JP2008100494A - マイクロレンズ原版及びマイクロレンズ製造方法 - Google Patents

マイクロレンズ原版及びマイクロレンズ製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008100494A
JP2008100494A JP2007013591A JP2007013591A JP2008100494A JP 2008100494 A JP2008100494 A JP 2008100494A JP 2007013591 A JP2007013591 A JP 2007013591A JP 2007013591 A JP2007013591 A JP 2007013591A JP 2008100494 A JP2008100494 A JP 2008100494A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microlens
original plate
substrate
manufacturing
lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007013591A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Tada
誠 多田
Norihito Fukugami
典仁 福上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2007013591A priority Critical patent/JP2008100494A/ja
Publication of JP2008100494A publication Critical patent/JP2008100494A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)

Abstract

【課題】異なるレンズ材料からなる高開口率のマイクロレンズ群を、高い形状精度で効率良く形成できるマイクロレンズ原版又はマイクロレンズ製造方法を提供すること。
【解決手段】2個以上の凹部12を有し、各々の凹部12ごとに独立したレンズ材料注入口13を有するマイクロレンズ原版10。かかるマイクロレンズ原版10を基板30に押し付ける工程と、マイクロレンズ原版10の凹部12にレンズ材料41、42、43を充填する工程と、マイクロレンズ原版10を基板30から剥離する工程とを含むマイクロレンズ製造方法により、異なるレンズ材料からなるマイクロレンズを製造する。基板30上に中間層材料の薄膜を形成し、該基板の前記薄膜側にマイクロレンズ原版10を押し付けて前記薄膜を成形して透明な中間層を形成してから、マイクロレンズ原版10の凹部12にレンズ材料41、42、43を充填しても良い。
【選択図】図4

Description

本発明は、マイクロレンズ原版及びこれを用いたマイクロレンズ製造方法に関し、特にカラー固体撮像素子上に形成されるマイクロレンズ型カラーフィルターの製造に好適に利用できるものである。
一般に、微小なレンズを配列したマイクロレンズは、CCDやCMOSに代表される固体撮像素子の感度を向上させるために広く用いられている。
従来マイクロレンズの製造方法としては、熱可塑性樹脂をフォトリソグラフィーを用いてパターニングした後、加熱により該熱可塑性樹脂をリフローさせてレンズ形状とする方法が広く知られている(例えば特許文献1参照)。またかかる方法で形成したレンズ形状の樹脂をマスクとして、下地の透明基板を異方性エッチングすることでレンズ形状を透明基板に転写する方法も知られている(例えば特許文献2参照)。
その他のマイクロレンズ製造方法としては、基板に感光性樹脂を塗布してデフォーカス露光もしくは階調露光を施して現像することによって直接レンズ形状の樹脂を形成する方法や、基板にレンズ材料の樹脂を塗布して薄膜を形成した後、所望のレンズ形状が刻まれたマイクロレンズ原版を押し付けてレンズを形成する方法などが知られている(例えば特許文献3又は4参照)。
また固体撮像素子においては、受光部の上に平坦層を介してカラーフィルター層を形成し、該カラーフィルター層の上にさらに平坦層を介してほぼ無色の透明樹脂からなるマイクロレンズが形成された構成が一般的である。しかしかかる構成ではマイクロレンズと受光部との距離が大きくなるため、光線吸収による集光率の低下や斜め入射光によるスミアの発生などの問題が生じることがある。かかる問題点を解決するため、有色材料を用いてマイクロレンズを形成し、マイクロレンズがカラーフィルターの機能を兼ねるマイクロレンズ型カラーフィルターとすることで、マイクロレンズと受光部との距離を短縮する発案がなされている。
