以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係るネットワークシステム1の全体の構成を表している。
ネットワークシステム1には、通信サービスの提供エリアを所望の大きさに分割したセル内にそれぞれ固定無線局である基地局2が設置されている。これらの基地局2には、移動無線局である携帯電話機3が例えばW−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)と呼ばれる符号分割多元接続方式によって無線接続されており、例えば2[GHz]の周波数帯域を使用して例えば最大3[Mbps]のデータ転送速度で大容量データを高速にデータ通信することができる。
このように携帯電話機3は、W−CDMA方式によって大容量データを高速にデータ通信できることにより、音声通話だけでなく電子メールの送受信、簡易ホームページの閲覧、画像の送受信等の多種に及ぶデータ通信を実行できる。
また、基地局2は、有線回線を介して公衆回線網4に接続されており、公衆回線網4には、インターネットサービスプロバイダのアクセスサーバ5が接続されている。アクセスサーバ5には、ネットワーク6(例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、その他の各種のネットワークを含む)を介して、本発明に係る情報管理装置に適用可能なサーバ7が接続される。
さらに、携帯電話機3は、無線通信によりGPS(Global Positioning System)通信衛星8から現在地に関する情報であるGPS情報を適宜受信する。
図2は、本発明に係る情報処理装置として適用可能な携帯電話機3の外観の構成を表している。なお、図2[A]は、携帯電話機3を約180度に見開いたときの正面から見た外観の構成を表しており、図2[B]は、携帯電話機3を見開いたときの側面から見た外観の構成を表している。
図2[A]および[B]に示されるように、携帯電話機3は、中央のヒンジ部11を境に第1の筐体12と第2の筐体13とがヒンジ結合されており、ヒンジ部11を介して矢印X方向に折り畳み可能に形成される。携帯電話機3の内部の所定の位置には、送受信用のアンテナ(後述する図4のアンテナ44)が設けられており、内蔵されたアンテナを介して基地局2との間で電波を送受信する。
第1の筐体12には、その表面に「0」乃至「9」の数字キー、発呼キー、リダイヤルキー、終話・電源キー、クリアキー、および電子メールキーなどの操作キー14が設けられており、操作キー14を用いて各種指示を入力することができる。
第1の筐体12には、操作キー14として上部に十字キーと確定キーが設けられており、ユーザが十字キーを上下左右方向に操作することにより当てられたカーソルを上下左右方向に移動させることができる。具体的には、第2の筐体13に設けられた液晶ディスプレイ17に表示されている電話帳リストや電子メールのスクロール動作、簡易ホームページのページ捲り動作および画像の送り動作などの種々の動作を実行する。
また、確定キーを押下することにより、種々の機能を確定することができる。例えば第1の筐体12は、ユーザによる十字キーの操作に応じて液晶ディスプレイ17に表示された電話帳リストの複数の電話番号の中から所望の電話番号が選択され、確定キーが第1の筐体12の内部方向に押圧されると、選択された電話番号を確定して電話番号に対して発呼処理を行う。
さらに、第1の筐体12には、十字キーと確定キーの左隣に電子メールキーが設けられており、電子メールキーが第1の筐体12の内部方向に押圧されると、メールの送受信機能を呼び出すことができる。十字キーと確定キーの右隣には、ブラウザキーが設けられており、ブラウザキーが第1の筐体12の内部方向に押圧されると、Webページのデータを閲覧することが可能となる。なお、十字キーと確定キーの左右隣に設けられた電子メールキーおよびブラウザキーは、液晶ディスプレイ17に表示される画面により例えば「Yes」や「No」などの種々の機能をもつことが可能であるため、それぞれ、soft1キーおよびsoft2キーと呼ばれる。
また、第1の筐体12には、操作キー14の下部にマイクロフォン15が設けられており、マイクロフォン15によって通話時のユーザの音声を集音する。また、第1の筐体12には、携帯電話機3の操作を行うサイドキー16が設けられている。
なお、第1の筐体12は、背面側に図示しないバッテリパックが挿着されており、終話・電源キーがオン状態になると、バッテリパックから各回路部に対して電力が供給されて動作可能な状態に起動する。
