JP2008090861A - 監視システム、装置および方法 - Google Patents

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武一郎 西川
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Abstract

【課題】立入者の負担を軽減させることができると共に、立入制限の確実性を向上させることができる監視システムを提供する。
【解決手段】監視システムは、ある領域内を移動する立入者の位置を検出するタグリーダ20と、検出した立入者の位置の履歴を保持するデータ管理部101と、領域内で異常状態と判断される監視対象者の移動を表す位置の動線パターンを予め記憶する動線パターン格納部160と、位置の履歴と、動線パターン格納部160に記憶された動線パターンと、に基づいて、立入者の移動が異常状態であるか否かを判定する異常判定処理部120と、を備える。
【選択図】 図25

Description

発明の属する技術分野
本発明は、無線タグを使用して監視を行う監視システム、装置および方法に関する。
従来、イベント会場等の領域内に対する入場制限等を行うものとして、ゲートとしてのセキュリティシステムが知られている。このようなセキュリティシステムでは、入場制限される領域の出入口にゲートを設けておき、入場しようとする者の認証を行って、入場が許可されている者のみを当該領域に入場させている。
領域内の監視対象者の監視に用いられるものとして、監視カメラを用いた目視監視システム(第1の従来技術)が知られている。このような目視観測システムでは、監視カメラの向き、ズーム等を遠隔操作することができるようになっており、操作者が監視カメラの映像を見ながら監視カメラによる撮像を制御することができるようになっている。
また、例えば特許文献1に開示されているように、出入口において無線カードなどで個人識別を行い、監視カメラの自動追跡機能で不審者を追跡する広域監視装置(第2の従来技術)が知られている。
また、GPS(Global Positioning Satellite)、PHS(Personal Handyphone System)等の受信機、簡易型携帯電話端末を携帯する人の位置を計測する位置計測システムが知られている。このような位置計測システムを用いた監視システムとして、例えば特許文献2に示されるように、GPSによって検出した個々の来場者の位置と、監視カメラの映像を用いて立ち入り制限区域に対する侵入を監視する侵入監視システム(第3の従来技術)が知られている。
また、立ち入りが制限される区域への進入を制限する方法として、立ち入りが制限される特定の区域の出入口において、ICカード,磁気カード,暗証番号等によって、出入りする者のチェックを行う方法(第4の従来技術)が知られている。この方法では、特定の区域に出入口以外からの進入ができないように、当該区域の周囲を壁等でガードしておき、出入口にドアを設けておく。このドアは、通常はロックしておき、チェックの結果、区域内に立ち入りが許可されるとドアのロックが解除され、区域内に進入することができるようになる。
また、例えば特許文献3に開示されているように、ドアの近くで人を感知した際に立入者の所有するトランスポンダカードを照合して進入の制限を行うシステム(第5の従来技術)が知られている。
また、進入を制限する他の方法として、例えば特許文献4に示されている無線移動機が固定無線送信装置から送信された、エリア識別情報を含む無線信号を受信し、予め登録されている特定区域のエリア識別情報と一致した場合に警報音を発する方法(第6の従来技術)が知られている。
特開平9−130781号公報 特開平8−163652号公報 特許第2605014号公報 特許第2901586号公報
しかしながら、上記第1の従来技術では、挙動不審か否かの判定は最終的には人間の目視に頼るので広い空間にカメラが多数設置されていたり、監視対象者が多数存在する場合は十分な監視ができない。
また、上記第2の従来技術では、混雑した場所に存在する不審者を画像によって追跡することは困難である。
また、上記第3の従来技術では、GPS,PHS等を用いた位置計測システムでは、位置検出精度があまり良くないため、ビルなどの狭い閉空間での計測には不向きであった。
また、上記第4の従来技術および上記第5の従来技術、すなわちゲートとしてのセキュリティシステムでは、入場者のゲート通過後の挙動を監視することができない。また、個人情報に基づいた監視を行うものは知られていない。さらに、上記第4の従来技術および上記第5の従来技術では、立入が制限される区域を壁等で仕切る必要があったり、人毎に柔軟な立入可能領域を設定しようとすると、多数のロックつきのドアを設けなければならず、コストと利用者の負荷の面から非現実的であったり、カードを出したり暗証番号を入力する等の利用者の負荷が大きい等の問題があった。また、ドアのロックによる進入制限では、ドアのロックを解除している間に侵入されたり、一旦進入されてしまうと、それ以後の立入者の位置等をチェックすることができなかった。また、明らかに進入権限のある人だけしか近くにいない場合でもドアの前で必ず一旦止まってロックの解除を待つ必要がある。
また、上記第6の従来技術では、移動無線機の警報をカットするだけで不正を行うことができたり、不正を行った人の権限をサーバ側で制御することができず、例えば過去の履歴に応じた柔軟な権限の変更等ができなかった。また、この第6の従来技術では、移動無線機を破壊したり、捨てたりした場合には、その後の制限が困難になるという欠点もあった。
また、上記したいずれの従来技術でも、不正を行いそうな人を予測して監視カメラの制御等に利用したり、誤って進入禁止区域に入った人に対して進むべき方向を教えることはできなかった。
なお、無線タグを利用することによって室内での人間の動きを計測するシステムは知られているが、これをセキュリティに応用した技術は知られていない。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、立入者の負担を軽減させることができると共に、立入制限の確実性を向上させることができる監視システム、装置および方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、多数の監視対象者の挙動を容易に監視することができる監視システム、装置および方法を提供することを目的とする。
上述の問題を解決するために、本発明にかかる監視システムは、ある領域内を移動する立入者の位置を検出する位置検出手段と、該位置検出手段が検出した前記立入者の位置の履歴を保持する履歴保持手段と、前記領域内で異常状態と判断される監視対象者の移動を表す位置の変化パターンを予め記憶するパターン記憶手段と、前記位置の履歴と、前記パターン記憶手段に記憶された前記変化パターンと、に基づいて、前記立入者の移動が異常状態であるか否かを判定する判断手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる監視装置は、ある領域内を移動する立入者の位置情報を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記位置情報に基づいて、前記立入者の位置の履歴を保持する履歴保持手段と、前記領域内で異常状態と判断される監視対象者の移動を表す位置の変化パターンを予め記憶するパターン記憶手段と、前記位置の履歴と、前記パターン記憶手段に記憶された前記変化パターンと、に基づいて、前記立入者の移動が異常状態であるか否かを判定する判断手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる監視方法は、ある領域内を移動する立入者の位置を検出する位置検出ステップと、前記位置検出ステップが検出した前記立入者の位置の履歴を履歴保持手段に保持する履歴保持ステップと、前記領域内で異常状態と判断される監視対象者の移動を表す位置の変化パターンを予めパターン記憶手段に記憶するパターン記憶ステップと、
前記位置の履歴と、前記パターン記憶手段に記憶された前記変化パターンと、に基づいて、前記立入者の移動が異常状態であるか否かを判定する判断ステップと、を有することを特徴とする。
本発明では、所定の領域内の監視対象者の監視を容易に行うことができる。
以下に、本発明にかかる監視システム、装置および方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1にかかる監視システム、監視方法について説明する。本実施の形態1は、例えば営業所等の立入が制限される区域を有する領域内に立ち入る人(立入者)の位置を監視する監視システム等に適用することができる。
この監視システムは、例えば図1に示すように、立入者が携帯する無線タグ10Aと、領域内の所定の区域毎に設置された送受信機20A及び人検出センサ30Aと、各送受信機20A及び人検出センサ30Aが検出した情報を収集する情報収集部40Aと、所定の区域の周囲に設けられた壁50Aと、当該区域の出入口に設けられたドア60Aと、所定の区域に設置された監視カメラ70Aと、送受信機20Aの受信情報と人検出センサ30Aの検出出力に応じてドア60A等の状態制御を行う監視サーバ100Aとを備えている。
無線タグ10Aは、例えば図2に示すように構成されたいわゆるRF−ID(Radio Frequency Identification)等からなり、個々の無線タグ10A毎に異なる識別情報(TIDi)を保持する識別情報保持部11Aと、識別情報保持部11Aに保持されているTIDiに応じた所定の周波数の送信信号を生成する送信部12Aと、方向性結合機等からなり送受信信号の切替を行う送受信切替部13Aと、アンテナ14Aと、送受信機20Aからの信号を受信する受信部15Aと、受信した信号中の制御情報等に応じて駆動される発光部16A、スピーカ17A、振動部18Aを備えている。発光部16Aは、例えば複数の色(赤,黄,青又は緑)のLED等の発光素子を備えている。スピーカ17Aは警告音等を発生するためのものである。振動部18Aは、例えば携帯電話端末等に用いられているいわゆるバイブレータ機能と同様に、例えば偏心した回転体を回転させることにより、無線タグ10Aを振動させる。
この無線タグ10Aは、全てを一体に構成してもよいが、例えば識別情報保持部11A,送信部12A,送受信切替部13A,アンテナ14A,受信部15Aの部分等を、いわゆるPCカード等として一体に構成し、発光部16A,スピーカ17A,振動部18A等をPCカード等に接続されるPDA(パーソナルデジタルアシスタント)等の携帯情報端末が有する表示部,スピーカ,振動部等として構成するようにしてもよい。
送信部12Aは、識別情報保持部11Aに保持されているTIDiに応じた送信信号を生成し、送受信切替部13A,アンテナ14Aを介して送信する。
この無線タグ10AがTIDiに応じた信号を送信する間隔は、立入者の移動速度と、各送受信機20Aの配置間隔に応じて決定し、例えば通常の建物内を歩行によって移動する場合では数秒に1回程度とする。あるいは、イベント会場内を歩行で移動する場合には送受信機20Aの配置間隔を狭くして、TIDiに応じた信号を送信する間隔を短くすることによって立入者の位置を検出する精度を向上させることができる。また、この送信間隔は、送信部12AがTIDiに応じた信号を送信する間隔を制御することによって調整することができる。このように、TIDiに応じた信号を送信する間隔を調整することにより、必要以上に頻繁に信号を送信する場合に比較して、無線タグ10Aの消費電力の低減に寄与することができる。
また、無線タグ10Aの表面には、例えば光学的に読み取り可能なOCR文字,バーコード等により、個々の無線タグ毎に異なる識別表示が設けられている。監視サーバ100Aには、例えばこの識別表示とTIDiの対応関係を示すテーブルを保持する保持部と、識別表示を読み取る識別表示読取部、識別情報に対応する立入制限情報等を入力する入力装置が設けられている。なお、識別表示をTIDiを示すものにしておけば識別表示とTIDiの対応関係を示すテーブルは設けなくてもよい。
送受信機20Aは、上述のように無線タグ10Aから送信される送信信号を受信し、受信信号中の識別情報TIDiを抽出して情報収集部40Aに送信する。この送受信機20Aは、例えば図3に示すように、立ち入りが制限される区域を含む建物内等の所定の領域内に所定の間隔で設置される。なお、図示していないが、送受信機20Aを設置した各区域毎に人検出センサ30Aが設けられている。
各送受信機20Aの受信感度は、各々の送受信機20Aに対応する領域内の無線タグ10Aを検出できる程度に調整する。しかしながら、個々の区域を完全に分離できないため、送受信機20Aの受信可能範囲は、例えば図4に示すように、一部が重複したものとなってしまう。このため、複数の送受信機20Aが同一の無線タグ10Aからの信号を受信する場合があるが、このような場合は、無線タグ10Aがいずれかの送受信機20Aに対応する領域にあるものとみなして処理することもできるが、後述するように、状態の判断までの処理においては無線タグ10Aが複数の領域に存在するものとして扱うこともできる。
