JP2008091198A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】印加される電流密度が変化しても、発光色度が変化しない有機EL素子を提供する。
【解決手段】有機発光層13を、互いに発光波長帯域の異なる短波長帯域発光層11と長波長帯域発光層12から構成する。この2つ発光層をさらに、ホスト材料と発光性ドーパントとからなる第1発光層(6、7)と、第1発光層(6、7)にキャリア輸送性のアシストドーパントをドープしてなる第2発光層(5、8)とから構成し、互いの第1発光層(6、7)どうしが対面するように積層する。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものである。
電界発光を利用したエレクトロルミネッセンス(Electro-Luminescence,以下、ELと略記する。)素子は、自己発光のため視認性が高く、低電圧駆動が可能であるほか、発光材料を選択することにより、多彩な発光が得られる等の特徴を有することからフルカラー表示装置としての利用が注目されている。
フルカラー表示を行うためには、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)を発光するEL素子を用いる方法と、白色発光するEL素子にカラーフィルタを用いてR、G、Bの単色光を取り出して用いる方法とがある。
R、G、B各色のEL素子を用いる場合には、その発光を有効利用することができるものの、各EL素子を基板上に配置するためにマスク蒸着を行うこととなる。このため、蒸着箇所を特定する高精細マスクが必要となるうえに、マスクと基板とを高精度で位置あわせする必要があり、画素密度が増加し、基板上に多数の蒸着箇所がある場合には、この位置合わせが非常に困難になるという問題がある。
これに対して、白色発光のEL素子とカラーフィルタとを用いる場合には、マスクが不要となるので、上記課題が解決するものの、カラーフィルタの透過光を利用するために、その光の利用効率が悪くなるという問題があった。これを解決するものとして、発光効率の高い白色発光EL素子が求められており、青色発光層とオレンジ色発光層とを積層した白色発光EL素子等が提案されている。
特許文献1には、青色発光層とオレンジ色発光層とを積層した白色発光EL素子の構成が開示されている。このEL素子においては、各発光層は発光ドーパントとホスト材料とからなり、青色発光層に正孔輸送能力を有する補助ドーパントを加えることで、高効率での発光が得られるようにしている。
特許文献2にも同様の白色発光EL素子の構成が開示されている。このEL素子においても、青色発光層を構成するホスト材のエネルギー順位に合わせて、正孔輸送能力または電子輸送能力を有する補助ドーパントを適宜選択して青色発光層に加えることで、高効率の発光が得られるようにしている。
特許文献3には、発光層に正孔輸送材料をドープしたEL素子が開示されている。このEL素子においては、発光層中の正孔輸送材料のドープ濃度を発光層の厚さ方向に沿って徐々に変化させることにより、発光材料に効率よく正孔を注入できるようにして、高い発光効率を得られるようにしている。
特開2004−311420号公報 特開2005−108727号公報 特開2004−241188号公報
ところで、EL素子を表示装置として用いる際には、駆動回路として各種の電子デバイスと併せて使用することとなるが、素子構造によってはEL発光層にかかる電流密度が変化せざるを得ないことがある。EL発光層においては、正孔と電子とが再結合することで発光が起こる訳であるが、電流密度が変化すると、キャリアバランスが変化するので、再結合位置が移動し、EL発光層の発光スペクトルが安定しないというという問題があった。たとえば、青色発光層とオレンジ色発光層とを積層した白色発光EL素子において、電流密度によって青味を帯びた白色から黄色味を帯びた白色へと色度がシフトしてしまうので、一定な白色発光が得られないという問題があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、いかなる電流密度であっても、色度が一定な白色発光をする有機EL素子を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の有機EL素子は、発光波長帯域が互いに異なる長波長帯域発光層と短波長帯域発光層とを、陽極と陰極との間に備えてなる有機エレクトロルミネッセンス素子であって、上記長波長帯域発光層と短波長帯域発光層とは、いずれも有機発光ホスト材料と発光性ドーパントとからなる第1発光層と、キャリア移動を補助するアシストドーパントを上記第1発光層にドープしてなる第2発光層とからなり、上記長波長帯域発光層の第1発光層と上記短波長帯域発光層の第1発光層とを対面させて長波長帯域発光層と短波長帯域発光層とを積層してなることを特徴とする。
