JP2008091574A - 研磨液及び該研磨液を用いた化学的機械的研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高研磨速度でディッシングの小さい研磨性能を有する半導体デバイスの銅配線を研磨する研磨液及びそれを用いた化学的機械的研磨方法を提供する。
【解決手段】テトラゾールと、カルボキシ基を置換基として有する複素環化合物と、酸化剤と、有機酸と、を含有する、半導体デバイスの銅配線を研磨する研磨液。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体デバイスの製造に関するものであり、特に半導体デバイスの配線工程における化学的機械的平坦化を行う方法に関する。
半導体集積回路(以下LSIと記す)で代表される半導体デバイスの開発においては、小型化・高速化のため、近年配線の微細化と積層化による高密度化・高集積化が求められている。このための技術として化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing、以下、適宜、「CMP」と称する)等の種々の技術が用いられてきている。このCMPは層間絶縁膜等の被加工膜の表面平坦化、プラグ形成、埋め込み金属配線の形成、等を行う場合に必須の技術であり、基板の平滑化や配線形成時の余分な金属薄膜の除去を行っている(例えば、特許文献1参照)。
CMPの一般的な方法は、円形の研磨定盤(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パッド表面を研磨液で浸して、パッドに基板(ウエハ)の表面を押しつけ、その裏面から所定の圧力(研磨圧力)を加えた状態で、研磨定盤及び基板の双方を回転させ、発生する機械的摩擦により基板の表面を平坦化するものである。
CMPに用いる金属用研磨溶液は、一般には砥粒(例えばアルミナ、シリカ)と酸化剤(例えば過酸化水素、過硫酸)とが含まれる。基本的なメカニズムは、酸化剤によって金属表面を酸化し、その酸化皮膜を砥粒で除去することで研磨していると考えられており、例えば、下記の非特許文献1に記載されている。
配線用の金属としては従来からタングステンおよびアルミニウムがインターコネクト構造体に汎用されてきた。しかしながら更なる高性能化を目指し、これらの金属より配線抵抗の低い銅を用いたLSIが開発されるようになった。この銅を配線する方法としては、例えば、ダマシン法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、コンタクトホールと配線用溝とを同時に層間絶縁膜に形成し、両者に金属を埋め込むデュアルダマシン法が広く用いられるようになってきた。銅金属の研磨においては、特に軟質の金属であるがため、益々高精度の研磨技術が要求されてきている。また、同時に、高生産性を発揮し得る高速金属研磨手段が求められている。
特に、昨今は半導体デバイスの小型・高速化のため、配線の微細化と積層化によるいっそうの高密度化・高集積化が求められており、配線部金属が過剰に研磨されて皿状に窪むディッシング現象の低減への要求がますます強くなりつつある。
また、ディッシング又はスクラッチを低減する研磨液として、テトラゾール類を含有する研磨液が開示されている(例えば、特許文献2参照)。この技術によれば、ウエハ面内均一性が確保され、コロージョン、シニング、エロージョンなどの研磨の局部的な不均一に伴う欠陥の発生を抑制しうるものの、実用上更なる高研磨速度と低ディッシング化が望まれている。
特開平2−278822号公報 特開平2006−100538号公報
本発明は、前記問題点に鑑みなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、高研磨速度が可能で、且つディッシングの発生が抑制された、半導体デバイスの主として銅配線を研磨する研磨液、及び該研磨液を用いた化学的機械的研磨方法を提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、下記の本発明の方法をより問題を解決できることを見出し、上記目的を達成するに至った。
<1> テトラゾールと、カルボキシ基を置換基として有する複素環化合物と、酸化剤と、有機酸と、を含有することを特徴とする半導体デバイスの銅配線を研磨する研磨液。
<2> 前記テトラゾールとカルボキシ基を置換基として有する複素環化合物との含有モル比が、 200 :1〜10:1であることを特徴とする<1>に記載の半導体デバイスの銅配線を研磨する研磨液。
<3> 前記有機酸が2級または3級の窒素原子を含むアミノ酸であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の半導体デバイスの銅配線を研磨する研磨液。
