JP2008101292A - 日焼け防止具 - Google Patents

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Abstract

【課題】顔の略下半分から首部にかけての前面の日焼けを防止することのできる、着脱が簡単で着用感の良い日焼け防止具を提供する。
【解決手段】人間の両眼の直下ないし鼻の下半分から鎖骨の前までを覆う程度の高さhと、両耳から前の顔面を覆う程度の幅wとを有する略長方形もしくは略台形の繊維シート1と、該繊維シート1の最上部近傍の両端から上辺の延長方向に伸ばすことができるように取り付けられた偏平な紐2とを有してなり、前記繊維シート1の上辺を両耳より前の顔面に沿わせつつ、前記紐2を両耳に掛けて留め、前記繊維シート1の下部を自然に垂らして装着する日焼け防止具。
【選択図】図1

Description

本発明は、日焼け防止具に関する。
近年、いわゆる「美白ブーム」により、アウトドアスポーツ時のみならず日常生活のあらゆる場面で紫外線による肌の日焼けを防ぐことは、特に女性を中心にして重大な関心事となっている。
夏でも長袖のパーカーを着用したり、ショッピングや自動車の運転時に肘まである手袋を着用しているのは普通に見られる光景であり、そのように胴体や手、腕などは衣料で覆うのが簡単であるが、顔面周辺については同じようにはできない。日焼け防止用の化粧品がよく使われているが、それだけでは必ずしも効果が十分ではなく、日焼け以外に該化粧品の使用が原因で肌荒れ等が生じることもある。また、化粧品は汗で流れたりすることもあってこまめに塗り直さねばならず、消耗品であって高価でもある。
額から眼のあたりまでは、帽子もしくはサンバイザーおよびサングラスを併用することで対策ができる。しかし、目の下から顎、首の前面部分にかけては、普通のマスクは適さず、なかなか良い対策が無い。当該部分をすっぽりと衣料で覆えば、確かに日焼けは防止できようが、息苦しく感じられ、話したり飲食したりする必要時に着脱が面倒であり、また、ファッションが損なわれる。
顔や首部の日焼けを防止する目的で、これまでにも種々の日焼け防止具が提案されている。例えば特許文献1には、顔面や首部への直射日光を防止する目的で、頭部に固定されるベルトの中央位置から斜め下方に舌状のマスク体が延長配設されたフェースマスクが開示されている。しかし、このタイプのものでは、顔面の上半分の日焼けは防止できても、下半分や首部については特に下方からの反射光を防止できず、また、水平方向以上の視界が遮られてしまうという問題がある。
また、例えば特許文献2および特許文献3には、目、口部分に穴が空けられたサン・マスクないしフェイスマスクが開示されている。しかし、このタイプのものでは、顎や首部は露出したままであり、また、目や口の位置は個人差が大きいので、種々のサイズを用意しなければ穴の位置合わせに支障をきたし、位置合わせが容易なように穴を大きくすれば露出部分が増すという問題がある。また、目の保護や視力矯正のためにサングラスその他の眼鏡を使用する場合には、該マスクの着脱が面倒になるという問題もある。
特開2000−336515公報(特許請求の範囲、段落[0008]等) 特開2002−95761公報(要約) 実用新案登録公報第3089339号(要約)
上記の状況に鑑み、本発明は、顔の略下半分から首部にかけての前面の日焼けを防止することのできる、着脱が簡単で着用感の良い日焼け防止具を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、
[1] 人間の両眼の直下ないし鼻の下半分から鎖骨の前までを覆う程度の高さと、両耳から前の顔面を覆う程度の幅とを有する略長方形もしくは略台形の繊維シートと、該繊維シートの最上部近傍の両端から上辺の延長方向に伸ばすことができるように取り付けられた偏平な紐とを有してなり、前記繊維シートの上辺を両耳より前の顔面に沿わせつつ、前記紐を両耳に掛けて留め、前記繊維シートの下部を自然に垂らして装着する日焼け防止具、
[2] 前記繊維シートの上部の少なくとも両端近傍において前記紐を挿通する筒ないし袋が形成されており、前記紐は、前記繊維シートの幅方向端部よりも内側で繊維シートに接合され、該接合箇所と端部との間で繊維シートの上辺を縮めることができる前項[1]に記載の日焼け防止具、
[3] 前記繊維シートの上辺中央部から前記接合箇所近傍との間にかけて紐が存在しない前項[2]に記載の日焼け防止具、および
