JP2008093964A - フィルム製造装置及びフィルム製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】筒状体が閉鎖部材から剥離してフィルムの平滑性を低下させたり、冷却媒体収容室から冷却媒体が漏れたりすることがないようにする。
【解決手段】回転自在に配設された第1のロール14と、第1のロール14と対向させて回転自在に配設され、第1のロール14と共に押出樹脂12を挟み、押圧する第2のロール15とを有する。第2のロール15は、弾性変形が可能な厚さを有し、かつ、熱伝導性の高い材料から成る筒状体、及び筒状体の両端を閉鎖する閉鎖部材を22備える。軸方向における筒状体の有効長さは、第1のロール14の最大外径部の長さより大きくされる。軸方向における筒状体の有効長さは、第1のロール14の最大外径部の長さより大きくされるので、筒状体が第1のロール14より軸方向外方で変形するのが拘束されない。
【選択図】図1

Description

本発明は、フィルム製造装置及びフィルム製造方法に関するものである。
従来、フィルムを製造するためのフィルム製造装置においては、押出成形機のダイから押し出された樹脂(以下「押出樹脂」という。)によって、薄膜状のフィルム(シートも含む。)を成形し、その後、フィルムを切断機によって切断して所定の長さにしたり、巻取装置によってリール状に巻き取ったりするようにしている。
そのために、前記フィルム製造装置は、複数の金属製のロールを備え、前記押出樹脂を両側から第1、第2のロールによって挟み、該第1、第2のロールの表面で挟圧し、冷却することによって薄膜状のフィルムを成形する。そして、前記押出樹脂は、第1のロールに巻き付けられて走行させられ、その間に、第1のロールによって冷却され、フィルムが成形される。続いて、フィルムは第1のロールから剥離させられ、次の工程に移される。
ところで、前記第1のロールと第2のロールとの間に押出樹脂を供給すると、第1のロールと第2のロールとの間にバンクが形成され、厚さにむらが生じるが、特に、フィルム厚み500〔μ〕以下で、剛性の高い金属ロールを使用した場合、第1のロール及び第2のロールがバンクを均一に押し付けることができず、フィルムの表面がバンクの形成された箇所と形成されない箇所とで変化し、フィルムの平滑性が低下してしまう。
そこで、可撓性を有する金属薄膜から成る筒状体の両端を閉鎖部材によって閉鎖し、内部にラバーロールを収容し、筒状体の回転に伴ってラバーロールを従動的に回転させるようにした第2のロールが提供されている。
図2は従来のロールユニットを示す図である。
図において、50はロールユニット、51は回転自在に配設され、外周面に転写型が形成された第1のロール、52は回転自在に配設され、前記第1のロール51の回転に伴って従動する第2のロール、53は図示されない押出成形機のダイから押し出された押出樹脂、54は支持ユニットであり、前記第2のロール52は、可撓性を有する金属薄膜から成る筒状体としてのフレキシブルスリーブ61、該フレキシブルスリーブ61の両端を閉鎖する閉鎖部材62、前記フレキシブルスリーブ61内において、フレキシブルスリーブ61の回転に伴って従動するラバーロール63等を備える。
前記支持ユニット54は、フィルム製造装置の図示されないフレーム等に固定され、第2のロール52の両端において、前記閉鎖部材62を回転自在に支持する第1の軸部65、及び該各第1の軸部65間に配設され、前記ラバーロール63を回転自在に支持する第2の軸部66を備える。
また、前記閉鎖部材62は、円形の形状を有する金属製のフランジ部71、該フランジ部71の外周縁においてフランジ部71に取り付けられた金属製の環状の押え部材72、及び前記フランジ部71と押え部材72との間に挟まれたシリコーンゴム製の環状の支持部材73を備え、前記フレキシブルスリーブ61の両端部は、支持部材73に対して外嵌され、接着剤によって、支持部材73に貼着され、固定される。なお、前記第2のロール52を冷却するために、第2のロール52内に、冷却媒体としての水を供給することができるように冷却媒体収容室74が形成される。