<4> <1>乃至<3>のいずれか1つに記載の研磨液を、被研磨面と接触させ、被研磨面と研磨面を相対運動させて研磨することを特徴とする化学的機械的研磨方法。
本発明によれば、高研磨速度でディッシングの小さい研磨性能を達成する、半導体デバイスの主として銅配線を研磨する研磨液、及び該研磨液を用いた化学的機械的研磨方法を提供することができる。
本発明の半導体デバイスの銅配線を研磨する研磨液は、テトラゾールと、カルボキシ基を置換基として有する複素環化合物と、酸化剤と、有機酸と、を含有することを特徴とする。
また、本発明の化学的機械的研磨方法は前記研磨液を、半導体デバイスの被研磨面と接触させ、被研磨面と研磨面を相対運動させて研磨することを特徴としている。
より好ましい態様としては、前記研磨液中のテトラゾールとカルボキシ基を置換基として有する複素環化合物との含有モル比が200:1〜10:1であること、半導体デバイスの銅配線を研磨する研磨液が2級または3級の窒素原子を含むアミノ酸を含むことが挙げられる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<半導体デバイスの銅配線を研磨する研磨液>
本発明の半導体デバイスの銅配線を研磨する研磨液は、構成成分としてテトラゾール、カルボキシル基を置換基として有する複素環化合物、酸化剤、有機酸、を必須成分とし、他に砥粒などを含有することが好ましく、通常は、各成分を溶解してなる水溶液に砥粒を分散してなるスラリーの形態をとる。
前記研磨液が含有する各成分については、以下に詳述するが、それぞれの成分は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明において「半導体デバイスの銅配線を研磨する研磨液」とは、研磨に使用する組成(濃度)の研磨液のみならず、使用時に必要により希釈して用いる研磨濃縮液も本発明では特に断りのない限り、研磨液と称する。濃縮液は研磨に使用する際に、水または水溶液などで希釈して、研磨に使用されるもので、希釈倍率は一般的には1〜20体積倍である。
次に、本発明に係る研磨液の成分について説明する。
[テトラゾール]
本発明の研磨液は、不動態膜を形成し、銅の酸化を抑制する化合物としてテトラゾールを含有する。
本発明におけるテトラゾールは1H−テトラゾールを表す
本発明におけるテトラゾールは、公知の方法で合成でき、市販品を用いてもよい。
本発明で用いるテトラゾールの添加量は、総量として、研磨に使用する際の研磨液(即ち、水または水溶液で希釈する場合は希釈後の研磨液)1L中、0.0001〜0.1molが好ましく、0.0005〜0.01molがより好ましく、0.001〜0.05molが更に好ましい。
[カルボキシ基を置換基として有する複素環化合物]
本発明の研磨液は、前記テトラゾールと異なる不動態膜形成化合物として、カルボキシ基を置換基として有する複素環化合物(以下、適宜、「特定複素環化合物」と称する)を含有する。
特定複素環化合物において、「複素環化合物」とは、ヘテロ原子を1個以上含んだ複素環を有する化合物である。ヘテロ原子とは、炭素原子、又は水素原子以外の原子を意味する。複素環とはヘテロ原子を少なくとも一つ持つ環状化合物を意味する。ヘテロ原子は複素環の環系の構成部分を形成する原子のみを意味し、環系に対して外部に位置していたり、少なくとも一つの非共役単結合により環系から分離していたり、環系のさらなる置換基の一部分であるような原子は意味しない。
ヘテロ原子として好ましくは、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、テルル原子、リン原子、ケイ素原子、及びホウ素原子であり、さらに好ましくは、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、及びセレン原子であり、特に好ましくは、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子であり、最も好ましくは窒素原子、及び硫黄原子である。
本発明でカルボキシ基を置換基として有する複素環化合物の複素環の環員数は特に限定されず、単環化合物あっても縮合環を有する多環化合物であっても良い。単環の場合の員数は、好ましくは3〜8であり、さらに好ましくは5〜7であり、特に好ましくは5、及び6である。また、縮合環を有する場合の環数は、好ましくは2〜4であり、さらに好ましくは2または3である。
これらの複素環として具体的には、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンズトリアゾール環等が挙げられ、より好ましくはトリアゾール環、テトラゾール環が挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
