JP2008108476A - 多心同軸ケーブル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 外被12を取り除いて、外部導体13、絶縁体14及び中心導体15を段状に順次露出させた複数本の同軸ケーブル11の前記外部導体13に、前記同軸ケーブル11を個別に係止する係止爪部23を有したグランドバー20を固着させ、押さえ部材30と前記グランドバー20とで前記同軸ケーブル11を挟んで固定する。
【選択図】 図1
Description
図9に示すように、この電気コネクタ100は、レセプタクル(図示省略)に嵌着して同軸ケーブル101を電気的に接続するものであり、プラスチック等の合成樹脂で形成された絶縁体のハウジング102と、このハウジング102の幅方向に沿って所定のピッチで配設された複数本の導電端子103と、このハウジング102の上面を覆うシールド板104とを有している。また、各導電端子103は、ハウジング102の幅方向に沿って形成された収容凹部105内にそれぞれ位置決め配置されている。この導電端子103に接続される同軸ケーブル101は、導電端子103に半田等で接続される中心導体107と、この中心導体107を囲繞する絶縁体108と、絶縁体108を囲繞する外部導体109と、外部導体109を囲繞する外被110とから構成されている。各同軸ケーブル101は、各中心導体107が対応する導電端子103にそれぞれ接続され、各外部導体109はカシメ部材111によって一括して共通接続されている。
しかしながら、機器の小型化に伴って接続箇所は益々狭隘化するとともに、ケーブルも例えばAWG(American Wire Gauge)40〜46と細径化の傾向にある。このような状況下で、前述した特許文献1に記載されているような電気コネクタを介した接続が困難になりつつある。また、上記公報に記載されたカシメ部材による接続ではケーブル(外部導体)の固定力が不十分であるという不都合があった。
また、押さえ部材とグランドバーとで同軸ケーブルを挟んで固定することにより、極細径の同軸ケーブルでも各中心導体をほぼ等間隔に配列して高精度に位置決めできる。
図1は本発明の多心同軸ケーブルに係る第1実施形態を示す図で、(A)は多心同軸ケーブルの平面図、(B)は(A)中F方向から見た端面図、図2は同軸ケーブルの先端部で、図1(A)中II−II位置での断面図、図3は端部を除いたグランドバーの斜視図、図4は端部を除いた押さえ部材の斜視図である。なお、図1(A)では、図面を簡明にするため、後述する押さえ部材30が省略してある。
また、両縦壁部22に係止爪部23を設けることにより、同軸ケーブル11をその軸線方向(図2において左右方向)に沿った2箇所で位置決めすることになり、同軸ケーブル11をしっかり掴まえて確実に係止することができる。
また、グランドバー20は断面をコ字状とすることで、機械的強度が確保される。なお、縦壁部22を設けることなく、平面部21から直接係止爪部23を折り曲げて係止部を設けるようにしても良い。
接合部材24としては、例えば、板半田を用いることができるが、板半田の他に異方性導電フィルム(ACF)、導電性接着剤(ペースト)等を用いることもできる。これらの接合部材24により、グランドバー20と外部導体13とが固着されると同時に電気的に接続される。
押さえ部材30は、図4に示すように、グランドバー20と同様、金属導体からなる帯状部材の両縁端部が長手方向に沿って略直角に折り曲げられて、平面部31と縦壁部32とから断面コ字状に形成されている。縦壁部32には、グランドバー20に設けられている係止爪部23に対応して、同軸ケーブル11を個別に挟み込むことができるように係止爪部33が所定の幅かつ所定ピッチで設けられている。
図5に示すように、多心同軸ケーブル10の製造方法では、まず複数本の同軸ケーブル11を並列にして、それらの外被12をレーザで焼き切ってスリットを入れて一斉に取り除く。外部導体13、絶縁体14もレーザで焼き切ってスリットを入れて一斉に取り除き、外部導体13、絶縁体14及び中心導体15を段状に所定長さで順次露出させておく。そして、少なくとも外部導体13をグランドバー20の係止爪部23間に挟み込んで所定ピッチに位置決めする(図5中矢印A)と同時に、押さえ部材30を上方より被せて(図5中矢印B)、同軸ケーブル11の中心導体15をグランドバー20及び押さえ部材30より前方に突出させた状態で、グランドバー20及び押さえ部材30を同軸ケーブルと半田や導電性接着剤などで固着する。
例えば、前述した各実施形態においては、図2に示したように、グランドバー20の両方の係止爪部23、23が同軸ケーブル11の軸方向の2箇所で外部導体13を係止している場合について説明したが、少なくとも一側方の係止爪部23が外部導体13を係止していれば良い。すなわち、図6(A)に示したように、一側方の係止爪部23aは外部導体13を係止しており、他側部の係止爪部23bが外被12を係止していても良い。また、図6(B)に示すように、一側方の係止爪部23bは外部導体13を係止しており、他側部の係止爪部23aが絶縁体14を係止するようにしても良い。一側方の係止部での係止爪部23a(23b)のピッチと他側部の係止部での係止爪部23b(23a)のピッチが異なることにより、各同軸ケーブル11の配列方向への動きが抑え込まれるので、中心導体15の配列方向のズレがより抑えられる。押さえ部材30についても同様に、少なくとも一側方の係止爪部33aが外部導体13を係止するようにする。
11 同軸ケーブル
12 外被
13 外部導体
14 絶縁体
15 中心導体
20 グランドバー
23 係止爪部(係止部)
30 押さえ部材
34 突条
Claims (6)
- 外被が取り除かれて、外部導体、絶縁体及び中心導体が段状に順次露出された同軸ケーブルが複数本並列されており、前記同軸ケーブルを個別に係止する係止爪部を有するグランドバーが各前記外部導体に固着されて前記同軸ケーブルの間隔が固定され、押さえ部材と前記グランドバーとで前記同軸ケーブルが挟まれて固定され、各前記中心導体がほぼ等間隔で配列されていることを特徴とする多心同軸ケーブル。
- 前記グランドバーが、前記同軸ケーブルの軸線方向に沿って2列の前記係止爪部を有することを特徴とする請求項1に記載の多心同軸ケーブル。
- 前記2列の係止爪部のうちの少なくとも一方の係止爪部が前記外部導体を係止するとともに、他方の係止爪部が前記外部導体、前記外被、前記絶縁体のいずれかを係止することを特徴とする請求項2に記載の多心同軸ケーブル。
- 前記押さえ部材は前記グランドバーを兼用することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の多心同軸ケーブル。
- 前記押さえ部材には、前記同軸ケーブルの軸方向と直交する方向に突条が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の多心同軸ケーブル。
- 複数本の同軸ケーブルの外被を取り除いて、外部導体、絶縁体及び中心導体を段状に所定長さで順次露出させ、少なくとも前記外部導体をグランドバーの係止爪部に係止して所定ピッチで位置決めし、前記中心導体をほぼ等間隔に配列された状態で、前記外部導体を前記押さえ部材と前記グランドバーとで挟んで前記外部導体と前記グランドバー及び前記外部導体と前記押さえ部材とを固着することを特徴とする多心同軸ケーブルの製造方法。
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2006
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