図3は、本発明に係る情報処理装置として適用可能な携帯電話機3の他の外観の構成を表している。図3の携帯電話機3の状態は、図2の携帯電話機3の状態から矢印X方向に回動させた状態である。なお、図3[A]は、携帯電話機3を閉じたときの正面から見た外観の構成を表しており、図3[B]は、携帯電話機3を閉じたときの側面から見た外観の構成を表している。
第2の筐体13の上部には、CCDカメラ20が設けられており、これにより、所望の撮影対象を撮像することができる。CCDカメラ20の下部には、サブディスプレイ21が設けられており、現在のアンテナの感度のレベルを示すアンテナピクト、携帯電話機3の現在の電池残量を示す電池ピクト、現在の時刻などが表示される。
サブディスプレイ21の下部には、さらに、静電タッチパッド22が設けられる。静電タッチパッド22は、見かけ上一枚のタッチパッドになっているが、図示せぬセンサが複数個所に設けられており、ユーザがセンサの付近をタッチすると、センサがそれを検知し、巻戻し機能、早送り機能、音量ダウン動作、音量アップ動作、再生動作、および一時停止動作などが実行される。
図4は、本発明に係る情報処理装置として適用可能な携帯電話機3の内部の構成を表している。
図4に示されるように、携帯電話機3は、第1の筐体12及び第2の筐体13の各部を統括的に制御する主制御部31に対して、電源回路部32、操作入力制御部33、画像エンコーダ34、カメラインタフェース部35、LCD(Liquid Crystal Display)制御部36、多重分離部38、変復調回路部39、音声コーデック40、記憶部47、および音楽制御部48がメインバス41を介して互いに接続されるとともに、画像エンコーダ34、画像デコーダ37、多重分離部38、変復調回路部39、音声コーデック40、および記録再生部45が同期バス42を介して互いに接続されて構成される。
主制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などからなり、CPUは、ROMに記憶されているプログラムまたは記憶部47からRAMにロードされた各種のアプリケーションプログラムに従って各種の処理を実行するとともに、種々の制御信号を生成し、各部に供給することにより携帯電話機3を統括的に制御する。RAMは、CPUが各種の処理を実行する上において必要なデータなどを適宜記憶する。
携帯電話機3は、主制御部31の制御に基づいて、音声通話モード時にマイクロフォン15で集音した音声信号を音声コーデック40によってディジタル音声信号に変換、圧縮し、これを変復調回路部39でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部43でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナ44を介して送信する。
また、携帯電話機3は、音声通話モード時にアンテナ44で受信した受信信号を増幅して周波数変換処理及びアナログディジタル変換処理を施し、変復調回路部39でスペクトラム逆拡散処理し、音声コーデック40によって伸張し、アナログ音声信号に変換した後、変換されたアナログ音声信号をスピーカ18を介して出力する。
さらに、携帯電話機3は、データ通信モード時に電子メールを送信する場合、操作キー14の操作によって入力された電子メールのテキストデータを操作入力制御部33を介して主制御部31に送出する。主制御部31は、テキストデータを変復調回路部39でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部43でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナ44を介して基地局2へ送信する。
これに対して携帯電話機3は、データ通信モード時に電子メールを受信する場合、アンテナ44を介して基地局2から受信した受信信号を変復調回路部39でスペクトラム逆拡散処理して元のテキストデータを復元した後、LCD制御部36を介して液晶ディスプレイ17に電子メールとして表示する。
その後携帯電話機3は、ユーザの操作に応じて受信した電子メールを記録再生部45を介してメモリカード46に記録することも可能である。
携帯電話機3は、画像信号を送信しない場合には、CCDカメラ20で撮像した画像信号をカメラインタフェース部45及びLCD制御部46を介して液晶ディスプレイ17に直接表示する。
携帯電話機3は、データ通信モード時に画像信号を送信する場合、CCDカメラ20で撮像された画像信号をカメラインタフェース部35を介して画像エンコーダ34に供給する。
