JP2008096251A - 高帯域原子間力顕微鏡装置 - Google Patents

高帯域原子間力顕微鏡装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、高帯域の原子間力顕微鏡装置(AFM)を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明によれば、閉ループ方式において、AFMで計測する物体の表面形状を推定する外乱オブザーバである表面形状オブザーバ(STO)は、フィードバックループとは独立な開ループで実現され、本発明に係るAFMの帯域は、閉ループ方式の安定性に影響を与えることはないため、フィードバック制御系よりも高帯域化されたAFMを提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、高帯域原子間力顕微鏡装置に関する。
原子間力顕微鏡装置(Atomic Force Microscope(AFM))とは、カンチレバと呼ばれる微細なテコに取り付けられた探針を試料表面に沿って走査し、試料と探針の間に働く原子間力によるカンチレバのたわみと摩擦力によるゆがみとを測定することで、試料の表面構造をナノスケールで測定する装置である(非特許文献1参照)。
たわみとゆがみの測定には、レーザ光をカンチレバ背面に斜めから入射して、カンチレバの変位によるレーザ光の反射角の変化を、四分割フォトダイオードに入射する光強度の相対変化として検出する手法(光テコ方式)と、光ファイバをカンチレバ背面の数μmの位置に近づけて、ファイバ端面で反射したレーザ光とテコ背面で反射したレーザ光の干渉を測定する手法(光干渉方式)の二種類の検出方法がある(非特許文献1参照)。
従来、試料の表面形状を解析する方式として、次のような方式が考えられてきた。すなわち、Z軸の微動ピエゾに制御をかけない開ループ系において、時刻tのときの四分割フォトダイオードからの出力電圧y(t)をそのまま変換して表面形状として記録する方式(開ループ方式)と、カンチレバの変位が一定になるようピエゾのZ軸を制御する閉ループ系において、時刻tのときのピエゾへの入力電圧u(t)、すなわちピエゾへの駆動電圧を変換して表面形状として記録する方式(閉ループ方式)である。
開ループ方式には、試料とカンチレバとから構成されるプラントの機械共振による影響を出力が受ける問題点や、フィードバックをかけていないため、試料表面の起伏変化の大きな表面形状に対してカンチレバと試料表面が離れ測定不可能になるという問題点がある。従って、殆どのAFMでは、閉ループ方式が採用されている。他の精密位置決め機器と同様、AFMの帯域は、サンプリング周波数により決まるナイキスト周波数とプラントの共振周波数によって制限されている。
AFMは、1986年のノーベル物理学賞の対象となった走査型トンネル顕微鏡(STM)を発展させた発明であり、上述したように、フィードバック制御なしでは実現不可能な製品である。
近年、AFMの制御として、従来から用いられている、比例制御又はPI制御のような古典制御に加えて、以下に示すような、アドバンスト制御が用いられるようになってきた。例えば、非特許文献2では、Hループシェープング制御法がAFMに適用されており、非特許文献3では適応制御理論がAFMに適用されている。また、非特許文献4では、フィードバック制御のみ、つまり1自由度制御系であった従来法に対し、フィードフォワード制御も用いた2自由度H制御系がAFMに適用されており、従来法より測定誤差を抑えAFMの高速走査を実現している。
「はじめてのナノプローブ技術」, 工業調査会(2001) 「Robust control approach to atomic force microscopy」,Conf.Decision Contr.,p.3443−3444(2003) 「On automating atomic force microscopes:An adaptive control approach」,Conf.Decision Contr.,p.1574−1579(2004) 「Robust two−degree−of−freedom control of an atomic force microscope」,Asian Journal of Control, 6, 2,p.156−163(2004) 「Motion control for advanced mechatronics」,IEEE/ASME Trans. Mechatronics, 1, 1,p.56−67(1996) 「物理化学序論」,培風館(1972) 「Harmonic analysis based modeling oftapping−mode AFM」,Amer. Control Conf.,p.232−236(1999)
