JP2008104869A - 他動式運動補助装置 - Google Patents

他動式運動補助装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008104869A
JP2008104869A JP2007248128A JP2007248128A JP2008104869A JP 2008104869 A JP2008104869 A JP 2008104869A JP 2007248128 A JP2007248128 A JP 2007248128A JP 2007248128 A JP2007248128 A JP 2007248128A JP 2008104869 A JP2008104869 A JP 2008104869A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foot support
support base
right foot
left foot
drive device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007248128A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5281263B2 (ja
Inventor
Kazuhiro Ochi
和弘 越智
Youichi Shinomiya
葉一 四宮
Naohisa Ozawa
尚久 小澤
Takao Goto
孝夫 後藤
Atsuhiro Saito
篤裕 齋藤
Haruo Sugai
春夫 菅井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2007248128A priority Critical patent/JP5281263B2/ja
Publication of JP2008104869A publication Critical patent/JP2008104869A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5281263B2 publication Critical patent/JP5281263B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Rehabilitation Tools (AREA)

Abstract

【課題】足位置を時間経過に伴って変化させる構成を採用しながらも膝関節へのせん断力を低減し、しかも下腿部の筋群の伸縮を促して静脈環流の促進を図る。
【解決手段】床に設置されるハウジング1の上面に、使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台2aと右足支持台2bとを備える。左足支持台2aと右足支持台2bとは、駆動装置3により関連付けて位置移動される。駆動装置3は、左足支持台2aおよび右足支持台2bを、それぞれ前後方向の位置を変化させるのに伴って左右方向の位置を変化させるように往復移動させ、かつ左足支持台2aおよび右足支持台2bの代表点の移動軌跡La,Lbにおいて前端位置における左右方向の距離が後端位置における左右方向との距離より大きくなるように、左足支持台2aおよび右足支持台2bを移動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として使用者が立位で使用し、脚部の筋肉を他動運動により伸縮させる他動式運動補助装置に関するものである。
従来から、使用者が自発的に筋力を発揮することなく使用者の身体に外力を与えて筋群を伸縮させることにより、運動効果を得られるようにした他動運動による他動式運動補助装置が種々提案されている。この種の他動式運動補助装置には、関節の屈伸によって当該関節に関連した筋群の伸縮を促す構成のものと、身体に刺激を与えることにより神経系の反射によって筋群を伸縮させる構成のものとが知られている。
また、伸縮させようとする筋群に応じて使用時の姿勢は様々であり、主として変形性膝関節症の予防や歩行訓練を目的として使用者が立位で使用するものでは、歩行運動を模擬する装置が提案されている(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1に記載された訓練装置は、左右の足をそれぞれ載せる一対のステップを有したものであり、各ステップを前後左右の直進往復運動を組み合わせた動きとして擬似的なスケート動作を使用者に行わせるものである。また、特許文献1に記載のものは、前後動における左右のステップの位相差と、左右動における左右のステップの位相差とを0度〜360度の範囲で設定できるものであって、始動直後には180度としその後、位相差を変化させて左右の足が同一の前後方向に動く期間を増やす動作が記載されている。各ステップは駆動装置により移動するから、使用者は自発的ないし能動的に運動を行う必要はなく、単にステップに足を載せているだけで、ステップの移動に伴い他動的に運動することが可能になる。
特許文献1に記載のものは、使用者の重心の位置を前後および左右にずらすことによってバランスを保つように神経系の反射を生じさせ、これによって筋群を伸縮させようとするものであるから、重心位置が前後および左右に同時に偏移するようにステップの移動軌跡をほぼ平行に設定している。
また、特許文献2に記載された歩行体験装置は、左右一対の歩行板を歩行板水平駆動装置により駆動する構成であって、歩行訓練や仮想現実体験に用いるものであるから、前後方向における足位置のほか足の向きを変化させるために左右の回転が可能であり、また足の高さ位置や足裏の傾斜角度を変化させる構成も備えている。
特開2003−290386号公報 特開平10−55131号公報
上述したように、特許文献1に記載された構成では、スケート動作を行い足位置と重心位置とをずらすことによって、大腿直筋やハムストリングスを中心とした筋肉を鍛える構成であるから、腓腹筋やひらめ筋のような下腿部の筋群を伸縮させるために、ステップの傾斜角度を自由に変化させるジンバルを設けている。言い換えると、下腿部の伸縮に伴う静脈環流を生じさせるために、ステップの傾斜角度を不安定に変化させなければならないからジンバルを必要としている。また、スケート動作は一般に膝への負担が大きいから、変形性膝関節症の予防のための運動は可能である代わりに、膝痛が生じていると使用できない可能性がある。
一方、特許文献2に記載された構成は、歩行動作を模擬するものであって、歩行時と同様に脚部の筋群を伸縮させることができるから、静脈環流を促進することが可能と考えられる。ただし、歩行動作を模擬するから、歩行時と同程度に膝関節に負担がかかり、膝痛が生じている使用者では使用できない可能性がある。
脚部の静脈環流を促進するには、下腿部の筋群の伸縮を促すのが望ましいから、膝痛を伴わずに下腿部の筋群の伸縮を促すことのできる運動補助装置が望まれている。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、足位置を時間経過に伴って変化させる構成を採用しながらも膝への負担を軽減し、しかも下腿部の筋群の伸縮を促して静脈環流の促進を図った他動式運動補助装置を提供することにある。
請求項1の発明では、使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が前後方向の位置を変化させるのに伴って左右方向の位置を変化させるように往復移動させ、代表点の移動軌跡において前端位置における左右方向の距離と後端位置における左右方向との距離を異ならせるように、左足支持台および右足支持台を移動させることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記駆動装置が、前記代表点の移動軌跡において前端位置における左右方向の距離が後端位置における左右方向の距離よりも大きくなるように、前記左足支持台および前記右足支持台を移動させることを特徴とする請求項1記載の他動式運動補助装置。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記駆動装置が、前記代表点の移動軌跡において前端位置における左右方向の距離が後端位置における左右方向の距離よりも小さくなるように、前記左足支持台および前記右足支持台を移動させることを特徴とする。
請求項4の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明において、前記駆動装置は、使用者の重心位置を前後方向の定位置に保つように前記左足支持台および前記右足支持台を前後方向において互いに逆位相で移動させることを特徴とする。
請求項5の発明では、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明において、前記駆動装置は、前記左足支持台および前記右足支持台を一つの平面内で移動させることを特徴とする。
請求項6の発明では、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明において、前記駆動装置は、前記左足支持台および前記右足支持台の移動軌跡を直線上に設定していることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかの発明において、前記駆動装置が、前記左足支持台および前記右足支持台をそれぞれ足の幅方向の一つの軸の回りに回動可能とすることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれかの発明において、前記駆動装置が、前記左足支持台および前記右足支持台をそれぞれ上下方向の一つの軸の回りに回動可能とすることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかの発明において、前記駆動装置が、前記左足支持台および前記右足支持台をそれぞれ足の長手方向の一つの軸の回りに回動可能とすることを特徴とする。
請求項10の発明は、使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が前後方向の位置を変化させるように往復移動させるとともに、左足支持台および右足支持台をそれぞれ足の幅方向の一つの軸の回りに回動させるように移動させることを特徴とする。
請求項11の発明は、使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が前後方向の位置を変化させるように往復移動させるとともに、左足支持台および右足支持台をそれぞれ上下方向の一つの軸の回りに回動させるように移動させることを特徴とする。
請求項12の発明は、使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が前後方向の位置を変化させるように往復移動させるとともに、左足支持台および右足支持台をそれぞれ足の長手方向の一つの軸の回りに回動させるように移動させることを特徴とする。
請求項13の発明は、使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が左右方向の位置を変化させるように往復移動させるとともに、左足支持台および右足支持台をそれぞれ足の幅方向の一つの軸の回りに回動させるように移動させることを特徴とする。
請求項14の発明は、使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が左右方向の位置を変化させるように往復移動させるとともに、左足支持台および右足支持台をそれぞれ上下方向の一つの軸の回りに回動させるように移動させることを特徴とする。
請求項15の発明は、使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が左右方向の位置を変化させるように往復移動させるとともに、左足支持台および右足支持台をそれぞれ足の長手方向の一つの軸の回りに回動させるように移動させることを特徴とする。
請求項16の発明では、請求項1ないし請求項15のいずれかの発明において、前記左足支持台と前記右足支持台との少なくとも一方における足を載せる面は、駆動装置の動作中において水平面に対して規定角度で偏移していることを特徴とする。
請求項17の発明では、請求項1ないし請求項16のいずれかの発明において、前記左足支持台と前記右足支持台と前記駆動装置とを取り付けた架台を有し、架台の上面は水平面に対して規定角度で傾斜していることを特徴とする。
請求項18の発明は、使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が前後方向の位置を変化させるように往復移動させ、前記左足支持台と前記右足支持台との少なくとも一方における足を載せる面は、駆動装置の動作中において水平面に対して規定角度で偏移していることを特徴とする。
請求項19の発明は、使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置と、左足支持台と右足支持台と駆動装置とを取り付けた架台とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が前後方向の位置を変化させるように往復移動させ、架台の上面は水平面に対して規定角度で傾斜していることを特徴とする。
請求項20の発明は、使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が左右方向の位置を変化させるように往復移動させ、前記左足支持台と前記右足支持台との少なくとも一方における足を載せる面は、駆動装置の動作中において水平面に対して規定角度で偏移していることを特徴とする。
請求項21の発明は、使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置と、左足支持台と右足支持台と駆動装置とを取り付けた架台とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が左右方向の位置を変化させるように往復移動させ、架台の上面は水平面に対して規定角度で傾斜していることを特徴とする。
請求項1の発明の構成によれば、足位置を前後方向に移動させる間に左右方向にも移動させるようにし、しかも、左足支持台と右足支持台との移動軌跡において、前端位置と後端位置との左右方向の距離を異ならせているので、足の移動方向を適正に設定することで使用者の正面方向に足位置を移動させる場合に比較すると、膝関節のせん断力を低減することができる。また、使用者の正面に対して足位置の移動方向が交差しており、このように足位置を移動させると、下腿部の筋群の伸縮が促され、足を前後に移動させる場合よりも静脈環流が促進される。その結果、ふくらはぎのむくみを除去することができるとともに、末梢部分の血流を促進することによって静脈鬱血を改善することができる。
一般に足を前後方向にのみ移動させると大腿直筋、内側広筋、外側広筋、大腿二頭筋、前脛骨筋、腓腹筋が刺激され、左右方向にのみ移動させると外・内転筋などが刺激されるが、前後方向と左右方向とを複合した動きであるから、これらの筋群を協調して総合的に刺激することができる。このように、多くの筋群を伸縮させることにより、筋への糖の取り込みを促進し2型糖尿病の使用者の症状改善につながる。しかも、前後や左右の動きのみではあまり伸縮しない長母指筋のような筋を刺激することが可能になる。加えて、主として下腿部の筋群を収縮させることができるから、高血圧の使用者では血圧の引き下げが期待でき、低負荷であるから心疾患のある使用者の運動療法に用いることができる。さらには、歩行運動に近い運動形態かつ軽負荷ながらも多くの筋群を刺激することができるから、脳神経を刺激する効果が高く、脳機能に障害を持つ使用者や脳手術後の使用者がリハビリに用いると、高い回復効果が期待できる。
請求項2の発明の構成によれば、使用者の足の移動軌跡が正面方向にV字状をなすから、膝関節のせん断力が小さくなる。
請求項3の発明の構成によれば、使用者の足の移動軌跡が正面方向に逆V字状をなすから、下腿部だけではなく大腿部の筋群の伸縮量を大きくすることができる。
請求項4の発明の構成によれば、使用者の前後方向の重心位置を定位置に保つことができるものであり、使用者の上体に加速度が作用せず、上体のバランスが崩れにくいから、バランス機能の衰えた使用者でも使用することができる。また、左右の足位置が交互に前後するとともに、左足支持台と右足支持台との移動軌跡の前端位置と後端位置との左右方向の距離が異なることによって、体幹に捻れを生じさせることができ、内蔵を刺激して内蔵の血流を増加させることができる。
請求項5の発明の構成によれば、左足支持台と右足支持台とを一つの平面内で移動させるから、簡単な機構で実現することができる。
請求項6の発明の構成によれば、左足支持台と右足支持台とを直線上で移動させるから、簡単な機構で実現することができる。
請求項7の発明の構成によれば、左足支持台と右足支持台とを足の幅方向の一つの軸周りに回動可能としているから、足関節の角度を変化させることができ、背屈の角度に設定すればアキレス腱を伸長させることができ、また背屈と底屈とを繰り返すようにすればふくらはぎの筋群を伸縮させて静脈環流の促進になる。しかも、背屈と底屈とともに足位置を移動させるので、重心移動とともに足関節の角度変化を生じさせることで、足裏に作用する体重負荷の変化によりさらに大きく筋収縮を誘発することができる。
請求項8の発明の構成によれば、左足支持台と右足支持台とを上下方向の一つの軸周りに回動可能としているから、適宜の角度に設定することにより膝関節のせん断力を小さくすることができ、また左足支持台と右足支持台との位置移動に伴って角度を変化させると股関節の回転を促して股関節の柔軟性を高めることができる。
請求項9の発明の構成によれば、左足支持台と右足支持台とを足の長手方向の一つの軸周りに回動可能としているから、適宜の角度に設定することによりオー脚やエックス脚の使用者に対応しやすくなり、左足支持台と右足支持台との位置移動に伴って角度を変化させるとオー脚やエックス脚の原因になる筋群を強化して矯正することが可能になる。
請求項10ないし請求項12の発明の構成によれば、足を前後方向に移動させることにより大腿直筋、内側広筋、外側広筋、大腿二頭筋、前脛骨筋、腓腹筋が刺激され、筋への糖の取り込みを促進し2型糖尿病の使用者の症状改善につながる。
請求項10の発明の構成によれば、左足支持台と右足支持台とを足の幅方向の一つの軸周りに回動可能としているから、足関節の角度を変化させることができ、背屈の角度に設定すればアキレス腱を伸長させることができ、また背屈と底屈とを繰り返すようにすればふくらはぎの筋群を伸縮させて静脈環流の促進になる。しかも、背屈と底屈とともに足位置を移動させるので、重心移動とともに足関節の角度変化を生じさせることで、足裏に作用する体重負荷の変化によりさらに大きく筋収縮を誘発することができる。
請求項11の発明の構成によれば、左足支持台と右足支持台とを上下方向の一つの軸周りに回動可能としているから、適宜の角度に設定することにより膝関節のせん断力を小さくすることができ、また左足支持台と右足支持台との位置移動に伴って角度を変化させると股関節の回転を促して股関節の柔軟性を高めることができる。
請求項12の発明の構成によれば、左足支持台と右足支持台とを足の長手方向の一つの軸周りに回動可能としているから、適宜の角度に設定することによりオー脚やエックス脚の使用者に対応しやすくなり、左足支持台と右足支持台との位置移動に伴って角度を変化させるとオー脚やエックス脚の原因になる筋群を強化して矯正することが可能になる。
請求項13ないし請求項15の発明の構成によれば、足を左右方向に移動させることにより外・内転筋などが刺激され、筋への糖の取り込みを促進し2型糖尿病の使用者の症状改善につながる。
請求項13の発明の構成によれば、左足支持台と右足支持台とを足の幅方向の一つの軸周りに回動可能としているから、足関節の角度を変化させることができ、背屈の角度に設定すればアキレス腱を伸長させることができ、また背屈と底屈とを繰り返すようにすればふくらはぎの筋群を伸縮させて静脈環流の促進になる。しかも、背屈と底屈とともに足位置を移動させるので、重心移動とともに足関節の角度変化を生じさせることで、足裏に作用する体重負荷の変化によりさらに大きく筋収縮を誘発することができる。
請求項14の発明の構成によれば、左足支持台と右足支持台とを上下方向の一つの軸周りに回動可能としているから、適宜の角度に設定することにより膝関節のせん断力を小さくすることができ、また左足支持台と右足支持台との位置移動に伴って角度を変化させると股関節の回転を促して股関節の柔軟性を高めることができる。
請求項15の発明の構成によれば、左足支持台と右足支持台とを足の長手方向の一つの軸周りに回動可能としているから、適宜の角度に設定することによりオー脚やエックス脚の使用者に対応しやすくなり、左足支持台と右足支持台との位置移動に伴って角度を変化させるとオー脚やエックス脚の原因になる筋群を強化して矯正することが可能になる。