[4] 前記繊維シートが紫外線防止剤を含有する前項[1]〜[3]のいずれかに記載の日焼け防止具
に関する。
本発明の日焼け防止具は、簡単な構造で顔のほぼ下半分から首にかけての前面及びその周辺を広く覆って効果的に日焼けを防止することができ、着脱、携帯が容易であり、ファッション性にも優れている。また、上部を顔面に沿わせて着用されることにより、下部は自然に垂らすだけでも全体が軽く湾曲するため、風等によりまくれ上がるのが防止される。また、下部が自然に垂らされていることにより着用感が軽く良好であり、蒸れたりすることも無く、会話にも支障が無く、下部を手でつまみ上げるだけで飲食もできる。
以下本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の日焼け防止具の一例について、着用されていない状態での基本構造を示す正面図である。繊維シート1は、本発明の日焼け防止具の本体部を構成し、日焼けを防止する機能を担う。繊維シート1の高さhは、人間の両眼の直下ないし鼻半分から鎖骨の前までを覆うことができる程度の寸法とする。hの寸法が長すぎると邪魔になり、短かすぎると首部の日焼け防止が十分にできない。hの寸法としては、個人差もあるが、概ね19〜25cm程度が一般的である。
繊維シート1の幅wは、両耳より前の顔面を覆うことができる程度の寸法とする。wの寸法が長すぎると着用感が悪くなり、短かすぎると側部(耳に近い部分)の日焼け防止ができず、また、風などにより不意にまくれ上がるおそれが高くなる。wの寸法としては、個人差もあるが、概ね22〜32cm程度が一般的である。
図1では繊維シート1の形状は長方形で示されているが、本発明の目的を損なわない範囲での変形は可能であり、例えば台形であってもよい。
繊維シートの種類としては、特に限定されず、織編物、不織布等を用いることができるが、織物が好ましい。繊維シートの目付けは、日焼け防止効果や通気性を考慮して適宜設定すればよい。繊維シートには、紫外線を反射もしくは吸収する紫外線防止剤(例えば酸化チタン)を含有させることが好ましい。例えばUVカット素材として公知の「サラクール(登録商標)」(ユニチカファイバー株式会社製)や「エスモ(登録商標)」(株式会社クラレ製)等に相当する素材を繊維シートに使用してもよい。
繊維シートの色としては、特に限定されるものではなく、日焼け防止効果やファッション性等を考慮して適宜選択すればよい。例えば、日焼け防止効果を重視して黒色とする、清潔感のある白にする、目立たないように肌色にする等の選択がある。また、積極的なファッション性を持たせるために、繊維シートにプリントや刺繍を施してもよい。
図1に例示される如く、繊維シート1の左右には紐2が、繊維シート1の最上部近傍の両端から上辺の延長方向に伸ばすことができるように取り付けられている。繊維シート1への紐2の取り付け方法としては、縫い付けにより接合する方法が好ましく採用されるが、それに限定されず、また、例えば繊維シート1をその上辺に沿って袋状に形成し、その中に紐2を挿通かつ貫通させるだけで繊維シート1に接合しない方法を採用してもよい。
紐2としては、繊維で構成された紐が通常用いられ、繊維で編まれた紐が好ましい。素材にゴム糸や弾性繊維等を用いることにより、伸縮性の紐とすることもできる。
紐2は、偏平な断面を有することが好ましい。偏平であることにより、着用時に紐に当たる肌の部分が痛くなったり、紐の跡が付いたりすることが少ないからであり、結んだり解いたりすることもしやすいからである。偏平な紐の幅としては、3〜8mm程度が好適であり、4〜6mm程度がより好適である。
紐2は、それぞれ左右の耳に掛けて留められるものであり、その目的に応じた長さを有する。左右の耳に掛けた紐2を留める方法としては、後頭部で左右の紐を蝶結び等により結ぶ方法が簡便であるが、紐2に面ファスナーやフックを付属させて左右の紐を結合させてもよく、バックルを利用して衣服のベルトの如き構造としてもよい。また、左右の紐を結合させることなく、それぞれの紐の先端にフック、リング等を設けて左右それぞれの耳の後ろで留めてもよく、特に限定されるものではない。さらに言えば、左右の紐が予めつながっている状態、すなわち繊維シートの一方の端部から出て他方の端部まで連続する1本の紐であってもよく、この場合、例えばゴムひものような伸縮性の紐を用いるか、あるいはつながった紐の長さを調節する器具を備えることにより、紐が緩まないようにして留めることができる。