なお、後述する監視サーバ100Aにも送受信機20Aと同じ機能を持たせ、それ自体で無線タグ10AのTIDiを読み取るようにしてもよい。
人検出センサ30Aは、上述のように領域内の所定の区域毎に設置されており、例えば区域内の赤外線,音,重さあるいは立入者が携帯する携帯電話等の装置が発する電波等の検出により区域内に人がいるか否かを検出する。あるいは、ビデオカメラ等の映像によって人の有無を検出するようにしてもよい。
また、この人検出センサ30Aの出力の代わりに、上述の送受信機20Aが無線タグ10Aからの電波を受信したか否かの検出出力を用いても無線タグ10Aを保持している立入者の検出は可能ではあるが、送受信機20Aとは別個に人検出センサ30Aを設けることにより、無線タグ10Aを携帯していない人の検出もできるため、送受信機20Aとは別途、人検出センサ30Aを設けることが望ましい。
情報収集部40Aは、各送受信機20Aからの識別情報と、各人検出センサ30Aの検出出力を収集し、所定の時間間隔で、収集した情報を監視サーバ100Aに送信する。情報収集部40Aが監視サーバ100Aに送信する情報は、例えば図5に示すように、各々の送受信機20が設置されている領域を示す識別情報(RIDj)と当該領域に設置された送受信機20Aが信号を受信した全ての無線タグ10Aの識別情報TIDiと、当該領域に設置された人検出センサ30Aの検出出力を示す情報(センサ出力、例えば0:無、1:有)の対応を示すテーブルからなる。なお、この図5に示すテーブルでは、同一の無線タグ10Aの識別情報TIDiが複数のRIDjに対応する状態を許容している場合を示しているが、同一の無線タグ10Aの識別情報TIDiがいずれかのRIDjにのみ対応するように、情報収集部40AがいずれかのRIDjを選択するようにしてもよい。
また、壁50Aは、所定の区域の周囲に設けられている。個々の区域を分離して同一の無線タグ10Aからの信号を複数の送受信機20Aが受信する状況を減らすことによって処理負荷を低減させる観点からは、壁50Aを無線タグ10Aからの電波を遮断できる材質,厚さで構成することが望ましい。しかしながら、現実的には困難な場合もあるため、上述の図3中の領域r6〜r8,r16〜r18以外の領域のように、必ずしも全ての区域毎に壁50Aを設ける必要はない。
また、ドア60Aは、壁50Aと同様に、無線タグ10Aからの電波を遮断できる構成とすることが望ましいが、電波を完全に遮断できない場合でも、後述のような処理によって無線タグ10Aの位置を決定することができるため、電波を完全には遮断できなくてもよい。
これらの壁50A,ドア60Aの電波遮断特性に応じて、上述の送受信機20Aの設置位置を決定してもよい。例えばドア60Aの電波遮断特性が悪い場合には、ドア60Aの上部の壁面に送受信機20Aを設置すれば送受信機20Aがドア60Aの外部からの無線タグ10Aの電波を受信し難くなり、壁50Aとドア60Aで囲まれた区域内の無線タグ10Aからの電波のみを受信させることが容易になる。
また、立入者の進入を阻止する場合があるドア60Aには、監視サーバ100Aからの制御信号を受信する受信部61Aと、制御信号に応じて開閉をロックするロック機構62Aが設けられている。
監視サーバ100Aは、例えばプロセッサ(MPU),メモリ,ハードディスクドライブ(HDD)等の補助記憶装置、キーボード等の入力装置、ディスプレイ装置,プリンタ等の出力装置、情報収集部40Aとの通信を行うための通信インタフェース等を備えるパーソナルコンピュータ,ワークステーション等の情報処理装置から構成することができる。
この監視サーバ100Aは、例えばMPUが所定の制御プログラムを実行することにより、情報収集部40Aからの情報を受信する受信部101Aと、受信部101Aが受信した各無線タグ10Aの位置を保持する位置保持部102Aと、所定時間分の各無線タグ10Aの位置の履歴を保持する履歴保持部103Aと、101Aが受信した各人検出センサ30Aの検出出力を保持するセンサ出力保持部104Aと、立入者の属性毎の立入の制限を示す情報(立入制限情報)を入力するキーボード,ポインティングデバイス等の入力装置からなる立入制限情報入力部112Aと、入力された立入制限情報を保持する立入制限情報保持部111Aと、無線タグ10Aの識別表示を読み取る識別表示読取部110Aと、各無線タグ10Aの位置,履歴,センサ出力,立入制限情報等に応じてドア60Aのロック等の処理が必要な状態か否かを判定する判定部120Aと、判定結果に応じてロック機構62Aの動作等を制御する出力部130Aとして機能する。なお、同様の構成をハードウェアによって構成することもできる。
出力部130Aは、ロック機構62Aを制御するドア制御部131Aと、警備員に対する指示を表示する警備指示部132Aと、無線タグ10Aに対する指示を送信する指示送信部133Aと、監視カメラ70Aの動作を制御するカメラ制御部134Aとを備えている。
・立入者の属性に応じた立入制限情報設定処理
このように構成された監視システムでは、まず、立入者の属性に応じた立入制限情報を設定する。この立入制限情報は、例えば図6に示す属性テーブルにより立入者の属性毎に設定する。
この属性テーブルは、例えばシステムの立ち上げ時に全て0(未設定状態)に初期化される。初期化の後、立入制限情報入力部112Aを介して個々の属性(来客、施設職員、施設上級職員、セキュリティー管理者、アルバイト職員、来客等)毎に各区域に立入を許可するか否かを示す情報を入力する。この入力は、図6に示す属性テーブルの値を直接入力しても良いが、例えば図7に示すように、領域内の区域を示す画像201Aを表示し、操作者が立入制限情報入力部112Aのポインティングデバイスの操作によってポインタ202Aを移動させ、各区域毎に設けられたボタンを指示された際に、例えば図8に示すように、選択し得る状態(例えば「立入許可」,「立入禁止」等)を示す画像203Aを表示させ、操作者によって指示された状態に対応する値(例えば「立入許可」に対しては“1”、「立入禁止」に対しては“2”等)を上述の属性テーブル中の当該区域の立入制限情報とする。このような立入制限情報の入力を各属性毎に行い、各属性の識別情報に対応させて図6に示すような属性テーブルが構成される。なお、来客以外の属性に対しては、「立入禁止」の区域のみを入力し、これ以外区域を自動的に「立入許可」とするようにしてもよい。
また、立入者が来客の場合は、予め一般的な立入禁止区域を決めておき、個々の立入者毎に会議室、商品納入場所等の行き先(目的地)を入力し、取り得る目的地までの経路の中から立入禁止区域を通らない最短経路を求め、当該最短経路にある区域を立入許可区域とするようにしてもよい。この最短経路は、操作者が最短の経路を入力してもよいし、行き先のみを入力し、自動的に最短経路を求めるようにしてもよい。入力された経路が立入禁止区域を通る場合には再度経路の入力を求めるようにしてもよい。
ここで、経路長は経路に割り当てられた重みの合計とし、この重みが距離である場合に、経路長は、経路に沿った距離となる。さらに、距離以外に、その経路に沿って進むときのリスク量を重みとしてもよい。本実施形態においては、このようにして定められた経路長が最も短くなる経路を最短経路と呼ぶ。
また、最短の経路以外にも、取り得る経路の内の所定の経路、例えば最短経路の経路長の1.3倍以下の経路長で、立入禁止区域を通らない経路も、立入許可区域に追加するようにしてもよい。
以上のように立入制限情報を設定すると、各属性毎の各々の区域の状態は、立入禁止“2”,立入許可“1”,未設定“0”に分類される。
・立入者が携帯する無線タグ10AのTIDiに対する属性対応登録処理。
立入者が領域内に入る際には、当該立入者が携帯する無線タグ10Aと属性との対応付けを設定する。具体的には、当該立入者が携帯すべき無線タグ10Aの識別表示を識別表示読取部112Aによって読み取り、読み取った識別表示に対応する識別情報TIDiを取得する。さらに、立入制限情報入力部110Aを介して当該立入者の属性,名前等を入力する。入力された属性,名前等は、例えば図9に示すように、無線タグ10Aの識別情報TIDiに対応付けられ、人テーブルとして立入制限情報保持部111Aに保持される。
このように立入制限情報(属性テーブル),人テーブルに登録されると、登録された立入者は領域内に入ることができるようになる。
・立入者の位置監視処理。
領域内に進入した立入者が携帯する無線タグ10Aからの信号は、付近の送受信機20Aで受信され、受信した送受信機20Aの位置が立入者の位置とみなされる。情報収集部40Aは、領域内の全ての送受信機20Aが信号を受信した無線タグ10Aの識別情報TIDiを、上述の図5に示すようなデータとして、例えば所定の時間間隔で監視サーバ100Aの受信部101Aに送信する。
受信部101Aは、このようなデータを受信すると、例えばRIDjとTIDiの組みを位置保持部102Aに供給し、RIDjとセンサ出力の組みをセンサ出力保持部104Aに供給する。位置保持部102Aは新たなデータが供給されると、それまで保持していたデータを履歴保持部103Aに供給し、履歴保持部103Aはそれまで保持していたデータを廃棄して位置保持部102Aから供給されたデータを保持する。これにより、履歴保持部103Aには、過去の所定の時間内のデータすなわち各無線タグ10Aの過去の位置の履歴が保持される。
判定部120Aは、所定の時間間隔で、センサ出力保持部104Aに保持されている各人検出センサ30Aのセンサ出力を確認し、センサ出力が“1”であるRIDjを選択する(図10のステップSA1)。センサ出力が“1”であるRIDjがなければ所定時間待機(ステップSA5)した後、再度ステップSA1からの処理を実行する。
なお、本実施形態では、上記ステップSA1において、センサ出力の確認を行い、該当するセンサに対応するRIDjを監視するが、本発明はこれに限定されず、センサ出力の確認を行わず、常時全てのRIDjを監視するようにしてもよい。
RIDjを選択すると、判定部120Aは、選択したRIDjに対応する全てのTIDiに対応する立入制限情報が「立入禁止」を示す“2”であるか否かを判定する(ステップSA2)。
立入制限情報が“2”である場合には、当該TIDiに対応する立入者の立ち入りが禁止されている区域であるので、警告処理を実行する(ステップSA3)。ここで、センサ出力が“1”であるにもかかわらず、当該区域のRIDjに対するTIDiが登録されていない場合にも警告処理を実行する。無線タグ10Aを携帯していない人が当該区域内にいると考えられるためである。
立入制限情報が“2”でなければ警告は必要ないため、選択された全てのRIDjについて処理が終了したか否かを判定し(ステップSA4)、終了していなければ次のRIDjについてステップS2からの処理を実行し、終了していれば所定時間待機(ステップSA5)した後、再度ステップSA1からの処理を実行する。
ステップSA3における警告処理は、例えばロック機構62Aによるドア60Aのロック,無線タグ10Aに対する指示の送信,警備員に対する警備指示の出力,監視カメラ70Aの制御等である。
ロック機構62Aによるドア60Aのロックは、例えば警告対象となる立入者の現在位置付近であって、当該立入者が立ち入りを禁止されている区域に進入し得るドア60Aに対応する受信部61Aに対して、ドア制御部131Aが制御指示を送信し、これを受信した受信部61Aが対応するロック機構62Aによってドア60Aをロックすることによって行う。
無線タグ10Aに対する指示の送信は、警告対象となる立入者が携帯する無線タグ10Aに対して、指示送信部133Aから警告音,振動等の発生指示を送信することによって行う。
警備員に対する警備指示の出力は、警備指示部132Aが、警告対象となる立入者が携帯する無線タグ10AのTIDi(あるいはこれに対応する名前等)と、当該立入者の現在位置を示すRIDj(これに対応する区域名等)等を表示することによって行う。
また、監視カメラ70Aの制御は、例えば警告対象となる立入者の現在位置が監視カメラ70Aを設置した付近である場合等において、カメラ制御部134Aが、監視カメラ70Aの撮像を開始させたり、監視カメラ70Aの撮像出力を表示させる等の処理によって実行する。
以上の警告処理は、複数を組み合わせて実行したり、状況に応じていずれかを選択するようにしてもよい。例えば、立入禁止区域に入った場合には警備指示部132Aによって警備を指示すると共に無線タグ10Aに対して警告音を発生させ、未設定区域に入った場合には、始めは無線タグ10Aに対して振動あるいは小さな警告音を発生させ、例えば3分以上未設定区域に留まった場合に警備指示部132Aによって警備を指示すると共に無線タグ10Aに対して警告音を発生させる。未設定区域を通過する場合には問題ないが同じ位置に留まる場合には警告が必要な場合があるからである。
また、上述のステップSA3において、センサ出力が“1”であるにもかかわらず、当該区域のRIDjに対するTIDiが登録されていない場合すなわち無線タグ10Aを携帯していない人を検出した場合に実行する警告処理では、検出された人が無線タグ10Aを携帯していないと考えられるため、警備指示部132Aによって警備を指示する。
