JP2008106830A - 制振装置 - Google Patents

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佳謙 宍田
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Abstract

【課題】外部の電源を用いることなく制振し、かつ、装置が大型化するのを抑制することが可能な制振装置を提供する。
【解決手段】この制振装置1は、振動源90の振動によって振動するとともに、振動源90の振動を抑制するダンパーとしての機能を有する振動部30を含み、振動エネルギを電気エネルギに変換する発電部2と、発電部2によって得られる電力を用いて振動源90の振動数の変化に追従させるように振動部30の共振周波数を変化させる共振周波数調整手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、制振装置に関し、特に、電力によって制振を制御する制振装置に関する。
従来、電力によって制振を制御する制振装置が知られている(たとえば、特許文献1および2参照)。
上記特許文献1に記載の制振装置では、振動源に設置された容器内に、ベアリングを介して配置されたおもりによって制振が行われる。このおもりの両端には導電板が接続され、この導電板は、容器に取り付けられた電磁石に挟み込まれるように配置されている。また、おもりと電磁石との間には、おもりを支持する支持バネが設けられている。このおもりは、ダンパーとしての機能を有し、振動源の振動は、このおもりによって受けられる。このおもりの振動は、電磁石に電流を流したときに発生する磁力を導電板に作用させることにより、減衰および停止させられる。
また、上記特許文献2に記載の制振装置では、振動源に自由表面を有する液体を含む流体貯蔵槽を設け、自由表面を有する液体が流体貯蔵槽内で動揺する現象(スロッシング)を用いて振動源の制振が行われる。この特許文献2では、自由表面を有する液体として、電界の変化に応じて粘性が変化する電気粘性流体が用いられており、電気粘性流体に印加する電圧を変化させることによって、電気粘性流体の粘性を変化させ、制振装置の共振周波数と振動源の振動数とを同調させている。なお、制振装置の共振周波数と振動源の振動数とを同調させるために、レーザ変位計や振動分析器を用いることにより、振動源の振動数とスロッシングの共振周波数とが同調する電気粘性流体の粘性を計算により求めている。これにより、振動源の振動数の変化に対応した制振を行うことが可能となる。
特開平5−248490号公報 特開2001−32878号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の制振装置では、電磁石と導電板との間の磁力によっておもりの振動を減衰および停止しているが、おもりの共振周波数は、一定であるので、おもりの共振周波数と振動源の周波数とがある程度異なった場合は、十分な制振効果を得ることができない。この場合、おもりの共振周波数とある程度異なる振動数を有する振動源を制振するためには、おもりの質量を大きくしておく必要がある。その結果、制振装置が大型化するという問題点がある。また、電磁石に電圧を印加するために、外部電源が必要であるという問題点がある。
また、上記特許文献2に記載の制振装置では、レーザ変位計や振動分析器を用いることにより、振動源の振動数とスロッシングの共振周波数とが同調する電気粘性流体の粘性を計算し、電気粘性流体がこの粘性になるように、電気粘性流体に電圧を印加する必要があるので、制振装置の構成要素が多くなり制振装置が大型化するという問題点がある。また、電気粘性流体に電圧を印加するために、外部電源が必要であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、外部の電源を用いることなく制振し、かつ、装置が大型化するのを抑制することが可能な制振装置を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
この発明の一の局面による制振装置は、振動源の振動によって振動するとともに、振動源の振動を抑制するダンパーとしての機能を有する振動部を含み、振動エネルギを電気エネルギに変換する発電部と、発電部によって得られる電力を用いて振動源の振動数の変化に追従させるように振動部の共振周波数を変化させる共振周波数調整手段とを備える。
この一の局面による制振装置では、上記のように、振動源の振動によって振動するとともに、振動源の振動を抑制するダンパーとしての機能を有する振動部を含み、振動エネルギを電気エネルギに変換する発電部を備えることにより、容易に、振動源の振動によって発電を行うとともに、振動源の振動を制振することができる。また、発電部によって得られる電力を用いて振動源の振動数に追従するように振動部の共振周波数を変化させる共振周波数調整手段を備えることにより、外部の電源を別途設けることなく、振動源の振動数の変化に対応して制振することができる。また、制振装置の共振周波数を、振動源の振動数の変化に対応して変化させることにより、振動源の制振を行っているので、振動源と制振装置とは、常に同調した状態にすることができる。これにより、小さな制振装置で大きな制振効果を得ることができる。その結果、制振装置が大型化するのを抑制することができる。
