JP2008101995A - 液面検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液面検出装置としての性能を充分に発揮しつつ、経年変化や使用環境などの影響を抑制する。
【解決手段】基準用電極114に検出信号を入力し(s220)、この基準用電極114を通過する通過信号を理想的な信号とするのに適した検出信号を特定して(s250)、この検出信号を検出用電極112に入力する。この理想的な信号は、マイコン320側で検出可能な範囲で充分に大きい信号レベルの通過信号を検出用電極112に通過させることのできる検出信号を想定した場合に、この検出信号を入力することで基準用電極114を通過することとなる通過信号である。
【選択図】図5

Description

本発明は、液体の液面レベルを検出する液面検出装置に関する。
現在、例えば、車両のオイルタンクに収容されたオイルなどの液面レベルを検出するために、次のような液面検出装置が用いられている。
それは、少なくとも一部分が液体中に浸漬される一対の検出用電極を通過した通過信号の信号レベルから、一対の検出用電極において液体中に浸漬している電極の割合を検出し、その検出結果に基づいて液体の液面レベルを検出する、といった構成のものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−219159号公報
上述した液面検出装置では、一対の検出用電極を通過した通過信号の信号レベルに基づいて液面レベルを検出しているため、その信号レベルが、検出用電極に検出信号を出力する出力回路及び検出用電極を通過した通過信号を入力する入力回路等の経年変化や使用環境温度の影響を受けて検出可能なレベルを超えてしまわないように、その一対の検出用電極に入力する検出信号の信号レベルをあらかじめ小さく設定することが一般的である。
このように、検出信号の信号レベルを小さく設定していると、当然、通過信号の信号レベルも充分に大きくならないため、結果的に通過信号のS/N比が小さくなってしまう。
また、検出信号の信号レベルを小さく設定するということは、実際に検出される通過信号における信号レベルの最大値から最小値の範囲を、装置として検出可能な範囲(いわゆるダイナミックレンジ)よりも狭くしてしまうことになり、その範囲を有効に利用することができなくなってしまう。
このように、従来の液面検出装置では、検出信号を出力する出力回路及び通過信号を入力する入力回路等の経年変化や使用環境温度の影響を小さくすることはできても、それにより装置としての性能を充分に発揮できないという課題があった。
本発明は、これらの課題を解決するためになされたものであり、その目的は、装置としての性能を充分に発揮しつつ、検出信号を出力する出力回路及び通過信号を入力する入力回路等の経年変化や使用環境温度の影響を抑制するための技術を提供することである。
上記課題を解決するため請求項1に記載の液面検出装置は、一対の電極それぞれの少なくとも一部分が液体中に浸漬され、該浸漬している電極の割合に応じて一対の電極を通過する通過信号の信号レベルが変化する検出用電極と、該検出用電極とは異なる位置であって、液体の液面レベルの変動の影響を受けない位置に設けられた一対の電極からなる特定用電極と、前記検出用電極および前記特定用電極それぞれに検出用の検出信号を選択的に入力する信号入力手段と、前記検出信号の入力された前記検出用電極につき、該検出用電極を通過した通過信号の信号レベルから、前記検出用電極において液体中に浸漬している電極の割合を検出し、該検出結果に基づいて、その液体の液面レベルを特定する液面特定手段と、前記検出信号の入力された前記特定用電極を通過した通過信号に基づいて、該通過信号があらかじめ定められた理想的な信号となるような検出信号を特定する信号特定手段と、を備えている。そして、前記信号入力手段は、前記信号特定手段により特定された検出信号を、前記検出用電極に入力する、ように構成されている。
このように構成された液面検出装置によれば、特定用電極に検出信号を入力し、この特定用電極を通過する通過信号を理想的な信号とするのに適した検出信号を特定して、この検出信号を検出用電極に入力することができる。
そのため、理想的な信号を予め適切に設定しておけば、装置側で検出可能な範囲で充分に大きい信号レベルの通過信号を、検出用電極に通過させることができるようになる。
具体的には、装置側で検出可能な範囲で充分に大きい信号レベルの通過信号を検出用電極に通過させることのできる検出信号を想定した場合に、この検出信号を入力することで特定用電極を通過することとなる通過信号を、理想的な信号として設定するとよい。
このように理想的な信号を設定しておけば、検出信号を出力する出力回路や通過信号を入力する入力回路等の経年変化や使用環境温度の影響を受けない形で、理想的な信号と同様の通過信号を検出用電極に通過させることのできる検出信号を特定させることができる。その結果、この検出信号が検出用電極に入力され、上述したような大きい信号レベルの通過信号が検出用電極を通過することとなる。
そして、検出信号を特定して検出用電極を通過する通過信号を、装置側で検出できる範囲で充分に大きな信号レベルの信号とすることにより、その通過信号のS/N比についても充分に大きくすることができる。
また、上述のように検出信号を特定して検出用電極を通過する通過信号の信号レベルを充分に大きくすることにより、実際に装置側で検出される通過信号における信号レベルの最大値から最小値の範囲を、装置側で検出可能な範囲(いわゆるダイナミックレンジ)と近似または一致させることができるため、この範囲を有効に利用することができるようになる。
なお、一対の電極からなる特定用電極は、検出用電極に入力する検出信号を特定するものであるため、液体の液面レベルの変化によって当該特定用電極を通過した通過信号の信号レベルが変化する位置においては、検出信号の特定が液面レベルの変化の影響を受けてしまうため、好ましいものと言えない。そこで、本発明の装置では、この特定用電極を、検出用電極とは異なる位置であって、液面レベルの変動の影響を受けない位置に設けるようにしている。このとき、液面レベルの変動の影響を受けない位置とは、例えば、常時液体中に浸漬される位置か、液体中ではなく気体中に晒される位置を挙げることができる。
