JP2008106793A - 携帯通信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ヒンジ部のがたつきをなくすことが可能な改良されたヒンジ部構造を提供することを目的とする。
【解決手段】 第一の筐体110と第二の筐体120を回動可能に連結するヒンジ部111を、第一の筐体110に設けられた筒状の軸受け孔112に挿入される回動軸140、回動軸140が挿通されて回動軸140の外側面に設けられる筒状の部材であって、外径方向に弾性力を発生させる弾性部材150、この弾性部材の外側面に設けられ、軸受け孔の内側面に接触する環状の部材であって、回動軸に沿った方向に形成されたスリットの幅が弾性部材の弾性力によって変化する環状部材130で構成した。
ことを特徴とする携帯通信機。
【選択図】 図2

Description

本発明は、表示部及び操作部を備えた上筐体と、操作部を備えた下筐体より構成される携帯電話機などの携帯通信機に関するものであり、特に上筐体と下筐体とをヒンジ部分において回動可能に連結してなる2つ折り型携帯通信機に関する。
二つ折り型の携帯機器は、液晶表示部等を有する表示部側筐体(上筐体)と、入力操作を実行するためのキー操作部を有する操作部側筐体(下筐体)とがヒンジ部を介して回動可能に結合され、このヒンジ部を中心に折りたたみ開閉が可能な構成となっている。ヒンジ部には、上筐体と下筐体を特定の角度で固定可能な、例えば、上筐体を下筐体に対して開いた状態(あるいは閉じた状態)で固定するための回転力を発生するヒンジ部品が設けられている。
上筐体と下筐体を回動可能に連結するヒンジ部のがたつきをなくすため、特許文献1は、筐体間の接続部位内に挿通するヒンジ本体部と、このヒンジ本体部の先端側に設けられ、接続部位内に係止する係合部とを備えたヒンジ部材を開示している。このヒンジ部材を構成する係合部は、基端側から先端に向かい係合部の幅が広がるスロープ形状であり、弾性を有するように形成されている。係合部の軸方向にはスリットが設けられている。係合部はスリットを拡開する方向に弾性力が作用するので、係合部の側面部がヒンジ筒部の側壁と係合した状態になり、ヒンジ部の軸方向のがたつきを防止することができる。
特開2005−249067号公報
また、特許文献2には、空調ユニット用配風ドアのヒンジ構造が開示されている。愚弟的には、特許文献2のヒンジ構造は、中空にしたヒンジ軸に軸方向にスリットを形成し、ヒンジ軸自体のばね性で軸受け孔に密着させることにより、ヒンジ軸の径方向のがたつきをなくしたものである。
特開昭60−226316号公報
ところで、上記特許文献に開示されているヒンジ構造では径方向のがたつきを抑制する軸部品自体が弾性を有する材料である必要があるが、軸部品に同時に高い剛性を要求することが難しい。つまり、実使用では本体を乱暴に扱われてヒンジ軸部に大きな力が加えられることが多い携帯端末のヒンジ部構造としては強度不十分であると考えられる。例えば、携帯端末機に無理開きや捻りといった大きな入力が加えられた場合のほか、図7に示すように、片手で開閉動作を行う場合であっても、携帯端末機の上筐体には捻りの力が加わることになる。このとき、ヒンジ軸構造においての軸140にねじり力が繰返し加わることにより軸140が塑性変形を起こす。軸140が塑性変形を起こすと、径方向の嵌合が合わなくなりガタが大きくなる等の不具合が生じ得る。そこで本発明は、軸部品が十分な強度を有し、且つ、各構成部品が制作上の寸法公差を有する場合でも確実にヒンジ部のガタを無くすことが可能な改良されたヒンジ部構造を提供することを目的とする。
本発明に係る携帯通信機は、第一の筐体と、この第一の筐体と回動可能に連結された第二の筐体と、第一の筐体と第二の筐体とを回動可能に連結するヒンジ部とを設けた携帯通信機において、ヒンジ部は、第一の筐体に設けられた筒状の軸受け孔に挿入される回動軸、回動軸が挿通されて回動軸の外側面に設けられる筒状の部材であって、外径方向に弾性力を発生させる弾性部材、この弾性部材の外側面に設けられ、軸受け孔の内側面に接触する環状の部材であって、回動軸に沿った方向に形成されたスリットの幅が弾性部材の弾性力によって変化する環状部材を有するものである。