キャリアの移動を補助するアシストドーパントを、長波長帯域発光層と短波長帯域発光層の第2発光層にそれぞれドープすることで、キャリアが各第2発光層で捕捉されて発光してしまうのを防ぎ、各第1発光層へ効率よく移動させることができる。各第1発光層には、いずれも輸送性アシストドーパントをドープしないことで、正孔と電子との再結合領域を各第1発光層とこれらの間の界面に限定することができる。
よって、電流密度が変化しても、正孔と電子との再結合は常に各第1発光層とこれらの間の界面で起こり、発光領域が変化しないので、発光波長帯域すなわち色度の変化のない発光が得られる。すなわち、本発明の有機EL素子によれば、再結合領域が移動することがないので、常に一定の色度の発光を得ることができる。
本発明の陽極側発光層中のアシストドーパントは、長波長帯域発光層の第2発光層または短波長帯域発光層の第2発光層にドープされたアシストドーパントの一方が正孔移動を補助する正孔輸送性アシストドーパントであり、他方が電子移動を補助する電子輸送性アシストドーパントであることが好ましい。
これにより、陽極と陰極とからそれぞれ注入された正孔と電子が、各第2発光層中で効率よく輸送されて各第1発光層に達するので、再結合領域を各第1発光層に限定することができる。
本発明の有機EL素子にあっては、長波長帯域発光層の第1発光層と短波長帯域発光層の第1発光層との膜厚の合計が、長波長帯域発光層の第2発光層および短波長帯域発光層の第2発光層のいずれの膜厚に対しても同じかあるいは小さいことが好ましい。
このようにすると、再結合領域を十分に小さく(薄く)することができるので、発光が長波長帯域や短波長帯域に偏ることがなくなり、安定した色度の発光を得ることができる。
以下、本発明の有機EL素子、およびこれを備えた表示装置並びに電子機器の実施の形態を、図1および図2を参照して説明する。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(有機EL素子)
図1は、本発明の一実施の形態に係るEL素子を示した模式的な断面図である。この有機EL素子100は、基体1上に陽極2と陰極10とを有し、この陽極2と陰極10との間に、有機発光層13を備えてなる。陽極2上には、正孔注入層3、正孔輸送層4、有機発光層13、電子注入層9、電子注入層14、陰極10が順次積層されている。
有機発光層13は、互いに発光波長帯域の異なる短波長帯域発光層11と長波長波長帯域発光層12とからなる。さらに、短波長帯域発光層11と長波長帯域発光層12とは、それぞれ第1発光層6、7と第2発光層5、8とからなり、互いの第1発光層6、7が対面するように積層されている。この有機EL素子100は有機発光層13で発光した光を基体1側から出射するボトムエミッション方式となっている。
基体1は、ガラス基板等の透明基板上にTFT素子からなる駆動素子(図示せず)や各種配線(図示せず)等を形成して構成されたものであって、これら駆動素子や各種配線上に絶縁層や平坦化膜を介して陽極2が形成されている。
陽極2は基体1上に形成されており、上記駆動素子や各種配線等と接続されたもので、本実施形態のボトムエミッション型の場合、ITO(インジウム錫酸化物)や酸化インジウム・酸化亜鉛系アモルファス透明導電膜(Indium Zinc Oxide:IZO(登録商標))(出光興産社製)等の透明導電材料が用いられる。また、トップエミッション型の場合には、このような透明導電材料に限らず、たとえばアルミニウムや銀等の光反射性あるいは不透明な導電材料を用いることもできる。
陰極10は、アルミニウム、銀、銀マグネシウム合金等の電気抵抗の低い金属から形成されている。なお、アルミニウム、銀等の金属は、反射層としても機能するようになっている。さらにこの陰極10上には、不図示の封止層が形成されている。
陽極2と有機発光層13との間、陰極10と有機発光層13との間には、それぞれ正孔注入層3と電子注入層14とが挿入されている。さらに、本実施形態においては、正孔輸送をより効率よく行う目的で正孔注入層3と有機発光層13との間に、正孔輸送層4が形成されており、同様に電子輸送をより効率よく行う目的で電子注入層14と有機発光層13との間に電子輸送層9が形成されている。
正孔注入層3は、陽極2から有機発光層13へ正孔を効率よく注入するためのものであり、正孔輸送層4はその正孔を輸送する機能を有するものである。同様に、電子注入層14は、陰極10から有機発光層13へ電子を効率よく注入するためのものであり、電子輸送層9はその電子を輸送する機能を有するものである。