この監視システムでは、通常のゲート等による入室管理とは異なり、区域内に一人でも立ち入りが禁止されている立入者がいる場合に、ドア60Aのロック等の警告処理が実行されるため、例えば立ち入りが許可されている立入者と一緒に立ち入りが禁止されている区域に進入してしまうことを防止することができる。
ところで、例えば上記特許文献4等に示された従来の装置では、移動無線機が立ち入りが禁止されている区域に進入した場合に、当該立入禁止区域内に設置されている固定無線局の送信信号中の識別情報により立入禁止区域内であることを移動無線機側で検出し、当該移動無線機で警告を発生するようになっているため、例えば移動無線機を立入許可区域内に置き去ったり、破壊した場合には警告が発生されない。
これに対し、本監視システムでは、無線タグ10Aからの送信信号によって立入者の位置を常に把握しておき、監視サーバ100A側で立入禁止区域であるか否かを判定しており、送受信機20Aとは別途人検出センサ30Aを設けているため、無線タグ10Aを置き去ったり、破壊した場合には、常に警告処理が実行されるため、立入監視の確実性を向上させることができる。
なお、本システムによれば、無線タグの位置履歴(動線)を解析し、動線が所定位置に停滞していたり、動線が不自然に途切れていたりするのを検出することによって、無線タグを置き去ったり、破壊した場合も検知することが可能である。さらに、このようにして動線を監視することにより、無線タグの置き去りや破壊がなされた場所を特定し、この特定した場所に設置された検知センサや監視カメラにより、或いは特定した場所の近隣に待機させた検知センサや監視カメラをその場所に移動させることによりその状況を確認するようにしてもよい。
また、この監視システムでは、個々の立入者の属性を監視サーバ100A側で管理しているため、状況(例えば立入者の警告回数等)に応じた立入者の属性の変更等の処理が容易である。
また、この監視システムでは、ドア60Aのロック以外の警告処理も選択できるため、立入禁止区域を壁50A,ドア60A等で囲わなくても立ち入りを制限することができる。例えば立入禁止区域に近づいた際に、無線タグ10Aに警告音,振動等を発生させたり、警備指示部132Aによって警備を指示するようにしておけば、壁50A,ドア60A等を設けなくても立ち入りの制限を行うことができる。
以上の説明では、無線タグ10Aの現在位置を用いて警告の必要の有無を判定していたが、無線タグ10A毎に警告の履歴を管理するようにしてもよい。これにより、警告の多い立入者(すなわち怪しい立入者)を識別することが容易になる。この場合、上述の図7に示すような領域内の画像中に全ての無線タグ10Aの位置を表示しておき、所定回数(例えば3回)以上警告処理を実行した無線タグ10Aに対しては、立入者の無線タグ10Aとは異なる表示態様(例えば色を変えたり、点滅させたりする)で表示させることにより、怪しい立入者の存在と位置を容易に認識することができるようになる。また、例えば所定回数以上警告処理を実行した無線タグ10Aの位置を、監視カメラ70Aによって優先的に撮像するように制御してもよい。
また、無線タグ10Aの位置の履歴に応じた警告処理を実行してもよい。例えば所定の区域に立ち入りが禁止されている立入者が当該区域に接近している場合に、先にドア60Aのロック等の警告処理を実行する。立ち入りが禁止されている区域内に入ってから警告処理を実行したのでは間に合わない場合も考えられるが、無線タグ10Aの位置の履歴に応じて先に警告処理を実行することにより、確実に警告処理を実行することができるようになる。
上述の説明では、各区域の立入制限を示す状態は立入許可、立入禁止、未設定の3種類であったが、さらに多くの状態を設定しておくようにしてもよい。
また、各送受信機20Aの受信可能領域は、上述の図4に示すように一部が重複しているが、同一の無線タグ10Aからの信号を複数の送受信機20が受信した場合に、どちらの領域に属するとするかを予め決定しておくようにしてもよい。
この場合、立入制限を示す状態の設定で矛盾が生じないように、各区域の強度に順序付けを行うようにしておく。例えば立入禁止>立入許可>未設定の順に強度を設定すると、複数の区域に同時に属している無線タグ10Aの位置は以下のように判定される。
1.立入禁止と立入許可と未設定の区域に属する無線タグ10A⇒立入禁止の区域。
2.立入禁止と立入許可の区域に属する無線タグ10A⇒立入禁止の区域。
3.立入禁止と未設定の区域に属する無線タグ10A⇒立入禁止。
4.立入許可と未設定の区域に属する無線タグ10A⇒立入許可。
また、例えば立入禁止>立入許可、立入許可>未設定、未設定>立入禁止のような設定は矛盾を生じるため禁止する。
このように、無線タグ10Aの位置が複数の区域に属した場合の優先度を設定しておくことにより、送受信機20Aの受信可能領域が重複した場合であってもいずれかの区域に属するものとして扱うことができる。
また、この実施の形態1にかかる監視システムでは、さらに、立入者に経路の案内(ナビゲーション)を行うことができるようになっている。
この場合、無線タグ10Aは、例えば図11に示すように、識別情報保持部11A,送信部12A,送受信切替部13A,アンテナ14A,受信部15Aの部分等をPCカードとして一体に構成し、発光部16A,スピーカ17A,振動部18A等をPCカード等に接続されるPDA(パーソナルデジタルアシスタント)等の携帯情報端末の表示部(発光部16A),スピーカ,振動部等として構成する。
また、監視サーバ100Aには、無線タグ10Aに経路情報を送信する経路指示部140Aを設ける。この経路指示部140Aは、領域内の地図,位置保持部102Aに保持された無線タグ10Aの位置を示す情報を生成し、情報収集部40Aを介して無線タグ10Aに送信する。
この情報は、送受信切替部13Aを介して受信部15Aに供給される。受信部15Aは、受信した情報に応じて発光部16による表示を制御する。これにより、上述の図11に示すように、表示部160Aに領域の地図161A、経路162A、立入禁止区域163A、現在位置164A、方向165A等を示す画像が表示される。
なお、方向を表示するためには、無線タグ10Aに、例えばジャイロスコープ,地磁気方位センサ等の方向を検出する手段を設け、この方向検出機能の検出出力に応じて方向を示す方向165Aの画像データを生成する機能を設ける必要がある。
さらに、方向165Aの表示等を、目的地(往路)又は出口(復路)に向かっているときには青色、これ以外に向かっているときには黄色、立入禁止区域に向かっているときには赤色とすることにより、立入者が経路を容易に認識することができる。また、このような形態の経路案内であればPDAでなくてもLED等で構成された発光部16Aを用いても表示することができる。
このように、この監視システムでは、立入者が容易に経路を認識することができる。
なお、上述の実施の形態1では、本発明を立入者の位置を監視する監視システムに適用した例について説明したが、本発明の技術的思想はこれに限定されるものではなく、例えばイベント等の区域間の仕切がない領域における入場者の位置に応じた立入制御等にも本発明を適用することができる。
(実施の形態2)
つぎに実施の形態2にかかる監視システムおよび監視方法について説明する。なお、本説明では、例えばイベント等の会場内における来場等の監視対象者を監視する場合を想定する。
この監視システムは、例えば図12に示すように、個々の来場者が携帯する無線タグ10Bと、個々の来場者が携帯する無線タグの識別情報(TIDi)と当該来場者の個人情報等を対応付けて管理する来場者情報管理部20Bと、個々の無線タグ10Bの位置を計測する無線タグ位置計測部30Bと、管理カメラ40Bの動作を制御する監視カメラ制御部50Bと、来場者の個人情報,無線タグ10Bの位置等に応じて来場者の属性を自動判定し、挙動不審者等の位置,動線映像の表示等を行う会場モニタリング装置100Bとを備えている。
無線タグ10Bは、例えばいわゆるRF−ID等からなり、図13に示すように、個々の無線タグ10B毎に異なる識別情報(TIDi)を保持する識別情報保持部11Bと、識別情報保持部11Bに保持されているTIDiに応じた所定の周波数の送信信号を生成する送信部12Bと、送信アンテナ13Bとを備えている。送信部12Bは、識別情報保持部11Bに保持されているTIDiに応じた送信信号を生成し、送信アンテナ13Bを介して送信する。
この無線タグ10BがTIDiに応じた信号を送信する間隔は、来場者の移動速度と、無線タグ位置計測部30Bの各受信機31Bの配置間隔に応じて決定し、例えば通常の建物内を歩行によって移動する場合では数秒に1回程度とする。あるいは、会場内を歩行で移動する場合には受信機31Bの配置間隔を狭くして、TIDiに応じた信号を送信する間隔を短くすることによって来場者の位置を検出する精度を向上させることができる。また、この送信間隔は、送信部12BがTIDiに応じた信号を送信する間隔を制御することによって調整することができる。このように、TIDiに応じた信号を送信する間隔を調整することにより、必要以上に頻繁にTIDiに応じた信号を送信する場合に比較して、無線タグ10Bの消費電力の低減に寄与することができる。
また、無線タグ10Bの表面には、例えば光学的に読み取り可能なOCR文字,バーコード等により、個々の無線タグ毎に異なる識別表示が設けられている。来場者情報管理部20Bには、例えばこの識別表示とTIDiの対応関係を示すテーブルを保持する保持手段(図示略)と、識別表示を読み取り得る読取部22Bと、来場者の個人情報等を入力する入力部21Bと、入力された個人情報等を当該来場者が携帯する無線タグ10BのTIDiと対応付けて保持する来場者データ格納部(来場者DB)23Bが設けられている。なお、識別表示をTIDiを示すものにしておけば識別表示とTIDiの対応関係を示すテーブルは設けなくてもよい。また、来場者の個人情報は、会場モニタリング装置100B側で一括して管理するようにしてもよい。
また、無線タグ位置計測部30Bは、例えば無線タグ10Bからの電波を受信する受信機31Bと、各受信機31Bが受信した無線タグ10Bの識別情報(TIDi)を収集するデータ収集部32Bと、収集したTIDiを会場モニタリング装置100Bに送信する送信部33Bとを備えている。
受信機31Bは、例えば図14に示すように、会場内の所定の領域(r0,r1,r2,…)毎に設置されており、上述のように無線タグ10Bから送信される送信信号を受信し、受信信号中の識別情報TIDiを抽出してデータ収集部32Bに送信する。
各々の受信機31Bの受信感度は、各受信機31Bが設置された領域内の無線タグ10Bを検出できる程度に調整する。しかしながら、受信機31Bの受信感度を個々の領域と完全に一致させるのは困難である場合もあるため、例えば図15に示すように、受信機31Bの受信可能範囲が一部重複したものとなってしまうことがある。このため、無線タグ10Bの位置によっては、複数の受信機31Bが同一の無線タグ10Bからの信号を受信する場合がある。このような場合は、無線タグ10Bがいずれかの受信機31Bに対応する領域にあるものとみなすこともできるが、無線タグ10Bが複数の領域に存在するものとして扱うこともできる。
データ収集部32Bは、各受信機31BからのTIDiを収集する。受信機31Bが設置されている各々の領域r0,r1,r2,…には各々固有の識別情報(RIDj)が割り当てられている。例えば各受信機31Bとデータ収集部32Bが各々異なる配線(通信路)で接続されている等、通信路によって個々の受信機31Bを識別できる場合には、個々の受信機31BのRIDjは、TIDiを取得した通信路によって識別することができる。あるいは、各受信機31Bとデータ収集部32Bの間の通信路として、例えば共通の配線あるいは無線等の個々の受信機31Bを物理的に識別できない通信路を用いている場合には、各受信機31Bが無線タグ10BのTIDiと共に自己のRIDjを含むデータパケットを送信し、データ収集部32Bが、当該データパケット中のRIDjによって送信元の受信機31Bを識別するようにすることができる。
データ収集部32Bは、各受信機31BのRIDjと当該受信機31Bから取得したTIDiとを対応付けて送信部33Bに供給する。送信部33Bは、データ収集部32Bからの情報に応じて、所定の時間間隔で、どのTIDiを有する無線タグ10Bがどの領域で検出されたかを示す情報(位置計測出力)を生成し、例えばネットワークで接続されている会場モニタリング装置100Bに供給する。なお、どの受信機31Bがどの領域に設置されているかは、別途会場モニタリング装置100B側で管理している。
監視カメラ40Bは、例えば上述の受信機31Bを設置した領域r0,r1,r2,…に対応して設置されている。個々の監視カメラ40Bと会場モニタリング装置100Bは、例えばネットワークで接続されており、個々の監視カメラ40Bの撮像出力をネットワーク経由で会場モニタリング装置100Bに供給し得るようになっている。この監視カメラ40Bは全ての領域r0,r1,r2,…毎に設置する必要はないが、監視カメラ40Bがどの領域r0,r1,r2,…に対応する映像を撮像しているかを示す情報は、例えば会場モニタリング装置100B側で管理している。
