JP2008101217A - 潤滑油組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】改善された粘性、特に低温での粘性と剪断安定性を与える燃料油組成物を提供すること。
【解決手段】アモルファス又は半結晶性エチレンα-オレフィンコポリマーである第1ポリマー及びそのアームがジエン及び必要によりビニル芳香族炭化水素モノマーから誘導される星型ポリマーである第2ポリマーを含む潤滑油組成物及び粘度指数(VI)向上剤濃厚物であって、星型ポリマーが約1〜約35%(30サイクル)の剪断安定度指数(SSI)を有する、潤滑油組成物及び粘度指数(VI)向上剤濃厚物。
【選択図】なし

Description

本発明はブレンドされた粘度指数向上剤組成物と配合される潤滑油組成物に関するものである。より詳細には、本発明は、多割合の潤滑粘度の油と粘度指数向上剤組成物とを含む潤滑油組成物に関するものであり、粘度指数向上剤組成物は少なくとも2つのポリマー粘度指数向上剤を含み、前記潤滑油組成物は、同時に改善された粘性、特に低温での粘性と剪断安定性を与える。
クランクケースエンジンオイルで用いる潤滑油組成物は、過半量の基油と少量の添加剤とを含み、この添加剤は潤滑油の性能を改善し、耐用年数を延ばす。クランクケース潤滑油組成物は、従来ポリマー成分を含み、このポリマー成分はエンジンオイルの粘性を改善するために、すなわちSAE 5W-30、10W-30、10W-40及び10W-50のようなマルチグレード・オイルを提供するために使用される。これらの粘性向上材料は、一般には粘度指数(VI)向上剤と呼ばれ、より低い温度(典型的には、-10〜-35℃)で高い剪断速度粘度を過剰に増加させることなく、より高い温度(典型的には、100℃より高い)で潤滑油配合物の粘度を増加させることができる。これらの油溶性ポリマーは、一般的に基油及び他の成分と比較して分子量が大きい(>100,000 Mn)。潤滑油組成物用粘度指数向上剤として使用するのに適したポリマーのよく知られた種類には、エチレンα-オレフィンコポリマー、ポリメタクリレート、ビニル芳香族部分と水素化ポリジエン部分を有するジブロックコポリマー、及び星型コポリマー及び水素化イソプレン線状及び星型ポリマーが含まれる。
潤滑油組成物用粘度指数向上剤は、有利には比較的少量で使用される場合により高い温度で潤滑油組成物の粘度を増加させ(高い増粘効果(TE)を有する)、低温エンジン始動に対する潤滑油の抵抗力を下げ(「CCS」特性によって測定される)、使用時の分子量の機械的な分解及び低下に対して抵抗力を有する(低い剪断安定度指数(SSI)を有する)。また、粘度指数向上剤ポリマーは、粘度指数向上剤ポリマーが油中に希釈される濃厚物として潤滑油ブレンダーにしばしば供給され、この濃厚物は次いでより多い量の油にブレンドされて所望の潤滑油生成物を与え、粘度指数向上剤ポリマーが比較的多量に、濃厚物が過剰に高い動粘度を有することなく、濃厚物にブレンドできることがさらに好ましい。いくつかのポリマーは上記特性の一部で優れているが、他の1つ以上で不十分である。
アモルファスオレフィンコポリマー(OCP)はVI向上剤の1つのクラスである。通常、OCPはエチレンモノマーとプロピレンモノマーとのコポリマーであり(EPM)、必要によりジエンモノマーとのコポリマー(EPDM)であってもよい。アモルファスOCPは結晶性が非常に低いか、又は結晶性を持たず、ベースストック及び流動点降下剤の選択の影響を相対的に受け難い。しかしながら、アモルファスOCPは、所定の剪断安定度指数(30サイクルSSI)の油に相対的に小さい増粘効果(TE)を与える。
半結晶性OCPは、所定のSSIの油のTEを改善するが、そのようなコポリマーの結晶性は、分子間相互作用及び分子内相互作用の両方を生じ、ネットワーク形成をもたらす。そのようなネットワークの形成は、室温であっても、コポリマー濃厚物の取り扱いが難しくなる原因となり、そのようなコポリマーとベースストックとの相互作用は、高MRV粘度及び走査ブルックフィールドゲル化指数値のような低温粘性の低下をもたらす。
星型ポリマーはVI向上剤の第3のクラスである。星型ポリマーのアームは、ジエンから誘導され、必要によりビニル芳香族炭化水素モノマーから誘導される。星型ポリマーは、半結晶性OCPに対して改善されたTE及びSSI(30サイクル)を与える。しかしながら、SSIを測定するために使用される試験のサイクル数を長くする場合(90サイクル剪断安定度試験(ASTM D7109)は2004年に承認された。)、星型ポリマー含有溶液の動粘度(kv100)は減少し続け、OCP含有溶液のkv100は漸近値に近くなる(Shear Stability Index of Viscosity Modifiers - Effect of Polymer Architecture, presented by Huang et al. at the 8th Annual Fuels and Lubes Asian Conference and Exhibition, Singapore, 2002を参照)。
星型ポリマーの濃厚化全体の効率が高く、濃厚物のハンドリング特性がよく、同時にアモルファス又は半結晶性OCPの低温粘性及び広範な剪断安定性能を与える潤滑油組成物を提供できることが好都合である。
国際公開第96/17041号パンフレット(1996年6月6日)には、星型分枝スチレン-イソプレンポリマーとエチレンα-オレフィンコポリマーのある特定のブレンドが開示されている。この刊行物には、星型分枝スチレン-イソプレンポリマーの寸法安定性を向上させるのに有効である量のエチレンα-オレフィンコポリマーを星型分枝スチレン-イソプレンポリマーに添加して、星型分枝ポリマーが安定なソリッドベイル(solid bale)として形成できることを記載する。
米国特許第4,194,057号明細書(1980年3月18日)には、ある種の相対的に小さい分子量のビニル芳香族/共役ジエンジブロックコポリマーとエチレンα-オレフィンコポリマーの組合せを含む粘度指数向上剤組成物が開示されている。この特許には、油に相対的に溶けにくく、エチレンα-オレフィンコポリマーとブレンドすることにより溶解性を向上させ、かつ、ポリマー濃厚物の形成を可能にする特定の種のビニル芳香族/共役ジエンジブロックコポリマーが記載されている。
国際公開第2004/087849号パンフレット(2004年10月14日)には、高いエチレン含量を有するエチレンα-オレフィンコポリマーの選ばれた種とビニル芳香族/ジエンジブロックコポリマーとのある特定の比率のブレンドを含む粘度指数向上剤組成物が開示され、優れた低温特性及び耐久性を与えることが記載さている。
国際公開第96/17041号パンフレット 米国特許第4194057号明細書 国際公開第2004/087849号パンフレット
本発明の第1の態様によれば、過半量の潤滑粘度の油及び粘度指数(VI)向上剤組成物を含む潤滑油組成物であって、粘度指数(VI)向上剤組成物が第1ポリマー及び第2ポリマーを含み、第1ポリマーが66質量%以下のエチレンから誘導されるユニットを含むアモルファス又は半結晶性エチレンα-オレフィンコポリマーであり、第2ポリマーが星型ポリマーを含み、その星型ポリマーのアームがジエンから誘導され、さらに前記アームはビニル芳香族炭化水素モノマーから誘導されてもよく、星型ポリマーが約1〜約35%(30サイクル)の剪断安定度指数(SSI)を有する、潤滑油組成物が提供される。
本発明の第2の態様によれば、第1ポリマー及び第2ポリマーが約80:20〜約20:80の質量%比で存在する、第1の態様の潤滑油組成物が提供される。
本発明の第3の態様によれば、さらに数平均分子量(Mn)が約1500よりも大きいポリアルケンから誘導される窒素含有分散剤を含む第1又は第2の態様の潤滑油組成物が提供される。
本発明の第4の態様によれば、潤滑油組成物の基油が少なくとも約80%の飽和物質含量を有し、前記潤滑油組成物が約0.4質量%未満の硫黄、約0.12質量%未満のリン及び約1.2質量%未満の硫酸塩灰分を含む、第1、第2又は第3の態様の潤滑油組成物が提供される。