正孔注入層3は膜厚10〜30nm、正孔輸送層4は膜厚40〜60nm、電子輸送層9は膜厚20〜40nmでそれぞれ積層され、これらはいずれも公知の材料を用いることができる。
正孔注入層3の材料としては、たとえば、銅フタロシアニンやアリールアミンのほか、ポリチオフェンやポリアニリンなどの導電性高分子を用いることができる。
正孔輸送層4の材料としては、たとえば、ジフェニルアミンやトリフェニルアミン等のフェニルアミン系誘導体、芳香族アミン系材料、スチリルアリーレン誘導体などを用いることができる。
電子輸送層9の材料としては、8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体とその金属錯体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体などを用いることができる。
また、電子注入層14の材料としては、リチウムやカルシウム等の仕事関数の小さな金属のほか、アルカリ金属のフッ化物、酸化物、もしくはアルカリ土類金属のフッ化物または酸化物を用いることができる。また、電子輸送層9と電子注入層14は混合層でも良い。
正孔注入層3と正孔輸送層4とを設けることにより、有機発光層13内を移動する電子を効率よくブロッキングし、有機発光層13内での正孔と電子との再結合確率を高くすることができる。同様にして、電子輸送層9を設けることにより、正孔を効率よくブロッキングし、有機発光層13での再結合確率を向上できる。
また、これらの層を設けることにより、キャリアの注入、輸送効率が向上し、EL素子100の発光効率が向上すると共に、発光層の長寿命化が可能である。
有機発光層13は、有機発光ホスト材料(以下、ホスト材料と称する。)とゲスト材料としての発光性ドーパントとを含んでなる。
本発明のホスト材料は、電圧によって発光する公知の有機発光材料を用いることができ、たとえば、アルミニウム錯体、ベリリウム錯体のほか、アントラセン誘導体、カルバゾール誘導体、スチリルアミン誘導体等を挙げることができる。
発光性ドーパントは、一重項励起子から発光する蛍光発光性化合物、三重項励起子から発光する燐光発光性化合物のいずれであってもよく、たとえば、蛍光発光性化合物としてはペリレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アントラセン誘導体、ルブレン誘導体、スチリルアミン誘導体、クマリン誘導体など、燐光発光性化合物としてはイリジウム、ルテニウム、白金、オスミウム、レニウム、パラジウムなどの金属錯体を挙げることができる。
ホスト材料と発光性ドーパントとの組み合わせは特に限定されるものではなく、ホスト材料のエネルギー準位が発光性ドーパントよりも高くなるように、各発光層において適宜選択する。短波長帯域発光層11と長波長帯域発光層12とでは、そのホスト材料と発光性ドーパントは同一であっても、異なっていてもよいが、各波長帯域内において、発光性ドーパントは必ず同一でなければならない。すなわち第1発光層と第2発光層とにおいて、発光性ドーパントは同一とする。この発光性ドーパントのホスト材料に対するドープ濃度は、蛍光発光性材料では凡そ1〜2wt%、燐光発光性材料では凡そ5〜10wt%が好ましい。また、各ホスト材料は、上述した正孔注入層3、正孔輸送層4、または電子輸送層9と同一材料としてもよい。
有機発光層13は、互いに発光波長帯域の異なる短波長帯域発光層11と長波長帯域発光層12とからなる。これらの発光波長帯域は特に限定されるものではないが、たとえば青色発光層とオレンジ色発光層の組み合わせであると、白色発光が得られるので好ましい。
短波長帯域発光層11と長波長帯域発光層12とは、いずれも第1発光層6、7と第2発光層5、8とからなり、短波長帯域発光層11の第1発光層6(以下、短波長第1発光層と称する。)と長波長帯域発光層12の第1発光層7(以下、長波長第1発光層と称する。)とが対面するように積層されている。
短波長帯域発光層11の第2発光層5(以下、短波長第2発光層と称する。)には、陽極2から注入された正孔の移動を補助する正孔輸送性のアシストドーパントがドープされており、長波長帯域発光層12の第2発光層8(以下、長波長第2発光層と称する。)には、陰極10から注入された電子の移動を補助する電子輸送性のアシストドーパントがドープされている。短波長第1発光層6と長波長第1発光層7には、いずれもアシストドーパントはドープされていない。