前記構成のロールユニット50において、前記押出樹脂53は、第1のロール51と第2のロール52との間に進入すると、第1のロール51及び第2のロール52によって両側から挟まれ、所定の厚さの図示されないフィルムが成形される。このとき、ラバーロール63は、フレキシブルスリーブ61の内側において、フレキシブルスリーブ61を介して押出樹脂53を押す。
この場合、フレキシブルスリーブ61及びラバーロール63は、可撓性を有し、弾性変形が可能にされるので、押出樹脂53の厚さにむらがある場合、フレキシブルスリーブ61及びラバーロール63がそれになじんだ形状に変形して押出樹脂53を押すので、フィルムの平滑性を向上させることができる。
続いて、フィルムは、転写部から排出されると、第1のロール51の外周面に沿って、かつ、第1のロール51に巻き付けられて搬送された後、第1のロール51の外周面における所定の箇所に設定された分離部で第1のロール51から剥離させられる(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3422798号公報
しかしながら、前記従来のフィルム製造装置においては、押出樹脂53の厚さが大きく変動すると、フレキシブルスリーブ61がそれに対応して、大きく変形することがあるが、その場合、前記フレキシブルスリーブ61の両端が支持部材73から剥離してしまうことがある。
その結果、フレキシブルスリーブ61が一層大きく変形して、フィルムの平滑性を低下させたり、冷却媒体収容室74内に収容された水が漏れたりしてしまう。
本発明は、前記従来のフィルム製造装置の問題点を解決して、筒状体が閉鎖部材から剥離してフィルムの平滑性を低下させたり、冷却媒体収容室から冷却媒体が漏れたりすることがないフィルム製造装置及びフィルム製造方法を提供することを目的とする。
そのために、本発明のフィルム製造装置においては、回転自在に配設された第1のロールと、該第1のロールと対向させて回転自在に配設され、第1のロールと共に押出樹脂を挟み、押圧する第2のロールとを有する。
そして、該第2のロールは、弾性変形が可能な厚さを有し、かつ、熱伝導性の高い材料から成る筒状体、及び該筒状体の両端を閉鎖する閉鎖部材を備える。
また、軸方向における筒状体の有効長さは、第1のロールの最大外径部の長さより大きくされる。
本発明によれば、フィルム製造装置においては、回転自在に配設された第1のロールと、該第1のロールと対向させて回転自在に配設され、第1のロールと共に押出樹脂を挟み、押圧する第2のロールとを有する。
そして、該第2のロールは、弾性変形が可能な厚さを有し、かつ、熱伝導性の高い材料から成る筒状体、及び該筒状体の両端を閉鎖する閉鎖部材を備える。
また、軸方向における筒状体の有効長さは、第1のロールの最大外径部の長さより大きくされる。
この場合、軸方向における筒状体の有効長さは、第1のロールの最大外径部の長さより大きくされるので、筒状体が第1のロールより軸方向外方で変形するのが拘束されない。
したがって、筒状体の両端が閉鎖部材から剥離したり、破損したりすることがなくなるので、フィルムの平滑性を低下させたり、冷却媒体収容室内に収容された冷却媒体が漏れたりするのを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態におけるロールユニットを示す図、図3は本発明の実施の形態におけるロールユニットの断面図、図4は本発明の実施の形態における第2のロールの要部を示す断面図である。
図において、11はダイであり、該ダイ11は図示されない押出成形機に配設され、長尺状の押出樹脂12を押し出す。前記ダイ11の押出方向、本実施の形態においては、図3における下方にフィルム製造装置13が配設され、該フィルム製造装置13において前記押出樹脂12が加工されて、フィルムfになり、次の工程に移される。
