JP2008094859A - 蛍光体の洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】蛍光体表面の過剰な金属-VI族化合物を除去し、量子効率の高い蛍光体を与える蛍光体の洗浄方法を提供すること。
【解決手段】II-VI族化合物半導体を主成分として構成される蛍光体を酸でエッチングした後に、キレート剤またはキレート剤溶液で洗浄する蛍光体の処理方法。この処理方法では、キレート剤が水酸基および窒素原子を含むこと、水酸基および窒素原子含有キレート剤が8−キノリノールであること、キレート剤溶液が水およびアルコール類から選ばれる少なくとも1種を溶媒とすることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】II-VI族化合物半導体を主成分として構成される蛍光体を酸でエッチングした後に、キレート剤またはキレート剤溶液で洗浄する蛍光体の処理方法。この処理方法では、キレート剤が水酸基および窒素原子を含むこと、水酸基および窒素原子含有キレート剤が8−キノリノールであること、キレート剤溶液が水およびアルコール類から選ばれる少なくとも1種を溶媒とすることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、II-VI族化合物半導体蛍光体について、処理剤が無毒性であり、かつ蛍光体の発光効率を向上させる処理方法に関する。
化合物半導体を主たる構成材料とする無機組成物は、蛍光、リン光などの発光材料、蓄光材料などの分野で用いられている。これらには、電気エネルギーによって光を発する特性を有するものもあり、光源として用いられ、表示などの用途で一部用いられている。しかしながら、現在知られている材料は、電気エネルギーの光変換効率が不十分であり、そのため発熱、消費電力などの問題があり、用途が限定されている。特に青色蛍光体は、単色のみならず、白色の発光材料として有用である。
従来からII-VI族化合物半導体に発光中心として銅、マンガンなどで付活したEL発光体が知られている。例えば、これら金属により付活した硫化亜鉛のEL蛍光体は、通常、原料の硫化亜鉛粉末に銅またはマンガン化合物などを加え、還元雰囲気中で焼成して製造される。硫化亜鉛化合物半導体を銅で付活する場合を例に問題点を説明すると、この蛍光体粒子の表面層には、焼成時にイオウが揮発して生じた空孔や結晶の格子不整あるいは欠陥または過剰のCuS、Cu2Sなどが含まれており、この表面層を除去しないと発光効率や寿命が著しく低いものとなり、著しく実用性に欠けるものとなる。
従って、通常、酢酸や塩酸などの酸性条件下で処理することで、表面層を除去する。ところが、この酸エッチングによって分解除去された銅やマンガン硫化物は液中でイオンとなり、イオン化傾向が亜鉛よりも小さい場合には、蛍光体表面でZnSと反応して、再び蛍光体表面に付着する。
そこで従来、酢酸や塩酸などの酸性条件下に表面層をエッチングして除去した後にシアン化ナトリウムなどを用いて過剰な金属硫化物を溶解する方法(例えば特許文献1参照)、酢酸や塩酸などの酸性条件下に表面層をエッチングして除去した後に硫化アンモニウムやポリ硫化カリウムを用いて過剰な金属硫化物を溶解除去する方法(例えば、特許文献2参照)、酢酸や塩酸などの酸性条件下に表面層をエッチングして除去した後に、酸化剤とキレート化合物を用いて過剰な金属硫化物を溶解除去する方法(例えば、特許文献3〜5参照)などが実施されている。
特開2002−114975号公報
特開昭51─28589号公報
特開平5−230448号公報
特開平6−041525号公報
特開平4─23886号公報
しかしながら、シアン化物を用いる方法は、シアン化物の毒性が極めて強いため取扱いが難しく、また廃液処理上の問題がある。一方、硫化アンモニウムやポリ硫化カリウムを用いる方法は無毒性の処理液を用いる点では優れているが、洗浄除去効果が低く実用に適う蛍光体を得るのは難しい。更に、酸化剤とキレート剤を用いる方法も、無毒性の処理液を用いる点では優れているが、洗浄除去効果が低く、酸化剤によってII-VI族化合物半導体が酸化分解するため好ましくない。よって、これらの課題を解決することが求められていた。
本発明者らは、II−VI族化合物半導体に、キレート剤を作用させることで表面に存在する不純物を容易に除去できることを見出し、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は以下のものを提供する。
[1] II-VI族化合物半導体を主成分として構成される蛍光体を酸でエッチングした後に、キレート剤またはキレート剤溶液で洗浄することを特徴とする蛍光体の処理方法。
