では、ミュート制御開始後、所定時間が経過したら、ハイサイドの全てのスイッチング素子がオフ状態、ローサイドの全てのスイッチング素子がオン状態で固定されるので、D級出力段のスイッチングに伴う電力損失が無くなり、ミュート時(待機時)の消費電力を更に低減させることができるようになる。なお、図示してはいないが、タイマのカウント値及び出力信号SDは、ミュート指令信号MUTEが解除(HighレベルからLowレベルに遷移)されると、リセットされる。
このような構成により、第4の実施の形態では、ミュート制御開始後、所定時間が経過したら、ハイサイドの全てのスイッチング素子がオフ状態、ローサイドの全てのスイッチング素子がオン状態で固定されるので、D級出力段のスイッチングに伴う電力損失が無くなり、ミュート時(待機時)の消費電力を更に低減させることができるようになる。なお、図示してはいないが、タイマのカウント値及び出力信号SDは、ミュート指令信号MUTEが解除(HighレベルからLowレベルに遷移)されると、リセットされる。
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態では、第3の実施の形態(図6、図7、図8)の動作に加え更に、ミュート制御開始後、出力電圧フィードバック信号FBが0に収束した後、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする。このようにすることで、第3の実施の形態の特長に加え、ミュート時(待機時)の消費電力を更に低減させることができる。
第5の実施の形態では、第3の実施の形態(図6、図7、図8)の動作に加え更に、ミュート制御開始後、出力電圧フィードバック信号FBが0に収束した後、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする。このようにすることで、第3の実施の形態の特長に加え、ミュート時(待機時)の消費電力を更に低減させることができる。
図12は、第5の実施の形態におけるミュート制御回路の他の構成例を示す図であり、図13は、図12に示すミュート制御回路の動作を示すタイミングチャートである。
第5の実施の形態では、ミュート・オン指令が入力されたら直ちにミュート動作を開始し、その後、出力振幅検出回路49でD級アンプからの出力電圧フィードバック信号FBが略0(ゼロ)に収束するのを検出したら、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする。なお、ローサイドのスイッチング素子をオン状態にするタイミングを、第4の実施の形態(図10)ではタイマで生成するのに対し、第5の実施の形態では出力振幅検出回路で生成するところが異なっている。
第5の実施の形態では、ミュート・オン指令が入力されたら直ちにミュート動作を開始し、その後、出力振幅検出回路49でD級アンプからの出力電圧フィードバック信号FBが略0(ゼロ)に収束するのを検出したら、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする。なお、ローサイドのスイッチング素子をオン状態にするタイミングを、第4の実施の形態(図10)ではタイマで生成するのに対し、第5の実施の形態では出力振幅検出回路で生成するところが異なっている。
第5の実施の形態では、出力の状態を監視しながら制御を行うように構成しているので、第3の実施の形態(図8)の特長(負荷や周辺の条件が変動しても常に安定的にミュート制御状態に移行)と、第4の実施の形態(図10)の特長(待機時電力損失の更なる低減)とが両立できる上に、ミュート指令後直ちにミュート制御を行うので、ミュート移行時間をさらに短縮することができる。
[第6の実施の形態]
図14は、本発明の第6の実施の形態について説明するための図である。図14に示す例では、入力信号(デジタルデータ)を保持するFIFO(First-In First-Out)型のバッファメモリ61を設け、入力信号を格納すると共に、古く格納した順にデータを取り出し、PWM変調回路11に送信するように構成されている。
図14は、本発明の第6の実施の形態について説明するための図である。図14に示す例では、入力信号(デジタルデータ)を保持するFIFO(First-In First-Out)型のバッファメモリ61を設け、入力信号を格納すると共に、古く格納した順にデータを取り出し、PWM変調回路11に送信するように構成されている。
また、バッファメモリ61に付随して、バッファ内データ監視回路62が設けられる。このバッファ内データ監視回路62では、バッファメモリ61内に格納されたデータを監視し、入力信号のレベルが0の状態もしくは0に相当する状態(無信号状態)が所定時間以上継続する場合に、無信号区間の開始時点でミュート・オン指令が入力されたと判断し、ミュート指令信号MUTE2を出力する。これにより、無信号区間の開始時点から、ミュート動作を自動的に開始できるようになる。
上述したように、本発明のD級アンプの制御回路においては、D級アンプのスイッチング・ミュート時、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にし、ローサイドの全てのスイッチング素子を、所定のパルス幅で同時にオン/オフさせることで、出力を素早く減衰させることができる。これにより、振幅の大きい信号がD級アンプから出力されている状態(大出力中)でも、負荷にダメージを与えたり、大きなノイズを出すことなく、D級アンプをミュート(出力遮断)状態に素早く移行させることができる。
また、D級アンプのハイサイドのスイッチングにブートストラップ方式を採用している場合には、ミュート状態がブートストラップコンデンサへの充電工程を兼ねるので、スイッチングの再始動時に、ブートストラップコンデンサの充電(プリチャージ)工程を省略することができる。これにより、再始動に要する時間を短縮することができると同時に、再始動時に発生する可能性があるポップノイズを抑えることができる。
特に、超音波帯域の搬送波をベースバンド信号(例えば可聴帯域の音響信号)によって変調した変調波を出力させるような超音波スピーカにおいては、大振幅の搬送波を常時出力する必要があるため、このような場合に本発明は有効である。
特に、超音波帯域の搬送波をベースバンド信号(例えば可聴帯域の音響信号)によって変調した変調波を出力させるような超音波スピーカにおいては、大振幅の搬送波を常時出力する必要があるため、このような場合に本発明は有効である。
さらに、D級アンプの出力回路が、ダンピング成分の小さい共振回路系で構成されている場合がある。例えば、図18に示す回路において、静電型トランスデューサ100の静電容量と出力トランスTの2次側インダクタンスにより、キャリア波(搬送波)に対して共振回路系を構成し、トランスTに流れる電流を低減させる場合がある。このような場合に、ミュート時に共振周波数での振動がなかなか減衰しないという問題が生じることがあるが、本発明を用いれば、出力回路がダンピング成分の小さい共振回路系で構成されている場合でも、ミュート時に振動を素早く減衰させることができるので、特にその効果が大きくなる。
図18に示すように、D級アンプの出力回路(負荷)が共振回路系で構成されている場合に、ミュート時にローサイドをオンにした場合の応答波形例(従来技術)を図15に示す。図15において、上から、スイッチング出力電圧1(スイッチング素子M1とM2の接続点の出力電圧)、スイッチング出力電圧2(スイッチング素子M3とM4の接続点の出力電圧)、スイッチング出力電流(スイッチング素子から流れ出る電流、コイルL1、L2に流れる電流)、出力電圧(負荷に印加される電流)を示し、時刻160μSでミュートが開始された波形例を示している。
なお、スイッチング出力電流の波形において、符号aで示す波形は、スイッチング出力電圧1に対応する側から流れ出る出力電流であり、符号bで示す波形は、スイッチング出力電圧2に対応する側から流れ出る出力電流である(図16においても同様)。
また、図16は、本発明のD級アンプの制御回路における、ミュート時にローサイドを同時オン/オフした場合の応答波形例を示している。図16においては、図15と同様に、上から、スイッチング出力電圧1、スイッチング出力電圧2、スイッチング出力電流、出力電圧を示し、時刻160μSでミュートが開始された波形例を示している。図16の出力電圧波形(最下段の波形)に示すように、図15と比較して、最大値が大幅に減衰していることが分かる。
また、図16は、本発明のD級アンプの制御回路における、ミュート時にローサイドを同時オン/オフした場合の応答波形例を示している。図16においては、図15と同様に、上から、スイッチング出力電圧1、スイッチング出力電圧2、スイッチング出力電流、出力電圧を示し、時刻160μSでミュートが開始された波形例を示している。図16の出力電圧波形(最下段の波形)に示すように、図15と比較して、最大値が大幅に減衰していることが分かる。
D級出力段に接続されるコイルとコンデンサを含むフィルタは共振系である。ミュート時にハイサイドをオフとすると、共振系フィルタ内に電流が流れ続けようとする。この流れ続けようとする電流が図15に示す波形電流である。本発明では、ミュート時にローサイドを同時オン・オフすることで、この共振系フィルタ内に流れる電流を短い周期で少しずつ低減することで、出力電圧の振動を減衰しようとするものなのである。
[第7の実施の形態]
第1の実施の形態乃至第6の実施の形態では、D級アンプの制御回路について説明したが、本発明のD級アンプの制御回路により静電型トランスデューサを駆動する超音波スピーカの例について説明する。
図17は、本発明のD級アンプで駆動する静電型トランスデューサの一例を示す図であり、特に超音波スピーカのトランスデューサとして使用するのに好適な構造になっている。図17(A)はトランスデューサの断面を示しており、導電層を有する振動膜112と、該振動膜112のそれぞれの面に対向して設けられた前面(第一の面)側固定電極101A及び背面(第二の面)側固定電極101Bからなる一対の固定電極とを有している(前面側固定電極101Aと背面側固定電極101Bの両方を指す場合は固定電極101と呼ぶ)。振動膜112は図17(A)に示すように電極を形成する導電層(振動膜電極)121を絶縁膜120で挟むように形成してもよいし、振動膜112の全体を導電性材料で形成するようにしてもよい。