画像エンコーダ34は、CCDカメラ20から供給された画像信号を、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)4などの所定の符号化方式によって圧縮符号化することにより符号化画像信号に変換し、変換された符号化画像信号を多重分離部38に送出する。このとき同時に携帯電話機3は、CCDカメラ20で撮像中にマイクロフォン15で集音した音声を音声コーデック40を介してディジタルの音声信号として多重分離部38に送出する。
多重分離部38は、画像エンコーダ34から供給された符号化画像信号と音声コーデック40から供給された音声信号とを所定の方式で多重化し、その結果得られる多重化信号を変復調回路部39でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部43でディジタルアナログ変換処理及び周波数変換処理を施した後にアンテナ44を介して送信する。
これに対して、携帯電話機3では、データ通信モード時に、Webページのデータを受信することができる。
すなわち、携帯電話機3において、データ通信モードに、例えばWebページを要求するデータを送信すると、その要求に応じて、Webページのデータが基地局2を介して送信される。このWebページのデータは、アンテナ44を介して送受信回路部43および変復調回路部39で受信される。送受信回路部43および変復調回路部39は、受信したWebページのデータを主制御部31に送出する。
主制御部31は、Webページのデータを解釈し、その解釈に基づく画面(画像)を作成する。作成された画面は、主制御部31からLCD制御部36を介して液晶ディスプレイ17に供給されて表示される。すなわち、主制御部31のROMまたは記憶部47には、少なくともWebブラウザのアプリケーションプログラムがインストールされており、主制御部31のCPUは、RAM上でWebブラウザのアプリケーションプログラムを実行することで、Webブラウザとして機能し、Webページのデータの解釈などを行う。
また、携帯電話機3は、データ通信モード時に例えばWebページなどにリンクされた動画像ファイルのデータを受信する場合、アンテナ44を介して基地局2から受信した受信信号を変復調回路部39でスペクトラム逆拡散処理し、その結果得られる多重化信号を多重分離部38に送出する。
多重分離部38は、多重化信号を分離することにより符号化画像信号と音声信号とに分け、同期バス42を介して符号化画像信号を画像デコーダ37に供給すると共に音声信号を音声コーデック40に供給する。画像デコーダ37は、符号化画像信号をMPEG4などの所定の符号化方式に対応した復号化方式でデコードすることにより再生動画像信号を生成し、生成された再生動画像信号をLCD制御部36を介して液晶ディスプレイ17に供給する。これにより、例えば、Webページなどにリンクされた動画像ファイルに含まれる動画像データが表示される。
このとき同時に音声コーデック40は、音声信号をアナログ音声信号に変換した後、これをスピーカ18に供給し、これにより、例えば、Webページなどにリンクされた動画像ファイルに含まる音声信号が再生される。この場合も電子メールの場合と同様に携帯電話機3は、受信したWebページなどにリンクされたデータをユーザの操作により記録再生部45を介してメモリカード46に記録することが可能である。
記憶部47は、例えば、電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるフラッシュメモリ素子などからなり、主制御部31のCPUにより実行される種々のアプリケーションプログラムや種々のデータ群を格納している。また、記憶部47は、必要に応じて、ユーザの操作に応じて受信した電子メールや、受信したWebページなどにリンクされた動画像ファイルに含まれる動画像データなどを記憶する。
図5は、図1の本発明に係る情報管理装置に適用可能なサーバ7の内部の構成を表している。
図5に示されるように、CPU51は、ROM52に記憶されているプログラム、または記憶部58からRAM53にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM53にはまた、CPU51が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU51、ROM52、およびRAM53には、バス54を介して相互に接続されている。このバス54にはまた、入出力インタフェース55が接続される。