特定複素環化合物の具体的な置換基としてはカルボキシ基またはその塩が挙げられる。カルボキシ基を置換基として有する複素環化合物は、カルボキシ基を有する置換基を有していれば、別のいかなる置換基を有していても良い。カルボキシ基を有する置換基の数は1つ以上であれば良く、1つないし3つが好ましく、1つまたは2つがより好ましい。また塩とは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、重金属などの陽イオンや、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオンなどの有機の陽イオンを意味する。
本発明でカルボキシ基を置換基として有する複素環化合物として、特に好ましい具体的化合物としては、1,2,3トリアゾール−4カルボン酸、1,2,3トリアゾール−4,5ジカルボン酸、テトラゾール−5カルボン酸、テトラゾール−5酢酸が挙げられる。
カルボキシ基を置換基として有する複素環化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
本発明において、テトラゾールと併用する特定複素環化合物との含有モル比は、テトラゾール:特定複素環化合物=200:1〜10/1であり、100:1〜10:1が好ましく、より好ましくは50:1〜10:1である。上記範囲内である場合、高研磨速度と低ディッシングが両立できる点で好ましい。
[酸化剤]
本発明の研磨液は、研磨対象の金属を酸化できる化合物である酸化剤を含有する。
具体的には、過酸化水素、過酸化物、硝酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾン水および銀(II)塩、鉄(III)塩が挙げられるが、過酸化水素がより好ましく用いられる。
本発明における酸化剤は、公知の方法で合成でき、市販品を用いてもよい。
本発明における酸化剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
酸化剤の添加量は、研磨に使用する際の研磨液の1L中、0.003mol〜8molとすることが好ましく、0.03mol〜6molとすることがより好ましく、0.1mol〜4molとすることが特に好ましい。即ち、酸化剤の添加量は、金属の酸化が十分で高いCMP速度を確保する点で0.003mol以上が好ましく、研磨面の荒れ防止の点から8mol以下が好ましい。
[有機酸]
本発明の研磨液は、研磨速度の向上を図るため、有機酸を含有する。有機酸の例として、以下のものが挙げられる。ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、イミノ二酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、及びそれらのアンモニウム塩やアルカリ金属塩等の塩が挙げられる。
さらに好ましい有機酸はアミノ酸であり、アミノ酸としては水溶性のものが好ましく、以下のものが挙げられる。
例えば、グリシン、L−アラニン、β−アラニン、L−2−アミノ酪酸、L−ノルバリン、L−バリン、L−ロイシン、L−ノルロイシン、L−イソロイシン、L−アロイソロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、サルコシン、L−オルニチン、L−リシン、タウリン、L−セリン、L−トレオニン、L−アロトレオニン、L−ホモセリン、L−チロシン、3,5−ジヨ−ド−L−チロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン、L−チロキシン、4−ヒドロキシ−L−プロリン、L−システィン、L−メチオニン、L−エチオニン、L−ランチオニン、L−シスタチオニン、L−シスチン、L−システィン酸、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、S−(カルボキシメチル)−L−システィン、4−アミノ酪酸、L−アスパラギン、L−グルタミン、アザセリン、L−アルギニン、L−カナバニン、L−シトルリン、δ−ヒドロキシ−L−リシン、クレアチン、L−キヌレニン、L−ヒスチジン、1−メチル−L−ヒスチジン、3−メチル−L−ヒスチジン、エルゴチオネイン、L−トリプトファン、アクチノマイシンC1、アパミン、アンギオテンシンI、アンギオテンシンII及びアンチパイン等のアミノ酸が挙げられる。
これらの中で本発明では特に2級または3級の窒素原子を含むアミノ酸(以下、適宜、「特定アミノ酸」と称する)を用いることが好ましい。2級または3級の窒素原子を含むアミノ酸として、好ましくは下記一般式(A)または一般式(B)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2008091574
