JP7173260B2 - 発光素子、表示装置、および電子機器 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、第1の発光層と第2の発光層との間のみに中間層を設けることが記載されている。この中間層には、ホスト材料と、アシストドーパント材料が含まれている。このホスト材料およびアシストドーパント材料の一方は、電子輸送性が高い材料であり、他方は、正孔輸送性が高い材料である。これにより、この中間層は、第1の発光層と第2の発光層との間のキャリアの量を調節し、RGBの各発光層の発光輝度の偏りを抑制する。
られ、赤色蛍光材料の発光ドーパント材料および電子輸送性を有するホスト材料を含む第
1の発光層と、前記陰極と前記第1の発光層との間に設けられ、青色蛍光材料の発光ドー
パント材料、前記ホスト材料、および正孔輸送性を有するアシストドーパント材料を含む
第2の発光層と、前記陰極と前記第2の発光層との間に設けられ、緑色蛍光材料の発光ド
ーパント材料および前記ホスト材料を含む第3の発光層と、前記第1の発光層と前記第2
の発光層との間に設けられ、前記第1の発光層と前記第2の発光層との間の正孔および電
子の移動を調整し、前記ホスト材料および前記アシストドーパント材料を含む第1の中間
層と、前記第2の発光層と前記第3の発光層との間に設けられ、前記第2の発光層と前記
第3の発光層との間の正孔および電子の移動を調整し、前記ホスト材料を含む第2の中間
層と、を備え、前記ホスト材料は、アセン骨格を有する材料であり、前記アシストドーパ
ント材料は、アミン骨格を有する材料であり、前記第3の発光層および前記第2の中間層
の各々は、前記アシストドーパント材料を含まず、前記第1の中間層は、50wt%の前
記アシストドーパント材料を含み、前記第2の発光層は、30wt%の前記アシストドー
パント材料を含み、前記第2の発光層および前記第3の発光層の厚さは、前記第1の発光
層の厚さよりも厚い、ことを特徴とする。
以下、本実施形態に係る発光素子1を説明する。
図1に、本実施形態の発光素子1の断面図を模式的に示す。図1に示す発光素子1は、基板2上に設けられた素子である。以下の説明では、基板2の法線方向を、Z軸方向(上下方向)と称する。さらに、Z軸方向のうち、基板2内部から見て、基板2の発光素子1が設けられた面の方向を、+Z方向と称し、+Z方向とは反対の方向を、-Z方向と称する。さらに、Z軸方向に垂直であり、さらに互いに垂直な方向を、X軸方向、およびY軸方向と称する。図1に示す断面図は、XZ平面に沿って発光素子1を破断した断面を示す。
また、基板2が不透明基板であれば、基板2の構成材料としては、例えば、アルミナのようなセラミックス材料で構成された基板、ステンレス鋼のような金属基板の表面に酸化膜(絶縁膜)を形成した材料、または、樹脂材料で構成された基板等が挙げられる。
基板2は、前述した材料のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いて形成される。
陽極3は、後述する正孔注入層4を介して正孔輸送層5に正孔を注入する電極である。陽極3の構成材料は、仕事関数が大きく、導電性に優れる材料であることが好ましい。
陽極3の構成材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In3O3、SnO2、Sb含有SnO2、Al含有ZnO等の酸化物、または、Au、Pt、Ag、Cuもしくはこれらを含む合金等が挙げられる。陽極3は、前述した材料の1種または2種以上を組み合わせて形成される。
陰極12は、後述する電子注入層11を介して電子輸送層10に電子を注入する電極である。陰極12の構成材料は、仕事関数の小さい材料であることが好ましい。
陰極12の構成材料としては、例えば、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Al、Cs、Rbまたはこれらを含む合金等が挙げられる。陰極12は、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、複数層の積層体等)形成される。