第1の実施の形態乃至第6の実施の形態では、D級アンプの制御回路について説明したが、本発明のD級アンプの制御回路により静電型トランスデューサを駆動する超音波スピーカの例について説明する。
図17は、本発明のD級アンプで駆動する静電型トランスデューサの一例を示す図であり、特に超音波スピーカのトランスデューサとして使用するのに好適な構造になっている。図17(A)はトランスデューサの断面を示しており、導電層を有する振動膜112と、該振動膜112のそれぞれの面に対向して設けられた前面(第一の面)側固定電極101A及び背面(第二の面)側固定電極101Bからなる一対の固定電極とを有している(前面側固定電極101Aと背面側固定電極101Bの両方を指す場合は固定電極101と呼ぶ)。振動膜112は図17(A)に示すように電極を形成する導電層(振動膜電極)121を絶縁膜120で挟むように形成してもよいし、振動膜112の全体を導電性材料で形成するようにしてもよい。
また、振動膜112を挟持する前面側固定電極101Aには複数の貫通孔114Aが設けられており、かつ背面側固定電極101Bには前面側固定電極101Aに設けた各貫通孔114Aに対向する位置に同一形状の貫通孔114Bが設けられている(貫通孔114Aと貫通孔114Bの両方を指す場合は貫通孔114と呼ぶ)。前面側固定電極101Aと背面側固定電極101Bは、それぞれ支持部材111によって振動膜112から所定のギャップを隔てて支持されており、図17(A)に示すように振動膜112と固定電極とが一部空隙を介して対向するように支持部材111は形成されている。
図17(B)はトランスデューサの片側平面外観を示したものであり(固定電極101の一部を切り欠き振動膜112を露出させた状態)、上記複数の貫通孔114がハニカム状に配列されている。
また、直流電源116は、振動膜電極121に直流バイアス電圧を印加するための電源であり、交流信号118A、118Bは、振動膜112を駆動するために、前面側固定電極101Aと背面側固定電極101Bに印加される信号である。
また、直流電源116は、振動膜電極121に直流バイアス電圧を印加するための電源であり、交流信号118A、118Bは、振動膜112を駆動するために、前面側固定電極101Aと背面側固定電極101Bに印加される信号である。
また、図18は、本発明のD級アンプの制御回路を使用した超音波スピーカの構成例を示す図である。図18に示す超音波スピーカは、可聴波周波数帯の信号波を生成する可聴周波数波信号源(オーディオ信号源)131と、超音波周波数帯のキャリア波を生成し、出力するキャリア波信号源132と、変調器133と、D級アンプ1(例えば、図1を参照)を有している。また、D級アンプ1の出力は出力トランスTを介して静電型トランスデューサ100に印加される。なお、出力トランスTの2次側巻線は中間タップを備えており、この中間タップを基準にして、直流バイアス電源Eが振動膜電極121に印加される。
上記構成において、可聴周波数波信号源131より出力される可聴周波数信号(オーディオ信号)により、キャリア波信号源132から出力される超音波周波数帯のキャリア波を変調器133により変調し、D級アンプ1で増幅した変調信号を、出力トランスTの1次側巻線の両端に印加する。これにより、出力トランスTの2次側巻線に接続された静電型トランスデューサ100を駆動する。
この結果、上記変調信号が静電型トランスデューサ100により有限振幅レベルの音波に変換され、この音波は媒質中(空気中)に放射されて媒質(空気)の非線形効果によって元の可聴周波数帯の信号音が自己再生される。つまり音波は空気を媒体として伝送する粗密波であるので、変調された超音波が伝播する過程で、空気の密な部分と疎な部分とが顕著に表れ、密な部分は音速が速く、疎な部分は音速が遅くなるので変調波自身に歪が生じ、その結果キャリア波(超音波)と可聴波(元オーディオ信号)に波形分離され、我々人間は20kHz以下の可聴音(元オーディオ信号)のみを聴くことができるという原理であり、一般にはバラメトリックアレイ効果と呼ばれている。
なお、図18に示す例では、本発明のD級アンプの制御回路により、プッシュプル(Push−Pull)型の静電型トランスデューサを駆動する例について説明したが、駆動対象となる負荷はプッシュプル型静電型トランスデューサに限定されず、他の種類の容量性の負荷をも好適に駆動することができる。例えば、振動膜の片面にだけ固定電極を配置し、振動膜を一方の側だけを吸引する構造のプル(Pull)型とよばれる静電型トランスデューサを駆動することもできる。
図19は、プル(Pull)型の静電型トランスデューサの駆動回路の構成例を示す図である。図19(A)に示すプル(Pull)型の静電型トランスデューサ200は、振動体(振動膜)として3〜10μm程度の厚さのPET(ポリエチレンテレフタレート樹脂)等の誘電体211(絶縁体の振動膜)を用いている。誘電体211に対しては、アルミ等の金属箔として形成される上側電極212がその上面部に蒸着等の処理によって一体形成されるとともに、真鍮で形成された下側電極213が誘電体211の下面部に接触するように設けられている。この下側電極213は、リード222が接続されるとともに、ベークライト等からなるベース板215に固定されている。
また、上側電極212は、リード221が接続されており、このリード221は直流バイアス電源230に接続されている。この直流バイアス電源230により上側電極212には50〜150V程度の上電極吸着用の直流バイアス電圧が常時印加され、上側電極212が下側電極213側に吸着されるようになっている。231は信号源である。
誘電体211および上側電極212ならびにベース板215は、メタルリング216、217、および218、ならびにメッシュ219ともに、ケース201によってかしめられている。
誘電体211および上側電極212ならびにベース板215は、メタルリング216、217、および218、ならびにメッシュ219ともに、ケース201によってかしめられている。
下側電極213の誘電体211側の面には不均一な形状を有する数十〜数百μm程度の微小な溝(凹凸部)が複数形成されている。この微小な溝は、下側電極213と誘電体211との間の空隙となるので、上側電極212および下側電極213間の静電容量の分布が微小に変化する。このランダムな微小な溝は、下側電極213の表面を手作業でヤスリにより荒らすことで形成されている。プル(Pull)型の静電型トランスデューサでは、このようにして空隙の大きさや深さの異なる無数のコンデンサを形成することによって、周波数特性が広帯域となっている。
図19(A)に示すプル型の静電型トランスデューサを本発明のD級アンプの制御回路により駆動することができる。図19(B)は、プル型の静電型トランスデューサをD級アンプで駆動する回路構成を示す図であり、プル(Pull)型の静電型トランスデューサ200の等価静電容量をCpullとして示している。
図19(B)において、出力トランスTを介してD級アンプ1からの出力を昇圧した後、プル型の静電型トランスデューサ(Cpll)200に印加するように構成されている。出力トランスTの2次側巻線の一方の端子は、プル型の静電型トランスデューサ(Cpull)200の上側電極212に直流バイアス電源230を介して接続され、他方の端子は下側電極213にそれぞれ接続されている。
図19(B)において、出力トランスTを介してD級アンプ1からの出力を昇圧した後、プル型の静電型トランスデューサ(Cpll)200に印加するように構成されている。出力トランスTの2次側巻線の一方の端子は、プル型の静電型トランスデューサ(Cpull)200の上側電極212に直流バイアス電源230を介して接続され、他方の端子は下側電極213にそれぞれ接続されている。
上記の構成により、静電型トランスデューサ200の上側電極212と下側電極213とには、直流バイアス電圧に重畳した交流信号が印加される。このように、上側電極212に直流バイアス電圧と交流信号を印加することにより、上側電極212の下側電極213に対する吸引力が変化することにより、振動膜(誘電体)211が振動し、振動膜211から音波が放射される。
また、図20は、圧電型超音波トランスデューサの駆動回路の構成例を示す図である。振動素子として圧電セラミックを用いて電気信号から超音波への変換を行う圧電型の超音波トランスデューサの構成例を示している。図20(A)は、バイモルフ型の圧電型トランスデューサ(超音波トランスデューサ)を示している。
図20(A)に示すバイモルフ型の圧電型トランスデューサ301は、2枚の圧電素子(圧電セラミック)311および312と、コーン313と、ケース314と、リード315および316と、スクリーン317とから構成されている。圧電素子311および312は、互いに貼り合わされていて、その貼り合わせ面と反対側の面にそれぞれリード315とリード316が接続されている。
図20(A)に示すバイモルフ型の圧電型トランスデューサ301は、2枚の圧電素子(圧電セラミック)311および312と、コーン313と、ケース314と、リード315および316と、スクリーン317とから構成されている。圧電素子311および312は、互いに貼り合わされていて、その貼り合わせ面と反対側の面にそれぞれリード315とリード316が接続されている。
図20(A)に示す圧電型のトランスデューサは容量性負荷であるが、本発明のD級アンプの制御回路を好適に使用することができる。図20(B)は、圧電型の超音波トランスデューサの回路構成を示す図であり、バイモルフ型の圧電型トランスデューサ301の等価静電容量をCbmとして示している。
図20(B)において、出力トランスTを介してD級アンプ1からの出力を昇圧した後、圧電型トランスデューサ(Cbm)301に印加するように構成されている。出力トランスTの2次側巻線の一方の端子は、圧電型トランスデューサ(Cbm)301の一方の圧電素子311に接続され、他方の端子は他方の圧電素子312にそれぞれ接続されている。
上記の構成により、圧電型トランスデューサ301の圧電素子311と圧電素子312には、交流信号が印加される。これにより、圧電素子311、312が振動することにより、音波が放射される。
