JP2008099355A - モータ用軸受装置及び振動モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】 軽量化及び低コスト化を図ると共に、回転トルクの影響を受け難く品質及び信頼性を向上すること。
【解決手段】 シャフト3の周囲を囲む第1の円筒部10aと、該第1の円筒部の一端側から半径方向外方に向かって折曲されたフランジ面10bと、該フランジ面の外縁から軸線に対して平行に折曲されてシャフトの周囲を囲む第2の円筒部10cと、を有するハウジング10と、互いの間隔を空けた状態で第1の円筒部の周囲を囲むようにフランジ面に形成された貫通孔12と、ハウジングに対して固着成形され、シャフトを回転自在に支持する樹脂モールド部11とを備え、樹脂モールド部は、貫通孔を通じてハウジングの内外に流れ込み、少なくとも第1の円筒部の内周面及び外周面と、フランジ面の内面及び外面とに固着されているモータ用軸受装置2を提供する。
【選択図】 図2
【解決手段】 シャフト3の周囲を囲む第1の円筒部10aと、該第1の円筒部の一端側から半径方向外方に向かって折曲されたフランジ面10bと、該フランジ面の外縁から軸線に対して平行に折曲されてシャフトの周囲を囲む第2の円筒部10cと、を有するハウジング10と、互いの間隔を空けた状態で第1の円筒部の周囲を囲むようにフランジ面に形成された貫通孔12と、ハウジングに対して固着成形され、シャフトを回転自在に支持する樹脂モールド部11とを備え、樹脂モールド部は、貫通孔を通じてハウジングの内外に流れ込み、少なくとも第1の円筒部の内周面及び外周面と、フランジ面の内面及び外面とに固着されているモータ用軸受装置2を提供する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ハウジング内から外部に突出するシャフトを回転自在に支持するモータ用軸受装置、及び、該モータ用軸受装置を有する振動モータに関するものである。
従来から、携帯用電子機器、歯治療用機器や振動アラーム装置等に、振動を発生させるためのコアレスモータ(鉄心(コア)のないコイルを有するモータ)が構成品の1つとして組み込まれている。この種のコアレスモータは、様々なものが提供されているが、一般的なものを、図13を参照にして説明する。
図13に示すように、コアレスモータ30は、ハウジング31と、モータ軸32と、マグネット33と、コイル34と、コイルホルダ35と、整流子36と、ブラシ37とを備えている。
上記ハウジング31は、円筒状に形成されており、一端側が小径筒状に絞り成形されている。そして、このハウジング31内に上記各構成品が収納されている。ハウジング31の他端側には、エンドキャップ38が嵌合固定されており、ハウジング31内を密閉している。一方、ハウジング31の一端側には、両端を除く中間部分が小径筒状に絞り成形された金属パイプ39が、ハウジング31に対して圧入固定されている。この際、ハウジング31と金属パイプ39とは、面接触した状態で固定されている。
上記ハウジング31は、円筒状に形成されており、一端側が小径筒状に絞り成形されている。そして、このハウジング31内に上記各構成品が収納されている。ハウジング31の他端側には、エンドキャップ38が嵌合固定されており、ハウジング31内を密閉している。一方、ハウジング31の一端側には、両端を除く中間部分が小径筒状に絞り成形された金属パイプ39が、ハウジング31に対して圧入固定されている。この際、ハウジング31と金属パイプ39とは、面接触した状態で固定されている。
この金属パイプ39は、モータ軸32の軸線Lに沿ってハウジング31内に入り込むように設けられ、モータ軸32が非接触状態で挿通されるようになっている。また、金属パイプ39の両端の膨らんだ部分には、挿通されたモータ軸32を回転自在に支持するメタル軸受(焼結合金の気孔に潤滑油を含浸させた焼結含浸軸受)40がそれぞれ嵌合固定されている。つまり、金属パイプ39は、2つのメタル軸受40を介してモータ軸32を2点支持している。また、金属パイプ39の中間部分の外周には、固定子となる円筒状の上記マグネット33が固定されている。
モータ軸32は、一端側がハウジング31の外側に突出していると共に、他端側が金属パイプ39を突き抜けてハウジング31内に突出している。ハウジング31の外側に突出しているモータ軸32の一端側には、錘である偏心分銅41が嵌合固定されている。一方、ハウジング31内に突出しているモータ軸32の他端側には、大径部35a及び小径部35bからなる上記コイルホルダ35が嵌合固定されている。なお、メタル軸受40と偏心分銅41との間には、モータ軸32のスラスト方向に動く量を規制するボス42がモータ軸32に嵌合固定されている。
そして、コイルホルダ35の大径部35aには、回転子となる円筒状の上記コイル34が固定されている。なお、このコイル34は、ハウジング31及びマグネット33からそれぞれ所定距離だけ離間した状態で、マグネット33の周囲を覆うように設けられている。また、大径部35aの側面から小径部35bの外周面に亘って、上記整流子36が形成されている。この整流子36は、軸線L回りに所定角度毎に3つ形成されており、配線を介してそれぞれがコイル34に対して電気接続されている。
また、これら整流子36に対して、エンドキャップ38に固定されたブラシホルダ43に植立保持されたブラシ37が圧接するようになっている。なお、ブラシホルダ43は、エンドキャップ38の外部に突出するようになっており、外部接続端子として機能するようになっている。
また、これら整流子36に対して、エンドキャップ38に固定されたブラシホルダ43に植立保持されたブラシ37が圧接するようになっている。なお、ブラシホルダ43は、エンドキャップ38の外部に突出するようになっており、外部接続端子として機能するようになっている。
このように構成されたコアレスモータ30を作動させる場合には、外部接続端子でもあるブラシホルダ43及びブラシ37を介して、コイル34に電流を供給する。すると、コイル34に発生する磁力とマグネット33の磁力との相互作用により、コイル34、コイルホルダ35及びモータ軸32が、一体となって軸線L回りに回転する。その結果、偏心分銅41を軸線L回りに回転させて振動を発生させることができる。特に、このコアレスモータ30は、モータ軸32が2つのメタル軸受40で支持されているので、安定性に優れている。