一般式(A)および一般式(B)中のR、R、Rは、それぞれ独立に炭素数1〜10(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数2〜7)のアルキル基であり、置換基を有していても無置換であってもよく、直鎖、分岐または環状のいずれでも良い。
特定アミノ酸の具体例としては、以下示すような化合物〔例示化合物(I−1)〜(I−21)〕が挙げられる。但し、本発明における好ましい特定窒素含有有機酸はこれらの例示化合物に限定されない。
Figure 2008091574
Figure 2008091574
上記アミノ酸のなかでも、より好ましくは化合物I−3、I−5、I−7、I−10、I−21等が挙げられる。
本発明の研磨液に上記有機酸は単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。これらの有機酸は、常法に従って合成できるほか、市販品を使用してもよい。
上記有機酸の添加量は、研磨に使用する際の研磨液の1L中、0.0005〜1molとすることが好ましく、0.005mol〜0.5molとすることがより好ましく、0.01mol〜0.3molとすることが特に好ましい。
本発明の研磨液のpHは、複素環化合物の置換基であるカルボキシ基が解離するように4〜9が好ましく、より好ましくは5〜8である。この範囲において本発明の研磨液は特に優れた効果を発揮する。この範囲に調整するため、必要であれば、下記pH調整剤によって調整する。
pH調整剤としては、アルカリ/酸又は緩衝剤が用いられる。アルカリ/酸又は緩衝剤としては、水酸化アンモニウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドなどの有機水酸化アンモニウム、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのようなアルカノールアミン類などの非金属アルカリ剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、硝酸、硫酸、りん酸などの無機酸、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩、リン酸三ナトリウムなどのリン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩等を好ましく挙げることができる。特に好ましいアルカリ剤として水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドである。
アルカリ/酸又は緩衝剤の添加量としては、pHが好ましい範囲に維持される量であればよく、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、0.0001mol〜1.0molとすることが好ましく0.003mol〜0.5molとすることがより好ましい。
[砥粒]
本発明の研磨液は砥粒を含有することが好ましい。好ましい砥粒としては、例えば、シリカ(沈降シリカ、フュームドシリカ、コロイダルシリカ、合成シリカ)、セリア、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、酸化マンガン、炭化ケイ素、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリテレフタレートなどが挙げられるが、コロイダルシリカを用いることがより好ましい。
砥粒の添加量としては、使用する際の研磨液1L中に0.1〜50gの砥粒を含むことが好ましく、より好ましくは1〜10gの砥粒を含む。
また、砥粒は平均粒径5〜200nmが好ましく、10〜100nmがより好ましい。
ここで、本発明における研磨粒子の平均粒径は、動的光散乱法から得られた粒度分布において求められる平均粒子径を表す。例えば、粒度分布を求める測定装置しては堀場製作所製LB−500等が用いられる。
本発明の研磨液は、さらに他の成分を含有してもよく、例えば、界面活性剤、親溶性ポリマー、及び、その他の添加剤を挙げることができる。
[界面活性剤/親水性ポリマー]
本発明の研磨液は、界面活性剤や親水性ポリマーを含有することが好ましい。
界面活性剤と親水性ポリマーは、いずれも被研磨面の接触角を低下させる作用を有して、均一な研磨を促す作用を有する。用いられる界面活性剤や親水性ポリマーとしては、以下の群から選ばれたものが好適である。