監視カメラ制御部50Bは、会場モニタリング装置100Bと、例えばネットワークで接続されており、会場モニタリング装置100Bからの指示に従って、個々の監視カメラ40Bのズーム、撮像方向の移動等の動作を制御する。
会場モニタリング装置100Bは、例えばプロセッサ(MPU)、メモリ、ハードディスクドライブ(HDD)等の補助記憶装置、キーボード等の入力装置、ディスプレイ装置,プリンタ等の出力装置を備えるパーソナルコンピュータ,ワークステーション等の情報処理装置から構成することができる。この会場モニタリング装置100Bは、MPUが所定の制御プログラムを実行することにより、個々の無線タグ10Bの位置の履歴の管理等を行う会場監視データ管理部110Bと、履歴情報等から監視対象者の属性を判定する属性判定部120Bと、判定結果に応じて挙動不審者等の表示等を行う会場モニタ制御部130Bとして機能する。
また、HDDには、個々の無線タグ10Bの位置の履歴等が記録される動線DB140B、個々の監視カメラ40Bからの映像等が記録される画像DB150B、人間の一般的な動線や、挙動不審者の行動パターンの例等が記録される動線パターンDB160Bが格納されている。
会場監視データ管理部110Bは、送信部33Bから供給された個々の無線タグ10Bの位置を示す情報に応じて個々の無線タグ10Bの識別情報TIDi毎に、例えば図16に示すように、個々の無線タグ10Bの位置の履歴を当該TIDiが検出された領域のRIDjと入時刻と出時刻等に対応付けて時系列的に保持している。
属性判定部120Bは、例えば所定時間毎に、監視カメラ40Bが撮像した映像から検出した人の数と、受信機31Bが受信した無線タグ10Bの信号から検出した人数とを比較し、無線タグ10Bを携帯していない人の有無を検出し、携帯していない人がいる場合には、会場モニタ制御部130Bに通知する(不携帯者検出処理)。
また、属性判定部120Bは、例えば所定時間毎に、各々の無線タグ10Bの位置の履歴が上述の挙動不審パターンDB160Bに保持されている挙動不審パターンに一致するか否かを判定し、挙動不審パターンに一致した無線タグ10BのTIDiを会場モニタ制御部130Bに通知する(挙動不審者検出処理)。
会場モニタ制御部130Bは、表示画面を有するモニタ131Bと、挙動不審者を示す画像等をモニタ131Bに表示させる画像データの生成等を行う表示制御部132Bと、上述の画像DB150Bから画像データ等を取得する映像取得部133Bとを備えている。
表示制御部132Bは、挙動不審者の判定の確認を容易にする等の目的で設けられており、例えば属性判定部120Bから通知された無線タグ10BのTIDiに応じて挙動不審者の位置を示す画像データの生成、監視カメラ40Bからの映像の表示の制御等を行う。具体的には、表示制御部132Bは、例えば図17に示すような会場の大きさ,形状等を示すレイアウト図を示す画像データ、属性判定部120Bから通知されたTIDiに対応する無線タグ10Bのレイアウト図中の位置を示す画像データ等を生成し、映像取得部133Bが画像DB150Bから取得した監視カメラ40Bからの映像等と合成して、モニタ131Bの表示画面に表示する画像のデータを生成する。
映像取得部133Bは、属性判定部120Bから通知されたTIDiに対応する映像の画像データ等を画像DB150Bから取得する。画像DB150Bには上述の会場監視データ管理部110Bが監視カメラ40Bからの映像の画像データを格納している。この画像データの記録方法は特に問わないが、磁気ディスク,光ディスク等のランダムアクセス性に優れたディスク状記録媒体に圧縮符合化して記録することが望ましい。さらに、この記録時の符号化方法として、いわゆるMPEG−4等のオブジェクト毎に符号化する記録方法を用いるようにすれば、背景画像,人物等のオブジェクト単位で圧縮符号化されて記録されるため、属性判定部120Bが記録された映像中の人の抽出、人の動きの検出等を行う処理の負荷を低減させることができる。また、このような圧縮符号化を個々の監視カメラ40B側で行うようにすれば会場モニタリング装置100Bの処理負荷を低減させることができる。
・事前情報登録処理
上述のように構成された監視システムでは、システムの稼動前に、会場監視データ管理部110Bに、例えば会場の物理的大きさ,形状,名称,立入禁止区域か否か等を示す会場レイアウト図、受信機31Bの位置と各々の受信範囲(例えば上述の図14では領域r0,r1,r2,…との対応)、監視カメラ40Bが配置されている位置と各々の撮像範囲(例えば上述の図14では監視カメラ40B[C1]が領域r0,監視カメラ40B[C2]がr14,r13,r12,r11,r10)等の情報が設定される。これらの情報は、システムの設置時等に会場監視データ管理部110Bに設定され、必要に応じて参照される。
・稼動時情報設定処理
また、システムの稼動時には、会場監視データ管理部110Bに、来場者毎の個人IDと来場者の名前,住所,国籍,犯罪歴,体重等の個人情報、無線タグ10Bの識別情報TIDiと当該無線タグ10Bを携帯する来場者の個人IDとの対応を示すテーブル、無線タグ10Bの位置の履歴(上述の図16)、各監視カメラ40Bの映像等が設定される。これらの情報も会場監視データ管理部110Bに設定され、必要に応じて参照される。
・不携帯者検出処理
上述の不携帯者検出処理では、例えば所定時間毎に図18に示す処理を実行し、各領域に設置された受信機31BがTIDiから検出した当該領域内の無線タグ10Bの数と、監視カメラ40Bが撮像した映像から検出した入数(すなわち映像に写っている人の数)を検出し(ステップSB1、SB2)、これらを比較して無線タグ10Bを携帯していない人の有無を判定する(ステップSB3)。無線タグ10Bを携帯していない人がいる場合には、その旨を示す表示を会場モニタ制御部130Bに指示する(ステップSB4)。これに応じて、表示制御部132Bは、例えば図19に示すように、警告表示131aをモニタ131Bの表示画面に表示させる。さらに、モニタ131Bの表示画面に、監視カメラ40Bの映像から検出した人数131bを表示する領域131cと、受信機31Bが受信した無線タグ10Bの信号から検出した識別情報(TIDi)131e,人数131f等を表示する領域131gとを設けてもよい。
さらに、無線タグ10Bを携帯していない人がいる場合に、属性判定部120Bが、上述の無線タグ10Bの位置の履歴を参照して無線タグ10Bを携帯していない人を特定するようにしてもよい。具体的には、例えば図20に示すように、映像中の人の特徴を身長,服装,色等で特定し、特定した各々の人の画像を映像から検出し、その位置を時系列で記録する。このように記録した人の位置と無線タグ10Bの位置の履歴とを比較し、例えば図21に示すように、一致度が高いものを無線タグ10Bを携帯している人として対応付けしていくと、画像から特定した人の内、対応する無線タグ10Bの無い人(この場合では図20中のID“1”に対応する人)が残り、無線タグ10Bを携帯していない人として特定される。
このように無線タグ10Bを携帯していない人を特定すると、属性判定部120Bは、当該人を特定するための情報(例えば画像から特定した個々の識別情報[ID]等)を表示制御部132Bに通知する。表示制御部132Bは、これに応じて、例えば上述の図19に示す画像中に、無線タグ10Bを携帯していない人を示す表示131hを表示させる。
・挙動不審者検出処理
また、上述の挙動不審者検出処理では、属性判定部120Bは、まず、例えば領域,時間帯,来場者数等の適用条件に応じて、動線DB140B中の動線を検索するかどうかを決定する。
検索を行う場合には、属性判定部120Bは、例えば所定時間毎に図22に示す処理を実行し、各々の無線タグ10の位置の履歴(動線)中に上述の動線パターンDB160Bに保持されている動線パターンが含まれているか否かを判定し(ステップSB11)、動線パターンが含まれている場合には当該動線パターンの無線タグ10BのTIDiと当該無線タグ10Bの位置を示すRIDj等を取得し(ステップSB12)、取得したTIDi,RIDj等を会場モニタ制御部130Bに通知する。会場モニタ制御部130Bは、通知されたTIDi,RIDj等に応じて不審者等の特異な行動をとる者を見つけた旨を示す表示を会場モニタ制御部130Bに指示する(ステップSB13)。
動線パターンDB160Bに保持されている動線パターンとしては、例えば以下のように、パターンと、当該パターンを適用する条件(適用条件)の組みで表されたパターンが挙げられる。
(例1)
適用条件:禁止領域進入
パターン:動線DBに、上述のように設定された立入禁止区域のRIDjが登録されているTIDiが存在する。
これは最も基本的なパターンであり、立入禁止区域に侵入している人がいるかどうかをチェックするためのパターンである。
(例2)
適用条件:東会場:午前中:来場者数>100人以上
パターン:動線DBに、所定の時間(例えば30分)以上、同一のRIDjが登録されているTIDiが存在する。
これは、同一の領域に、長時間滞留している来場者をチェックするためのもので、上述の適用条件は、例えばシステムの対象となる会場が東会場と西会場に分かれている場合に、東会場だけ午前中で来場者が100人以上になったら、同じ領域に30分以上滞在している動線があるかチェックすることを示している。
(例3)
適用条件:
パターン:動線DBに、2つの領域を所定時間(例えば1時間以内)に所定回数(例えば3回)以上往復しているTIDiが存在する。
これは、うろうろしている動きをしている来場者がいるか否かをチェックするためのパターンであり、適用条件が特定されていないため、常にチェックすることを示している。さらに、適用条件として立入禁止区域の周辺である場合に限定するようにすれば、検出感度は低下するものの、誤検出の可能性を低下させ、不審な来場者のみを検出することができる。
(例4)
適用条件:西会場
パターン:動線DBに、所定時間(例えば10秒)以内に所定数の領域(例えば4領域)を移動しているTIDiが存在する。
これは、速く移動している動きを検出するためのパターンであり、この場合では西会場でのみ検出する例を示している。
(例5)
適用条件:
パターン:動線DBに、所定時間(例えば1時間)以上全く同じ位置にある複数のTIDiが存在する。
これば、一定時間以上同じ動きをしている無線タグ10Bを検出するためのものである。一人で2つのタグを保持しているあるいは親子連れ,団体である可能性もあるため、後述のように個人情報を参照することにより、さらに詳細な状態を検出することができる。
(例6)
適用条件:
パターン:動線DBに位置が登録されていないTIDiが存在する。
これは、監視対象領域から外れた無線タグ10Bあるいは故障乃至故意に破壊された無線タグ10Bが存在するか否かを検出するためのパターンである。このパターンが検出された場合には、監視カメラ40Bの制御情報(どの監視カメラ40Bの映像を選択するか等)を与えることができないので、不明になった無線タグ10BのTIDiを単にモニタ131Bに表示したり、後で当該TIDiが検出されたときのRIDjに対応する領域にあるものとして表示するようにする。
以上のような、挙動不審パターンは、監視する会場によってそれぞれ異なっているのが普通である。
また、単に、動線だけで挙動不審者を判定するのではなく、動線パターンとして、個人情報に応じた判定条件を定義しておいてもよい。例えば来場者DB23Bに格納されている個人情報を参照して危ない人(例えば犯罪歴のある人等)とそうでない人の判定条件を別途設定するようにしておき、危ない人が立入禁止区域の周辺に集まっている場合には警告を指示させるようにしてもよい。
また、例5のように同じパターンであっても個人情報を参照して判断する必要がある場合があるため、別途判定条件を設定しておき、特定の動線パターンが検出された際に、個人情報を参照し、判定条件に応じて状態を判定する。
さらに、上述の適用条件の他に、個人情報をパターンに対応付けて定義しておき、例えば警備員であれば挙動不審者から除外するようにしてもよい。
この場合、個人情報といったことを定義できる。この場合には、例えば上述の来場者DB23Bに登録されている無線タグ10BのTIDiと個人情報と、パターンとの対応関係を示すデータを別途保持しておく。
また、動線DB140Bから上述のような特定の動線パターンをリアルタイムに検索するとかなりの計算量になる可能性がある。特に複数の動線を比較する場合などは組み合わせが膨大になる。このような場合には、会場モニタリング装置100Bを複数の情報処理装置で構成し、例えば会場を分割して並列で処理を行うようにしてもよい。
・表示制御処理
会場モニタ制御部130Bは、例えば図23に示すような処理を実行しており、平常時(挙動不審者が検出されていないとき)には、モニタ131Bには、会場を示すレイアウト図と、各無線タグ10Bの位置を示す各々の無線タグ10BのTIDiを示す表示等が表示されている。また、モニタ131Bあるいは別途設けられた映像表示用のモニタには、例えば図24に示すように、全ての監視カメラ40Bの映像を表示している。あるいは、順次各監視カメラ40Bからの映像を選択して切り替え表示するようにしてもよい。