本発明の第5の態様によれば、希釈油;結晶化度が約1.0%未満であるアモルファスエチレンα-オレフィンコポリマーである第1ポリマー;及び星型ポリマーを含む第2ポリマーであって、その星型ポリマーのアームがジエンから誘導され、さらに前記アームはビニル芳香族炭化水素モノマーから誘導されてもよい第2ポリマーを含むVI向上剤濃厚物であって、星型ポリマーは剪断安定度指数(SSI)が約1〜約35%(30サイクル)であり、前記濃厚物(少なくとも第1ポリマー及び第2ポリマーを含む)中のポリマーの合計量が、前記濃厚物の合計質量を基準として、少なくとも5質量%である、VI向上剤濃厚物が提供される。
本発明のその他の、及びさらなる目的、利点及び構成は以下の詳細な説明を参照して理解されるであろう。
本発明の実施に有用であるエチレン-α-オレフィンコポリマー(OCP)としては、エチレンモノマーと少なくとも1つの他のα-オレフィンモノマーから合成されるアモルファスOCPが挙げられる。本発明に有用であるOCPのエチレンから誘導されるOCPの平均質量%(以下、「エチレン含有量」という。)は、約20質量%程度であってもよく、好ましくは約25質量%以上であり、より好ましくは約30質量%以上である。最大エチレン含有量は約66質量%であってもよい。好ましくは、OCPのエチレン含有量は約25〜55質量%であり、より好ましくは約35〜55質量%である。
エチレン含有量は、35質量%〜85質量%のエチレンを含むエチレン-プロピレンコポリマーについてASTM-D3900によって測定できる。85質量%よりも多い場合、ASTM-D2238を使用してメチル基濃度を得ることができ、メチル基濃度は、エチレン-プロピレンコポリマーについて明白な様式でエチレンの割合に関連している。プロピレン以外のコモノマーを使用する場合、広い範囲のエチレン含有量をカバーするASTM試験はない。しかしながら、プロトン及び炭素-13核磁気共鳴分光学を使用して、そのようなポリマーの組成を決定することができる。与えられた元素のすべての原子核がスペクトルに等しく寄与するように操作した場合、校正を必要としない絶対的な技術がある。エチレン-プロピレンコポリマーについての、及びあらゆるエチレン-プロピレンコポリマーについてのASTM試験によってカバーされないエチレン含有量範囲について、前述の核磁気共鳴法も使用できる。
「結晶化度」は以下のように定義される:
結晶化度(%)=((コ)ポリマーの融解熱(J/g))/292J/g×100;
ここで、融解熱はDSCによって決定され、292J/gはポリエチレンの融解熱である(SAE Paper No. 971696; “Evaluation of Polyolefin Elastomers Produced by Constrained Geometry Chemistry as Viscosity Modifiers for Engine Oil”, McGirk et al. (1997)参照)。
上述のように、エチレン-α-オレフィンコポリマーは、エチレンと少なくとも1つの他のα-オレフィンを含む。「他の」α-オレフィンとしては、典型的には3〜18個の炭素原子を含むもの、例えばプロピレン、ブテン-1、ペンテン-1などが挙げられる。好ましくは、特に経済的理由から、3〜6個の炭素原子を有するα-オレフィンである。最も好ましいOCPはエチレン及びプロピレンを含むものである。
当業者によく知られているように、エチレンとプロピレンのような高級α-オレフィンとのコポリマーは、必要に応じて他の重合可能なモノマーを含んでもよい。これらの他のモノマーとしては、以下の非制限的例のような非共役ジエンが典型的な例である。
a.直鎖非環式ジエン、例えば1,4-ヘキサジエン、1,6-オクタジエン、
b.分枝鎖非環式ジエン、例えば5-メチル-1,4-ヘキサジエン、3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン、3,7-ジメチル-1,7-オクタジエン及びジヒドロ-ミセン(dihydro-mycene)とジヒドロオシネン(dihydroocinene)との混合異性体、
c.単環脂環式ジエン、例えば1,4-シクロヘキサジエン、1,5-シクロオクタジエン及び1,5-シクロドデカジエン、及び
d.多環脂環式縮合及び架橋環ジエン、例えばテトラヒドロインデン;メチルテトラヒドロインデン;ジシクロペンタジエン;ビシクロ-(2,2,1)-ヘプタ-2,5-ジエン;アルケニル、アルキリデン、シクロアルケニル及びシクロアルキリデンノルボルネン、例えば5-メチレン-2-ノルボルネン(MNB)、5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)、5-プロピレン-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、5-(4-シクロペンテニル)-2-ノルボルネン;5-シクロヘキシリデン-2-ノルボルネン。
これらのコポリマーを調製するために典型的に使用される非共役ジエンのうち、ひずんだ環(strained ring)に少なくとも1つの2重結合を含むジエンが好ましい。最も好ましいジエンは5-エチリデン-2-ノルボルネン(ENB)である。存在する場合、コポリマー中のジエンの量(重量ベースで)は0%よりも多く約20%以下であり、好ましくは0%よりも多く約15%以下であり、最も好ましくは0%よりも多く約10%以下である。本発明の実施で有用なOCP VI向上剤は、好ましくは2%未満のジエンユニットを含むエチレン-プロピレンコポリマーである。
数平均分子量(Mn)が約2000程度であるエチレンコポリマーは、油性組成物の粘度特性に影響するために、本発明に従って有用なOCPの分子量は、広い範囲にわたって変えることができる。好ましい最小Mnは約10000であり、最も好ましい最小値は約20000である。最大Mnは約12000000程度であってもよく、好ましい最大値は約1000000であり、最も好ましい最大値は約750000である。本発明で有用なOCPの数平均分子量の特に好ましい範囲は、約15000〜約500000であり、好ましくは約20000〜約250000であり、より好ましくは約25000〜約150000である。本明細書で使用される「数平均分子量」という用語は、ポリスチレン標準でゲル透過クロマトグラフィー(「GPC」)によって測定される数平均重量を意味する。
有用なOCPとしては、バルク、懸濁液、溶液又は乳濁液で調製されるものが挙げられる。よく知られているように、炭化水素ポリマーを生成するためのモノマーの重合は、フリーラジカル、カチオン及びアニオン重合開始剤又は重合触媒、例えばチーグラー-ナッタ及びメタロセンタイプ(「シングルサイト」とも呼ばれる。)触媒に用いられる遷移金属触媒を用いて行ってもよい。
「増粘効果(thickening efficiency)」(「TE」)は、単位質量当たりの油を濃くするポリマーの能力を表し、以下のように定義される。
Figure 2008101217
(式中、cはポリマー濃度(溶液100グラム当たりのポリマーのグラム数)であり、kv油+ポリマーは参照油におけるポリマーの動粘度であり、kvは参照油の動粘度である。
「剪断安定度指数」(「SST」)は、クランクケース潤滑油においてV.I.向上剤として使用されるポリマーの増粘力を使用している間維持する能力を評価し、SSIはポリマーの使用条件下での劣化に対する抵抗力を示す。SSIが高ければ高いほど、ポリマーの安定性は悪い。すなわち、感受性が高く、劣化する。SSIはポリマー誘導粘度損失の割合として定義され、以下のように計算される。
Figure 2008101217
(式中、kv劣化前は劣化前のポリマー含有溶液の動粘度であり、kv劣化後は劣化後のポリマー含有溶液の動粘度である。SSIはASTM D6278-98を用いて従来法により測定される(クルト-オルバン(KO)又はDINベンチ試験として知られる)。試験の下でポリマーは適した基油(例えば、溶媒抽出された150ニュートラル)に溶解され、100℃で9〜15センチストークスの相対粘度となり、得られる流体はASTM D6278-98プロトコルで特定される試験装置によって30サイクル汲み出される。上述のように、90サイクル剪断安定度試験(ASTM D7109)は2004年に承認された。
「粘性損失」は、配合された潤滑剤におけるV.Iポリマーの、使用時に濃厚化力を維持する能力を意味し、以下のように定義される:
粘性損失(%)=kv劣化前−kv劣化後/kv劣化前×100