上記一の局面による制振装置おいて、好ましくは、発電部は、静電誘導を利用して発電するように構成されている。このように構成すれば、静電発電は、発電装置が微小な体積の場合には、圧電素子を用いる発電や電磁誘導型の発電などの発電方法に比べて発電効率が高いので、圧電素子を用いる発電や電磁誘導型の発電などの発電方法に比べて大きな電力を得ることができる。
上記一の局面による制振装置おいて、好ましくは、振動部は、おもりとバネ部とを含み、共振周波数調整手段は、発電部によって得られる電力を用いて、振動源の振動数の大小に対応する発電部の電力に応じた、振動部のおもりの重さまたはバネ部のバネ定数の少なくとも一方が見かけ上変化するような力を振動部に加えることによって、振動部の共振周波数を変化させるように構成されている。このように構成すれば、振動源の振動数の変化が振動部の共振周波数に反映されるので、レーザ変位計や振動分析器などの外部の装置を用いて振動源の振動数を計算することなしに、振動部の共振周波数を振動源の振動数の変化に追従させることができる。これにより、レーザ変位計や振動分析器などの外部の装置を用いる場合のように、装置の即応性が悪くなるのを抑制することができる。
上記振動部のおもりの重さまたはバネ部のバネ定数の少なくとも一方が見かけ上変化するような力を振動部に加える制振装置おいて、好ましくは、共振周波数調整手段は、発電部に配置され、電荷が蓄積された導電体と、発電部に磁場を印加する磁場印加手段とを含み、共振周波数調整手段は、発電部によって得られる電流と磁場とによって引き起こされる電界によって、電荷が蓄積された導電体にクーロン力を作用させることにより、振動部のバネ部のバネ定数を見かけ上変化させて振動部の共振周波数を振動源の振動数の変化に追従させるように変化させる。このように構成すれば、振動源の振動数の大小が、発電部によって発電される電力、および、発電部によって得られる電流と磁場とによって引き起こされる電界とを介して、電荷が蓄積された導電体に作用するクーロン力の大小に反映されるので、共振周波数の調整時に、振動源の振動数が反映されていることになる。これにより、共振周波数の調整に特殊な演算を行う装置などが必要ないので、制振装置を小型化することができる。
上記振動部のおもりの重さまたはバネ部のバネ定数の少なくとも一方が見かけ上変化するような力を振動部に加える制振装置おいて、好ましくは、共振周波数調整手段は、振動部に配置された磁性体と、振動部の近傍に配置されたコイルとを含み、共振周波数調整手段は、発電部によって得られる電流を、コイルに流すことによって発生する磁界によって、磁性体に磁力を作用させることにより、振動部のバネ部のバネ定数を見かけ上変化させて振動部の共振周波数を振動源の振動数の変化に追従させるように変化させる。このように構成すれば、振動源の振動数の大小が、発電部によって発電される電力を介して、発電部によって得られる電流を、コイルに流すことによって発生する磁界の大小に反映されるので、共振周波数の調整時に、振動源の振動数が反映されていることになる。これにより、共振周波数の調整に特殊な演算を行う装置などが必要ないので、制振装置を小型化することができる。
上記振動部のおもりの重さまたはバネ部のバネ定数の少なくとも一方が見かけ上変化するような力を振動部に加える制振装置おいて、好ましくは、共振周波数調整手段は、熱膨張率が異なる複数枚の金属板を張り合わせることにより、温度の変化によって曲がり方が変化するバイメタルと、バイメタルの近傍に配置され、電流を流すことによって発熱する発熱体とを含み、バネ部は、バイメタルの近傍に配置されており、共振周波数調整手段は、発電部によって得られる電流を発熱体に流すことによって発生する熱によって、バイメタルが伸縮する力によりバネ部を伸縮させることにより、振動部のバネ部のバネ定数を見かけ上変化させて振動部の共振周波数を振動源の振動数の変化に追従させるように変化させる。このように構成すれば、振動源の振動数の大小が、発電部によって発電される電力を介して、電流を流すことによって発熱する発熱体の発熱の大小に反映され、さらに、バイメタルが伸縮する力に反映されるので、共振周波数の調整時に、振動源の振動数が反映されていることになる。これにより、共振周波数の調整に特殊な演算を行う装置などが必要ないので、制振装置を小型化することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による制振装置の断面図である。図2は、図1の200−200線に沿った断面図である。図3は、図1の300−300線に沿った断面図である。図1〜図3を参照して、第1実施形態による制振装置1の構造について説明する。
この第1実施形態による制振装置1は、図1に示すように、静電誘導を利用した発電部2と、発電部2によって発電された電流を整流する整流回路50および整流回路60と、永久磁石70とによって構成されている。発電部2は、筐体10と、筐体10の中に収納された固定部20と、筐体10の中に収納され、発電装置の振動子としての機能を有するとともに、制振装置1のダンパーとしての機能を有する振動部30とによって構成されている。なお、永久磁石70は、本発明の「磁場印加手段」の一例である。また、制振装置1は、振動源90の上に設置されている。以下、詳細に説明する。
図1に示すように、石英からなる約625μmの厚みを有する固定基板21の上面上には、約300nmの厚みを有するAlからなる固定電極22が形成されている。なお、固定電極22は、本発明の「導電体」の一例である。また、図2に示すように、固定電極22は、櫛歯状に形成されており、櫛歯の歯の幅W1と、櫛歯の歯と歯の間隔W2とは、それぞれ、約1mmになるように形成されている。なお、固定基板21は、筐体10に固定されており、筐体10から離れて自由に動くことはできない。このように、固定基板21と固定電極22とによって固定部20が構成されている。