マイクロレンズの製造方法として一般的な熱可塑性樹脂のリフローによる方法は工程数が多いことに加え、レンズの形状を自在にコントロールすることは困難であり、形状の再現性にも問題があった。またリフロー時に隣接するマイクロレンズが接触して融着することを防ぐため、マイクロレンズ間の間隙をあまり狭くすることはできず、そのためマイクロレンズの開口率を上げにくいという問題があった。
基板にレンズ材料の樹脂を塗布して薄膜を形成した後にマイクロレンズ原版を押し付けてレンズを形成する方法は、マイクロレンズ原版に忠実なレンズ形状が得られるためレンズ形状の自由度が高く、隣接するマイクロレンズの融着の問題点もない。しかし、異なるレンズ材料からなるマイクロレンズ群を一括で形成することはできない。そのため、マイクロレンズ型カラーフィルターを形成するためには各色のマイクロレンズを個別に形成する必要があり、工程が複雑になることは避けられなかった。
特開昭60−060756号公報 特開平01−010666号公報 特開2000−323693号公報 特許第3307364号公報
本発明はかかる背景技術に鑑みてなされたもので、異なるレンズ材料からなる高開口率のマイクロレンズ群を、高い形状精度で効率良く形成できるマイクロレンズ原版又はマイクロレンズ製造方法を提供することを課題とする。
本発明において上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、2個以上の凹部を有するマイクロレンズ原版であって、各々の凹部ごとに独立したレンズ材料注入口を有することを特徴とするマイクロレンズ原版としたものである。
また請求項2の発明では、前記凹部は複数個のグループに分けられ、各々のグループごとに異なるレンズ材料を注入できる構造を有することを特徴とする請求項1記載のマイクロレンズ原版としたものである。
また請求項3の発明では、透明または紫外線透過性を有する材料からなることを特徴とする請求項1または2記載のマイクロレンズ原版としたものである。
また請求項4の発明では、前記透明または紫外線透過性を有する材料はガラスであることを特徴とする請求項3記載のマイクロレンズ原版としたものである。
また請求項5の発明では、請求項1、2、3、4のうちいずれか1項に記載のマイクロレンズ原版を用いたマイクロレンズ製造方法としたものである。
また請求項6の発明では、請求項1、2、3、4のうちいずれか1項に記載のマイクロレンズ原版を用いた有色マイクロレンズを含むマイクロレンズ群を形成するマイクロレンズ製造方法としたものである。
また請求項7の発明では、請求項1、2、3、4のうちいずれか1項に記載のマイクロレンズ原版を用いたマイクロレンズ製造方法であって、該マイクロレンズ原版を用いて基板上に透明な中間層を形成する工程を含むことを特徴とするマイクロレンズ製造方法としたものである。
また請求項8の発明では、前記中間層は熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項7記載のマイクロレンズ製造方法としたものである。
また請求項9の発明では、前記中間層は熱硬化性樹脂からなることを特徴とする請求項7記載のマイクロレンズ製造方法としたものである。
また請求項10の発明では、前記中間層は光硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂からなることを特徴とする請求項7記載のマイクロレンズ製造方法としたものである。
請求項1のマイクロレンズ原版を、表面にマイクロレンズを形成しようとする基板に押し付けることで、各々の凹部と基板の間には独立したレンズ形状の空間ができる。各々の凹部にはそれぞれレンズ材料注入口が設けられているため、各凹部ごとに異なるレンズ材
料を充填して、このマイクロレンズ原版を基板から剥離することにより、異なるレンズ材料からなるマイクロレンズ群を一括して形成することが可能である。これにより、例えばカラーフィルターのRGB等の各色を有するマイクロレンズ型カラーフィルターを一括で形成することが可能であり、従来工法に比べて大幅な工程数削減が可能となる。
また請求項1のマイクロレンズ原版を用いて得られるマイクロレンズの形状は、マイクロレンズ原版の凹部の形状を忠実に再現するものとなるため、任意の形状のレンズを精度よく形成することが可能である。またマイクロレンズ原版を基板に押し付けた状態では各々の凹部は独立したレンズ形状の空間となるため、隣接するマイクロレンズの融着の問題も発生しない。そのためマイクロレンズ間の間隙を小さくすることができ、マイクロレンズの開口率を大きくすることが可能である。
請求項2のマイクロレンズ原版は、各々グループごとに異なるレンズ材料からなるマイクロレンズ群を一括して形成することが、一層効率的に行える。例えば、各々のグループをカラーフィルターのRGB等の各色に対応させることにより、これら各色を有するマイクロレンズ型カラーフィルターを一括で形成することが、一層効率的に行える。