会場モニタ制御部130Bは、属性判定部120Bからの通知を監視しており(ステップSB21)、上述の図22中のステップSB13において属性判定部120Bから指示があると、通知された挙動不審者の位置を示す表示の表示態様を変更する(ステップSB22)。
これにより、モニタ131Bに表示される挙動不審者の表示(例えば上述の図17中の「TIDz」等)が、挙動不審でない者と異なる表示態様,例えば異なる表示色,大きさ,点滅状態等で表示される。あるいは、警告音を発生させるようにしてもよい。これらの表示によって、会場モニタリング装置100Bの操作者は、挙動不審者の有無、位置等を容易に把握することができ、例えば別途配置されている警備員に対する指示等を行うことができる。
また、上述のステップS22において、表示態様を変更すると共に、1.挙動不審者と判定した無線タグ10Bの動線を動線DB140Bから取得して表示させる。2.挙動不審者と判定した無線タグ10Bの位置を映している監視カメラ40Bを検索し、検索した監視カメラ40Bの映像をモニタに出力する。3.挙動不審と判定した無線タグ10Bの位置を撮像するように、監視カメラ制御部50Bを介して撮像範囲の移動,ズーム等を制御する、等の処理を実行するようにしてもよい。
さらに、挙動不審者と判定した無線タグ10Bの位置が移動している場合は、これに同期させて監視カメラ40Bを制御し、追跡してモニタに出力するようにしてもよい。この場合、会場モニタ制御部130Bは、動線DB150Bを参照し、当該無線タグ10BのTIDiに対応する現在のRIDjを逐次取得し、取得したRIDjに応じて監視カメラ制御部50Bに制御を指示する。
また、上述の2.において、複数の監視カメラ40Bが検索された場合に、全てのあるいはいくつかの監視カメラ40Bの映像を表示させるようにしてもよい。
また、挙動不審者と判定された無線タグ10Bの過去の動線を動線DB140Bから取得し、取得した動線に応じた位置を撮像している監視カメラ40Bからの映像を画像DB150Bから取得し、取得した映像を表示させるようにしてもよい。これにより、過去の映像によって挙動不審者であるか否かを、目視によって判定することを容易にすることができる。
(実施の形態3)
つぎに実施の形態3にかかる監視システムおよび監視方法について説明する。実施の形態3にかかる監視システムおよび監視方法は、上述した実施の形態1および2を組み合わせて一つのシステムとして運用する形態を説明するものである。
図25は、実施の形態3にかかる監視システムの概略構成を示すブロック図である。図25に示すように、この監視システムは、無線タグ10と、所定の区域毎に設置されたタグリーダ20(上述した送受信機20Aまたは受信機31Bに相当する)と、中継処理装置40と、中央監視装置100と、ドアロック機構62と、監視カメラ70と、を備えて構成される。
無線タグ10は、いわゆるRF−IDタグの構成を有しており、立入者によって携帯される。無線タグ10は、図26に示すように、各無線タグ10に固有のタグ識別情報を保持する識別情報保持部11と、そのタグ識別情報を示す送信信号を生成する送信部12と、アンテナ14と、タグリーダ20から送信された信号を受信する受信部15と、送受信信号の切替を行う方向性結合機等で構成された送受信切替部13と、受信した信号に応じて動作する警告動作部9と、電源19とを備えている。
警告動作部9は、発光部16、スピーカ17、振動部18を備えている。発光部16は、赤、黄、青、緑などの発色が可能なLED等の発光素子である。また、スピーカ17は警告等の音声を出力する。振動部18は、例えば携帯電話端末においてバイブレーション機能を実現するために搭載されている偏心回転体であり、無線タグ10を振動させる手段である。
無線タグ10は、送信部12で生成された送信信号を、所定のタイミングで、送受信切替部13とアンテナ14を介して発信する。このタイミングについては後述する。
また、無線タグ10の表面には、光学的に読み取り可能なOCR文字、バーコード等により、各無線タグに固有のタグ識別表示が付されている。
タグリーダ20は、所定の監視区域ごとに配置され、無線タグ10から送信される送信信号を受信し、受信した信号からタグ識別情報を抽出して中継処理装置40に送信する。また、タグリーダ20は、中継処理装置40から無線タグ10宛に送信された各種の指示信号を受信し、受信した指示信号に宛先となるタグ識別情報を付加して発信する。また、タグリーダ20には、各タグリーダ20に固有のリーダ識別情報が割り当てられている。
ロック機構62は、立入り制限を行いたいドアごとに設けられ、中央監視装置100から送信されたドア制御信号に応じて、ドアの施錠および開錠を行う手段である。また、各ロック機構62には、ドア識別情報DID1,DID2,DID3・・・が割り当てられている。
監視カメラ70は、タグリーダ20が配置された監視区域ごとに配置され、各監視区域内を撮影する手段である。また、監視カメラ70は、中央監視装置100から送信されたカメラ制御信号に応じて、ズームや撮像方向の移動等の撮像動作が可能であり、撮影した映像を中央監視装置100に送信する。また、各監視カメラ70には、カメラ識別情報CID1,CID2,CID3・・・が割り当てられている。
図27は、上記タグリーダ20、ロック機構62および監視カメラ70の配置例を示す図である。図27において、各監視区域には、場所コードZID1,ZID2,ZID3・・・が割り当てられており、その監視区域ごとに、タグリーダ20および監視カメラ70が配置されている。また、図27において、各タグリーダ20は、リーダ識別情報RID1,RID2,RID3・・・が割り当てられている。
ここで、タグリーダ20は、各タグリーダ20に対応する監視区域内の無線タグ10を検出できる程度に受信感度が調整される。換言すれば、各監視区域は、一つのタグリーダ20が無線タグ10を検出できる範囲として決定される。しかしながら、タグリーダ20の検出範囲は、タグリーダ20を中心にした円形状で定まるため、隣接した監視区域に亘って無線タグ10の検出を可能にするためには、タグリーダ20の検出範囲が一部重複するように各タグリーダ20を配置し、その配置位置に基づいて監視区域を定める必要がある。
図28は、タグリーダ20の配置位置と検出範囲との関係を説明するための説明図である。図28に示すように、無線タグ10を検出できない領域が存在しないように、各タグリーダ20の検出範囲21が一部重複するように各タグリーダ20の受信感度および配置位置を調整することが好ましい。この場合、複数のタグリーダ20が同一の無線タグ10を検出する場合があるが、後述する中継処理装置40が、各タグリーダ20に対して優先順位を与えておくことで、いずれか一つのタグリーダ20の検出のみを有効にすることもできる。また、このタグリーダ20の配置間隔に応じて、無線タグ10における送信信号の発信タイミングを適切に設定することができる。無線タグ10における送信信号の発信タイミングは、タグリーダ20の配置間隔によらずとも、例えば、通常の建物内を歩行によって移動する場合では数秒に1回程度に設定することができるが、タグリーダ20の配置間隔が狭い場合には、送信信号の発信タイミングをより短い時間間隔に設定することで、立入者の位置を検出する精度を向上させることができる。このように、無線タグ10において、送信信号の発信タイミングを調整することにより、必要以上に頻繁に信号を送信する場合に比較して、無線タグ10の消費電力を低減させることができる。
また、図27において、壁50は、所定の監視区域の周囲に設けられている。この壁50によって、個々の監視区域が明確に分離され、さらには複数のタグリーダ20が同時に同一の無線タグ10を検出する状況を減らすことができる。すなわち、この壁50の存在により、タグリーダ20の処理負荷を低減させることができる。この観点では、壁50を、無線タグ10が発信する電波を遮断できる材質、厚さで構成することが望ましい。なお、第3図に示すように、必ずしも全ての監視区域毎に壁50を設ける必要はない。
また、図27において、ドア60は、壁50と同様に、無線タグ10が発信する電波を遮断できる材料および構造を有することが望ましいが、電波を完全に遮断できない場合でも、ドア60の上部の壁面にタグリーダ20を設置すれば、実質的に、無線タグ10が発信する電波を電波を遮断することができる。
図25において、中継処理装置40は、所定の領域内に属する複数のタグリーダ20から、タグ識別情報を受信し、受信したタグ識別情報に、送信元のタグリーダ20のリーダ識別情報を付加して中央監視装置100に送信する。このリーダ識別情報は、中継処理装置40と各タグリーダ20とが逐一配線ケーブルで接続されている場合には、各配線ケーブルによって特定される。中継処理装置40と各タグリーダ20とが共有の配線ケーブルで接続されていたり、無線で通信する場合には、タグリーダ20がタグ識別情報とともに自己のリーダ識別情報を中継処理装置40に送信する。この場合、中継処理装置40は、上記したようなリーダ識別情報の付加処理を行なうことなく、リーダ識別情報とタグ識別情報の組を取得することができる。
また、中継処理装置40は、中央監視装置100からタグリーダ20宛および無線タグ10宛に送信された各種の指示信号を受信し、受信した指示信号を、宛先となるタグリーダ20に送信する。
図25において、中央監視装置100は、データ管理部101と、データ入力部110と、タグ識別表示読取部112と、異常判定処理部120と、表示部130と、ドア制御部131と、警備指示部132と、警告指示部133と、カメラ制御部134と、経路指示部140と、監視情報格納部105と、動線パターン格納部160と、画像格納部150と、を備えて構成される。
データ管理部101は、中継処理装置40から送信された信号を受信し、受信した信号からタグ識別情報とリーダ識別情報を抽出してそれら情報をその受信時刻とともに監視情報格納部105に格納する。
データ入力部110は、操作者が監視情報格納部105に登録するための後述する種々のデータや中央監視装置100に対する指示を入力するための手段であり、キーボード、ポインティングデバイス等の入力装置である。タグ識別表示読取部112は、無線タグ10に付された上記タグ識別表示を読み取る手段である。
異常判定処理部120は、所定時間毎または操作者の指示に応じて、監視情報格納部105、動線パターン格納部160および画像格納部150にそれぞれ格納されたデータに基づき、後述する立入禁止処理、タグ不携帯者検出処理、不審者検出処理および経路指示処理を実行する。
表示部130は、異常判定処理部120の指示に従って、画像格納部150に格納された特定の画像を表示したり、不正立入者、タグ不携帯者および不審者の検出を告知する手段であり、例えばCRT(Cathode Ray Tube)表示装置や液晶表示装置で構成される。
ドア制御部131は、異常判定処理部120の指示に従って、上記したドア識別情報によって特定されるロック機構62に対して施錠または開錠制御を指示する。警備指示部132は、警備員が携帯している携帯端末等に対して警備指示を与える。警告指示部133は、異常判定処理部120の指示に従って、いずれかの無線タグ10に対する警告動作指示を示した信号を中継処理装置40に送信する。
カメラ制御部134は、異常判定処理部120の指示または操作者の指示に従って、上記したカメラ識別情報によって特定される監視カメラ70の動作を制御するとともに、監視カメラ70によって撮影された映像を画像格納部150に格納する。経路指示部140は、異常判定処理部120の指示に従って、いずれかの無線タグ10に対する経路誘導指示を示した信号を中継処理装置40に送信する。
監視情報格納部105は、上記データ入力部110によってデータが入力されることで作成されたタグ識別情報テーブル、リーダテーブル、人テーブル、属性テーブル、タグ−人対応テーブル、カメラテーブルおよびドアテーブルを格納している。
タグ識別情報テーブルは、図29に示すように、無線タグ10に付された上記タグ識別表示とその無線タグ10の識別情報格納部11が保持するタグ識別情報とを対応付ける表である。このタグ識別情報テーブルは、タグ識別表示読取部112によって無線タグ10のタグ識別表示が読み取られた際に、そのタグ識別表示に対応付けられたタグ識別情報を特定するために参照される。
リーダテーブルは、図30に示すように、上記した各リーダ識別情報に対して、そのリーダ識別情報によって特定されるタグリーダ20が配置された場所の場所コード、名前、ゾーンが対応付けられた表である。
人テーブルは、図31に示すように、無線タグ10を携帯する人を特定する人識別情報に対して、その人識別情報によって特定される人の名前、年齢、行き先、属性情報などの個人情報が対応付けられた表である。
属性テーブルは、図32に示すように、リーダテーブルに含まれる各場所コードに対して、人テーブルに含まれる属性情報が対応付けられた表である。具体的には、一つの場所コードに対して、その場所コードで特定される監視区域の立入りを許可するか否かが、来客、施設職員、施設上級職員、セキュリティ管理者、アルバイト職員、来客などによって区別される複数の属性ごとに設定される。例えば、図32において、属性2は、場所コードZID1とZID2で特定される監視区域への立入りが許可され、場所コードZID3で特定される監視区域への立入りは禁止される。