しかしながらこのコアレスモータ30は、モータ軸32の安定性に優れている反面、金属パイプ39を利用して2つのメタル軸受40を固定しているので、金属パイプ39及びメタル軸受40で構成される軸受装置44自体の重量が重くなってしまい、結果的にモータ全体の重量が重くなっていた。また、軸受装置44の部品点数が多くなってしまい、部品コストがかかるうえ、製造に手間がかかり製造コストの増加も招いていた。
そこで、これらの欠点を解消したコアレスモータとして、金属部品を削減して軽量化が図られた軸受装置を有するコアレスモータが提供されている(例えば、特許文献1参照)。このコアレスモータについて、図14を参照にして簡単に説明する。なお、この図14においては、図13に示すコアレスモータ30と同一の構成については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図14に示すように、このコアレスモータ50のハウジング51は、中心位置に貫通孔51bが形成されている閉塞面51cを一端側に有している。そして、この貫通孔51bを介して、金属パイプ39の代わりとなる樹脂モールド部52がハウジング51に対して固着成型されている。
この樹脂モールド部52は、モータ軸32の軸線Lに沿ってハウジング51内に入り込むように設けられ、一端側が軸受部52aとなっており、他端側が軸受ハウジング部52bとなっている。軸受部52aは、閉塞面51cを挟み込むように、ハウジング51の外側及び内側に亘って形成された部分であり、モータ軸32を軸支して、該モータ軸32から受ける力をハウジング51側に逃がしている。つまり、モータ軸32は、この軸受部52aの1箇所で軸支された状態となっている。即ち、ハウジング51と樹脂モールド部52とで、軸受装置53が構成されている。
また、軸受ハウジング部52bは、軸受部52aに隣接して形成され、モータ軸32の周囲を覆っている。そして、この軸受ハウジング部52bの外周に固定子となる上記マグネット33が嵌合固定されている。
この樹脂モールド部52は、モータ軸32の軸線Lに沿ってハウジング51内に入り込むように設けられ、一端側が軸受部52aとなっており、他端側が軸受ハウジング部52bとなっている。軸受部52aは、閉塞面51cを挟み込むように、ハウジング51の外側及び内側に亘って形成された部分であり、モータ軸32を軸支して、該モータ軸32から受ける力をハウジング51側に逃がしている。つまり、モータ軸32は、この軸受部52aの1箇所で軸支された状態となっている。即ち、ハウジング51と樹脂モールド部52とで、軸受装置53が構成されている。
また、軸受ハウジング部52bは、軸受部52aに隣接して形成され、モータ軸32の周囲を覆っている。そして、この軸受ハウジング部52bの外周に固定子となる上記マグネット33が嵌合固定されている。
このように構成されたコアレスモータ50の作動は、図13に示すコアレスモータ30と同様である。特に、このコアレスモータ50の軸受装置53は、金属パイプ39に代って樹脂を成形した樹脂モールド部52から構成されているので、金属部品が削減されて軽量化が図られている。また、ハウジング51に対して樹脂を成形するだけで樹脂モールド部52を有する軸受装置53を製造できるので、製造が容易で製造コストを低減することができる。
特開2000−295830号公報
しかしながら、上述した特許文献1記載のコアレスモータ50が有する軸受装置53には、以下の課題がまだ残されていた。
即ち、図14に示す軸受装置53は、金属部品を削減して軽量化を図るため、プラスチック(樹脂)で樹脂モールド部52をハウジング51に固着成形することで、両者を一体的に固定している。ここで、通常モータの回転時には、モータ軸32からの回転トルクが樹脂モールド部52にも伝わっているので、樹脂モールド部52とハウジング51との接合部分に負荷がかかっている。この際、従来の樹脂モールド部52は、ハウジング51の閉塞面51cに形成された貫通孔51bを内外から挟み込むようにして単に固着されているだけであるので、剛性が弱く偏心分銅41の回転による遠心力や回転トルクの影響により、樹脂モールド部52が変形し、場合によっては固着が剥離する恐れさえあった。これにより、樹脂モールド部52が軸線L回りにがたつく恐れがあった。その結果、モータ軸32の回転が不安的になったり異音が発生したりする等、品質及び信頼性が低下する恐れがあった。特に、樹脂モールド部52は、樹脂を成形したものであるので元来耐久性に優れていない。そのため、時間の経過と共に上述した問題が顕著に発生する可能性があった。そこでこのような問題を極力抑えるために用いる剛性の高い樹脂は高価であり、モータのコストアップの原因となってしまった。
即ち、図14に示す軸受装置53は、金属部品を削減して軽量化を図るため、プラスチック(樹脂)で樹脂モールド部52をハウジング51に固着成形することで、両者を一体的に固定している。ここで、通常モータの回転時には、モータ軸32からの回転トルクが樹脂モールド部52にも伝わっているので、樹脂モールド部52とハウジング51との接合部分に負荷がかかっている。この際、従来の樹脂モールド部52は、ハウジング51の閉塞面51cに形成された貫通孔51bを内外から挟み込むようにして単に固着されているだけであるので、剛性が弱く偏心分銅41の回転による遠心力や回転トルクの影響により、樹脂モールド部52が変形し、場合によっては固着が剥離する恐れさえあった。これにより、樹脂モールド部52が軸線L回りにがたつく恐れがあった。その結果、モータ軸32の回転が不安的になったり異音が発生したりする等、品質及び信頼性が低下する恐れがあった。特に、樹脂モールド部52は、樹脂を成形したものであるので元来耐久性に優れていない。そのため、時間の経過と共に上述した問題が顕著に発生する可能性があった。そこでこのような問題を極力抑えるために用いる剛性の高い樹脂は高価であり、モータのコストアップの原因となってしまった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、軽量化及び低コスト化を図ることができると共に、回転トルクの影響を受け難く品質及び信頼性が向上したモータ用軸受装置、及び、該モータ用軸受装置を有する振動モータを提供することである。