また、図1に示すように、シリコンからなる約625μmの厚みを有する振動基板31の固定基板21に対向する一方表面上には、約10μmの厚みを有するエレクトレット膜32が形成されている。このエレクトレット膜32は、有機ポリマーからなるとともに、コロナ放電に曝すことによって電荷が蓄積される。また、エレクトレット膜32は、図3に示すように櫛歯状に形成されており、櫛歯の歯の幅W3と、櫛歯の歯と歯の間隔W4とは、それぞれ、約1mmになるように形成されている。また、振動基板31の他方表面上には、おもり33が配置されている。また、振動基板31は、バネ部34およびバネ部35を介して筐体10に接続されている。このように、振動基板31と、エレクトレット膜32と、おもり33と、バネ部34およびバネ部35とによって振動部30が形成されている。また、シリコンからなる振動基板31と、バネ部34およびバネ部35とは、導電性を有し、振動基板31は、バネ部35を介して接地されている。
また、固定基板21と振動基板31とは、約40μmの間隔を隔てて平行に対向するように配置されている。このとき、固定基板21上に形成された固定電極22と、振動基板31上に形成されたエレクトレット膜32とは、それぞれの櫛歯の歯と、櫛歯の歯と歯の間隔とが対向するように配置される。
また、図1に示すように、整流回路50は、ダイオード51およびコンデンサ52により構成されており、コンデンサ52の一方電極は、接地されている。同様に、整流回路60は、ダイオード61およびコンデンサ62により構成されており、コンデンサ62の一方電極は、接地されている。また、永久磁石70は、振動部30が振動するX方向に対して直角な方向に磁界を印加するように配置されている。ここで、第1実施形態では、固定電極22、永久磁石70、銅線83および銅線84によって共振周波数調整手段が構成されている。
また、図1に示すように、固定電極22は、銅線81を介して整流回路50に含まれるダイオード51のアノードに接続されるとともに、銅線82を介して整流回路60に含まれるダイオード61のカソードに接続されている。整流回路50の出力側の銅線83および整流回路60の出力側の銅線84は、振動部30のおもり33が形成される側に、かつ、電流が振動部30の振動するX方向に対して平行な方向に出力されるように配置される。また、銅線83および銅線84の出力の向きが、互いに逆向きになるように配置されている。
図4は、本発明の第1実施形態による制振装置の発電部の動作を説明するための断面図である。次に、図1および図4を用いて、本発明の第1実施形態による制振装置1の発電部2の発電動作について説明する。
図1に示すように、発電部2に振動が加わらない状態では、固定電極22とエレクトレット膜32とが所定の間隔を隔てて対向するように配置されている。ここで、エレクトレット膜32の表面には正電荷または負電荷が蓄積している。また、固定電極22には、エレクトレット膜32の固定電極22側に蓄積された電荷と反対の電荷が静電誘導によって引き起こされ、蓄積されている。
次に、図4に示すように、振動源90がX方向に振動することにより、発電部2にもX方向の振動が加わる。振動部30がX方向の一方に移動することにより、エレクトレット膜32は、図1に示す固定電極22と対向する位置から、図4に示す、櫛歯状の固定電極22の歯と歯の間に対向する位置に移動する。これにより、固定電極22に及ぼすエレクトレット膜32に蓄積された電荷の影響が小さくなるので、固定電極22に蓄積される電荷の量が減少する。この固定電極22に蓄積される電荷の量の変化量を電流として取り出すことにより発電が行われる。その後、振動部30は、バネ部34およびバネ部35の復元力によって図1に示す固定電極22とエレクトレット膜32とが対向する状態に戻り、エレクトレット膜32の固定電極22側に蓄積された電荷と反対の電荷が静電誘導によって固定電極22に引き起こされ、蓄積される。その後、振動部30は、慣性によってX方向の他方に移動する。このように、振動部30がX方向の左右に振動を繰り返すことにより、交流の電力が継続して発電される。交流の電力による電流は、整流回路50および整流回路60にそれぞれダイオード51およびダイオード61が備えられることにより、その電流の流れの方向によって整流回路50または整流回路60のどちらか一方に流れる。整流回路50または整流回路60のどちらか一方に流れた電流は、銅線83または銅線84を流れるとともに、整流回路50に備えられたコンデンサ52または整流回路60に備えられたコンデンサ62に電荷が蓄積される。このコンデンサ52およびコンデンサ62に蓄積された電荷は、銅線83および銅線84に固定電極22からの電流が流れないときに、電流として銅線83および銅線84に出力される。
次に、図1および図4を用いて、本発明の第1実施形態による制振装置1の振動部30のダンパーとしての動作について説明する。