前記フィルム製造装置13は、ロールユニット20を備え、該ロールユニット20は、回転自在に配設された第1のロール14、回転自在に配設され、前記第1のロール14の回転に伴って従動する第2のロール15、該第1のロール14を回転自在に支持する支持軸17、第2のロール15を回転自在に支持する支持ユニット16等を備える。本実施の形態において、前記転写型は、凹凸のないフラット転写型から成り、表面は平滑な鏡面にされる。前記第1のロール14は第2のロール15と対向させて配設され、第1のロール14と第2のロール15との間に転写部P1が形成される。なお、必要に応じて第2のロール15の外周面に転写型を形成したり、第1のロール14及び第2のロール15の両方の外周面に転写型を形成したりすることができる。
前記第2のロール15は、第1の筒状体としての、かつ、外側筒状体としてのフレキシブルスリーブ21、該フレキシブルスリーブ21の両端を閉鎖する閉鎖部材22、前記フレキシブルスリーブ21内において、フレキシブルスリーブ21の回転に伴って従動する第2の筒状体としての、かつ、内側弾性筒状体としてのラバーロール23等を備える。
前記支持ユニット16は、フィルム製造装置13の図示されないフレーム等に固定され、第2のロール15の両端において、前記閉鎖部材22を回転自在に支持する第1の軸部25、及び該各第1の軸部25間に配設され、前記ラバーロール23を回転自在に支持する第2の軸部26を備える。
前記ラバーロール23はフレキシブルスリーブ21に対して第1のロール14側に偏心させて配設され、そのために、第2の軸部26の軸心は第1の軸部25の軸心に対して第1のロール14側に偏心させられる。
前記フレキシブルスリーブ21は、弾性変形が可能な厚さを有し、直径が200〔mm〕以上、かつ、600〔mm〕以下の範囲の寸法を有するとともに、弾性及び可撓性を有し、かつ、熱伝導性の高い材料、本実施の形態においては、金属によって形成される。
また、前記閉鎖部材22は、円形の形状を有するフランジ部31、該フランジ部31の外周縁においてフランジ部31に取り付けられた環状の押え部材32、及び前記フランジ部31の外周縁に固定された環状の受け部材33を備える。前記フランジ部31、押え部材32及び受け部材33は剛性を有する材料、本実施の形態においては、金属によって形成される。
前記フランジ部31は第1の軸部25に対して回転自在に配設され、そのために、フランジ部31と第1の軸部25との間に二つのベアリングb1、b2が配設され、環状のベアリング押え41によってベアリングb1、b2の位置が固定される。また、前記フランジ部31の内周面における軸方向内方の端部には溝42が形成され、該溝42にシール部材43が配設される。そして、前記支持軸17の所定の箇所に、図示されないギヤが形成され、該ギヤを介して支持軸17と図示されない駆動部としてのモータとが連結される。
したがって、該モータを駆動すると、図3に示されるように、第1のロール14が所定の周速度で矢印A方向に回転させられ、それに伴って、第2のロール15が前記第1のロール14の周速度と等しい周速度で矢印B方向に回転させられる。本実施の形態においては、支持軸17とモータとを連結し、モータを駆動することによって第1のロール14を回転させるようになっているが、第1の軸部25に所定の箇所に図示されないギヤを形成し、該ギヤを介して第1の軸部25と前記モータとを連結することができる。その場合、モータを駆動することによって第2のロール15を回転させると、それに伴って、第1のロール14を回転させることができる。さらに、支持軸17及び第1の軸部25と前記モータとを連結し、該モータを駆動することによって、第1、第2のロール14、15を回転させることができる。なお、前記第1のロール14の円周方向における所定の箇所に分離部としての剥離部P2が設定され、該剥離部P2において、第1のロール14と当接させて、剥離用の図示されないロールが配設され、フィルムfが剥離用のロールによって第1のロール14から剥離させられる。本実施の形態においては、第1のロール14と当接させて剥離用のロールが配設されるようになっているが、第2のロール15と当接させて剥離用のロールを配設することができる。