正孔注入層4は、陽極3からの正孔注入効率を向上させる機能を有する。正孔注入層4の構成材料(正孔注入材料)としては、特に限定されないが、例えば、銅フタロシアニンや、4,4',4''-トリス(N,N-フェニル-3-メチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m-MTDATA)、または、N,N'-ビス-(4-ジフェニルアミノ-フェニル)-N, N'-ジフェニル-ビフェニル-4-4'-ジアミン等が挙げられる。正孔注入層4は、これらの1種または2種以上を組み合わせて形成される。
正孔輸送層5は、陽極3から正孔注入層4を介して注入された正孔を赤色発光層6まで輸送する機能を有する。正孔輸送層5は、各種p型の高分子材料や、各種p型の低分子材料を単独または組み合わせて形成される。正孔輸送層5の構成材料としては、例えば、N,N'-ジ(1-ナフチル)-N,N'-ジフェニル-1,1'-ジフェニル-4,4'-ジアミン(NPD)、N,N'-ジフェニル-N,N'-ビス(3-メチルフェニル)-1,1'-ジフェニル-4,4'-ジアミン(TPD)等のテトラアリールベンジジン誘導体、または、テトラアリールジアミノフルオレン化合物もしくはその誘導体(アミン系化合物)等が挙げられる。
赤色発光層6は、赤色に発光する発光ドーパント材料(以下、「赤色発光ドーパント材料」と称する)と、キャリア輸送性のうち正孔輸送性または電子輸送性を有するホスト材料とを含む。キャリアとは、電荷の移動を担う粒子であり、具体的には、正孔および電子の総称である。そして、キャリア輸送性とは、キャリアを輸送する性質であり、具体的には、正孔を輸送する性質である正孔輸送性、および電子を輸送する性質である電子輸送性の総称である。
赤色発光ドーパント材料は、特に限定されず、各種赤色蛍光材料、各種赤色燐光材料を1種または2種以上組み合わせることが可能である。赤色蛍光材料は、テトラアリールジインデノペリレン誘導体等のペリレン誘導体、ユーロピウム錯体、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、ポルフィリン誘導体、ナイルレッド、2-(1,1-ジメチルエチル)-6-(2-(2,3,6,7-テトラヒドロ-1,1,7,7-テトラメチル-1H,5H-ベンゾ(ij)キノリジン-9-イル)エテニル)-4H-ピラン-4H-イリデン)プロパンジニトリル(DCJTB)、または、4-(ジシアノメチレン)-2-メチル-6-(p-ジメチルアミノスチリル)-4H-ピラン(DCM)等が挙げられる。
また、赤色燐光材料は、赤色の燐光を発すれば特に限定されず、例えば、イリジウム、ルテニウム、白金、オスミウム、レニウム、パラジウム等の金属錯体が挙げられ、これら金属錯体の配位子の内の少なくとも1つがフェニルピリジン骨格、ビピリジル骨格、ポルフィリン骨格等を持つ材料が挙げられる。
第1の中間層7Aは、赤色発光層6と青色発光層8との層間に設けられている。第1の中間層7Aは、赤色発光層6と青色発光層8との間でキャリアの移動を調整する。第1の中間層7Aは、青色発光層8または緑色発光層9に含まれるホスト材料と同一のホスト材料を含む。第1の中間層7Aは、発光性を有する材料を実質的に含まない、非発光層である。キャリアの移動を調整することにより、第1の中間層7Aは、赤色発光層6および青色発光層8をそれぞれ効率よく発光させることができる。
青色発光層8は、青色に発光する発光ドーパント材料(以下、「青色発光ドーパント材料」と称する)と、正孔輸送性または電子輸送性を有するホスト材料とを含む。青色発光層8は、さらに、青色発光層8に含まれるホスト材料が有するキャリア輸送性とは異なるキャリア輸送性を有するアシストドーパント材料を含む。
青色発光ドーパント材料は、特に限定されず、各種青色蛍光材料、各種青色燐光材料を1種または2種以上組み合わせることが可能である。