図1に示すように、振動源90が振動しない状態では、振動部30も静止している。次に、図4に示すように、振動源90がX方向の一方に移動したとき、振動源90の移動に伴って振動部30もX方向の一方に移動する。次に、振動源90がX方向の一方から他方に移動方向を変えたとき、振動部30は、慣性によってX方向の一方への移動を続ける。このとき、X方向の他方へ移動しようとする振動源90と、X方向の一方へ移動しようとする振動部30とがバネ部34またはバネ部35を介して互いにぶつかり合うことにより振動部90の振動が弱められる。その後、振動部30は、バネ部34またはバネ部35の復元力によって、X方向の他方へ移動させられる。このとき、振動源90の振動数と、制振装置1の共振周波数とが同調している場合、振動源90の振動と振動部30の振動とが互いに打ち消し合うために、振動源90の振動を制振することが可能となる。また、振動源90の振動数と、振動部30の共振周波数とが同調していない場合は、振動源90の振動と振動部30の振動とが互いに打ち消し合うことが十分に行われず、振動源90の振動を十分に制振することができない。
次に、図1を用いて、本発明の第1実施形態による、発電部2で発電した電力を用いて、振動源90の振動数に制振装置1の共振周波数を追従させる制振装置1の動作について説明する。
図1に示すように、発電部2の発電による電流が、銅線83または銅線84に流れたときに、銅線83または銅線84に流れた電流と、永久磁石70によって印加される磁場とによってホール効果が引き起こされる。なお、ホール効果とは、電流が流れているものに対し、電流に垂直に磁場をかけると、電流と磁場との両方に垂直な方向に電界が発生する効果をいう。このとき、ホール効果によって発生する電界と、固定電極22とエレクトレット膜32との間で発生する電界とが同じ向きになるように、銅線83および銅線84に流れる電流の方向と永久磁石70の磁界の方向とを調整しておく。これにより、固定基板21上に形成されたAlからなる固定電極22と、エレクトレット膜32との間にクーロン力が働く。
このような、制振装置1を、洗濯機などの振動数がある程度予測できる範囲にある振動源90に設置する場合について説明する。振動源90が振動するときの最小の振動数をf1とする。振動源90が最小振動数f1で振動し、発電部2の発電による電流と、永久磁石70によって印加される磁界とによって、固定電極22にクーロン力が働いた状態で、制振装置1の共振周波数fa(=(k1/m1)1/2)の初期値faとして、以下の共振周波数を表す式(1)を満たすように、質量の合計がm1となるような振動基板31、エレクトレット膜32およびおもり33と、バネ定数k1を有するバネ部34およびバネ部35とを選択する。
fa=(k1/m1)1/2=f1+a ・・・・・(1)
ここで、aは、正の微小量であり、制振装置1の共振周波数の初期値faは、振動源90の最小振動数f1より若干大きい値に設定される。
そして、振動源90の振動数が初期状態の振動数f1から若干増加すると、振動源90の振動数が制振装置1の初期状態の共振周波数faに近づくことにより、振動源90の振動数と制振装置1の初期状態の共振周波数faとが同調するので、制振装置1の振動部30の振動が大きくなる。これにより、発電量が増える。その結果、銅線83および銅線84に流れる電流の大きさが大きくなるので、固定基板21上に形成された固定電極22と、振動基板31上に形成されたエレクトレット膜32との間のクーロン力が大きくなる。これにより、振動基板31の振動が妨げられ、見かけ上、バネ定数k1が増加したことになる。その結果、fa=(k1/m1)1/2によって示される制振装置1の共振周波数faも初期値faから若干大きくなる。
一方、振動源90の振動数が若干減少すると、振動源90の振動数が制振装置1の共振周波数faから離れることにより、制振装置1の振動部30の振動は小さくなる。これにより、発電量は減少する。その結果、銅線83および銅線84に流れる電流の大きさが小さくなるので、固定基板21上に形成された固定電極22と、振動基板31上に形成されたエレクトレット膜32との間のクーロン力が小さくなる。これにより、振動基板31は、振動しやすくなり、見かけ上、バネ定数k1が減少したことになる。その結果、fa=(k1/m1)1/2によって示される制振装置1の共振周波数faも初期値faから若干小さくなる。
上記のような動作により、制振装置1の共振周波数faの初期値faが振動源90の振動数f1よりも若干大きく設定された状態から、振動源90の振動数が大きくなった場合には制振装置1の共振周波数faも大きくなり、振動源90の振動数が小さくなった場合には制振装置1の共振周波数faも小さくなる。つまり、制振装置1の共振周波数faは、常に、振動源90の振動数より若干大きくなるように調整される。これにより、振動源90の振動数の変化に追従して、制振装置1の共振周波数を変化することが可能となる。
第1実施形態では、上記のように、振動源90の振動によって振動するとともに、振動源90の振動を抑制するダンパーとしての機能を有する振動部30を含み、振動エネルギを電気エネルギに変換する発電部2を備えることにより、容易に、振動源90の振動によって発電を行うとともに、振動源90の振動を制振することができる。また、発電部2によって得られる電力を用いて振動源90の振動数に追従するように振動部30の共振周波数faを変化させる共振周波数調整手段を備えることにより、外部の電源を別途設けることなく、振動源90の振動数の変化に対応して制振することができる。また、制振装置1の共振周波数faを、振動源90の振動数の変化に対応して変化させることにより、振動源90の制振を行っているので、振動源90と制振装置1とは、常に同調した状態にすることができる。これにより、小さな制振装置1で大きな制振効果を得ることができる。その結果、制振装置1が大型化するのを抑制することができる。また、振動源90を制振することにより、振動源90から騒音が発せられる場合、この騒音を低減することもできる。