しかしながら、これらは、フィードバック特性を周波数整形や適応制御により改善しようとする試みであるので、プラントの共振特性やサンプリング周波数、Bodeの積分定理などといった本質的にフィードバック制御系が受ける制約により、AFMの帯域が低くなることを免れない。
本発明は、AFMで用いられてきた従来のアドバンスト制御が有する上記問題点を解決するためになされたものある。本発明は、運動制御に用いられてきた外乱オブザーバによる推定機構(非特許文献5参照)をAFMに適用する。これにより、本発明は、AFMで計測する物体の表面形状を、高精度で推定することを可能にし、フィードバック制御系が受ける制約を緩和して、高帯域のAFMを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、試料表面の表面形状を推定する高帯域原子間力顕微鏡装置であって、試料表面と原子間力を介して相互作用する探針を有し、原子間力によってたわみ、摩擦力によってゆがみを生ずるカンチレバと、カンチレバに向けて第1のレーザ光を入射するレーザ光提供手段と、カンチレバが第1のレーザ光を反射することにより発せられた第2のレーザ光を検出する光検出手段と、試料を載せたピエゾと、試料の変位が一定になるように、試料表面と前期探針との間の距離をピエゾに入力電圧を入力することにより制御し、第2のレーザ光の強度の相対変化からカンチレバのたわみとゆがみとを出力電圧として検出し、出力電圧から試料表面の表面形状を推定するコントローラと、推定された表面形状を記録するデータ記憶手段とを備えたことを特徴とする高帯域原子間力顕微鏡装置である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の高帯域原子間力顕微鏡装置において、コントローラは、入力電圧と出力電圧とを入力とし、出力電圧から得られる試料表面の表面形状を外乱オブザーバとみなして、試料表面の表面形状を推定することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1に記載の高帯域原子間力顕微鏡装置において、コントローラは、入力電圧をゼロとして、出力電圧を入力とし、出力電圧から得られる試料表面の表面形状を外乱オブザーバとみなして、開ループ方式により試料表面の表面形状を推定することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1に記載の高帯域原子間力顕微鏡装置において、コントローラは、入力電圧と出力電圧とを入力とし、出力電圧から得られる試料表面の表面形状を外乱オブザーバとみなして、外乱オブザーバをフィードバックループとは独立の開ループとする閉ループ方式により試料表面の表面形状を推定することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の高帯域原子間力顕微鏡装置において、光検出手段は、四分割フォトダイオードであることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の高帯域原子間力顕微鏡装置において、レーザ光提供手段は、可視光半導体レーザであることを特徴とする。
本発明によれば、閉ループ方式において、AFMで計測する物体の表面形状を推定する外乱オブザーバである表面形状オブザーバ(STO)は、フィードバックループとは独立な開ループで実現され、本発明に係るAFMの帯域は、閉ループ方式の安定性に影響を与えることはないため、フィードバック制御系よりも高帯域化されたAFMを提供することができる。
(実施形態1)
図1に、一例として、本発明に係るAFM100の概略図を示す。図1において、AFM100は、光テコ方式を採用しており、カンチレバ101に取り付けられた探針102を試料表面103に沿って走査し、試料表面103と探針102との間に働く原子間力によるカンチレバ101のたわみと摩擦力によるゆがみを測定することで、試料表面103の構造をナノスケールで測定する。
図1に示したAFM100において、レーザ光104が、レーザ光提供手段110によってカンチレバ101の背面に斜めから入射される。そして、カンチレバ101のたわみとゆがみに起因する変位によるレーザ光104の反射角の変化が、四分割フォトダイオード105に入射するレーザ光106の強度の相対変化から検出される。最終的に、AFM100は、レーザ光106の強度の相対変化から、カンチレバ101のたわみとゆがみを検出し、試料表面103の構造を測定することができる。
なお、ここで示した態様は、あくまでも一例であって、レーザ光106の強度の相対変化を検出する装置は、四分割フォトダイオードに限らず、レーザ光の強度の相対変化を検出可能な光検出手段であればよい。また、レーザ光提供手段110として、例えば、可視光半導体レーザを用いることができる。