[2] キレート剤が水酸基および窒素原子を含む[1]の処理方法。
[2] キレート剤が水酸基および窒素原子を含む[1]の処理方法。
[3] 水酸基および窒素原子含有キレート剤が8−キノリノールである[2]の処理方法。
[4] キレート剤溶液が、水およびアルコール類から選ばれる少なくとも1種を溶媒とする[1]から[3]の何れかに記載の処理方法。
[4] キレート剤溶液が、水およびアルコール類から選ばれる少なくとも1種を溶媒とする[1]から[3]の何れかに記載の処理方法。
[発明を実施するための最良の形態]
以下に本発明の詳細な説明を行う。
本発明のII-VI族化合物半導体蛍光体の処理方法は、II-VI族化合物半導体、特に硫化亜鉛、に発光中心として遷移金属(例えば、マンガン、銅、銀、金、イリジウムなど)、希土類元素(例えば、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムなど)などを付活した蛍光体、特に電場発光蛍光体を酸でエッチングした後にキレート剤またはキレート剤溶液で洗浄して蛍光体表面の過剰な銅硫化物を除去することを特徴とする。
以下に本発明の詳細な説明を行う。
本発明のII-VI族化合物半導体蛍光体の処理方法は、II-VI族化合物半導体、特に硫化亜鉛、に発光中心として遷移金属(例えば、マンガン、銅、銀、金、イリジウムなど)、希土類元素(例えば、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムなど)などを付活した蛍光体、特に電場発光蛍光体を酸でエッチングした後にキレート剤またはキレート剤溶液で洗浄して蛍光体表面の過剰な銅硫化物を除去することを特徴とする。
本発明の洗浄方法に用いられるII-VI族化合物半導体としては、硫化亜鉛、硫化カドミウム、セレン化亜鉛、セレン化カドミウムなどが挙げられるが、特に、硫化亜鉛に対して用いることが好ましい。
本発明の洗浄に用いられるII-VI族化合物半導体蛍光体としては、ZnS:Cu,Cl蛍光体、ZnS:Cu,Br蛍光体、 ZnS:Cu,Al蛍光体、 ZnS:Cu,Ag蛍光体、ZnS:Cu,Mn蛍光体、ZnS:Cu,Ir蛍光体、ZnS:Mn,Ir蛍光体、ZnS:Mn,Pr蛍光体、ZnS:Mn,Ir,Pr蛍光体などが挙げられるが、これらの蛍光体に限らず、II-VI族化合物半導体、特に、硫化亜鉛を含む硫化物を主体とした蛍光体であれば用いることができる。
本発明の処理方法に適した被処理蛍光体としては、焼成後酸エッチング前の蛍光体に含まれる付活剤金属の量が、化合物半導体の100重量部当たり、0.001〜5.0重量部含むものが好ましく、0.005〜2.0重量部含むものがより好ましい。また本発明は、蛍光体中に付活剤金属をドーピングするために使用した金属塩が熱的に分解、凝集する温度以上で焼成された蛍光体の処理に好適である。700℃以上の温度で焼成された蛍光体の処理にはさらに好適である。
本発明の処理方法は、焼成して得た蛍光体を最初に酸でエッチングし、焼成時に生成した表面層を除去する。焼成後に得た蛍光体表面層にはVI族元素の空孔、結晶の格子不整、過剰の金属−VI族元素化合物が多く含まれ、これらを除去しない限り発光効率が著しく低く実用上の発光体としては用いることができないので、まず酸によるエッチング処理により蛍光体の表面層を除去する。
本発明で使用する酸は特に制限されるものではなく、塩酸、硝酸、りん酸、硫酸などの鉱酸、酢酸、酪酸、ペンタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、マレイン酸、アジピン酸、安息鉱酸、フマル酸などのカルボン酸等を使用することができる。
酸の使用濃度としては、特に制限されるものではなく、そのまま使用しても、溶媒に希釈して使用しても構わない。使用される溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、オクタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類、アセトン、ジエチルケトン、メチルブチルケトンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酸酸ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチルなどのエステル類などを使用することができる。II-VI族化合物半導体表面への残留、溶剤使用による防爆構造等設備設置の煩雑さを考慮すると、水、アルコール類の使用が好ましい。酸の濃度は、通常、0.01〜50重量%、洗浄効率などを考慮して、0.1〜20重量%の範囲で使用される。