また、第1実施形態では、上記のように、発電部2は、静電誘導を利用して発電するように構成することによって、静電発電は、発電装置が微小な体積の場合には、圧電素子を用いる発電や電磁誘導型の発電などの発電方法に比べて発電効率が高いので、圧電素子を用いる発電や電磁誘導型の発電などの発電方法に比べて大きな電力を得ることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、振動部30は、おもり33と、バネ部34と、バネ部35とを含み、共振周波数調整手段は、発電部2によって得られる電力を用いて、振動源90の振動数の大小に対応する発電部2の電力に応じた、バネ部34およびバネ部35のバネ定数が見かけ上変化するような力を振動部30に加えることによって、制振装置1の共振周波数faを変化させるように構成することによって、振動源90の振動数の変化が制振装置1の共振周波数faに反映されるので、レーザ変位計や振動分析器などの外部の装置を用いて振動源90の振動数を計算することなしに、制振装置1の共振周波数faを振動源90の振動数の変化に追従させることができる。これにより、レーザ変位計や振動分析器などの外部の装置を用いる場合のように、制振装置1の即応性が悪くなるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制振装置1の共振周波数の調整は、振動源90の振動によって発電された電力を基にして、銅線83および銅線84を流れる電流と永久磁石70とのホール効果により発生させた電界を、固定電極22とエレクトレット膜32との間に働く電界に印加することにより、振動源90の振動数の大小が、発電部2によって発電される電力、および、発電部2によって得られる電流と磁場とによって引き起こされる電界とを介して、電荷が蓄積された固定電極22に作用するクーロン力の大小に反映されるので、共振周波数faの調整時に、振動源90の振動数が反映されていることになる。これにより、共振周波数faの調整に特殊な演算を行う装置などが必要ないので、制振装置1を小型化することができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態による制振装置1bの断面図である。図5を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、制振装置1bの共振周波数の調整は、発電部2で発電した電流を、コイル100、101、102および103に流すことにより発生する磁場によって行われる制振装置1bについて説明する。
この第2実施形態による制振装置1bでは、図5に示すように、振動基板31の他方表面上には、磁性体を含むおもり33bが配置されている。なお、おもり33bは、本発明の「磁性体」の一例である。
また、図5に示すように、固定電極22は、銅線81を介して整流回路50に含まれるダイオード51のアノードに接続されるとともに、銅線82を介して整流回路60に含まれるダイオード61のカソードに接続されている。整流回路50の出力側の銅線83bは、バネ部34およびバネ部35の近傍に配置されている、互いに逆方向に巻かれているコイル100およびコイル101に接続されている。また、整流回路60の出力側の銅線84bは、バネ部34およびバネ部35の近傍に配置されている、互いに逆方向に巻かれているコイル102およびコイル103に接続されている。ここで、第2実施形態では、磁性体を含むおもり33bと、銅線83bおよび銅線84bと、コイル100、コイル101、コイル102およびコイル103とによって共振周波数調整手段が構成されている。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
次に、図5を用いて、本発明の第2実施形態による、発電部2で発電した電力を用いて、振動源90の振動数に制振装置1bの共振周波数を追従させる制振装置1bの動作について説明する。
図5に示すように、発電部2の発電による電流が、コイル100およびコイル101に流れると、電流の大きさに応じた磁界が発生する。コイル100とコイル101とは、互いに逆向きに巻かれているので、コイル100とコイル101とに電流が流れたときに発生する磁界の方向は、反対方向である。また、コイル100およびコイル101の配置は、コイル100とコイル101とに電流が流れたときに発生する磁界により、磁性体を含むおもり33bをX方向の逆向きに引っ張り合うように調整しておく。また、同様に、コイル102およびコイル103に流れると、電流の大きさに応じた磁界が発生する。コイル102とコイル103とは、互いに逆向きに巻かれているので、コイル102とコイル103とに電流が流れたときに発生する磁界の方向は、反対方向である。また、コイル102およびコイル103の配置は、コイル102とコイル103とに電流が流れたときに発生する磁界により、磁性体を含むおもり33bをX方向の逆向きに引っ張り合うように調整しておく。
このような、制振装置1bを、洗濯機などの振動数がある程度予測できる範囲にある振動源90に設置する場合について説明する。振動源90が振動するときの最小の振動数をf2とする。振動源90が最小振動数f2で振動し、発電部2の発電による電流がコイル100およびコイル101、または、コイル102およびコイル103に流れることによって磁界が発生した状態で、制振装置1bの共振周波数fb(=(k2/m2)1/2)の初期値fbとして、以下の共振周波数を表す式(2)を満たすように、質量の合計がm2となるような振動基板31、エレクトレット膜32および磁性体を含むおもり33bと、バネ定数k2を有するバネ部34およびバネ部35とを選択する。