このように、本液面検出装置では、検出信号を出力する出力回路や通過信号を入力する入力回路等の経年変化や使用環境温度の影響を抑制した液面レベルの検出を実現するにあたり、検出用電極からの出力信号(通過信号)のS/N比を充分に大きくし、その信号レベルの最大値から最小値の範囲を有効に利用できるという点で、装置としての性能を充分に発揮することができる。
なお、この構成における信号特定手段は、特定用電極を通過する通過信号を理想的な信号とするのに適した検出信号を特定する手段であり、その具体的な特定方法は特に限定されない。例えば、特定用電極に検出信号を入力した場合の通過信号における信号レベルの最大値が理想的な信号における信号レベルの最大値と一致(所定の範囲を含む;以下同様)した場合を想定し、その場合に特定用電極へと入力されることとなる検出信号を、該当する検出信号として特定するように構成すればよい。
また、この信号特定手段は、それぞれ特性が異なる複数種類の検出信号の中から、理想的な信号に該当する検出信号を特定するように構成すればよく、その特性としては、例えば、検出信号の周波数を適用することが考えられる。このためには、請求項1に記載の構成を、請求項2に記載の液面検出装置のように構成するとよい。
この液面検出装置において、前記信号特定手段は、前記特定用電極を通過した通過信号の信号レベルがあらかじめ定められた理想的な信号の信号レベルとなるような周波数の検出信号を特定する。
この構成では、上述した特定用電極,検出用電極が、一対の電極からなるコンデンサとして機能するため、そこに入力される信号の周波数が高くなるほど、コンデンサとしてのインピーダンスが小さくなることに伴って通過信号の信号レベルが大きくなる。
そのため、信号特定手段は、特定用電極を通過する通過信号の信号レベルが理想的な信号の信号レベルよりも大きければ、その特定用電極に入力した検出信号よりも周波数の値が小さい(低い周波数の)検出信号を特定する。こうして特定された検出信号を検出用電極に入力すれば、コンデンサとしてのインピーダンスが大きくなることに伴って通過信号の信号レベルを小さくすることができる。
その一方、特定用電極を通過する通過信号の信号レベルが理想信号の信号レベルよりも小さければ、その特定用電極に入力した検出信号よりも周波数の値が大きい(高い周波数の)検出信号を特定する。こうして特定された検出信号を検出用電極に入力すれば、コンデンサとしてのインピーダンスが小さくなることに伴って通過信号の信号レベルを大きくすることができる。
このように、信号特定手段により特定された検出信号を検出用電極に入力することにより、この検出用電極を通過する通過信号の信号レベルを、装置側で検出できる範囲で充分に大きな信号レベルとすることができる。
また、上述した信号特定手段が該当する検出信号を特定するにあたって参照される検出信号の特性としては、検出信号の信号レベルを適用することも考えられる。このためには、請求項1に記載の構成を、請求項3に記載の液面検出装置のように構成するとよい。
この液面検出装置において、前記信号特定手段は、前記特定用電極を通過した通過信号の信号レベルがあらかじめ定められた理想的な信号の信号レベルとなるような信号レベルの検出信号を特定する。
この構成では、上述した特定用電極,検出用電極に入力される検出信号の信号レベルが高くなるほど通過信号の信号レベルが大きくなる。
そのため、信号特定手段は、特定用電極を通過する通過信号の信号レベルが理想的な信号の信号レベルよりも大きければ、その特定用電極に入力した検出信号よりも信号レベルの値が小さい検出信号を特定する。こうして特定された検出信号を検出用電極に入力すれば、通過信号の信号レベルを小さくすることができる。
その一方、特定用電極を通過する通過信号の信号レベルが理想的な信号の信号レベルよりも小さければ、その特定用電極に入力した検出信号よりも信号レベルの値が大きい検出信号を特定する。こうして特定された検出信号を検出用電極に入力すれば、通過信号の信号レベルを大きくすることができる。
このように、信号特定手段により特定された検出信号を検出用電極に入力することにより、この検出用電極を通過する通過信号の信号レベルを、装置側で検出できる範囲で充分に大きな信号レベルとすることができる。
ところで、上述した各液面検出装置においては、検出用電極の他、この検出用電極が浸漬される液体中に基準となる電極を常時浸漬させておき、この電極を利用してその液体の劣化などの影響が除去された液面レベルを特定するように構成することが望ましい。
このための構成としては、請求項1から3のいずれかに記載の構成を、請求項4に記載の液面検出装置のように構成することが考えられる。
この液面検出装置においては、前記検出用電極とは異なる位置に設けられた一対の電極からなり、該電極それぞれの全体が液体中に常時浸漬される基準用電極を備えている。そして、前記信号入力手段は、前記検出用電極および前記基準用電極それぞれに前記検出信号を入力して、前記液面検出手段は、前記検出信号の入力された前記検出用電極および前記基準用電極につき、これら電極を通過した通過信号の信号レベルそれぞれから、前記検出用電極において液体中に浸漬している電極の割合を検出し、該検出結果に基づいて、その液体の液面レベルを特定する、ように構成されている。
このように構成すれば、基準用電極全体が検出用電極と同じ液体中に浸漬されているため、例えば、検出用電極および基準用電極を通過する通過信号の信号レベルそれぞれの比に基づいて、液体の劣化などの影響が除去された液面レベルの特定を実現することができる。
また、上述した特定用電極は、検出信号を特定するための専用の構成要素として設けることとすればよいが、液面検出装置に備えられている電極を兼用するように構成してもよい。例えば、上述したように基準用電極が設けられている場合であれば、請求項5に記載のように、この基準用電極を、特定用電極として兼用するように構成することが考えられる。