図20(B)において、出力トランスTを介してD級アンプ1からの出力を昇圧した後、圧電型トランスデューサ(Cbm)301に印加するように構成されている。出力トランスTの2次側巻線の一方の端子は、圧電型トランスデューサ(Cbm)301の一方の圧電素子311に接続され、他方の端子は他方の圧電素子312にそれぞれ接続されている。
上記の構成により、圧電型トランスデューサ301の圧電素子311と圧電素子312には、交流信号が印加される。これにより、圧電素子311、312が振動することにより、音波が放射される。
[第8の実施の形態]
第7の実施の形態では、本発明のD級アンプの制御回路を使用した超音波スピーカの例について説明したが、本発明の第8の実施の形態として、本発明の超音波スピーカを用いた表示装置の例について説明する。
図21は、表示装置の一例として、プロジェクタを例に取ったものであり、その使用状態を示したものである。同図に示すように、プロジェクタ(表示装置)401は視聴者403の後方に設置され、視聴者403の前方に設置されたスクリーン402に映像を投影するとともに、プロジェクタ401に搭載されている超音波スピーカによりスクリーン402の投影面に仮想音源を形成し、音声を再生するようになっている。
第7の実施の形態では、本発明のD級アンプの制御回路を使用した超音波スピーカの例について説明したが、本発明の第8の実施の形態として、本発明の超音波スピーカを用いた表示装置の例について説明する。
図21は、表示装置の一例として、プロジェクタを例に取ったものであり、その使用状態を示したものである。同図に示すように、プロジェクタ(表示装置)401は視聴者403の後方に設置され、視聴者403の前方に設置されたスクリーン402に映像を投影するとともに、プロジェクタ401に搭載されている超音波スピーカによりスクリーン402の投影面に仮想音源を形成し、音声を再生するようになっている。
プロジェクタ401の外観構成を図22に示す。プロジェクタ401は、映像をスクリーン等の投影面に投影する投影光学系を含むプロジェクタ本体420と、超音波周波数帯の音波を発振できる超音波トランスデューサ424A,424Bを含んで構成され、音響ソースから供給される音声信号から可聴周波数帯の信号音を再生する超音波スピーカとが一体的に構成されている。本実施形態では、ステレオ音声信号を再生するために、投影光学系を構成するプロジェクタレンズ431を挟んで、左右に超音波スピーカを構成する超音波トランスデューサ424A、424Bが搭載されている。
さらに、プロジェクタ本体420の底面には低音再生用スピーカ423が設けられている。また、425は、プロジェクタ本体420の高さ調整を行うための高さ調節ねじ、426は、空冷フアン用の排気口である。
また、プロジェクタ401では、超音波スピーカを構成する超音波トランスデューサとして、本発明のD級アンプの制御回路を備える静電型超音波トランスデューサを使用している。
また、プロジェクタ401では、超音波スピーカを構成する超音波トランスデューサとして、本発明のD級アンプの制御回路を備える静電型超音波トランスデューサを使用している。
次に、プロジェクタ401の電気的構成を図23に示す。プロジェクタ401は、操作入力部410と、再生範囲設定部412、再生範囲制御処理部413、音声/映像信号再生部414、キャリア波発振源416、変調器418A、418B、D級アンプ422A、422B及び静電型超音波トランスデューサ424A、424Bからなる超音波スピーカと、ハイパスフィルタ417A、417Bと、ローパスフィルタ419と、ミキサ421と、パワーアンプ422Cと、低音再生用スピーカ423と、プロジェクタ本体420とを有している。なお、超音波トランスデューサ424A,424Bは本発明のD級アンプ422A,422Bにより駆動される静電型超音波トランスデューサである。
プロジェクタ本体420は、映像を生成する映像生成部432と、生成された映像を投影面に投影する投影光学系433とを有している。このように、プロジェクタ401は、超音波スピーカ及び低音再生用スピーカ423と、プロジェクタ本体420とが一体化されて構成されている。
操作入力部410は、テンキー、数字キー、電源のオン、オフをおこなうための電源キーを含む各種機能キーを有している。再生範囲設定部412は、ユーザが操作入力部410をキー操作することにより再生信号(信号音)の再生範囲を指定するデータを入力できるようになっており、該データが入力されると、再生信号の再生範囲を規定するキャリア波の周波数が設定され、保持されるようになっている。再生信号の再生範囲の設定は、超音波トランスデューサ424A,424Bの音波放射面から放射軸方向に再生信号が到達する距離を指定することにより行われる。
操作入力部410は、テンキー、数字キー、電源のオン、オフをおこなうための電源キーを含む各種機能キーを有している。再生範囲設定部412は、ユーザが操作入力部410をキー操作することにより再生信号(信号音)の再生範囲を指定するデータを入力できるようになっており、該データが入力されると、再生信号の再生範囲を規定するキャリア波の周波数が設定され、保持されるようになっている。再生信号の再生範囲の設定は、超音波トランスデューサ424A,424Bの音波放射面から放射軸方向に再生信号が到達する距離を指定することにより行われる。
また、再生範囲設定部412は、音声/映像信号再生部414より映像内容に応じて出力される制御信号によりキャリア波の周波数が設定できるようになっている。
また、再生範囲制御処理部413は、再生範囲設定部412の設定内容を参照し、設定された再生範囲となるようキャリア波発振源416により生成されるキャリア波の周波数を変更するようにキャリア波発振源416を制御する機能を有する。
また、再生範囲制御処理部413は、再生範囲設定部412の設定内容を参照し、設定された再生範囲となるようキャリア波発振源416により生成されるキャリア波の周波数を変更するようにキャリア波発振源416を制御する機能を有する。
例えば、再生範囲設定部412の内部情報として、キャリア波周波数が50kHzに対応する上記距離が設定されている場合、キャリア波発振源416に対して50kHzで発振するように制御する。
再生範囲制御処理部413は、再生範囲を規定する超音波トランスデューサ424A,424Bの音波放射面から放射軸方向に再生信号が到達する距離とキャリア波の周波数との関係を示すテーブルが予め記憶されている記憶部を有している。このテーブルのデータは、キャリア波の周波数と上記再生信号の到達距離との関係を実際に計測することにより得られる。
再生範囲制御処理部413は、再生範囲を規定する超音波トランスデューサ424A,424Bの音波放射面から放射軸方向に再生信号が到達する距離とキャリア波の周波数との関係を示すテーブルが予め記憶されている記憶部を有している。このテーブルのデータは、キャリア波の周波数と上記再生信号の到達距離との関係を実際に計測することにより得られる。
再生範囲制御処理部413は、再生範囲設定部412の設定内容に基づいて、上記テーブルを参照して設定された距離情報に対応するキャリア波の周波数を求め、該周波数となるようにキャリア波発振源416を制御する。
音声/映像信号再生部414は、例えば、映像媒体としてDVDを用いるDVDプレーヤーであり、再生した音声信号のうちRチャンネルの音声信号は、ハイパスフィルタ417Aを介して変調器418Aに、Lチャンネルの音声信号はハイパスフィルタ417Bを介して変調器418Bに、映像信号はプロジェクタ本体420の映像生成部432にそれぞれ、出力されるようになっている。
音声/映像信号再生部414は、例えば、映像媒体としてDVDを用いるDVDプレーヤーであり、再生した音声信号のうちRチャンネルの音声信号は、ハイパスフィルタ417Aを介して変調器418Aに、Lチャンネルの音声信号はハイパスフィルタ417Bを介して変調器418Bに、映像信号はプロジェクタ本体420の映像生成部432にそれぞれ、出力されるようになっている。
また、音声/映像信号再生部414より出力されるRチャンネルの音声信号とLチャンネルの音声信号は、ミキサ421により合成され、ローパスフィルタ419を介してパワーアンプ422Cに入力されるようになっている。音声/映像信号再生部414は、音響ソースに相当する。
ハイパスフィルタ417A,417Bは、それぞれ、Rチャンネル、Lチャンネルの音声信号における中高音域(第一の音域)の周波数成分のみを通過させる特性を有しており、またローパスフィルタは、Rチャンネル、Lチャンネルの音声信号における低音域(第二の音域)の周波数成分のみを通過させる特性を有している。
ハイパスフィルタ417A,417Bは、それぞれ、Rチャンネル、Lチャンネルの音声信号における中高音域(第一の音域)の周波数成分のみを通過させる特性を有しており、またローパスフィルタは、Rチャンネル、Lチャンネルの音声信号における低音域(第二の音域)の周波数成分のみを通過させる特性を有している。
したがって、上記Rチャンネル、Lチャンネルの音声信号のうち中高音域の音声信号は、それぞれ超音波トランスデューサ424A、424Bにより再生され、上記Rチャンネル、Lチャンネルの音声信号のうち低音域の音声信号は低音再生用スピーカ423により再生されることとなる。
なお、音声/映像信号再生部414はDVDプレーヤーに限らず、外部から入力されるビデオ信号を再生する再生装置であってもよい。また、音声/映像信号再生部414は、再生される映像のシーンに応じた音響効果を出すために再生音の再生範囲を動的に変更するように、再生範囲設定部412に再生範囲を指示する制御信号を出力する機能を有している。
なお、音声/映像信号再生部414はDVDプレーヤーに限らず、外部から入力されるビデオ信号を再生する再生装置であってもよい。また、音声/映像信号再生部414は、再生される映像のシーンに応じた音響効果を出すために再生音の再生範囲を動的に変更するように、再生範囲設定部412に再生範囲を指示する制御信号を出力する機能を有している。
キャリア波発振源416は、再生範囲設定部412より指示された超音波周波数帯の周波数のキャリア波を生成し、変調器418A,418Bに出力する機能を有している。
変調器418A,418Bは、キャリア波発振源416から供給されるキャリア波を音声/映像信号再生部414から出力される可聴周波数帯の音声信号でAM変調し、該変調信号を、それぞれD級アンプ422A,422Bに出力する機能を有する。
