JP2008092744A - 電動機のロータ構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】隣接する永久磁石の間隔増大や干渉を生じることなく、形状焦点位置と配向焦点位置を一致させた状態でこれら焦点位置を最適位置に設定可能とし、電動機出力トルクの向上と併せてコギングトルクの低減を実現する。
【解決手段】 電動機ロータ1の外周部に周方向へ等間隔で複数の永久磁石2を埋設し、永久磁石2を、内周弧2bの曲率半径が外周弧2aの曲率半径よりも相対的に大きくなった三日月断面に成形して、その内周弧2を上記ロータ1の外方に向けて位置させる。上記永久磁石2は熱間後方押出し成形によって製造される。
【選択図】 図1
【解決手段】 電動機ロータ1の外周部に周方向へ等間隔で複数の永久磁石2を埋設し、永久磁石2を、内周弧2bの曲率半径が外周弧2aの曲率半径よりも相対的に大きくなった三日月断面に成形して、その内周弧2を上記ロータ1の外方に向けて位置させる。上記永久磁石2は熱間後方押出し成形によって製造される。
【選択図】 図1
Description
本発明は電動機のロータ構造に関し、特にコギングトルクの低減に有効なロータ構造に関する。
特許文献1には、ステータ内に配設された円形ロータの外周部に周方向等間隔で、内外周弧が同一曲率半径の円弧断面永久磁石を埋設した電動機が示されている。ここでは、各永久磁石をその内周弧がロータの外方へ向くように配設し、磁気配向の焦点をd軸上の固定子内周面以内に設定して、マグネットトルクの向上を図っている。
特開2001−218404
ところで発明者等の知見によると、マグネットトルクやリラクタンストルク等の出力トルクの向上の一方、有害なコギングトルクの減少を実現するには、磁気配向の焦点位置をステータの磁気回路形状に応じた最適位置に設定する必要がある。ここで、図4には上記公報に記載された従来のロータ構造の一例を示す。図4において、ステータ4内に配設された円形ロータ1の外周部には周方向へ等間隔で、内外周弧が同一曲率半径の円弧断面永久磁石5が埋設されている。このような構造の永久磁石5の磁気配向の焦点位置Mfをロータ内外方向の最適位置に設定するためには、図4の鎖線で示すように永久磁石5をロータ内方のX位置へ移動させ、あるいはロータ外方のY位置へ移動させる必要がある。しかし、X位置への移動は、径の制限されたロータ1内で、隣接する永久磁石5同士の干渉を生じることにより不可能な場合があり、また、Y位置への移動は、隣接する永久磁石5同士の間隔が大きくなるためコギングトルクの改善が妨げられるおそれがある。
同様の問題は、永久磁石5の曲率を変化させて焦点位置調整を行おうとする場合にも生じる。すなわち、焦点位置Mfをロータ1の内方へ移動させるために永久磁石5全体を大きく曲げてその曲率半径を小さくすると、隣接する永久磁石5同士の間隔が大きくなってコギングトルクの改善が妨げられるおそれがある。また、焦点位置Mfをロータ1の外方へ移動させるために永久磁石5全体の曲げを小さくしてその曲率半径を大きくすることは、径の制限されたロータ1内で、隣接する永久磁石同士の干渉を生じることにより不可能な場合がある。なお、永久磁石の円弧形状をそのままにして磁気配向の方向のみを変えることにより、その焦点位置を移動させることは可能であるが、永久磁石の幾何的な形状焦点位置と磁気配向の焦点位置が大きくずれるとトルク/磁石体積で示される磁石使用効率が悪化してしまう。
そこで、本発明はこのような課題を解決するもので、隣接する永久磁石の間隔増大や干渉を生じることなく、形状焦点位置と配向焦点位置を一致させた状態でこれら焦点位置を最適位置に設定可能として、電動機出力トルクの向上と併せてコギングトルクの低減を実現した電動機のロータ構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明では、電動機ロータ(1)の外周部に周方向へ等間隔で複数の永久磁石(2)を埋設し、永久磁石(2)を、内周弧(2b)の曲率半径(R2)が外周弧(2a)の曲率半径(R1)よりも相対的に大きくなった三日月断面に成形して、その内周弧(2b)を上記ロータ(1)の外方に向けて位置させる。
本第1発明において、永久磁石の三日月断面の幾何的な形状焦点位置は、その周方向の幅を一定にしたままで、内周弧あるいは外周弧の曲率半径を適宜変更することによって最適位置に移動調整することができる。この形状焦点位置に磁気配向焦点位置を一致させるように永久磁石の着磁を行うことにより、電動機出力トルクを高く維持しつつコギングトルクを低減することができる。また、本第1発明では、永久磁石の周方向の幅を一定しておくことができるから、隣接する永久磁石の間隔増大や干渉を生じることがない。
本第2発明では、上記永久磁石(2)を熱間後方押出し成形によって製造する。本第2発明においては、磁化均一性に優れるとともに着磁配向の自由度が高い永久磁石が得られるから、着磁によって磁気配向焦点位置を形状焦点位置に容易に一致させることができる。
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以上のように、本発明の電動機のロータ構造によれば、隣接する永久磁石の間隔増大や干渉を生じることなく、形状焦点位置と配向焦点位置を一致させた状態でこれら焦点位置を最適位置に設定することができ、これにより、電動機出力トルクの向上と併せてコギングトルクの低減を実現することができる。