このように構成すれば、液面検出装置にあらかじめ備えられた基準用電極を流用して検出信号を特定することができるため、そのためだけに専用の電極を設ける必要がない。
また、上述した各液面検出装置では、検出用電極および特定用電極における各電極がどのように形成されているかに拘わらず、上述したような作用,効果を得ることができるが、請求項6に記載のように、検出用電極および特定用電極それぞれが、同一の平面上に形成された一対の平板状をなした電極により構成されている場合において特に好適といえる。
このように一対の平板状の電極が同一の平面上に並んだ構成は、各電極を精度よく配置できるため、コンデンサとしての特性のバラツキ(個体的バラツキ)を抑えることができる、といった点で有利であるが、その構成上から充分に大きな静電容量を確保することが難しい。
その結果、一対の電極が同一の平面上に形成された構成では、検出用電極及び特定用電極のそれぞれを通過する通過信号のS/N比を大きくしにくいという問題がある。
ところが、上述した各液面検出装置では、検出信号を出力する出力回路や通過信号を入力する入力回路等の経年変化や使用環境温度の影響を抑制して通過信号のS/N比を大きくすることができるため、一対の電極が同一の平面上に形成された構成であっても、通過信号のS/N比を大きくすることができる。
また、上述した各液面検出装置については、その手段のうち、ハードウェア構成を除いた全ての手段として機能させるための各種処理手順をコンピュータシステムにより実行させるためのプログラムとして構成することもできる。
このプログラムにより制御されるコンピュータシステムは、上述したいずれかの液面検出装置の一部を構成することができる。
なお、このようなプログラムは、コンピュータシステムによる処理に適した命令の順番付けられた列からなるものであって、各種記録媒体や通信回線を介して液面検出装置やこれを利用するユーザに提供されるものである。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(1)全体構成
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
液面検出装置1は、液体の液面レベルを検出するための装置であって、複数の電極により液面レベルに関するパラメータを検出するレベルセンサ10と、レベルセンサ10からの検出結果に基づいて液面レベルを検出する検出回路20と、を備えている。
なお、本実施形態においては、液面検出装置1が、内燃機関の備えるオイルタンク内に収容されたオイルの液面レベルを検出する装置に適用された場合を例示する。
(1−1)レベルセンサ10
上述した液面検出装置1において、レベルセンサ10は、図2に示すように、パラメータ検出用の電極を有するレベル検出素子100、レベル検出素子100を収容するケーシング200などからなる。
レベル検出素子100は、その上下方向(図2における上下方向)に沿って延びるフィルム状のフィルム部材102、フィルム部材102の内部に形成された検出用電極112,基準用電極114,接地用電極116などを備えている。なお、これらの電極112,114,116は2枚のフィルム材により挟まれ、この2枚のフィルム材からなるフィルム部材102の内部にて液密に封止される。
これらのうち、検出用電極112は、フィルム部材102における同一平面上に、それぞれフィルム部材102の長さ方向に沿って平行に形成された一対の電極からなる。
このように形成された検出用電極112は、自身の周囲に存在する物質の誘電率に応じて電極間の静電容量が変化するコンデンサとしての特性を有しており、これら電極がフィルム部材102の長さ方向に沿って平行に形成されていることから、両電極間の静電容量(以降、「検出用電極112の静電容量」という)は、液中に浸漬している部分の割合(以降、「浸漬割合」という)に応じて変化することとなる。
このように、検出用電極112の静電容量と、検出用電極112における浸漬割合との間には相関関係があるため、検出用電極112の静電容量に基づいて、検出用電極112における浸漬割合を特定することで、検出用電極が浸漬している液体の液面レベルを特定することができる。
また、基準用電極114は、検出用電極112と同様、フィルム部材102の長さ方向に沿って平行に形成された一対の電極からなるが、その電極全体を常に液体に浸漬した状態とすべく、フィルム部材102の長さ方向に沿った先端側(図2における下側)に形成されている。
このように形成された基準用電極114では、検出用電極112と同様、自身の周囲に存在する物質の誘電率に応じて電極間の静電容量が変化するという特性を有しており、常に液中に浸漬した状態となることから、両電極間の静電容量(基準用電極114の静電容量)は、その浸漬した液体の誘電率に依存して変化することとなる。
このように、基準用電極114の静電容量は、液体の誘電率に依存して変化するため、例えば、液体が劣化により変質したり、異なる種類の液体(オイル)がつぎたされたりしたことなどに起因してその誘電率が変化したとしても、その静電容量は、その時点における液体の誘電率を反映したものとなる。そのため、本実施形態においては、後述のように、この基準用電極114により検出された静電容量と、検出用電極112により検出された静電容量とから液面レベルを特定するようにすることで、液体の誘電率が変化したことの影響を排除した液面レベルの特定を実現するように構成されている。
そして、接地用電極116は、フィルム部材102の長さ方向に沿って形成された電極であり、検出用電極112よりもフィルム部材102の長さ方向に沿った後端側(図2における上側)に形成されている。この接地用電極116は、グランドライン(接地電位)と電気的に接続することで、この接地用電極116周辺のリード部分における静電容量の変化を抑制し、そのリード部分等の寄生容量が検出用電極112及び基準用電極114の静電容量を測定する際に悪影響を及ぼすことを防止できる。