図1に示されているAFM100において、従来型開ループ方式を採用した場合、AFM100は、四分割フォトダイオード105からの時刻tのときの出力電圧y(t)をそのまま変換して試料表面103の表面形状d(t)として、データ記憶手段109に記録する。図1に示されているAMF100において、従来型開ループ方式を採用した場合、カンチレバ101の変位が一定になるようにピエゾ107のZ軸(ピエゾ上の試料表面に垂直な軸)を制御するコントローラ108の時刻tのときの入力電圧u(t)(ピエゾ107への駆動電圧)を変換して試料表面103の表面形状d(t)としてデータ記憶手段109に記録する。
実施形態1に係る発明は、従来型開ループ方式及び従来型閉ループ方式を、外乱オブザーバによる推定機構を適用した制御を用いることによって改良された新型開ループ方式及び新型閉ループ方式を採用することにより、フィードバック制御系よりも高帯域化されたAFMを提供する。これにより、従来技術と比較して、高精度で試料表面103の表面形状を推定することが可能となる。
以下で、実施形態1のAFMにおける制御対象のモデル化について詳細に説明する。なお、以下のモデル化で用いるパラメータ群は、あくまでも一例であって、実施形態1は、これらのパラメータ群によって、いかなる制限も受けない。
(フォース・カーブ)
図1に示した探針102を試料表面103に接触させる前後の、探針102と試料表面103との間の距離Rと探針102に働く力Nの関数を表示したものが図2に示されるフォース・カーブと呼ばれるグラフである。状態201は、探針102を試料表面103に近づける際、ある点で探針102が試料表面103にジャンプして吸着することを表している。その後、状態202で引力から斥力に変わり、状態203で探針102が試料表面103からジャンプして離れることを表している(非特許文献1参照)。
図3と図4により以下のようにして、状態201〜203を別な観点から確かめることができる。ここでは、短針102が試料表面103に接触する直前に、微動ピエゾ107のZ軸に、図3に示されているような山形の電圧を入力し、四分割フォトダイオード105から検出されるカンチレバ101のたわみの応答電圧(図4)を測定した。図4において、探針102が試料表面103に近づくときに生じる4.5[秒]付近の電圧の小さなジャンプ401は、状態201に対応し、探針102が試料表面103から離れるときの16[秒]付近の電圧の大きなジャンプ403は、状態203に対応する。−0.15[V]以上で出力電圧が飽和している領域402は、この時点で、状態202のように、探針102が試料表面103に吸着されてしまって、レーザ光106が四分割フォトダイオード105の感知範囲外に出てしまっていることを表す。
上記のように、探針102と試料表面103の間に働く力が、引力と斥力に入れ替わる理由は、Lennard−Jonesポテンシャル(LJポテンシャル)を用いて説明できる。LJポテンシャルについて、次項で詳しく説明する。
(LJポテンシャル)
非特許文献6に記載されているように、試料表面103から探針102に作用する力は、次式の典型的なLJポテンシャルで表される。
Figure 2008096251
εは力の強さ、σは原子の大きさを表す。非特許文献6に記載されているように、nは9以上で15以下の整数であるとされているが、両項の指数が2:1という簡単な比をなすという理由から一般的にn=12が利用されている。式(1)を規格化したグラフが図5である。LJポテンシャルの重要な特徴として、距離Rが小さいところでの強い斥力(式(1)の第1項)、Rが大きいところでの弱い引力(式(1)の第2項)が挙げられる。LJポテンシャルは、後に図6を用いて説明するように、負のバネ係数−k2aを持つ長いバネ601(弱い引力)と大きな正のバネ係数k2bを持つ短いバネ602(強い斥力)の力学系として表すことが出来る。
また、非特許文献7に記載されているように、カンチレバ101と試料表面103の間に働く相互作用力の区分線形モデルを図6のように図示できる。図6において、カンチレバ101からの作用力は、カンチレバ101の探針102(質量m)に、壁604に接着されている正のバネ係数kを持つバネが、接続されている力学系として表されている。そして、図6において、探針102には、係数bの摩擦力発生源605が接続されており、後述するようにカンチレバ101の変位が、
Figure 2008096251
で表されている。
図5と図6において、rは引力が働く距離、rはカンチレバ101の探針102から試料表面103までの距離を表す。
(コンタクトモード)