本発明に係る携帯通信機は、第一の筐体と、この第一の筐体と回動可能に連結された第二の筐体と、第一の筐体と第二の筐体とを回動可能に連結するヒンジ部とを設けた携帯通信機において、ヒンジ部は、第一の筐体に設けられた筒状の軸受け孔に挿入される回動軸、回動軸が挿通されて回動軸の外側面に設けられる筒状の部材であって、外径方向に弾性力を発生させる弾性部材、この弾性部材の外側面に設けられ、軸受け孔の内側面に接触する環状の部材であって、回動軸に沿った方向に形成されたスリットの幅が弾性部材の弾性力によって変化する環状部材を有するので、ヒンジ部の径方向のがたつきを防止することができるという効果がある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る携帯通信機である携帯電話機の構成を示す平面図である。図1において、100は携帯電話機、110は上筐体である表示部側筐体、120は下筐体である操作部側筐体、111は表示部側筐体と操作部側筐体を回動可能に連結するヒンジ部、130はリングである。図1に示すように、本実施形態の携帯電話機100は、表示部側筐体110と操作部側筐体120がヒンジ部111で回動可能に結合され、このヒンジ部111を中心に折りたたみ開閉が可能な構成となっている。ヒンジ部111の両端部には回転時の軸となる部品が設けられる。ヒンジ部111の両端部のうち、左右いずれか片方の端部には、操作部側筐体120と表示部側筐体110を特定の角度(例えば、開いた状態/閉じた状態)で保持可能にするための回転力を発生する保持用ヒンジ部品(図示せず)が挿入されており、この保持用ヒンジ部品が挿入されていない側の端部には、回転力を発生しない軸受け機構(リング130、軸140)が設けられている。回転力を発生させるための保持用ヒンジ部品は本発明の主要な部分ではないので、以下、軸受け機構に関して説明を行う。
図2は、ヒンジ部の軸受け機構の構成を示す分解斜視図である。図2において、112はヒンジ部111の軸受け孔、131はリング130に形成されたスリット、140は軸、150は弾性部材である。ヒンジ部111は、表示部側筐体110と一体に構成されており、軸受け孔112を有している。リング130は外周側が軸受け孔120に挿入され、軸140はリング130の内周側に挿入されている。リング130は、円周上の一部に切れ目(スリット)がある。このスリットによって、リング130の径を伸縮自在としている。リング130と軸140の間には弾性部材150が圧入嵌合される。
軸受け孔112の内周壁とリング130の外周壁、リング130の内周壁と軸140の外周壁は、弾性部材150が挿入されない状態では、それぞれ嵌合隙間を有している。ここで、径を広げる方向に弾性力を作用させる弾性部材150を圧縮した状態で、リング130の内周壁と軸140の外周壁の間に挿入する。スリット131が形成されているリング130は、弾性部材150により径が押し広げられて、リング130の外周壁は軸受け孔112の内周壁に密着する。したがって、リング130の外周壁と軸受け孔112の内周壁の間の嵌合隙間を実質的になくすことができるので、径方向のがたつきを防止するとともに、軸140をリング130に対して軸中心上にガタ寄せする効果をもつ。径を広げる方向に弾性力を作用させる弾性部材150を圧縮した状態で、リング130の内周壁と軸140の外周壁の間に挿入したものを、軸受け孔112内部に挿入し、軸140を弾性部材150の内部に通すことにより、2つの筐体が回答可能に連結される。
軸受け孔112の内周壁とリング130の外周壁の間の摩擦力は、リング130の内周壁と弾性部材150の外周壁の間の摩擦力、及び、弾性部材150の内周壁と軸140の外周壁の間の摩擦力よりも小さくなるように設定されている。したがって、二つ折り携帯電話機100の開閉操作時には、軸受け孔112の内周壁とリング130の外周壁の間ですべりが起こることにより、ヒンジ軸の回転が可能としている。また、部品組立時には、スリット131を広げて、リング130の内周径を弾性部材150の自然状態での外径よりも大きくすることで、リング130を弾性部材150に容易に被せることができる。したがって、スリット131は組立性を改善するという効果もある。
図3は、ヒンジ部の軸受け機構の構成を示す断面図である。図3には、弾性部材150がリング130と軸140の間に生じる隙間を埋めるとともに、弾性部材150の反発力がリング130の径を押し広げることにより、リング130と軸受け部112の間の隙間をも埋めている様子が示されている。したがって、ヒンジ部のうち、回転力を発生しない軸受け機構において、軸嵌合部の径方向のがたつきを防止する効果がある。弾性部材150が発生する弾性力により、リング130の外周壁は軸受け孔112の内周壁に密着させられるため、摩擦抵抗を発生させ、表示部側筐体110と操作部側筐体120の開閉させるのにより大きな回転力を作用させる必要がある。しかし、弾性部材150の弾性力による摩擦抵抗は、軸受け孔112の内周壁と軸140の外周壁が隙間なく密着している場合の摩擦抵抗に比べて十分に小さいので、二つ折り携帯端末本体の開閉操作性に支障は生じない。