なお、上述した各電極112,114,116は、それぞれリード線118および後述するコネクタ部270を介してレベルセンサ10外部と電気的に接続されるように構成されている。
ケーシング200は、図2におけるレベルセンサ10をA−Aにて断面視した断面図である図3に示されるように、2つの半円柱部材210,220を組み合わせることで、レベルセンサ10の長さ方向に延びる筒状の形状を構成しており、その内部に形成される内部空間230にレベル検出素子100を収納している。
また、このケーシング200には、その長さ方向に沿った先端側(図2における下側)および中央部分それぞれに、外部と内部空間230とをつなぐ複数の貫通穴240,250が形成されており、これら貫通穴240,250を介して外部と内部空間230との間における液体の流通を実現するように構成されている。
また、このケーシング200は、その長さ方向に沿った後端側(図2における上側)に設けられた鍔部260、長さ方向に沿った後端から突出するように設けられたコネクタ部270を備えている。
この鍔部260は、レベルセンサ10をオイルタンクに取り付ける際にオイルタンクの外表面に当接し、オイルタンクに対するレベルセンサ10(ケーシング200)を位置決めするために備えられたものである。また、コネクタ部270は、上述したリード線118それぞれと接続されており、検出回路20とレベルセンサ10との電気的な接続状態を実現するために備えられたものである。
このように構成されたレベルセンサ10は、測定対象となるオイルタンクに設置されると、その液面レベルに応じた量のオイルがケーシング200の内部空間230に浸入し、レベル検出素子100が液面レベルに応じた割合だけオイルに浸漬された状態となる。これにより、検出用電極112の静電容量は、その液面レベルに応じた値となり、基準用電極114の静電容量は、オイルの誘電率に応じた値となる。
(1−2)検出回路20
上述した液面検出装置1において、検出回路20は、図1に示すように、電源回路310、マイコン320、信号出力取得回路330、接続先切替回路340などからなる。
電源回路310は、車両に備えられた電子制御装置(ECU)2から電源の供給を受け、この電源を検出回路20の各部へ供給する。
マイコン320は、CPU321,ROM322,RAM323,入出力ポート(I/O)324などを備えた周知のコンピュータシステムであり、これらの他に、A/D変換ポート325,PWM出力部326などを備えている。
これらのうち、CPU321は、ROM322に記憶されたプログラムに従って後述するレベル検出処理を実行することで、レベルセンサ10からの検出結果に基づく液面レベルの検出を行い、その結果を電子制御装置2に出力するように構成されている。
信号出力取得回路330は、分圧回路332、ローパスフィルタ334、電流電圧変換回路336などからなる。
これらのうち、分圧回路332は、それぞれマイコン320の異なるポートを介してローパスフィルタ334に接続された複数の抵抗素子からなり、マイコン320から電源電圧の供給を受ける抵抗素子の組み合わせが変更されることで、その変更タイミングに同期して階段状に信号レベルが変化する信号を、ローパスフィルタ334に出力するように構成されている。
また、ローパスフィルタ334は、分圧回路332から出力される階段状の波形から高周波成分を除去することにより、その階段状の急峻な信号レベルの変化を時定数に応じて緩やかなものとしたうえで、この信号を、接続先切替回路340に出力するように構成されている。
また、電流電圧変換回路336は、検出用電極112または基準用電極114から出力される電流波形の信号(電流の変化を示す信号)を、電圧波形の信号(電圧の変化を示す信号)に変換したうえで、この信号をマイコン320に出力するように構成されている。
接続先切替回路340は、マイコン320からの指令を受けて動作するスイッチであり、ローパスフィルタ334および電流電圧変換回路336の接続先それぞれを、検出用電極112または基準用電極114のいずれかに切り替えるように構成されている。
(2)マイコン320による処理
以下に、マイコン320(のCPU321)により実行される処理について説明する。
(2−1)液面レベル検出処理
はじめに、液面レベル検出処理の処理手順を図4に基づいて説明する。この液面レベル検出処理は、液面検出装置1が起動された以降、繰り返し実行される。
この液面レベル検出処理が起動されると、まず、RAM323,入出力ポート324,各種レジスタなどの初期化が行われる(s10)。
次に、信号特定処理が行われる(s20)。この信号特定処理は、以降の処理において使用すべき検出信号を特定するための処理であり、詳細な処理手順は後述する。
次に、基準特定処理が行われる(s30)。この基準特定処理は、基準用電極114に対する検出信号の入力を経て、この基準用電極114を通過する通過信号の信号レベル(の最大値)を特定するための処理であり、詳細な処理手順は後述する。
次に、検出特定処理が行われる(s40)。この検出特定処理は、検出用電極112に対する検出信号の入力を経て、この検出用電極112を通過する通過信号の信号レベル(の最大値)を特定するための処理であり、詳細な処理手順は後述する。
次に、s30,s40にて特定された信号レベルそれぞれに基づいて液面レベルが特定される(s50)。ここでは、s30,s40にて特定された信号レベルに基づいて基準用電極114,検出用電極112の静電容量がそれぞれ算出され、これら静電容量の比に基づく周知の方法により液面レベルが算出される。
なお、ここでは、静電容量の比に基づいて液面レベルを算出しているが、例えば、s30,s40にて特定された信号レベルそれぞれに対応する液面レベルを示す値を、数式やデータテーブルに基づいて特定するように構成してもよい。
そして、s50にて特定された液面レベルに応じたデューティ比のPWM信号がPWM出力部326からECU2に対して出力された後(s60)、プロセスがs20へ戻る。
