JP2008089841A - 投影装置 - Google Patents

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英哲 山田
Hidetaka Hoshino
秀隆 星野
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Abstract

【課題】投影画像の大きさを容易に調整することができる投影装置を提供すること。
【解決手段】画像信号に基づいて変調された変調光を投影面に拡大投影する投影レンズ19を備えた投影装置10において、投影レンズ19の光軸方向に移動可能に設けられ、投影レンズ19を挟んで投影面と対向する位置に配設された光反射部材21を備える。投影レンズ19から射出された変調光は、光反射部材21により反射され、投影面に投影される。この光反射部材21と投影レンズ19との間の距離を調整することにより、投影面に投影される投影画像の大きさを調整することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、投影面に投影画像を光学的に投影する投影装置に関する。
従来、液晶表示パネルやデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)等で変調された変調光による投影画像を拡大投影する投影装置が知られている。
例えば、折畳み携帯機器の蓋に投影光を反射して机上のスクリーンに観察したい被写体像を拡大撮影表示する撮影光学手段付携帯機器が提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−235037号公報
しかしながら、従来の投影装置では、このような投影装置により投影される投影画像の大きさを調整する際には、投影装置が備えるズーム機能により調整したり、ズーム機能を有しない場合には投影装置の本体の設置位置を移動させたりしている。この本体の設置位置を移動させて調整させる場合には、本体を移動させるのが大変である他、投影画像の大きさ微調整するのが難しいという問題があった。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、投影画像の大きさを容易に調整することができる投影装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明の投影装置は、画像信号に基づいて変調された変調光を投影面に拡大投影する投影レンズを備えた投影装置において、前記投影レンズを挟んで前記投影面と対向する位置に前記投影レンズの光軸方向に移動可能に設けられ、前記投影レンズから射出された前記変調光を前記投影面に向けて反射する光反射部材を備えている。
また、請求項2に係る発明の投影装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記光反射部材の反射面は、前記投影レンズの前記光軸に対して垂直に配設されることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明の投影装置は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記光反射部材の反射面は、前記投影レンズの前記光軸に対する角度を調整可能に支持されている。
また、請求項4に係る発明の投影装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記投影レンズを収納するレンズ収納部材を備え、前記投影レンズから前記光反射部材までの距離をLとしたとき、前記投影レンズの前記光軸と前記変調光とがなす角度である画素角の最小値θの2L×tanθは、前記投影レンズの前記光軸から前記レンズ収納部材の最上端までの最小距離よりも大きいことを特徴とする
また、請求項5に係る発明の投影装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記光反射部材の移動可能距離が、前記投影レンズの焦点深度の半分以下であることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明の投影装置は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記光反射部材の移動に伴い、前記光反射部材と前記投影レンズとの距離に応じて、前記投影面に投影される投影画像の明るさを所定の明るさに調整する明るさ調整手段を備えている。
また、請求項7に係る発明の投影装置は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記光反射部材の移動に伴い、前記投影面に投影される投影画像の焦点を調整する焦点調整手段を備えている。
また、請求項8に係る発明の投影装置は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記光反射部材が、前記投影レンズから離れるに従い、当該光反射部材の鉛直方向の位置を高くするように移動する鉛直方向調整手段を備えている。
また、請求項9に係る発明の投影装置は、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記投影レンズは、広角レンズからなることを特徴とする。
また、請求項10に係る発明の投影装置は、請求項1乃至9のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記光反射部材の反射面の長手方向の長さを4a/3,当該反射面の短手方向の長さをa,当該反射面と前記投影レンズの射出瞳との光軸上の最大距離をd,前記投影レンズの前記光軸と前記変調光とがなす角度である画素角の最小値をθ、前記画素角の最大値をφとしたとき、前記光反射部材の反射面の長手方向及び短手方向の長さを規定するaは、{√((a+dtanθ)+(2a/3))}/d=tanφを満たす値以上であることを特徴とする。