請求項16ないし請求項21の発明の構成によれば、足を載せる面が駆動装置の駆動中において水平面に対して規定角度で偏移しているから、前後方向に偏移していれば、下腿部の特定部位の筋群を常に緊張させた状態で運動することになり、当該筋群の強化を促進することができ、左右方向に偏移していれば、オー脚やエックス脚のような脚の内外方向の歪みを矯正するように傾斜させた状態で運動させることで、歪みを矯正する筋群の強化を促進することができる。
とくに、請求項17、19、21の発明の構成によれば、また、架台の上面を傾斜させるから左足支持台や右足支持台を個別に傾斜させる構成に比較すると、簡単な構造で実現することができる。
請求項18、19の発明の構成によれば、足を前後方向に移動させることにより大腿直筋、内側広筋、外側広筋、大腿二頭筋、前脛骨筋、腓腹筋が刺激され、筋への糖の取り込みを促進し2型糖尿病の使用者の症状改善につながる。
請求項20、21の発明の構成によれば、足を左右方向に移動させることにより外・内転筋などが刺激され、筋への糖の取り込みを促進し2型糖尿病の使用者の症状改善につながる。
(実施形態1)
本発明の基本構成として図2および図3に示す構成例を説明する。本実施形態では、床上に載置して使用する構成を例示するが、床に埋め込んで使用する構成を採用することもできる。定位置に固定する構成を採用するか、位置移動が可能な構成を採用するかは適宜に選択することができる。また、以下に説明する装置は、使用者が座席に着座した状態で使用することが可能であるが、基本的には使用者が立った状態で使用することを想定している。
本実施形態では、図2および図3に示すように、床上に載置するためのベース板1aを備える。ベース板1aは長方形状のものを図示しているが、ベース板1aの外周形状にはとくに制限はない。以下では、説明を簡単にするために、ベース板1aを床上に載置した状態でベース板1aの上面が床面と平行になるものとする。したがって、図2および図3における上下が使用時の上下になる。
ベース板1aの上方には上板1bが配設され、ベース板1aと上板1bとを結合することにより架台としてのハウジング1が形成される。ハウジング1は直方体状に形成することを想定しているが、内部に収納用の空間を備えるものであればハウジング1の外観形状として円筒状、多角筒状などを採用することもできる。以下では、説明を簡単にするために、ハウジング1を床上に載置した状態でハウジング1の上面(上板1bの上面)が床面と平行になるものとする。なお、床に埋め込んで使用する構成では、ハウジング1として上板1bを除く部位を軸組のみとした構造を採用することが可能である。
ベース板1aの上には、使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台2aおよび右足支持台2bと、左足支持台2aおよび右足支持台2bの位置をそれぞれ移動させる駆動装置3とが配置される。以下の説明では、図2および図3において矢印Xの向きを前方とする。また、他の図においても矢印Xを記載している場合には、その向きが前方になる。つまり、矢印Xにより示す前方は、使用者の前方にほぼ一致する。
上板1bには左足支持台2aおよび右足支持台2bをそれぞれ露出させる2個の開口窓11a,11bが厚み方向に貫設される。各開口窓11a,11bは、それぞれ矩形状に開口する。ただし、各開口窓11a,11bは、長手方向に沿った中心線がハウジング1の前後方向に対して交差しており、両中心線間の距離がハウジング1の前端側で後端側よりも大きくなるように形成してある。開口窓11a,11bの長手方向がベース板1aの前後方向に対してなす角度は適宜に設定される。この角度は、たとえば、5〜15度の範囲に設定される。この角度は、左側の開口窓11aについては後端を中心にして左回りの角度であり、右側の開口窓11については後端を中心にして右回りの角度である。
各開口窓11aの開口面積は左足支持台2aの上面面積よりも大きく、開口窓11bの開口面積は右足支持台2bの上面面積よりも大きく形成されている。つまり、左足支持台2aおよび右足支持台2bは各開口窓11a,11bの面内で移動可能になっている。
開口窓11a,11bの長手方向は、左足支持台2aおよび右足支持台2bの長手方向に一致させてあり、左足支持台2aおよび右足支持台2bに足を載せる際には左足支持台2aおよび右足支持台2bの長手方向に足の長手方向の中心線を略一致させる。上述のように開口窓11a,11bの長手方向の中心線がベース板1aの前後方向に対してなす角度を5〜15度の範囲に設定すると、立位において脚部の筋群を弛緩させた状態(リラックスした状態)で足を左足支持台2aおよび右足支持台2bに載せることができる。
各開口窓11a,11bの幅方向の両側部には、図4に示すように、スライド溝12が開口窓11a,11bの内側に臨む形で開口する。スライド溝12には、足置カバー22に形成したフランジ部22bがスライド可能に挿入される。足置カバー22は、使用者が足を載せるための足置板21とともに左足支持台2aおよび右足支持台2bを構成するものであり、矩形筒状に形成された本体部22aを有し、フランジ部22bは本体部22aの一方の開口面(上面)に沿って本体部22aの全周に亘って延設されている。足置カバー22の本体部22aの内側には下部において取付板22cが一体に形成される。
本体部22aは長手方向の寸法および幅方向の寸法が開口窓11a,11bよりも小さく、フランジ部22bは長手方向の寸法および幅方向の寸法が開口窓11a,11bよりも大きく形成されている。さらに、スライド溝12の底間の距離はフランジ部22bの先端縁間の距離よりも大きく形成される。したがって、足置カバー22は、幅方向においてはスライド溝12の範囲内において移動可能になり、また長手方向においても移動可能になる。
足置板21は、足置カバー22における本体部22aの内周縁よりもやや小さい矩形板状に形成されており、使用者の足全体を載せることができる寸法に形成される。また、足置板21の上面には摩擦係数を大きくする材料ないし形状が採用される。足置板21の下面周部にはそれぞれコ字状に折曲されたカバー体21a,21bが一体に設けられる。さらに、足置板21の下面であってカバー体21a,21bに囲まれる部位には足置板21の幅方向に離間した一対の軸受21cが足置板21と一体に設けられる。
足置カバー22に設けた取付板22cの上面には上方に開放された断面コ字状の軸受板23が固定される。足置板21に設けた軸受21cは、軸受板23の各脚片23aの外側面に当接する。さらに、軸受板23の両脚片23aおよび両軸受21cを通る軸部24が設けられる。したがって、軸部24は足置板21の幅方向に沿って配置され、足置板21は、足置カバー22に対して長手方向の前後が上下するように軸部24の周りに回動可能になる。上述したカバー体21a,21bは、足置板21が足置カバー22に対して回動する際に、足置板21の下面と足置カバー22との間に隙間が生じるのを防止するために設けられている。
足置カバー22に設けた取付板22cの下面には下面に開放された断面コ字状の台車15が取り付けられる。台車15の両脚片15aの外側面には各2個ずつの車輪16が取り付けられる。ベース板1aの上面には左足支持台2aと右足支持台2bとに対してそれぞれ2本ずつのレール17が固定されており、レール17の上面に設けたレール溝17aの中で車輪16が転動するように、レール17上に台車15が載置される。また、レール17の上面には車輪16がレール溝17aから脱落するのを防止するために、脱輪防止板18が固定される(図5参照)。
レール17の長手方向はハウジング1に設けた開口窓11a,11bの長手方向とは異なる方向としてある。上述したように開口窓11a,11bは長手方向の中心線がハウジング1の前端側で後端側よりも大きくなるように交差しており、レール17の長手方向もハウジング1の前後方向に対して同様に交差している。
ただし、レール17ではハウジング1の前後方向に対する角度が開口窓11a,11bよりもさらに大きくなっている。たとえば、ハウジング1の前後方向に対する角度が、開口窓11a,11bの長手方向で15度とすれば、レール17の長手方向は45度などに設定される。すなわち、左足支持台2aおよび右足支持台2bに足を載せ、開口窓11a,11bの長手方向に足の中心線を一致させた状態において、レール17に沿って左足支持台2aおよび右足支持台2bを移動させることにより、足の位置を変化させても膝に作用するせん断力大きくなるのを防止する方向に、レール17の長手方向が設定される。
上述の構成によって、左足支持台2aおよび右足支持台2bはレール17の長手方向に沿って移動することが可能になる。また、レール17の長手方向は開口窓11a,11bの長手方向の中心線に対して交差しているから、足置板21および足置カバー22は開口窓11a,11bの中で長手方向に対して交差した方向に移動することになる。
なお、本実施形態では、望ましい動作として、左足支持台2aおよび右足支持台2bが前後方向と左右方向とを複合した移動経路で移動する例を示しているが、レール17を配置する方向により左足支持台2aおよび右足支持台2bを前後方向や左右方向に移動させることも可能である。
一方、ベース板1aと上板1bとの間に形成されるハウジング1の収納空間には、左足支持台2aおよび右足支持台2bのハウジング1に対する位置移動を可能にする駆動装置3が収納される。駆動装置3は、図6に示すように、駆動力を発生させる駆動源としてのモータ31と、モータ31の回転駆動力を左足支持台2aおよび右足支持台2bにそれぞれ伝達するように2系統に分離する系統分離部32と、駆動力を用いて台車15をレール17に沿って往復移動させる往復駆動部33とを有する。本実施形態では、図6(a)のように系統分離部32により駆動力を分離し、分離された駆動力を往復駆動部33に伝達する構成を採用しているが、図6(b)のように往復駆動部33により得られる往復駆動の駆動力を系統分離部32で2系統に分離することも可能である。
駆動装置3について、さらに具体的に説明する。系統分離部32は、モータ31の出力軸31aに連結されたウォーム32aと、ウォーム32aに噛合する一対のウォームホイール32bとを備える。ウォーム32aおよび2個のウォームホイール32bはベース板1aに固定されるギアボックス34に収納される。ギアボックス34は、上面に開口を有するギアケース34aと、ギアケース34aの開口面に覆着される蓋板34bとにより形成される。ギアケース34aと蓋板34bとの間にはウォーム32aの長手方向の両端部を支承する一対の軸受32cが取り付けられる。
この構成によって、1個のモータ31の回転力を2個のウォームホイール32bにより2系統の回転力に分離することができ、各系統の回転力を左足支持台2aと右足支持台2bとの駆動力として用いることができる。また、系統分離部32では、ウォーム32aとウォームホイール32bとを用いることによりモータ31の回転を減速する機能も有している。
ウォームホイール32bには、ギアケース34aと蓋板34bとに保持される回転軸35が挿通され、ウォームホイール32bの回転に伴って回転軸35が回転するように、ウォームホイール32bと回転軸35とを結合してある。回転軸35の上端部には断面が非円形状(図示例では矩形状)に形成された結合部35aが形成される。
モータ31は、ギアケース34aに設けた口受部34cとベース板1aに固定した口受板13aとに載置され、ギアケース34aに覆着される蓋板34bと口受板13aに結合される押さえ板13bとによりベース板1aに固定される。
図7に示すように、往復駆動部33は、回転軸35の結合部35aに一端部が結合されるクランク板36と、クランク板36にクランク軸37を介して結合されたクランクロッド38とを備える。クランク軸37の一端部はクランク板36に固定され、他端部はクランクロッド38の一端部に保持された軸受38aに保持される。つまり、クランクロッド38の一端部はクランク板36に対して回動自在に結合される。クランクロッド38の他端部は台車15に対して軸体38bを用いて結合され、クランクロッド38の他端部は台車15に対して回動自在に結合される。
上述の構成から明らかなように、クランクロッド38は、ウォームホイール32bの回転力を台車15の往復移動に変換する変換機構として機能する。クランクロッド38はウォームホイール32bごとに設けられ、台車15は左足支持台2aと右足支持台2bとにおいて個別に設けられているから、クランクロッド38は、ウォームホイール32bの回転力をそれぞれ左足支持台2aと右足支持台2bとの往復移動に変換する変換機構として機能する。
台車15は上述したように車輪16とレール17とにより移動経路が拘束されているから、ウォームホイール32bの回転に伴って台車15がレール17の長手方向に沿って往復移動する。つまり、モータ31の回転がウォーム32aおよびウォームホイール32bを介してクランク板36に伝達され、さらに、クランク板36に結合されたクランクロッド38により台車15がレール17に沿った直線上で往復移動を行うのである。その結果、台車15に結合されている足置カバー22がレール17に沿って往復移動する。つまり、左足支持台2aと右足支持台2bとがレール17の長手方向において往復移動する。
本実施形態では、ウォーム32aと2個のウォームホイール32bとにより駆動力を2系統に分離し、各系統ごとに左足支持台2aと右足支持台2bとの駆動力として用いるから、駆動装置3により左足支持台2aと右足支持台2bとが関連付けて駆動される。ここで、各ウォームホイール32bがウォーム32aに噛合する位置を180度異ならせてあり、したがって左足支持台2aが移動範囲の後端に位置するときには、右足支持台2bは移動範囲の前端に位置する。左足支持台2aの移動範囲における後端は左足支持台2aの移動範囲の右端であって、右足支持台2bの移動範囲における前端は右足支持台2bの移動範囲の右端であるから、左右方向においては、左足支持台2aおよび右足支持台2bは同じ向きに移動することになる。
なお、上述の構成から明らかなように、ウォーム32aとウォームホイール32bとを噛み合わせる位置に応じて、左足支持台2aと右足支持台2bとの移動における位相差を適宜に付与することが可能である。左足支持台2aと右足支持台2bとの上に立って立位で使用する場合には、本実施形態のように180度の位相差を付与すれば、使用者の前後方向の重心移動が少なくなるからバランス機能が低下している使用者でも使用できる。あるいは、位相差を持たないようにすれば、使用者の前後方向の重心移動が生じるから、単に脚部の筋群の運動になるだけではなく、バランス機能を保つための腰背部などの筋群の運動にも役立つ。
ここで、ハウジング1に固有のフレーム座標系を設定し、ハウジング1の上面に直交する方向を上下方向とする。また、上下方向に直交する面内であって、使用者が左足支持台2aおよび右足支持台2bに左右の足を載せた状態での使用者の前方にほぼ一致する向きをハウジング1に設定したフレーム座標系における前方とする。上下方向に直交する面内であって、前後方向に直交する方向、つまり使用者の左右にほぼ一致する方向を左右方向とする。
上述したように、足置板21の上面(つまり、左足支持台2aおよび右足支持台2bの上面)には、摩擦係数を大きくする材料ないし形状を採用しているから、左足支持台2aおよび右足支持台2bがハウジング1に対する位置移動を行う際に、左足支持台2aおよび右足支持台2bに対して使用者の足の位置がずれるのを防止することができる。足の位置ずれを防止する構成として、左足支持台2aおよび右足支持台2bに対して足を固定する構成を採用してもよい。たとえば、スリッパのように足の甲を止める構成、サンダルのように足の甲と踵を止めるストラップを用いることができ、また靴を履いて使用することを想定している場合には靴を固定するビンディングを用いることが可能である。
左足支持台2aおよび右足支持台2bに対して足を載せる位置を固定する構成を採用するとともに、左足支持台2aおよび右足支持台2bに対する足位置を調節可能にしておけば(つまり、左足支持台2aおよび右足支持台2bに対して足位置を固定する部材の前後位置を調節可能にしておけば)、足の移動量について、停止位置から前端位置までの移動量と後端位置までの移動量とに差を与えることが可能になる。
左足支持台2aおよび右足支持台2bには、ハウジング1と同様にそれぞれ固有の支持台座標系が設定される。したがって、支持台座標系には左足系と右足系との2個の座標系が設定される。左足支持台2aと右足支持台2bとに設定される支持台座標系は、上面に直交する方向が上下方向であり、上下方向を直交する面内において踵から爪先に向かう向きにほぼ一致する向きが前方になる。上下方向に直交する面内であって、前後方向に直交する方向、つまり足の幅方向にほぼ一致する方向を左右方向とする。要するに、足の長手方向が前後方向になり、足の幅方向が左右方向になる。