このs60では、PWM出力部326に対し、s50にて特定された液面レベルに応じたデューティ比のPWM信号を設定して出力すべき旨が指令され、この指令を受けたPWM出力部326が、該当するデューティ比のPWM信号をECU2に対して出力する。このPWM信号を入力したECU2側では、そのPWM信号のデューティ比により液面レベルを認識することとなる。
(2−2)信号特定処理
続いて、図4のs20である信号特定処理の処理手順を図5に基づいて説明する。
この信号特定処理では、まず、ローパスフィルタ334および電流電圧変換回路336の接続先が、基準用電極114に切り替えられる(s210)。このs210では、マイコン320から接続先切替回路340に対し、接続先を切り替えるべき旨を指令するための指令信号が出力され、この指令信号を受けた接続先切替回路340が接続先を基準用電極114(図1における接点a側)に切り替える。
次に、信号出力取得回路330により、基準用電極114に入力すべき検出信号が生成される(s220)。
このs220では、まず、マイコン320が、信号出力取得回路330の分圧回路332から出力される信号の信号レベルを正弦波状に変化させるべく、分圧回路332において信号を供給する抵抗素子の組み合わせを順次変更し、これにより、分圧回路332から正弦波状に信号レベルが変化する信号が出力される。
このとき、マイコン320は、分圧回路332から出力される信号のパラメータが初期値となるように、信号を供給する抵抗素子の組み合わせを順次変更する。本実施形態では、上記パラメータとして正弦波状の信号における周波数が定められており、その周波数が、複数種類の周波数f1〜fn(nは任意の数)の中からあらかじめ設定された初期値fi(f1≦fi≦fn)となるタイミングで、信号を供給する抵抗素子の組み合わせが順次変更される。
こうして分圧回路332から出力される信号は、信号出力取得回路330のローパスフィルタ334を通過することで、高周波成分が除去された正弦波の信号となり、こうして、この信号が基準用電極114に入力すべき検出信号として生成される。この検出信号は、接続先切替回路340を介して基準用電極114に入力される。
次に、基準用電極114を通過した通過信号が、信号出力取得回路330,A/D変換ポート325および入出力ポート324を介して取り込まれ(s230)、こうして取り込まれる通過信号における信号レベル(振幅)の最大値が特定される(s240)。
そして、s240にて特定された信号レベルの最大値に基づいて、後述する処理で検出用電極112,基準用電極114に入力すべき検出信号が特定された後(s250)、こうして特定された検出信号を示すパラメータを戻り値として、プロセスが液面レベル検出処理へ戻る(図4のs30へ移行)。
このs250では、s240にて特定された信号レベルの最大値を理想的な信号とするのに適した検出信号が特定される。本実施形態においては、マイコン320側で検出可能な範囲で充分に大きい(望ましくは最も大きい)信号レベルの通過信号を検出用電極112に通過させることのできる検出信号を想定した場合に、この検出信号を入力することで基準用電極114を通過することとなる通過信号が、理想的な信号に設定されている。
具体的には、まず、s240にて特定された信号レベルの最大値,つまり基準用電極114に検出信号を入力した場合の通過信号における信号レベルの最大値が理想的な信号における信号レベルの最大値と一致(所定の範囲を含む;以下同様)した場合を想定し、その場合に基準用電極114へと入力されることとなる検出信号が該当する検出信号として特定される。本実施形態においては、それぞれ特性としての周波数(f1〜fn)のみが異なる複数種類の検出信号の中から、該当する周波数fjの検出信号が特定される。
ここで、検出用電極112,基準用電極114は、一対の電極からなるコンデンサとして機能するため、そこに入力される検出信号の周波数が高くなるほど、インピーダンスが小さくなることに伴って通過信号の信号レベルが大きくなる。
そのため、このs250では、基準用電極114を通過する通過信号の信号レベルが理想的な信号の信号レベルよりも大きければ、s220にて基準用電極114に入力した検出信号(周波数は初期値fi)よりも周波数の値が小さい(低い周波数の)検出信号が特定される。こうして特定された検出信号を検出用電極112に入力すれば、コンデンサとしてのインピーダンスが大きくなることに伴って通過信号の信号レベルが小さくなる。
その一方、基準用電極114を通過する通過信号の信号レベルが理想信号の信号レベルよりも小さければ、s220にて基準用電極114に入力した検出信号よりも周波数の値が大きい(高い周波数の)検出信号が特定される。こうして特定された検出信号を検出用電極112に入力すれば、コンデンサとしてのインピーダンスが小さくなることに伴って通過信号の信号レベルが大きくなる。
つまり、このs250では、基準用電極114を通過する通過信号における信号レベルの最大値が、理想的な信号における信号レベルの最大値よりも大きければ、前者の最大値を後者の最大値と一致させるために、周波数が初期値fiよりも低い周波数fjの検出信号が特定される。一方、基準用電極114を通過する通過信号における信号レベルの最大値が、理想的な信号における信号レベルの最大値よりも小さければ、前者の最大値を後者の最大値と一致させるために、周波数が初期値fiよりも高い周波数fjの検出信号が特定される。なお、両最大値が一致している場合には、周波数が初期値fiの検出信号が特定される。
(2−3)基準特定処理
続いて、図4のs30である基準特定処理の処理手順を図6に基づいて説明する。
この基準特定処理では、まず、信号出力取得回路330により、基準用電極114に入力すべき検出信号が生成される(s320)。
このs320では、まず、図5のs220と同様に、分圧回路332から正弦波状に信号レベルが変化する信号が出力される。このとき、マイコン320は、信号を供給する抵抗素子の組み合わせを、分圧回路332から出力される正弦波状の信号が図5のs250にて特定された周波数fjないしfiとなるタイミングで順次変更する。