fb=(k2/m2)1/2=f2+b ・・・・・(2)
ここで、bは、正の微小量であり、制振装置1bの共振周波数の初期値fbは、振動源90の最小振動数f2より若干大きい値に設定される。
そして、振動源90の振動数が初期状態の振動数f2から若干増加すると、振動源90の振動数が制振装置1bの初期状態の共振周波数fbに近づくことにより、振動源90の振動数と制振装置1bの初期状態の共振周波数fbとが同調するので、制振装置1bの振動部30bの振動が大きくなる。これにより、発電量が増える。その結果、コイル100およびコイル101、または、コイル102およびコイル103に流れる電流の大きさが大きくなるので、発生する磁界が大きくなる。これにより、振動基板31の振動が妨げられ、見かけ上、バネ定数k2が増加したことになる。その結果、fb=(k2/m2)1/2によって示される制振装置1bの共振周波数fbも初期値fbから若干大きくなる。
一方、振動源90の振動数が若干減少すると、振動源90の振動数が制振装置1bの共振周波数fbから離れることにより、制振装置1bの振動部30bの振動は小さくなる。これにより、発電量は減少する。その結果、コイル100およびコイル101、または、コイル102およびコイル103に流れる電流の大きさが小さくなるので、発生する磁界の大きさが小さくなる。これにより、振動基板31は、振動しやすくなり、見かけ上、バネ定数k2が減少したことになる。その結果、fb=(k2/m2)1/2によって示される制振装置1bの共振周波数fbも初期値fbから若干小さくなる。
上記のような動作により、制振装置1bの共振周波数fbの初期値fbが振動源90の振動数f2よりも若干大きく設定された状態から、振動源90の振動数が大きくなった場合には制振装置1bの共振周波数fbも大きくなり、振動源90の振動数が小さくなった場合には制振装置1bの共振周波数fbも小さくなる。つまり、制振装置1bの共振周波数fbは、常に、振動源90の振動数より若干大きくなるように調整される。これにより、振動源90の振動数の変化に追従して、制振装置1bの共振周波数を変化することが可能となる。
第2実施形態では、上記のように、制振装置1bの共振周波数の調整は、振動源90の振動によって発電された電力を基にして、コイル100、コイル101、コイル102およびコイル103を介して発生させた磁界を、磁性体を含むおもり33bに作用させることにより、振動源90の振動数の大小が、発電部2によって発電される電力を介して、発電部2によって得られる電流を、コイル100、コイル101、コイル102およびコイル103に流すことによって発生する磁界の大小に反映されるので、共振周波数fbの調整時に、振動源90の振動数が反映されていることになる。これにより、共振周波数fbの調整に特殊な演算を行う装置などが必要ないので、制振装置1bを小型化することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態による制振装置の断面図である。図6を参照して、この第3実施形態では、上記第1実施形態と異なり、制振装置1cの共振周波数の調整は、発電部2発電した電流を、ヒータ110およびヒータ111に流すことにより発生する熱によって行われる制振装置1cについて説明する。なお、ヒータ110およびヒータ111は、本発明の「発熱体」の一例である。
図6に示すように、固定電極22は、銅線81を介して整流回路50に含まれるダイオード51のアノードに接続されるとともに、銅線82を介して整流回路60に含まれるダイオード61のカソードに接続されている。整流回路50の出力側の銅線83cは、ヒータ110に接続されている。また、整流回路60の出力側の銅線84cは、ヒータ111に接続されている。ヒータ110およびヒータ111は、ヒータ110およびヒータ111の熱によってバイメタル112およびバイメタル113をそれぞれ暖められるように、バイメタル112およびバイメタル113の近傍にそれぞれ配置されている。なお、バイメタル112およびバイメタル113は、熱膨張率が異なる2枚の金属板を張り合わせたものであり、温度の変化によって曲がり方が変化する。また、バイメタル112およびバイメタル113の一方端は、それぞれ、筐体10に接続されているとともに、バイメタル112およびバイメタル113の他方端は、それぞれ、バネ部114およびバネ部115に接続されている。また、バネ部114およびバネ部115は、それぞれ、振動基板31に接続されている。ここで、第3実施形態では、おもり33と、銅線83cおよび銅線84cと、ヒータ110およびヒータ111と、バイメタル112およびバイメタル113と、バネ部114およびバネ部115とによって共振周波数調整手段が構成されている。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第2実施形態と同様である。
次に、図6を用いて、本発明の第3実施形態による、発電部2で発電した電力を用いて、振動源90の振動数に制振装置1cの共振周波数を追従させる制振装置1cの動作について説明する。
図6に示すように、発電部2の発電による電流が、ヒータ110およびヒータ111に流れると、電流の大きさに応じた熱が発生する。この熱によって、バイメタル112およびバイメタル113が変形するので、バネ部114およびバネ部115が伸縮される。なお、バイメタル112およびバイメタル113の変形する方向は、ヒータ110およびヒータ111によって熱が加えられたときに、バネ部114およびバネ部115を、X方向の逆向きに引っ張り合うように調整しておく。