また、以下では左足支持台2aおよび右足支持台2bの移動を記述するために、左足支持台2aおよび右足支持台2bに代表点を規定する。左足支持台2aおよび右足支持台2bの上面は、後述するように、ハウジング1の上面に対する傾斜角度が変化可能であるから、代表点には、ハウジング1に対する傾斜角度が変化しても位置が変化しない点を採用する。代表点は複数考えられるが、どれを用いてもよく、左足支持台2aおよび右足支持台2bの外に設定してもよい。代表点をこのように規定することにより、左足支持台2aおよび右足支持台2bの摺動移動の移動経路を一元的に記述することができる。
駆動装置3は、上述した構成から明らかなように、左足支持台2aおよび右足支持台2bについて、ハウジング1に設定したフレーム座標系での前後方向の位置と左右方向の位置とを変化させる。また、上述した構成例では、左足支持台2aと右足支持台2bとを個々に移動させるのではなく、駆動源であるモータ31から左足支持台2aと右足支持台2bとに駆動力を伝達する伝達機構(系統分離部32、往復駆動部33)により、左足支持台2aと右足支持台2bとを互いに関連付けて移動させている。左足支持台2aと右足支持台2bとの動作を関連付けていることにより、動きのパターンに関する自由度は少なくなるが駆動源の個数を少なくすることが可能である。一方、複数個の駆動源を設ける場合には、各駆動源の動作に関連付けを行うことで、左足支持台2aと右足支持台2bとの動作を関連付けることができる。また、両者を複合した駆動装置3を構成することも可能である。
ところで、左足支持台2aおよび右足支持台2bは、それぞれハウジング1の上面に対する傾斜角度が変化可能であり、駆動装置3は、左足支持台2aおよび右足支持台2bの代表点を前後方向および左右方向に移動させるだけではなく傾斜角度も変化させるように構成されている。ハウジング1の上面に対する左足支持台2aおよび右足支持台2bの傾斜角度は、左足支持台2aおよび右足支持台2bにそれぞれ設定した支持台座標系において、代表点を通る前後方向の軸、左右方向の軸の少なくとも1つの軸周りに変化可能とされる。さらに、傾斜角度ではないが、上下方向の軸周りにも角度を変化可能としてもよい。
支持台座標系における前後方向の軸周りに傾斜角度を調節すれば、背屈時にはアキレス腱が伸長されるから足首の可動範囲を広げることができ、底屈時には爪先に力がかかることによって外反母趾の軽減につながる。また、前後方向の軸周りに傾斜角度を時間経過に伴って変化させれば、腓腹筋やひらめ筋を主とする下腿部の筋群を伸縮させることができる。これらの筋群を伸縮させると、脚部における静脈環流を増加させることになり、脚部のむくみの解消につながる。
左足支持台2aと右足支持台2bとにそれぞれ設定した支持台座標系における左右方向の軸周りに傾斜角度を調節すれば、いわゆるオー脚、エックス脚である使用者が使用する際に脚の曲がりを矯正した状態で使用させることができる。さらに上下方向の軸回りで時間経過に伴って角度を変化させれば、股関節が回転するから股関節の柔軟性を高めることができ、あるいはまた上下方向の軸回りの角度を調節すれば、膝関節にせん断力が作用しない位置で使用することが可能になる。
以下では、フレーム座標系における前後方向をX方向、左右方向をY方向、上下方向をZ方向とし、左足支持台2aと右足支持台2bとの動きのパターンおよび駆動装置3の動作について説明する。また、左足支持台2aと右足支持台2bとにそれぞれ設定した支持台座標系における前後方向をx方向、左右方向をy方向、上下方向をz方向とする。したがって、ハウジング1の上面はXY平面に平行な面であって、左足支持台2aおよび右足支持台2bの代表点はXY平面に平行な面内で移動することになる。左足支持台2aおよび右足支持台2bは、支持台座標系のy方向をフレーム座標系のY方向と同じ方向に保った状態で移動し、左足支持台2aおよび右足支持台2bは支持台座標系におけるy方向の軸Ay(図8参照)周りについてのみ角度が変化可能であるものとする。つまり、左足支持台2aと右足支持台2bとは軸Ayの周りで回転する。
装置の使用にあたっては、左足支持台2aおよび右足支持台2bが停止位置に位置している初期位置において、左右の足をそれぞれ左足支持台2aと右足支持台2bとに載せて左足支持台2aおよび右足支持台2bの上に立ち、駆動装置3の運転を開始させる。駆動装置3の運転開始を指示するスイッチは、手操作するものをハウジング1に設けたのでは操作時にかがまなければならず、使い勝手が悪くなる。そこで、赤外線を用いたワイヤレスリモコンやハウジング1から引き出した電線に接続されたワイヤードリモコンにスイッチを設けるのが望ましい。また、左足支持台2aと右足支持台2bとの一方に足で操作するスイッチを設けるか、あるいは左足支持台2aと右足支持台2bに人が載ったことを検知し一定時間後に運転を開始する自動スイッチを設けてもよい。
また、駆動装置3の動作を開始するときと停止するときとにおいて、速度変化が大きいと使用者がバランスを大きく崩すおそれがあるから、駆動装置3の動作を開始するときには駆動装置3を徐々に加速し、駆動装置3を停止するときには駆動装置3を徐々に減速するのが望ましい。さらに、停止位置では、左足支持台2aと右足支持台2bとを水平位置で停止するか、左足支持台2aと右足支持台2bとの軸Ayの周りの角度が対称となる位置で停止するようにすることで、停止時に利用者の体幹が傾かない安定した位置で左足支持台2aと右足支持台2bとに乗降することができる。
上述した初期位置では、左足支持台2aおよび右足支持台2bは前後方向において同位置に位置する。つまり、初期位置では左足支持台2aおよび右足支持台2bの代表点が左右方向の一直線上に並ぶ。したがって、初期位置で使用者が左足支持台2aおよび右足支持台2bの上に載ると、使用者の重心から鉛直方向に下ろした直線は左足支持台2aと右足支持台2bとの間でほぼ中央を通ることになる。図1、図8に使用者の重心から鉛直方向に下ろした直線とハウジング1の上面との交点を点Gで表している。
駆動装置3は、左足支持台2aおよび右足支持台2bをそれぞれ前後方向に位置を変化させるとともに、前後方向の位置変化に伴って左右方向の位置も変化させる。また、駆動装置3は、左足支持台2aと右足支持台2bとを、前後方向と左右方向とにおいて設定した範囲内で周期動作させる。ここに、周期動作とは同じ位置を周期的に通ることを意味している。
本実施形態では、図1に示すように、左足支持台2aと右足支持台2bとの代表点の移動軌跡La,Lbが、それぞれXY平面に平行な面内の直線上を往復移動する動作パターンを採用している。左足支持台2aの移動軌跡Laと右足支持台2bの移動軌跡Lbとは、前端位置における左右方向の距離が後端位置における左右方向の距離よりも大きくなりV字状もしくは逆八字状をなすように設定される。前端位置は初期位置よりも前方に位置し、後端位置は初期位置よりも後方に位置するように移動軌跡La,Lbが設定される。
また、使用者の重心位置がフレーム座標系の前後方向(X方向)において定位置に保たれるように、つまり点Gの位置がX方向に移動しないように、左足支持台2aおよび右足支持台2bを前後方向において互いに逆位相で移動させる。前後方向における逆位相とは、左足支持台2aが前端位置のときに右足支持台2bが後端位置であり、左足支持台2aが後端位置のときに右足支持台2bが前端位置であることを意味する。
左足支持台2aおよび右足支持台2bの移動軌跡La,Lbが上述のようにV字状もしくは逆八字状をなすように規制され、かつ前後方向において互いに逆位相で移動するから、左足支持台2aおよび右足支持台2bは左右方向においても逆位相で移動する。つまり、左足支持台2aが左向きに移動する際に右足支持台2bが右向きに移動し、左足支持台2aが右向きに移動する際に右足支持台2bが左向きに移動する。
したがって、左足支持台2aと右足支持台2bとの代表点について、図8に示すように、初期位置をg1,d1とし、前端位置をg2,d2とし、後端位置をg3,d3とすると、左足支持台2aがg1→g2→g1→g3→g1という経路で移動するときに、右足支持台2bはd1→d3→d1→d2→d1という経路で移動することになる。
上述のように、前端位置が初期位置よりも前方であり、かつ後端位置が初期位置よりも後方であって、しかも使用者の重心位置が定位置に保たれるように左足支持台2aと右足支持台2bとを逆位相で移動させているから、足位置の変化は歩行運動に近い位置変化になり、少なくとも下腿部においては歩行時と同様の筋群を伸縮させることができる。また、後端位置が初期位置よりも後方に位置し、後端位置の足位置は使用者の重心よりも後方になるから、後端位置では大腿部の後側から臀部の筋肉を緊張させることができる。
一般に歩行運動では、足位置は前後方向を主として移動することになるが、本実施形態の装置を使用すれば、前後方向と左右方向とを複合した動きになるから、下腿部と大腿部との筋群が協調して伸縮し、多くの筋を関連付けて伸縮させることによって、他動運動かつ軽負荷ながらも筋に取り込む糖量が多くなり、2型糖尿病の改善効果が期待できる。
ところで、左足支持台2aと右足支持台2bとが前後方向にのみ移動する場合は、使用者の身体には股関節と膝関節と足関節とを屈伸させる反射しか生じないから、主として下肢と臀部との筋刺激しか得られない。これに対して、本実施形態では、前後方向だけではなく左右方向の移動が付加され、V字状もしくは逆八字状の移動軌跡La,Lbであって、かつ逆位相で移動するから、使用者の体幹が捻れる結果、内臓に刺激を与えることができる。しかも、前後方向と左右方向とを複合した動作によって、いずれか一方の動作のみを行う場合よりも多くの筋(内転筋、大腿直筋、内側広筋、外側広筋、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋など)に刺激を与えることができる。
使用者の体幹に捻れを生じさせるために、上述したV字状もしくは逆八字状の移動軌跡La,Lbではなく、逆V字状もしくは八字状の移動軌跡La,Lbを採用してもよい。つまり、左足支持台2aおよび右足支持台2bの代表点の移動軌跡La,Lbにおいて、前端位置における左右方向の距離が後端位置における左右方向の距離よりも小さくなるように、左足支持台2aおよび右足支持台2bを移動させる構成を採用することもできる。この場合も、前後方向と左右方向とにおいて左足支持台2aおよび右足支持台2bを互いに逆位相で移動させる。この動作でも、上述した構成と同様の効果が期待できる。
V字状と逆V字状との場合について、左足支持台2aおよび右足支持台2bを互いに逆位相で移動させたときの筋活動率(脚部全体)と膝関節に作用するせん断力(単位はN)との関係を図9に示す。図9において符合イ、ロを付した十字形がそれぞれV字状の場合と逆V字状の場合を示しており、十字の交差点が平均値を示している。横方向の直線の範囲は筋活動率の分散、縦方向の直線の範囲はせん断力の分散を示している。膝関節に作用するせん断力は、V字状でも逆V字状でも大きな変化はなく、V字状のほうが筋活動率は大きいことがわかる。したがって、筋力を強化するにはV字状の動作のほうがよいと言える。
また、V字状の移動軌跡La,Lbになる動作を採用した場合について、前後方向に対する角度を変化させた場合の筋活動率と膝関節に作用するせん断力のとの関係を図10に示す。角度は前後方向を0度、左右方向を90度とする。この角度は、左足については左周りの角度を意味し、右足については右回りの角度を意味する。図10において符合イ、ロ、ハ、ニを付した十字形はそれぞれ、0度、30度、45度、75度の場合を示している。この角度範囲では、膝に作用するせん断力および筋活動率に大きな差は生じないものの角度の増加に伴って両者ともにやや増加する傾向がある。したがって、膝痛がなければ角度を大きくして筋活動率を高め、膝痛があれば角度を小さくすればよい。なお、90度では60度と同程度の筋活動率ながら膝関節に作用するせん断力が75度と同程度になる。図10では、脚部全体の筋活動率を評価しているが、角度を変化させると各部位の筋活動率も変化するという知見が得られる。
図11は脚部の各部位における代表的な筋について、筋活動率と角度との関係を示したものである。各筋について角度を5段階に変化させた場合を示しており、各筋ごとに左から0度(前後方向)、15度、45度、60度、90度(左右方向)の場合を示している。図11に示すように、概して言えば、臀部および内外転に必要な筋群(例として大腿筋膜張筋を示している)は、角度が大きくなるほど筋活動率が高くなる。一方、下腿部の筋群(例として腓腹筋を示している)は、角度が45度前後で筋活動率が高くなる。なお、足指に関連する筋群(例として長指屈筋、長指伸筋を示している)は、角度が小さくなるほど筋活動率が高くなる傾向がある。
ところで、左足支持台2aおよび右足支持台2bを同位相で移動させた場合と逆位相で移動させた場合とでは、膝関節へのせん断力が変化する。図12にV字状の移動軌跡を採用した場合について、位相とせん断力との関係を示している。図12の左側が同位相の場合であり右側が逆位相の場合である。両者を比較すると、逆位相のほうがせん断力が小さくなっていることがわかる。したがって、V字状の移動軌跡を採用する場合であって、膝痛のある使用者の場合には逆位相の動作のほうが望ましいと言える。
図13(a)(b)は、それぞれ角度に加えて位相を変化させた場合の筋活動率の変化を示している。図13(a)は前後方向の動きに関係する屈曲・伸展筋群の筋活動率を示し、図13(b)は左右方向の動きに関係する内外転筋群の活動率を示している。また、いずれも左半分の3個が左足支持台2aおよび右足支持台2bを同位相で移動させた場合、右半分の3個が左足支持台2aおよび右足支持台2bを逆位相で移動させた場合を示し、3個の内訳は左から0度、90度、−45度の場合を示している。ここに、−45度は移動軌跡La,Lbが逆V字状(八字状)であることを意味している。条件としては、2Hz(右足、左足がともに1秒間に2往復)で移動距離(振幅)が3cmの場合の筋電量を1とし、1Hzで振幅が3cmの場合について測定した。
図13の結果を見ればわかるように、同位相か逆位相かにかかわらず−45度を選択すると、屈曲・伸展筋群および内外転筋群の筋活動率をともに高めることができる。同位相の場合、図13によれば、内外転群の筋活動率が他の角度を選択する場合よりやや劣るが、有意の差というほどではない。したがって、逆V字状の移動軌跡La,Lbを採用すると、同位相か逆位相かにかかわらず、脚部全体の筋活動量を高めることができると言える。
ところで、本実施形態は、上述したように、左足支持台2aと右足支持台2bとを代表点を通るy方向の軸Ay周りで回転可能にしているから、前後方向の傾斜角度が変化する。つまり、左足支持台2aおよび右足支持台2bに設けた足置板21は足置カバー22に対して軸部24の周りで回動可能であるから、足置板21の前端部と後端部との高さ位置を変化させることが可能であり、足置板21の上に置いた足の爪先と踵との高さ位置を変化させることにより、足関節の底屈と背屈とが可能になっている。傾斜角度は、たとえば、足裏が水平である状態を0度、背屈時の水平に対する角度を正、底屈時の水平に対する角度を負として、背屈側と底屈側とにそれぞれ20度の範囲で角度変化を可能とする。さらに、前端位置と後端位置と初期位置とにおいて、傾斜角度をそれぞれ10度単位で5段階に設定可能とする。つまり、前端位置と後端位置と初期位置とにおいて、それぞれ−20度、−10度、0度、10度、20度の5段階の角度設定を可能とする。3位置で傾斜角度を設定すると、3位置の中間の位置での傾斜角度は自動的に補間される。
角度設定の一例を図14に示す。図14(a)は、前端位置で−20度、後端位置で20度、初期位置で0度に設定した例であり、図14(b)は、前端位置で20度、後端位置で20度、初期位置で10度に設定した例である。図14(a)に示す動作例では足関節の角度変化が歩行時と同様になり歩行時に用いる筋群が伸縮するから、他動式の歩行運動を実現することができる。
とくに、足関節の屈伸に伴って下腿部の筋群が伸縮するから、静脈環流が促進され、末梢部から心臓へ環流する血流を増加させて全身の血行促進を図ることができる。したがって、いわゆるエコノミークラス症候群を生じやすい体質の使用者にとっては静脈鬱血を改善する効果が期待できる。また、足関節を屈伸させることにより足関節の可動範囲を広げることができる。一方、図14(b)に示す動作例では足関節の角度変化は小さいがアキレス腱を伸長させているから、足関節に柔軟性を付与して足関節の可動範囲を大きくすることができる。また、左足支持台2aおよび右足支持台2bからの反力が脛骨の方向に一致するように傾斜角度を変化させれば、膝に作用するせん断力が軽減され、膝痛の使用者でも苦痛を伴わずに使用することが可能になる。