本発明の日焼け防止具の好ましい例においては、繊維シート1の幅wについて、その上辺を装着時に容易に調節可能な構造とすることができる。図2には、そのような好ましい一例における端部周辺の構造を示す。すなわち繊維シート1の上部の少なくとも両端近傍において筒ないし袋3を形成し、そこに紐2を挿通したうえで、繊維シート1の幅方向の端部より内側の箇所4で縫い付け等により紐2を繊維シート1に接合する。このような構造としたとき、紐2を固定した状態で上記端部を接合箇所4の方向へスライドさせることができるのは容易に理解されよう。したがって、接合箇所4と端部との間で繊維シート1の上辺を縮めることができる。なお、上記の筒ないし袋3としては、繊維シートを上辺で少し折り返して縫製することにより容易に形成できるが、その方法に限定されるものではない。
上記の、繊維シートの上辺を縮めることができる構造の日焼け防止具においては、装着時において両耳より前のできるだけ広い部分を繊維シートが覆うよう、顔の幅に合わせて繊維シート上辺の端部の位置を調節することができる。このとき、繊維シート上辺において左右の接合箇所の間にある中央部は、縮められたりすることなく、ぴったりと顔面に沿わせることができる。一方の端部において調節可能な幅に概ね相当する、端部と接合部4との間の長さとしては、概ね2〜5cm程度が好適である。
本発明の日焼け防止具において、紐2は、繊維シート1の幅方向の中央部において存在しないことが好ましい。詳細には、上記の繊維シートの上辺を縮めることができる構造の日焼け防止具の場合であれば、上辺中央部から前記接合箇所4近傍との間にかけて紐が存在しないことが好ましい。より具体的には、中央部の幅14〜26cm程度の範囲において紐2が存在しないことが好ましい。
上記のように中央部に紐2が存在しないことにより、着用感が良くなり、着用者の視界において紐2が邪魔になるおそれもないので好ましい。
図3は、本発明の日焼け防止具の一例を装着しての使用状態を前方より見た図であり、図4は同じく側方より見た図である。これらの図が示すように、日焼け防止具は、その繊維シートの上辺1aを両眼の下で顔面に沿わせるように左右の紐2を引っ張りながらそれぞれ耳に掛け、例えば図4では後頭部で紐を結んで留める。そして、繊維シート1の下部が自然に垂らされることにより、繊維シート1の下部は鎖骨の高さ程度にまで達し、しかも繊維シート1は図4に示されるように側方にまで回り込むので、両眼の下ないし鼻の下半分あたりから首部の高さまでの、広い範囲を覆うことができる。これにより、夏場に襟元が比較的大きく開いた衣服を着用する場合でも、効果的に日焼け防止ができる。
また、この状態を上から見た場合を想定すれば容易に理解できるように、繊維シート1全体が顔面側に湾曲する状態となるので、風などによりまくれ上がるおそれが少ない。
なお、本発明の日焼け防止具で覆われていない、上辺1aよりも上の部分の顔面については、図3および図4には示していないが、つば付きの帽子やサングラスを使用すればよい。また、必要に応じて、首の後ろ側等の背面部分についても、他の日焼け防止用グッズを適宜併用すればよい。
日焼け防止具の正面図である。 日焼け防止具の一部の拡大正面図である。 日焼け防止具の使用状態を使用者の前方より見た図である。 日焼け防止具の使用状態を使用者の側方より見た図である。
符号の説明
1 繊維シート
1a 繊維シートの上辺
2 紐
3 袋
4 接合箇所

Claims (4)

  1. 人間の両眼の直下ないし鼻の下半分から鎖骨の前までを覆う程度の高さと、両耳から前の顔面を覆う程度の幅とを有する略長方形もしくは略台形の繊維シートと、該繊維シートの最上部近傍の両端から上辺の延長方向に伸ばすことができるように取り付けられた偏平な紐とを有してなり、前記繊維シートの上辺を両耳より前の顔面に沿わせつつ、前記紐を両耳に掛けて留め、前記繊維シートの下部を自然に垂らして装着する日焼け防止具。
  2. 前記繊維シートの上部の少なくとも両端近傍において前記紐を挿通する筒ないし袋が形成されており、前記紐は、前記繊維シートの幅方向端部よりも内側で繊維シートに接合され、該接合箇所と端部との間で繊維シートの上辺を縮めることができる請求項1に記載の日焼け防止具。
  3. 前記繊維シートの上辺中央部から前記接合箇所近傍との間にかけて紐が存在しない請求項2に記載の日焼け防止具。
  4. 前記繊維シートが紫外線防止剤を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の日焼け防止具。
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