入出力インタフェース55には、キーボード、マウスなどによりなる入力部56、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)などよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部57、ハードディスクなどより構成される記憶部58、モデム、ターミナルアダプタ、およびネットワークインタフェース(いずれも図示せず)などより構成される通信部59が接続される。
通信部59は、ネットワーク6を介しての通信処理を行う。
入出力インタフェース55には、必要に応じてドライブ60が接続され、磁気ディスク61(フロッピディスクを含む)、光ディスク62(CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク63(MD(Mini-Disk)を含む)、あるいは半導体メモリ64などが適宜装着され、それから読み出しコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部58にインストールされる。
次に、図6のフローチャートを参照して、図4の携帯電話機3における不具合申告メッセージ送信処理について説明する。この不具合申告メッセージ送信処理は、携帯電話機3において何らかの不具合が発生した場合に開始される。
ステップS1において、携帯電話機3においてリブート(再起動)やフリーズなどの不具合が発生した場合、主制御部31は、不具合発生時に、不具合に関する情報である不具合情報をログとして記憶部47に記憶させる。記憶部47は、主制御部31の制御に従い、不具合に関する情報である不具合情報をログとして記憶する。
この不具合情報には、携帯電話機3に発生したリブート(再起動)やフリーズなどの不具合の種類に関する情報だけでなく、例えば、携帯電話機3が使用状態、休止状態、あるいは待ち受け状態のいずれかの状態であるときに不具合が発生したのかに関する情報や、不具合発生時に起動していたアプリケーションプログラムに関する情報、不具合発生時におけるスタックアドレスはどこであるかに関する情報、不具合発生時における携帯電話機3の機能設定(電池残量、設定されている待ち受け画面、データフォルダ使用状況など)に関する情報、不具合発生時と不具合発生後における無線通信での送信パワーと受信パワーの状態に関する情報なども含まれる。
ステップS2において、ユーザによるリセット操作などにより正常動作に戻った場合、主制御部31は、変復調回路部39、送受信回路部43、およびアンテナ44を介して基地局2から送信される位置情報を受信することが可能な圏内であるか否かを判定し、基地局2から送信される位置情報を受信することが可能な圏内であると判定するまで待機する。
ステップS2において基地局2から送信される位置情報を受信することが可能な圏内であると判定された場合、主制御部31はステップS3で、変復調回路部39、送受信回路部43、およびアンテナ44を介してGPS通信衛星8から受信されたGPS情報を取得する。
このGPS情報には、例えばユーザが所有する携帯電話機3が存在する現在地に関する情報(すなわち、携帯電話機3に不具合が発生した正確な発生場所に関する情報)が含まれている。
ステップS4において、主制御部31は、取得されたGPS情報を記憶部47に記憶させる。記憶部47は、主制御部31の制御に従い、取得されたGPS情報を記憶する。
ステップS5において、主制御部31は、変復調回路部39、送受信回路部43、およびアンテナ44を介して、携帯電話機3の基地局情報(基地局2の位置などに関する情報)などを管理するホームロケーションレジスタ(図示せず)から基地局2を経由して不具合発生時と発生後の基地局情報および電界強度情報(携帯電話機3が存在した基地局2における電界強度に関する情報)を取得する。
ステップS6において、主制御部31は、取得された不具合発生時と発生後の基地局情報および電界強度情報を記憶部47に記憶させる。記憶部47は、主制御部31の制御に従い、取得された不具合発生時と発生後の基地局情報および電界強度情報を記憶する。
ステップS7において、主制御部31は、LCD制御部36を制御し、不具合が発生した旨を通知する不具合発生ダイアログを液晶ディスプレイ17に表示させる。液晶ディスプレイ17は、LCD制御部36の制御に従い、不具合が発生した旨を通知する不具合発生ダイアログを表示する。
例えば図7[A]の不具合発生ダイアログ71は、メッセージ表示欄72、およびコマンドを表示するコマンド表示欄73とコマンド表示欄74を有する。