変調器418A,418Bは、キャリア波発振源416から供給されるキャリア波を音声/映像信号再生部414から出力される可聴周波数帯の音声信号でAM変調し、該変調信号を、それぞれD級アンプ422A,422Bに出力する機能を有する。
超音波トランスデューサ424A,424Bは、それぞれ、変調器418A,418Bからパワーアンプ422A,422Bを介して出力される変調信号により駆動され、該変調信号を有限振幅レベルの音波に変換して媒質中に放射し、可聴周波数帯の信号音(再生信号)を再生する機能を有する。
映像生成部432は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル(PDP)等のディスプレイと、該ディスプレイを音声/映像信号再生部414から出力される映像信号に基づいて駆動する駆動回路等を有しており、音声/映像信号再生部414から出力される映像信号から得られる映像を生成する。
映像生成部432は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル(PDP)等のディスプレイと、該ディスプレイを音声/映像信号再生部414から出力される映像信号に基づいて駆動する駆動回路等を有しており、音声/映像信号再生部414から出力される映像信号から得られる映像を生成する。
投影光学系433は、ディスプレイに表示された映像をプロジェクタ本体420の前方に設置されたスクリーン等の投影面に投影する機能を有している。
次に、上記構成からなるプロジェクタ401の動作について説明する。まず、ユーザのキー操作により操作入力部410から再生信号の再生範囲を指示するデータ(距離情報)が再生範囲設定部412に設定され、音声/映像信号再生部414に再生指示がなされる。
次に、上記構成からなるプロジェクタ401の動作について説明する。まず、ユーザのキー操作により操作入力部410から再生信号の再生範囲を指示するデータ(距離情報)が再生範囲設定部412に設定され、音声/映像信号再生部414に再生指示がなされる。
この結果、再生範囲設定部412には、再生範囲を規定する距離情報が設定され、再生範囲制御処理部413は、再生範囲設定部412に設定された距離情報を取り込み、内蔵する記憶部に記憶されているテーブルを参照し、上記設定された距離情報に対応するキャリア波の周波数を求め、該周波数のキャリア波を生成するようにキャリア波発振源416を制御する。
この結果、キャリア波発振源416は、再生範囲設定部412に設定された距離情報に対応する周波数のキャリア波を生成し、変調器418A,418Bに出力する。
一方、音声/映像信号再生部414は、再生した音声信号のうちRチャンネルの音声信号を、ハイパスフィルタ417Aを介して変調器418Aに、Lチャンネルの音声信号をハイパスフィルタ417Bを介して変調器418Bに、Rチャンネルの音声信号及びLチャンネルの音声信号をミキサ421に出力し、映像信号をプロジェクタ本体420の映像生成部432にそれぞれ、出力する。
一方、音声/映像信号再生部414は、再生した音声信号のうちRチャンネルの音声信号を、ハイパスフィルタ417Aを介して変調器418Aに、Lチャンネルの音声信号をハイパスフィルタ417Bを介して変調器418Bに、Rチャンネルの音声信号及びLチャンネルの音声信号をミキサ421に出力し、映像信号をプロジェクタ本体420の映像生成部432にそれぞれ、出力する。
したがって、ハイパスフィルタ417Aにより上記Rチャンネルの音声信号のうち中高音域の音声信号が変調器418Aに入力され、ハイパスフィルタ417Bにより上記Lチャンネルの音声信号のうち中高音域の音声信号が変調器418Bに入力される。
また、上記Rチャンネルの音声信号及びLチャンネルの音声信号はミキサ421により合成され、ローパスフィルタ419により上記Rチャンネルの音声信号及びLチャンネルの音声信号のうち低音域の音声信号がパワーアンプ422Cに入力される。
また、上記Rチャンネルの音声信号及びLチャンネルの音声信号はミキサ421により合成され、ローパスフィルタ419により上記Rチャンネルの音声信号及びLチャンネルの音声信号のうち低音域の音声信号がパワーアンプ422Cに入力される。
映像生成部432では、入力された映像信号に基づいてディスプレイを駆動して映像を生成し、表示する。このディスプレイに表示された映像は、投影光学系433により、投影面、例えば、図21に示すスクリーン402に投影される。
他方、変調器418Aは、キャリア波発振源416から出力されるキャリア波をハイパスフィルタ417Aから出力される上記Rチャンネルの音声信号における中高音域の音声信号でAM変調し、D級アンプ422Aに出力する。
他方、変調器418Aは、キャリア波発振源416から出力されるキャリア波をハイパスフィルタ417Aから出力される上記Rチャンネルの音声信号における中高音域の音声信号でAM変調し、D級アンプ422Aに出力する。
また、変調器418Bは、キャリア波発振源416から出力されるキャリア波をハイパスフィルタ417Bから出力される上記Lチャンネルの音声信号における中高音域の音声信号でAM変調し、D級アンプ422Bに出力する。
D級アンプ422A,422Bにより増幅された変調信号は、それぞれ、超音波トランスデューサ424A,424Bの前面側固定電極(上電極)101Aと背面側固定電極(下電極)101B(図17参照)との間に印加され、該変調信号は、有限振幅レベルの音波(音響信号)に変換され、媒質(空気中)に放射され、超音波トランスデューサ424Aからは、上記Rチャンネルの音声信号における中高音域の音声信号が再生され、超音波トランスデューサ424Bからは、上記Lチャンネルの音声信号における中高音域の音声信号が再生される。
D級アンプ422A,422Bにより増幅された変調信号は、それぞれ、超音波トランスデューサ424A,424Bの前面側固定電極(上電極)101Aと背面側固定電極(下電極)101B(図17参照)との間に印加され、該変調信号は、有限振幅レベルの音波(音響信号)に変換され、媒質(空気中)に放射され、超音波トランスデューサ424Aからは、上記Rチャンネルの音声信号における中高音域の音声信号が再生され、超音波トランスデューサ424Bからは、上記Lチャンネルの音声信号における中高音域の音声信号が再生される。
また、パワーアンプ422Cで増幅された上記Rチャンネル及びLチャンネルにおける低音域の音声信号は低音再生用スピーカ423により再生される。
前述したように、超音波トランスデューサにより媒質中(空気中)に放射された超音波の伝播においては、その伝播に伴い音圧の高い部分では音速が高くなり、音圧の低い部分では音速は遅くなる。この結果、波形の歪みが発生する。
前述したように、超音波トランスデューサにより媒質中(空気中)に放射された超音波の伝播においては、その伝播に伴い音圧の高い部分では音速が高くなり、音圧の低い部分では音速は遅くなる。この結果、波形の歪みが発生する。
放射する超音波帯域の信号(キャリア波)を可聴周波数帯の信号で変調(AM変調)しておいた場合には、上記波形歪みの結果により、変調時に用いた可聴周波数帯の信号波が超音波周波数帯のキャリア波と分離して自己復調する形で形成される。その際、再生信号の広がりは超音波の特性からビーム状となり、通常のスピーカとは全く異なる特定方向のみに音が再生される。
超音波スピーカを構成する超音波トランスデューサ424A、424Bから出力されるビーム状の再生信号は、投影光学系433により映像が投影される投影面(スクリーン)に向けて放射され、投影面で反射され拡散する。この場合に、再生範囲設定部412に設定されるキャリア波の周波数に応じて、超音波トランスデューサ424A、424Bの音波放射面からその放射軸方向(法線方向)においてキャリア波から再生信号が分離されるまでの距離、キャリア波のビーム幅(ビームの拡がり角)が異なるために、再生範囲は、変化する。
プロジェクタ401における超音波トランスデューサ424A,424Bを含んで構成される超音波スピーカによる再生信号の再生時の状態を図24に示す。プロジェクタ401において、キャリア波が音声信号により変調された変調信号により超音波トランスデューサが駆動される際に、再生範囲設定部412により設定されたキャリア周波数が低い場合は、超音波トランスデューサ424の音波放射面からその放射軸方向(音波放射面の法線方向)においてキャリア波から再生信号が分離されるまでの距離、すなわち、再生地点までの距離が長くなる。
したがって、再生された可聴周波数帯の再生信号のビームは、比較的拡がらずに投影面(スクリーン)402に到達することとなり、この状態で投影面402において反射するので、再生範囲は、図24において点線の矢印で示す可聴範囲Aとなり、投影面402から比較的に遠くかつ狭い範囲でのみ再生信号(再生音)が聞こえる状態となる。
これに対して、再生範囲設定部412により設定されたキャリア周波数が上述した場合より高い場合は、超音波トランスデューサ424の音波放射面から放射される音波は、キャリア周波数が低い場合より絞られているが、超音波トランスデューサ424の音波放射面からその放射軸方向(音波放射面の法線方向)においてキャリア波から再生信号が分離されるまでの距離、すなわち、再生地点までの距離が短くなる。
これに対して、再生範囲設定部412により設定されたキャリア周波数が上述した場合より高い場合は、超音波トランスデューサ424の音波放射面から放射される音波は、キャリア周波数が低い場合より絞られているが、超音波トランスデューサ424の音波放射面からその放射軸方向(音波放射面の法線方向)においてキャリア波から再生信号が分離されるまでの距離、すなわち、再生地点までの距離が短くなる。
したがって、再生された可聴周波数帯の再生信号のビームは、投影面402に到達する前に拡がって投影面402に到達することとなり、この状態で投影面402において反射するので、再生範囲は、図24において実線の矢印で示す可聴範囲Bとなり、投影面402から比較的に近くかつ広い範囲でのみ再生信号(再生音)が聞こえる状態となる。
以上説明したように、本発明の表示装置(プロジェクタ等)では、本発明のD級アンプの制御回路を有する超音波トランスデューサを備えており、D級アンプをミュートする場合に、超音波トランスデューサにダメージを与えたり、大きなノイズを出すことなく、D級アンプをミュート(出力遮断)状態に素早く移行させることができる。