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
本発明に係るモータ用軸受装置は、軸線回りに回転するシャフトを回転自在に支持するモータ用軸受装置であって、前記軸線を中心に円筒状に形成されて前記シャフトの周囲を囲む第1の円筒部と、該第1の円筒部の一端側から半径方向外方に向かって折曲されたフランジ面と、該フランジ面の外縁から前記軸線に対して平行に折曲されて前記シャフトの周囲を囲むようにシャフトの一端側に延びた第2の円筒部と、を有する金属性のハウジングと、互いの間隔を空けた状態で、前記第1の円筒部の周囲を囲むように前記フランジ面に形成された2つ以上の貫通孔と、樹脂材料を使用して前記ハウジングに対して固着成形され、前記シャフトを回転自在に支持する樹脂モールド部とを備え、該樹脂モールド部は、前記貫通孔を通じて前記ハウジングの内外に流れ込み、少なくとも前記第1の円筒部の内周面及び外周面と、前記フランジ面の内面及び外面とに固着されていることを特徴とするものである。
本発明に係るモータ用軸受装置は、軸線回りに回転するシャフトを回転自在に支持するモータ用軸受装置であって、前記軸線を中心に円筒状に形成されて前記シャフトの周囲を囲む第1の円筒部と、該第1の円筒部の一端側から半径方向外方に向かって折曲されたフランジ面と、該フランジ面の外縁から前記軸線に対して平行に折曲されて前記シャフトの周囲を囲むようにシャフトの一端側に延びた第2の円筒部と、を有する金属性のハウジングと、互いの間隔を空けた状態で、前記第1の円筒部の周囲を囲むように前記フランジ面に形成された2つ以上の貫通孔と、樹脂材料を使用して前記ハウジングに対して固着成形され、前記シャフトを回転自在に支持する樹脂モールド部とを備え、該樹脂モールド部は、前記貫通孔を通じて前記ハウジングの内外に流れ込み、少なくとも前記第1の円筒部の内周面及び外周面と、前記フランジ面の内面及び外面とに固着されていることを特徴とするものである。
この発明に係るモータ用軸受装置においては、金属性のハウジングに対して固着成形されて一体的となった樹脂モールド部が、シャフトを回転自在に支持している。初めに、このハウジングは、第1の円筒部、フランジ面及び第2の円筒部によって、片側が小径筒状になるように絞り成形されたものである。即ち、第1の円筒部の一端側を半径方向外方に向かって略直角に折曲することでフランジ面が形成されていると共に、該フランジ面の外縁を軸線に対して平行になるように再度略直角に折曲することで第2の円筒部が形成されている。これによりハウジングは、第2の円筒部の片側から径の小さい第1の円筒部が突出した状態となっている。
また、フランジ面には、少なくとも2つ以上の複数の貫通孔が互いの間隔を空けた状態で形成されている。この際、各貫通孔は、第1の円筒部の周囲を取り囲むように、即ち、軸線を中心とする円周方向に並ぶように形成されている。
また、フランジ面には、少なくとも2つ以上の複数の貫通孔が互いの間隔を空けた状態で形成されている。この際、各貫通孔は、第1の円筒部の周囲を取り囲むように、即ち、軸線を中心とする円周方向に並ぶように形成されている。
また、樹脂モールド部は、フランジ面に形成された2つ以上の貫通孔を通じてハウジングの内外に樹脂材料が流し込まれて成形されたものであり、少なくとも第1の円筒部の内周面及び外周面と、フランジ面の内面及び外面とに対して固着されている。そして、第1の円筒部の内周面側に固着された部分で、シャフトを回転自在に支持している。
特にこの樹脂モールド部は、フランジ面に形成された2つ以上の貫通孔を通った状態で成形されているので、軸線回りに回転しないように動きが規制されている。つまり、樹脂モールド部は、回り止めがされた状態になっている。
特にこの樹脂モールド部は、フランジ面に形成された2つ以上の貫通孔を通った状態で成形されているので、軸線回りに回転しないように動きが規制されている。つまり、樹脂モールド部は、回り止めがされた状態になっている。
そのため、シャフトの回転時に該シャフトから樹脂モールド部にシャフトの回転による遠心力が伝わっても樹脂モールド部は径方向に変形し難い。また、回転トルクが伝わったとしても、軸線回りに回転しないように動きが規制されているので、従来のものとは異なり、ハウジングと樹脂モールド部との固着が剥離する恐れが少ない。つまり、従来のものは、回転トルクが樹脂モールド部とハウジングとの固着力に全て作用していたが、本発明に係る樹脂モールド部の場合には、回転トルクが樹脂モールド部とハウジングとの固着力に作用する前に、貫通孔を通じてハウジングに力を逃がすことができる。そのため、樹脂モールド部が、軸線回りにがたつく恐れがない。その結果、シャフトの回転が不安定になったり、異音等が生じたりすることを防止でき、品質及び信頼性を向上することができる。
また、樹脂材料を所定の形状に硬化させるだけで樹脂モールド部を成形できるので、コストをかけることなく、容易に製造することができる。よって、低コスト化を図ることができる。また、軽い樹脂を利用しているので、軽量化も図ることができる。
また、本発明に係るモータ用軸受装置は、上記本発明のモータ用軸受装置において、前記貫通孔が、前記軸線を中心として円周方向に延びる円弧状に形成されていることを特徴とするものである。
この発明に係るモータ用軸受装置においては、2つの以上の貫通孔が円弧状に形成されているので、樹脂モールド部を形成する際に、樹脂材料が第1の円筒部の外周面上で円周方向に広がり易い。よって、より短時間で第1の円筒部の外周面を覆うことができ、製造時間の短縮を図ることができる。
また、本発明に係るモータ用軸受装置は、上記本発明のモータ用軸受装置において、前記貫通孔が、前記軸線を中心として一定角度毎に形成されていることを特徴とするものである。