図15に足関節の角度変化の有無による脚部の筋放電量(積分値)の変化を示す。図15の縦軸は静止立位における各筋の筋放電量を1としたときの筋活動率を表し、各筋について左側が足関節の角度変化を伴わない場合を示し、右側が足関節の角度変化を伴う場合を示す。左足支持台2aと右足支持台2bとを1.6Hzで往復移動させたところ(つまり、足関節の角度変化も1.6Hz)、前脛骨筋、外側広筋、内側広筋の筋放電量は、足関節の角度変化を伴う場合のほうが足関節の角度変化を伴わない場合の2〜3倍になるこという結果が得られた。すなわち、脚部全体の筋活動を促すという結果が得られた。
図14(a)とは逆に、前端位置で20度、後端位置で−20度というように、左足支持台2aおよび右足支持台2bが、前端位置に近付くほど後傾し、後端位置に近付くほど前傾するように傾斜角度を変化させれば、使用者の重心位置が前後方向において移動しにくくなり、バランス機能の衰えている使用者でもバランスを保ちやすくなる。
上述の動作は、左足支持台2aおよび右足支持台2bについて、フレーム座標系のXY平面内での位置移動に伴って支持台座標系のy方向の軸Ay周りでの傾斜角度を変化させているが、傾斜角度を調節可能としておき、XY平面内での位置が移動しても傾斜角度が変化しないように調節した角度を保つようにしてもよい。この場合、駆動装置3には傾斜角度を変化させる構成を設けなくてもよい。アキレス腱を伸ばすように傾斜角度を固定して使用すれば、腓腹筋やひらめ筋の柔軟性を高めることができる。
上述した動作を行う駆動装置3として、左足支持台2aと右足支持台2bとをそれぞれ前後方向に移動させる2個の駆動源および左右方向に移動させる2個の駆動源と、y方向の軸Ay周りの回転を行う2個の駆動源とを備える構成を採用する場合には、各駆動源の連動関係をコンピュータからなる制御装置で制御する構成を採用することができる。また、左足支持台2aと右足支持台2bとは、前後方向と左右方向とについて逆位相で移動するから、前後方向と左右方向とについてそれぞれ1個ずつの駆動源を用いるとともに逆位相の関係を伝達機構によって実現する構成を採用することができる。上述した動作のうち、V字状もしくは逆八字状の動作と、逆V字状もしくは八字状の動作との一方のみを実現すればよい場合には、前後方向と左右方向との連動関係が一意に規定されるから、1個の駆動源のみを用いて伝達機構により連動関係を実現することができる。
y方向の軸Ay周りでの角度変化について、左足支持台2aと右足支持台2bとの角度を対称(逆位相)に設定する場合には、1個の駆動源を用いればよく、前端位置と後端位置と初期位置とにおける設定が不要であれば、前後左右に移動させる駆動源と共用することも可能である。
左足支持台2aと右足支持台2bとについて、y方向の軸Ay周りにおける傾斜角度を変化させるにあたっては、左足支持台2aと右足支持台2bとの内外の適宜の位置に回転中心を設定することができる。左足支持台2aと右足支持台2bとの前後方向(X方向)の中央位置に設定するほか、回転中心の位置を図16に丸印を付した位置のいずれかに設定することも可能である。
前後方向の中央位置に回転中心を設定すれば、前端位置や後端位置に設定する場合に比較すると、左足支持台2aおよび右足支持台2bの荷重に抗して傾斜させるのに要する力が2分の1になる。したがって、回転中心に回転力を与える回転型の出力を持つ伝達機構を構成する場合は、この構成を採用すると出力の小さい駆動源を用いることができる。一方、回転中心を支点として回転中心以外の位置を押圧する直進型の出力を持つ伝達機構を構成する場合には、支点となる回転中心から押圧位置までの距離が大きいほうが梃子の原理によって出力を抑制できるから、前端位置または後端位置に回転中心を設けることによって出力の小さい駆動源を用いることが可能になる。
回転中心を左足支持台2aおよび右足支持台2bの外に設定すれば、XY平面上での位置に対する傾斜角度の変化の関係が非線形になるから、前端位置付近や後端位置付近での角度変化の変化率を初期位置付近での角度変化の変化率と異ならせることが可能になる。このような動作によって、バランスを保ちやすくしたり、足関節の回転角度にリズムを付与して単調さを解消したりするのに役立つ。
なお、y方向の軸Ay周りの回転については、駆動装置3によって回転力を与えずに自由に回転させる構成を採用することも可能である。この構成を採用する場合、左足支持台2aおよび右足支持台2bの回転範囲を規制する手段を設け、回転範囲を調節可能にしておけば、駆動装置3を用いることなく、前端位置で後傾し後端位置で前傾する動作を実現することができる。
ところで、使用者は、特に指示しなければ、左足支持台2aおよび右足支持台2bの移動方向(レール17の長手方向)ではなく、開口窓11a,11bの長手方向の中心線に足の長手方向を一致させるように足を載せると考えられ、軸Ayの方向はこの点に考慮して設定してある。しかしながら、使用者が適正な向きで足を載せるとは限らないから、左足支持台2aおよび右足支持台2bの上面には規定の位置に足を位置決めする位置決め部26を設けてある。位置決め部26として種々の構成が考えられるが、簡単な構成としては、適正な位置に表記したマークが用いられる。
また、図17(a)に示すように、左足支持台2aおよび右足支持台2bの上面に位置決め部26としての凹所26aを形成する構成、図17(b)に示すように、左足支持台2aおよび右足支持台2bの上面に位置決め部26としての突部26bを形成した構成も採用可能である。突部26bは少なくとも足の前後位置に対応付けて配置することが望ましい。また、土踏まずの位置にも配置すれば土踏まずを刺激することによるマッサージ効果も期待できる。図17(a)(b)に示す構成例は、左足支持台2aおよび右足支持台2bに対して足を固定するものではないから、左足支持台2aおよび右足支持台2bの傾斜角度が大きいときには、足の位置がずれる可能性がある。
そこで、図17(c)のようにゴムのような摩擦力の大きい材料(微細な凹凸を形成した材料でもよい)により形成した滑り防止部26cを、位置決め部26として左足支持台2aおよび右足支持台2bに設けるようにしてもよい。なお、滑り防止部26cは左足支持台2aおよび右足支持台2bの上面に貼着したり、左足支持台2aおよび右足支持台2bに埋め込んだりすることができる。また、滑り防止部26cは板状に形成したり、足の形状に合わせた形状に形成したりすることができる。さらに、滑り防止部26cを図17(a)に示した凹部21aや図17(b)に示した突部26bと併用すれば、位置決めの効果をより高めることができる。
図17(d)には、足の甲に巻き付けるベルト26dを位置決め部26として設けた構成例を示している。ベルト26dは前後2本設けられており、足をベルト26dの中に通すことによって足の位置を固定するようにしてある。ただし、ベルト26dに面状ファスナを設けたりバックルを設けることにより、足のサイズに応じた調節を可能にする構成を採用してもよい。
図17に示した構成は適宜に組み合わせて用いることができ、たとえば、図17(a)(c)(d)の構成を組み合わせれば、足の位置ずれをより確実に防止することができる。また、靴を履いて利用する場合には、自転車のペダルに装着するトークリップやビンディングと同様の構造を採用することにより、足の位置固定が可能になる。
また、左足支持台2aおよび右足支持台2bに対する足の位置を調節可能にしておけば、回転中心から足位置までの距離を調節することにより、回転中心に近い位置に足を載せて使用するとバランスをとりやすくかつ筋群の伸縮が少ない軽負荷の運動ができ、回転中心から離れた位置に足を載せて使用すると重心の上下移動が大きくなり、かつ筋群の伸縮が多い強負荷の運動が可能になる。
左足支持台2aおよび右足支持台2bをy方向の軸Ay周りで回転させる構成例を以下に示す。すなわち、軸部24の周りでの足置板21の回動をレール17に沿った往復移動に連動させるために、ベース板1aには、図18に示すように、足置板21の移動経路に沿って少なくとも一部に傾斜面14aを有したガイド面14が形成され、足置板21の下面にはガイド面14に当接する倣い突部25が設けられている。図示例では、ガイド面14の全長に亘ってベース板1aの上面に対して一定角度で傾斜する傾斜面14aを形成しているが、ガイド面14の形状はとくに限定されるものではなく、一部に傾斜面14aを含んでいればよい。倣い突部25の先端部は、ガイド面14に対する摩擦係数が小さくなるように材料および形状を選択しておけばよいが、本実施形態では、ガイド面14の上で転動するローラ25aを倣い突部25の先端部に設けている。
上述のように、ガイド面14に当接する倣い突部25を設けていることにより、モータ31の回転に伴って左足支持台2aおよび右足支持台2bが往復移動を行う際に、倣い突部25がガイド面14に設けた傾斜面14aに当接する際には、足置板21が軸部24の周りで回動することにより足置板21のベース板1aに対する角度が変化し、結果的に足関節の底屈および背屈が行われる。
なお、上述の例では、ガイド面14をベース板1aに設け、倣い突部25を足置板21に設けているが、図19のように、ガイド面14を足置板21に設け倣い突部25をベース板1aに設けるようにしても同様に動作する。
上述した構成例では、駆動装置3における系統分離部32の構成として、ウォーム32aとウォームホイール32bとを用いることにより、モータ31の出力軸31aとウォームホイール32bとともに回転する回転軸35との直角軸間の伝達を可能にするとともに減速を行う構成例を示したが、モータ31の出力軸31aと回転軸35との直角軸間の伝達をベルトにより行う構成を採用してもよい。この場合、ウォームホイール32bに代えてベルトを掛け回すプーリを用い、ウォーム32aを省略することができる。
また、上述の構成例では、モータ31の出力軸31aがベース板1aの上面に沿って配置されているが、出力軸31aがベース板1aの上面に直交するように配置する場合には、ウォーム32aとウォームホイール32bとの組み合わせではなく、平歯車の組み合わせによって回転力の伝達と系統の分離とを行うことが可能である。この構成において平歯車をプーリに置き換えたり、プーリ間で回転力をベルトで伝達するように構成したりすることが可能である。
往復駆動部33の構成としては、クランク板36とクランクロッド38とを用いる代わりに、モータ31の回転力を溝付きカムに伝達して溝付きカムを回転させ、溝付きカムのカム溝に従動するカムフォロワをクランクロッド38に代えて用いる構成を採用することも可能である。この種の構成において、ウォームホイール32bに代えてモータ31の出力軸31aと平行な回転軸を有する溝付きカムを用いる構成を採用すれば、出力軸31aから溝付きカムにピニオンによって回転力を伝達することが可能である。
さらに、溝付きカムを1個だけ用い、モータ31の出力軸31aの回転力を溝付きカムに伝達する構成を採用する場合には、溝付きカムのカム溝に2個のカムフォロワを配置することで、系統分離部32と往復駆動部33との機能を溝付きカムとカムフォロワとにより実現することも可能である。
上述した構成から明らかなように、駆動装置3の運転を開始すると、左足支持台2aおよび右足支持台2bはそれぞれ前後方向に位置を変化させるとともに、前後方向の位置変化に伴って左右方向の位置も変化させる。ここで、左足支持台2aおよび右足支持台2bはレール17に沿った一直線上を往復移動し、左足支持台2aおよび右足支持台2bは足の前後方向とは異なる方向に移動する。たとえば、ハウジング1の前後方向に対して45度をなす方向に移動する。この移動距離は、たとえば20mmなどに設定する。
また、上述したように、左足支持台2aおよび右足支持台2bがレール17に沿って往復移動するのと同時に、足置板21が軸部24の周りに回動する。足置板21が前方に移動する際には倣い突起25がガイド面14の傾斜面14aを昇るから、左足支持台2aおよび右足支持台2bの前端位置において足関節が背屈し、左足支持台2aおよび右足支持台2bの後端位置において足関節が底屈することになる。軸部24の位置は足裏において踵付近に設定し、底屈と背屈との角度はベース板1aの上面を基準面として基準面に対してそれぞれ10度程度に設定する。
なお、左足支持台2aおよび右足支持台2bの前後の位置と底屈および背屈との関係は上述の例とは逆にすることが可能であり、また基準面に対する底屈および背屈の角度は異ならせてもよい。これらの動作はガイド面14の形状を適宜に設定することにより、容易に実現することができる。
上述したように、左足支持台2aと右足支持台2bとを一方が前端位置のときに他方を後端位置に位置させ、かつ一方が左向きに移動するときに他方を右向きに移動させることによって、体幹を捻って使用者の内蔵に刺激を与えることができるが、上述の構成では上体が自由に動くものであるから、使用者によっては体幹が捻れないように身体を動かす場合もある。
そこで、手摺を設け使用時には手摺を持たせることによって、上体の位置を固定させる構成を採用してもよい。手摺はハウジング1に一体に設けるほか、装置を使用する場所において造営物側に設けるようにしてもよい。手摺を設けておけば手摺によって使用者は身体を支えることができるからバランス機能が衰えている使用者でも利用しやすくなる。また、立位で使用することが基本であるが、リハビリ目的などであって、立位が困難な場合には座席を設けて着座姿勢で利用してもよい。
(実施形態2)
実施形態1は、使用者の重心位置が前後に移動しないように、左足支持台2aと右足支持台2bとを前後方向において互いに逆位相になるように移動させる構成を採用したが、使用者の重心位置を前後に移動させると、前後に倒れないように反射神経系が機能するから、身体が倒れないように保つための筋群(たとえば、広背筋、大腰筋、腸腰筋)が刺激される。
本実施形態は、この効果をねらうものであって、左足支持台2aと右足支持台2bとを前後方向において逆位相で移動させるのではなく、180度ではない適宜の位相差で移動させる構成を採用している。位相差は0度であってもよく、この場合、左足支持台2aと右足支持台2bとは同時に前後移動することになる。位相差が180度ではない場合には前端位置と後端位置とにおいて加速度が生じ、重心位置が前後に移動するから、身体が倒れないように保つための筋群が刺激される。さらに、左足支持台2aと右足支持台2bとの移動に伴って傾斜角度も変化させると、重心位置を保つのがより一層難しくなり、身体を倒れないように保つための筋群の強化が可能になる。他の構成および動作は実施形態1と同様である。
(実施形態3)
実施形態1では、足置板21の下面に倣い突部25を突設し、ベース板1aに設けたガイド面14に倣って倣い突部25が移動することにより、y方向の軸Ayの周りで左足支持台2aおよび右足支持台2bの角度を変化させる構成を採用しているが、本実施形態では、図20に示すように、系統分離部32により駆動力を分離した後、左足支持台2aおよび右足支持台2bの代表点をベース板1aの上面に沿って摺動移動させる第1駆動部33aと、y方向の軸Ayの周りで左足支持台2aおよび右足支持台2bの角度を変化させる第2駆動部33bとを設けている。第1駆動部33aおよび第2駆動部33bは、図21に示す構成を有している。ここに、ウォームホイール32bから第1駆動部33aおよび第2駆動部33bへの駆動力の伝達経路については省略しているが、歯車、ベルトなどの周知の伝達要素を用いることにより駆動力を伝達することができる。
ところで、第2駆動部33bは、足関節の角度を変化させるように左足支持台2aおよび右足支持台2bの角度を変化させるから、足関節の回動中心の延長線に直交する面(以下では、「回動面」と呼ぶ)内において左足支持台2aおよび右足支持台2bの角度を変化させるように構成されている。
図21に示す構成例は、左足支持台2aおよび右足支持台2bが前後に移動する際の爪先の軌跡が下に凸になるように左足支持台2aおよび右足支持台2bの上面の角度を変化させるものである。図示例は、左足支持台2aおよび右足支持台2bの移動経路における前端位置において踵が爪先よりも下方に位置し、後端位置において爪先が踵よりも下方に位置するように左足支持台2aおよび右足支持台2bの角度が変化する場合を示している。
第1駆動部33aは、系統分離部32から回転力が伝達される偏心回転体45と、偏心回転体45にクランクピン46aを用いて一端部が結合されたクランクロッド46とを備える。クランクロッド46の他端部はギアボックス40に対してクランク軸46bにより回動自在に結合される。ギアボックス40は、移動経路が図21に示すラック41の長手方向に沿った一直線上に拘束されている。したがって、偏心回転体45が回転すると、偏心回転体45の回転中心45aからクランクロッド46の上記他端部までの距離が変化することにより、ギアボックス40はラック41の長手方向に沿った一直線上を移動することになる。