以上説明したように、本発明の表示装置(プロジェクタ等)では、本発明のD級アンプの制御回路を有する超音波トランスデューサを備えており、D級アンプをミュートする場合に、超音波トランスデューサにダメージを与えたり、大きなノイズを出すことなく、D級アンプをミュート(出力遮断)状態に素早く移行させることができる。
なお、上述したプロジェクタは、大画面で画像を見たい場合に使用されものであるが、近時、大画面液晶テレビや大画面プラズマテレビが急速に普及しており、それらの大画面テレビにも、本発明の超音波スピーカを効果的に使用することができる。
すなわち、大画面テレビに超音波スピーカを使用することにより、大画面テレビの前方に向けて局所的に音声信号を放射することが可能になる。
すなわち、大画面テレビに超音波スピーカを使用することにより、大画面テレビの前方に向けて局所的に音声信号を放射することが可能になる。
[第9の実施の形態]
本発明の第9実施形態として、本発明の印刷装置の一実施形態について説明する。
図25は、本実施形態の印刷装置の概略構成図であり、図25aは、その平面図、図25bは正面図である。図25において、印刷媒体501は、図の右から左に向けて矢印方向に搬送され、その搬送途中の印字領域で印字される、ラインヘッド型印刷装置である。
本発明の第9実施形態として、本発明の印刷装置の一実施形態について説明する。
図25は、本実施形態の印刷装置の概略構成図であり、図25aは、その平面図、図25bは正面図である。図25において、印刷媒体501は、図の右から左に向けて矢印方向に搬送され、その搬送途中の印字領域で印字される、ラインヘッド型印刷装置である。
図中の符号502は、印刷媒体501の搬送方向上流側に設けられた第1液体噴射ヘッド、符号503は、同じく下流側に設けられた第2液体噴射ヘッドであり、第1液体噴射ヘッド502の下方には印刷媒体501を搬送するための第1搬送部504が設けられ、第2液体噴射ヘッド503の下方には第2搬送部505が設けられている。第1搬送部504は、印刷媒体501の搬送方向と交差する方向(以下、ノズル列方向とも称す)に所定の間隔をあけて配設された4本の第1搬送ベルト506で構成され、第2搬送部505は、同じく印刷媒体501の搬送方向と交差する方向(ノズル列方向)に所定の間隔をあけて配設された4本の第2搬送ベルト507で構成される。
4本の第1搬送ベルト506と同じく4本の第2搬送ベルト507とは、互いに交互に隣り合うように配設されている。本実施形態では、これらの搬送ベルト506,507のうち、ノズル列方向右側2本の第1搬送ベルト506及び第2搬送ベルト507と、ノズル列方向左側2本の第1搬送ベルト506及び第2搬送ベルト507とを区分する。即ち、ノズル列方向右側2本の第1搬送ベルト506及び第2搬送ベルト507の重合部に右側駆動ローラ508Rが配設され、ノズル列方向左側2本の第1搬送ベルト506及び第2搬送ベルト507の重合部に左側駆動ローラ508Lが配設され、それより上流側に右側第1従動ローラ509R及び左側第1従動ローラ509Lが配設され、下流側に右側第2従動ローラ510R及び左側第2従動ローラ510Lが配設されている。これらのローラは、一連のように見られるが、実質的には図25aの中央部分で分断されている。
そして、ノズル列方向右側2本の第1搬送ベルト506は右側駆動ローラ508R及び右側第1従動ローラ509Rに巻回され、ノズル列方向左側2本の第1搬送ベルト506は左側駆動ローラ508L及び左側第1従動ローラ509Lに巻回され、ノズル列方向右側2本の第2搬送ベルト507は右側駆動ローラ508R及び右側第2従動ローラ510Rに巻回され、ノズル列方向左側2本の第2搬送ベルト507は左側駆動ローラ508L及び左側第2従動ローラ510Lに巻回されており、右側駆動ローラ508Rには右側電動モータ511Rが接続され、左側駆動ローラ508Lには左側電動モータ511Lが接続されている。
従って、右側電動モータ511Rによって右側駆動ローラ508Rを回転駆動すると、ノズル列方向右側2本の第1搬送ベルト506で構成される第1搬送部504及び同じくノズル列方向右側2本の第2搬送ベルト507で構成される第2搬送部505は、互いに同期し且つ同じ速度で移動し、左側電動モータ511Lによって左側駆動ローラ508Lを回転駆動すると、ノズル列方向左側2本の第1搬送ベルト506で構成される第1搬送部504及び同じくノズル列方向左側2本の第2搬送ベルト507で構成される第2搬送部505は、互いに同期し且つ同じ速度で移動する。但し、右側電動モータ511Rと左側電動モータ511Lの回転速度を異なるものとすると、ノズル列方向左右の搬送速度を変えることができ、具体的には右側電動モータ511Rの回転速度を左側電動モータ511Lの回転速度よりも大きくすると、ノズル列方向右側の搬送速度を左側よりも大きくすることができ、左側電動モータ511Lの回転速度を右側電動モータ511Rの回転速度よりも大きくすると、ノズル列方向左側の搬送速度を右側よりも大きくすることができる。そして、このようにノズル列方向、即ち搬送方向と交差する方向の搬送速度を調整することにより、印刷媒体501の搬送姿勢を制御することが可能となる。
第1液体噴射ヘッド502及び第2液体噴射ヘッド503は、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色の各色毎に、印刷媒体501の搬送方向にずらして配設されている。各液体噴射ヘッド502,503には、図示しない各色の液体タンクから液体供給チューブを介してインク等の液体が供給される。各液体噴射ヘッド502,503には、印刷媒体501の搬送方向と交差する方向に、複数のノズルが形成されており(即ちノズル列方向)、それらのノズルから同時に必要箇所に必要量の液滴を噴射することにより、印刷媒体501上に微小なドットを出力する。これを各色毎に行うことにより、第1搬送部504及び第2搬送部505で搬送される印刷媒体501を一度通過させるだけで、所謂1パスによる印刷を行うことができる。
液体噴射ヘッドの各ノズルから液体を噴射する方法としては、静電方式、ピエゾ方式、膜沸騰液体噴射方式などがあり、本実施形態ではピエゾ方式を用いた。ピエゾ方式は、アクチュエータであるピエゾ素子に駆動信号を与えると、キャビティ内の振動板が変位してキャビティ内に圧力変化を生じ、その圧力変化によって液滴がノズルから噴射されるというものである。そして、駆動信号の波高値や電圧増減傾きを調整することで液滴の噴射量を調整することが可能となる。なお、ピエゾ素子からなるアクチュエータは容量性負荷である。
第1液体噴射ヘッド502のノズルは第1搬送部504の4本の第1搬送ベルト506の間にだけ形成されており、第2液体噴射ヘッド503のノズルは第2搬送部505の4本の第2搬送ベルト507の間にだけ形成されている。これは、後述するクリーニング部によって各液体噴射ヘッド502,503をクリーニングするためであるが、このようにすると、どちらか一方の液体噴射ヘッドだけでは、1パスによる全面印刷を行うことができない。そのため、互いに印字できない部分を補うために第1液体噴射ヘッド502と第2液体噴射ヘッド503とを印刷媒体1の搬送方向にずらして配設しているのである。
第1液体噴射ヘッド502の下方に配設されているのが当該第1液体噴射ヘッド502をクリーニングする第1クリーニングキャップ512、第2液体噴射ヘッド503の下方に配設されているのが当該第2液体噴射ヘッド503をクリーニングする第2クリーニングキャップ513である。各クリーニングキャップ512,513は、何れも第1搬送部504の4本の第1搬送ベルト506の間、及び第2搬送部505の4本の第2搬送ベルト507の間を通過できる大きさに形成してある。これらのクリーニングキャップ512,513は、例えば液体噴射ヘッド502,503の下面、即ちノズル面に形成されているノズルを覆い且つ当該ノズル面に密着可能な方形有底のキャップ体と、その底部に配設された液体吸収体と、キャップ体の底部に接続されたチューブポンプと、キャップ体を昇降する昇降装置とで構成されている。そこで、昇降装置によってキャップ体を上昇して液体噴射ヘッド502,503のノズル面に密着する。その状態で、チューブポンプによってキャップ体内を負圧にすると、液体噴射ヘッド502,503のノズル面に開設されているノズルから液体や気泡が吸い出され、液体噴射ヘッド502,503をクリーニングすることができる。クリーニングが終了したら、クリーニングキャップ512,513を下降する。
第1従動ローラ509R,509Lの上流側には、給紙部515から供給される印刷媒体501の給紙タイミングを調整すると共に当該印刷媒体501のスキューを補正する、二個一対のゲートローラ514が設けられている。スキューとは、搬送方向に対する印刷媒体1の捻れである。また、給紙部515の上方には、印刷媒体501を供給するためのピックアップローラ516が設けられている。なお、図中の符号517は、ゲートローラ514を駆動するゲートローラモータである。
駆動ローラ508R,508Lの下方にはベルト帯電装置が配設されている。このベルト帯電装置は、駆動ローラ508R,508Lを挟んで第1搬送ベルト506及び第2搬送ベルト507に当接する帯電ローラ520と、帯電ローラ520を第1搬送ベルト506及び第2搬送ベルト507に押し付けるスプリング521と、帯電ローラ520に電荷を付与する電源522とで構成されており、帯電ローラ520から第1搬送ベルト506及び第2搬送ベルト507に電荷を付与してそれらを帯電する。一般に、これらのベルト類は、中・高抵抗体又は絶縁体で構成されているので、ベルト帯電装置によって帯電すると、その表面に印加された電荷が、同じく高抵抗体又は絶縁体で構成される印刷媒体501に誘電分極を生じせしめ、その誘電分極によって発生する電荷とベルト表面の電荷との間に生じる静電気力でベルトに印刷媒体501を吸着することができる。なお、帯電手段としては、所謂電荷を降らせるコロトロンなどでもよい。
従って、この印刷装置によれば、ベルト帯電装置で第1搬送ベルト506及び第2搬送ベルト507の表面を帯電し、その状態でゲートローラ514から印刷媒体501を給紙し、図示しない拍車やローラで構成される紙押えローラで印刷媒体501を第1搬送ベルト506に押し付けると、前述した誘電分極の作用によって印刷媒体501は第1搬送ベルト506の表面に吸着される。この状態で、電動モータ511R,511Lによって駆動ローラ508R,508Lを回転駆動すると、その回転駆動力が第1搬送ベルト506を介して第1従動ローラ509R,509Lに伝達される。