青色蛍光材料は、ジスチリルジアミン系化合物等のジスチリルアミン誘導体、フルオランテン誘導体、ピレン誘導体、ペリレンおよびペリレン誘導体、アントラセン誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、クリセン誘導体、フェナントレン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、テトラフェニルブタジエン、4,4'-ビス(9-エチル-3-カルバゾビニレン)-1,1'-ビフェニル(BCzVBi)、ポリ[(9.9-ジオクチルフルオレン-2,7-ジイル)-コ-(2,5-ジメトキシベンゼン-1,4-ジイル)]、ポリ[(9,9-ジヘキシルオキシフルオレン-2,7-ジイル)-オルト-コ-(2-メトキシ-5-{2-エトキシヘキシルオキシ}フェニレン-1,4-ジイル)]、ポリ[(9,9-ジオクチルフルオレン-2,7-ジイル)-コ-(エチルニルベンゼン)]等が挙げられる。
青色燐光材料は、青色の燐光を発するものであれば、特に限定されず、例えば、イリジウム、ルテニウム、白金、オスミウム、レニウム、パラジウム等の金属錯体が挙げられる。
青色発光層8に含まれるアシストドーパント材料の構成材料については、上述した第1の中間層7Aに含まれるアシストドーパント材料に用いることができる構成材料のいずれかを採用することができる。
第2の中間層7Bは、青色発光層8と緑色発光層9との層間に設けられている。第2の中間層7Bは、青色発光層8と緑色発光層9との間でキャリアの移動を調整する。第2の中間層7Bは、青色発光層8または緑色発光層9に含まれるホスト材料と同一のホスト材料を含む。第2の中間層7Bは、発光性を有する材料を実質的に含まない、非発光層である。キャリアの移動を調整することにより、青色発光層8と緑色発光層9との間での励起子のエネルギー移動を阻止することができることから、青色発光層8から緑色発光層9へのエネルギー移動を抑制して、青色発光層8および緑色発光層9をそれぞれ効率よく発光させることができる。すなわち、青色発光層8および緑色発光層9をバランスよく発光させることができるので、発光素子1を白色発光させることができる。
緑色発光層9は、緑色に発光する発光ドーパント材料(以下、「緑色発光ドーパント材料」と称する)と、正孔輸送性または電子輸送性を有するホスト材料とを含む。
さらに、緑色発光層9は、ホスト材料、緑色発光ドーパント材料、および前述のホスト材料が有するキャリア輸送性とは異なるキャリア輸送性を有するアシストドーパント材料のうち少なくとも前述のホスト材料および前述の緑色発光ドーパント材を含む。換言すれば、緑色発光層9は、アシストドーパント材料を0%以上含む。
緑色燐光材料は、緑色の燐光を発するものであれば特に限定されず、例えば、例えば、イリジウム、ルテニウム、白金、オスミウム、レニウム、パラジウム等の金属錯体が挙げられる。中でも、これら金属錯体の配位子の内の少なくとも1つが、フェニルピリジン骨格、ビピリジル骨格、ポルフィリン骨格等を持つものが好ましい。
さらに、緑色発光層9のホスト材料は、青色発光層8のホスト材料と同一であるのが好ましい。これにより、青色発光層8、および緑色発光層9において、Bの光とGの光とをバランスよく発光させることができるようになる。
電子輸送層10は、陰極12から電子注入層11を介して注入された電子を緑色発光層9に輸送する機能を有する。
電子輸送層10の構成材料(電子輸送材料)としては、2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン(BCP)等のフェナントロリン誘導体、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(Alq3)等の8-キノリノールなしいその誘導体を配位子とする有機金属錯体などのキノリン誘導体、アザインドリジン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、または、ニトロ置換フルオレン誘導体等が挙げられる。
電子注入層11は、陰極12からの電子注入効率を向上させる機能を有する。
電子注入層11の構成材料(電子注入材料)としては、例えば、各種の無機絶縁材料、各種の無機半導体材料が挙げられる。
封止部材13は、陽極3、積層体15、および陰極12を覆うように設けられ、これらを気密的に封止し、酸素や水分を遮断する機能を有する。封止部材13を設けることにより、発光素子1の信頼性の向上や、変質・劣化の防止(耐久性向上)等の効果が得られる。