また、属性テーブルにおいて、無線タグ10の配布と回収が頻繁に行われる一時的な来客用の属性が用意されていることが好ましい。例えば、この一時的な来客用の属性は、あらかじめすべての場所コードに対応する設定値が立入禁止区域に設定されており、人テーブルの作成の際に入力されたその来客の行き先(目的地)に基づいて、場所コードに対応する設定値が自動的に立入許可区域に変更されるとしてもよい。具体的には、中央監視装置100に、図示しない属性設定部を設け、その属性設定部が、入口から上記した行き先までの経路の中から、本来来客の立入りが禁止されている監視区域を避ける最適な経路を求め、当該経路上の監視区域が立入許可区域に設定されるように属性テーブルを作成する。
タグ−人テーブルは、図33に示すように、上記した各タグ識別情報に対して、人テーブルに含まれる人属性情報が対応付けられた表である。特に、このタグ−人対応テーブルは、上記した人テーブルの参照により、タグ識別情報からそのタグ識別情報で特定される無線タグ10を携帯している人の個人情報を取得するのに有用となる。
カメラテーブルは、図34に示すように、上記した各カメラ識別情報に対して、リーダテーブルに含まれる場所コードが対応付けられた表である。
ドアテーブルは、図35に示すように、上記した各ドア識別情報に対して、リーダテーブルに含まれる場所コードが対応付けられた表である。
このようにタグ識別情報テーブル、リーダテーブル、人テーブル、属性テーブル、タグ−人対応テーブル、カメラテーブルおよびドアテーブルは、互いに正規化された関係にあり、リレーショナルデータベースを構築している。これにより、例えば、特定の監視区域に配置されたタグリーダ20が故障して、新たなリーダ識別情報で特定されるタグリーダ20に交換する必要が生じた場合でも、属性テーブル、カメラテーブルおよびドアテーブルは、不変である可能性の高い場所コードと対応付けられているので、リーダテーブルにおいて、故障したタグリーダ20のタグ識別情報を変更するだけでよい。すなわち、登録変更作業を最小限に抑えることができ、管理者の労力を低減させることができる。
また、監視情報格納部105は、データ管理部101によって管理される動線テーブルを格納している。動線テーブルは、図26に示すように、タグ識別情報ごとに、上記した場所コードに対して、その場所コードで特定される監視区域に立ち入った時刻(入時刻t0)と立ち去った時刻(出時刻t1)とそれら時刻間で算出される滞在時間とが対応付けられた表である。
図25において、画像格納部150は、カメラ制御部134を経由して得られた監視カメラ70の映像データと、第3図に示したような会場の形状やタグリーダ20等のレイアウトを示す画像データとを格納する。これら映像データや画像データの格納形態は、圧縮符合化されていることが望ましい。特に、映像データは、いわゆるMPEG−4等のオブジェクト毎に符号化する方法で格納されるのが好ましい。これにより、映像データから背景画像や人物等のオブジェクトを取り出すことが容易となり、異常判定処理部120において、映像中の人の抽出、人の動きの検出等を行う処理の負荷が低減される。また、このような圧縮符号化は各監視カメラ70で実行されてもよい。
図25において、動線パターン格納部160は、不審行動を数値または所定の規則に従った文字列で表現した動線パターンを格納している。この動線パターンは、後述する不審者検出処理において参照される。
なお、中央監視装置100は、例えばプロセッサ(MPU)、メモリ、ハードディスクドライブ(HDD)等の補助記憶装置、キーボード等の入力装置、ディスプレイ装置、プリンタ等の出力装置を備えるパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置として構成することができる。
また、中央監視装置100にもタグリーダ20と同じ機能を持たせ、それ自体で無線タグ10のタグ識別情報を読み取るようにしてもよい。以下に、立入禁止処理、タグ不携帯者検出処理、不審者検出処理および経路指示処理を順に説明する。
・立入禁止処理
まず、立入禁止処理について説明する。図37は、立入禁止処理を示すフローチャートである。なお、ここでは、タグリーダ20が共有の配線ケーブルを介して中継処理装置40に接続されていると想定される。
立入者が携帯する無線タグ10は、上述したように、定期的にその無線タグ10のタグ識別情報を発信している。よって、その立入者が監視区域内に進入すると、その監視区域に属するタグリーダ20は、その無線タグ10のタグ識別情報を取得する(ステップS11)。換言すると、タグリーダ20は、自己が配置された監視区域内に、無線タグ10が存在することを検出する。タグリーダ20は、タグ識別情報を取得すると、取得したタグ識別情報とともに自己に割り当てられたリーダ識別情報を中継処理装置40に送信する(ステップS21)。中継処理装置40は、タグ識別情報とリーダ識別情報との組を受信すると、その組を中央監視装置100のデータ管理部101に送信する(ステップS31)。
中央監視装置100のデータ管理部101は、タグ識別情報とリーダ識別情報との組を受け取ると、動線テーブル登録処理を実行する(ステップS41)。具体的には、データ管理部101は、まず、監視情報格納部105を参照することにより、受け取ったタグ識別情報の動線テーブルがすでに作成されているか否かを確認し、作成されていない場合にはそのタグ識別情報の動線テーブルを新たに作成する。そして、データ管理部101は、受け取ったリーダ識別情報と上記したリーダテーブルとによって場所コードを特定し、特定した場所コードを、動線テーブルの場所コード欄に登録する(登録1)。そして、その場所コードで特定される行において上記入時刻の欄に値が登録されていない場合には、上記情報を受け取った時刻をその入時刻の欄に登録する(登録2)。一方、その場所コードで特定される行において上記入時刻の欄に値が登録されている場合には、上記情報を受け取った時刻を出時刻の欄に登録する(登録3)。データ管理部101は、場所コードが変化するまでは、上記登録3を繰り返す。そして、場所コードが変化した際には、新たな場所コードについて上記登録1を行うとともに、一つ前の行の入時刻と出時刻とから滞在時間を算出してその算出結果を同じ行の滞在時間の欄に登録する。このように動線テーブルは、データ管理部101が、中継処理装置40からタグ識別情報とリーダ識別情報を受け取るごとに更新される。なお、この登録例は、タグリーダ20に、無線タグ10を検出するための優先順位が与えられている場合を想定している。
この動線テーブル登録処理によって、各無線タグ10の移動履歴を得ることができる。特に、第12図に示したように、各タグ識別情報の動線テーブルのプライマリキーが場所コードであるので、タグリーダ20の故障によりリーダ識別番号が変更された場合であっても、過去の移動履歴を引き続き利用することが可能になる。
中央監視装置100の異常判定処理部120は、上記したように動線テーブルの内容に変更が生じた際にまたは定期的に、立入禁止処理を実行する。具体的には、異常判定処理部120は、上記したタグ−人対応テーブルを参照することにより、タグ識別情報から人識別情報を特定し、上記した人テーブルを参照することにより、人識別情報から属性を特定し、特定した属性に設定されている立入許可情報を上記した属性テーブルから参照する(ステップS42)。また、異常判定処理部120は、その立入許可情報のうち、上記設定1において特定された場所コードに対応する設定値を取得する。この設定値が「立入禁止」を示す場合には、異常判定処理部120は、そのタグ識別情報を示す無線タグ10の携帯者がその場所コードで特定される監視区域に対して立入りが許可されていないと判断する(ステップS43)。
異常判定処理部120は、立入りが許可されていないと判断すると、参照中の動線テーブルと上記したリーダテーブルとから、タグ識別情報とリーダ識別情報を特定し、特定したタグ識別情報とリーダ識別情報の組と警告動作指示とを含んだ警告指示信号を警告指示部133に送信する。
警告指示部133は、警告指示信号を受信すると、その警告指示信号を中継処理装置40に送信する(ステップS44)。中継処理装置40は、警告指示信号を受信すると、その警告指示信号に含まれるリーダ識別情報を抽出し、抽出したリーダ識別情報で特定されるタグリーダ20に対して、タグ識別情報と警告動作指示を含んだ警告指示信号を送信する(ステップS32)。
タグリーダ20は、警告指示信号を受信すると、その警告指示信号に含まれるタグ識別情報を抽出し、抽出したタグ識別情報で特定される無線タグ10宛に、警告動作指示を含んだ警告指示信号を発信する(ステップS22)。
警告指示信号を受信した無線タグ10は、その警告指示信号が示す警告動作指示に従って、発光部16による発光動作、スピーカ17による音声出力または振動部18による振動動作を行う(ステップS12)。
これにより、その無線タグ10を携帯している立入者は、自分が立入禁止区域に侵入していることを知ることができる。また、ステップS12の警告動作において、スピーカ17による音声出力を段階的に大きくすれば、立入者が故意に立入禁止区域に侵入した場合であっても、立入者が不審な行動でとっていることを周囲に知らせることができる。
また、異常判定処理部120は、中継処理装置40に対して警告指示信号を送信するとともに、上記したリーダテーブルおよびドアテーブルを参照することによって、立入者が侵入している監視区域またはその近辺の監視区域にロック機構62が存在するか否かを確認する(ステップS45)。監視区域にロック機構62が存在する場合には、異常判定処理部120は、さらに属性テーブルを参照することにより、そのロック機構62が立入禁止区域に位置するか否かを確認する。立入禁止区域に位置する場合には、異常判定処理部120は、そのロック機構62を特定するドア識別情報とロック指示を含んだドア制御信号をドア制御部131に送信する(ステップS46)。ロック指示を受け取ったロック機構は、対応するドアを施錠する。これにより、立入者が壁50で囲まれた立入禁止区域に侵入してしまうのを防ぐことができる。なお、異常判定処理部120は、動線テーブルを参照することにより、立入者が立入禁止区域を立ち去ったと判断した際に、ドア制御部131を介して、ロック指示を与えたロック機構62に対して、アンロック指示を送信する。これにより、施錠されたドアは開錠し、元の状態に戻る。
また、異常判定処理部120は、中継処理装置40に対して警告指示信号を送信するとともに、上記したリーダテーブルおよびカメラテーブルを参照することによってカメラ識別情報を特定する(ステップS47)。そして、特定したカメラ識別情報とカメラ制御指示を含んだカメラ制御信号を、カメラ制御部134に送信する(ステップS48)。
ここで、カメラ制御指示は、カメラ識別情報によって特定される監視カメラ70による撮影開始指示やズーム動作である。また、この際、異常判定処理部120は、その監視カメラ70の撮影中の映像をリアルタイムで表示部130に表示させてもよい。さらに、異常判定処理部120は、動線テーブルに記録された過去の無線タグの履歴情報と画像格納部150に格納された過去の監視カメラの映像とを参照することによって、表示部130に不審者の過去の行動の映像を表示させてもよい。またさらに、異常判定処理部120は、動線テーブルおよびカメラテーブルを参照することにより、該当する無線タグが検出された監視区域を撮影するカメラをメインカメラに切り換え、不審者を追跡して撮影させることもできる。
また、異常判定処理部120は、立入禁止の監視区域に侵入した立入者を検出したことを表示部130に表示させる(ステップS49)。この際、上記した各テーブルを参照することによって、その監視区域を特定する情報、立入者を特定する個人情報、タグ識別情報などを表示部130に表示させてもよい。
また、異常判定処理部120は、警備指示部132に対して、上記監視区域を特定する情報、上記個人情報、上記タグ識別情報等を含んだ警備指示信号を送信することもできる。例えば、異常判定処理部120は、立入者が立入禁止区域の滞在時間が所定時間を超えた際にのみ、警備指示部132に対して上記警備指示信号を送信する。
以上の警告処理は、複数を組み合わせて実行されたり、状況に応じていずれかが選択されてもよい。
この監視システムでは、個々の立入者の属性を中央監視装置100側で管理しているため、状況(例えば立入者の警告回数等)に応じた立入者の属性の変更等の処理が容易である。
また、この監視システムでは、ドア60のロック以外の警告処理も選択できるため、立入禁止区域を壁50、ドア60等で囲わなくても立ち入りを制限することができる。例えば立入禁止区域に近づいた際に、無線タグ10に警告音、振動等を発生させたり、警備指示部132によって警備を指示するようにしておけば、壁50、ドア60等を設けなくても立ち入りの制限を行うことができる。
以上の説明では、無線タグ10の現在位置を用いて警告の必要の有無を判定していたが、動線テーブルに、無線タグ10毎の警告の履歴を登録してもよい。これにより、警告の多い立入者(すなわち怪しい立入者)を識別することが容易になる。