ギアボックス40は、互いに噛合した歯数の異なる2個の平歯車42,43を支承しており、歯数が少ないほうの平歯車42はラック41に噛合する。したがって、上述のように偏心回転体45の回転に伴ってギアボックス40がラック41に対して摺動すると、ラック41に噛合している平歯車42が回転し、この回転力が平歯車43に伝達される。偏心回転体45が1回転する間に、平歯車42はラック41上を往復移動し、平歯車43は平歯車42の往復回転に伴って水平面に対して±30度程度の範囲で往復回転する。
平歯車43には左足支持台2aあるいは右足支持台2bが結合されており、左足支持台2aあるいは右足支持台2bは平歯車43の往復回転に伴って上面の角度を変化させる。また、ギアボックス40がラック41に沿って一直線上を移動するから、左足支持台2aあるいは右足支持台2bもラック41に沿って一直線上を移動する。つまり、ラック41の長手方向が左足支持台2aあるいは右足支持台2bの摺動移動の方向になる。
以上の説明から明らかなように、ギアボックス40およびラック41は第1駆動部33aの一部を構成しており、ラック41と平歯車42,43とは第2駆動部33bを構成することになる。つまり、本実施形態では、第1駆動部33aの駆動力が第2駆動部33bに伝達され、第1駆動部33aの駆動力と第2駆動部33bの駆動力とが第2駆動部33bから左足支持台2aあるいは右足支持台2bに伝達される構成になっている。
なお、図示した構成では、ギアボックス40に弧状のガイド孔40aが形成され、平歯車43に結合されガイド孔40aに挿通された連結軸43aと、平歯車43の回動軸43bとがスイング板44に結合され、スイング板44に左足支持台2aあるいは右足支持台2bを結合する構成を採用している。つまり、回動軸43bは左足支持台2aあるいは右足支持台2bを回動させる軸部になる。
上述した構成から明らかなように、回動軸43bは左足支持台2aあるいは右足支持台2bの上面よりも上方に位置している。具体的には、上述した位置決め部26により規定される位置に足を載せたときに、回動軸43bの延長線が足関節を通る位置に回動軸43bを設ける。もっとも、足の寸法には個人差があるから、位置決め部26は滑り防止部26cやビンディングのように足の大きさにかかわらず利用できる構成を採用するか、あるいは足の大きさに応じた複数段階の選択が可能な構成を採用する。また、左足支持台2aあるいは右足支持台2bの上面と回動軸43bまでの距離については、想定する使用者の足の寸法から得られる平均値とすればよい。また、左足支持台2aあるいは右足支持台2bの上面に着脱可能であって厚みの異なる寸法調節板を重ねたり、スイング板44を連結軸43aおよび回動軸43bに取り付ける位置を調節可能にしたりする構成を採用してもよい。
図21に示す構成の動作をまとめると図22のようになる。上述したように、図22の動作は一例であって、左足支持台2aおよび右足支持台2bの上面が水平面に対してなす角度は適宜に設定可能である。つまり、図22に示す動作例は、図22(b)のように、偏心回転体45の回転中心45aの上下いずれかの位置にクランクピン46aが位置するときに、左足支持台2aあるいは右足支持台2bの上面が水平になる場合を例示している。
図22において右方を前方とすれば、図22(a)のように、偏心回転体45の回転中心45aに対してクランクピン46aが前方に位置するときには、連結軸43aが回転軸43bよりも前方に位置し、結果的に左足支持台2aあるいは右足支持台2bは、前端部が後端部よりも上方に位置することになる。つまり、踵が爪先よりも下方に位置する。一方、図22(c)のように、偏心回転体45の回転中心45aに対してクランクピン46aが後方に位置するときには、連結軸43aが回転軸43bよりも後方に位置し、左足支持台2aあるいは右足支持台2bは、後端部が前端部よりも上方に位置する。つまり、爪先が踵よりも下方に位置する。
上述の動作によって、足の位置を摺動移動させることで使用者の脚部の筋群の伸縮を促し、しかも足関節の角度を変化させることにより下腿部の筋群を刺激することが可能になる。つまり、歩行時の動作に近似させていることにより、大腿部および下腿部の筋群を協調させて刺激することができるから、リハビリなどの際の歩行訓練に利用することが可能である。しかも、足の位置は摺動移動するだけであって、大腿部を持ち上げる必要がないから、膝関節に痛みがある場合や大腿部の筋群の筋力が低下してバランスをとりにくい使用者であっても利用することが可能である。さらには、下腿部の筋群を伸縮させることにより、足関節の周囲の筋群をほぐして関節可動域の減少を防止するとともに、腓腹筋の伸縮によって静脈環流の増加を促すことができる。
なお、上述の動作は、左足支持台2aおよび右足支持台2bが摺動移動の際の移動範囲の前端に位置するときに爪先が踵よりも上方に位置し、摺動移動の際の後端に位置するときに踵が爪先よりも上方に位置するから、歩行時の自然な動作に近く、歩行訓練に役立つものであるが、回動軸43bの周りでの角度変化を逆にしてもよい。つまり、左足支持台2aおよび右足支持台2bが摺動移動の移動範囲の前端に位置するときに踵が爪先よりも上方に位置し、摺動移動の後端に位置するときに爪先が踵よりも上方に位置するようにしてもよい。前者の動作では足関節の角度変化が比較的少ないが、後者の動作では足関節の角度が大きく変化するから、関節の可動域を広げる訓練に役立てることができる。とくに、摺動移動の後端において足関節が背屈することになり、アキレス腱を伸長させる効果を高めることができる。
ところで、上述の構成例では、左足支持台2aあるいは右足支持台2bの回転中心である軸部の延長線が使用者の足関節を通るように、回動軸43bの位置を設定しているから、左足支持台2aおよび右足支持台2bが回動軸43bの周りに回動しても足関節は上下方向にはほとんど移動せず、上下方向の移動に伴う負荷が足関節にほとんど作用しない。つまり、足関節への負担が少ないとともに使用者にとっては重心移動が少なくバランスを保ちやすくなる。ただし、回動軸43bの延長線が足関節を通ることは、回動軸43bを左足支持台2aおよび右足支持台2bの上面よりも上方に配置しなければならないから、それだけベース板1aの上下方向の寸法が大きくなる。
ベース板1aの上下方向の寸法を小さくするには、軸部を左足支持台2aおよび右足支持台2bの下方に配置することが望ましい。たとえば、左足支持台2aおよび右足支持台2bにおいて足関節の直下に軸部を設け、この軸部を第2駆動部33bにより回動させるとともに、第2駆動部33bを第1駆動部33aにより摺動移動させる構成を採用すれば、ベース板1aの上下方向の寸法を低減することができる。
このような構成を採用すれば、左足支持台2aおよび右足支持台2bの摺動移動に伴って足関節は上下方向に変位するが、軸部を足関節の直下としているから、左足支持台2aおよび右足支持台2bよりも軸部を下方に配置するという制約条件の中では、軸部と足関節との距離を最小化することができるから、足関節の上下方向の変位量を小さくすることができる。また、第1駆動部33aおよび第2駆動部33bを併せて簡略に構成することが可能になる。たとえば、第1駆動部33aで左足支持台2aおよび右足支持台2bを摺動移動させ、左足支持台2aおよび右足支持台2bに軸部となる回動軸を設けるとともに、左足支持台2aおよび右足支持台2bの軸部の周りでの角度を変化させるガイドを設けて第2駆動部33bに用いる構成を採用することができる(ガイドは、後述する実施形態2の構成におけるカム溝とガイドバーとの関係と同様の構成を採用すればよい)。
なお、左足支持台2aおよび右足支持台2bに軸部を設ける場合に、足関節の直下ではなく足関節の直下から離れた部位に設けると、足関節の上下方向の変位を大きくすることができ、バランス機能の訓練に利用することが可能になる。
上述の構成例では、左足支持台2aおよび右足支持台2bの代表点が移動する方向と軸部である回動軸43bの延長方向とを直交させているが、両方向を直角以外の角度になるように構成する場合には、平歯車42,43に代えて、食違いウォーム歯車や傘歯車を用いればよい。
また、フック式自在継手を用いて第1駆動部33aと第2駆動部33bとの間を任意角度に調節することも可能である。フック式自在継手を用いる場合には、左足支持台2aと第1駆動部33aと第2駆動部33bとからなるブロックを構成し、また右足支持台2bと第1駆動部33aと第2駆動部33bとからなるブロックを構成しておき、左足支持台2aあるいは右足支持台2bの代表点の摺動方向がベース板1aの前後方向に対してなす角度を各ブロックごとに調節可能としてもよい。
たとえば、各ブロックの後端部を水平面内で回動可能となるように軸ピンによってベース板1aに結合するとともに、ベース板1aにはブロックの回動中心から一定距離である部位に複数個のピン孔を設けておき、ブロックに設けた係止ピンをいずれかのピン孔に挿入する構成とすれば、左足支持台2aおよび右足支持台2bの摺動方向が複数方向から選択可能になる。この構成では、左足支持台2aおよび右足支持台2bの移動軌跡は直線状であって、移動軌跡の前端位置と後端位置とを結ぶ直線が前後方向に対してなす角度が調節可能になるから、各ブロックと軸ピンと係止ピンとピン孔とにより移動方向設定部が構成される。
ここにおいて、第1駆動部33aと第2駆動部33bとはフック式自在継手を用いて結合されているから、軸部となる回動軸43bに直交する回動面がベース板1aの前後方向に対してなす角度を5〜15度の範囲に保ちながらも、左足支持台2aと右足支持台2bとの摺動移動の方向をより大きい角度範囲で変化させることが可能になる。たとえば、左足支持台2aと右足支持台2bとの摺動移動の方向はベース板1aの前後方向に対して5〜45度の範囲などに設定することが可能になる(角度は左足支持台2aについては左回りの角度、右足支持台2bについては右回りの角度)。
上述した動作では、第1駆動部33aの周期と第2駆動部33bの周期とを一致させているが、第1駆動部33aと第2駆動部33bとの周期を異ならせる構成を採用することも可能である。両者の周期を異ならせると、通常の歩行とは異なる不自然な動きになるから、特殊な動きの訓練が可能になる。他の構成および動作は実施形態1と同様である。
(実施形態4)
本実施形態は、基本的な構成は実施形態3と同様であるが、第1駆動部33aおよび第2駆動部33bの構成が実施形態3とは異なるものである。すなわち、第2駆動部33bは、図23に示すように、左足支持台2aと右足支持台2bとがそれぞれ左右両側下部に突設した一対の側板27を有し、各側板27において左右に貫通するカム溝28に、ベース板1aの定位置に固定した2本のガイドバー29を挿通することにより構成してある。第1駆動部33aは、実施形態3と同様の構成であって、系統分離部32から回転力が伝達される偏心回転体45に一端部を結合したクランクロッド46の他端部をクランク軸46bにより左足支持台2aあるいは右足支持台2bに結合した構成を有する。
カム溝28は、両端部が中央部よりも下方に位置するように側面視において逆V字状に形成されている。また、2本のガイドバー29を設けることによって、左足支持台2aおよび右足支持台2bに作用する荷重を支持している。
この構成では、図24に示すように、第1駆動部33aによって左足支持台2aおよび右足支持台2bが摺動移動する際には、カム溝28がガイドバー29に沿って移動し、カム溝28の中央部が両端部よりも上方にしていることにより、左足支持台2aあるいは右足支持台2bが前端位置に移動するときには爪先が踵よりも下方に位置し、左足支持台2aあるいは右足支持台2bが後端位置に移動するときには踵が爪先よりも下方に位置するように、左足支持台2aおよび右足支持台2bの上面の角度が変化する。
上述の構成ではカム溝28の形状によって、左足支持台2aおよび右足支持台2bの上面の角度変化を任意に設定することができ、カム溝28の形状によって、左足支持台2aおよび右足支持台2bの摺動移動の位置と足関節の上下方向の変位量との関係を適宜に調節することができる。また、左足支持台2aおよび右足支持台2bの上面の角度変化の際に規定した軸部の周りでの回転とする必要がなく、それだけ足関節の角度の変化パターンの自由度を高めることができる。
なお、カム溝28の形状を逆V字状とする代わりに上下を逆にしてV字状に形成すれば、左足支持台2aおよび右足支持台2bが摺動移動する際の移動範囲における前端位置において爪先が踵よりも上方に位置し、後端位置において踵が爪先よりも上方に位置するように移動させることができる。つまり、図23に示す構成例では足の前後の位置と足関節の角度との関係が歩行とは異なる関係になるが、カム溝28の形状を変更することにより歩行と同様の関係にすることができる。さらに、各ガイドバー29ごとに独立したカム溝28を設ける構成を採用し、各カム溝28を略平行に形成してもよい。
また、図示例ではカム溝28をガイドバー29が挿通される孔状に形成しているが、側板27においてカム溝28の下方を省略して単なるカム面としてもよい。この構成を採用すれば、上下方向の寸法を小さくしてベース板1aの薄型化が可能になる。
本実施形態は第2駆動部33bの構造が実施形態3とは異なるが、他の構成は実施形態3と同様であるから説明を省略する。
(実施形態5)
実施形態1では、左足支持台2aと右足支持台2bをy方向の軸Ay周りに回転可能としているが、x方向の軸Ax周りに回転可能とした例を図25に示す。
図示例では、図25(a)のように前端位置で内傾させ、図25(b)のように初期位置では水平になり、図25(c)のように後端位置で外傾させるように傾斜角度が設定されている。このように、左足支持台2aと右足支持台2bとが前後左右に移動する間に内傾と外傾とを繰り返すから、使用者の上体には左右に倒そうとする加速度が作用する。この加速度に抗して身体を倒さないように反射が生じるから、脚側部の筋肉が刺激され、オー脚やエックス脚を矯正するための筋群を強化することが可能になる。
左足支持台2aと右足支持台2bとの傾斜角度は、実施形態1と同様に、前端位置と後端位置と初期位置とにおいて設定すれば、XY平面内での位置移動に伴って駆動装置3が角度を連続的に変化させる。
x方向の軸Ax周りの回転中心は、支持台座標系でのy方向において、左足支持台2aと右足支持台2bとの中心位置に設定するほか、左足支持台2aおよび右足支持台2bの内外の適宜の位置に設けることができる。回転中心の位置に応じた効果は実施形態1においてy方向の軸Ay周りの回転中心の位置に応じた効果と同様である。さらに、支持台座標系のy方向において左足支持台2aおよび右足支持台2bに足を載せる位置を調節する構成を採用すれば、足を載せる位置に応じて、左右方向における重心の移動量を変化させたり、負荷の大きさを変化させたりすることができる。
図示例は、左足支持台2aおよび右足支持台2bの位置がフレーム座標系のXY平面内において移動するのに伴って傾斜角度が変化する例を示しているが、オー脚やエックス脚の程度に応じて傾斜角度を調節し、左足支持台2aおよび右足支持台2bの移動にかかわりなく一定の傾斜角度で使用するようにしてもよい。他の構成および動作は実施形態1と同様である。
(実施形態6)
実施形態1では、左足支持台2aと右足支持台2bを支持台座標系のy方向の軸Ay周りに回転可能としているが、z方向の軸Az周りに回転可能とした例を図26に示す。上述した各例では左足支持大2aと右足支持台2bとをz方向の軸Az周りに回転させていないから、フレーム座標系と支持台座標系との各座標軸の方向が一致していたが、支持台座標系のz方向の軸Az周りに回転させると、フレーム座標系のX方向およびY方向と、支持台座標系のx方向およびy方向とは一致しなくなる。
x方向あるいはy方向の軸Ay周りに回転させる場合と同様に、z方向の軸Az周りに回転させる場合も、左足支持台2aと右足支持台2bとがフレーム座標系でのXY平面内で位置を移動させるのに伴って回転角度を変化させる場合と、位置移動とは無関係に回転角度を固定する場合とがある。
図示例は回転角度を変化させる場合の例であって、左足支持台2aおよび右足支持台2bの移動軌跡La,Lbの後端位置においてフレーム座標系のX方向と支持台座標系のx方向との角度が最大になり、前端位置において角度が最小になるようにしてある。
上述のように左足支持台2aおよび右足支持台2bについて、フレーム座標系のXY平面内での代表点の位置移動に応じて支持台座標系のz方向の軸Az周りの回転角度を変化させると、左右片脚ずつについてみれば、股関節の回転が生じて股関節の周囲の筋群が伸縮し、結果的に股関節の柔軟性を高めることができる。また、使用者の身体全体についてみれば、体幹の捻れを大きくすることができ、z方向の軸Az周りの回転を伴わない場合に比較して内蔵への刺激を大きくすることができる。
上述の動作例では、左足支持台2aと右足支持台2bとが、フレーム座標系のXY平面内での位置移動に伴って、支持台座標系のz方向の軸Az周りに回転しているが、膝関節にせん断力が作用しない位置でz方向の軸Az周りの回転角度を調節可能とし、XY平面の移動位置にかかわらず調節した回転角度に保つようにしておけば、膝痛のある使用者でも苦痛を伴わずに使用することが可能になる。他の構成および動作は実施形態1と同様である。