「コールド・クランキング・シミュレータ」(「CCS」)は、クランクケース潤滑油のコールド・クランキング特性の測定値であり、ASTM D5293-92に記載される方法を用いて従来法で決定される。
好ましくは、本発明のOCPのSSI(30サイクル)は、約15〜約60%であり、好ましくは約20〜約55%であり、より好ましくは約25〜約50%である。好ましくは、本発明のOCPは、約1.5〜約4.0、好ましくは約1.6〜約3.3、より好ましくは約1.7〜約3.0のTEを有する。
1つの好ましい実施態様では、本発明のOCP VI向上剤は、約20〜約55%のSSI(30サイクル)を有するアモルファスエチレン-プロピレンコポリマー又はコポリマーブレンドである。より好ましくは、前記OCP VI向上剤は、チーグラー-ナッタ触媒により製造され、約40〜約55質量%のエチレンを含むか、又はシングルサイト(メタロセン)触媒により製造され、約35〜約55質量%のエチレンを含む。
本発明の実施に有用な星型(又は放射状)ポリマー又はコポリマーは、ジエンから誘導される複数のアームを有し、ビニル芳香族炭化水素モノマーから誘導されるアームを有してもよく、約1〜約35%(30サイクル)の剪断安定度指数(SSI)をもつ。ジエン、すなわちジオレフィンは、2つの2重結合を含み、一般に1,3関係の共役に位置する。2つよりも多くの2重結合を含むオレフィンは、しばしばポリエンと呼ばれ、本明細書で使用される「ジエン」の定義に含まれるものとする。有用なジエンとしては、4〜約12個の炭素原子を含むもの、例えば1,3-ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、メチルペンタジエン、フェニルブタジエン、3,4-ジメチル-1,3-ヘキサジエン、4,5-ジエチル-1,3-オクタジエンが挙げられ、1,3-ブタジエン及びイソプレン並びにその混合物が好ましい。本発明のコポリマーの前駆物質として使用してもよい好ましいイソプレンモノマーは、1,4-又は3,4-配置ユニットの何れか、及びその混合物としてポリマーに組み込まれる。好ましくは、過半数の、例えば約60重量%よりも多い、より好ましくは約80重量%よりも多い、例えば約80〜100重量%、最も好ましくは約90重量%よりも多い、例えば約93〜100重量%のイソプレンは、1,4-ユニットとしてポリマーに組み込まれる。本発明のコポリマーの前駆物質として使用してもよい好ましいブタジエンモノマーは、1,2-又は1,4-配置ユニットとしてポリマーに組み込まれる。好ましくは、少なくとも約70重量%、例えば少なくとも約75重量%、より好ましくは少なくとも約80重量%、例えば少なくとも約85重量%、最も好ましくは少なくとも約90重量%、例えば95〜100重量%のブタジエンは、1,4-ユニットとしてポリマーに組み込まれる。
有用なビニル芳香族炭化水素モノマーとしては、8〜約16個の炭素原子を含むもの、例えばアリール置換スチレン、アルコキシ置換スチレン、ビニルナフタレン、アルキル置換ビニルナフタレンなどが挙げられる。ジエン(すなわちジオレフィン)は、一般に1,3位の関係で共役して配置される2つの2重結合を含む。また、2つよりも多くの2重結合を含むオレフィン(しばしば、ポリエンと呼ばれる。)は、本明細書において使用される「ジエン」の定義に含まれるとみなされる。有用なジエンとしては、4〜約12個の炭素原子を含むもの、例えば1,3-ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、メチルペンタジエン、フェニルブタジエン、3,4-ジメチル-1,3-ヘキサジエン、4,5-ジエチル-1,3-オクタジエンが挙げられ、1,3-ブタジエン及びイソプレンが好ましい。
星型ポリマーのアームは、ジエンのホモポリマー、例えばポリイソプレン、2又はそれよりも多いジエンのコポリマー;例えばイソプレン-ブタジエンコポリマー;又はジエンと別のモノマーのコポリマー、例えばイソプレン-スチレンコポリマーであってもよい。
星型ポリマーのアームは、また下記一般式で表されるもののようなブロックコポリマーであってもよい:
z−(B−A)y−Bx
(式中、
Aは主に(predominantly)ビニル芳香族炭化水素モノマーから誘導されるポリマーブロックであり、
Bは主に共役ジエンモノマーから誘導されるポリマーブロックであり、
x及びzは、独立して0又は1に等しい数であり、
yは1〜約15の整数である。)
星型ポリマーのアームは、また下記一般式で表されるもののようなテーパー(tapered)線状ブロックコポリマーであってもよい:
A−A/B−B
(式中、
Aは主にビニル芳香族炭化水素モノマーから誘導されるポリマーブロックであり、
Bは主に共役ジオレフィンモノマーから誘導されるポリマーブロックであり、
A/Bはビニル芳香族炭化水素モノマー及び共役ジオレフィンモノマーの両方から誘導されるテーパー部分(tapered segment)である。)
ポリマーブロック組成と関連して本明細書で使用される「主に(predominantly)」は、ポリマーブロックがそのブロックの少なくとも85重量%の量で存在する点で、特定されるモノマー又はモノマータイプが主成分であることを意味する。
好ましくは、星型ポリマーのアームは、リビングポリマーを形成するアニオン重合により形成される。アニオン重合は、狭い分子量分布(Mw/Mn)、例えば約1.2未満の分子量分布を持つコポリマーを提供することが分かった。
よく知られているように、例えば米国特許第4,116,917号明細書に記載されているように、リビングポリマーは、アニオン開始剤としてアルカリ金属又はアルカリ金属炭化水素、例えばナトリウムナフタレンの存在下で共役ジエンモノマーの混合物のアニオン性溶液重合によって調製されてもよい。好ましい開始剤は、リチウム又はモノリチウム炭化水素である。適したリチウム炭化水素としては、不飽和化合物、例えばアリルリチウム、メタリルリチウム;芳香族化合物、例えばフェニルリチウム、トリルリチウム、キシリルリチウム及びナフチルリチウム、特にアルキルリチウム、例えばメチルリチウム、エチルリチウム、プロピルリチウム、ブチルリチウム、アミルリチウム、ヘキシルリチウム、2-エチルヘキシルリチウム及びn-ヘキサデシルリチウムなどが挙げられる。第2級ブチルリチウムは好ましい開始剤である。開始剤は2又はそれよりも多いステージで重合混合物に添加してもよく、追加のモノマーと一緒に添加してもよい。リビングポリマーはオレフィンにより不飽和である。
リビングポリマーを形成する溶媒は、不活性液体溶媒、例えば炭化水素、例えば脂肪族炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、2-エチルヘキサン、ノナン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、又は芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、ジエチルベンゼン、プロピルベンゼンである。シクロヘキサンが好ましい。炭化水素の混合物、例えば潤滑油もまた使用できる。
重合を行う温度は、広い範囲で、例えば約-50〜約150℃、好ましくは約20〜約80℃の範囲で変えることができる。前記反応は、好適には不活性雰囲気中で、例えば窒素雰囲気中で行われ、必要により例えば約0.5〜約10バールの圧力下で行ってもよい。
リビングポリマーを調製するために使用される開始剤の濃度もまた、広い範囲で変えることができ、リビングポリマーの所望の分子量によって決定される。
星型ポリマーを形成するために、前述の方法により形成されるリビングポリマーを、追加の反応工程でポリアルケニルカップリング剤と反応させる。星型ポリマーを形成することができるポリアルケニルカップリング剤は、長年にわたり知られており、例えば米国特許第3,985,830号明細書に記載されている。ポリアルケニルカップリング剤は、一般に少なくとも2つの非共役アルケニル基をもつ化合物である。そのような基は、通常同じ、又は異なる電子求引性部分、例えば芳香核と結合している。そのような化合物は、少なくともアルケニル基に異なるリビングポリマーと独立して反応できる部分を有し、この点で従来の共役ジエンの重合可能なモノマー、例えばブタジエン、イソプレンなどと異なっている。純粋な、又は工業銘柄のポリアルケニルカップリング剤を使用してもよい。そのような化合物は脂肪族、芳香族又は複素環であってもよい。脂肪族化合物の例としては、ポリビニル及びポリアリルアセチレン、ジアセチレン、ホスファート及びホスファート、並びにジメタクリラート、例えばエチレンジメチルアクリラートなどが挙げられる。適した複素環化合物の例としては、ジビニルピリジン及びジビニルチオフェンなどが挙げられる。