請求項3のマイクロレンズ原版は、レンズ材料として光または紫外線硬化樹脂を用い、このマイクロレンズ原版を基板に押し付けて各凹部に充填したレンズ材料を、このマイクロレンズ原版を基板に押し付けたまま光または紫外線を照射することにより硬化させることができる。これにより、高精度なマイクロレンズの形成を更に一層効率的に行える。
請求項4のマイクロレンズ原版の材料として、例えば石英ガラスを用いると、その優れた光・紫外線透過性により、マイクロレンズの形成をより効率的に行える。
請求項5及び6のマイクロレンズ製造方法は、少なくとも、マイクロレンズ原版を基板に押し付ける工程と、各凹部ごとに設けられたレンズ材料注入口を通じて凹部と基板の空間にレンズ材料を充填する工程と、マイクロレンズ原版を基板から剥離する工程とを含むものであり、但し請求項6のマイクロレンズ製造方法の場合には、レンズ材料に有色のものがあるものであって、用いたマイクロレンズ原版が請求項1、2、3、4のいずれかであるかに応じて、上述のいずれかの効果が得られる。
請求項7のマイクロレンズ製造方法は、少なくとも、基板上に中間層材料の薄膜を形成する工程と、該基板の前記薄膜側にマイクロレンズ原版を押し付けて前記薄膜を成形して透明な中間層を形成する工程と、マイクロレンズ原版の各凹部ごとに設けられたレンズ材料注入口を通じてマイクロレンズ原版の凹部にレンズ材料を充填する工程と、マイクロレンズ原版を基板から剥離する工程とを含むものである。これにより、異なるレンズ材料からなる高開口率のマイクロレンズ群を高い形状精度で効率良く形成でき、特にマイクロレンズ原版と基板の密着性が良好でない場合でも、隣接するマイクロレンズ間のレンズ材料の混入なく形成できるという効果がある。
請求項8、9、10のマイクロレンズ製造方法は、中間層材料として、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂、あるいは光硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂を用いることで、マイクロレンズ原版を用いて基板上に透明な中間層を形成する工程をより効率的に行える。
以上、本発明は、高開口率のマイクロレンズ、特に異なるレンズ材料からなるマイクロレンズ群を、高い形状精度で効率良く形成できるという効果がある。
以下に、本発明の最良の様々な実施形態を説明する。
本発明のマイクロレンズ原版は、2個以上の凹部を有するマイクロレンズ原版であって、各々の凹部ごとに独立したレンズ材料注入口を有する。
また本発明のマイクロレンズ原版は、前記凹部が複数個のグループに分けられ、各々のグループごとに異なるレンズ材料を注入できる構造を有しても良い。
マイクロレンズ原版の材質としてはガラス、シリコン等が好適であるが、これらに限定されない。後に述べるように本発明のマイクロレンズ製造方法は紫外線照射でレンズ材料を硬化させる工程を含んでも良いが、その場合は紫外線透過性に優れた石英ガラスをマイクロレンズ原版の材料に用いることが好ましい。
マイクロレンズ原版を製造する加工法としてはドライエッチング、ウェットエッチング、機械加工等が利用可能であるが、材質の特徴や所望するマイクロレンズのサイズ及び形状等に合わせて、最適な加工法を選択しあるいは組み合わせて使用する必要がある。マイクロレンズ原版の表面にはレンズ材料の離型性を向上させる表面処理が施されていることが好ましい。
マイクロレンズを形成する基板としては樹脂、ガラス、固体撮像素子等の半導体基板等が使用できるが、これらに限定されるものではない。また基板表面はレンズ材料あるいは中間層材料の密着性を向上させる表面処理が施されていることが好ましい。
レンズ材料としては紫外線硬化樹脂、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂など多様な材料を用いることができるが、スループット等の点で紫外線硬化樹脂が好適である。さらにマイクロレンズ型カラーフィルターのレンズ材料は顔料あるいは染料などの着色材料を含むが、耐久性などの点で顔料を使用することが好ましい。
中間層材料としては、成形後に透明な材料であれば特に限定されるものではないが、成形の容易さの点で、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂、あるいは光硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂を用いることが好ましく、特にスループットの点で紫外線硬化性樹脂が好適である。