陰イオン界面活性剤として、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩が挙げられ、陽イオン界面活性剤として、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩が挙げられ、両性界面活性剤として、カルボキシベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン、レシチン、アルキルアミンオキサイドを挙げることができ、非イオン界面活性剤として、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型が挙げられ、また、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
さらに、親水性ポリマーとしては、ポリエチレングリコール等のポリグリコール類、ポリビニルアルコール、ポロビニルピロリドン、アルギン酸等の多糖類、ポリメタクリル酸等のカルボン酸含有ポリマー等が挙げられる。
なお、上記のものは、酸もしくはそのアンモニウム塩の方が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染がなく望ましい。上記例示化合物の中でもシクロヘキサノール、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリビニルアルコール、コハク酸アミド、ポロビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーがより好ましい。
これらの界面活性剤や親水性ポリマーの重量平均分子量としては、500〜100000が好ましく、特には2000〜50000が好ましい。
界面活性剤及び/又は親水性ポリマーの添加量は、総量として、研磨に使用する際の研磨液の1L中、0.001〜10gとすることが好ましく、0.01〜5gとすることがより好ましく0.1〜3gとすることが特に好ましい。
[キレート剤]
本発明の研磨液は、混入する多価金属イオンなどの悪影響を低減させるために、必要に応じてキレート剤(すなわち硬水軟化剤)を含有していてもよい。
キレート剤としては、カルシウムやマグネシウムの沈澱防止剤である汎用の硬水軟化剤やその類縁化合物を用いることができ、必要に応じてこれらを2種以上併用しても良い。
キレート剤の添加量は混入する多価金属イオンなどの金属イオンを封鎖するのに充分な量であれば良く、例えば、研磨に使用する際の研磨液の1L中、0.0003mol〜0.07molになるように添加する。
<化学的機械的研磨方法>
次に、本発明の化学的機械的研磨方法について説明する。
本発明の化学的機械的研磨方法は、上記で説明した研磨液を、被研磨面と接触させ、被研磨面と研磨面を相対運動させて研磨することを特徴とする。
以下に、前記研磨方法で用いる研磨装置、研磨条件、研磨液の供給方法、研磨液の供給量、前記研磨面を有する研磨パッド、前記被研磨面を有する半導体集積回路ウエハについて詳述する。
[研磨装置]
本発明の化学的機械的研磨方法を実施できる装置は、被研磨面を有する半導体集積回路ウエハを保持するホルダーと研磨面を有する研磨パッドを貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)研磨定盤を有する一般的な研磨装置が使用でき、例えばFREX300(荏原製作所)を用いることができる。
[研磨圧力]
本発明の化学的機械的研磨方法は、半導体集積回路ウエハの被研磨面と研磨パッドの研磨面との接触圧力が3000〜30000Paで研磨を行うことが好ましく、7000〜15000Paで研磨を行うことがより好ましい。
[研磨定盤の回転数]
本発明の化学的機械的研磨方法は、研磨定盤の回転数が50〜300rpmで研磨を行うことが好ましく、50〜200rpmで研磨を行うことがより好ましい。
[研磨液供給方法]
本発明では対象金属を研磨する間、研磨定盤上の研磨パッドに研磨液をポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。
本発明では濃縮された研磨液に水または水溶液を加え希釈して用いることもできる。希釈方法としては、例えば、濃縮された研磨液を供給する配管と水または水溶液を供給する配管を途中で合流させて混合し、希釈された研磨液を研磨パッドに供給する方法などを挙げることができる。その場合の混合は、圧力を付した状態で狭い通路を通して液同士を衝突混合する方法、配管中にガラス管などの充填物を詰め液体の流れを分流分離、合流させることを繰り返し行う方法、配管中に動力で回転する羽根を設ける方法など通常に行われている方法を用いることができる。
また、他の希釈方法としては、研磨液を供給する配管と水または水溶液を供給する配管を独立に設け、それぞれから所定量の液を研磨パッドに供給し、研磨パッドと被研磨面の相対運動により混合する方法する方法も本発明に用いることが出来る。
さらに、1つの容器に所定量の濃縮された研磨液と水または水溶液を入れて混合し、所定の濃度に希釈した後に、その混合液を研磨パッドに供給する方法も本発明に適用することが出来る。