好ましいカップリング剤は、ポリアルケニル芳香族化合物であり、最も好ましくはポリビニル芳香族化合物である。そのような化合物の例としては、芳香族化合物、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、アントラセン、ナフタレン及びジュレンなどが挙げられ、少なくとも2つのアルケニル基で置換されており、好ましくは直接結合されている。具体的な例としては、ポリビニルベンゼン、例えばジビニル、トリビニル及びテトラビニルベンゼン;ジビニル、トリビニル及びテトラビニルオルト-、メタ-及びパラ-キシレン、ジビニルナフタレン、ジビニルエチルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソブテニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、及びジイソプロペニルビフェニルなどが挙げられる。好ましい芳香族化合物は、式A-(CH=CH2)x(式中、Aは置換されていてもよい芳香核であり、xは2以上の整数である)によって表されるものである。ジビニルベンゼン、特にメタ-ジビニルベンゼンは、最も好ましい芳香族化合物である。純粋な、又は工業銘柄のジビニルベンゼン(他のモノマー、例えばスチレン及びエチルスチレンを含む)を使用してもよい。カップリング剤を少量の追加のモノマー(核のサイズを増大する、例えばスチレン又はアルキルスチレン)と混合して使用してもよい。そのような場合に、前記核は、ポリ(ジアルケニルカップリング剤/モノアルケニル芳香族化合物)核、たとえばポリ(ジビニルベンゼン/モノアルケニル芳香族化合物)核として記載してもよい。
ポリアルケニルカップリング剤は、モノマーの重合が実質的に完了した後、リビングポリマーに添加されるべきであり、すなわち前記剤は、実質的に全てのモノマーがリビングポリマーに変換された後でのみ添加されるべきである。
添加されるポリアルケニルカップリング剤の量は、広い範囲で変えることができるが、好ましくは不飽和リビングポリマー1モル当たり少なくとも0.5モルのカップリング剤が使用される。リビングポリマー1モル当たり約1〜約15モルの量が好ましく、より好ましくは約1.5〜約5モルの量である。2又はこれよりも多いステージで追加できる量は、通常リビングポリマーの少なくとも約80〜85質量%を星型ポリマーに変換するのに十分な量である。
カップリング反応は、リビング重合反応と同じ溶媒中で行うことができる。カップリング反応は、広い範囲の温度で、例えば0〜150℃、好ましくは約20〜約120℃で行うことができる。反応は、不活性雰囲気下、例えば窒素雰囲気下で、約0.5〜約10バールの圧力下で行ってもよい。
こうして形成される星型ポリマーは、濃密な中心部(dense center)又は架橋したポリ(ポリアルケニルカップリング剤)の核及び核から外に延びる実質的に線状な不飽和ポリマーのアームの数によって特徴付けられる。アームの数は、大幅に変えることができるが、典型的には約4〜25である。
得られる星型ポリマーは、次いで任意の適した手段を用いて水素化できる。例えば、銅又はモリブデン化合物などの水素化触媒を使用してもよい。貴金属を含む触媒、すなわち貴金属含有化合物を用いることもできる。好ましい水素化触媒は非貴金属を含み、すなわち鉄、コバルト、特にニッケルのような周期律表のVIII族の非貴金属含有化合物である。好ましい水素化触媒の具体的な例としては、ラネーニッケル及び珪藻土上のニッケルなどが挙げられる。特に適した水素化触媒は、金属ヒドロカルビル化合物をVIII族金属である鉄、コバルト又はニッケルのいずれか1つの有機化合物と反応させることによって得られるものであり、後者の化合物は、例えば英国特許第1,030,306号明細書に記載される酸素原子を介して金属原子と結合した少なくとも1つの有機化合物を含む。好ましくは、アルミニウムトリアルキル(例えば、アルミニウムトリエチル(Al(Et3))又はアルミニウムトリブチル)を有機酸のニッケル塩(例えば、ニッケルジイソプロピルサリチラート、ニッケルナフテナート、ニッケル2-エチルヘキサノアート、ニッケルジ-tert-ブチルベンゾアート、分子内に4〜20個の炭素原子を有するオレフィンと一酸化炭素及び水との酸触媒の存在下での反応によって得られる飽和モノカルボン酸のニッケル塩)又はニッケルエノラート又はフェノラート(例えば、ニッケルアセトニルアセトナート、ブチルアセトフェノンのニッケル塩)と反応させて得られる水素化触媒である。適した水素化触媒は当業者によく知られており、前記リストは網羅的であることを意図するものではない。
星型ポリマーの水素化は、水素化反応の再に不活性である溶媒の溶液中で好適に行われる。飽和炭化水素及び飽和炭化水素の混合物は適している。有利には、水素化溶媒は、重合が行われる溶媒と同じである。好適には、少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%の元のオレフィン不飽和が水素化される。
水素化星型ポリマーは、次いで任意の都合の良い手段、例えば溶媒を蒸発させて水素化される溶媒から固体の形態で回収してもよい。あるいは、油、例えば潤滑油を溶液に添加して、こうして形成された混合物から溶媒を取り除き、濃厚物を提供してもよい。適した濃厚物は、約3〜約25質量%、好ましくは約5〜約15質量%の水素化星型ポリマーVI向上剤を含む。
本発明の実施で有用な星型ポリマーは、約10,000〜700,000、好ましくは約30,000〜500,000の数平均分子量を有することができる。本明細書で使用する場合の「数平均分子量」という用語は、水素化に続いて、ポリスチレン標準でゲル透過クロマトグラフィー(「GPC」)によって測定される数平均重量を意味する。この方法を用いて星型ポリマーの数平均分子量を決定する場合、計算された数平均分子量は星型ポリマーの3次元構造により実際の分子量よりも小さくなることに注意することは重要である。
1つの好ましい実施態様では、本発明の星型ポリマーは、約75〜約90%のイソプレン及び約10〜約 %のブタジエンから誘導され、ブタジエンユニットの80%よりも多くは、1,4-付加生成物として組み込まれる。別の好ましい実施態様では、本発明の星型ポリマーは、約30〜約80%のブタジエンの1,2-組込み及び約20〜約70%のブタジエンの1,4-組込みから誘導されるアモルファスブタジエンユニットを含む。別の好ましい実施態様では、星型ポリマーは、イソプレン、ブタジエン又はその混合物から誘導され、さらに約5〜約35%のスチレンユニットを含む。
必要に応じて、本発明の実施で使用されるVI向上剤の1つの、又は両タイプは、VI向上剤に分散剤としての機能を与える窒素含有官能基を有してもよい。産業における1つのトレンドは、分散剤の一部又は全部に代えて、潤滑油においてそのような「多機能」VI向上剤を使用している。窒素含有官能基は、窒素又はヒドロキシル含有部分、好ましくは窒素含有部分をVI向上剤のポリマー骨格にグラフト重合させること(官能化)によって、ポリマーVI向上剤に加えることができる。窒素含有部分のポリマーへのグラフト重合方法は、当該技術分野で知られており、例えばフリーラジカル重合開始剤の存在下で、そのままで、又は溶媒の存在下で、ポリマーと窒素含有部分を接触させることなどが挙げられる。フリーラジカル重合開始剤は、フリーラジカル重合開始剤前駆体、例えば過酸化水素を剪断(押出成形機で)又は加熱することによって生成してもよい。
窒素含有グラフトモノマーの量は、ある程度、基質ポリマーの性質及びグラフトポリマーの要求される分散性のレベルに依存する。星型及び線状コポリマーに分散性を与えるために、グラフト窒素含有モノマーの量は、好ましくはグラフトポリマーの合計重量を基準として約0.4〜約2.2重量%であり、より好ましくは約0.5〜約1.8重量%であり、最も好ましくは約0.6〜約1.2重量%である。