図7[A]の例の場合、メッセージ表示欄72には、メッセージとして「不具合が発生しました。不具合申告メッセージを送信しますか?」が表示される。これにより、ユーザは、携帯電話機3に何らかの不具合が発生し、これ以降の処理により、不具合が発生したことをサーバ7に申告するための不具合申告メッセージを作成させ、サーバ7に送信させることができることが分かる。
コマンド表示欄73とコマンド表示欄74は、それぞれ、「Yes」と「No」というコマンドのアイコンを有している。ユーザは、操作キー14を操作することにより、コマンド表示欄73の「Yes」のコマンドアイコンを選択し、不具合申告メッセージ送信処理の開始を指令することができる。また、ユーザは、操作キー14を操作することにより、コマンド表示欄74の「No」のコマンドアイコンを選択し、不具合申告メッセージ送信処理をキャンセルすることができる。
なお、不具合発生ダイアログ71の代わりに、不具合が発生した旨を通知するポップアップを表示するようにしてもよい。
ステップS8において、主制御部31は、図7[A]の不具合発生ダイアログ71に基づいて、ユーザが操作キー14を操作してコマンド表示欄73の「Yes」のアイコンを選択することにより、不具合申告メッセージの送信が指示されたか否かを判定する。
ユーザが操作キー14を操作することによりコマンド表示欄73の「Yes」のアイコンを選択した場合、ステップS8で主制御部31は、ユーザが操作キー14を操作してコマンド表示欄73の「Yes」のアイコンを選択することにより不具合申告メッセージの送信が指示されたと判定する。
一方、ユーザが操作キー14を操作することによりコマンド表示欄74の「No」のアイコンを選択した場合、ステップS8で主制御部31は、ユーザが操作キー14を操作してコマンド表示欄73の「Yes」のアイコンを選択されず、不具合申告メッセージの送信が指示されていないと判定する。
ステップS8においてユーザが操作キー14を操作してコマンド表示欄73の「Yes」のアイコンを選択することにより不具合申告メッセージの送信が指示されたと判定された場合、主制御部31はステップS9で、記憶部47にログとして記憶されている不具合情報を読み出すとともに、記憶部47に記憶されているGPS情報、基地局情報および電界強度情報を読み出す。
ステップS10において、主制御部31は、読み出された不具合情報、GPS情報、基地局情報、および電界強度情報を用いてテキストデータを生成し、不具合が発生したことをサーバ7に申告するための不具合申告メッセージを作成する。
ステップS11において、主制御部31は、ネットワーク6を介して接続されたサーバ7に接続を要求するための接続要求を生成し、生成された接続要求を変復調回路部39に供給する。主制御部31は、変復調回路部39、送受信回路部43、およびアンテナ44を制御し、基地局2、公衆回線網4、アクセスサーバ5、およびネットワーク6を介して接続要求をサーバ7に送信させる。
ステップS12において、主制御部31は、変復調回路部39、送受信回路部43、およびアンテナ44において受信されたサーバ7からの接続応答に基づいて、サーバ7との接続に成功したか否かを判定し、サーバ7との接続に成功したと判定するまで待機する。
ステップS12においてサーバ7との接続に成功したと判定された場合、主制御部31はステップS13で、変復調回路部39、送受信回路部43、およびアンテナ44を制御し、基地局2、公衆回線網4、アクセスサーバ5、およびネットワーク6を介して、作成された不具合申告メッセージをサーバ7に送信させる。
これにより、携帯電話機3に不具合が発生した場合に、ユーザは、わざわざ、不具合について申告書を書いたり、携帯電話機販売業者にその旨を報告する必要がなくなり、不具合が発生した場合における手間を省くことができる。
なお、この不具合申告メッセージ送信処理に伴う通信料金は、サーバ7への着信課金(サーバ7への指定アドレスによる着信課金)で処理される。
ステップS14において、変復調回路部39、送受信回路部43、およびアンテナ44は、基地局2、公衆回線網4、アクセスサーバ5、およびネットワーク6を介して、不具合の修正が不要である旨の通知である不具合修正不要通知、不具合の修正が必要である旨の通知である不具合修正必要通知、またはユーザが所有する携帯電話機3に発生した不具合のポーリングを開始する旨の通知である不具合ポーリング開始通知をサーバ7から受信し、受信された不具合修正不要通知、不具合修正必要通知、または不具合ポーリング開始通知を主制御部31に供給する。