特にこの場合、異常判定処理部120は、表示部130上に、画像格納部150を参照することで、第3図に示したような監視領域の画像を表示するとともに、上記各テーブルを参照することで、その画像中に全ての無線タグ10の位置を表示する。そして、所定回数(例えば3回)以上警告処理を実行した無線タグ10に対しては、特別な表示態様(例えば色を変えたり、点滅させたりする)で表示させる。これより、怪しい立入者の存在と位置を容易に認識することができるようになる。また、異常判定処理部120は、所定回数以上の警告処理が実行された無線タグ10が存在する場合、その無線タグ10が存在する監視領域を優先的に撮影するカメラ制御指示をカメラ制御部134に送信してもよい。
また、異常判定処理部120は、動線テーブルに登録された行動パターンに基づいて、上記した警告処理を実行してもよい。
また、上記した属性テーブルに設定される立入許可情報は、立入許可と立入禁止のいずれかを示すものであったが、「未設定」等の他の設定値が含まれていてもよい。
また、図28に示したように、各タグリーダ20のタグ検出範囲の一部が重複した領域において、いずれのタグリーダ20による検出を有効とするかは、異常判定処理部120が、上記した属性テーブルに設定された立入許可情報に基づいて決定しても良い。例えば、「立入禁止」に設定された監視区域のタグリーダ20によるタグ検出が有効となるように決定される。すなわち、どちらのタグリーダ20の検出が有効となるかは、立入者の属性に応じて変化する。
・タグ不携帯者検出処理
つぎに、タグ不携帯者検出処理について説明する。図38は、タグ不携帯者検出処理を示すフローチャートである。なお、このタグ不携帯者検出処理は、中央監視装置100によって実行される。
まず、操作者がデータ入力部110を用いてタグ不携帯者を検出したい監視区域を指定するか、または異常判定処理部120が上記したリーダテーブルを参照することにより定期的に監視区域を順次指定するかによって、タグ不携帯者検出処理の対象となる監視区域が特定される(ステップS101)。
そして、異常判定処理部120は、上記した動線テーブルを参照して、特定された監視区域を示す場所コードを含むとともに、入時刻は登録されているが出時刻が登録されていない行を有する動線テーブルを抽出し、抽出した動線テーブルに対応するタグ識別情報を特定する。また、特定されたタグ識別情報の数、すなわちタグ不携帯者検出処理の対象となる監視区域内に存在する無線タグ10の数(TN)を算出する(ステップS102)。
また、異常判定処理部120は、上記したカメラテーブルを参照することによって、上記監視区域を示す場所コードに対応したカメラ識別情報を特定する。そして、画像格納部150を参照することによって、上記カメラ識別情報で特定される最新の映像データを取得する(ステップS103)。そして、異常判定処理部120は、取得した映像データ中に映し出されている人の数(CN)を検出する(ステップS104)。
つづいて異常判定処理部120は、上記監視区域内の無線タグ10の数(TN)と同監視区域の映像中の人の数(CN)とが一致するか否かを判定する(ステップS105)。一致しない場合、具体的にはCN>TNとなる場合には、異常判定処理部120は、映像中に映し出された人の一人以上がタグ不携帯者であると判断し、その旨を表示部130に表示させる(ステップS106)。一方、一致している場合には、異常判定処理部120は、何も処理しないか、CNとTNの数等を表示部130に表示させる。
また、異常判定処理部120は、上記したステップS104において、CNの検出のみならず、無線タグ10を携帯していない人が存在する場合、動線テーブル等を参照して、無線タグ10を携帯していない人を特定してもよい。具体的には、図39に示すように、映像91中の人画像を検出して身長、色、服装等の特徴量で特徴付け、特徴付けられた人画像に固有の認識番号を割り当てて所定のテーブル93に記録する。さらに、異常判定処理部120は、異なる映像間において同じ特徴量の組合せで認識される人を上記認識番号で特定し、図40に示すように、各認識番号に対し、認識された監視区域を示す場所コードと認識時刻とを対応付けた人認識テーブルを作成する。そして、異常判定処理部120は、上記した動線テーブルを参照することによって、上記人認識テーブルと同じ時刻列で表わされた無線タグ10の移動履歴を抽出する。この移動履歴は、具体的には、各タグ識別情報に対し、各時刻での場所コードを対応付けたタグ移動履歴テーブルである。そして、異常判定処理部120は、この移動履歴テーブルと上記人認識テーブルとを比較し、場所コードの変遷が一致する認識番号のレコードを、上記人認識テーブルから除外して、残った認識番号によって特定される人画像をタグ不携帯者として特定する。
このように無線タグ10を携帯していない人が特定されると、異常判定処理部120は、図41に示すように、映像130cとともに、その映像中のタグ不携帯者に該当する画像領域130hを強調的に表示部130に表示させる。
また、異常判定処理部120は、第17図に示すように、上記ステップS102において算出された無線タグ10の数(TN)、上記ステップS104で検出された映像データ中の人の数(CN)、検出された無線タグ10のタグ識別情報、タグ不携帯者が存在する旨のメッセージ等を表示部130に表示させてもよい。
・不審者検出処理
つぎに、不審者検出処理について説明する。図42は、不審者検出処理を示すフローチャートである。なお、この不審者検出処理は、中央監視装置100によって実行される。
まず、操作者がデータ入力部110を用いて、不審者を検出したい場所を入力する(ステップS201)。例えば、この検出場所の入力は、例えば複数の監視区域を指定することによって実現してもよい。つづいて、操作者がデータ入力部110を用いて、不審者を検出したい時刻の範囲を入力する(ステップS202)。そしてさらに、操作者がデータ入力部110を用いて、不審者を検出するための条件を入力する(ステップS203)。この条件は、例えば、ステップS201において入力した検出場所において100人分以上の無線タグが検出されていることや特定の個人情報を有する立入者の指定などである。
そして、異常判定処理部120は、上記した動線テーブルを参照することによって、上記検出条件が満たされているかどうかを判断し(ステップS204)、満たされている場合には、上記した動線テーブルを参照して、上記ステップS201〜S203を満たすデータを特定し、特定したデータを用いて動線比較文字列を生成する(ステップS205)。以下は、動線比較文字列の説明である。
図43は、動線比較文字列の例を示す図である。動線比較文字列は、上記特定されたデータに対応するタグ識別情報ごとに、場所コードと滞在時間とを表わす文字列でよって構成される。例えば、文字一つ分は、その文字に割り当てられた場所コードに1分間、上記タグ識別情報で特定される無線タグ10が滞在したことを示す。図43では、理解を容易にするために、場所コードZID1,ZID2,ZID3・・・がA,B,Cで表わされている。よって、図43は、場所コードZID1で特定される監視区域に30分間滞在し、次に場所コードZID2で特定される監視区域に10分間滞在し、次に場所コードZID3で特定される監視区域に5分間滞在して最後に場所コードZID1で特定される監視区域に1分間滞在した無線タグ10の動線比較文字列を表わしている。
異常判定処理部120は、この動線比較文字列と動線パターン格納部160に格納されている各動線パターンとを比較する(ステップS206)。以下は、動線パターンの例である。
「動線パターンの例1」:所定時間以上、同一の監視区域内に同一の無線タグ10が存在する。
これは、一箇所に必要以上に長く滞在している立入者を検出したり、放置された無線タグ10を検出するためのパターンである。
「動線パターンの例2」:2つの監視区域間を所定時間内に所定回数以上往復している無線タグ10が存在する。
これは、うろうろしている立入者を検出するパターンである。
「動線パターンの例3」:所定時間以内に所定数以上の監視区域間を移動している無線タグ10が存在する。
これは、監視区域間を必要以上に速く移動している立入者を検出するパターンである。
上記例のような内容を表現するために、動線パターンは、場所コードと任意の文字または文字列を表わすコード”*”を含むことができる。例えば、「動線パターンの例1」において所定時間が1時間である場合、その動線パターン(PAT1)は、
PAT1=AAA・・・A (Aが60個連続)
と表わされる。ここでAは監視区域の場所コードである。
また、上記「動線パターンの例2」において所定時間が30分で所定回数が3回である場合、その動線パターン(PAT2)は、
PAT2=A*B*A*B*A*B and LEN(PAT2)=30
と表わされる。ここで、A,Bは監視区域の場所コードである。*は0個以上の任意の文字列を表わす。また、上記PAT2において、30分という条件はPAT2の長さが30という制約になるので文字列数LEN(PAT2)=30で表わされる。
異常判定処理部120は、対象とする複数の動線比較文字列内にこのような動線パターンが含まれているか否かを検証する。例えば、ある動線比較文字列が、
FFFFAACCCCBDAEBFFAEEEBCCCAEEEEEE
で表わされる場合、この動線比較文字列は上記したPAT1を含まないが、上記したPAT2を含んでいる。よって、この動線比較文字列で示される行動パターンの立入者は、30分以内でA,Bを最低3回は往復していると判断される。
なお、動線パターン格納部160は、上記例1〜3以外にも、監視区域から外れた無線タグ10や故障または故意に破壊された無線タグ10が存在するか否かを検出するパターンなどを動線パターンとして格納してもよい。
ステップS206において、異常判定処理部120は、動線比較文字列に動線パターンが含まれていることを検出すると、換言すれば動線比較文字列の一部が動線パターンに一致している場合には(ステップS207:YES)、その動線比較文字列に対応する無線タグ10の移動履歴、すなわち動線を、動線テーブルを参照することによって生成し、生成した動線を表示部130に表示する(ステップS208)。さらに、異常判定処理部120は、上記各テーブルを参照することによって、その無線タグ10のタグ識別情報、現在位置している監視区域、個人情報等を特定し(ステップS209)、それら情報を不審者検出結果として表示部130に表示する(ステップS210)。
なお、異常判定処理部120は、動線比較文字列と動線パターンを比較するだけではなく、2つの動線比較文字列間の相関を検証してもよい。具体的には、2つの動線比較文字列間において、ゲノム解析などで利用されている類似性比較方法を用いて、文字列の類似度を計算し、所定の度合い以上の類似性を有する場合に、その動線比較文字列に対応する無線タグ10を携帯した立入者が不審者であると判定することができる。
また、単に、動線だけで不審者を判定するのではなく、動線パターンとして、個人情報に応じた判定条件が定義されてもよい。例えば異常判定処理部120は、上記した人テーブルの個人情報を参照して、要注意人物(例えば犯罪歴のある人等)や警備員であるか否かを不審者の判定条件に含めることもできる。
・経路指示処理
つぎに、経路指示処理について説明する。経路指示処理は、中央監視装置100の経路指示部140が実行する。なお、この経路指示部140による経路指示を受けるには、無線タグ10は、図44に示すように、識別情報保持部11、送信部12、送受信切替部13および受信部15を含んだ無線送受信部171とアンテナ14とを備えたPCカード170として一体に構成され、第20図に示した警告動作部9はPCカード等に接続されるPDA(パーソナルデジタルアシスタント)等の携帯情報端末180の表示部、スピーカおよび振動部等として構成される必要がある。
経路指示部140は、画像格納部150から監視領域の画像データを取り出すとともに、無線タグ10として機能する携帯情報端末180の位置情報や立入禁止区域情報等を監視情報格納部105から抽出し、それら画像データと位置情報を、中継処理装置40を介して携帯情報端末180に送信する。
携帯情報端末180は、上記画像データと位置情報を、アンテナ14および無線送受信部171を介して受け取る。これにより、携帯情報端末180は、図44に示すように、表示部169上に、監視領域の地図161、経路162、立入禁止区域163、現在位置164、方向165等を示す画像を表示する。
なお、方向を表示するためには、携帯情報端末180に、例えばジャイロスコープ、地磁気方位センサ等の方向を検出する手段が設けられ、この方向検出機能の検出出力に応じて方向を示す方向165の画像データを生成する機能を設ける必要がある。
さらに、携帯情報端末180は、方向165の表示等を、目的地(往路)又は出口(復路)に向かっているときには青色、これ以外に向かっているときには黄色、立入禁止区域に向かっているときには赤色で表示することにより、立入者が経路を容易に認識することができる。また、このような形態の経路案内であればPDAでなくてもLED等で構成された発光部を用いても表示することができる。
(実施の形態4)