窒素含有モノマーをポリマー骨格にグラフト重合する方法及び適した窒素含有グラフト重合モノマーは、公知であり、例えば米国特許第5,141,996号明細書、国際公開第98/13443号パンフレット及び第99/21902号パンフレット、米国特許第4,146,489号明細書、第4,292,414号明細書及び第4,506,056号明細書に記載されている。また、J Polymer Science, Part A: Polymer Chemistry, Vol. 26, 1189-1198 (1988)、J. Polymer Science, Polymer Letters, Vol. 20, 481-486 (1982) 及び J. Polymer Science, Polymer Letters, Vol. 21, 23-30 (1983)(すべて Gaylord 及び Mehta)及び Gaylord、Mehta 及び Mehta の Degradation and Cross-linking of Ethylene-Propylene Copolymer Rubber on Reaction with Maleic Anhydride and/or Peroxides; J. Applied Polymer Science, Vol. 33, 2549-2558 (1987) を参照のこと。
本発明のアモルファスOCP及び星型ポリマー成分は、ともに市販の製品として入手可能である。インフィニアム USA L.P. 及びインフィニアム UK Ltd. から入手可能なInfineum V534(商標)及びInfineum V501(商標)は、市販のアモルファスOCPの例である。市販のアモルファスOCP VI向上剤の他の例としては、ルブリゾール社から入手可能なLubrizol 7065(商標)及びLubrizol 7075(商標);PetroChina Jilin Petrochemical Companyから入手可能なJilin 0010(商標);及びダウエラストマーL.L.Cから入手可能なNDR0135(商標)などが挙げられる。35以下のSSIを有する市販の星型ポリマーVI向上剤の例は、インフィニアム USA L.P. 及びインフィニアム UK Ltd. から入手可能なInfineum SV200(商標)である。35以下のSSIを有する市販の星型ポリマーVI向上剤の他の例としては、インフィニアム USA L.P. 及びインフィニアム UK Ltd. から入手可能なInfineum SV250(商標)及びInfineum SV270(商標)などが挙げられる。
本発明の組成物は、記載したOPC及び星型ポリマーを約80:20〜約20:80、好ましくは約35:65〜約65:35、より好ましくは約45:55〜約55:45の質量%比で含む。本発明のポリマー組成物は、寸法安定性混合固体ポリマーブレンドの形態で、すなわち濃厚物として提供でき、約3〜約20質量%、好ましくは約6〜約16質量%、より好ましくは約9〜約12質量%のポリマーを油中に含む。あるいは、本発明の濃厚物は、約0.6〜約16.0質量%、好ましくは約2.1〜約10.4質量%、より好ましくは約4.0〜約6.6質量%のアモルファスOCP及び約2.1〜約10.4質量%、好ましくは約4.0〜約6.6質量%の星形ポリマーを含んでもよい。
そのような濃厚物は、単なる添加剤としてポリマーブレンドを含んでもよく、又はさらに追加の添加剤、特に他のポリマー添加剤、例えば潤滑油流動性向上剤(「LOFI」)(一般に、流動点降下剤(「PPD」)とも呼ばれる。)を含んでもよい。LOFI、すなわちPPDは、流体が流れ、又は流体を流すことができる最低温度を下げるために使用され、そのような添加剤はよく知られている。典型的なそのような添加剤は、C8-C18ジアルキルフマラート/酢酸ビニルコポリマー、ポリメタクリラート及びスチレン/無水マレイン酸エステルコポリマーである。本発明の濃厚物は、約0〜約5質量%のLOFIを含んでもよい。好ましくは、本発明の濃厚物の少なくとも約98質量%、より好ましくは少なくとも約99.5質量%は、VI向上剤、LOFI及び希釈油である。
そのようなVI向上剤濃厚物は、VI向上剤ポリマー(必要に応じてLOFIを加えてもよい)を希釈油によく知られた方法を用いて溶解することによって調製できる。固体VI向上剤ポリマーを溶解して濃厚物を生成する場合、高粘度のポリマーは希釈油での拡散率が悪くなり得る。溶解を促進するために、例えばポリマーをペレットにし、チョッピングし、粉砕又は微粉砕することによってポリマーの表面を増加させることが一般的である。また、希釈油の温度は、例えばスチーム又はホットオイルを用いて加熱することによって高めることができる。希釈温度が高い(例えば、100℃を超える)場合、加熱は不活性ガス(例えば、N2又はCO2)のブランケットのもとで行う必要がある。また、ポリマーの温度は、例えば押出成形機又はマスチケーターでポリマーに与えられる力学的エネルギーを用いて高めることができる。ポリマー温度は150℃よりも高くすることができ、ポリマー温度は不活性ガスのブランケットのもとで高められるのが好ましい。また、ポリマーの溶解は、濃厚物を攪拌することによって、例えば(反応器又はタンク中で)攪拌又は振動させることによって、又は再循環ポンプを用いて促進してもよい。また、任意の2又は3以上の前述の方法を組み合わせて使用してもよい。また、濃厚物は重合溶媒(通常、揮発性炭化水素、例えばプロパン、ヘキサン又はシクロヘキサンなど)をオイルで置換することによって生成してもよい。この置換は、重合溶媒が実質的に残らないことを保証するために、例えば蒸留塔を用いて行ってもよい。
十分に配合された潤滑油を調製するために、固体コポリマー又はVI向上剤濃厚物は、他の必要な又は所望の潤滑油添加剤を含む添加剤パッケージと一緒に過半量の潤滑粘度の油に溶解してもよい。本発明の十分に配合された潤滑油は、約0.4〜約2.5質量%、好ましくは約0.6〜約1.7質量%、より好ましくは約0.8〜約1.2質量%の本発明のポリマー組成物を油中に含んでもよい。あるいは、本発明の十分に配合された潤滑油は、約0.1〜約2.0質量%、好ましくは約0.2〜約1.1質量%、より好ましくは約0.4〜約0.7質量%のOCP及び約0.1〜約2.0質量%、好ましくは約0.2〜約1.1質量%の星形ポリマーを含んでもよい。
本発明の実施に有用な潤滑粘度の油は、天然油、合成油及びこれらの混合物から選ばれてもよい。
天然油としては、動物油及び植物油(例えば、ヒマシ油、ラード油);液体鉱油及びパラフィン系、ナフテン系及び混合パラフィン-ナフテン系タイプの水素化精製、溶媒処理又は酸処理鉱油などが挙げられる。また、石炭又は頁岩から誘導される潤滑粘度の油は、有用な基油として役立つ。
合成潤滑油としては、重合及び共重合オレフィン(例えば、ポリブチレン、ポリプロピレン、プロピレン-イソブチレンコポリマー、塩素化ポリブチレン、ポリ(1-ヘキセン)、ポリ(1-オクテン)、ポリ(1-デセン))などの炭化水素油及びハロ置換炭化水素油;アルキルベンゼン(例えば、ドデシルベンゼン、テトラデシルベンゼン、ジノニルベンゼン、ジ(2-エチルヘキシル)ベンゼン);ポリフェニル(例えば、ビフェニル、ターフェニル、アルキル化ポリフェノール);及びアルキル化ジフェニルエーテル及びアルキル化ジフェニルスルフィド及びこれらの誘導体、類似体及び同族体などが挙げられる。
末端ヒドロキシル基がエステル化、エーテル化などによって変性されているアルキレンオキシドポリマー及びインターポリマー及びこれらの誘導体は、別の種類の公知の合成油を構成する。これらは、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドの重合によって調製されるポリオキシアルキレンポリマー、ポリオキシアルキレンポリマーのアルキル及びアリールエーテル(例えば、1000の分子量を有するメチル-ポリイソ-プロピレングリコールエーテル又は1000〜1500の分子量を有するポリエチレングリコールのジフェニルエーテル);及びこれらのモノ及びポリカルボン酸エステル、例えば酢酸エステル、混合C3-C8脂肪酸エステル及びテトラエチレングリコールのC13オキソ酸ジエステルによって例証される。