ここで、第1の中間層7Aに含まれるアシストドーパント材料の濃度(以下、「IL1」と称する)は、青色発光層8に含まれるアシストドーパント材料の濃度(以下、「EML2」と称する)より高い。換言すれば、前述した2つの濃度の関係は、下記(1)式を充足する。
以下、実施例を示すが、本発明は以下の例により限定されるものではない。
IL1、EML2、IL2、EML3を、それぞれ、50%、0%、0%、0%とし、第2の中間層7Bの膜厚を、(4)式の下限値となる3nmとして、EML2=IL2=EML3=0%となる点によって(2)式を充足せず、(3)式、および(4)式を充足する例を、実施例B1とした。実施例B1は、実施例A1と比較して、白色発光バランスがよいが、青色発光層8の劣化が大きい。
IL1、EML2、IL2、EML3を、それぞれ、50%、30%、0%、0%とし、第2の中間層7Bの膜厚を、3nmとして、(2)式、(3)式、および(4)式を充足する例を、実施例A1とした。実施例A1における発光素子1の白色発光バランスは、10:8:12であり、白色発光バランスの好ましい状態である。また、実施例A1における発光素子1の寿命は、671時間であり、相対寿命は1.54であり、長寿命化を実現する。実施例A1は、実施例A1、実施例A2、実施例A3、実施例B1、実施例B2、実施例B3、および実施例B4のうち最もよい実施例となる。
IL1、EML2、IL2、EML3を、それぞれ、50%、30%、0%、0%とし、第2の中間層7Bの膜厚を、(4)式の上限値となる6nmとして、(2)式、(3)式、および(4)式を充足する例を、実施例A2とした。実施例A2における発光素子1の白色発光バランスは、10:15:7であり、白色発光バランスの好ましい状態である。また、実施例A2における発光素子1の寿命は、564時間であり、相対寿命は1.29であり、長寿命化を実現する。実施例A2は、実施例A1と比較して、第2の中間層7Bの膜厚を増加させたため、青色発光層8から緑色発光層9へのエネルギー移動が減り、青色発光層8の発光輝度が高くなり、緑色発光層9の発光輝度が低くなる結果となる。
IL1、EML2、IL2、EML3を、それぞれ、50%、30%、10%、10%とし、第2の中間層7Bの膜厚を、(4)式の下限値となる3nmとして、(2)式、(3)式、および(4)式を充足する例を、実施例A3とした。実施例A3では、実施例A1、および実施例A2とは異なり、IL2、EML3が0%より大きい。実施例A3における発光素子1の白色発光バランスは、10:7:15であり、白色発光バランスの好ましい状態である。また、実施例A3における発光素子1の寿命は、539時間であり、相対寿命は1.23であり、長寿命化を実現する。実施例A3は、実施例A1と比較して、第2の中間層7Bおよび緑色発光層9にアシストドーパント材料が含まれるようになったため、再結合サイトが緑色発光層9に偏り、電子輸送層10の電子輸送材料の劣化が多く発生してしまい、寿命が短くなる結果となる。
IL1、EML2、IL2、EML3を、それぞれ、50%、30%、0%、0%とし、第2の中間層7Bの膜厚を、(4)式の上限値を上回る7nmとして、(2)式、および(3)式を充足し、(4)式を充足しない例を、実施例B2とした。実施例B2における発光素子1の寿命は、544時間であり、相対寿命は1.24であり、長寿命化を実現するが、実施例B2における発光素子1の白色発光バランスは、10:17:5であり、白色発光バランスの好ましい状態ではない。実施例B2は、実施例A2における第2の中間層7Bの膜厚をさらに厚くした例である。実施例B2が示すように、第2の中間層7Bの膜厚が(4)式の上限値を上回ると、青色発光層8と緑色発光層9との間のエネルギー移動が抑制されてしまい、緑色発光層9の発光輝度が低くなってしまい、カラーフィルター19の調整および駆動回路の調整だけでは白色発光バランスを適切にすることができない。