酸の使用量としても特に制限されるものではなく、洗浄するII-VI族化合物半導体蛍光体の重量あたり、0.001から20重量倍、洗浄効率、経済性を考慮して、0.002から10重量倍、より好ましくは、0.01から1重量倍の範囲で使用される。
酸処理温度は、使用する溶媒に依存することは言うまでも無いが、通常、0〜95℃、好ましくは20〜60℃が適当である。処理時間は10分〜25時間、好ましくは30分〜2時間が適当である。
酸を用いてエッチング処理した蛍光体は次にキレート剤またはキレート剤溶液で洗浄処理される。キレート剤としては、例えば、アミノアルコール類、水酸基および窒素含有複素環化合物などの水酸基および窒素原子含有化合物が挙げられる。さらに、アミノアルコール類としては、エタノールアミン、N,N―ジメチルエタノールアミン、N,N―ジエチルエタノールアミン、3−アミノプロパノール、N,N―ジメチル−3−アミノプロパノール、N,N―ジエチル−3−アミノプロパノールなどの脂肪族アミノアルコール、2−アミノフェノール、2−N,N−ジメチルアミノフェノール、2−N,N−ジエチルアミノフェノール、2−ヒドロキシメチルアニリン、2−ヒドロキシメチル−N,N−ジメチルアニリン、2−ヒドロキシメチル−N,N−ジメチルアニリンなどの芳香族アミノアルコールなどが挙げられる。水酸基および窒素含有複素環化合物としては、窒素含有複素環アルコール類、窒素含有複素環フェノール類などが挙げられる。複素環アルコール類としては、2−ヒドロキシメチルピリジンなどのヒドロキシアルキルピリジン類、2−ヒドロキシメチルキノリン、1−ヒドロキシメチルイソキノリンなどのヒドロキシアルキルキノリン類、2−オキシベンゾオキサゾールなどヒドロキシオキサゾール類などが挙げられる。複素環フェノール類としては、8−キノリノール(8−オキシキノリンとも云う)などを挙げることが出来る。配位力、入手性などを考慮して、8―キノリノールの使用が好ましい。これらは、単独で使用しても、複数種を混合して使用しても差し支えない。
キレート剤の添加量は、酸処理後の被処理蛍光体の重量当たり、0.1重量%以上、好ましくは0.2〜15重量%が適当である。キレート剤の添加量が少なすぎると効果がなく、また多すぎても効果は変わらない。
キレート剤は、そのまま使用しても、溶媒に希釈して使用しても構わない。使用される溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、オクタノールなどのアルコール類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類、アセトン、ジエチルケトン、メチルブチルケトンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酸酸ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチルなどのエステル類などを使用することができる。II-VI族半導体表面への残留、溶剤による設備の煩雑さを考慮すると、水、アルコール類の使用が好ましい。
キレート剤溶液で処理する場合のキレート剤の濃度としては、特に制限されるものではなく、通常、0.01〜50重量%の範囲、経済性、洗浄の効果、容積効率を考慮して、0.1〜20重量%、より好ましくは、0.5〜10重量%の範囲で実施される。
処理温度は、使用する溶媒に依存することは言うまでも無いが、通常、0〜95℃、好ましくは20〜60℃が適当である。処理時間は10分〜25時間、好ましくは30分〜2時間が適当である。
本発明の処理方法は、バッチ式、連続式何れの方法でも実施することが出来る。また、大気下、不活性ガス雰囲気下何れの環境下で実施することもできるが、安全性を考慮して、不活性ガス雰囲気下で実施することが好ましい。
本発明による洗浄効果は、量子効率を測定することによって確認することができる。量子効率とは、入射光による励起によって放出された光子の数と物質に吸収された入射光の光子の数との比であり、この数値が大きいほど洗浄効果が高いことを意味し、分光蛍光光度計によって測定することができる。
[実施例]
本発明を以下に、実施例を挙げてより詳細に説明するが、本実施例に本発明が限定されるものでないことは言うまでも無い。
<実施例1>