このようにして印刷媒体501を吸着した状態で第1搬送ベルト506を搬送方向下流側に移動して印刷媒体501を第1液体噴射ヘッド502の下方に移動し、当該第1液体噴射ヘッド502に形成されているノズルから液滴を噴射して印刷を行う。この第1液体噴射ヘッド502による印刷が終了したら、印刷媒体501を搬送方向下流側に移動して第2搬送部505の第2搬送ベルト507に乗り移らせる。前述したように、第2搬送ベルト507もベルト帯電装置によって表面が帯電しているので、前述した誘電分極の作用によって印刷媒体501は第2搬送ベルト507の表面に吸着される。
この状態で、第2搬送ベルト507を搬送方向下流側に移動して印刷媒体501を第2液体噴射ヘッド503の下方に移動し、当該第2液体噴射ヘッド503に形成されているノズルから液滴を噴射して印刷を行う。この第2液体噴射ヘッド503による印刷が終了したら、印刷媒体501を更に搬送方向下流側に移動し、図示しない分離装置で印刷媒体501を第2搬送ベルト507の表面から分離しながら排紙部に排紙する。
また、第1及び第2液体噴射ヘッド502,503のクリーニングが必要なときには、前述したように第1及び第2クリーニングキャップ512,513を上昇して第1及び第2液体噴射ヘッド502,503のノズル面にキャップ体を密着し、その状態でキャップ体内を負圧にすることで第1及び第2液体噴射ヘッド502,503のノズルから液体や気泡を吸い出してクリーニングし、然る後、第1及び第2クリーニングキャップ512,513を下降する。
この印刷装置内には、自身を制御するための制御装置が設けられている。この制御装置は、例えばパーソナルコンピュータ、デジタルカメラ等のホストコンピュータから入力された印刷データに基づいて、印刷装置や給紙装置等を制御することにより印刷媒体に印刷処理を行うものである。図26には、本実施形態の印刷装置の制御装置から液体噴射装置502、503に供給され、ピエゾ素子からなるアクチュエータを駆動するための駆動信号COMの一例を示す。本実施形態では、0Vを中心に、+側にも−側にも電位が変化するバイポーラ信号とした。この駆動信号COMの立上がり部分がノズルに連通するキャビティ(圧力室)の容積を拡大して液体を引込む(液体の吐出面を考えればメニスカスを引き込むとも言える)段階であり、駆動信号COMの立下がり部分がキャビティの容積を縮小して液体を押出す(液体の吐出面を考えればメニスカスを押出すとも言える)段階であり、液体を押出した結果、液滴がノズルから噴射される。
この電圧台形波からなる駆動信号COMの電圧増減傾きや波高値を種々に変更することにより、液体の引込量や引込速度、液体の押出量や押出速度を変化させることができ、これにより液滴の噴射量を変化させて異なる大きさのドットを得ることができる。従って、複数の駆動信号COMを時系列的に連結する場合でも、そのうちから単独の駆動信号COMを選択してアクチュエータに供給し、液滴を噴射したり、複数の駆動信号COMを選択してアクチュエータに供給し、液滴を複数回噴射したりすることで種々の大きさのドットを得ることができる。即ち、液体が乾かないうちに複数の液滴を同じ位置に着弾すると、実質的に大きな液滴を噴射するのと同じことになり、ドットの大きさを大きくすることできるのである。このような技術の組合せによって多階調化を図ることが可能となる。なお、図26の左端の駆動信号COMは、液体を引込むだけで押出していない。これは、微振動と呼ばれ、液滴を噴射せずに、例えばノズルの乾燥を抑制防止したりするのに用いられる。
図27には、前記駆動信号COMを創成出力するために制御装置内に構築された駆動信号出力回路の一例を示す。図中の符号522はピエゾ素子からなるアクチュエータであり、符号523は、各アクチュエータに接続されて、それらを駆動信号COMに断続するためのトランスミッションゲートからなる選択スイッチである。選択スイッチ523は、ノズル選択回路524によってオン・オフされ、ノズル選択回路524は、ホストコンピュータから入力されたノズル選択データに応じて選択スイッチ523をオン・オフ制御する。
この駆動信号出力回路は、駆動信号COMの元、つまりアクチュエータの駆動を制御する信号の基準となる駆動波形信号WCOMを生成すると共に駆動信号COMのないときにミュート指令信号MUTEを出力する駆動波形信号発生回路525と、駆動波形信号発生回路525で生成された駆動波形信号WCOMをパルス変調する変調回路526と、変調回路526でパルス変調された変調信号を電力増幅するデジタル電力増幅器、所謂D級アンプ528と、D級アンプ528で電力増幅された電力増幅変調信号を平滑化してアクチュエータ522に供給する平滑フィルタ529と、ミュート指令信号MUTEがHighレベルにあるときD級アンプ528をミュート駆動するミュート制御回路527を備えて構成される。
駆動波形信号発生回路525は、予め設定されたデジタルデータを時系列に組み合わせて駆動波形信号WCOMとして出力する。この駆動波形信号WCOMをパルス変調する変調回路526には、一般的なパルス幅変調(PWM)回路を用いた。なお、パルス幅変調回路に代えてパルス密度変調(PDM)回路、パルス周波数変調(PFM)回路、パルス位相変調(PPM)回路などを用いてもよい。D級アンプ528は、前記第3実施形態の図6と同様に、実質的に電力を増幅するためのハイサイドのスイッチング素子M1及びローサイドのスイッチング素子M2からなるハーフブリッジD級出力段531と、変調回路526からの変調信号に基づいて、それらのスイッチング素子M1、M2のゲート−ソース間信号GAH、GALを調整するためのゲート駆動回路530とを備えて構成されている。平滑フィルタ529は、前記第3実施形態の図6と同様に、コイルL1とコンデンサC1の組合せからなるローパスフィルタで構成される。ミュート制御回路527による制御態様は、前記第1実施形態、第2実施形態、第4実施形態と同様である。なお、ハーフブリッジD級出力段531に代えて、前記第1実施形態の図1と同様に、フルブリッジD級出力段531を用いてもよい。フルブリッジD級出力段531を用いた場合の駆動信号出力回路の一例を図28に示す。この場合、コイルL2とコンデンサC2からなる平滑フィルタ529が一つ追加される。
前述のようにハイサイド及びローサイドのスイッチング素子がデジタル駆動される場合には、ON状態のスイッチング素子に電流が流れるが、ドレイン−ソース間の抵抗値は非常に小さく、損失は殆ど発生しない。また、OFF状態のスイッチング素子には電流が流れないので損失は発生しない。従って、このD級アンプ528の損失は極めて小さく、小型のMOSFET等のスイッチング素子を使用することができ、冷却用放熱板などの冷却手段も不要である。ちなみに、トランジスタをリニア駆動するときの効率が30%程度であるのに対し、D級アンプの効率は90%以上である。また、トランジスタの冷却用放熱板は、トランジスタ一つに対して60mm角程度の大きさが必要になるので、こうした冷却用放熱板が不要になると、実際のレイアウト面で圧倒的に有利である。また、ミュート制御回路527によれば、前記第6実施形態と同様の効果が得られる。
図29、図30には、本実施形態の印刷装置の更なる変形例を示す。図29は、図27と同様にD級出力段531がハーフブリッジ、図30は、図28と同様にD級出力段531がフルブリッジのものであるが、この変形例では、前記第3実施形態或いは第5実施形態と同様に、D級アンプ528の出力をフィードバックする構成が付加されている。具体的には、D級アンプ528の出力(平滑フィルタ529の出力)をアッテネータ532で減衰させた後、増幅器533を介して出力電圧フィードバック信号FBとしてミュート制御回路527にフィードバックする。この例のミュート制御回路527の制御態様は、前記第3実施形態或いは第5実施形態と同様であり、本実施形態でも、それらと同様の効果が得られる。
以上説明したように、本実施形態の印刷装置によれば、振幅の大きい信号がD級アンプから出力されている状態でも、容量性負荷にダメージを与えたり、大きな電気的振動や誤噴射を発生させることなく、D級アンプをミュート(出力遮断)状態に素早く移行させることができる。また、このように素早くミュート(出力遮断)状態に移行できるから、駆動信号の出力の合間に装置を速やかにミュート状態とすることが可能となり、それにより消費電力を低減することが可能となる。
1、2、3…D級アンプ、11…変調回路、12、13…ゲート駆動回路、14…D級出力段、15…負荷、16…レベル調整回路、20…ミュート制御回路、21…クロックパルス生成回路、22…NOT回路、23、24…ANDゲート、25、26…マルチプレクサ、31、45…デューティー比検出回路、40、41…ミュート制御回路、43、49…出力振幅検出回路、46…タイマ、47、48…ORゲート、51、53、54…アッテネータ、52…増幅器、61…バッファメモリ、62…バッファ内データ監視回路、100…プッシュプル型の静電型トランスデューサ、101…固定電極、101A…前面側固定電極、101B…背面側固定電極、111…支持部材、112…振動膜、114A、114B…貫通孔、116…直流電源、118A、118B…交流信号、120…絶縁膜、121…振動膜電極、131…可聴周波数波信号源、132…キャリア波信号源、133…変調器、200…プル型の静電型トランスデューサ、211…誘電体(振動膜)、212…上側電極、213…下側電極、230…直流バイアス電源、301…圧電型トランスデューサ、311、312…圧電素子、401…プロジェクタ、402…スクリーン、402…投影面(スクリーン)、410…操作入力部、412…再生範囲設定部、413…再生範囲制御処理部、414…音声/映像信号再生部、416…キャリア波発振源、417A,417B…ハイパスフィルタ、418A,418B…変調器、419…ローパスフィルタ、420…プロジェクタ本体、421…ミキサ、422A,422B…D級アンプ、422C…パワーアンプ、423…低音再生用スピーカ、424、424A、424B…静電型超音波トランスデューサ、431…プロジェクタレンズ、432…映像生成部、433…投影光学系、501…印刷媒体、502、503…液体噴射ヘッド、504、505…搬送部、522…アクチュエータ、523…選択スイッチ、524…ノズル選択回路、525…駆動波形信号発生回路、526…変調回路、527…ミュート制御回路、528…D級アンプ、529…平滑フィルタ、530…ゲート駆動回路、531…D級出力段、532…アッテネータ、533…増幅器