この発明に係るモータ用軸受装置においては、2つ以上の貫通孔が一定角度毎、即ち、等間隔で軸線回りに形成されているので、樹脂モールド部を形成する際に、樹脂材料が第1の円筒部の外周面上で円周方向に均等に広がり易い。よって、より短時間で第1の外周面を覆うことができ、製造時間の短縮を図ることができる。また、第1の円筒部の周囲を均等に樹脂が広がるので、樹脂モールド部の仕上がり精度を向上させることができる。更に、樹脂モールド部に伝わってきた回転トルクを、各貫通孔からに均等にハウジングに分散させることができる。よって、耐久性を上げて耐久時間を向上させることができる。
また、本発明に係るモータ用軸受装置は、上記本発明のいずれかのモータ用軸受装置において、前記第1の円筒部の内周面には、前記シャフトを回転自在に支持する焼結含油軸受が固定されていることを特徴とするものである。
この発明に係るモータ用軸受装置においては、第1の円筒部の内周面に焼結含油軸受が固定されているので、シャフトを樹脂モールド部だけで軸支するのではなく、焼結含油軸受側にも負担させることができる。そのため、硬度を有する特殊な樹脂材料(例えば、PPS等)ではなく、一般的に使用される樹脂材料を利用して樹脂モールド部を成形することができる。従って、樹脂材料自体のコストを抑えることができ、低コスト化を図ることができる。また、特殊な樹脂材料を扱う場合には、専用の設備環境が必要であるが、通常の樹脂を利用できるので、このような設備投資も不要である。この点においても、低コスト化を図ることができる。
また、本発明に係るモータ用軸受装置は、上記本発明のいずれかのモータ用軸受装置において、前記樹脂モールド部が、前記シャフトの一端側に向かって延出するように成形された円筒状の延出部を有していることを特徴とするものである。
この発明に係るモータ用軸受装置においては、シャフトの一端側に向かって延出する延出部を有しているので、樹脂モールド部の全長を長くすることができ、シャフトを長手方向に亘って軸支することができる。よって、シャフトと樹脂モールド部との接触面積を増やすことができ、シャフトをより安定に支持して軸ぶれを抑えることができる。
また、本発明に係る振動モータは、上記本発明のモータ用軸受装置と、前記延出部の外周に固定された環状の永久磁石と、該永久磁石と前記第2の円筒部との間に配された環状のコイルと、前記延出部及び前記永久磁石よりも前記シャフトの一端側に配され、該シャフトと前記コイルとを一体的に固定するコイルホルダと、前記第2の円筒部の一端側に嵌合固定され、前記シャフトの一端側を前記ハウジング内に収納させる樹脂性のエンドキャップと、外部からの電流を前記コイルに導通させて前記シャフトを前記軸線回りに回転させる整流手段とを備え、前記ハウジングの外部に突出する前記シャフトの他端側に振動子が固定され、該振動子の回転に伴って振動が発生することを特徴とするものである。
この発明に係る振動モータにおいては、延出部の外周に永久磁石が固定されているので、ハウジングと樹脂モールド部と永久磁石とが一体となっている。即ち、永久磁石が固定子となる。また、この永久磁石の周囲を覆うように、該永久磁石と第2の円筒部との間に環状のコイルが配されている。そして、このコイルは、延出部及び永久磁石よりもシャフトの一端側に寄った位置で該シャフト固定されたコイルホルダに固定されている。よって、コイル及びコイルホルダは、シャフトと共に軸線回りに回転するようになっている。即ち、コイルが回転子となる。
また、第2の円筒部の一端側には、樹脂性のエンドキャップが嵌合固定されており、ハウジング内を密閉している。これにより、シャフトの一端側と上述した各構成品とをハウジング内に収納させることができる。一方、シャフトの他端側は、樹脂モールド部を通じてハウジングの外部に突出しており、この突出した位置で振動子が固定されている。
そして、整流手段を介して外部からコイルに電流を導通させることで、コイルに発生する磁力と、永久磁石による磁力との相互作用により、コイル、コイルホルダ及びシャフトを軸線回りに回転させることができる。これにより、振動子を回転させて振動を発生させることができる。
特に、品質及び信頼性が向上したモータ用軸受装置を備えているので、シャフトを安定して支持することができ、モータとしての品質及び信頼性についても向上することができる。また、低コストで軽量化されたモータ用軸受装置でもあるので、モータ全体の軽量化及び低コスト化を図ることもできる。
特に、品質及び信頼性が向上したモータ用軸受装置を備えているので、シャフトを安定して支持することができ、モータとしての品質及び信頼性についても向上することができる。また、低コストで軽量化されたモータ用軸受装置でもあるので、モータ全体の軽量化及び低コスト化を図ることもできる。
また、本発明に係る振動モータは、上記本発明の振動モータにおいて、前記エンドキャップには、前記シャフトの一端側を回転自在に支持する凹部が形成されていることを特徴とするものである。
この発明に係る振動モータにおいては、樹脂性のエンドキャップの凹部を利用して、シャフト一端側をハウジング内で軸支することができる。つまり凹部とモータ用軸受装置との2箇所で、シャフトを支持できるので、シャフトの軸ぶれをより抑えることができる。特に、シャフトが回転し始める初期状態では回転が安定しないので軸ぶれが生じ易いが、2箇所で支持できるので初期の軸ぶれを抑えることができる。よって、回転不良を防止して滑らかな回転を実現することができる。その結果、モータ性能を良くすることができ、高品質化を図ることができる。しかも、シャフトを支持するポイントを軸線方向に沿って極力離すことができるので、より安定してシャフトを支持でき、上述した作用効果を顕著に期待することができる。
また、本発明に係る振動モータは、上記本発明の振動モータにおいて、前記凹部には、焼結含油軸受が埋設されていることを特徴とするものである。
この発明に係る振動モータにおいては、焼結含油軸受を利用してシャフトを支持できるので、耐久性が上がり、耐久時間を向上させることができる。
本発明に係るモータ用軸受装置によれば、軽量化及び低コスト化を図ることができると共に、回転トルクの影響を受け難く、品質及び信頼性の向上化を図ることができる。