ステップS15において、主制御部31は、変復調回路部39、送受信回路部43、およびアンテナ44から供給された不具合修正不要通知、不具合修正必要通知、または不具合ポーリング開始通知を取得し、LCD制御部を制御し、取得された不具合修正不要通知、不具合修正必要通知、または不具合ポーリング開始通知に基づく不具合修正不要ダイアログ、不具合修正必要ダイアログ、または不具合ポーリング開始ダイアログを液晶ディスプレイ17に表示させる。液晶ディスプレイ17は、LCD制御部36の制御に従い、取得された不具合修正不要通知、不具合修正必要通知、または不具合ポーリング開始通知に基づく不具合修正不要ダイアログ、不具合修正必要ダイアログ、または不具合ポーリング開始ダイアログを表示する。
例えば図7[B]の不具合修正不要ダイアログ75は、メッセージ表示欄76およびコマンドを表示するコマンド表示欄77を有する。
図7[B]の例の場合、メッセージ表示欄76には、メッセージとして「発生した不具合については、修正する必要はありません。」が表示される。これにより、ユーザは、携帯電話機3に発生した何らかの不具合については、携帯電話機販売業者に携帯電話機3を届けてメーカに修正してもらう必要がないことを知ることができる。
コマンド表示欄77は、「OK」というコマンドのアイコンを有している。ユーザは、操作キー14を操作することにより、コマンド表示欄77の「OK」のコマンドアイコンを選択し、不具合修正不要ダイアログ表示処理の終了を指令することができる。
また、例えば図7[C]の不具合修正必要ダイアログ78は、メッセージ表示欄79およびコマンドを表示するコマンド表示欄80を有する。
図7[C]の例の場合、メッセージ表示欄79には、メッセージとして「発生した不具合については、修正する必要があります。お近くの販売店に携帯電話機をお持ち下さい。」が表示される。これにより、ユーザは、携帯電話機3に発生した何らかの不具合については、携帯電話機販売業者に携帯電話機3を届けてメーカに修正してもらう必要があることを知ることができる。
コマンド表示欄80は、「OK」というコマンドのアイコンを有している。ユーザは、操作キー14を操作することにより、コマンド表示欄80の「OK」のコマンドアイコンを選択し、不具合修正必要ダイアログ表示処理の終了を指令することができる。
さらに、例えば図7[D]の不具合ポーリング開始ダイアログ81は、メッセージ表示欄82およびコマンドを表示するコマンド表示欄83を有する。
図7[D]の例の場合、メッセージ表示欄82には、メッセージとして「現在の段階では、発生した不具合の原因を特定することは困難です。これから不具合のポーリングを開始します。」が表示される。これにより、ユーザは、現在の段階では、携帯電話機3に発生した何らかの不具合の原因を特定することは困難であり、これから不具合のポーリングが開始されることを知ることができる。
コマンド表示欄83は、「OK」というコマンドのアイコンを有している。ユーザは、操作キー14を操作することにより、コマンド表示欄83の「OK」のコマンドアイコンを選択し、不具合ポーリング開始ダイアログ表示処理の終了を指令することができる。
その後、ユーザにより操作キー14が操作されることで、不具合修正不要ダイアログ、不具合修正必要ダイアログ、および不具合ポーリング開始ダイアログのいずれかのコマンド表示欄(コマンド表示欄77、80、および83)の「OK」が選択されることにより不具合申告メッセージ送信処理が終了される。
そして、サーバ7から不具合修正必要通知を受信して不具合修正必要ダイアログ78が液晶ディスプレイ17に表示された場合、ユーザは、携帯電話機販売事業者に、不具合が発生した携帯電話機3を届ける。携帯電話機販売事業者は、不具合が発生した携帯電話機(いわゆる戻入品)を引き取り、引き取られた戻入品をメーカの製造/設計担当に届けるとともに、メーカの製造/設計担当に、すでに送信した不具合申告メッセージに基づく不具合の発生原因の調査を依頼する。
メーカの製造/設計担当は、携帯電話機販売事業者から届けられた戻入品と不具合申告メッセージに基づいて、不具合が発生した発生原因を調査する。これにより、携帯電話機3において発生する再現性の低い不具合であったとしても、携帯電話機3に発生した不具合の発生原因を容易に追究することができ、携帯電話機3に発生した不具合を容易に修正することができる。
その後、メーカの製造/設計担当は、不具合が修正されたアプリケーションプログラムを作成し、作成された修正版のアプリケーションプログラムにアップデートした携帯電話機3を携帯電話機販売業者に出荷する。ユーザは、メーカから携帯電話機販売業者を介して、修正版のアプリケーションプログラムにアップデートした携帯電話機3を受け取る。