AFMの測定には、探針を試料表面に接触させずに測定するノンコンタクトモード、探針を試料表面に接触させながら測定するコンタクトモード、探針を振動させることで周期的に試料表面に接触させるタッピングモードがある。実施形態1は、最も基本的なコンタクトモードを用いてモデル化を行う。理想的なコンタクトモードの場合、式(1)の第1項が支配的であることから試料表面103からの作用力は斥力のみとみなすことができる。したがって、試料表面103にコンタクトした、その瞬間のバネの長さは自然長であるため、図7に示すように、バネ603の自然長をLa0、バネ601とバネ602を合成したバネ701のバネ係数をk、自然長をLb0、時刻tのバネ603の長さをL(t)、時刻tのバネ701の長さをL(t)とおくと、質量mをもつ、カンチレバ101の探針102の運動方程式は、以下の式(2)のようになる。また、図7において、
Figure 2008096251
はピエゾ107に対するZ軸方向への操作による変位距離、
Figure 2008096251
は試料表面103の表面形状を表す。F(t)は、探針102がバネ701から受ける力、つまり試料表面103から探針102が受ける原子間力を示している。
Figure 2008096251
バネ701の長さL(t)は
Figure 2008096251
である。但し、
Figure 2008096251
はピエゾ107のZ軸方向への操作による変位距離、
Figure 2008096251
は試料表面103の表面形状を表す。La0−L(t)はカンチレバ101の変位
Figure 2008096251
を表しているので、
Figure 2008096251
を式(2)、(4)に代入して整理すると、
Figure 2008096251
式(5)を、ラプラス変換を用いて変形すると
Figure 2008096251
式(6)から、プラント伝達関数を
Figure 2008096251
とみなすと、試料表面103の表面形状を入力端外乱
Figure 2008096251
とみなせることが明らかとなった。実施形態1では、入力電圧u[V]に対するピエゾ107のZ軸方向への操作による変位距離
Figure 2008096251
[m]の比率は3.36[nm/V]であり、カンチレバ101の変位
Figure 2008096251
[m]は、レーザ光106と四分割フォトダイオード105を用いて出力電圧y[V]に変換されている。この変換係数やアンプゲインも含め、プラント伝達関数は式(6)にある一定のゲインgを掛けて以下のように定義される。
Figure 2008096251
以上を踏まえて、本稿では使用したAFMのプラント伝達関数を、微動ピエゾ107のZ軸に電圧を入力し、四分割フォトダイオード105から検出されるカンチレバ101のたわみの応答電圧を測定する同定実験により式(8)とした。
Figure 2008096251
この同定したプラントのボーデ線図は図8と図9のようになる。
以下で、実施形態1のAFMにおける制御系の設計について詳細に説明する。
(コントローラの設計)
まず同定したモデルに対する制御器を設計する。プラントの3000Hzの共振モードを考慮して帯域300Hzのコントローラ108を設計した。コントローラ108は、以下で説明するようにして、試料表面103の表面形状を推定する。
Figure 2008096251
そして、C(s)とP(s)とから感度関数S(s)と補感度関数T(s)を求めると以下のようになる。
Figure 2008096251
感度関数S(s)を図10と図11に示し、補感度関数T(s)を図12と図13に示す。補感度関数T(s)は、この閉ループ系の試料表面103の表面形状dから画像化に使用する入力電圧uへのプラント伝達関数となる。
(表面形状オブザーバ(STO)の設計)
前述したモデル化により式(6)から、図14に示すように、試料表面103の表面形状1401を時刻tにおける入力端外乱d(t)とみなせることが明らかになったので、入力端外乱d(t)を外乱オブザーバの理論(非特許文献5参照)により推定する新しい外乱オブザーバを導入できる。本発明では、この特別な外乱オブザーバを、表面形状オブザーバ(STO)と名付ける。入力電圧uと出力電圧yから試料表面103の表面形状の推定値
Figure 2008096251
は図14に示すSTO1400により得る事ができる。STO1400は、プラント伝達関数(式(8))、ノミナルプラントの逆モデル(式(10))、およびカットオフ周波数ωのローパスフィルタ(式(11))を用いて、表面形状を推定する。具体的には、図14に示されているように、出力信号y(t)に式(10)をかけた信号からU(t)を引くことにより、d(t)が推定できる。さらに式(10)により拡大される測定ノイズの影響を低減させるために式(11)を用いて推定値を得る。
Figure 2008096251
但し添え字nは各パラメータのノミナル化を表している。
図18に示されているように、開ループ系の推定ブロック1800において、STO1400を用いて出力1802を得る方式を、新型開ループ方式という。ただし、推定ブロック1800では、入力電圧uを0とし、探針102が試料表面103に接触して、カンチレバ101がたわんだ位置を出力電圧yの原点としている。図18において、rは、探針102が試料表面103上で位置する場所の座標を表している。