また、本発明に係る振動モータによれば、上述したモータ用軸受装置を備えているので、シャフトを安定して支持することができ、モータとしての品質及び信頼性についても向上することができる。また、モータ全体の軽量化及び低コスト化を図ることもできる。
また、本発明に係る振動モータによれば、上述したモータ用軸受装置を備えているので、シャフトを安定して支持することができ、モータとしての品質及び信頼性についても向上することができる。また、モータ全体の軽量化及び低コスト化を図ることもできる。
以下、本発明に係るモータ用軸受装置及び振動モータの一実施形態を、図1から図12を参照して説明する。
本実施形態の振動モータ1は、図1から3に示すように、モータ用軸受装置2と、シャフト3と、永久磁石4と、コイル5と、コイルホルダ6と、エンドキャップ7と、整流手段8とを備えている。
本実施形態の振動モータ1は、図1から3に示すように、モータ用軸受装置2と、シャフト3と、永久磁石4と、コイル5と、コイルホルダ6と、エンドキャップ7と、整流手段8とを備えている。
モータ用軸受装置2は、軸線L回りに回転するシャフト3を回転自在に支持するものであって、金属性のハウジング10と、樹脂材料を使用してハウジング10に対して固着成形された樹脂モールド部11とから構成されている。
上記ハウジング10は、図4から図6に示すように、軸線Lを中心に円筒状に形成されてシャフト3の周囲を囲む第1の円筒部10aと、該第1の円筒部10aの一端側から半径方向外方に向かって略直角に折曲されたフランジ面10bと、該フランジ面10bの外縁から軸線Lに対して平行になるように再度略直角に折曲されて、シャフト3の周囲を囲むようにシャフト3の一端側に延びた第2の円筒部10cと、で一体的に形成されている。つまりハウジング10は、片側が小径筒状になるように絞り成形されたものであり、第2の円筒部10cの片側から、径の小さい第1の円筒部10aが突出した状態となっている。
上記ハウジング10は、図4から図6に示すように、軸線Lを中心に円筒状に形成されてシャフト3の周囲を囲む第1の円筒部10aと、該第1の円筒部10aの一端側から半径方向外方に向かって略直角に折曲されたフランジ面10bと、該フランジ面10bの外縁から軸線Lに対して平行になるように再度略直角に折曲されて、シャフト3の周囲を囲むようにシャフト3の一端側に延びた第2の円筒部10cと、で一体的に形成されている。つまりハウジング10は、片側が小径筒状になるように絞り成形されたものであり、第2の円筒部10cの片側から、径の小さい第1の円筒部10aが突出した状態となっている。
また、フランジ面10bには、少なくとも2つ以上の複数の貫通孔12が互いの間隔を空けた状態で形成されている。なお、本実施形態では、貫通孔12が3つの場合を例に挙げて説明する。これら貫通孔12は、第1の円筒部10aの周囲を取り囲むように、即ち、軸線Lを中心とする円周方向に並ぶように形成されている。
特に、本実施形態の貫通孔12は、軸線Lを中心として120度毎に形成されていると共に、1つ1つが円周方向に延びる円弧状に形成されている。
特に、本実施形態の貫通孔12は、軸線Lを中心として120度毎に形成されていると共に、1つ1つが円周方向に延びる円弧状に形成されている。
上記樹脂モールド部11は、図2に示すように、フランジ面10bに形成された3つの貫通孔12を通じてハウジング10の内外に樹脂材料が流し込まれて成形されたものであり、第1の円筒部10aの内周面及び外周面と、フランジ面10bの内面及び外面とに対して固着されている。そして、第1の円筒部10aの内周面側に固着された部分(以下、突出部11bと称する)で、シャフト3を回転自在に支持している。
また、本実施形態の樹脂モールド部11は、ハウジング10内において、シャフト3の一端側に向かって延出するように成形された円筒状の延出部11aを有している。これによって、樹脂モールド部11の全長を長くすることができ、シャフト3を長手方向に亘って軸支することができるようになっている。つまり、本実施形態の樹脂モールド部11は、突出部11bから延出部11aに亘ってシャフト3を軸支している。
また、本実施形態の樹脂モールド部11は、ハウジング10内において、シャフト3の一端側に向かって延出するように成形された円筒状の延出部11aを有している。これによって、樹脂モールド部11の全長を長くすることができ、シャフト3を長手方向に亘って軸支することができるようになっている。つまり、本実施形態の樹脂モールド部11は、突出部11bから延出部11aに亘ってシャフト3を軸支している。
特に、この樹脂モールド部11は、フランジ面10bに形成された3つの貫通孔12を通った状態で成形されているので、軸線L回りに回転しないように動きが規制されている。つまり、樹脂モールド部11は、回り止めがされた状態となっている。
また、樹脂モールド部11の延出部11aの外周には、環状に形成された上記永久磁石4が固定されている。これにより、ハウジング10と樹脂モールド部11と永久磁石4とが、一体となっている。即ち、永久磁石4は、固定子として機能する。また、この永久磁石4の周囲を覆うように、該永久磁石4と第2の円筒部10cとの間に、環状に形成された上記コイル5が配されている。このコイル5は、延出部11a及び永久磁石4よりもシャフト3の一端側に寄った位置で該シャフト3に固定されたコイルホルダ6に固定されている。
このコイルホルダ6は、樹脂材料により、永久磁石4の外径よりも径の大きい大径部6aと、大径部6aよりも外径が小さい小径部6bとで一体的に形成されている。なお、このコイルホルダ6には、大径部6aから小径部6bを貫く挿通孔6cが形成されており、該挿通孔6c内にシャフト3が圧入されることで、両者が上述したように一体的に固定されている。また、コイル5は、大径部6aの外周面に固定されている。よって、コイル5及びコイルホルダ6は、シャフト3と共に軸線L回りに回転するようになっている。即ち、コイル5は、回転子として機能する。
また、コイルホルダ6の小径部6bの外周面には、3つの整流子13が軸線L回りに等間隔で設けられている。この際各整流子13は、コイル5に対して図示しない配線等によって電気接続されている。