硫化亜鉛100g、硫酸銅(II)・5水和物0.25g、塩化マグネシウム・六水和物5.0g、硫黄30gを乳鉢にとり、攪拌混合し、容積200mlの坩堝に入れた。焼成炉を窒素置換した後、坩堝を入れ、再度窒素置換した。焼成炉を炉内温度1000℃まで、毎時200℃で昇温、設定温度到達後、6時間内温を保持した後、12時間かけて、室温まで冷却した。得られた固体を、乳鉢で粉砕し、この蛍光体粉末を15%酢酸水溶液200gを用い60℃で30分攪拌洗浄した後にイオン交換水で5回傾斜洗浄した。次に、キレート剤として8−キノリノールを5重量%含む水溶液中に上記蛍光体粉末を入れ、60℃で1時間攪拌した後にイオン交換水で6回傾斜洗浄し、濾過、乾燥した。得られた粉末を最後に篩分けし、10〜50μm、平均粒径27μmの蛍光体粉末を得た。得られた蛍光体の量子効率を測定することによって洗浄効果を評価した。その結果を表1に記す。なお、量子効率の測定は日本分光株式会社製、分光蛍光光度計 FP−6500(蛍光積分球ユニットおよび固体量子効率計算プログラム付属)を使用して、1mmスリット装着、励起波長350nm、励起バンド幅5nm、蛍光バンド幅1nmの条件で行った。
本発明を以下に、実施例を挙げてより詳細に説明するが、本実施例に本発明が限定されるものでないことは言うまでも無い。
<実施例1>
硫化亜鉛100g、硫酸銅(II)・5水和物0.25g、塩化マグネシウム・六水和物5.0g、硫黄30gを乳鉢にとり、攪拌混合し、容積200mlの坩堝に入れた。焼成炉を窒素置換した後、坩堝を入れ、再度窒素置換した。焼成炉を炉内温度1000℃まで、毎時200℃で昇温、設定温度到達後、6時間内温を保持した後、12時間かけて、室温まで冷却した。得られた固体を、乳鉢で粉砕し、この蛍光体粉末を15%酢酸水溶液200gを用い60℃で30分攪拌洗浄した後にイオン交換水で5回傾斜洗浄した。次に、キレート剤として8−キノリノールを5重量%含む水溶液中に上記蛍光体粉末を入れ、60℃で1時間攪拌した後にイオン交換水で6回傾斜洗浄し、濾過、乾燥した。得られた粉末を最後に篩分けし、10〜50μm、平均粒径27μmの蛍光体粉末を得た。得られた蛍光体の量子効率を測定することによって洗浄効果を評価した。その結果を表1に記す。なお、量子効率の測定は日本分光株式会社製、分光蛍光光度計 FP−6500(蛍光積分球ユニットおよび固体量子効率計算プログラム付属)を使用して、1mmスリット装着、励起波長350nm、励起バンド幅5nm、蛍光バンド幅1nmの条件で行った。
<実施例2>
実施例1において、硫酸銅(II)・5水和物を0.25gの硫酸マンガン(II)に代えた以外は、実施例1同様に行い蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率を測定した結果を表1に記す。
実施例1において、硫酸銅(II)・5水和物を0.25gの硫酸マンガン(II)に代えた以外は、実施例1同様に行い蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率を測定した結果を表1に記す。
<実施例3>
実施例1において、硫酸銅(II)・5水和物を0.25gの硫酸マンガン(II)に代え、さらに酢酸プラセオジム(III)0.012gを添加した以外は、実施例1同様に行い蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率を測定した結果を表1に記す。
実施例1において、硫酸銅(II)・5水和物を0.25gの硫酸マンガン(II)に代え、さらに酢酸プラセオジム(III)0.012gを添加した以外は、実施例1同様に行い蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率を測定した結果を表1に記す。
<比較例1>
実施例1において、キレート剤洗浄を実施しなかった以外は、実施例1と同様に行い蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率を測定した結果を表1に記す。
実施例1において、キレート剤洗浄を実施しなかった以外は、実施例1と同様に行い蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率を測定した結果を表1に記す。
<比較例2>
実施例2において、キレート剤洗浄を実施しなかった以外は、実施例2と同様に行い蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率を測定した結果を表1に記す。
実施例2において、キレート剤洗浄を実施しなかった以外は、実施例2と同様に行い蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率を測定した結果を表1に記す。
<比較例3>
実施例3において、キレート剤洗浄を実施しなかった以外は、実施例3と同様に行い蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率を測定した結果を表1に記す。
実施例3において、キレート剤洗浄を実施しなかった以外は、実施例3と同様に行い蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率を測定した結果を表1に記す。