一方、ステップS8においてユーザが操作キー14を操作してコマンド表示欄73の「Yes」のアイコンを選択せず、不具合申告メッセージの送信が指示されていないと判定された場合、不具合申告メッセージ送信処理は終了する。
図8のフローチャートを参照して、図6のフローチャートを参照して説明した携帯電話機3における不具合申告メッセージ送信処理に対応する、図5のサーバ7における不具合申告メッセージ受信処理について説明する。この不具合申告メッセージ受信処理は、携帯電話機3から接続要求を受信することにより開始される。
ステップS21において、通信部59は、ネットワーク6を介して携帯電話機3から送信されてきたサーバ7への接続要求を受信し、受信されたサーバ7への接続要求を入出力インタフェース55およびバス54を介してCPU51に供給する。
CPU51は、通信部59から入出力インタフェース55およびバス54を介して供給されたサーバ7への接続要求を取得する。
ステップS22において、CPU51は、接続が要求された携帯電話機3の認証処理などを行い、その結果を示す接続応答を生成する。ステップS23において、CPU51は、生成された接続応答をネットワーク6を介して携帯電話機3に送信する。
具体的には、CPU51は、生成された接続応答をバス54および入出力インタフェース55を介して通信部59に供給する。CPU51は、通信部59を制御し、生成された接続応答をネットワーク6を介して携帯電話機3に送信させる。通信部59は、CPU51の制御に従い、生成された接続応答をネットワーク6を介して携帯電話機3に送信する。
ステップS24において、CPU51は、通信部59を介して、携帯電話機3との接続に成功したか否かを判定し、携帯電話機3との接続に成功したと判定するまで待機する。
ステップS24において携帯電話機3との接続に成功したと判定された場合、通信部59は、ネットワーク6を介して携帯電話機3から送信されてきた不具合申告メッセージを受信し、受信された不具合申告メッセージを入出力インタフェース55とバス54を介してCPU51に供給する。
CPU51は、バス54および入出力インタフェース55を介して通信部59から供給された不具合申告メッセージを取得する。
ステップS26において、CPU51は、取得された不具合申告メッセージのテキストデータに含まれる不具合情報、GPS情報、基地局情報、および電界強度情報に基づいて、ユーザが所有する携帯電話機3に発生した不具合を解析する。
ステップS27において、CPU51は、解析結果に基づいて、ユーザが所有する携帯電話機3に発生した不具合がメーカによる修正が必要な不具合であるか否かを判定する。
ステップS27においてユーザが所有する携帯電話機3に発生した不具合がメーカによる修正が必要な不具合ではないと判定された場合、CPU51はステップS28で、不具合の修正が不要である旨の通知である不具合修正不要通知を生成する。
ステップS29において、CPU51は、生成された不具合修正不要通知をネットワーク6を介して携帯電話機3に送信する。
具体的には、CPU51は、生成された不具合修正不要通知をバス54および入出力インタフェース55を介して通信部59に供給する。CPU51は、通信部59を制御し、生成された不具合修正不要通知をネットワーク6を介して携帯電話機3に送信させる。通信部59は、CPU51の制御に従い、生成された不具合修正不要通知をネットワーク6を介して携帯電話機3に送信する。
ステップS27においてユーザが所有する携帯電話機3に発生した不具合がメーカによる修正が必要な不具合であると判定された場合、CPU51はステップS30で、取得された不具合申告メッセージのテキストデータに含まれる不具合情報、GPS情報、基地局情報、および電界強度情報のみに基づいて、ユーザが所有する携帯電話機に発生した不具合の原因を解決することができるか否かを判定する。
ステップS30においてユーザが所有する携帯電話機に発生した不具合の原因を解決することができると判定された場合、CPU51はステップS31で、不具合の修正が必要である旨の通知である不具合修正必要通知を生成する。
ステップS32において、CPU51は、生成された不具合修正必要通知をネットワーク6を介して携帯電話機3に送信する。
具体的には、CPU51は、生成された不具合修正必要通知をバス54および入出力インタフェース55を介して通信部59に供給する。CPU51は、通信部59を制御し、生成された不具合修正必要通知をネットワーク6を介して携帯電話機3に送信させる。通信部59は、CPU51の制御に従い、生成された不具合修正必要通知をネットワーク6を介して携帯電話機3に送信する。