また、コイルホルダ6の小径部6bの外周面には、3つの整流子13が軸線L回りに等間隔で設けられている。この際各整流子13は、コイル5に対して図示しない配線等によって電気接続されている。
また、第2の円筒部10cの一端側には、樹脂性の上記エンドキャップ7が嵌合固定されており、ハウジング10内を密閉している。これにより、シャフト3の一端側と、上述した各構成品とをハウジング10内に収納している。また、ハウジング10内に露出したエンドキャップ7の内面には、金属性のブラシホルダ14が設けられている。そして、このブラシホルダ14には、整流子13に圧接するようにブラシ15が植立保持されている。また、ブラシホルダ14は、エンドキャップ7の外部に引き出されており、図1から図3に示すように、外部接続端子として機能するようになっている。
即ち、整流子13、ブラシホルダ14及びブラシ15は、外部からの直流電流を交流電流に変換した状態でコイル5に導通させて、シャフト3を軸線L回りに回転させる上記整流手段8として機能するようになっている。
即ち、整流子13、ブラシホルダ14及びブラシ15は、外部からの直流電流を交流電流に変換した状態でコイル5に導通させて、シャフト3を軸線L回りに回転させる上記整流手段8として機能するようになっている。
また、本実施形態のエンドキャップ7には、図2に示すように、シャフト3の一端側が挿入されて、該シャフト3を回転自在に支持する凹部7aが形成されている。これにより、シャフト3は、モータ用軸受装置2と凹部7aとの2箇所によって軸支されている。
一方シャフト3の他端側は、樹脂モールド部11を通じてハウジング10の外部に突出しており、この突出した位置で偏心分銅(振動子)16が固定されている。この偏心分銅16を軸線L回りに回転させることによって、振動が発生するようになっている。
一方シャフト3の他端側は、樹脂モールド部11を通じてハウジング10の外部に突出しており、この突出した位置で偏心分銅(振動子)16が固定されている。この偏心分銅16を軸線L回りに回転させることによって、振動が発生するようになっている。
なお、本実施形態では、樹脂モールド部11の突出部11b及び延出部11aに亘る内周面全体でシャフト3を軸支した例を示しているが、この場合に限られず、延出部11aではシャフト3を軸支せず(シャフト3に対して非接触)に、第1の円筒部10aの内周面に位置する突出部11bのみでシャフト3を軸支するように構成しても構わない。
延出部11aにおいてもシャフト3を軸支する必要がある構造の場合には、樹脂モールド部11の内径部の精度を全体に均一に保つ必要があるが、本発明においては突出部11bの剛性が高いので、該突出部11bのみでシャフト3を軸支することが可能となる。特に、エンドキャップ7に凹部7aを設けた場合には、このような構造が望ましい。
延出部11aにおいてもシャフト3を軸支する必要がある構造の場合には、樹脂モールド部11の内径部の精度を全体に均一に保つ必要があるが、本発明においては突出部11bの剛性が高いので、該突出部11bのみでシャフト3を軸支することが可能となる。特に、エンドキャップ7に凹部7aを設けた場合には、このような構造が望ましい。
次に、このように構成された振動モータ1の製造方法について、簡単に説明する。
まず初めに、図4から図6に示すように加工されたハウジング10を用意した後、図示しない成形装置を利用して、ハウジング10に対して樹脂を流し込んで硬化させ、図7及び図8に示すように、突出部11b及び延出部11aからなる樹脂モールド部11を成形する。この際、フランジ面10bに形成された貫通孔12を通じて、ハウジング10の内外に樹脂が流れるので、軸線L回りに回転し難い樹脂モールド部11を容易に成形することができる。
特に本実施形態の場合には、3つの貫通孔12がそれぞれ円弧状に形成されていると共に、軸線L回りに120度毎の等間隔に形成されているので、樹脂モールド部11を成形する際に、樹脂材料が第1の円筒部10aの外周面上で円周方向に広がり易い。よって、短時間で第1の円筒部10aの外周面を覆うことができ、製造時間の短縮を図ることができる。しかも、第1の円筒部10aの周囲を、同じタイミング且つ同じ量の樹脂が均等に広がり易いので、樹脂モールド部11の仕上がり精度を向上させることができる。
まず初めに、図4から図6に示すように加工されたハウジング10を用意した後、図示しない成形装置を利用して、ハウジング10に対して樹脂を流し込んで硬化させ、図7及び図8に示すように、突出部11b及び延出部11aからなる樹脂モールド部11を成形する。この際、フランジ面10bに形成された貫通孔12を通じて、ハウジング10の内外に樹脂が流れるので、軸線L回りに回転し難い樹脂モールド部11を容易に成形することができる。
特に本実施形態の場合には、3つの貫通孔12がそれぞれ円弧状に形成されていると共に、軸線L回りに120度毎の等間隔に形成されているので、樹脂モールド部11を成形する際に、樹脂材料が第1の円筒部10aの外周面上で円周方向に広がり易い。よって、短時間で第1の円筒部10aの外周面を覆うことができ、製造時間の短縮を図ることができる。しかも、第1の円筒部10aの周囲を、同じタイミング且つ同じ量の樹脂が均等に広がり易いので、樹脂モールド部11の仕上がり精度を向上させることができる。
このようなハウジング10の構造、並びに、樹脂モールド部11の製法を採用することにより、カーボンファイバーやガラスファイバーのように大きなフィラーや、フッ素樹脂のように流動性を悪化させるフィラーを多く含有するプラスチックであっても、目的の形状に精度良く成形することが可能となる。言い換えれば、このような樹脂を樹脂モールド部11に使用できるため、樹脂モールド部11の剛性の向上化、落下等による耐衝撃性の向上化、並びに、耐磨耗性の向上化を図ることができる。
これにより、本実施形態のモータ用軸受装置2を製造することができる。続いて、樹脂モールド部11を成形した後に、延出部11aの外周に永久磁石4を嵌合固定させる。但し、樹脂モールド部11を成形する際に、永久磁石4を固定しても構わない。