正孔輸送性のアシストドーパントと電子輸送性のアシストドーパントは、いずれもそれ自体は導電性を持たないが、高い電界がかかると導電性を有する材料であればよい。正孔輸送性のアシストドーパントには、上述した正孔注入層3、正孔輸送層4を構成する材料を使用することができ、正孔注入層3および正孔輸送層4と同一材料としてもよい。同様に、電子輸送性のアシストドーパントには、電子輸送層9で用いられる有機材料を使用することができ、電子輸送層9と同一材料としてもよい。
また、各発光層の発光性ドーパントを発光させるためには、各ホスト材料と各アシストドーパントは共に、各発光性ドーパントよりも高いエネルギー準位を有するものを選択する必要がある。
このような材料としては、たとえば、正孔輸送性のアシストドーパントとして、ジフェニルアミンやトリフェニルアミン等のフェニルアミン誘導体、芳香族アミン系材料、スチリルアリーレン誘導体等が挙げられる。
また電子輸送性のアシストドーパントとしては、8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体とその金属錯体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体等が挙げられる。
短波長第2発光層5と長波長第2発光層8とに、それぞれアシストドーパントをドープすることにより、正孔と電子とは各第2発光層5、8内で捕捉されることなく有機発光層13の中央部に位置する短波長第1発光層6と長波長第1発光層7に到達する。正孔と電子とは、短波長第1発光層6と長波長第1発光層7との界面およびその近傍において再結合して、励起エネルギーを発生し、発光性ドーパントが直接発光する。このように、再結合領域が短波長第1発光層6と長波長第1発光層7との界面に限定され、色度の安定した発光が得られる。
さらに、各第1発光層6、7はある程度の膜厚を有するものであるので、仮に再結合領域がこれらの界面から移動したとしても、短波長第1発光層6もしくは長波長第1発光層7の膜厚内で収めることができるので、発光の色度に変化は起きないわけである。このように、本発明の有機EL素子によれば、電流密度の変化に関わらず、色度が安定した発光が得られる。
短波長帯域発光層11と長波長帯域発光層12との膜厚は特に限定されるものではなく、有機発光層13全体の膜厚として20〜100nmとなることが好ましい。また、短波長第1発光層6と長波長第1発光層7の膜厚の合計が、短波長第2発光層5および長波長第2発光層8のいずれの膜厚に対しても、同じかあるいは小さいことが好ましい。より具体的には、第1発光層6、7がそれぞれ5〜10nm、第2発光層5、8がそれぞれ20〜40nmであることが好ましい。第1発光層6、7の膜厚が大きくなりすぎると、再結合領域が広くなり不適当である。
(電子機器)
次に、本発明の有機EL素子を備えた電子機器の具体例について説明する。この電子機器は、前記の有機EL素子を表示部として有したものであり、具体的には図2に示すものが挙げられる。
図2は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図2において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は前記の有機EL装置を用いた表示部を示している。図2に示す電子機器は、前記有機EL装置を有した表示部を備えているので、長寿命で且つ明るい表示が得られる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
たとえば、上記実施形態では、正孔注入層と正孔輸送層とを別個に設けた構成としたが、正孔注入/輸送層の1層としてもよい。また同様に、電子注入層と電子輸送層とを別個に設けた構成としたが、電子注入/輸送層の1層としてもよい。
また、上記実施形態では、ボトムエミッション型の有機EL素子としたが、トップエミッション型の素子であってもよい。
短波長発光層11と長波長発光層12の発光色も限定されるものではなく、オレンジ色と青色のほか、赤色と緑色との組み合わせ等でもよく、所望の発光色での発光が可能である。この場合であっても、電流密度が変化しても所望の発光色が変化することなく、常に同じ色度の発光が得られる有機EL素子となる。短波長帯域発光層が緑色発光で長波長帯域発光層が赤色発光の組み合わせで白色光を得るためには、別に青色発光のEL素子を隣接させて設ければよい。この場合には、各色を区分するためのマスク蒸着が必要となるが、3色発光させる際に比べてマスクの細度を下げることができるので、製造手順が簡便化される。
ガラス基板上にITOからなる陽極を形成し、この陽極の上に以下の化学式で示される分子構造を有するCuPc(copper phthalocyanine)からなる正孔注入層を膜厚10〜30nmで形成した。