ここで、推定ブロック1800から、従来技術と同様に、出力1801を得る方式を従来型開ループ方式という。
通常、閉ループ系全体の帯域はナイキスト周波数の制限を受ける。しかし、実施形態1では、図19に示されているように、推定ブロック1900において、STO1400が、フィードバックループ1901とは独立に、開ループの外乱オブザーバとして、実現されている。したがって、推定ブロック1900全体は、閉ループ系であるが、STO1400による推定は、フィードバックループ1901により作られる閉ループ系に含まれないため、閉ループ系全体の帯域をより上げられるという利点を持つ。この新型の閉ループ系から出力1902を得る方式を新型閉ループ方式という。ここでは、一例として、新型閉ループ方式の帯域を2000としたが、本発明は、新型閉ループ方式の帯域の値に制限されない。新型閉ループ方式の外乱オブザーバの周波数応答は
Figure 2008096251
となる。Q(s)のボーデ線図を図15と図16に示す。
図19において、推定ブロック1900から、従来技術と同様に、出力1903を得る方式を従来型閉ループ方式という。
以下で、実施形態1のAFMにおける制御系の性能をシミュレーションにより検証する。
図18は、開ループ方式におけるSTOのブロック図であり、図19は、閉ループ方式におけるSTOのブロック図である。開ループ系ではZ軸ピエゾに信号が入力せず、また閉ループ系では探針が接触してカンチレバが微小にたわんだ位置をy(t)の原点にするため、それぞれの系における目標値は0とする。従来法では、開ループ系では出力電圧y(t)を、開ループ系では入力電圧u(t)を試料の表面形状として測定している。ただし、表面形状と入力電圧u(t)は符号が反対になるため、測定時には−u(t)を従来型閉ループ方式の出力電圧として記録している。
図20は、実施形態1に係るAFMにおいて、開ループ方式を採用して、矩形波の試料表面を走査したときの出力電圧をシミュレーションした結果を示す図である。図20の従来型開ループ方式は、図18のブロック図に従って出力1801をシミュレーションした結果を示す。図20の新型開ループ方式は、図18のブロック図に従って出力1802をシミュレーションした結果を示す。
図21は、実施形態1に係るAFMにおいて、開ループ方式を採用して、正弦波の試料表面を走査したときの出力電圧をシミュレーションした結果を示す図である。図21の従来型開ループ方式は、図18のブロック図に従って出力1801をシミュレーションした結果を示す。図21の新型開ループ方式は、図18のブロック図に従って出力1802をシミュレーションした結果を示す。
図22は、実施形態1に係るAFMにおいて、閉ループ方式を採用して、矩形波の試料表面を走査したときの出力電圧をシミュレーションした結果を示す図である。図22の従来型閉ループ方式は、図19のブロック図に従って出力1903をシミュレーションした結果を示す。図22の新型閉ループ方式は、図19のブロック図に従って出力1902をシミュレーションした結果を示す。
図23は、実施形態1に係るAFMにおいて、閉ループ方式を採用して、正弦波の試料表面を走査したときの出力電圧をシミュレーションした結果を示す図である。図23の従来型閉ループ方式は、図19のブロック図に従って出力1903をシミュレーションした結果を示す。図22の新型閉ループ方式は、図19のブロック図に従って出力1902をシミュレーションした結果を示す。
図24は、実施形態1に係るAFMにおいて、距離Rを一定にして、矩形波の試料表面を走査したときの出力電圧をシミュレーションした結果示す図である。図24の新型開ループ方式は、図18のブロック図に従って出力1802をシミュレーションした結果を示す。図24の新型閉ループ方式は、図19のブロック図に従って出力1902をシミュレーションした結果を示す。
図25は、実施形態1に係るAFMにおいて、距離Rを一定にして、正弦波の試料表面を走査したときの出力電圧をシミュレーションした結果を示す図である。図25の新型開ループ方式は、図18のブロック図に従って出力1802をシミュレーションした結果を示す。図25の新型閉ループ方式は、図19のブロック図に従って出力1902をシミュレーションした結果を示す。
なお、図24と図25でシミュレーション結果を示したシミュレーションにおけるピエゾのZ軸方向への操作による変位距離は3.36[nm/V]である。
従来型開ループ方式の周波数応答は、y(s)/d(s)=P(s)よりプラントのボーデ線図である図8と図9に示されている。ステップ状の表面形状を外乱信号dとして与えると、プラントの共振モードが励振されるため、図20に示すように、従来型開ループ方式では振動的な応答となってしまい、新型開ループ方式より性能が劣る。