上述した構成例では、左足支持台2aと右足支持台2bとが直進するとともに前方への移動時と後方への移動時とで同じ経路を通る場合を想定しているが、直進ではなく移動軌跡La,Lbが適宜の曲線になるようにしてもよい。曲線の形状は円錐曲線(円、楕円、放物線、双曲線)のほか任意の曲線あるいは折線など適宜形状を採用することができる。また、前方への移動時と後方への移動時の経路を異ならせてもよい。たとえば、移動軌跡La,Lbをそれぞれ楕円状としてもよい。ただし、いずれの場合も、移動軌跡La,Lbにおける前端位置の左右幅と後端位置の左右幅とを異ならせることによって、左足支持台2aについて前端位置と後端位置とを結ぶ直線と、右足支持台2bについて前端位置と後端位置とを結ぶ直線とがなす形状は、V字状または逆V字状になるようにする。
以下に、移動軌跡Laの例を示す。以下に説明する移動軌跡Laについて図に丸付きで示す数字は移動の順序を示している。たとえば、図27に示す4例は、左足支持台2aに関して、円弧または楕円弧の一部を組み合わせた移動軌跡Laを示している。図27(a)は前端位置から外側に膨らんだ半円を前後に2個連続させて後端位置に移動する移動軌跡Laを示す。図27(b)は図27(a)のものとは逆に内側に膨らんだ半円を前後に2個連続させた移動軌跡Laを示す。図27(c)は前端位置から内側に膨らんだ1個の半円と外側に膨らんだ1個の半円とを前後に連続させて後端位置に移動する移動軌跡Laを示している。図27(d)は図27(c)のものとは逆に外側に膨らんだ1個の半円と内側に膨らんだ1個の半円とを前後に連続させた移動軌跡Laを示している。図示例は、2個の半円を連続させた形になっているが、半楕円を連続させた形でもよい。
また、後端位置から前端位置への移動には、同じ移動軌跡Laを通ってもよいが、別の移動軌跡Laを通るようにしてもよい。たとえば、前端位置から後端位置に向かって図27に示す移動軌跡Laのいずれかを採用し、後端位置から前端位置に向かっては直線上を移動してもよい。
図28に示す2例は、8字状の移動軌跡Laであって、図28(a)は、前端位置から外側に膨らむ半円と内側に膨らむ半円とを前後に連続させた移動軌跡Laで後端位置に移動し、後端位置からは外側に膨らむ半円と内側に膨らむ半円とを前後に連続させた移動軌跡Laで前端位置に移動するものである。すなわち、前端位置から後端位置に向かっては図27(d)の移動軌跡Laを採用し、後端位置から前端位置に向かっては図27(c)の移動軌跡Laを逆行する移動軌跡Laを採用している。
図28(b)は、図28(a)に示したものとは逆であり、前端位置から後端位置に向かって図27(c)の移動軌跡Laを採用し、後端位置から前端位置に向かっては図27(d)の移動軌跡Laを逆行する移動軌跡Laを採用している。
図29に示す4例は、∞字状の移動軌跡Laであって、前後方向において往復する移動軌跡Laとして、それぞれ楕円状となる外側方の移動軌跡La1と内側方の移動軌跡La2との2種類を有している。ここで、外側方の移動軌跡La1とは後端位置から前端位置に向かって足の外側方に向かう軌跡を意味し、内側方の移動軌跡La2とは後端位置から前端位置に向かって足の内側方に向かう軌跡を意味する。また、各移動軌跡La1,La2において、それぞれ前方移動時と後方移動時とで異なる経路としている。移動軌跡La1,La2において前方移動時が後方移動時に対して内側を通る軌跡を内回り、前方移動時が後方移動時に対して外側を通る軌跡を外回りと呼ぶことにする。
図29(a)は外側方と内側方との移動軌跡La1,La2がともに内回り、図29(b)は外側方と内側方との移動軌跡La1,La2がともに外回りになる移動軌跡Laを示している。また、図29(c)は外側方の移動軌跡La1が外回り、内側方の移動軌跡La2が内周りであり、図29(d)は外側方の移動軌跡La1が内回り、外側方の移動軌跡La2が外回りになっている。
上述した移動軌跡Laは例として示しているが、移動軌跡Laは他の経路を採用することもできる。上述した移動軌跡Laには、レール17の形状のみでは対応できないものも含まれているが、適宜形状のカムやクラッチのような機械要素を組み合わせることによって実現可能である。
上述の例では、左足支持台2aと右足支持台2bとを逆位相で移動させる場合と逆位相以外で移動させる場合とを例示したが、左足支持台2aと右足支持台2bとの一方を停止した状態で他方のみ移動させる動作や、この動作を左右交互に行う動作も可能である。さらに、上述した各実施形態では、左足支持台2aと右足支持台2bとの移動軌跡La,Lbが同形状である場合を想定しているが、左足支持台2aと右足支持台2bとでは異なる移動軌跡La,Lbとしたり、左右で異なる移動軌跡La,Lbを適宜に入れ替える動作を採用することも可能である。
また、上述した構成例では、x方向の軸Axの周り、y方向の軸Ayの周り、z方向の軸Azの周りでの角度変化を可能とする構成を例示したが、これらの構成は、左足支持台2aや右足支持台2bが前後方向(X方向)あるいは左右方向(Y方向)に移動する場合にも適用可能であり、また、左足支持台2aや右足支持台2bがハウジング1に対して移動しない構成であっても、単独で採用することが可能である。すなわち、軸Ax,Ay,Azの周りで角度を変化させる動作は、左足支持台2aと右足支持台2bとの移動軌跡La,LbがV字状や逆V字状ではない場合にも利用できる。したがって、左足支持台2aと右足支持台2bとの代表点の位置をハウジング1に対して移動させる動作と、軸Ax,Ay,Azの周りで角度を変化させる動作とを個別に制御するようにしてもよい。
この場合、左足支持台2aや右足支持台2bを移動させる機構としては、図30に示すように、棒状のねじ(たとえば、ねじ棒)51と、ねじ51に噛合する小歯車(たとえば、ウォーム)52とを用い、棒ねじ51を左足支持台2aと右足支持台2bとにそれぞれ結合し、ウォーム52をモータ31の駆動力により回転させる構成を採用することができる。
この構成では、左足支持台2aと右足支持台2bとが移動する向きを変えるには、モータ31の回転方向を切り換える必要があるから、左足支持台2aと右足支持台2bとの移動位置を検出する位置センサ53a,53bを設けておき(前端位置と後端位置を検出するために左足支持台2aと右足支持台2bとにそれぞれ2個設けている)、位置センサ53a,53bの出力を用いてモータ31の回転方向を切り換える(位置センサ53a,53bの出力によりモータ31を制御する制御部は図示を省略している)。位置センサ53a,53bには、近接センサあるいは光電センサを用いればよい。
なお、1個のモータ31を用いて左足支持台2aと右足支持台2bと駆動しているから、位相関係を同位相または逆位相とする場合には、一方が前端位置のときに他方は前端位置(同位相の場合)または後端位置(逆位相の場合)になる。したがって、左足支持台2aと右足支持台2bとの一方のみに位置センサを設けてもよい。この構成の場合、位置センサに代えて、モータ31の回転数を検出するロータリエンコーダを用いたり、モータ31の負荷電流の変化を監視することによりモータ31の回転数を検出する構成を採用することもできる。
左足支持台2aや右足支持台2bの代表点の移動軌跡La,Lbを前後方向あるいは左右方向とする場合には、レール17を用いた構成であればレール17の向きを変え、ねじ棒51を用いた構成ではねじ棒51の向きを変えればよい。また、棒ねじ51とウォーム52との噛合位置を変更すれば、左足支持台2aと右足支持台2bとの位相関係を適宜に設定することが可能である。
(実施形態7)
以下の実施形態では、軸Ax,Ayの周りで角度を変化させる動作について説明する。以下では左足支持台2aおよび右足支持台2bを移動させることについては、とくに必要がなければ説明しない。
上述した各実施形態では、軸Ax,Ayの周りでの角度変化については、0度(水平)を中心位置として対称に角度を設定していたが、中心位置を水平面に対して偏移させてもよい。たとえば、中心位置を水平面に対して軸Ayの周りで10度偏移させた位置(つまり、背屈側に偏移させた位置)とし、背屈時の最大角度を30度、底屈時の最大角度を−10度とすれば、アキレス腱を伸長させる効果が高くなる。このように、軸Ax,Ayの周りの角度変化の中心位置を水平面に対して偏移させることをオフセットを与えると言い、水平面に対する偏移の角度をオフセット角と呼ぶ。
オフセットを与えるには、図18に示した実施形態1の構成であれば、ガイド面14の形状を変更するか、軸受21cと倣い突部25との位置関係を変更すればよい。また、図21に示した実施形態3の構成であれば、第2駆動部33bに設けたクランクロッド46の偏心回転体45に対する取付位置を変更するか、平歯車42,43の噛合位置を変更すればよい。さらに、図23に示した実施形態4の構成であれば、側板27に形成したカム溝28の形状を変更するか、カム溝28に対するガイドバー29の位置関係を変更すればよい。
オフセット角の調節を可能にすることは、上述したどの構成でも可能ではあるが、カム溝28とガイドバー29とを用いる構成では、ガイドバー29の位置変更のみでオフセット角を調節することができるので、使用者によるオフセット角の調節が可能になる。また、モータ31の正逆回転を可能にし、回転方向を切り換えるタイミングを制御するようにしてもオフセットを付与することができる。ただし、この場合には左足支持台2aと右足支持台2bとの移動範囲も変化する。なお、上述したように、左足支持台2aおよび右足支持台2bの上面を水平面に対して一定角度で傾斜させた状態で、左足支持台2aおよび右足支持台2bを移動させる場合もオフセットを付与したことになる。
オフセットを付与する方法としては、ハウジング1を傾斜させる構成や左足支持台2aと右足支持台2bとの少なくとも一方に傾斜を付与する構成を採用してもよい。ハウジング1を傾斜させる構成では、左足支持台2aと右足支持台2bとの両方について個別にオフセットを付与することができないから、支持台座標系のy方向の軸Ayの周りではなく、フレーム座標系のX方向の軸周りあるいはY方向の軸周りにおいて角度を調節する場合に採用することになる。X方向の軸周りに傾斜を与える場合には、使用者の体幹が左右いずれかに傾くから、左脚または右脚のいずれかに荷重が偏って作用し、一方の脚部の筋群を集中的に強化することが可能になる。
ハウジング1を傾斜させるには、ジャッキのような昇降機構をハウジング1の後端部に付加し、モータの回転力を利用してハウジング1の後端部の高さ位置を変化させるようにすればよい。昇降機構には、レイジートングないしパンタグラフで昇降させる構成や棒ねじを進退させる構成を採用することができる。昇降機構は、モータのような駆動源により駆動される。あるいはまた、ハウジング1の下面に床上に載置される複数本の脚(ねじ込み式の脚)を突設し、ねじの螺合量を調節して各脚の長さを調節することによってハウジング1の上面を床面に対して傾斜させてもよい。
左足支持台2aと右足支持台2bとについては、ジャッキのような昇降機構のほか、空気圧で膨縮するエアバッグによる昇降機構、磁力の吸引反発力を利用する昇降機構などを用い、足裏の各部位の高さ位置を変化させることによってオフセットを付与することができる。このほか、左足支持台2aと右足支持台2bとにそれぞれ2個ずつの倣い突部25を形成し、各倣い突部25を形状の異なるガイド面14に当接させることによって、x方向の軸Axの周りのオフセットを付与することが可能である。あるいはまた、左足支持台2aと右足支持台2bとの少なくとも一方の上面に着脱可能な補助板を付加する構成によってオフセットを付与することも可能である。すなわち、補助板の上面を下面に対して適宜の角度で傾斜させておけば、この角度がオフセット角になる。
オフセットを付与する場合と同様の効果が期待できる構成としては、図31に示すように、左足支持台2aと右足支持台2bとの少なくとも一方について、複数個の分割支持台2cにより形成しておき、分割支持台2cの一部を昇降させる構成を採用してもよい。この構成では、各分割支持台2cに足裏から作用する荷重が変化し、たとえば、分割支持台2cを前後に設けておき、後部の分割支持台2cを前部の分割支持台2cよりもやや下方に位置させると、実質的に背屈の状態になり、背屈側にオフセットを付与したことと同様の効果が期待できる。
分割支持台2cを設ける構成では、図32に示すように、分割支持台2cが隣接する部位で前後2本の支柱54を立て、各支柱54の上端部にそれぞれ分割支持台2cの前後の一端部を蝶着し、各分割支持台2cの他端部を昇降機構により昇降させる構成を採用してもよい。昇降機構にはレイジートングないしパンタグラフで昇降させる構成や棒ねじを進退させる構成を採用することができる(図示例は棒ねじ55を用いる構成を示している)。昇降機構は、モータのような駆動源により駆動される(棒ねじ55に噛合するウォーム(図示せず)を回転させることにより棒ねじ55を上下方向に進退させる)。
なお、左足支持台2aおよび右足支持台2bについてオフセットを付与する場合には、左足支持台2aと右足支持台2bとのオフセット角を異ならせることが可能である。したがって、左右の一方の脚部に疾患を持つ使用者であっても他方の脚部について運動を行うことができる。
筋活動率と膝関節に作用するせん断力とについて、背屈側に2.5度のオフセットを付与した場合(イ)と、オフセットを付与しない場合(ロ)との比較結果を図33に示す。図33は、y方向の軸Ay周りの回転について回転中心を足関節の位置に設定した場合であって、中心位置から2度、6度、10度の回転角度で足関節を回転させ、左足支持台2aおよび右足支持台2bをX方向に対して45度と−45度の方向に(つまり、V字状と逆V字状の移動軌跡を採用し)、1.6Hzで往復移動させたときの結果を示している。また、左足支持台2aおよび右足支持台2bの移動の振幅は20mmとした。膝関節のせん断力については両者で大きな変化はなく、筋活動率についてはオフセットを付与した場合のほうが高くなることがわかった。
上述した各実施形態の動作は、適宜に選択したり組み合わせたりすることが可能である。また、ハウジング1の上面を平面としているが、曲面とすることも可能である。つまり、左足支持台2aおよび右足支持台2bがハウジング1の上面の曲面に沿って移動する構成を採用してもよい。また、ガイド面14を傾斜角度が単調に変化する形状ではなく、左足支持台2aおよび右足支持台2bが後端位置と前端位置との間で一方向に移動する間に、上昇と下降とを複数回繰り返す形状とすれば、背屈と底屈との繰り返し回数を多くして下腿部の筋群への刺激を高めることができる。
なお、上述した各実施形態において1個のモータ31を用いて左足支持台2aおよび右足支持台2bの摺動移動と上面の角度変化とを同時に行っているが、系統分離部32を設ける代わりに2個のモータを用いて左足支持台2aと右足支持台2bとを個別に移動させることも可能である。また、左足支持台2aと右足支持台2bとを個別に移動させるだけではなく、第1駆動部33aと第2駆動部33bとについても個別のモータを用いて動作させることが可能である。これらの構成を採用するときには、各モータを関連付けて駆動するための制御回路が必要になる。また、モータは回転モータだけではなくリニアモータを用いることも可能である。
実施形態1を示す概略構成図である。 同上の上板を外した状態の平面図である。 同上の分解斜視図である。 同上の要部断面図である。 同上の要部拡大図である。 (a)(b)は同上の駆動装置を示す系統図である。 同上の要部断面図である。 同上の動作説明図である。 同上の効果の一例を示す図である。 同上の効果の一例を示す図である。 同上の効果の一例を示す図である。 同上の効果の一例を示す図である。 同上の効果の一例を示す図である。 同上の動作例を示す図である。 同上の効果の一例を示す図である。 (a)は同上の動作例を示す図、(b)は同上の軸の位置を示す図である。 (a)〜(d)は同上に用いる位置決め部の構成例を示す断面図である。 同上の動作説明図である。 同上の他の構成例の動作説明図である。 実施形態3の駆動装置を示す系統図である。 同上の要部斜視図である。 同上の動作説明図である。 実施形態4の要部斜視図である。 同上の動作説明図である。 実施形態5を示す動作説明図である。 実施形態6を示す動作説明図である。 本発明の他の動作例を示す図である。 本発明の別の動作例を示す図である。 本発明のさらに別の動作例を示す図である。 本発明の他の構成例を示す概略構成図である。 実施形態7の要部側面図である。 同上の他の構成例の要部側面図である。 同上の効果の一例を示す図である。
符号の説明
1 ハウジング(架台)
2a 左足支持台
2b 右足支持台
3 駆動装置
Ax,Ay,Az 軸
La,Lb 移動軌跡