本発明のマイクロレンズ原版を用いたマイクロレンズ製造方法は、次の工程を含むものである。(1)マイクロレンズ原版を基板に押し付ける工程。(2)各凹部ごとに設けられたレンズ材料注入口を通じて、マイクロレンズ原版の凹部にレンズ材料を充填する工程。(3)マイクロレンズ原版を基板から剥離する工程。
かかる製造方法においては、隣接するマイクロレンズ間のレンズ材料の混入を防ぐため、マイクロレンズ原版の全面に渡って基板との密着性を良好に保つことが必要であり、また各レンズ材料の充填は同時に行うことが望ましい。
かかる制限を緩和するために、本発明のマイクロレンズ原版を用いたマイクロレンズ製造方法は、上記(1)の工程の前に、基板上に中間層材料の薄膜を形成する工程を追加し、上記(1)の工程を、該基板の前記薄膜側にマイクロレンズ原版を押し付けて前記薄膜を成形して透明な中間層を形成する工程としても良い。これにより、マイクロレンズ原版と基板の密着性が良好でない場合でも、マイクロレンズ原版の各凹部は互いに分離された空間となるため、隣接するマイクロレンズ間のレンズ材料の混入なくマイクロレンズを形成できる。
なおこれらの工程は真空または減圧下で行われても良い。また成形を容易にするためま
たはレンズの形状を安定させるために、加熱や紫外線照射などによりレンズ材料を硬化させる工程を含んでいても良い。かかる工程はマイクロレンズ原版を剥離する工程の前後どちらでも行うことができるが、マイクロレンズ原版剥離前に行う場合には、レンズ材料注入口への流路内でレンズ材料が硬化して詰まることを防ぐ対策を講じることが好ましい。かかる対策としては、1ショットごとのマイクロレンズ原版洗浄や、紫外線照射の場合は流路の上に遮光膜を形成することなどが考えられる。
以下、本発明の実施例1について図面を参照しながら説明する。
図1は本実施例1でRGB3色のマイクロレンズからなるマイクロレンズ型カラーフィルターの製造に用いた石英ガラス製のマイクロレンズ原版である。マイクロレンズ原版の基板に接する面を表、その反対側を裏とすると、図1において(a)および(b)はそれぞれ裏側、表側から見た模式図である。また(c)および(d)はそれぞれ(a)のA−A線、B−B線に沿った断面の模式図である。
通常カラー固体撮像素子上に形成されるカラーフィルターの色の配列は、解像感と色再現性を両立させるためベイヤー型配列などが用いられる場合が多い。ここではマイクロレンズ原版の作成を容易にするため単純なストライプ配列を用いたが、どの配列であっても本発明の原理に違いはない。
マイクロレンズ原版10は、石英ガラス製の金型11と同じく石英ガラス製のカバーガラス20を貼り合わせた構造からなる。金型11の表面にはRGB各色のマイクロレンズを形成する直径8μmのほぼ半球形状の凹部12が10μmピッチで格子状に並んでいる。各凹部12はレンズ材料注入口13から金型11の裏面まで貫通する直径2μmのレンズ材料流路を有しており、金型11の裏面には同色のレンズ材料が流れる流路を繋ぐ溝14が掘られている。金型11の裏面にはカバーガラス20が接合されているため、前記の溝14は閉流路となっている。本実施例1ではレンズ材料として紫外線硬化樹脂を用いたため、紫外線照射による流路内でのレンズ材料の硬化を防ぐために、カバーガラス20の金型11に接する面には、前記溝14のパターンに沿ってCrからなる遮光膜21を設けている。またレンズ材料の離型性を向上させるため、金型11の表面にはフッ素系表面処理剤(住友スリーエム社製EGC−1720)を用いて表面処理を行った。
以下に、マイクロレンズ原版10の製造方法を説明する。
金型11の作成は、素材となる石英ガラス板の表側の表面にスパッタによりCr薄膜を成膜することから始まる。続いてそのCr膜上に電子線レジスト(日本ゼオン社製ZEP520)を塗布して電子線露光・有機現像を行い、直径0.5μmの穴が10μmピッチで格子状に並んでいるレジストパターンを作成した。(電子線ドーズ100μC/cm2、現像時間2分。)続いてウェットエッチングによりCr膜にレジストパターンを転写し、Crマスクパターンを作成した。次にフッ酸水溶液を用いたウェットエッチングにより石英ガラス板に凹部12を形成し、その後Cr剥離と洗浄を行った。
続いて石英ガラス板の裏面にもCr膜を成膜し、表側と同様に電子線リソグラフィによるレジストパターンの作成とCrウェットエッチングによって、直径2μmの穴が10μmピッチで格子状に並んでいるCrマスクパターンを作成した。次にC48/O2/Ar混合ガスを用いたRIE型異方性ドライエッチング(5Pa、500W)により、石英ガラス板の裏面から表側の凹部12まで貫通するレンズ材料流路を形成した。そして、Cr剥離と洗浄を行った後、再び電子線リソグラフィ及びCrウェットエッチング及び石英ガラスウェットエッチングにより、石英ガラス板裏面にレンズ材料の流路となる溝14を形