従来型閉ループ方式の周波数応答は、u(s)/d(s)=T(s)より、図10と図11に示される系の補感度関数となる。このため、従来型閉ループ方式では、帯域が300Hzに制限され、図22に示されているとおり約3msの遅れをもつ結果となった。これは急激な試料表面103の表面形状の変化に対して追従できず、AFMにより測定される画像が不鮮明になることを意味する。STOの周波数応答は、開ループ方式か閉ループ方式であるかに関わらず
Figure 2008096251
より、図15と図16に示されているようになる。帯域2000Hzでオブザーバを設計しているため、図22に示されているとおり、新型閉ループ方式は、目標値より0.5msほど遅れてしまうが、これは従来型閉ループ方式よりも遥かに優位な結果である。以上より、新型開ループ方式、新型閉ループ方式、共に、従来型よりも優位性があると結論できる。
ここで一つ問題となってくるのが、新型開ループ方式、新型閉ループ方式の違いである。この違いを、判断する基準の一つとして、試料表面103と探針102との距離Rがある。図5に示されているように、LJポテンシャルの斥力部分の傾きは、線形な傾きではない。この点については、実施形態1に係るモデル化の過程において考慮されていない。しかし、実際には、距離Rによって、LJポテンシャルの斥力部分の傾き、つまり式(7)におけるkの値は、距離Rに依存して変化するのである。したがって、実施形態1に係るモデルの特徴は、距離Rをなるべく一定に保って、試料表面103を走査したときに、現れる。距離Rはバネkの長さL(t)によって表されている。Rの初期値からのズレを
Figure 2008096251
とすると、式(4)より、
Figure 2008096251
となる。
図24は、実施形態1に係るAFMにおいて、
Figure 2008096251
を一定として、矩形波の試料表面103を走査したときの出力電圧をシミュレーションした結果を示す図である。
図25は、実施形態1に係るAFMにおいて、
Figure 2008096251
を一定として、正弦波の試料表面を走査したときの出力電圧をシミュレーションした結果を示す図である。
図25に示されているように、新型閉ループ系の方が新型開ループ系よりも
Figure 2008096251
が小さい事から、優位性があることが判る。
以下で、実施形態1のAFMを実際に用いて得られた実験結果について述べる。
(ピエゾZ軸への信号入力)
ここでは、探針102を試料表面103に接触させ、走査を行わず試料表面103の一点で固定させている状態で、ピエゾ107のZ軸に信号を印加して擬似的な外乱信号d(t)すなわち試料表面103の表面形状を作り出し、実施形態1に係るAFMを用いて、出力電圧を計測した結果について述べる。
図26は、実施形態1に係るAFMにおいて、開ループ方式を採用して、矩形波の試料表面を走査したときの出力電圧を示す図である。図26の従来型開ループ方式は、図18のブロック図における出力1801を計測した結果を示す。図26の新型開ループ方式は、図18のブロック図における出力1802を計測した結果を示す。
図27は、実施形態1に係るAFMにおいて、開ループ方式を採用して、正弦波の試料表面を走査したときの出力電圧を示す図である。図27の従来型開ループ方式は、図18のブロック図における出力1801を計測した結果を示す。図27の新型開ループ方式は、図18のブロック図における出力1802を計測した結果を示す。
図28は、実施形態1に係るAFMにおいて、閉ループ方式を採用して、矩形波の試料表面を走査したときの出力電圧を示す図である。図28の従来型閉ループ方式は、図19のブロック図における出力1903を計測した結果を示す。図28の新型閉ループ方式は、図19のブロック図における出力1902を計測した結果を示す。
図29は、実施形態1に係るAFMにおいて、閉ループ方式を採用して、正弦波の試料表面を走査したときの出力電圧を示す図である。図29の従来型閉ループ方式は、図19のブロック図における出力1903を計測した結果を示す。図29の新型閉ループ方式は、図19のブロック図における出力1902を計測した結果を示す。
図20と図22に示されているシミュレーションの結果と同様に、図26と図28に示されている結果より、実施形態1に係るAFMを実際に動作させた場合でも、新型開ループ方式、新型閉ループ方式、共に、従来型よりも優位性があると結論できる。しかし、図21に示されているシミュレーションの結果と異なり、図27に示されている結果より、実施形態1に係るAFMにおいて開ループ方式を採用して実際に動作させた場合には、AFMが正弦波の試料表面の表面形状に一部追従しない現象が起きてしまう。これは、大きな試料表面の表面形状に追従できないという開ループ方式の欠点を表している。
図30は、実施形態1に係るAFMにおいて、
Figure 2008096251