これらの方法以外に、研磨液が含有すべき成分を少なくとも2つの構成成分に分けて、それらを使用する際に、水または水溶液を加え希釈して研磨パッドに供給する方法も本発明に用いることが出来る。この場合、酸化剤を含む成分と酸を含有する成分とに分割して供給することが好ましい。
例えば、酸化剤を1つの構成成分(A)とし、酸、添加剤、界面活性剤及び水を1つの構成成分(B)とし、それらを使用する際に水または水溶液で構成成分(A)と構成成分(B)を希釈して使用する。この場合、構成成分(A)と構成成分(B)と水または水溶液をそれぞれ供給する3つの配管が必要であり、3つの配管を研磨パッドに供給する1つの配管に結合し、その配管内で混合してもよく、2つの配管を結合してから他の1つの配管を結合して混合してもよい。例えば、溶解しにくい添加剤を含む構成成分と他の構成成分を混合し、混合経路を長くして溶解時間を確保してから、さらに水または水溶液の配管を結合することで研磨液を供給することも可能である。
また、上記の3つの配管をそれぞれ研磨パッドに導き研磨パッドと被研磨面の相対運動により混合して供給してもよいし、1つの容器に3つの構成成分を混合した後に、その混合液を研磨パッドに供給してもよい。さらに、研磨液を濃縮液とし、希釈水を別にして研磨面に供給してもよい。
[研磨液の供給量]
本発明の化学的機械的研磨方法において、研磨液の研磨定盤上への供給量は50〜500ml/minとすることができ、100〜300ml/minであることがより好ましい。
[研磨パッド]
本発明の研磨液を用いて化学的機械的研磨方法を実施する際に用いる、研磨面を有する研磨パッドには特に制限はなく、無発泡構造パッドでも発泡構造パッドでもよい。前者はプラスチック板のように硬質の合成樹脂バルク材をパッドに用いるものである。また、後者は更に独立発泡体(乾式発泡系)、連続発泡体(湿式発泡系)、2層複合体(積層系)の3つがあり、特には2層複合体(積層系)が好ましい。発泡は、均一でも不均一でもよい。
更に研磨に用いる砥粒(例えば、セリア、シリカ、アルミナ、樹脂など)を含有したものでもよい。また、それぞれに硬さは軟質のものと硬質のものがあり、どちらでもよく、積層系ではそれぞれの層に異なる硬さのものを用いることが好ましい。材質としては不織布、人工皮革、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート等が好ましい。また、研磨面と接触する面には、格子溝/穴/同心溝/らせん状溝などの加工を施してもよい。
次に、研磨される半導体集積回路ウエハについて説明する。
[配線金属材料]
本発明において、研磨面を有する研磨対象は銅又は銅合金からなる配線を持つLSIであり、銅合金の中でも銀を含有する銅合金が適している。銅合金に含有される銀含量は、10質量%以下、さらには1質量%以下で優れた効果を発揮し、0.00001〜0.1質量%の範囲である銅合金において最も優れた効果を発揮する。
[配線の太さ]
本発明の化学的機械的研磨方法で研磨される研磨面を有する半導体集積回路ウエハは、例えばDRAMデバイス系ではハーフピッチで0.15μm以下で特には0.10μm以下、更には0.08μm以下、一方、MPUデバイス系では0.12μm以下で特には0.09μm以下、更には0.07μm以下の配線を持つLSIであることが好ましい。これらのLSIに対して、本発明の研磨液は特に優れた効果を発揮する。
[層間絶縁膜]
本発明の化学的機械的研磨方法は、基板上の配線の平坦化のみならず、多層配線基板の平坦化にも使用できる。この場合、層間絶縁膜上に形成された配線を平坦化することができる。本発明における層間絶縁膜とは前記半導体集積回路ウエハ上で後述のバリア金属層との間に形成される、各層間の絶縁のための膜である。
本発明における層間絶縁膜は、前記基板上に形成される絶縁膜であれば、特に限定されるものではないが、シリカ系被膜又は有機系被膜であることが有効に本発明の効果を奏することができる点で好ましく、中でも、シリカ系被膜であることが好ましい。シリカ系被膜としては、炭素をドープしたシリカ系被膜、フッ素化シリコン硝子、水素シルセスキオキサン、メチルシルセスキオキサン等が挙げられるが、炭素をドープしたシリカ系被膜が好ましい。
炭素をドープしたシリカ系被膜における炭素の含有量としては、実行誘電率を低減する観点と、絶縁膜自体の機械的強度を維持する点から20質量%〜60質量%が好ましく、25質量%〜35質量%が特に好ましい。
有機系被膜としては、ポリイミド、パリレン、テフロン(登録商標)等が挙げられ、ポリイミドが好ましい。
また、層間絶縁膜の誘電率が2.6以下の特性を有するものであることが有効に本発明の効果を奏することができる点で好ましく、2.4〜2.5であることがより好ましい。
本発明における層間絶縁膜としては、前記の好ましい例の組み合わせがより好ましい。