つぎに実施の形態4にかかる監視システムおよび監視方法について説明する。実施の形態4にかかる監視システムおよび監視方法は、上述した実施の形態3の変形例である。
図45は、実施の形態4にかかる監視システムの概略構成を示すブロック図である。なお、図45において、図25と共通する部分には同一の符号が付されている。図45において、図25と異なる部分は、中継処理装置40に替えて中継処理装置240が設けられ、その中継処理装置240に複数の人検出センサ30が接続されている点である。人検出センサ30は、タグリーダ20と同様に監視区域毎に設置されており、例えば監視区域内の赤外線、音、重さあるいは立入者が携帯する携帯電話等の装置が発する電波等の検出によりその監視区域内に人がいるか否かを検出する。この実施の形態では、この人検出センサ30の検出出力を用いて、タグ不携帯者を検出することを特徴としている。
中継処理装置240は、第1図に示した中継処理装置40と同様に機能するとともに、人検出センサ30の検出出力を収集し、所定の時間間隔で、収集した情報を中央監視装置100の異常判定処理部120に送信する。中継処理装置240が中央監視装置100に送信する情報は、例えば図46に示すように、タグリーダ20のリーダ識別情報とその監視領域に設置されたタグリーダ20が検出した全ての無線タグ10のタグ識別情報と、その監視領域に設置された人検出センサ30の検出出力を示す情報(センサ出力、例えば0:無、1:有)との対応を示すテーブルである。
図47は、この実施の形態によるタグ不携帯者検出処理を示すフローチャートである。異常判定処理部120は、中継処理装置240から、図46に示したリーダ識別情報とタグ識別情報とセンサ出力との組を受信すると(ステップS301)、センサ出力が1であるか否かを確認する(ステップS302)。センサ出力が1である場合、すなわち監視区域に立入者が存在する場合には、異常判定処理部120は、上記タグ識別情報の数を算出することにより、その監視区域内で検出されている無線タグ10の数(TN)を算出する(ステップS303)。この無線タグ10の数が0である場合には(ステップS304:YES)、異常判定処理部120は、その監視区域に無線タグを携帯していない者が存在すると判断し、その旨を表示部130に表示する(ステップS305)。一方、ステップS302においてセンサ出力が1でない場合とステップS304において無線タグ10の数が0でない場合(ステップS304:NO)には、異常判定処理部120は、図37のステップS42〜S49を実行し、それに伴って中継処理装置240、タグリーダ20および無線タグ10は、それぞれステップS32、S22、S12を実行する。すなわち、これにより上述したような立入禁止処理が実行される。
以上に説明したように、実施の形態3および4にかかる監視システムおよび監視方法では、異常判定処理部120が、監視情報格納部105の属性テーブルに保持されている立入者の立入許可情報と、動線テーブルに保持されている立入者の現在の位置および履歴に応じて、立入者の立入を制限することができる。
また、実施の形態3および4にかかる監視システムおよび監視方法では、立入者が無線タグ10を置き去ったり、破壊したような不審な行動をとった場合および無線タグを携帯していない場合にも、それを発見し、又はその行動をとった場所を特定することができ、立入制限をより確実にすることができる。
また、実施の形態3および4にかかる監視システムおよび監視方法では、異常判定処理部120が、監視情報格納部105の動線テーブルに保持されている個々の無線タグ10の位置の履歴から対象者の動線を解析することで監視対象者の属性を判定し、この判定結果に応じて、不審者を発見することができる。
また、実施の形態3および4にかかる監視システムおよび監視方法では、経路指示部140が、監視情報格納部105や画像格納部150に保持されているデータを、無線タグ10として機能する携帯情報端末180に送信するので、携帯情報端末180はそれらデータを用いてナビゲーション機能を実現することができる。
なお、以上に説明した実施の形態1〜4にかかる監視システムの動作手順、すなわち監視方法は、コンピュータプログラムによって実行することができる。具体的には、実施の形態1において説明した立入制限情報設定処理、属性対応登録処理、および位置監視処理、実施の形態2において説明した事前情報登録処理、稼動時情報設定処理、不携帯者検出処理、挙動不審者検出処理、および表示制御処理、実施の形態3において説明した立入禁止処理、タグ不携帯者検出処理、不審者検出処理および経路指示処理、実施の形態4において説明したタグ不携帯者検出処理などは、各実施の形態にかかる監視システム上においてコンピュータプログラムとして実行することができる。
特に、それらコンピュータプログラムは、そのプログラムを記録したCD−ROM、メモリーカード、ハードディスク等の記録媒体によって提供することが可能である。
実施の形態1にかかる監視システムの構成例を示すブロック図である。 実施の形態1にかかる監視システムを構成する無線タグの構成例を示す図である。 実施の形態1にかかる監視システムを構成する送受信機の配置例を示す図である。 実施の形態1にかかる監視システムの送受信機の受信範囲を示す図である。 実施の形態1にかかる監視システムを構成する情報収集部が監視サーバに供給する個々の送受信機及び人検出センサの検出出力を含むデータの例を示す図である。 立入制限情報を示す属性テーブルの例を示す図である。 前記立入制限情報を入力するための表示画像の例を示す図である。 前記立入制限情報を入力するための表示画像の例を示す図である。 個々の無線タグの識別情報と当該無線タグを携帯する立入者との対応を示す人テーブルの例を示す図である。 判断部における警告の要否の判断処理を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかる監視システムを構成する無線タグの他の構成例を示す図である。 実施の形態2にかかる監視システムの構成例を示すブロック図である。 実施の形態2にかかる監視システムを構成する無線タグの構成例を示す図である。 実施の形態2にかかる監視システムを構成する無線タグ位置計測部の送受信機の配置例を示す図である。 実施の形態2にかかる監視システムの送受信機の受信範囲を示す図である。 実施の形態2にかかる監視システムを構成する動線DBに格納される履歴を示す情報の一例を示す図である。 実施の形態2にかかる監視システムを構成する表示制御部がモニタに表示させるレイアウト図の例を示す図である。 不携帯者検出処理を示すフローチャートである。 無線タグを携帯していない人の画像の表示例を示す図である。 前記監視カメラの映像中の人を特定する処理の例を示す図である。 前記監視カメラの映像から抽出した人の移動と無線タグの位置の履歴の比較の例を示す図である。 挙動不審者検出処理を示すフローチャートである。 挙動不審者を表示する処理を示すフローチャートである。 前記挙動不審者表示処理における表示例を示す図である。 実施の形態3にかかる監視システムの概略構成を示すブロック図である。 実施の形態3にかかる監視システムの無線タグの概略構成を示すブロック図である。 実施の形態3にかかる監視システムにおけるタグリーダ、ロック機構および監視カメラの配置例を示す図である。 タグリーダの配置と無線タグ検出範囲との関係を説明する図である。 タグ識別情報テーブルを示す図である。 リーダテーブルを示す図である。 人テーブルを示す図である。 属性テーブルを示す図である。 タグ−人対応テーブルを示す図である。 カメラテーブルを示す図である。 ドアテーブルを示す図である。 動線テーブルを示す図である。 実施の形態3にかかる監視システムにおける立入禁止処理を示すフローチャートである。 実施の形態3にかかる監視システムにおけるタグ不携帯者検出処理を示すフローチャートである。 映像データ中の人を認識する方法を説明する図である。 人認識テーブルを示す図である。 タグ不携帯者が存在することを通知する警告表示を示す図である。 実施の形態3にかかる監視システムにおける不審者検出処理を示すフローチャートである。 動線比較文字列の例を示す図である。 経路指示表示を示す図である。 実施の形態4にかかる監視システムの概略構成を示すブロック図である。 実施の形態4にかかる監視システムの中継処理装置が異常判定処理部に送信するテーブルを示す図である。 実施の形態4にかかる監視システムにおけるタグ不携帯者検出処理を示すフローチャートである。
符号の説明
9 警告動作部
10,10A,10B 無線タグ
11 識別情報保持部
12 送信部
13 送受信切替部
14 アンテナ
15 受信部
16 発光部
17 スピーカ
18 振動部
19 電源
20 タグリーダ
20A 送受信機
20B 来場者情報管理部
23B 来場者DB
30,30A 人検出センサ
30B 無線タグ位置計測部
31B 送受信機
32B データ収集部
40 中継処理装置
40A 情報収集部
40B 監視カメラ
50,50A 壁
50B 監視カメラ制御部
60,60A ドア
62 ロック機構
70,70A 監視カメラ
100A 監視サーバ
100B 会場モニタリング装置
101 データ管理部
101A 受信部
102A 位置保持部
103A 履歴保持部
104A センサ出力保持部
105 監視情報格納部
110 データ入力部
110A 立入制限情報入力部
110B 会場監視データ管理部
111A 立入制限情報保持部
112 タグ識別表示読取部
112A 識別表示読取部
120 異常判定処理部
120A 判定部
120B 属性判定部
130,169 表示部
130A 出力部
130B 会場モニタ制御部
131,131A ドア制御部
131B モニタ
132,132A 警備指示部
132B 表示制御部
133A 指示送信部
133 警告指示部
133B 映像取得部
134,134A カメラ制御部
140,140A 経路指示部
140B 動線DB
150 画像格納部
150B 画像DB、
160 動線パターン格納部
160B 動線パターンDB
170 PCカード
171 無線送受信部
180 携帯情報端末
240 中継処理装置

Claims (7)

  1. ある領域内を移動する立入者の位置を検出する位置検出手段と、
    該位置検出手段が検出した前記立入者の位置の履歴を保持する履歴保持手段と、
    前記領域内で異常状態と判断される監視対象者の移動を表す位置の変化パターンを予め記憶するパターン記憶手段と、
    前記位置の履歴と、前記パターン記憶手段に記憶された前記変化パターンと、に基づいて、前記立入者の移動が異常状態であるか否かを判定する判断手段と、
    を備えることを特徴とする監視システム。
  2. 前記パターン記憶手段において記憶される前記変化パターンが、前記領域内の位置毎の滞在時間で構成されており、
    前記判断手段は、前記位置の履歴の一部が、前記変化パターンに一致している場合に、前記立入者の移動が異常状態であると判定すること、
    を特徴とする請求項1に記載の監視システム。
  3. 前記判断手段により前記異常状態であると判断された場合に、前記立入者に対して警告を出力する警告出力手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の監視システム。
  4. 前記判断手段の判断結果に応じて、前記所定の領域に出入りするために設けられた立入制御手段を制御する制御信号を出力する出力手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の監視システム。
  5. 前記判断手段により前記異常状態であると判断された場合に、前記異常状態が発生していることを示す情報を通知する通知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の監視システム。
  6. ある領域内を移動する立入者の位置情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段が受信した前記位置情報に基づいて、前記立入者の位置の履歴を保持する履歴保持手段と、
    前記領域内で異常状態と判断される監視対象者の移動を表す位置の変化パターンを予め記憶するパターン記憶手段と、
    前記位置の履歴と、前記パターン記憶手段に記憶された前記変化パターンと、に基づいて、前記立入者の移動が異常状態であるか否かを判定する判断手段と、
    を備えることを特徴とする監視装置。
  7. ある領域内を移動する立入者の位置を検出する位置検出ステップと、
    前記位置検出ステップが検出した前記立入者の位置の履歴を履歴保持手段に保持する履歴保持ステップと、
    前記領域内で異常状態と判断される監視対象者の移動を表す位置の変化パターンを予めパターン記憶手段に記憶するパターン記憶ステップと、
    前記位置の履歴と、前記パターン記憶手段に記憶された前記変化パターンと、に基づいて、前記立入者の移動が異常状態であるか否かを判定する判断ステップと、
    を有することを特徴とする監視方法。
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