IL1、EML2、IL2、EML3を、それぞれ、50%、30%、0%、0%とし、第2の中間層7Bの膜厚を、(4)式の下限値を下回る2nmとして、(2)式、および(3)式を充足し、(4)式を充足しない例を、実施例B3とした。実施例B3における発光素子1の白色発光バランスは、10:6:15であり、白色発光バランスの好ましい状態ではなく、かつ、実施例B3における発光素子1の寿命は、509時間であり、相対寿命は1.16であり、長寿命化を実現しない。実施例B3が示すように、第2の中間層7Bの膜厚が(4)式の下限値を下回ると、青色発光層8と緑色発光層9との間のエネルギー移動が必要以上に多くなり、青色発光層8の発光輝度が低くなってしまい、カラーフィルター19の調整および駆動回路の調整だけでは白色発光バランスを適切にすることができない。
IL1、EML2、IL2、EML3を、それぞれ、50%、30%、20%、20%とし、第2の中間層7Bの膜厚を3nmとして、(2)式を充足し、(3)式を充足せず、(4)式を充足する例を、実施例B4とした。実施例B4における発光素子1の白色発光バランスは、10:6:16であり、白色発光バランスの好ましい状態ではなく、かつ、実施例B4における発光素子1の寿命は、449時間であり、相対寿命は1.03であり、長寿命化を実現しない。実施例B4が示すように、(3)式を充足しない場合、青色発光層8の発光効率が低下してしまい、カラーフィルター19の調整および駆動回路の調整だけでは白色発光バランスを適切にすることができない。
なお、表示装置100の駆動方式としては、特に限定されず、アクティブマトリックス方式、パッシブマトリックス方式のいずれであってもよい。
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
また、中間層7は、発光層同士の少なくとも1つの層間に設けられていればよく、2層以上の中間層を有していてもよい。
上述した実施形態に係る発光素子1は、ディスプレイパネル等の表示装置100に適用することができる。以下、発光素子1を備える表示装置100について説明する。
各駆動用トランジスター24は、シリコンによって形成された半導体層241と、半導体層241上に形成されたゲート絶縁層242と、ゲート絶縁層242上に形成されたゲート電極243と、ソース電極244と、ドレイン電極245とを有している。
平坦化層上には、各駆動用トランジスター24に対応して発光素子1R、1G、1Bが設けられている。
隣接する発光素子1R、1G、1B同士の間には、隔壁31が設けられている。また、発光素子1R、1G、1B上には、これらを覆うように、エポキシ樹脂で形成されたエポキシ層35が形成されている。
カラーフィルター19Rは、発光素子1Rからの白色光Wを赤色に変換する。また、カラーフィルター19Gは、発光素子1Gからの白色光Wを緑色に変換する。また、カラーフィルター19Bは、発光素子1Bからの白色光Wを青色に変換する。このようなカラーフィルター19R、19G、19Bを発光素子1R、1G、1Bと組み合わせて用いることにより、フルカラー画像を表示することができる。また、カラーフィルター19の膜厚を調整することによって、白色発光バランスを適切にすることができる。
そして、カラーフィルター19R、19G、19B、および遮光層36上には、これらを覆うように封止基板20が設けられている。
以上説明したような表示装置100は、単色表示であってもよく、各発光素子1R、1G、1Bに用いる発光材料を選択することにより、カラー表示も可能である。表示装置100が本発明の発光素子1を備えることにより、長寿命な表示装置を得ることが可能になる。
このような表示装置100は、各種の電子機器に組み込むことができる。
図5に、表示装置100を採用した可搬型のパーソナルコンピューター400の斜視図を示す。パーソナルコンピューター400は、各種の画像を表示する表示装置100と、電源スイッチ401およびキーボード402が設けられた本体部403と、を備える。
なお、本発明に係る表示装置100が適用される電子機器としては、図4および図5に例示した機器のほか、携帯電話機、スマートフォン、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、車載用の表示器(インパネ)、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末等が挙げられる。さらに、本発明に係る表示装置100は、プリンター、スキャナー、複写機、およびビデオプレーヤー等の電子機器に設けられる表示部として適用することができる。