他の適した種類の合成油には、ジカルボン酸(例えば、フタル酸、コハク酸、アルキルコハク酸及びアルケニルコハク酸、マレイン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、アジピン酸、リノール酸ダイマー、マロン酸、アルキルマロン酸、アルケニルマロン酸)と種々のアルコール(例えば、ブチルアルコール、ヘキシルアルコール、ドデシルアルコール、2-エチルヘキシルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコールモノエーテル、プロピレングリコール)とのエステルが含まれる。そのようなエステルの例としては、アジピン酸ジブチル、セバシン酸ジ(2-エチルヘキシル)、フマル酸ジ-n-ヘキシル、セバシン酸ジオクチル、アゼライン酸ジイソオクチル、アゼライン酸ジイソデシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジデシル、セバシン酸ジエイコシル、リノール酸ダイマーの2-エチルヘキシルジエステル及び1モルのセバシン酸と2モルのテトラエチレングリコール及び2モルの2-エチルヘキサン酸との反応によって生成される複合エステルなどが挙げられる。
また、合成油として有用なエステルとしては、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール及びトリペンタエリスリトールのようなC5-C12モノカルボン酸及びポリオール及びポリオールエステルから合成されるものなどが挙げられる。
ポリアルキル、ポリアリール、ポリアルコキシ又はポリアリールオキシシリコーン油及びケイ酸油のようなシリコン系オイルは、合成油潤滑油の別の有用な種類を構成し;そのような油としては、テトラエチルシリケート、テトライソプロピルシリケート、テトラ-(2-エチルヘキシル)シリケート、テトラ-(4-メチル-2-エチルヘキシル)シリケート、テトラ-(p-tert-ブチルフェニル)シリケート、ヘキサ-(4-メチル-2-エチルヘキシル)ジシロキサン、ポリ(メチル)シロキサン及びポリ(メチルフェニル)シロキサンなどが挙げられる。他の合成潤滑油としては、リン(III)を含む酸の液体エステル(例えば、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、デシルホスホン酸のジエチルエステル)及び重合テトラヒドロフランなどが挙げられる。
本発明の実施に有用な潤滑粘度の油は、グループI、グループII、グループIII、グループIV又はグループV油又はこれらの油のブレンドの1又は2以上を含んでもよい。本明細書で使用される油についての定義は、米国石油協会(API)刊行物「エンジンオイル認証システム(Engine Oil Licensing and Certification System)」(Industry Services Department, Fourteenth Edition, December 1996, Addendum 1, December 1998)に含まれているものと同じである。この刊行物は油を次のように分類している:
a)グループI油は、90%未満の飽和物質(saturates)及び/又は0.03%よりも多い硫黄を含み、表1で特定される試験方法を用いて80以上120未満の粘度指数を有する。
b)グループII油は、90%以上の飽和物質(saturates)及び0.03%以下の硫黄を含み、表1で特定される試験方法を用いて80以上120未満の粘度指数を有する。APIで承認されている別のグループではないが、約110よりも大きい粘度指数を有するグループII油は、しばしば「グループII+」油と呼ばれる。
c)グループIII油は、90%以上の飽和物質(saturates)及び0.03%以下の硫黄を含み、表1で特定される試験方法を用いて120以上の粘度指数を有する。
d)グループIV油はポリαオレフィンである(PAO)。
e)グループV油は、グループI、II、III又はIVに含まれないすべての他のベースストックである。
Figure 2008101217
好ましくは、潤滑粘度の油の揮発性(Noach試験(ASTM D5880)によって測定される。)は、約40%以下であり、例えば約35%以下であり、好ましくは約32%以下であり、例えば約28%以下であり、より好ましくは約16%以下である。好ましくは、潤滑粘度の油の粘度指数(VI)は少なくとも100、好ましくは少なくとも110、より好ましくは120よりも多い。
VI向上剤及びLOFIに加えて、十分に配合された潤滑油は、無灰分散剤、金属含有(すなわち、灰形成)洗浄剤、耐摩耗剤、酸化防止剤又は抗酸化剤、摩擦低減剤及び低燃費剤、及び安定剤又は乳化剤から選ばれる多くの他の性能向上添加剤を一般に含んでもよい。従来、潤滑油を配合する場合、VI向上剤及び/又はVI向上剤とLOFIは、1つの濃縮パッケージで配合物(formulator)に供給され、残りの添加剤の組合せは、1又は2以上の追加の濃縮パッケージ(しばしば、DI(分散剤-抑制剤)パッケージと呼ばれる。)で供給される。
本発明との関係において有用な分散剤としては、潤滑油に添加した場合にガソリン及びディーゼルエンジンでの使用による堆積物の形成を低減するのに有効であることが知られている、種々の窒素含有、無灰(無金属)分散剤が挙げられる。本発明の無灰分散剤は、分散される粒子と結合することができる官能基を有する油溶性ポリマーの長鎖骨格を含む。典型的には、そのような分散剤は、アミン、アミン-アルコール又はポリマー骨格に結合したアミド極性部分を、しばしば架橋基を介して有する。無灰分散剤は、例えば長鎖炭化水素置換モノ及びポリカルボン酸又はこれらの無水物の油溶性塩、エステル、アミノ-エステル、アミド、イミド及びオキサゾリン;長鎖炭化水素のチオカルボン酸誘導体;直接結合したポリアミン部分を有する長鎖脂肪族炭化水素;及び長鎖置換フェノールとホルムアルデヒドとの縮合によって形成されるマンニッヒ縮合生成物及びポリアルキレンポリアミドから選ばれてもよい。
本発明のVI向上剤コポリマーとともに使用するための好ましい分散剤組成物は、ポリアルケニル置換モノ又はジカルボン酸、無水物又はエステルから誘導される窒素含有分散剤である(分散剤は、数平均分子量が約1500〜3000、好ましくは約1800〜2500であるポリアルケニル部分を有する)。さらに好ましくは、約1800〜2500の数平均分子量及び1ポリアルケニル部分当たり約1.2〜約1.7、好ましくは約1.3よりも多く約1.6以下、最も好ましくは約1.3よりも多く約1.5以下の官能基(モノ又はジカルボン酸生成物部分)を有するポリアルケニル部分から誘導されるスクシンイミド分散剤(中間官能性分散剤(medium functionality dispersant))である。官能性(F)は、次の式に従って決定できる。
F=(SAP×Mn)/((112,200×A.I.)−(SAP×98))
(式中、SAPは鹸化価(すなわち、ASTM D94に従って決定される、1グラムのコハク酸含有反応生成物における酸基の完全中和で消費されるKOHのミリグラム数)であり;Mnは出発オレフィンポリマーの数平均分子量であり;A.I.はコハク酸含有反応生成物の活性成分割合(残りは、未反応オレフィンポリマー、無水コハク酸及び希釈剤)である。)
一般に、各モノ又はジカルボン酸生成部分は、求核基(アミン、アルコール、アミド又はエステル極性部分)と反応し、ポリアルケニル置換カルボン酸アシル化剤の官能基の数は、最終分散剤の求核基の数を決定する。
好ましい分散剤組成物は、少なくとも1つのポリアルケニルスクシンイミドを含むものであり、このポリアルケニルスクシンイミドは、ポリアルケニル置換無水コハク酸(例えば、PIBSA)と、約0.65〜約1.25、好ましくは約0.8〜約1.1、最も好ましくは約0.9〜約1の結合比を有するポリアミン(PAM)との反応生成物である。本明細書の開示に関連して、「結合比」とは、PIBSAにおけるスクシニル基とポリアミン反応物における1級アミン基との比として定義できる。
分散剤は、好ましくは非重合体である(例えば、モノ又はビススクシンイミドである)。本発明の分散剤は、一般に米国特許第3,087,936号明細書、第3,254,025号明細書及び第5,430,105号明細書で教示されるように、常法によってホウ酸で処理してもよい。分散剤のホウ酸処理(boration)は、アシル窒素含有分散剤をホウ素化合物、例えば酸化ホウ素、ハロゲン化ホウ素、ホウ素酸及びホウ素酸のエステルで処理することによって容易に行われる。
1又は複数の分散剤は、潤滑油組成物に少なくとも0.08重量%、好ましくは約0.10〜約0.18重量%、より好ましくは約0.115〜約0.16重量%、最も好ましくは約0.12〜約0.14重量%の窒素を与えるのに十分な量で存在してもよい。