また、上述した樹脂モールド部11の成形と同じタイミング又は前後のタイミングで、コイル5が固定されたコイルホルダ6の挿通孔6c内にシャフト3を圧入して、コイルホルダ6とシャフト3を予め一体的に固定しておく。また、コイルホルダ6の小径部6bに3つの整流子13を形成しておく。
また、上述した樹脂モールド部11の成形と同じタイミング又は前後のタイミングで、コイル5が固定されたコイルホルダ6の挿通孔6c内にシャフト3を圧入して、コイルホルダ6とシャフト3を予め一体的に固定しておく。また、コイルホルダ6の小径部6bに3つの整流子13を形成しておく。
そして、永久磁石4の固定が終了した後、図9及び図10に示すように、シャフト3を延出部11aから樹脂モールド部11内に挿通させると共に、永久磁石4と第2の円筒部10cとの間にコイル5を配置させる。また、この工程と同じタイミング又は前後のタイミングで、エンドキャップ7にブラシ15が植立保持されたブラシホルダ14を固定しておく。
そして、図2に示すように、エンドキャップ7を第2の円筒部10cの一端側に嵌合固定させる。またこの際、エンドキャップ7に形成された凹部7a内にシャフト3の一端側を挿入させる。そして最後に、シャフト3の他端側に偏心分銅16を固定させる。その結果、図1から3に示す振動モータ1を製造することができる。
そして、図2に示すように、エンドキャップ7を第2の円筒部10cの一端側に嵌合固定させる。またこの際、エンドキャップ7に形成された凹部7a内にシャフト3の一端側を挿入させる。そして最後に、シャフト3の他端側に偏心分銅16を固定させる。その結果、図1から3に示す振動モータ1を製造することができる。
このように構成された振動モータ1を作動させる場合には、整流手段8を介してコイル5に電流を導通させる。具体的には、外部接続端子でもあるブラシホルダ14に直流電流を供給する。すると、この直流電流は、ブラシホルダ14及びブラシ15を介して整流子13に流れる。この際、ブラシ15によって、交流電流に変換された後、コイル5に流れる。これにより、コイル5に発生する磁力と、永久磁石4による磁力との相互作用により、コイル5、コイルホルダ6及びシャフト3を軸線L回りに回転させることができる。その結果、シャフト3の他端側に固定された偏心分銅16を回転させることができるので、重量バランスの関係により振動を発生させることができる。
また、シャフト3が回転するにあたって、偏心分銅16及びシャフト3の遠心力や回転トルクが樹脂モールド部11に伝わっている。ところが、本実施形態の樹脂モールド部11は、3つの貫通孔12を通じて成形されているので、軸線L回りに回転しないように動きが規制されている。そのため、従来のものと異なり、樹脂モールド部11が変形する恐れが少なく、また、ハウジング10と樹脂モールド部11との固着が剥離する恐れも少ない。つまり、従来のものは、回転トルクが樹脂モールド部11とハウジング10との固着力に全て作用していたが、本実施形態の場合には、回転トルクが樹脂モールド部11とハウジング10との固着力に作用する前に、貫通孔12を通じてハウジング10に力を逃がすことができる。そのため、樹脂モールド部11が、軸線L回りにがたつく恐れがない。その結果、シャフト3が不安定になったり、異音等が生じたりすることを防止でき、品質及び信頼性を向上することができる。
特に、本実施形態の樹脂モールド部11は、軸線L回りに均等に形成された貫通孔12を通じて成形されているので、伝わってきた回転トルクを、各貫通孔12から均等にハウジング10に分散させることができる。よって、過度に応力が集中することがないので、樹脂モールド部11の耐久性を上げて、耐久時間を向上させることができる。
また、樹脂モールド部11は、延出部11aが形成されていることにより、シャフト3との接触面積が増えている。そのため、シャフト3をより安定して支持することができ、軸ぶれを抑えることができる。
また、樹脂モールド部11は、延出部11aが形成されていることにより、シャフト3との接触面積が増えている。そのため、シャフト3をより安定して支持することができ、軸ぶれを抑えることができる。
上述したように本実施形態の振動モータ1は、品質及び信頼性が向上したモータ用軸受装置2を備えているので、シャフト3を安定して支持することができ、モータとしての品質及び信頼性についての向上化を図ることができる。また、低コストで軽量化されたモータ用軸受装置2でもあるので、モータ全体の軽量化及び低コスト化を図ることができる。
更に、本実施形態の振動モータ1は、エンドキャップ7に形成された凹部7aと、モータ用軸受装置2との2箇所でシャフト3を支持しているので、シャフト3の軸ぶれをより抑えることができる。特に、シャフト3が回転し始める初期状態では回転が安定しないので軸ぶれが生じ易いが、2箇所で支持できるので初期の軸ぶれを抑えることができる。よって、回転不良を防止して滑らかな回転を実現することができる。その結果、モータ性能を良くすることができ、高品質化を図ることができる。
しかも、シャフト3を支持するポイントを軸線L方向に沿って極力離すことができ、永久磁石4、コイル5、コイルホルダ6、整流子13及びブラシ15の両側でシャフト3を支持することができる。そのため、より安定してシャフト3を支持することができ、上述した作用効果を顕著なものにすることができる。
しかも、シャフト3を支持するポイントを軸線L方向に沿って極力離すことができ、永久磁石4、コイル5、コイルホルダ6、整流子13及びブラシ15の両側でシャフト3を支持することができる。そのため、より安定してシャフト3を支持することができ、上述した作用効果を顕著なものにすることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、貫通孔12を3つ形成した場合を例にしたが、貫通孔12の数は3つに限られるものではない。少なくとも2つ以上形成されていれば構わない。また、各貫通孔12を円弧状に形成したが、この形に限定されるものではない。例えば、円形や角形に貫通孔12を形成しても良く、貫通孔12の形は自由に設計して構わない。また、各貫通孔12を軸線L回りに一定角度(120°)毎で等間隔に形成したが、この場合に限られず、円周方向に並んで形成されていれば構わない。