このような、制振装置1cを、洗濯機などの振動数がある程度予測できる範囲にある振動源90に設置する場合について説明する。振動源90が振動するときの最小の振動数をf3とする。振動源90が最小振動数f3で振動し、発電部2の発電による電流がヒータ110およびヒータ111に流れることによって熱が発生した状態で、制振装置1cの共振周波数fc(=(k3/m3)1/2)の初期値fcとして、以下の共振周波数を表す式(3)を満たすように、質量の合計がm3となるような振動基板31、エレクトレット膜32およびおもり33と、バネ部34およびバネ部114とバネ部35およびバネ部115とをそれぞれ1つのバネとして見たときにバネ定数k3を有するようにバネ部34、バネ部35、バネ部114およびバネ部115を選択する。
fc=(k3/m3)1/2=f3+c ・・・・・(3)
ここで、cは、正の微小量であり、制振装置1cの共振周波数の初期値fcは、振動源90の最小振動数f3より若干大きい値に設定される。
そして、振動源90の振動数が初期状態の振動数f3から若干増加すると、振動源90の振動数が制振装置1cの初期状態の共振周波数fcに近づくことにより、振動源90の振動数と制振装置1cの初期状態の共振周波数fcとが同調するので、制振装置1cの振動部30の振動が大きくなる。これにより、発電量が増える。その結果、ヒータ110およびヒータ111に流れる電流の大きさが大きくなるので、発生する熱が大きくなる。これにより、バイメタル112およびバイメタル113が変形し、変形したバイメタル112およびバイメタル113によってバネ部114およびバネ部115がそれぞれ引っ張られることにより、バネ部34およびバネ部114と、バネ部35およびバネ部115とをそれぞれ1つのバネとして見たときに、バネ定数k3が増加したことになる。その結果、fc=(k3/m3)1/2によって示される制振装置1cの共振周波数fcも初期値fcから若干大きくなる。
一方、振動源90の振動数が若干減少すると、振動源90の振動数が制振装置1cの共振周波数fcから離れることにより、制振装置1cの振動部30の振動は小さくなる。これにより、発電量は減少する。その結果、ヒータ110およびヒータ111に流れる電流の大きさが小さくなるので、発生する熱の大きさが小さくなる。これにより、バイメタル112およびバイメタル113の変形が元にもどり、バネ部114およびバネ部115を引っ張る力が小さくなるので、バネ部34およびバネ部114と、バネ部35およびバネ部115とをそれぞれ1つのバネとして見たときに、バネ定数k3が減少したことになる。その結果、fc=(k3/m3)1/2によって示される制振装置1cの共振周波数fcも初期値fcから若干小さくなる。
上記のような動作により、制振装置1cの共振周波数fcの初期値fcが振動源90の振動数f3よりも若干大きく設定された状態から、振動源90の振動数が大きくなった場合には制振装置1cの共振周波数fcも大きくなり、振動源90の振動数が小さくなった場合には制振装置1cの共振周波数fcも小さくなる。つまり、制振装置1cの共振周波数fcは、常に、振動源90の振動数より若干大きくなるように調整される。これにより、振動源90の振動数の変化に追従して、制振装置1cの共振周波数を変化することが可能となる。
第3実施形態では、上記のように、共振周波数の調整は、振動源90の振動によって発電された電力を基にして、ヒータ110およびヒータ111を介して発生させた熱を、バイメタル112およびバイメタル113に作用させ、バネ部114およびバネ部115を伸縮させることにより、振動源90の振動数の大小が、発電部2によって発電される電力を介して、電流を流すことによって発熱するヒータ110およびヒータ111の発熱の大小に反映され、さらに、バイメタル112およびバイメタル113が伸縮する力に反映されるので、共振周波数fcの調整時に、振動源90の振動数が反映されていることになる。これにより、共振周波数fcの調整に特殊な演算を行う装置などが必要ないので、制振装置1cを小型化することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
図7は、本発明の第4実施形態による制振装置の断面図である。図7を参照して、この第4実施形態では、上記第1実施形態と異なり、増幅回路120および増幅回路130を含む制振装置1dについて説明する。
この第4実施形態による制振装置1dでは、図7に示すように、銅線83dおよび銅線84dに、増幅回路120および増幅回路130がそれぞれ接続されている。増幅回路120は、電源121と、抵抗122と、pnp型のバイポーラトランジスタ123と、npn型のバイポーラトランジスタ124とを含んでいる。また、npn型のバイポーラトランジスタ124のエミッタは、接地されている。また、増幅回路130も増幅回路120と同様に、電源131と、抵抗132と、pnp型のバイポーラトランジスタ133と、npn型のバイポーラトランジスタ134とを含んでいる。また、npn型のバイポーラトランジスタ134のエミッタは、接地されている。増幅回路120および増幅回路130は、銅線83dおよび銅線84dから増幅回路120および増幅回路130にそれぞれ入力された電流の大きさにしたがって増幅された電流を、銅線85および銅線86にそれぞれ出力する機能を有する。ここで、第4実施形態では、固定電極22と、永久磁石70と、銅線85と、銅線86と、増幅回路120と、増幅回路130とによって共振周波数調整手段が構成されている。