こうして分圧回路332から出力される信号は、信号出力取得回路330のローパスフィルタ334を通過することで、高周波成分が除去された正弦波の信号となり、こうして、この信号が基準用電極114に入力すべき検出信号として生成される。この検出信号は、接続先切替回路340を介して基準用電極114に入力される。
そして、基準用電極114を通過した通過信号が、信号出力取得回路330,A/D変換ポート325および入出力ポート324を介して取り込まれ(s330)、こうして取り込まれる通過信号における信号レベル(振幅)の最大値が特定された後(s340)、こうして特定された最大値を戻り値として、プロセスが液面レベル検出処理へ戻る(図4のs40へ移行)。
このs330にて取り込まれる信号レベルの最大値は、この信号が基準用電極114を通過した後の信号であることから、基準用電極114の静電容量に比例した値となる。上述したように、基準用電極114の静電容量は、液体の誘電率に依存して変化するため、s340にて特定される信号レベルの最大値は、液体の誘電率に応じた値を示すものということになる。
(2−4)検出特定処理
続いて、図4のs40である検出特定処理の処理手順を図7に基づいて説明する。
この検出特定処理では、まず、ローパスフィルタ334および電流電圧変換回路336の接続先が、検出用電極112に切り替えられる(s410)。ここでは、マイコン320から接続先切替回路340に対し、接続先を切り替えるべき旨を指令するための指令信号が出力され、この指令信号を受けた接続先切替回路340が接続先を検出用電極112(図1における接点b)に切り替える。
次に、信号出力取得回路330により、検出用電極112に入力すべき検出信号が生成される(s420)。
このs420では、まず、上述した図6のs320と同様に、マイコン320が、分圧回路332において信号を供給する抵抗素子の組み合わせを、分圧回路332から出力される正弦波状の信号が図5のs250にて特定された周波数fjないしfiとなるタイミングで順次変更し、これにより、分圧回路332から正弦波状に信号レベルが変化する信号が出力される。
こうして分圧回路332から出力される信号は、信号出力取得回路330のローパスフィルタ334を通過することで、高周波成分が除去された正弦波の信号となり、こうして、この信号が検出用電極112に入力すべき検出信号として生成される。この検出信号は、接続先切替回路340を介して検出用電極112に入力される。
そして、検出用電極112を通過した通過信号が、信号出力取得回路330,A/D変換ポート325および入出力ポート324を介して取り込まれ(s430)、こうして取り込まれる通過信号における信号レベル(振幅)の最大値が特定された後(s440)、こうして特定された最大値を戻り値として、プロセスが液面レベル検出処理へ戻る(図4のs50へ移行)。
このs430にて取り込まれる信号レベルの最大値は、この信号が検出用電極112を通過した後の信号であることから、検出用電極112の静電容量に比例した値となる。上述したように、検出用電極112の静電容量は、検出用電極112の液中への浸漬割合により変化するため、s430で特定される信号レベルの最大値は、検出用電極112の浸漬割合に応じた値,つまり液面レベルを特定可能な値ということになる。
(3)作用,効果
このように構成された液面検出装置1によれば、基準用電極114に検出信号を入力し、この基準用電極114を通過する通過信号を理想的な信号とするのに適した検出信号を特定して、この検出信号を検出用電極112に入力することができる。
本実施形態においては、マイコン320側で検出可能な範囲で充分に大きい信号レベルの通過信号を検出用電極112に通過させることのできる検出信号を想定した場合に、この検出信号を入力することで基準用電極114を通過することとなる通過信号が、理想的な信号として設定されている。
そのため、検出信号を出力する出力回路(分圧回路332,ローパスフィルタ334)及び通過信号を入力する入力回路(電流電圧変換回路)等の経年変化や使用環境温度(換言すれば温度特性)の影響を受けない形で、充分に大きい信号レベルの通過信号を検出用電極112に通過させることができるような検出信号を特定することができる結果、これを検出用電極112に入力することで、上述したような大きい信号レベルの通過信号を検出用電極112に通過させることができる。
このように、検出用電極112を通過する通過信号を、マイコン320側で検出できる範囲で充分に大きな信号レベルの信号とすることにより、その通過信号のS/N比についても充分に大きくすることができる。
また、上述のように検出信号を特定して検出用電極112を通過する通過信号の信号レベルを充分に大きくすることにより、実際にマイコン320側で検出される通過信号における信号レベルの最大値から最小値の範囲を、マイコン320側で検出可能な範囲(いわゆるダイナミックレンジ)と近似または一致させることができるため、この範囲を有効に利用することができるようになる。
ここで、マイコン320側では、A/D変換ポート325を介して通過信号を取り込んでいるため、その範囲を広く有効に利用できるということは、A/D変換ポート325による変換時の分解能を高くして通過信号の取り込みを実現できることを意味する。
このように、液面検出装置1では、検出信号を出力する出力回路や通過信号を入力する入力回路等の経年変化や使用環境温度の影響を抑制した液面レベルの検出を実現するにあたり、検出用電極112における通過信号のS/N比を充分に大きくし、その信号レベルの最大値から最小値の範囲を有効に利用できるという点で、装置としての性能を充分に発揮することができる。
また、上記構成では、図5のs250において、それぞれ特性として周波数が異なる複数種類の検出信号の中から、該当する検出信号を特定するように構成されている。
この構成では、基準用電極114を通過する通過信号の信号レベルと、理想的な信号の信号レベルとに基づき、その基準用電極114に入力した検出信号を基準とした周波数の検出信号を特定することができる。