また、上記実施形態において、図11に示すように、第1の円筒部10aの内周面に固着された突出部11bに、シャフト3を回転自在に支持するメタル軸受(焼結含油軸受)20を固定しても構わない。このメタル軸受20は、焼結合金の気孔に潤滑油を含浸させた軸受である。このようにメタル軸受20を設けることで、シャフト3を樹脂モールド部11だけで軸支するのではなく、メタル軸受20側にも負担させることができる。
そのため、硬度を有する特殊な樹脂(例えば、PPS等)ではなく、一般的に使用される樹脂材料(例えば、ポリカーボネートやポリブチレンテレフタレート(PBT)等)を利用して樹脂モールド部11を成形することができる。従って、樹脂材料自体のコストを抑えることができ、モータ用軸受装置2及び振動モータ1の低コスト化を図ることができる。また、特殊な樹脂材料を扱う場合には、専用の設備環境が必要であるが、通常の樹脂を利用できるので、このような設備投資も不要である。この点においても、低コスト化を図ることができる。
そのため、硬度を有する特殊な樹脂(例えば、PPS等)ではなく、一般的に使用される樹脂材料(例えば、ポリカーボネートやポリブチレンテレフタレート(PBT)等)を利用して樹脂モールド部11を成形することができる。従って、樹脂材料自体のコストを抑えることができ、モータ用軸受装置2及び振動モータ1の低コスト化を図ることができる。また、特殊な樹脂材料を扱う場合には、専用の設備環境が必要であるが、通常の樹脂を利用できるので、このような設備投資も不要である。この点においても、低コスト化を図ることができる。
更には、上記メタル軸受20とあわせて、図12に示すようにエンドキャップ7の凹部7aにも同様のメタル軸受21を埋設しても構わない。こうすることで、凹部7aの摩耗を低減させることができるので、耐久性が上がり、耐久時間を向上させることができる。但し、凹部7a側だけにメタル軸受21を設けても構わない。
L 軸線
1 振動モータ
2 モータ用軸受装置
3 シャフト
4 永久磁石
5 コイル
6 コイルホルダ
7 エンドキャップ
7a エンドキャップの凹部
8 整流手段
10 ハウジング
10a 第1の円筒部
10b フランジ面
10c 第2の円筒部
11 樹脂モールド部
11a 樹脂モールド部の延出部
11b 樹脂モールド部の突出部
12 貫通孔
16 偏心分銅(振動子)
20、21 焼結含油軸受(メタル軸受)
1 振動モータ
2 モータ用軸受装置
3 シャフト
4 永久磁石
5 コイル
6 コイルホルダ
7 エンドキャップ
7a エンドキャップの凹部
8 整流手段
10 ハウジング
10a 第1の円筒部
10b フランジ面
10c 第2の円筒部
11 樹脂モールド部
11a 樹脂モールド部の延出部
11b 樹脂モールド部の突出部
12 貫通孔
16 偏心分銅(振動子)
20、21 焼結含油軸受(メタル軸受)
Claims (8)
- 軸線回りに回転するシャフトを回転自在に支持するモータ用軸受装置であって、
前記軸線を中心に円筒状に形成されて前記シャフトの周囲を囲む第1の円筒部と、該第1の円筒部の一端側から半径方向外方に向かって折曲されたフランジ面と、該フランジ面の外縁から前記軸線に対して平行に折曲されて前記シャフトの周囲を囲むようにシャフトの一端側に延びた第2の円筒部と、を有する金属性のハウジングと、
互いの間隔を空けた状態で、前記第1の円筒部の周囲を囲むように前記フランジ面に形成された2つ以上の貫通孔と、
樹脂材料を使用して前記ハウジングに対して固着成形され、前記シャフトを回転自在に支持する樹脂モールド部とを備え、
該樹脂モールド部は、前記貫通孔を通じて前記ハウジングの内外に流れ込み、少なくとも前記第1の円筒部の内周面及び外周面と、前記フランジ面の内面及び外面とに固着されていることを特徴としているモータ用軸受装置。 - 請求項1に記載のモータ用軸受装置において、
前記貫通孔は、前記軸線を中心として円周方向に延びる円弧状に形成されていることを特徴とするモータ用軸受装置。 - 請求項1又は2に記載のモータ用軸受装置において、
前記貫通孔は、前記軸線を中心として一定角度毎に形成されていることを特徴とするモータ用軸受装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のモータ用軸受装置において、
前記第1の円筒部の内周面には、前記シャフトを回転自在に支持する焼結含油軸受が固定されていることを特徴とするモータ用軸受装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載のモータ用軸受装置において、
前記樹脂モールド部は、前記シャフトの一端側に向かって延出するように成形された円筒状の延出部を有していることを特徴とするモータ用軸受装置。 - 請求項5に記載のモータ用軸受装置と、
前記延出部の外周に固定された環状の永久磁石と、
該永久磁石と前記第2の円筒部との間に配された環状のコイルと、
前記延出部及び前記永久磁石よりも前記シャフトの一端側に配され、該シャフトと前記コイルとを一体的に固定するコイルホルダと、
前記第2の円筒部の一端側に嵌合固定され、前記シャフトの一端側を前記ハウジング内に収納させる樹脂性のエンドキャップと、
外部からの電流を前記コイルに導通させて前記シャフトを前記軸線回りに回転させる整流手段とを備え、
前記ハウジングの外部に突出する前記シャフトの他端側に振動子が固定され、該振動子の回転に伴って振動が発生することを特徴とする振動モータ。 - 請求項6に記載の振動モータにおいて、
前記エンドキャップには、前記シャフトの一端側を回転自在に支持する凹部が形成されていることを特徴とする振動モータ。 - 請求項7に記載の振動モータにおいて、
前記凹部には、焼結含油軸受が埋設されていることを特徴とする振動モータ。
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-
2006
- 2006-10-06 JP JP2006274868A patent/JP2008099355A/ja active Pending
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