図4はリングの構成を示す斜視図である。リング130には、軸方向の一端部から他端部まで、リング130の軸方向に沿って、軸に対して略平行にその側面を切り開いたスリット131が形成されている。そして、図4のA-A断面図に示されるとおり、このスリット131がリング130の径を調整可能としている。図7は携帯電話機を片手で開いたときに携帯電話機に作用するねじり力を説明する説明図である。図5は図7に示すように携帯電話機を片手で開いた場合の、軸140に負荷がかかる様子を示した図である。図5に示すように、ねじり力による負荷がかかっている時には弾性部材150が圧縮されているが、負荷解除後には弾性部材150が元の形状に戻るので、径方向の嵌合が合わなくなることはなく、ガタが大きくなる等の不具合は起こらない。
上記説明のように、本発明に係る携帯通信機のヒンジ部は、径の外側方向に作用する弾性力を発生させる筒状の弾性部材、軸方向の一端部から他端部まで、リングの軸方向に沿ってその側面を切り開いたスリットが形成されたリングを構成部品として含むものであり、径を広げる方向に弾性力を作用させる弾性部材150を圧縮した状態で、リング130の内周壁と軸140の外周壁の間に挿入したものを、軸受け孔112内部に挿入し、軸140を弾性部材150の内部に通したヒンジ部を用いることにより、たとえば、片手で携帯電話機を開くときに作用するねじり力によって生じる、ヒンジ部の径方向のがたつきを防止することができるという効果がある。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係る携帯通信機である携帯電話機のヒンジ部に設けられるリングの構成を示す斜視図である。図4に示すリング130においては、軸に対して略平行にスリット131が形成されていた。しかし、スリット131の端面エッジ部が
回転方向に垂直になっているために回転しにくくなる懸念がある。そこで、図5に示すリング130では、軸に対して螺旋状にスリット131が形成することとした。このように構成することにより、端面エッジ部が回転方向に垂直とならないので回転しやすくなる効果を得られるほか、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る携帯通信機である携帯電話機の構成を示す平面図である。 ヒンジ部の軸受け機構の構成を示す分解斜視図である。 ヒンジ部の軸受け機構の構成を示す断面図である。 リングの構成を示す斜視図である。 回動軸に負荷がかかる様子を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る携帯通信機である携帯電話機のヒンジ部に設けられるリングの構成を示す斜視図である。 片手で携帯電話機を開いたときに携帯電話機に作用するねじり力を説明する説明図である。
符号の説明
100 携帯電話機、110 表示部側筐体、111 ヒンジ部、112 軸受け孔、
120 操作部側筐体、130 リング、131 スリット、140 軸、
150 弾性部材

Claims (3)

  1. 第一の筐体と、この第一の筐体と回動可能に連結された第二の筐体と、前記第一の筐体と前記第二の筐体とを回動可能に連結するヒンジ部とを設けた携帯通信機において、
    前記ヒンジ部は、前記第一の筐体に設けられた筒状の軸受け孔に挿入される回動軸、前記回動軸が挿通されて前記回動軸の外側面に設けられる筒状の部材であって、外径方向に弾性力を発生させる弾性部材、この弾性部材の外側面に設けられ、前記軸受け孔の内側面に接触する環状の部材であって、前記回動軸に沿った方向に形成されたスリットの幅が前記弾性部材の弾性力によって変化する環状部材を有することを特徴とする携帯通信機。
  2. 環状部材は、回動軸に対して略平衡にスリットが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯通信機。
  3. 環状部材は、回動軸に対して螺旋状にスリットが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯通信機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010521101A (ja) * 2007-03-09 2010-06-17 ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー ヒンジブーツ及びヒンジ機構を組み立てる方法
CN105485155A (zh) * 2016-02-01 2016-04-13 林炳彩 一种可调角度的显示器装置

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