Claims (23)
- 第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備えるとともに、入力信号をパルス変調した変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプの制御方法であって、
ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力されている時に行われる前記D級アンプのミュート動作が、
前記スイッチング素子のハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にする手順と、
前記スイッチング素子のローサイドの全てのスイッチング素子を、所定の周波数で同時にオン/オフさせる手順と、
で行われることを特徴とするD級アンプの制御方法。 - D級アンプを駆動する変調信号のデューティー比を検出するデューティー比検出手順と、
ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された後、前記デューティー比検出手順において検出された変調信号のデューティー比が約50%になった時に、前記ミュート動作を開始する手順と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のD級アンプの制御方法。 - D級アンプを駆動する変調信号のデューティー比を検出するデューティー比検出手順と、
ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された後に、前記デューティー比検出手順において検出された変調信号のデューティー比が約50%の状態が所定時間継続した後に、前記ミュート動作を開始する手順と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のD級アンプの制御方法。 - ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力されている時に、前記入力信号のレベルを強制的に0レベルにする手順と、
D級アンプの出力の振幅を検出する出力振幅検出手順と、
ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された後に、前記出力振幅検出手順において検出された振幅が略0に収束した時に、前記ミュート動作を開始する手順と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のD級アンプの制御方法。 - 前記ミュート動作を開始してから所定時間経過した後に、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする手順を
含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のD級アンプの制御方法。 - ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された時に、前記ミュート動作を開始する手順と、
D級アンプの出力の振幅を検出する出力振幅検出手順と、
前記ミュート動作の開始後、前記出力振幅検出手順において検出された振幅が略0に収束した時に、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする手順と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のD級アンプの制御方法。 - ミュート指令信号の入力により行われる前記D級アンプのミュート動作において、前記スイッチング素子のローサイドの全てのスイッチング素子を同時にオン/オフさせる際の周波数が、入力信号のレベルが0の時の変調信号の周波数に等しい
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のD級アンプの制御方法。 - 所定長の入力信号を記憶し蓄積するバッファメモリと、該バッファメモリ内に蓄積された入力信号のレベルを走査する手順と、
前記入力信号のレベルが0の状態もしくは0に相当する状態の無信号区間が所定時間以上継続する場合に、前記無信号区間の開始時点でミュート・オンの指令が入力されたと判断する手順と、
を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のD級アンプの制御方法。 - 第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備えるとともに、入力信号をパルス変調した変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプの制御回路であって、
前記変調信号からハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれオン、オフ制御する第一の制御信号を生成する手段と、
ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる第二の制御信号を生成する手段と、
前記第一の制御信号と前記第二の制御信号とを切り換えて出力する切換手段と、を備え、
前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オフの指令が入力されている場合には前記第一の制御信号を選択して出力し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には前記第二の制御信号を選択して出力するように構成されていること
を特徴とするD級アンプの制御回路。 - 前記変調信号のデューティー比を検出するデューティー比検出手段をさらに備えるとともに、
前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された後、前記デューティー比検出手段において検出された変調信号のデューティー比が約50%になった時点で、前記第一の制御信号から前記第二の制御信号に切り換えるように構成されていること
を特徴とする請求項9に記載のD級アンプの制御回路。 - 前記変調信号のデューティー比を検出するデューティー比検出手段をさらに備えるとともに、
前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された後、前記デューティー比検出手段において検出された変調信号のデューティー比が約50%の状態が所定時間継続した時点で、前記第一の制御信号から前記第二の制御信号に切り換えるように構成されていること
を特徴とする請求項9に記載のD級アンプの制御回路。 - ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力されている時に、前記入力信号のレベルを強制的に0レベルにする手段と、D級アンプの出力の振幅を検出する出力振幅検出手段とをさらに備えるとともに、
前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オンの指令が入力された後、前記出力振幅検出手段において検出された振幅が略0に収束した時点で、前記第一の制御信号から前記第二の制御信号に切り換えるように構成されていること
を特徴とする請求項9に記載のD級アンプの制御回路。 - 前記第一の制御信号と第二の制御信号とを切り換える切換手段を第一の切換手段とし、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする第三の制御信号を生成する手段と、前記第一の切換手段から出力される信号と前記第三の制御信号とを切り換える第二の切換手段とをさらに備え、
前記第二の切換手段は、前記第一の切換手段において第一の制御信号から第二の制御信号に切り換えてから所定時間経過した後に、前記第一の切換手段から出力される信号から前記第三の制御信号に切り換えるように構成されていること
を特徴とする請求項9から12のいずれかに記載のD級アンプの制御回路。 - 前記第一の制御信号と第二の制御信号とを切り換える切換手段を第一の切換手段とし、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子をオン状態にする第三の制御信号を生成する手段と、前記第一の切換手段から出力される信号と前記第三の制御信号とを切り換える第二の切換手段と、D級アンプの出力の振幅を検出する出力振幅検出手段とをさらに備え、
前記第二の切換手段は、前記第一の切換手段において第一の制御信号から第二の制御信号に切り換えた後、前記出力振幅検出手段において検出された振幅が略0に収束した時に、前記第一の切換手段から出力される信号から前記第三の制御信号に切り換えるように構成されていること
を特徴とする請求項9に記載のD級アンプの制御回路。 - 前記第二の制御信号において、ローサイドの全てのスイッチング素子を同時にオン/オフさせる際の周波数が、入力信号のレベルが0の時の前記変調信号の周波数に等しいこと
を特徴とする請求項9から14のいずれかに記載のD級アンプの制御回路。 - 所定長の入力信号を記憶し、蓄積するバッファメモリと、
前記バッファメモリ内に蓄積された入力信号のレベルを走査する手段と、
前記入力信号のレベルが0の状態もしくは0に相当する状態の無信号区間が所定時間以上継続する場合に、前記無信号区間の開始時点でミュート・オンの指令が入力されたと判断する手段と、
を備えることを特徴とする請求項9から15のいずれかに記載のD級アンプの制御回路。 - 第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備えるとともに、入力信号をパルス変調した変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプの出力端子間に容量性の負荷が接続された容量性負荷の駆動回路であって、
ミュート指令信号に応じてミュート・オン、オフ制御するミュート制御手段を備え、
前記ミュート制御手段は、