また、本発明における層間絶縁膜の厚さは、多層配線における配線の上部と下部、又は世代間(ノード)により適宜調整可能である。
本発明における層間絶縁膜の形成方法は、米国特許(US)第6,440,866号、同第6,410,463号、同第6,596,654号等の各明細書に記載の方法を挙げることができる。
[バリア金属]
銅配線と層間絶縁膜との間には、銅の拡散を防ぐ為のバリア層が設けられ、バリア層としては低抵抗のメタル材料、例えばTiN、TiW、Ta、TaN、W、WNが好ましく、中でもTa、TaNが特に好ましい。
以下、実施例により本発明を説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
下記表1に示す研磨液を調製し、研磨試験及び評価を行った。
(研磨液の調製)
・砥粒:平均粒径40nmのコロイダルシリカ 2g/L
・有機酸:グリシン 0.18mol/L
・テトラゾール: 1.7mmol/L
・特定複素環化合物:1,2,3−トリアゾール−4,5−ジカルボン酸 0.034mmol/L
・酸化剤:過酸化水素 18g/L
・純水を加えて全量 1000mL
・pH:(アンモニア水と硫酸で調整) 7.5
(研磨試験)
以下の条件で研磨を行い、研磨速度及びディッシングの評価を行った。結果を表1に示す。
・研磨装置: FREX300(荏原製作所)
・ウエハ;
(1)研磨速度算出用:シリコン基板上に厚み1μmのCu膜を形成した直径300 mmのブランケットウエハ
(2)ディッシング評価用:直径300mmの銅配線ウエハ(パターンウエハ:マ スクパターン754CMP(ATDF社))
・研磨パッド: IC1400XY−K Groove(ロデール社)
・研磨条件;
研磨圧力(ウエハ被研磨面と研磨パッドの接触圧力): 14000Pa
研磨液供給速度: 150ml/min.
研磨定盤回転数: 130rpm
研磨ヘッド回転数: 106rpm
(評価方法)
・研磨速度の算出: ブランケットウエハ(前記(1))を60秒間研磨し、ウエハ面上の均等間隔の49箇所に対し、研磨前後での金属膜厚を電気抵抗値から換算して求め、それらを研磨時間で割って求めた値の平均値を研磨速度とした。
・ディッシングの評価: パターンウエハに対し、非配線部の銅が完全に研磨されるまでの時間に加え、更にその時間の100%分だけ余分に研磨を行い、ラインアンドスペース部(ライン100μm、スペース100μm)の段差を接触式段差計DektakV3201(Veeco社製)で測定した。
[実施例2〜実施例7、比較例1、比較例2]
実施例1において、テトラゾールの含有量、特定複素環化合物、及びその含有量を下記表1のように代えた以外は、すべて実施例1と同様にして研磨液を調製し、研磨試験及び評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2008091574
表1から明らかなように、本発明の研磨液を用いた化学的機械的研磨方法により、高研磨速度と低ディッシングという効果が得られたことが分かる。
[実施例8〜実施例12]
実施例1の研磨液において、有機酸として使用しているグリシンに代えて、表2に示す前記例示化合物(I−1)、(I−3)、(I−5)、(I−7)、及び(I−10)に変更する以外は実施例1と同様にして研磨液を調製し、研磨試験及び評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2008091574
表2から明らかなように、本発明の高研磨速度と低ディッシングという効果は2級または3級の窒素原子を含むアミノ酸を含む研磨液を用いた時に、顕著に発現することが分かる。

Claims (4)

  1. テトラゾールと、カルボキシ基を置換基として有する複素環化合物と、酸化剤と、有機酸と、を含有することを特徴とする半導体デバイスの銅配線を研磨する研磨液。
  2. 前記テトラゾールとカルボキシ基を置換基として有する複素環化合物との含有モル比が、200:1〜10:1であることを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイスの銅配線を研磨する研磨液。
  3. 前記有機酸が2級または3級の窒素原子を含むアミノ酸であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体デバイスの銅配線を研磨する研磨液。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の研磨液を、被研磨面と接触させ、被研磨面と研磨面を相対運動させて研磨することを特徴とする化学的機械的研磨方法。
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