を一定として、矩形波の試料表面103を走査したときの出力電圧を示す図である。図30の新型開ループ方式は、図18のブロック図における出力1802を計測した結果を示す。図30の新型閉ループ方式は、図19のブロック図における出力1902を計測した結果を示す。
図31は、実施形態1に係るAFMにおいて、
Figure 2008096251
を一定として、正弦波の試料表面を走査したときの出力電圧を示す図である。図31の新型開ループ方式は、図18のブロック図における出力1802を計測した結果を示す。図31の新型閉ループ方式は、図19のブロック図における出力1902を計測したした結果を示す。
図30と図31に示すように、この出力電圧が小さい事から新型閉ループ方式の優位性を確認できる。
(n−Siの観察)
図32は、実施形態1に係るAFMにおいて、従来型開ループ方式を採用して、n−Si基盤を走査して得られた画像を示す図である。図33は、実施形態1に係るAFMにおいて、新型開ループ方式を採用して、n−Si基盤を走査して得られた画像を示す図である。図34は、実施形態1に係るAFMにおいて、従来型閉ループ方式を採用して、n−Si基盤を走査して得られた画像を示す図である。図35は、実施形態1に係るAFMにおいて、新型閉ループ方式を採用して、n−Si基盤を走査して得られた画像を示す図である。
図32〜図35は、実施形態1に係るAFMにおいて、走査対象となる試料として、表面に数nm程度の荒さを持つn−Si基盤を用いて得られた画像を示している。画像は100nm×100nmのレンジである。図32と図33に示されているように、開ループ方式を採用したAFMは、試料表面の表面形状に追従しきれず、走査対象を適切に画像化することは不可能だった。しかし、閉ループ方式を採用したAFMは、試料表面の表面形状に追従でき、走査対象を適切に画像化することができた。さらに、図35に示されているように、実施形態1に係る新型閉ループ方式を採用したAFMは、図32と図33に示されている開ループ方式を採用したAFMにより画像化された画像よりも、はっきりと、走査対象を画像化することができる。これにより、実際のAFMによる試料表面の画像化においても、実施形態1に係る新型閉ループ方式が従来方式と比較して優位であると言える。
(実施形態2)
以下で、実施形態2のAFMにおける原子間力オブザーバ(AFO)の設計について詳細に説明する。
式(3)においてカンチレバ101が試料表面103から受ける原子間力を定義した。前述したSTOと同様の考え方で、出力電圧yから原子間力F(t)を推定する手法がAFOである。式(2)に式(a)を代入し、両辺をラプラス変換することから次式を得る。
Figure 2008096251
この式を用いて外乱オブザーバを設計する。AFOはSTOと同様、ノミナルプラントPn2(s)の逆モデルとカットオフ周波数ωc2のローパスフィルタにより構成される。AFOのブロック図を図17に示す。
本発明に係る原子間力顕微鏡装置(AFM)の概略を示す図である。 フォース・カーブを示す図である。 入力電圧を示す図である。 出力電圧を示す図である。 Lennard−Jonesポテンシャル(LJポテンシャル)を示す図である。 探針と試料表面との間に働く相互作用力を示す図である。 コンタクトモードに基づく探針と試料表面との間に働く相互作用力を示す図である。 ボーデ線図を示す図である。 ボーデ線図を示す図である。 感度関数を示す図である。 感度関数を示す図である。 補感度関数を示す図である。 補感度関数を示す図である。 表面形状オブザーバ(STO)のブロック図である。 STOにおけるQ(s)の周波数応答を示す図である。 STOにおけるQ(s)の周波数応答を示す図である。 原子間力オブザーバ(AFO)のブロック図である。 STOの開ループ方式でのブロック図である。 STOの閉ループ方式でのブロック図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、開ループ方式を採用して、矩形波の試料表面を走査したときの出力電圧をシミュレーションした結果を示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、開ループ方式を採用して、正弦波の試料表面を走査したときの出力電圧をシミュレーションした結果を示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、閉ループ方式を採用して、矩形波の試料表面を走査したときの出力電圧をシミュレーションした結果を示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、閉ループ方式を採用して、正弦波の試料表面を走査したときの出力電圧をシミュレーションした結果を示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、矩形波の試料