本発明の組成物に添加して特定の性能要求を満たすことを可能にする追加の添加剤は、洗浄剤、金属錆止め剤、腐食防止剤、酸化防止剤、摩擦低減剤、消泡剤、耐摩耗剤及び流動点降下剤である。そのいくつかについて、以下でさらに詳細に検討する。
金属含有又は灰形成洗浄剤は、堆積物を低減又は除去する洗浄剤として、及び酸中和剤又は錆止め剤として機能し、摩耗及び腐食を減らし、エンジン寿命を延ばす。洗浄剤は、一般に長い疎水性尾部を有する極性頭部を含み、極性頭部は酸性有機化合物の金属塩を含む。前記塩は、実質的に化学量論量の金属を含んでもよい。この場合、前記塩は、通常正塩又は中性塩として記載され、典型的には0〜80の全塩基価又はTBN(ASTM D2896によって測定される。)を有する。多量の金属塩基は、過剰の金属化合物(例えば、酸化物又は水酸化物)と酸性ガス(例えば、二酸化炭素)とを反応させることによって組み込んでもよい。得られる過塩基性洗浄剤は、金属塩基(例えば、カーボネート)ミセルの外層として中和洗浄剤を含む。そのような過塩基性洗浄剤は、150以上のTBNを有してもよく、典型的には250〜450又はそれより大きいTBNを有する。
ジヒドロカルビルジチオリン酸金属塩は、しばしば耐摩耗及び酸化防止剤として使用される。金属は、アルカリ又はアルカリ土類金属、又はアルミニウム、鉛、スズ、モリブデン、マンガン、ニッケル又は銅であってもよい。亜鉛塩は、潤滑油で最も一般的に使用され、最初にジヒドロカルビルジチオリン酸(DDPA)を生成し(通常、1又は2以上のアルコール又はフェノールとP2S5とを反応させる)、次いで生成したDDPAを亜鉛化合物で中和することによって、公知の方法に従って調製してもよい。例えば、ジチオリン酸は、一級及び二級アルコールの混合物を反応させることによって製造してもよい。あるいは、一方のヒドロカルビル基が特性において完全に二級であり、かつ、他方のヒドロカルビル基が特性において完全に一級である複数のジチオリン酸を調製してもよい。亜鉛塩を製造するために、任意の塩基性又は中性の亜鉛化合物を使用できるが、酸化物、水酸化物及びカーボネートは、最も一般に使用される。市販の添加剤は、しばしば中和反応において過剰の塩基性亜鉛化合物の使用により過剰の亜鉛を含む。
酸化防止剤又は抗酸化剤は、鉱油の使用中の劣化傾向を低減する。酸化劣化は、潤滑油中のスラッジ、金属表面のワニス様堆積物及び粘度上昇によって示される。そのような酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、好ましくはC5-C12アルキル側鎖を有するアルキルフェノールチオエステルのアルカリ土類金属塩、ノニルフェノール硫化カルシウム、油溶性フェナート及び硫化フェナート、リン硫化又は硫化炭化水素、亜リン酸エステル、金属チオカルバメート、米国特許第4,867,890号に記載される油溶性銅化合物、及びモリブデン含有化合物及び芳香族アミンなどが挙げられる。
公知の摩擦低減剤としては、油溶性有機モリブデン化合物などが挙げられる。そのような有機モリブデン摩擦低減剤は、また潤滑油組成物に抗酸化及び耐摩耗の信頼性を与える。そのような油溶性有機モリブデン化合物の例としては、ジチオカルバマート、ジチオホスフェート、ジチオホスフィネート、キサンタート、チオキサンタート、スルフィドなど、及びこれらの混合物が挙げられる。特に好ましくは、モリブデンジチオカルバマート、ジアルキルジチオホスファート、アルキルキサンタート及びアルキルチオキサンタートである。
他の公知の摩擦低減剤材料としては、高級脂肪酸のグリセリルモノエステル、例えばグリセリルモノオレアート;長鎖ポリカルボン酸とジオールとのエステル、例えば2量体化不飽和脂肪酸のブタンジオールエステル;オキサゾリン化合物;及びアルコキシル化アルキル置換モノアミン、ジアミン及びアルキルエーテルアミン、例えばエトキシル化タローアミン及びエトキシル化タローエーテルアミンなどが挙げられる。
気泡コントロールは、ポリシロキサンタイプ、例えばシリコーン油又はポリジメチルシロキサンの消泡剤によって与えられる。
上述の添加剤のいくつかは、多くの効果を与えることができ;したがって、例えば単一の添加剤は、分散剤-酸化防止剤として作用する場合がある。このアプローチは、よく知られており、本明細書においてさらに詳しく説明する必要はない。
また、ブレンドの粘度の安定性を維持する添加剤を含む必要のある場合がある。このように、極性基含有添加剤は、ブレンド工程前に適した低粘度を達成するが、一部の組成物では、長期間保管されたときに粘度の上昇が観測された。この粘度上昇をコントロールするのに有効である添加剤としては、上で開示された無灰分散剤の調製で使用されるモノ又はジカルボン酸又は無水物との反応によって官能性を持たせた長鎖炭化水素などが挙げられる。
クランクケース潤滑油で使用した場合に、そのような追加の添加剤の代表的な有効量は以下のとおりである:
Figure 2008101217
本発明の十分に配合された乗用車ディーゼルエンジン潤滑油(PCDO)組成物は、好ましくは約0.4質量%未満、例えば約0.35質量%未満、より好ましくは約0.03質量%未満、例えば約0.15質量%未満の硫黄含有量を有する。好ましくは、十分に配合されたPCDO(潤滑粘度の油とすべての添加剤)のNoack揮発度は、13以下、例えば12以下、好ましくは10以下である。本発明の十分に配合されたPCDOは、好ましくは1200ppm以下のリン、例えば1000ppm以下のリン、又は800ppm以下のリンを有する。本発明の十分に配合されたPCDOは、好ましくは約1.0質量%以下の硫酸化灰(SASH)含有量を有する。
本発明の十分に配合された大型車両用ディーゼルエンジン(HDD)潤滑油組成物は、好ましくは約1.0質量%未満、例えば約0.6質量%未満、より好ましくは約0.4質量%未満、例えば約0.15質量%未満の硫黄含有量を有する。好ましくは、十分に配合されたHDD潤滑油組成物(潤滑粘度の油とすべての添加剤)のNoack揮発度は、20以下、例えば15以下、好ましくは12以下である。本発明の十分に配合されたHDD潤滑油組成物は、好ましくは1600ppm以下のリン、例えば1400ppm以下のリン、又は1200ppm以下のリンを有する。本発明の十分に配合されたHDD潤滑油組成物は、好ましくは約1.0質量%以下の硫酸化灰(SASH)含有量を有する。
本発明は、以下の実施例を参照してさらに理解されるであろう。本明細書で表されるすべての重量%は(特に明記しない限り)、添加剤の活性成分(AI)の量及び/又は任意の添加剤パッケージの全重量、又は各添加剤のAI重量と油及び/又は希釈剤の全重量の合計である配合物に基づくものである。
(実施例1)
種々のポリマーVI向上剤及びVI向上剤ブレンドを希釈油中1重量%のポリマー溶液の形態で試験し、剪断安定度指数(すなわち、SSI)(30サイクル;ASTM D6278-98);及び増粘効率(すなわち、TE)を決定した。
VII-1は、360,000の数平均分子量(Mn)を有し、少なくとも5つのアーム(それぞれ水素化イソプレンである)を含む市販の星型ポリマーである。
VII-2は、460,000の数平均分子量(Mn)を有し、少なくとも5つのアーム(それぞれ約4質量%のスチレン含量を有するスチレン-水素化イソプレンコポリマーである)を含む市販の星型ポリマーである。
VII-3は、46.2質量%のエチレン誘導された含量を有し、67,700の数平均分子量(Mn)を有する市販のチーグラー‐ナッタ触媒されたアモルファスOCPである。
VII-4は、43.8質量%のエチレン誘導された含量を有し、44,800の数平均分子量(Mn)を有する市販のメタロセン触媒されたアモルファスOCPである。
VII-5は、65.9質量%のエチレン誘導された含量を有し、39,200の数平均分子量(Mn)を有する市販の半結晶性OCPである。
VII-6は、48.1質量%のエチレン誘導された含量を有し、44,000の数平均分子量(Mn)を有する市販のアモルファスOCPである。
Figure 2008101217
* 該当なし
** 1.5質量%のポリマーを含む溶液;1.0質量%のポリマーを含むすべてのその他の溶液
市販の洗浄剤-抑制剤(DI)パッケージ及び潤滑油流動性向上剤(LOFI)と共に、上記VI向上剤を使用して以下のように一連の15W40グレード潤滑油粗生物をブレンドした(すべての量は質量%で表わされる):