Claims (21)

  1. 使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が前後方向の位置を変化させるのに伴って左右方向の位置を変化させるように往復移動させ、代表点の移動軌跡において前端位置における左右方向の距離と後端位置における左右方向との距離を異ならせるように、左足支持台および右足支持台を移動させることを特徴とする他動式運動補助装置。
  2. 前記駆動装置は、前記代表点の移動軌跡において前端位置における左右方向の距離が後端位置における左右方向の距離よりも大きくなるように、前記左足支持台および前記右足支持台を移動させることを特徴とする請求項1記載の他動式運動補助装置。
  3. 前記駆動装置は、前記代表点の移動軌跡において前端位置における左右方向の距離が後端位置における左右方向の距離よりも小さくなるように、前記左足支持台および前記右足支持台を移動させることを特徴とする請求項1記載の他動式運動補助装置。
  4. 前記駆動装置は、使用者の重心位置を前後方向の定位置に保つように前記左足支持台および前記右足支持台を前後方向において互いに逆位相で移動させることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の他動式運動補助装置。
  5. 前記駆動装置は、前記左足支持台および前記右足支持台を一つの平面内で移動させることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の他動式運動補助装置。
  6. 前記駆動装置は、前記左足支持台および前記右足支持台の移動軌跡を直線上に設定していることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の他動式運動補助装置。
  7. 前記駆動装置は、前記左足支持台および前記右足支持台をそれぞれ足の幅方向の一つの軸の回りに回動可能とすることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の他動式運動補助装置。
  8. 前記駆動装置は、前記左足支持台および前記右足支持台をそれぞれ上下方向の一つの軸の回りに回動可能とすることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の他動式運動補助装置。
  9. 前記駆動装置は、前記左足支持台および前記右足支持台をそれぞれ足の長手方向の一つの軸の回りに回動可能とすることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の他動式運動補助装置。
  10. 使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が前後方向の位置を変化させるように往復移動させるとともに、左足支持台および右足支持台をそれぞれ足の幅方向の一つの軸の回りに回動させるように移動させることを特徴とする他動式運動補助装置。
  11. 使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が前後方向の位置を変化させるように往復移動させるとともに、左足支持台および右足支持台をそれぞれ上下方向の一つの軸の回りに回動させるように移動させることを特徴とする他動式運動補助装置。
  12. 使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が前後方向の位置を変化させるように往復移動させるとともに、左足支持台および右足支持台をそれぞれ足の長手方向の一つの軸の回りに回動させるように移動させることを特徴とする他動式運動補助装置。
  13. 使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が左右方向の位置を変化させるように往復移動させるとともに、左足支持台および右足支持台をそれぞれ足の幅方向の一つの軸の回りに回動させるように移動させることを特徴とする他動式運動補助装置。
  14. 使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が左右方向の位置を変化させるように往復移動させるとともに、左足支持台および右足支持台をそれぞれ上下方向の一つの軸の回りに回動させるように移動させることを特徴とする他動式運動補助装置。
  15. 使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が左右方向の位置を変化させるように往復移動させるとともに、左足支持台および右足支持台をそれぞれ足の長手方向の一つの軸の回りに回動させるように移動させることを特徴とする他動式運動補助装置。
  16. 前記左足支持台と前記右足支持台との少なくとも一方における足を載せる面は、駆動装置の動作中において水平面に対して規定角度で偏移していることを特徴とする請求項1ないし請求項15のいずれか1項に記載の他動式運動補助装置。
  17. 前記左足支持台と前記右足支持台と前記駆動装置とを取り付けた架台を有し、架台の上面は水平面に対して規定角度で傾斜していることを特徴とする請求項1ないし請求項16のいずれか1項に記載の他動式運動補助装置。
  18. 使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が前後方向の位置を変化させるように往復移動させ、前記左足支持台と前記右足支持台との少なくとも一方における足を載せる面は、駆動装置の動作中において水平面に対して規定角度で偏移していることを特徴とする他動式運動補助装置。
  19. 使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置と、左足支持台と右足支持台と駆動装置とを取り付けた架台とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が前後方向の位置を変化させるように往復移動させ、架台の上面は水平面に対して規定角度で傾斜していることを特徴とする他動式運動補助装置。
  20. 使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が左右方向の位置を変化させるように往復移動させ、前記左足支持台と前記右足支持台との少なくとも一方における足を載せる面は、駆動装置の動作中において水平面に対して規定角度で偏移していることを特徴とする他動式運動補助装置。
  21. 使用者の左右の足をそれぞれ載せる左足支持台および右足支持台と、左足支持台と右足支持台とを関連付けてそれぞれ移動させる駆動装置と、左足支持台と右足支持台と駆動装置とを取り付けた架台とを有し、駆動装置は、左足支持台および右足支持台をそれぞれの代表点が左右方向の位置を変化させるように往復移動させ、架台の上面は水平面に対して規定角度で傾斜していることを特徴とする他動式運動補助装置。
JP2007248128A 2006-09-25 2007-09-25 他動式運動補助装置 Active JP5281263B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007248128A JP5281263B2 (ja) 2006-09-25 2007-09-25 他動式運動補助装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006259601 2006-09-25
JP2006259601 2006-09-25
JP2007248128A JP5281263B2 (ja) 2006-09-25 2007-09-25 他動式運動補助装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008104869A true JP2008104869A (ja) 2008-05-08
JP5281263B2 JP5281263B2 (ja) 2013-09-04