また、押え部材32は、断面が「L」字状の形状を有し、かつ、軸方向に延びる環状の押え部44、及び該押え部44から径方向内方に向けて延びる支持部45から成り、該支持部45はねじ、溶接等の所定の固定手段によってフランジ部31に固定される。
そして、前記フレキシブルスリーブ21の両端部は、受け部材33に対して外嵌されるとともに、押え部材32と受け部材33とによって挟まれ、かつ、受け部材33による楔作用の機械的な固定手段によって押え部材32及び受け部材33に固定される。なお、受け部材33を使用することなく、接着・ろう付、溶接等の所定の固定手段によってフレキシブルスリーブ21を固定することができる。
また、ラバーロール23は、剛性を有する材料、本実施の形態においては、金属によって形成された筒状体46、並びに該筒状体46上に被覆され、かつ、弾性及び可撓性を有する材料、本実施の形態においては、ゴムから成る筒状の被覆層47を備える。前記ラバーロール23は、第2の軸部26に対して回転自在に配設され、そのために、筒状体46と第2の軸部26との間にベアリングb3が配設され、環状のベアリング押え48によってベアリングb3の位置が固定される。また、前記筒状体46と第2の軸部26との間におけるベアリングb3より軸方向外方には、シール部材49が配設される。
本実施の形態において、前述されたように、第2のロール15においては、フレキシブルスリーブ21に対して第1のロール14側に偏心させて配設され、通常の状態で、図4に示されるように、第1のロール14側の部分でフレキシブルスリーブ21の内周面と被覆層47の外周面とが接触させられる。したがって、前述されたように、第1のロール14が矢印A方向に回転させられるのに伴ってフレキシブルスリーブ21が回転させられると、フレキシブルスリーブ21とラバーロール23との摩擦によって、ラバーロール23は従動して同じ方向に回転させられる。
前記第2のロール15内には、フレキシブルスリーブ21、閉鎖部材22、支持ユニット16及びラバーロール23によって包囲された空間に、円柱状の冷却媒体収容室85が形成され、該冷却媒体収容室85に水等の冷却媒体が供給され、第2のロール15を冷却することができるようになっている。そのために、前記第1の軸部25には、第1の軸部25の所定の箇所、本実施の形態においては、閉鎖部材22よりわずかに軸方向内方の箇所まで延在させて形成された冷却媒体流路81が形成され、該冷却媒体流路81の一端は第1の軸部25の端面に開口させられ、冷却媒体流路81の他端は、軸方向流路82を介して第1の軸部25の外周面上の複数箇所、本実施の形態においては、2箇所に開口させられる。
そして、図示されない冷却媒体供給装置から送られた水は、第2のロール15(図4)の一端側において、矢印で示されるように冷却媒体流路81に供給され、軸方向流路82を介して冷却媒体収容室85に供給され、フレキシブルスリーブ21をガラス転移点Tg以下の温度に冷却した後、第2のロール15の他端側において、軸方向流路82及び冷却媒体流路81を介して排出され、前記冷却媒体供給装置に戻される。該冷却媒体供給装置は、水の温度を一定に保つための温度調整装置、前記水を供給するためのポンプ等を備える。
第1のロール14は、熱伝導性の高い材料、本実施の形態においては、金属等の剛性材料から成り、かつ、円筒状の形状を有する筒状体83、及び該筒状体83の両端に配設された円形の形状を有する図示されない閉鎖部材を備える。なお、前記第1のロール14にも、第2のロール15と同様の図示されない冷却媒体流路及び冷却媒体収容室が形成され、前記冷却媒体供給装置から冷却媒体収容室に水が供給され、第1のロール14をガラス転移点Tg以下の温度に冷却する。
次に、前記構成のフィルム製造システムの動作について説明する。
まず、ダイ11から押し出された押出樹脂12は、転写部P1に進入すると、第1のロール14及び第2のロール15によって両側から挟まれ、所定の厚さのフィルムfが成形されるとともに、第1のロール14の表面の転写型が転写される。なお、第2のロール15にも転写型が形成されている場合は、第2のロール15の転写型も同時に転写される。このとき、第2のロール15は押出樹脂12を押すが、本実施の形態においては、第1のロール14が剛性を有するのに対してフレキシブルスリーブ21及び被覆層47は、可撓性を有するので、図3に示されるように、内方に向けて変形する。