こうして特定された検出信号を、図7のs420にて検出用電極112に入力することにより、この検出用電極112を通過する通過信号の信号レベルを、マイコン320側で検出できる範囲で充分に大きな信号レベルとすることができる。
また、信号特定処理(図5)において検出信号が入力される基準用電極114は、常時液体中に浸漬される位置,つまり、検出用電極112とは異なる位置であって、液面レベルの変動を受けない位置に設けられている。そのため、この検出用電極112における経年劣化や使用環境の影響を抑制して液面レベルの特定を実施することができる。
基準用電極114は、検出用電極112に入力する検出信号を特定するものであり、液体の液面レベルの変化によって当該基準用電極114を通過した通過信号の信号レベルが変化する位置においては、検出信号の特定が液面レベルの変化の影響を受けてしまうため、好ましいものと言えない。そこで、上記構成では、基準用電極114を、検出用電極112とは異なる位置であって、液面レベルの変動を受けない位置に設けることで、そのような液面レベルの変化の影響を受けてしまうことを防止している。
また、上記実施形態では、基準用電極114全体が検出用電極112と同じ液体中に浸漬されているため、検出用電極112および基準用電極114を通過する通過信号の信号レベルそれぞれの比に基づいて、液体の劣化などの影響が除去された液面レベルの特定を実現することができる。
また、上記実施形態では、信号特定処理(図5)において、液面レベルを検出する際に利用される基準用電極114を流用して検出信号の特定を実施している。このように、液面検出装置1にあらかじめ備えられた基準用電極114を流用して検出信号を特定することができるため、そのためだけに専用の電極を設ける必要がない。
(4)変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、本発明における液面検出装置を、オイルタンク内に収容されたオイルの液面レベルを検出する装置に適用した場合について例示した。しかし、本発明における液面検出装置は、液体の液面レベルを検出するための装置であれば、上記のようにオイルの液面レベルを検出する以外の装置にも適用することができる。
また、上記実施形態においては、マイコン320からの指令および分圧回路332により、検出用電極112,基準用電極114に入力すべき信号をハードウェア的に生成するように構成されたものを例示した。しかし、この信号については、マイコン320内部でソフトウェア的に生成するように構成してもよい。
また、上記実施形態においては、信号特定処理(図5)において検出信号が入力される一対の電極(特定用電極)として、液面レベルを検出する際に利用される基準用電極114を流用している構成を例示した。しかし、信号特定処理(図5)において検出信号が入力される一対の電極としては、液面レベルを検出する際に利用される基準用電極114以外のものであってもよい。
また、信号特定処理(図5)において検出信号が入力される一対の電極としては、基準用電極14を流用した構成ではなく、専用の構成要素として一対の電極を別途設けることとしてもよい。
また、上記実施形態においては、検出用電極112および基準用電極114として、それぞれの電極がフィルム部材102における同一の面上に形成されている構成を例示した。しかし、これら検出用電極112および基準用電極114としては、各電極が同一平面上に形成された以外の構成のものを採用することもできる。
また、上記実施形態において、図4の液面レベル検出処理では、s20〜s60を繰り返すことにより、この繰り返し周期毎にs20の信号特定処理を行ってパラメータを特定するように構成されたものを例示した。しかし、信号特定処理によるパラメータの特定は、液面レベル検出処理が起動したときに1回のみ行うように構成してもよく、この場合、図4のs60の後でプロセスをs30に戻すと共に、図6のs320の前に、図5のs210と同様に接続先を基準用電極へ切り替える処理を行うように構成すればよい。
さらに、上記実施形態において、図4の液面レベル検出処理のs60では、s50にて特定された液面レベルに応じたデューティ比のPWM信号を設定して出力する処理を実行するものを例示した。しかし、このs60では、s50にて特定された液面レベルに応じたデューティ比のPWM信号の設定のみを行うものとし、その上でマイコン320(CPU321)内で別途独立してPWM信号を出力する処理を実行させ、s60のPWM信号の設定情報を別途独立した上記PWM信号の出力信号にフィードバックし、PWM出力部326を介してPWM信号をECU2に出力させても良い。
また、上記実施形態においては、図5のs250で、特性としての周波数が異なる複数種類の検出信号の中から該当する検出信号が特定されるように構成されたものを例示した。しかし、このs250では、特性として周波数以外が異なる複数種類の検出信号の中から該当する検出信号が特定されるように構成してもよい。具体的な特性としては、例えば、検出信号の信号レベルを採用することができ、このためには、次のように構成することが考えられる。
まず、分圧回路332の回路構成(抵抗素子の数や接続関係)を、マイコン320側からの指令に応じて、それぞれ信号レベルが異なる複数種類の検出信号を出力できるように構成しておく。
また、図5のs250にてそれぞれ信号レベル(V1〜Vn)が異なる複数種類の検出信号の中から、該当する信号レベルVj(V1≦Vj≦Vn)の検出信号を特定するようにする。ここで、上述した基準用電極114,検出用電極112に入力される検出信号の信号レベルが高くなるほど通過信号の信号レベルが大きくなる。
そのため、このs250では、基準用電極114を通過する通過信号の信号レベルが理想的な信号の信号レベルよりも大きければ、その基準用電極114に入力した検出信号よりも信号レベルの値が大きい検出信号を特定する。こうして特定された検出信号を検出用電極112に入力すれば、通過信号の信号レベルが小さくなる。