Figure 2008101217
上記例示材料の粘性を評価した;結果を下記表に示す:
Figure 2008101217
市販の洗浄剤-抑制剤(DI)パッケージ及び潤滑油流動性向上剤(LOFI)と共に、上記VI向上剤を使用して以下のように一連の15W40グレード潤滑油粗生物をブレンドした(すべての量は質量%で表わされる):
Figure 2008101217
上記例示材料の粘性を評価した;結果を下記表に示す:
Figure 2008101217
** スキャンニングブルックフィールド最大ゲル化指数(ASTM 5133)
表3の比較によって示されるように、本発明のVI向上剤の組合せは、実質的に一定のkv100で、半結晶性OCP及び星型ポリマー単独により与えられるものと比較して低い温度特性を与え、星型ポリマーに対して剪断安定性を改善した。同時に、表5の比較によって示されるように、本発明のVI向上剤の組合せは、実質的に一定のkv100で、アモルファスOCPに対して増粘効率を改善し、半結晶性OCPに対してVII/ベースストック相互作用を大きく低減する(ゲル化指数の低下によって示される)。
本明細書に記載したすべての特許、論文及び他の資料の開示は、その全内容が参照により本明細書に組み込まれるものとする。本明細書又は特許請求の範囲に示される、複数の特定された成分を含む、からなる、又はから本質的になる組成物の記載は、前記複数の特定された成分を混合することによって製造される組成物をも含むと解釈されるべきである。本発明の原理、好ましい実施態様及び作動形態は、本明細書に記載されている。出願人が提示したものはその発明であるが、開示された実施態様は限定するものではなく詳細な説明であると考えられるから、開示された特定の実施態様に限定されると解釈されるべきではない。変更は、本発明の意図から離れること無しに、当業者によって行われてもよい。

Claims (25)

  1. 過半量の潤滑粘度の油及び粘度指数(VI)向上剤組成物を含む潤滑油組成物であって、粘度指数(VI)向上剤組成物が第1ポリマー及び第2ポリマーを含み、第1ポリマーがアモルファスエチレン-αオレフィンコポリマー又は結晶化度が約1.0%以下であるエチレン-αオレフィン-ジエンターポリマーを含み、第2ポリマーが星型ポリマーを含み、そのアームがジエンから誘導され、さらに第2ポリマーはビニル芳香族炭化水素モノマーを含んでもよく、星型ポリマーは剪断安定度指数(SSI)が約1〜約35%(30サイクル)である、潤滑油組成物。
  2. 第1ポリマー及び第2ポリマーが約80:20〜約20:80の質量%比で存在する、請求項1記載の潤滑油組成物。
  3. 第1ポリマーが2%未満のジエンから誘導される単位を有するエチレン-プロピレンコポリマーである、請求項2記載の潤滑油組成物。
  4. 前記エチレン-プロピレンコポリマーが約20〜約50%の剪断安定度指数(SSI)を有するアモルファスコポリマーである、請求項3記載の潤滑油組成物。
  5. 前記エチレン-プロピレンコポリマーがチーグラー‐ナッタ触媒により重合され、約40〜約55質量%のエチレンを含む、請求項4記載の潤滑油組成物。
  6. 前記エチレン-プロピレンコポリマーがシングルサイト(メタロセン)触媒により重合され、約35〜約50質量%のエチレンを含む、請求項4記載の潤滑油組成物。
  7. 第2ポリマーが、アームと結合したポリオレフィン連結剤から誘導される水素化ポリマーであり、前記アームはジエンユニットを含み、さらに前記アームはビニル芳香族ユニットを含んでもよい、請求項2記載の潤滑油組成物。
  8. 前記ジエンユニットがブタジエン、イソプレン又はこれらの混合物を含む、請求項7記載の潤滑油組成物。
  9. 第2ポリマーが約75〜約90質量%のイソプレンから誘導されるユニット及び約10〜約25質量%のブタジエンから誘導されるユニットを含み、ブタジエン誘導ユニットの約80質量%よりも多くが1,4-付加生成物として組み込まれる、請求項8記載の潤滑油組成物。
  10. 第2ポリマーがブタジエンを含み、ブタジエンユニットの約30〜約80質量%が1,2-付加生成物として組み込まれ、ブタジエンユニットの約20〜約70質量%が1,4-付加生成物として組み込まれる、請求項8記載の潤滑油組成物。
  11. 第2ポリマーがさらに約0〜約35質量%のスチレンから誘導されるユニットを含む、請求項8記載の潤滑油組成物。
  12. 第1ポリマーが約20〜約50%の剪断安定度指数(SSI)を有するエチレン-プロピレンアモルファスコポリマーであり;第2ポリマーが約75〜約90質量%のイソプレンから誘導されるユニット及び約10〜約25質量%のブタジエンから誘導されるユニットを含み;ブタジエン誘導ユニットの約80質量%よりも多くが1,4-付加生成物として組み込まれ;第2ポリマーが約1〜約15%のSSIを有する、請求項2記載の潤滑油組成物。
  13. さらに、数平均分子量(Mn)が約1500よりも大きいポリアルケンから誘導される窒素含有分散剤を含む請求項1記載の潤滑油組成物。
  14. 希釈油;結晶化度が約1.0%以下であるアモルファスエチレン-αオレフィンコポリマーである第1ポリマー;及び星型ポリマーを含む第2ポリマーであって、そのアームがジエンから誘導され、さらに前記アームがビニル芳香族炭化水素モノマーから誘導されてもよい第2ポリマーを含む粘度指数(VI)向上剤濃厚物であって、星型ポリマーは剪断安定度指数(SSI)が約1〜約35%(30サイクル)であり、少なくとも第1ポリマー及び第2ポリマーを含む前記濃厚物中のポリマーの合計量が、前記濃厚物の合計質量を基準として、少なくとも5質量%である、粘度指数(VI)向上剤濃厚物。
  15. 第1ポリマー及び第2ポリマーが約80:20〜約20:80の質量%比で存在する、請求項14記載のVI向上剤組成物。
  16. 第1ポリマーが2%未満のジエンから誘導されるユニットを有するエチレン-プロピレンコポリマーである、請求項15記載のVI向上剤組成物。
  17. 前記エチレン-プロピレンコポリマーが約20〜約50%の剪断安定度指数(SSI)を有するアモルファスコポリマーである、請求項16記載のVI向上剤組成物。
  18. 前記エチレン-プロピレンコポリマーがチーグラー‐ナッタ触媒により重合され、約40〜約55質量%のエチレンを含む、請求項17記載のVI向上剤組成物。
  19. 前記エチレン-プロピレンコポリマーがシングルサイト(メタロセン)触媒により重合され、約35〜約55質量%のエチレンを含む、請求項17記載のVI向上剤組成物。
  20. 第2ポリマーが、アームと結合したポリオレフィン連結剤から誘導される水素化ポリマーであり、前記アームはジエンユニットを含み、さらに前記アームはビニル芳香族ユニットを含んでもよい、請求項15記載のVI向上剤組成物。
  21. 前記ジエンユニットがブタジエン、イソプレン又はこれらの混合物を含む、請求項20記載のVI向上剤組成物。
  22. 第2ポリマーが約75〜約90質量%のイソプレンから誘導されるユニット及び約10〜約25質量%のブタジエンから誘導されるユニットを含み、ブタジエン誘導ユニットの約80質量%よりも多くが1,4-付加生成物として組み込まれる、請求項20記載のVI向上剤組成物。
  23. 第2ポリマーがブタジエンユニットを含み、ブタジエンユニットの約30〜約80質量%が1,2-付加生成物として組み込まれ、ブタジエンユニットの約20〜約70質量%が1,4-付加生成物として組み込まれる、請求項20記載のVI向上剤組成物。
  24. 第2ポリマーがさらに約5〜約35質量%のスチレンから誘導されるユニットを含む、請求項21記載のVI向上剤組成物。
  25. 第1ポリマーが約35〜約50%のSSIを有するエチレン-プロピレンアモルファスコポリマーであり;第2ポリマーが約75〜約90質量%のイソプレンから誘導されるユニット及び約10〜約25質量%のブタジエンから誘導されるユニットを含み;ブタジエン誘導ユニットの約80質量%よりも多くが1,4-付加生成物として組み込まれ;第2ポリマーが約1〜約15%のSSIを有する、請求項15記載のVI向上剤組成物。
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