ここで、押出樹脂12の厚さにむらがある場合、フレキシブルスリーブ21及び被覆層47がそれになじんだ形状に変化して押出樹脂12を押すので、フィルムfの平滑性を向上させることができる。
続いて、フィルムfは、転写部P1から排出されると、第1のロール14の外周面に沿って、かつ、第1のロール14に巻き付けられて搬送された後、第1のロール14の外周面における前記剥離部P2で、剥離用のロールによって第1のロール14から剥離させられる。したがって、第1のロール14から剥離させられたフィルムfは、剥離用のロールに沿って、かつ、ロールに巻き付けられて搬送された後、ロールから剥離させられ、次の工程に移される。なお、第2のロール15と当接させて剥離用のロールが配設される場合、フィルムfは、転写型P1から排出されると、第2のロール15の外周面に沿って、かつ、第2のロール15に巻き付けられて搬送された後、前記剥離用のロールによって剥離させられる。
なお、前述されたように、第2のロール15は水によって冷却されるので、フィルムfの温度は、第2のロール15に沿って搬送される間に、ガラス転移点Tgより低い温度Tc
Tg−100〔℃〕≦Tc≦Tg
にされる。
ところで、転写部P1において押出樹脂12を第1のロール14及び第2のロール15によって挟み、押圧するに当たり、押出樹脂12の縁部において厚さが大きく変動する場合があるが、フレキシブルスリーブ21がそれに対応して、大きく変形すると、フレキシブルスリーブ21と閉鎖部材22との接続部分に大きな応力が加わってしまう。
そこで、本実施の形態においては、軸方向におけるフレキシブルスリーブ21の長さ、特に、押え部材32及び受け部材33によって動きが拘束されていない部分の長さ、すなわち、有効長さをL1とし、軸方向における第1のロール14の外径の最も大きい部分、すなわち、最大外径部の長さをL2とし、軸方向におけるラバーロール23の長さ、すなわち、被覆層47の長さをL3としたとき、
L1>L2≧L3
にされる。そして、押出樹脂12の幅をW1とすると、
L1>W1
にされる。
そして、フレキシブルスリーブ21の左右の両端より軸方向内方に第1のロール14の両端及び押出樹脂12の両縁が配設され、前記第1のロール14の両端と同じ位置、又は軸方向内方に被覆層47の両端が配設される。したがって、フレキシブルスリーブ21の外周面側においては、第1のロール14と押え部44との間の部分が径方向外方に向けて変形するのを拘束するものがなく、フレキシブルスリーブ21の内周面側においては、ラバーロール23と受け部材33との間の部分が径方向内方に向けて変形するのを拘束するものがない。
この場合、図1に示されるように、押出樹脂12の縁部において厚さが大きく変動した場合、変動した箇所より径方向内方にラバーロール23が存在しないので、変動した箇所が第1のロール14及びラバーロール23によって挟まれることがない。したがって、フレキシブルスリーブ21に大きな外力が加わることがなくなる。
また、第1のロール14の両端部外径を小さくすると、フレキシブルスリーブ21に加わる外力を一層小さくすることができる。そして、フレキシブルスリーブ21において、変動した箇所に対応する部分が変形するのを拘束するものがないので、フレキシブルスリーブ21は円滑に変形する。
したがって、フレキシブルスリーブ21の両端が閉鎖部材22から剥離したり、破損したりすることがなくなるので、フィルムfの平滑性を低下させたり、冷却媒体収容室85内に収容された水が漏れたりするのを防止することができる。
なお、必要に応じて、前記第1、第2のロール14、15の回転方向における転写部P1より上流側の、転写部P1の近傍に、図示されない加熱装置が、転写部P1と隣接させて、かつ、第1、第2のロール14、15と対向させて配設され、第1、第2のロール14、15を加熱する。前記加熱装置は、誘導加熱装置によって構成するのが好ましく、加熱装置において高周波電流を発生させ、磁界を形成すると、第1、第2のロール14、15に、磁界を打消すような方向にうず電流が発生する。なお、該うず電流及び第1、第2のロール14、15を構成する金属の電気抵抗によってジュール熱が発生する。