<実施例4>
実施例1において8−キノリノールを2−オキシベンゾオキサゾールに代えた以外は、実施例1と同様にして蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率は40.3%であった。
実施例1において8−キノリノールを2−オキシベンゾオキサゾールに代えた以外は、実施例1と同様にして蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率は40.3%であった。
<実施例5>
実施例1において8−キノリノールをN,N−ジメチルエタノールアミンに代えた以外は、実施例1と同様にして蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率は39.3%であった。
実施例1において8−キノリノールをN,N−ジメチルエタノールアミンに代えた以外は、実施例1と同様にして蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率は39.3%であった。
<実施例6>
実施例2において8−キノリノールを2−ヒドロキシメチルピリジンに代えた以外は、実施例2と同様にして蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率は34.3%であった。
実施例2において8−キノリノールを2−ヒドロキシメチルピリジンに代えた以外は、実施例2と同様にして蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率は34.3%であった。
<実施例7>
実施例2において8−キノリノールをEDTAに代えた以外は、実施例2と同様にして蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率は29.0%であった。
実施例2において8−キノリノールをEDTAに代えた以外は、実施例2と同様にして蛍光体を得た。得られた蛍光体の量子効率は29.0%であった。
<比較例4>
実施例2において8−キノリノールをEDTAに代え、過酸化水素をEDTAと等モル添加した以外は、実施例2と同様にして行ったところ、硫化亜鉛の一部が酸化されたため、量子効率を精度よく測定することができなかった。
実施例2において8−キノリノールをEDTAに代え、過酸化水素をEDTAと等モル添加した以外は、実施例2と同様にして行ったところ、硫化亜鉛の一部が酸化されたため、量子効率を精度よく測定することができなかった。
本発明に依れば、II-VI族化合物半導体を主成分として構成される蛍光体を酸でエッチングした後に、キレート剤またはキレート剤溶液で洗浄して蛍光体表面の過剰な金属-VI族化合物を除去し、量子効率の高い蛍光体を得ることが出来る。
Claims (4)
- II-VI族化合物半導体を主成分として構成される蛍光体を酸でエッチングした後に、キレート剤またはキレート剤溶液で洗浄することを特徴とする蛍光体の処理方法。
- キレート剤が水酸基および窒素原子を含む請求項1の処理方法。
- 水酸基および窒素原子含有キレート剤が8−キノリノールである請求項2記載の処理方法。
- キレート剤溶液が、水およびアルコール類から選ばれる少なくとも1種を溶媒とする請求項1から3の何れかに記載の処理方法。
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JP2006274242A JP2008094859A (ja) | 2006-10-05 | 2006-10-05 | 蛍光体の洗浄方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008133289A1 (ja) * | 2007-04-25 | 2008-11-06 | Kuraray Luminas Co., Ltd. | 青色蛍光体 |
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2006
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WO2008133289A1 (ja) * | 2007-04-25 | 2008-11-06 | Kuraray Luminas Co., Ltd. | 青色蛍光体 |
JP5583403B2 (ja) * | 2007-04-25 | 2014-09-03 | 株式会社クラレ | 青色蛍光体 |
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