その一方、基準用電極114を通過する通過信号の信号レベルが理想的な信号の信号レベルよりも小さければ、その基準用電極114に入力した検出信号よりも信号レベルの値が大きい検出信号を特定する。こうして特定された検出信号を検出用電極に入力すれば、通過信号の信号レベルが大きくなる。
つまり、このs250では、基準用電極114を通過する通過信号における信号レベルの最大値が、理想的な信号における信号レベルの最大値よりも大きければ、前者の最大値を後者の最大値と一致させるために、信号レベルが初期値Viよりも小さい検出信号が特定される。一方、基準用電極114を通過する通過信号における信号レベルの最大値が、理想的な信号における信号レベルの最大値よりも小さければ、前者の最大値を後者の最大値と一致させるために、信号レベルが初期値Viよりも大きい検出信号が特定される。なお、両最大値が一致している場合には、信号レベルが初期値Viの検出信号が特定される。
そして、図6のs320,図7のs420では、分圧回路332から図5のs250にて特定された信号レベルVjないしViで正弦波状の信号を出力すべく、分圧回路332において信号を供給する抵抗素子の組み合わせを順次変更するようにする。
この構成では、基準用電極114を通過する通過信号の信号レベルと、理想的な信号の信号レベルとに基づき、その基準用電極114に入力した検出信号を基準とした信号レベルの検出信号を特定することができる。
こうして特定された検出信号を、図7のs420にて検出用電極112に入力することにより、この検出用電極112を通過する通過信号の信号レベルを、マイコン320側で検出できる範囲で充分に大きな信号レベルとすることができる。
(5)本発明との対応関係
以上説明した実施形態において、基準用電極114が本発明における特定用電極である。また、接続先切替回路340,分圧回路332,ローパスフィルタ334,図5のs210,s220,図6のs320,図7のs410,s420が本発明における信号入力手段である。また、図4のs50が本発明における液面特定手段である。そして、図5のs250が本発明における信号特定手段である。
液面検出装置の全体構成を示すブロック図 レベルセンサの外観(一部破断)を示す図 レベルセンサの断面図(図2のA−A断面図) 液面レベル検出処理を示すフローチャート 信号特定処理を示すフローチャート 基準特定処理を示すフローチャート 検出特定処理を示すフローチャート
符号の説明
1…液面検出装置、2…電子制御装置、10…レベルセンサ、14…基準用電極、20…検出回路、100…レベル検出素子、102…フィルム部材、112…検出用電極、114…基準用電極、116…接地用電極、118…リード線、200…ケーシング、210…半円柱部材、230…内部空間、240…貫通穴、250…貫通穴、260…鍔部、270…コネクタ部、310…電源回路、320…マイコン、321…CPU、322…ROM、323…RAM、324…入出力ポート、325…A/D変換ポート、326…PWM出力部、330…信号出力取得回路、332…分圧回路、334…ローパスフィルタ、336…電流電圧変換回路、340…接続先切替回路。

Claims (6)

  1. 一対の電極それぞれの少なくとも一部分が液体中に浸漬され、該浸漬している電極の割合に応じて一対の電極を通過する通過信号の信号レベルが変化する検出用電極と、
    該検出用電極とは異なる位置であって、液体の液面レベルの変動の影響を受けない位置に設けられた一対の電極からなる特定用電極と、
    前記検出用電極および前記特定用電極それぞれに検出用の検出信号を選択的に入力する信号入力手段と、
    前記検出信号の入力された前記検出用電極につき、該検出用電極を通過した通過信号の信号レベルから、前記検出用電極において液体中に浸漬している電極の割合を検出し、該検出結果に基づいて、その液体の液面レベルを特定する液面特定手段と、
    前記検出信号の入力された前記特定用電極を通過した通過信号に基づいて、該通過信号があらかじめ定められた理想的な信号となるような検出信号を特定する信号特定手段と、を備えており、
    前記信号入力手段は、前記信号特定手段により特定された検出信号を、前記検出用電極に入力する
    ことを特徴とする液面検出装置。
  2. 前記信号特定手段は、前記特定用電極を通過した通過信号の信号レベルがあらかじめ定められた理想的な信号の信号レベルとなるような周波数の検出信号を特定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の液面検出装置。
  3. 前記信号特定手段は、前記特定用電極を通過した通過信号の信号レベルがあらかじめ定められた理想的な信号の信号レベルとなるような信号レベルの検出信号を特定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の液面検出装置。
  4. 前記検出用電極とは異なる位置に設けられた一対の電極からなり、該電極それぞれの全体が液体中に常時浸漬される基準用電極を備え、
    前記信号入力手段は、前記検出用電極および前記基準用電極それぞれに前記検出信号を入力して、
    前記液面検出手段は、前記検出信号の入力された前記検出用電極および前記基準用電極につき、これら電極を通過した通過信号の信号レベルそれぞれから、前記検出用電極において液体中に浸漬している電極の割合を検出し、該検出結果に基づいて、その液体の液面レベルを特定する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液面検出装置。
  5. 前記基準用電極は、前記特定用電極を兼ねる
    ことを特徴とする請求項4に記載の液面検出装置。
  6. 前記検出用電極および前記特定用電極それぞれは、同一の平面上に形成された一対の平板状をなした電極により構成されている
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の液面検出装置。
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