この場合、第2のロール15において、うず電流は、表皮効果によって、前記フレキシブルスリーブ21の表面に近い部分ほど多く流れるので、フレキシブルスリーブ21の表面だけをガラス転移点Tg以上の高温にすることができる。
しかも、加熱装置が転写部P1の近傍に配設されるので、フレキシブルスリーブ21が転写部P1に到達するまでにフレキシブルスリーブ21の表面の温度が低くなることがなく、ガラス転移点Tg以上の高温に維持することができる。したがって、転写部P1において、押出樹脂12が固化することがないので、押出樹脂12を転写型に十分に密着させることができる。その結果、転写型を十分に転写することができ、フィルムfの転写面の品質を向上させることができる。また、加熱装置におけるフレキシブルスリーブ21を加熱するために必要なエネルギーを小さくすることができるので、フィルム製造装置13のコストを低くすることができる。
また、本実施の形態においては、第1のロール14の外周面の転写型は、表面に凹凸のないフラット転写型から成るが、表面に微細パターンが形成された意匠転写型を第1のロール14の外周面に形成することができる。その場合、意匠転写型が転写されたフィルムfには、微細な凹凸から成る転写面が形成される。前記第2のロール15にも転写型が形成されている場合は、第2のロール15の転写型も、フラット転写型に代えて、意匠転写型にすることができる。
前記意匠転写型が転写されたフィルムfは、転写面に形成された微細パターンを光の通路として入射光を画面に導くための導光板として使用したり、各種の多層フィルムを用いて、通過する光の位相を調整する位相板として使用したり、画面の方向への発光効率を向上させるための輝度向上フィルムとして使用したりすることができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の実施の形態におけるロールユニットを示す図である。 従来のロールユニットを示す図である。 本発明の実施の形態におけるロールユニットの断面図である。 本発明の実施の形態における第2のロールの要部を示す断面図である。
符号の説明
12 押出樹脂
13 フィルム製造装置
14 第1のロール
15 第2のロール
21 フレキシブルスリーブ
22 閉鎖部材

Claims (4)

  1. (a)回転自在に配設された第1のロールと、
    (b)該第1のロールと対向させて回転自在に配設され、第1のロールと共に押出樹脂を挟み、押圧する第2のロールとを有するとともに、
    (c)該第2のロールは、弾性変形が可能な厚さを有し、かつ、熱伝導性の高い材料から成る筒状体、及び該筒状体の両端を閉鎖する閉鎖部材を備え、
    (d)軸方向における筒状体の有効長さは、第1のロールの最大外径部の長さより大きくされることを特徴とするフィルム製造装置。
  2. 前記押出樹脂の幅は、軸方向における筒状体の有効長さより小さくされる請求項1に記載のフィルム製造装置。
  3. 前記第1のロール内に可撓性を有する内側弾性筒状体が配設される請求項1又は2に記載のフィルム製造装置。
  4. 回転自在に配設された第1のロール、該第1のロールと対向させて回転自在に配設され、第1のロールと共に押出樹脂を挟み、押圧する第2のロールとを有するとともに、該第2のロールは、弾性変形が可能な厚さを有し、かつ、熱伝導性の高い材料から成る筒状体、及び該筒状体の両端を閉鎖する閉鎖部材を備え、軸方向における筒状体の有効長さは、第1のロールの最大外径部の長さより大きくされるフィルム製造装置のフィルム製造方法において、
    前記押出樹脂の幅は軸方向における筒状体の有効長さより小さくされることを特徴とするフィルム製造方法。
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