表示装置100内の発光素子1が長寿命であるため、表示装置100を組み込んだ電子機器は、長寿命を得ることが可能になる。
Claims (6)
- 陰極と、
陽極と、
前記陰極と前記陽極との間に設けられ、赤色蛍光材料の発光ドーパント材料および電子
輸送性を有するホスト材料を含む第1の発光層と、
前記陰極と前記第1の発光層との間に設けられ、青色蛍光材料の発光ドーパント材料、
前記ホスト材料、および正孔輸送性を有するアシストドーパント材料を含む第2の発光層
と、
前記陰極と前記第2の発光層との間に設けられ、緑色蛍光材料の発光ドーパント材料お
よび前記ホスト材料を含む第3の発光層と、
前記第1の発光層と前記第2の発光層との間に設けられ、前記第1の発光層と前記第2
の発光層との間の正孔および電子の移動を調整し、前記ホスト材料および前記アシストド
ーパント材料を含む第1の中間層と、
前記第2の発光層と前記第3の発光層との間に設けられ、前記第2の発光層と前記第3
の発光層との間の正孔および電子の移動を調整し、前記ホスト材料を含む第2の中間層と
、
を備え、
前記ホスト材料は、アセン骨格を有する材料であり、
前記アシストドーパント材料は、アミン骨格を有する材料であり、
前記第3の発光層および前記第2の中間層の各々は、前記アシストドーパント材料を含
まず、
前記第1の中間層は、50wt%の前記アシストドーパント材料を含み、
前記第2の発光層は、30wt%の前記アシストドーパント材料を含み、
前記第2の発光層および前記第3の発光層の厚さは、前記第1の発光層の厚さよりも厚
い、
ことを特徴とする発光素子。 - 前記第2の中間層の厚さが、3nm以上かつ6nm以下であることを特徴とする請求項
1に記載の発光素子。 - 請求項1または請求項2に記載の発光素子を備えることを特徴とする表示装置。
- 請求項3に記載の表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
- 前記第2の中間層は、前記発光ドーパント材料を有さないことを特徴とする請求項1ま
たは請求項2に記載の発光素子。 - 陰極と、
陽極と、
前記陰極と前記陽極との間に設けられ、赤色蛍光材料の発光ドーパント材料および電子
輸送性を有するホスト材料を含む第1の発光層と、
前記陰極と前記第1の発光層との間に設けられ、青色蛍光材料の発光ドーパント材料、
前記ホスト材料、および正孔輸送性を有するアシストドーパント材料を含む第2の発光層
と、
前記陰極と前記第2の発光層との間に設けられ、緑色蛍光材料の発光ドーパント材料、
前記ホスト材料、および前記アシストドーパント材料を含む第3の発光層と、
前記第1の発光層と前記第2の発光層との間に設けられ、前記第1の発光層と前記第2
の発光層との間の正孔および電子の移動を調整し、前記ホスト材料および前記アシストド
ーパント材料を含む第1の中間層と、
前記第2の発光層と前記第3の発光層との間に設けられ、前記第2の発光層と前記第3
の発光層との間の正孔および電子の移動を調整し、前記ホスト材料および前記アシストド
ーパント材料を含む第2の中間層と、
を備え、
前記ホスト材料は、アセン骨格を有する材料であり、
前記アシストドーパント材料は、アミン骨格を有する材料であり、
前記第1の中間層は、50wt%の前記アシストドーパント材料を含み、
前記第2の発光層は、30wt%の前記アシストドーパント材料を含み、
前記第3の発光層および第2の中間層の各々は、10wt%の前記アシストドーパント
材料を含み、
前記第2の発光層および前記第3の発光層の厚さは、前記第1の発光層の厚さよりも厚
い、
ことを特徴とする発光素子。
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---|---|---|---|
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JP2021166689A JP7173260B2 (ja) | 2017-07-28 | 2021-10-11 | 発光素子、表示装置、および電子機器 |
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