なお、第4実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第4実施形態では、上記のように、増幅回路120および増幅回路130を備えることにより、発電部2の発電量が小さいときにでも、増幅された電流を用いて、振動源90の振動数の変化に追従して制振装置1dの共振周波数を変化させることができるので、制振装置1dの動作を安定させることができる。
なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1実施形態〜第4実施形態では、エレクトレット膜を用いた静電誘導による発電を行う例を示したが、本発明はこれに限らず、エレクトレット膜を用いない静電誘導による発電を行ってもよい。また、静電誘導以外の方式による発電部を有する制振装置に適用してもよい。
また、上記第1実施形態〜第3実施形態では、共振周波数の初期値を振動源の最小振動数に近い振動数に設定する例を示したが、本発明はこれに限らず、振動源の最小振動数以外の振動数に近い振動数を共振周波数の初期値に設定してもよい。
また、上記第1実施形態〜第3実施形態では、洗濯機などの振動源に制振装置を設置する例を示したが、本発明はこれに限らず、自動車や工業装置など、意図しない振動が発生する振動源に設置してもよい。
また、上記第1実施形態では、磁場印加手段として永久磁石を用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、永久磁石以外の磁場印加手段を用いてもよい。
また、上記第3実施形態では、発熱体としてヒータを用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、ヒータ以外の発熱体を用いてもよい。
本発明の第1実施形態による制振装置の断面図である。 図1の200−200線に沿った断面図である。 図1の300−300線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態による制振装置の発電部の動作を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態による制振装置の断面図である。 本発明の第3実施形態による制振装置の断面図である。 本発明の第4実施形態による制振装置の断面図である。
符号の説明
2 発電部
22 固定電極(導電体)
30 振動部
33b おもり(磁性体)
34、35、114、115 バネ部
70 永久磁石(磁場印加手段)
90 振動源
100、101、102、103 コイル
110、111 ヒータ(発熱体)
112、113 バイメタル

Claims (6)

  1. 振動源の振動によって振動するとともに、前記振動源の振動を抑制するダンパーとしての機能を有する振動部を含み、振動エネルギを電気エネルギに変換する発電部と、
    前記発電部によって得られる電力を用いて前記振動源の振動数の変化に追従させるように前記振動部の共振周波数を変化させる共振周波数調整手段とを備える、制振装置。
  2. 前記発電部は、静電誘導を利用して発電するように構成されている、請求項1に記載の制振装置。
  3. 前記振動部は、おもりとバネ部とを含み、
    前記共振周波数調整手段は、前記発電部によって得られる電力を用いて、前記振動源の振動数の大小に対応する前記発電部の電力に応じた、前記振動部の前記おもりの重さまたは前記バネ部のバネ定数の少なくとも一方が見かけ上変化するような力を前記振動部に加えることによって、前記振動部の共振周波数を変化させるように構成されている、請求項1または2に記載の制振装置。
  4. 前記共振周波数調整手段は、
    前記発電部に配置され、電荷が蓄積された導電体と、
    前記発電部に磁場を印加する磁場印加手段とを含み、
    前記共振周波数調整手段は、前記発電部によって得られる電流と前記磁場とによって引き起こされる電界によって、前記電荷が蓄積された導電体にクーロン力を作用させることにより、前記振動部の前記バネ部のバネ定数を見かけ上変化させて前記振動部の共振周波数を前記振動源の振動数の変化に追従させるように変化させる、請求項3に記載の制振装置。
  5. 前記共振周波数調整手段は、
    前記振動部に配置された磁性体と、
    前記振動部の近傍に配置されたコイルとを含み、
    前記共振周波数調整手段は、前記発電部によって得られる電流を、前記コイルに流すことによって発生する磁界によって、前記磁性体に磁力を作用させることにより、前記振動部の前記バネ部のバネ定数を見かけ上変化させて前記振動部の共振周波数を前記振動源の振動数の変化に追従させるように変化させる、請求項3に記載の制振装置。
  6. 前記共振周波数調整手段は、
    熱膨張率が異なる複数枚の金属板を張り合わせることにより、温度の変化によって曲がり方が変化するバイメタルと、
    前記バイメタルの近傍に配置され、電流を流すことによって発熱する発熱体とを含み、
    前記バネ部は、前記バイメタルの近傍に配置されており、
    前記共振周波数調整手段は、前記発電部によって得られる電流を前記発熱体に流すことによって発生する熱によって、前記バイメタルが伸縮する力により前記バネ部を伸縮させることにより、前記振動部の前記バネ部のバネ定数を見かけ上変化させて前記振動部の共振周波数を前記振動源の振動数の変化に追従させるように変化させる、請求項3に記載の制振装置。
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