前記変調信号からハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれオン、オフ制御する第一の制御信号を生成する手段と、
ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる第二の制御信号を生成する手段と、
前記第一の制御信号と前記第二の制御信号とを切り換えて出力する切換手段と、を備え、
前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オフの指令が入力されている場合には前記第一の制御信号を選択して出力し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には前記第二の制御信号を選択して出力するように構成されていること
を特徴とする容量性負荷の駆動回路。 - 第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備えるとともに、入力信号をパルス変調した変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプによって駆動されるトランスデューサであって、
前記D級アンプは、ミュート指令信号に応じてミュート・オン、オフ制御するミュート制御手段を備え、
前記ミュート制御手段は、
前記変調信号からハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれオン、オフ制御する第一の制御信号を生成する手段と、
ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる第二の制御信号を生成する手段と、
前記第一の制御信号と前記第二の制御信号とを切り換えて出力する切換手段と、
を備え、
前記切換手段は、
ミュート指令信号によってミュート・オフの指令が入力されている場合には前記第一の制御信号を選択して出力し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には前記第二の制御信号を選択して出力するように構成されていること
を特徴とするトランスデューサ。 - 前記トランスデューサは、
複数の孔が形成された第一の面側の固定電極と、
前記第一の面側の固定電極と対をなす複数の孔が形成された第二の面側の固定電極と、
前記一対の固定電極に挟まれるとともに導電層を有し、該導電層に直流バイアス電圧が印加される振動膜とで構成されている静電型トランスデューサであること
を特徴とする請求項18に記載のトランスデューサ。 - 可聴周波数帯の信号波を生成する可聴周波数信号源と、超音波周波数帯のキャリア波を生成し、出力するキャリア波信号源と、前記キャリア波を前記可聴周波数帯の信号波により変調する変調器と、前記変調器から出力される変調信号をさらにパルス変調するパルス変調器とを備えるとともに、第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備え、前記パルス変調器で変調された変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプの出力端子間に超音波トランスデューサを接続して構成する超音波スピーカであって、
前記D級アンプは、ミュート指令信号に応じてミュート・オン、オフ制御するミュート制御手段を備え、
前記ミュート制御手段は、
前記パルス変調器で変調された変調信号からハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれオン、オフ制御する第一の制御信号を生成する手段と、
ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる第二の制御信号を生成する手段と、
前記第一の制御信号と前記第二の制御信号とを切り換えて出力する切換手段と、
を備え、
前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オフの指令が入力されている場合には前記第一の制御信号を選択して出力し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には前記第二の制御信号を選択して出力するように構成されていること
を特徴とする超音波スピーカ。 - 音響ソースから供給される音声信号を再生し可聴周波数帯の信号音を再生する超音波スピーカと、映像を投影面に投影する投影光学系とを備える表示装置であって、
前記超音波スピーカは、
可聴周波数帯の信号波を生成する可聴周波数信号源と、超音波周波数帯のキャリア波を生成し、出力するキャリア波信号源と、前記キャリア波を前記可聴周波数帯の信号波により変調する変調器と、前記変調器から出力される変調信号をさらにパルス変調するパルス変調器とを備えるとともに、第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備え、前記パルス変調器で変調された変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプの出力端子間に超音波トランスデューサを接続して構成するとともに、
前記D級アンプは、ミュート指令信号に応じてミュート・オン、オフ制御するミュート制御手段を備え、前記ミュート制御手段は、前記パルス変調器で変調された変調信号からハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれオン、オフ制御する第一の制御信号を生成する手段と、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる第二の制御信号を生成する手段と、前記第一の制御信号と前記第二の制御信号とを切り換えて出力する切換手段とを備え、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オフの指令が入力されている場合には前記第一の制御信号を選択して出力し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には前記第二の制御信号を選択して出力するように構成されていること
を特徴とする表示装置。 - 音響ソースから供給される音声信号のうち第一の音域の信号を再生する超音波スピーカと、前記音響ソースから供給される音声信号のうち前記第一の音域よりも低い第二の音域の信号を再生する低音再生用スピーカと、を有する指向性音響システムであって、
前記超音波スピーカは、
可聴周波数帯の信号波を生成する可聴周波数信号源と、超音波周波数帯のキャリア波を生成し、出力するキャリア波信号源と、前記キャリア波を前記可聴周波数帯の信号波により変調する変調器と、前記変調器から出力される変調信号をさらにパルス変調するパルス変調器とを備えるとともに、第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備え、前記パルス変調器で変調された変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプの出力端子間に超音波トランスデューサを接続して構成するとともに、
前記D級アンプは、ミュート指令信号に応じてミュート・オン、オフ制御するミュート制御手段を備え、前記ミュート制御手段は、前記パルス変調器で変調された変調信号からハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれオン、オフ制御する第一の制御信号を生成する手段と、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる第二の制御信号を生成する手段と、前記第一の制御信号と前記第二の制御信号とを切り換えて出力する切換手段とを備え、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オフの指令が入力されている場合には前記第一の制御信号を選択して出力し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には前記第二の制御信号を選択して出力するように構成されていること
を特徴とする指向性音響システム。 - 容量性負荷からなるアクチュエータで駆動される液体噴射装置の複数のノズルから印刷媒体に液体を噴射して印刷を行う印刷装置であって、
前記液体噴射装置は、
前記アクチュエータの駆動を制御する信号の基本となる駆動波形信号を生成する駆動波形信号発生回路と、前記駆動波形信号をパルス変調する変調回路とを備えるとともに、第一の電源に接続されたハイサイドのスイッチング素子と第二の電源もしくはグラウンドに接続されたローサイドのスイッチング素子とを接続したトーテムポール型の出力回路と、前記出力回路の出力端側に接続される低域通過フィルタとで構成される回路を一組以上備え、前記パルス変調器で変調された変調信号により前記出力回路の各スイッチング素子をオン、オフ制御することによって電力増幅を行うD級アンプの出力端子間に前記アクチュエータを接続して構成するとともに、
前記D級アンプは、ミュート指令信号に応じてミュート・オン、オフ制御するミュート制御回路を備え、前記ミュート制御回路は、前記変調信号からハイサイド及びローサイドの各スイッチング素子をそれぞれオン、オフ制御する第一の制御信号を生成する手段と、ハイサイドの全てのスイッチング素子をオフ状態にするとともに、ローサイドの全てのスイッチング素子を所定の周波数で同時にオン/オフさせる第二の制御信号を生成する手段と、前記第一の制御信号と前記第二の制御信号とを切り換えて出力する切換手段とを備え、前記切換手段は、ミュート指令信号によってミュート・オフの指令が入力されている場合には前記第一の制御信号を選択して出力し、ミュート・オンの指令が入力されている場合には前記第二の制御信号を選択して出力するように構成されていること
を特徴とする印刷装置。
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- 2007-10-03 JP JP2007259511A patent/JP2008113424A/ja not_active Withdrawn
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