Family

ID=39438695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007248128A Active JP5281263B2 (ja) 2006-09-25 2007-09-25 他動式運動補助装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5281263B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013106706A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Gifu Univ リハビリテーション支援装置
JP2022065360A (ja) * 2020-10-15 2022-04-27 トヨタ自動車株式会社 足漕ぎ運動機器
US11883712B2 (en) 2020-12-22 2024-01-30 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Foot-pedaling exercise apparatus
CN117643714A (zh) * 2024-01-30 2024-03-05 成都万木健康科技有限公司 一种用于病床的康复器械

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3045397U (ja) * 1997-07-16 1998-01-27 隆明 中吉 足腰の筋力強化用運動器具
JP2000229108A (ja) * 1999-02-10 2000-08-22 Senoh Corp 歩行訓練装置
JP2001087415A (ja) * 1999-09-24 2001-04-03 Hiroo Iwata 仮想歩行装置
JP2002028260A (ja) * 2000-07-14 2002-01-29 Kiyoshige Nakamura 脚部開閉筋力増強運動器具
JP2002325860A (ja) * 2001-05-02 2002-11-12 Taito Corp 歩行運動装置及びその使用方法
JP2003126191A (ja) * 2001-10-26 2003-05-07 Matsushita Electric Works Ltd 訓練装置
JP2003290386A (ja) * 2002-03-29 2003-10-14 Matsushita Electric Works Ltd 訓練装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3045397U (ja) * 1997-07-16 1998-01-27 隆明 中吉 足腰の筋力強化用運動器具
JP2000229108A (ja) * 1999-02-10 2000-08-22 Senoh Corp 歩行訓練装置
JP2001087415A (ja) * 1999-09-24 2001-04-03 Hiroo Iwata 仮想歩行装置
JP2002028260A (ja) * 2000-07-14 2002-01-29 Kiyoshige Nakamura 脚部開閉筋力増強運動器具
JP2002325860A (ja) * 2001-05-02 2002-11-12 Taito Corp 歩行運動装置及びその使用方法
JP2003126191A (ja) * 2001-10-26 2003-05-07 Matsushita Electric Works Ltd 訓練装置
JP2003290386A (ja) * 2002-03-29 2003-10-14 Matsushita Electric Works Ltd 訓練装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013106706A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Gifu Univ リハビリテーション支援装置
JP2022065360A (ja) * 2020-10-15 2022-04-27 トヨタ自動車株式会社 足漕ぎ運動機器
JP7363738B2 (ja) 2020-10-15 2023-10-18 トヨタ自動車株式会社 足漕ぎ運動機器
US11857833B2 (en) 2020-10-15 2024-01-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Foot-pedaling exercise apparatus
US11883712B2 (en) 2020-12-22 2024-01-30 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Foot-pedaling exercise apparatus
CN117643714A (zh) * 2024-01-30 2024-03-05 成都万木健康科技有限公司 一种用于病床的康复器械
CN117643714B (zh) * 2024-01-30 2024-04-09 成都万木健康科技有限公司 一种用于病床的康复器械

Also Published As

Publication number Publication date
JP5281263B2 (ja) 2013-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2008041554A1 (fr) Dispositif d'aide à l'exercice physique de type mouvement passif
KR101138660B1 (ko) 운동 보조 장치
WO2009122559A1 (ja) 運動補助装置
US20100273619A1 (en) Passive exercise assisting device of standing type
JP5032838B2 (ja) 運動補助装置
WO2009084574A1 (ja) 他動運動機器
JP5281263B2 (ja) 他動式運動補助装置
JP5491706B2 (ja) 運動補助装置
KR100764064B1 (ko) 운동 장비용 안장 및 그러한 안장을 이용하는 운동 장비
JP2020110377A (ja) 運動器具
JP2010220988A (ja) 脊椎矯正装置
JP2008264293A (ja) 運動補助装置
JP2008289869A (ja) 運動補助装置
JP2008264292A (ja) 運動補助装置
JP5149960B2 (ja) 運動補助装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100419

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111206

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20120112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120828

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130430

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130524

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5281263

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113