成し、Cr剥離と洗浄を行った。以上の工程により、金型11を作成した。
カバーガラス20の片面には、電子線リソグラフィ及びCrウェットエッチングによって、Crからなる遮光膜21を形成した。
以上のようにして作成した金型11とカバーガラス20を、溝14と遮光膜21が重なるようにアライメントして接合し、マイクロレンズ原版10を作成した。
以下に、上記のマイクロレンズ原版10を用いたマイクロレンズ型カラーフィルターの製造方法を説明する。
まず、マイクロレンズ原版10の表側を、基板30のマイクロレンズを形成する面に向き合わせる(図2参照)。ここで、基板30にはCCD固体撮像素子を用いた。固体撮像素子はシリコン基板、受光部、電荷転送部、絶縁膜、遮光膜、平坦化膜などから構成されるが、マイクロレンズ形成の工程とは直接関係しないため図中では省略した。基板30の最表面はポリスチレン樹脂からなる平坦化膜である。またレンズ材料としては、ラジカル重合型紫外線硬化樹脂にRGB各色の顔料を分散させたカラーレジスト(粘度約2mPa・s)を用いた。
次に、マイクロレンズ原版10を基板30に0.2MPaの圧力で押し付けて保持する(図3参照)。次にマイクロレンズ原版10の凹部12と基板30との間にできた空間に、RGB3色のカラーレジスト41、42、43を同時に注入した(図4参照)。続いてマイクロレンズ原版10を基板30に押し付けたままマイクロレンズ原版10の上から波長300〜400nmのブロードバンド光源を用いて紫外線を照射して、カラーレジスト41、42、43を半ば硬化させた後、マイクロレンズ原版10を基板30から剥離した。このとき各凹部12に注入されたカラーレジスト41、42、43は、レンズ材料注入口13の部分で破断して基板30の表面に付着した(図5参照)。最後に基板30に再び紫外線を照射してカラーレジスト41、42、43を完全に硬化させた。紫外線照射量は合計で約1000mJ/cm2である。これらの工程により、RGB3色のマイクロレンズ51、52、53が規則的に配列したマイクロレンズ型カラーフィルターを得た(図6参照)。
こうして得たマイクロレンズ型カラーフィルターを、走査電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製)により観察したところ、直径8μmのマイクロレンズがピッチ10μm(間隙2μm)で格子状に配列していることが確認された。
以上の方法により、RGB各色のフォトリソグラフィーとリフローからなる従来のマイクロレンズ型カラーフィルター製造工程を、大幅に少ない工程数で代替することができた。
以下、本発明の実施例2について図面を参照しながら説明する。
図7は本実施例でRGB3色のマイクロレンズからなるマイクロレンズ型カラーフィルターの製造に用いた石英ガラス製のマイクロレンズ原版である。マイクロレンズ原版の基板に接する面を表、その反対側を裏とすると、図7において(a)および(b)はそれぞれ裏側、表側から見た模式図である。また(c)および(d)はそれぞれ(a)のA−A線、B−B線に沿った断面の模式図である。
本実施例2で使用したマイクロレンズ原版10は、凹部12の直径が9μmであること
を除いては実施例1で使用したマイクロレンズ原版と同じ構造を有するものであり、その製造方法も同様である。
以下に、上記のマイクロレンズ原版10を用いて行ったマイクロレンズ型カラーフィルター製造方法を説明する。
本実施例2では、基板として実施例1で使用したものと同種のCCD固体撮像素子を用いた。また中間層材料としてはほぼ無色透明の紫外線硬化樹脂(粘度約10mPa・s)を、有色レンズ材料としては紫外線硬化樹脂にRGB各色の顔料を分散させたカラーレジスト(粘度約5mPa・s)を用いた。
まず、基板30を用意し(図8参照)、そして基板30の表面に中間層材料40をスピンコートで塗布した後ベークして、厚さ約0.5μmの薄膜を形成した。(図9参照)。次に、該基板30にマイクロレンズ原版10を0.1MPaの圧力で押し付けて保持したまま、マイクロレンズ原版10の上から紫外線を照射して中間層材料を半ば硬化させ、中間層50を成形した(図10参照)。続いてマイクロレンズ原版10の凹部12と中間層50との間にできた空間に、RGB3色のカラーレジスト41、42、43を順次注入した(図11参照)。続いてマイクロレンズ原版10を保持したまま再び紫外線を照射して、カラーレジスト41、42、43を半ば硬化させた後、マイクロレンズ原版10を基板30から剥離した(図12参照)。最後に基板30に再び紫外線を照射して中間層50及びカラーレジスト41、42、43を完全に硬化させた。紫外線照射量は合計で約1200mJ/cm2である。これらの工程により、RGB3色のマイクロレンズ51、52、53が規則的に配列したマイクロレンズ型カラーフィルターを得た(図13参照)。