Figure 2008091198
この正孔注入層の上に、以下の化学式で表される分子構造を有するTPD(N,N'-bis(3-methylphenyl)-N,N-7-diphenyl-[1,1'-biphenyl]-4,4'-diamine)からなる正孔輸送層を膜厚40〜60nmで形成した。
Figure 2008091198
以下の化学式で示される分子構造を有するTBADN(tert-butyl substituted dinaphthylanthracene)からなるホスト材料中に、発光性ドーパントとして以下の化学式で示される分子構造を有するTBP(1,4,7,10-Tetra-tert-bytylPerylene)をドープしするとともに、正孔輸送性のアシストドーパントとしてTPDをドープしてなる短波長第2発光層を、膜厚10〜30nmで正孔輸送層上に形成した。
Figure 2008091198
Figure 2008091198
TBADNからなるホスト材料中に発光性ドーパントとしてTBPを含有してなる短波長第1発光層を、膜厚5〜10nmで短波長第2発光層上に形成した。
以下の化学式で示される分子構造を有するAlq3(tris(8-hydroxyquinoline)aluminum)からなるホスト材料中に、発光性ドーパントとして以下の化学式で示される分子構造を有するルブレンを含有してなる長波長第1発光層を、膜厚5〜10nmで短波長第2発光層上に形成した。
Figure 2008091198
Figure 2008091198
Alq3からなるホスト材料中に発光性ドーパントとしてルブレンを含有し、さらに電子輸送性のアシストドーパントとして以下の化学式で示される分子構造を有するt−BuPBD(2-(4'-t-butylphenyl)-5-(4''-biphenylyl)-1,3,4-oxadiazole)を含有してなる長波長第2発光層を、膜厚10〜30nmで長波長第1発光層上に形成した。
Figure 2008091198
Alq3からなる電子輸送層を膜厚20〜40nmで長波長第2発光層上に形成した後、この電子輸送層上に、電子注入層としてLiFを膜厚1nm形成し、さらに、陰極としてAlを膜厚200nmで形成した。さらにこの陰極上にガラス基板で封止をして、有機EL素子とした。
このようにして作製した有機EL素子について、電流密度を変化させたところ、いずれの場合においても輝度の高い白色発光が得られ、電流密度によって発光の色度が変化しないことが確認できた。
本発明の一実施の形態に係るEL素子を示した模式的な断面図である。 本発明に係る電子機器の一例を示す斜視図である。
符号の説明
100…エレクトロルミネッセンス素子、2…陽極、5…短波長第2発光層、6…短波長第1発光層、7…長波長第1発光層、8…長波長第2発光層、10…陰極、11…短波長帯域発光層、12…長波長帯域発光層、13…有機発光層、1000…携帯電話(電子機器)

Claims (3)

  1. 発光波長帯域が互いに異なる長波長帯域発光層と短波長帯域発光層とを、陽極と陰極との間に備えてなる有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    上記長波長帯域発光層と短波長帯域発光層とは、いずれも有機発光ホスト材料と発光性ドーパントとからなる第1発光層と、キャリア移動を補助するアシストドーパントを上記第1発光層にドープしてなる第2発光層とからなり、上記長波長帯域発光層の第1発光層と上記短波長帯域発光層の第1発光層とを対面させて長波長帯域発光層と短波長帯域発光層とを積層してなることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 長波長帯域発光層の第2発光層または短波長帯域発光層の第2発光層にドープされたアシストドーパントの一方が正孔移動を補助する正孔輸送性アシストドーパントであり、他方が電子移動を補助する電子輸送性アシストドーパントであることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 長波長帯域発光層の第1発光層と短波長帯域発光層の第1発光層との膜厚の合計が、長波長帯域発光層の第2発光層および短波長帯域発光層の第2発光層のいずれの膜厚に対しても同じかあるいは小さいことを特徴とする請求項1または請求項2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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