ステップS30においてユーザが所有する携帯電話機に発生した不具合の原因を解決することができないと判定された場合、CPU51はステップS33で、ユーザが所有する携帯電話機3に発生した不具合のポーリングを開始する旨の通知である不具合ポーリング開始通知を生成する。
ステップS34において、CPU51は、生成された不具合ポーリング開始通知をネットワーク6を介して携帯電話機3に送信する。
具体的には、CPU51は、生成された不具合ポーリング開始通知をバス54および入出力インタフェース55を介して通信部59に供給する。CPU51は、通信部59を制御し、生成された不具合ポーリング開始通知をネットワーク6を介して携帯電話機3に送信させる。通信部59は、CPU51の制御に従い、生成された不具合ポーリング開始通知をネットワーク6を介して携帯電話機3に送信する。
ステップS35において、CPU51は、携帯電話機3へのポーリング処理を実行する。具体的には、CPU51は、必要に応じて、通信部59によりネットワーク6を介して携帯電話機3にポーリングし、携帯電話機3においてすでに発生した不具合を記録するための情報である不具合記録情報(例えば、携帯電話機3の使用状況や不具合の発生環境に関する情報など)を携帯電話機3から取得(受信)し、記憶部58に記憶させる。
携帯電話機3は、サーバ7からのポーリングに従い、携帯電話機3においてすでに発生した不具合を記録するための情報である不具合記録情報(例えば、携帯電話機3の使用状況や不具合の発生環境に関する情報など)を適宜、ネットワーク6を介してサーバ7に送信する。
本発明の実施形態においては、本発明に係る情報処理装置に適用可能な携帯電話機3に何らかの不具合が発生した場合、不具合発生時に、不具合に関する情報である不具合情報を記憶し、GPS通信衛星8からGPS情報を取得し、さらに、基地局2を経由してホームロケーションレジスタ(図示せず)から基地局情報を取得し、記憶されている不具合情報と、取得されたGPS情報および基地局情報を用いてテキストデータを生成して不具合申告メッセージを作成するとともに、作成された不具合申告メッセージをサーバ7に送信することができる。これにより、携帯電話機3において発生する再現性の低い不具合であったとしても、送信されてきた不具合申告メッセージに基づいて、携帯電話機3に発生した不具合の発生原因を容易に追究することができ、携帯電話機3に発生した不具合を容易に修正することができる。また、携帯電話機3に不具合が発生した場合に、ユーザは、わざわざ、不具合について申告書を書いたり、携帯電話機販売業者にその旨を報告する必要がなくなり、不具合が発生した場合における手間を省くことができる。従って、市場に存在する戻入品を減少させることができ、より品質の高い携帯電話機3を提供することができる。
なお、本発明は、携帯電話機3以外にも、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、その他の情報処理装置にも適用することができる。
また、本発明の実施形態において説明した一連の処理は、ソフトウェアにより実行させることもできるが、ハードウェアにより実行させることもできる。
さらに、本発明の実施形態では、フローチャートのステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理の例を示したが、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別実行される処理をも含むものである。
1…ネットワークシステム、2…基地局、3…携帯電話機、4…公衆回線網、5…アクセスサーバ、6…ネットワーク、7…サーバ、8…GPS通信衛星、11…ヒンジ、12…第1の筐体、13…第2の筐体、14…操作キー、15…マイクロフォン、16…サイドキー、17…液晶ディスプレイ、18…スピーカ、19a乃至19d…磁気センサ、20…CCDカメラ、21…サブディスプレイ、22…静電タッチパッド、31…主制御部、32…電源回路、33…操作入力制御部、34…画像エンコーダ、35…カメラI/F部、36…LCD制御部、37…画像デコーダ、38…多重分離部、39…変復調回路部、40…音声コーデック、41…メインバス、42…同期バス、43…送受信回路部、44…アンテナ、45…記録再生部、46…メモリカード、47…記憶部、48…音楽制御部、51…CPU、52…ROM、53…RAM、54…バス、55…入出力インタフェース、56…入力部、57…出力部、58…記憶部、59…通信部、60…ドライブ、61…磁気ディスク、62…光ディスク、63…光磁気ディスク、64…半導体メモリ。