こうして得たマイクロレンズ型カラーフィルターを、走査電子顕微鏡により観察したところ、直径約9μmのマイクロレンズがピッチ10μm(間隙1μm)で格子状に配列していることが確認された。
以上の方法により、高開口率でかつ混色のないマイクロレンズ型カラーフィルターを効率よく製造することができた。
本発明はマイクロレンズを有する光学素子及び光学フィルム一般の製造に利用可能であり、特に固体撮像素子上に形成されるマイクロレンズ型カラーフィルターの製造に好適である。
本発明の実施例1で使用したマイクロレンズ原版を説明する図であって、(a)は、それを裏側から見た模式図、(b)は、それを表側から見た模式図、(c)は、(a)のA−A線に沿った断面の模式図、(d)は、(a)のB−B線に沿った断面の模式図である。 本発明の実施例1のマイクロレンズ型カラーフィルター製造に係る第1の工程を説明する図である。 本発明の実施例1のマイクロレンズ型カラーフィルター製造に係る第2の工程を説明する図である。 本発明の実施例1のマイクロレンズ型カラーフィルター製造に係る第3の工程を説明する図である。 本発明の実施例1のマイクロレンズ型カラーフィルター製造に係る第4の工程を説明する図である。 本発明の実施例1のマイクロレンズ型カラーフィルター製造に係る第5の工程を説明する図である。 本発明の実施例2で使用したマイクロレンズ原版を説明する図であって、(a)は、それを裏側から見た模式図、(b)は、それを表側から見た模式図、(c)は、(a)のA−A線に沿った断面の模式図、(d)は、(a)のB−B線に沿った断面の模式図である。 本発明の実施例2のマイクロレンズ型カラーフィルター製造に係る第1の工程を説明する図である。 本発明の実施例2のマイクロレンズ型カラーフィルター製造に係る第2の工程を説明する図である。 本発明の実施例2のマイクロレンズ型カラーフィルター製造に係る第3の工程を説明する図である。 本発明の実施例2のマイクロレンズ型カラーフィルター製造に係る第4の工程を説明する図である。 本発明の実施例2のマイクロレンズ型カラーフィルター製造に係る第5の工程を説明する図である。 本発明の実施例2のマイクロレンズ型カラーフィルター製造に係る第6の工程を説明する図である。
符号の説明
10…マイクロレンズ原版
11…金型
12…凹部
13…レンズ材料注入口
14…溝
20…カバーガラス
21…遮光膜
30…基板
40…中間層材料
41…カラーレジストR(赤)
42…カラーレジストG(緑)
43…カラーレジストB(青)
50…中間層
51…マイクロレンズR(赤)
52…マイクロレンズG(緑)
53…マイクロレンズB(青)

Claims (10)

  1. 2個以上の凹部を有するマイクロレンズ原版であって、各々の凹部ごとに独立したレンズ材料注入口を有することを特徴とするマイクロレンズ原版。
  2. 前記凹部は複数個のグループに分けられ、各々のグループごとに異なるレンズ材料を注入できる構造を有することを特徴とする請求項1記載のマイクロレンズ原版。
  3. 透明または紫外線透過性を有する材料からなることを特徴とする請求項1または2記載のマイクロレンズ原版。
  4. 前記透明または紫外線透過性を有する材料はガラスであることを特徴とする請求項3記載のマイクロレンズ原版。
  5. 請求項1、2、3、4のうちいずれか1項に記載のマイクロレンズ原版を用いたマイクロレンズ製造方法。
  6. 請求項1、2、3、4のうちいずれか1項に記載のマイクロレンズ原版を用いた有色マイクロレンズを含むマイクロレンズ群を形成するマイクロレンズ製造方法。
  7. 請求項1、2、3、4のうちいずれか1項に記載のマイクロレンズ原版を用いたマイクロレンズ製造方法であって、該マイクロレンズ原版を用いて基板上に透明な中間層を形成する工程を含むことを特徴とするマイクロレンズ製造方法。
  8. 前記中間層は熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項7記載のマイクロレンズ製造方法。
  9. 前記中間層は熱硬化性樹脂からなることを特徴とする請求項7記載のマイクロレンズ製造方法。
  10. 前記中間層は光硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂からなることを特徴とする請求項7記載のマイクロレンズ製造方法。
JP2007013591A 2006-09-19 2007-01-24 マイクロレンズ原版及びマイクロレンズ製造方法 Pending JP2008100494A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007013591A JP2008100494A (ja) 2006-09-19 2007-01-24 マイクロレンズ原版及びマイクロレンズ製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006252302 2006-09-19