表面を走査したときの出力電圧をシミュレーションした結果示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、正弦波の試料表面を走査したときの出力電圧をシミュレーションした結果を示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、開ループ方式を採用して、矩形波の試料表面を走査したときの出力電圧を示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、開ループ方式を採用して、正弦波の試料表面を走査したときの出力電圧を示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、閉ループ方式を採用して、矩形波の試料表面を走査したときの出力電圧を示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、閉ループ方式を採用して、正弦波の試料表面を走査したときの出力電圧を示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、矩形波の試料表面を走査したときの出力電圧を示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、正弦波の試料表面を走査したときの出力電圧を示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、従来型開ループ方式を採用して、n−Si基盤を走査して得られた画像を示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、新型開ループ方式を採用して、n−Si基盤を走査して得られた画像を示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、従来型閉ループ方式を採用して、n−Si基盤を走査して得られた画像を示す図である。 実施形態1に係るAFMにおいて、新型閉ループ方式を採用して、n−Si基盤を走査して得られた画像を示す図である。
符号の説明
100 AFM
101 カンチレバ
102 探針
103 試料表面
104 レーザ光
105 四分割フォトダイオード
106 レーザ光
107 ピエゾ
108 コントローラ
109 データ記憶手段

Claims (6)

  1. 試料表面の表面形状を推定する高帯域原子間力顕微鏡装置であって、
    前記試料表面と原子間力を介して相互作用する探針を有し、前記原子間力によってたわみ、摩擦力によってゆがみを生ずるカンチレバと、
    前記カンチレバに向けて第1のレーザ光を入射するレーザ光提供手段と、
    前記カンチレバが前記第1のレーザ光を反射することにより発せられた第2のレーザ光を検出する光検出手段と、
    前記試料を載せたピエゾと、
    前記試料の変位が一定になるように、前記試料表面と前期探針との間の距離を前記ピエゾに入力電圧を入力することにより制御し、前記第2のレーザ光の強度の相対変化から前記カンチレバの前記たわみと前記ゆがみとを出力電圧として検出し、前記出力電圧から前記試料表面の表面形状を推定するコントローラと、
    推定された前記表面形状を記録するデータ記憶手段とを備えたことを特徴とする高帯域原子間力顕微鏡装置。
  2. 前記コントローラは、前記入力電圧と前記出力電圧とを入力とし、前記出力電圧から得られる前記試料表面の表面形状を外乱オブザーバとみなして、前記試料表面の表面形状を推定することを特徴とする請求項1に記載の高帯域原子間力顕微鏡装置。
  3. 前記コントローラは、前記入力電圧をゼロとして、前記出力電圧を入力とし、前記出力電圧から得られる前記試料表面の表面形状を外乱オブザーバとみなして、開ループ方式により前記試料表面の表面形状を推定することを特徴とする請求項1に記載の高帯域原子間力顕微鏡装置。
  4. 前記コントローラは、前記入力電圧と前記出力電圧とを入力とし、前記出力電圧から得られる前記試料表面の表面形状を外乱オブザーバとみなして、前記外乱オブザーバをフィードバックループとは独立の開ループとする閉ループ方式により前記試料表面の表面形状を推定することを特徴とする請求項1に記載の高帯域原子間力顕微鏡装置。
  5. 前記光検出手段は、四分割フォトダイオードであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の高帯域原子間力顕微鏡装置。
  6. 前記レーザ光提供手段は、可視光半導体レーザであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の高帯域原子間力顕微鏡装置。
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