図1には本発明の一実施形態におけるステータ4内に配設された円形ロータ1の断面図を示す。ロータ1には中心にシャフト11が貫通するとともに、外周部にはフラックスバリヤ12を介して周方向へ等間隔で、複数(本実施形態では6個)の永久磁石2が埋設されている。
各永久磁石2は図2に示すような三日月断面となっており、周方向の幅Wは本実施形態のように6極の場合には、ロータ1の中心に対して約60°の角度範囲内に設定されている。永久磁石2はその外周弧2aが曲率半径R1で角度θ1の範囲に形成され、内周弧2bは曲率半径R2で角度θ2の範囲に形成されている。ここで、R1<R2(θ1>θ2)としてある。
この状態で、三日月断面の幾何的な形状焦点位置Sfは、外周弧2aの焦点O1と内周弧2bの焦点O2との間に位置し、上記中心O2から下式(1)で示す距離dだけ離れた点に位置する。したがって、曲率半径R1あるいはR2を適宜変更することによって幅Wを一定にしたままで形状焦点位置Sfを移動調整することができる。そして、この形状焦点位置Sfに磁気配向焦点位置Mfを一致させるように図2の矢印で示す如く永久磁石2の着磁を行う。なお、曲率半径R1を小さくすると低速から高速まで電動機の作動範囲を広くできるリラクタンストルクを大きくすることができ、曲率半径R2を大きくすると電動機の低消費電力化を実現できるマグネットルクを大きくすることができる。
d=((R1+R2)/2)tan((θ2−θ1)/2))
+(R2−R1)tan((θ2−θ1)/2))…(1)
d=((R1+R2)/2)tan((θ2−θ1)/2))
+(R2−R1)tan((θ2−θ1)/2))…(1)
このような三日月断面の永久磁石2は図1に示すように外周弧2aをロータ1の内方に、内周弧2bをロータ1の外方に向けてロータ1内に埋設され、その形状焦点位置Sfと磁気配向焦点位置Mfはステータの磁気回路形状に応じて曲率半径R1、R2を調節することにより、永久磁石2よりロータ1外方の最適位置に設定される。
上記永久磁石2は本実施形態では以下のように成形される。すなわち、R−Fe,Co−B,C系の希土類金属材を超急冷法で薄片とし、この薄片をコールドプレス後、ホットプレスし、続いて、図3の破線で示す円筒状から、パンチ31と金型32の間に形成された、複数の磁石形状空間Smを連ねた所定形状の押出し空間Seへ熱間後方押出し成形される。押出し成形後は各磁石形状空間Smで成形された部分(図3の太線部分)毎に分離されて永久磁石2とされる。このような成形によって、高精度の形状および形状焦点位置Sfを有する永久磁石2が得られ、この磁石2は上記熱間後方押出し成形によって磁化均一性に優れるとともに着磁配向の自由度が高いから、着磁による磁気配向焦点位置Mfを形状焦点位置Sfと容易かつ正確に一致させることができる。
本実施形態のロータ1によれば、同一ステータ構造の下で使用磁石量を同一とした場合にも、従来構造に比して、電動機出力トルクを同程度に維持しながらコギングトルクを60%程度も低減することができる。
1…電動機ロータ、2…永久磁石、2a…外周弧、2b…内周弧、R1,R2…曲率半径。
Claims (2)
- 電動機ロータの外周部に周方向へ等間隔で複数の永久磁石を埋設し、前記永久磁石を、内周弧の曲率半径が外周弧の曲率半径よりも相対的に大きくなった三日月断面に成形して、その内周弧を前記ロータの外方に向けて位置させたことを特徴とする電動機のロータ構造。
- 前記永久磁石を熱間後方押出し成形によって製造した請求項1に記載の電動機のロータ構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006273498A JP2008092744A (ja) | 2006-10-05 | 2006-10-05 | 電動機のロータ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016006103A1 (ja) * | 2014-07-11 | 2016-01-14 | 三菱電機株式会社 | 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置 |
EP2741401A4 (en) * | 2011-08-05 | 2016-04-20 | Gree Electric Appliances Inc | MOTOR ROTOR AND ENGINE COMPRISING THIS ROTOR |
CN107086685A (zh) * | 2017-04-14 | 2017-08-22 | 深圳市正德智控股份有限公司 | 一种电机磁体的设计方法 |
JP2018038161A (ja) * | 2016-08-31 | 2018-03-08 | 株式会社ダイドー電子 | Ipmモータ |
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JP2018183011A (ja) * | 2017-04-21 | 2018-11-15 | 株式会社ミツバ | 電動モータ及びブラシレスモータ |
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2006
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