JP2007013591A JP2008100494A (ja) 2006-09-19 2007-01-24 マイクロレンズ原版及びマイクロレンズ製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008100494A true JP2008100494A (ja) 2008-05-01

Family

ID=39435176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007013591A Pending JP2008100494A (ja) 2006-09-19 2007-01-24 マイクロレンズ原版及びマイクロレンズ製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008100494A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114280706A (zh) * 2021-12-29 2022-04-05 矽万(上海)半导体科技有限公司 一种基于uv激光直写光刻的双胶合微阵列透镜的制备方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114280706A (zh) * 2021-12-29 2022-04-05 矽万(上海)半导体科技有限公司 一种基于uv激光直写光刻的双胶合微阵列透镜的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4123667B2 (ja) 固体撮像素子の製造方法
US20070029277A1 (en) Injection molded microoptics
EP1855320A1 (en) Solid-state imaging device and method for manufacturing same
CN103163575B (zh) 彩色微透镜阵列制备方法
WO2003083525A1 (fr) Substrat a matrices de microlentilles et procede de production, et ecran d'affichage a cristaux liquides de type projection utilisant ces substrats
JP4161602B2 (ja) マイクロレンズアレイおよびその製造方法並びに光学装置
US6304384B1 (en) Optical substrate, a manufacturing method therefor, and a display device using the same
KR101114608B1 (ko) 컬러 촬상 소자 및 컬러 촬상 소자 제조 방법
WO2020224317A1 (zh) 彩膜基板、液晶显示装置、彩膜基板的制备方法以及液晶显示装置的制备方法
JP2005072662A (ja) 透光板および透光板の製造方法、並びに透光板を用いた画像入力装置
JP2008524657A (ja) マイクロレンズアレイ
JP2007316153A (ja) カラー撮像素子のマイクロレンズ製造方法及びカラー撮像素子のマイクロレンズアレイ
WO2016065811A1 (zh) 微透镜阵列及其制作方法、图像获取装置和显示装置
TWI251340B (en) A solid-state image sensor and a manufacturing method thereof
JP7088174B2 (ja) 固体撮像素子及び固体撮像素子の製造方法
TWI749137B (zh) 固態攝影元件及其製造方法
JP2006196532A (ja) カラー固体撮像素子
JP2005242109A (ja) マイクロレンズの作製方法および装置並びにマイクロレンズ
JP2008100494A (ja) マイクロレンズ原版及びマイクロレンズ製造方法
JP2005037884A (ja) レンズプレートおよびその製造方法並びに画像伝達装置
JP2004031532A (ja) 固体撮像素子の製造方法
JP2010211133A (ja) マイクロレンズ原版及びマイクロレンズ製造方法
WO2010023916A1 (ja) カラー撮像デバイスおよびカラー撮像デバイスの製造方法
CN114420803A (zh) 一种Micro-LED显示模组的制备方法、显示模组及显示装置
JP4483294B2 (ja) 固体撮像素子及びその製造方法