請求項1に係る発明の投影装置によれば、投影レンズから出射された変調光を投影面に反射する光反射部材が、投影レンズの光軸方向に移動可能に設けられているので、この光反射部材の位置を調整することにより、変調光の光路長が調整され、投影面に投影される投影画像の大きさを調整することができる。このときの光反射部材の移動量は、変調光が光反射部材を介さず、直接投影面に投影された場合の移動量の半分ですむ。このため、ズーム機能を有さなくても、投影装置の本体を動かすことなく、簡単な操作で投影画像の大きさを調整することができる。
また、請求項2に係る発明の投影装置によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、光反射部材は投影レンズの光軸に対して垂直に配設されているため、より確実に投影画像を投影することができる。
また、請求項3に係る発明の投影装置によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、光反射部材が、投影レンズの光軸に対する角度を調整可能に支持されているため、投影面に投影される投影画像が台形補正を加える必要がある場合に、この光反射部材の角度を調整することにより投影画像の形状を補正することができる。
また、請求項4に係る発明の投影装置によれば、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に加え、投影レンズの光軸より上側から変調光が射出される場合には、光反射部材により反射された変調光の光路が、投影装置を構成する部材に妨げられることなく、投影画像を投影面に投影させることができる。
また、請求項5に係る発明の投影装置によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の効果に加え、光反射部材の移動可能範囲が、投影レンズの焦点深度の半分以下であるので、投影画像の焦点を一旦調整すれば、焦点深度の範囲内で、光反射部材により投影画像の大きさを調整することができる。
一般に、変調光の光路の長さが長くなるほど、投影面に投影される投影画像の明るさが低減する。これに対し、請求項6に係る発明の投影装置によれば、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明の効果に加え、光反射部材の移動に伴い、光反射部材と投影レンズとの距離に応じて、投影面に投影される投影画像の明るさが所定の明るさとなるように調整する調整部を備えるので、投影画像の明るさを損なうことなく、大きさを調整することができる。
請求項7に係る発明の投影装置によれば、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明の効果に加え、光反射部材の移動に伴い、投影面に投影される投影画像の焦点を調整する焦点調整部を備えているので、光反射部材により、投影画像の大きさを調整した後に、焦点を調整する手間を省くことができる。このため、投影レンズとして、光反射部材の移動可能距離の2倍の長さよりも、焦点深度の深くないレンズを用いる場合や、焦点深度の範囲外に投影装置を設置して用いる場合に特に有効である。
また、請求項8に係る発明の投影装置によれば、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の効果に加え、光反射部材は、投影レンズから離れるに従い、投影レンズの光軸に垂直な方向の位置が高くなるように移動するので、光反射部材を出来るだけ低くすることができる。そのためユーザと投影画像の間を光反射部材が遮るのを防ぐことができる。
請求項9に係る発明の投影装置によれば、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明の効果に加え、投影レンズは、広角レンズからなるため、投影面に対して至近距離から投影できる。
請求項10に係る発明の投影装置によれば、請求項1乃至9のいずれかに記載の発明の効果に加え、光反射部材は、投影レンズから射出される変調光がすべて入射される大きさを有しているので、投影レンズから投影された変調光を確実に投影面に反射させることができる。
以下、本発明を適用した一例として、第1及び第4の実施形態を、図面を参照して順に説明する。まず、本発明の第1の実施形態の投影装置である卓上型投影装置10(以下、単に「投影装置10」と言う。)の物理的構成について、図1乃至図4を参照して説明する。図1は、投影装置10の斜視図であり、図2は、投影装置10の右側面図である。また、図3は、レンズ収納部材12の最上端16と、投影レンズ19から射出される変調光との関係を説明するための説明図である。また図4は、光反射部材21の反射面22に入射する変調光の範囲を説明するための説明図である。尚、図1において、紙面左側を「投影装置10の正面側」又は「投影装置10の前側」といい、紙面右側を「投影装置10の背面側」又は「投影装置10の後ろ側」と言う。また、紙面手前側を「投影装置10の右側」と言い、紙面の奥行き側を「投影装置10の左側」と言う。
図1及び図2に示すように、第1の実施形態に係る投影装置10は、例えば、水平なテーブルに載置されて使用され、壁面に設けられたスクリーン140に投影画像を投影するものである。この投影装置10は、投影レンズ19を収容するレンズ収納部材12を背面側の上部に備える投影装置本体11と、その投影装置本体11の上面に設けられ、光反射部材21を備える光反射ユニット20とを備える。
投影装置本体11は、前後方向に長い直方体の背面側上部中央が直方体状に切りかかれた形状を有し、その内部には、図5を参照して後述する各種回路、照明光学系、結像光学系等を収容する。この投影装置本体11の切りかかれた部分には、背面側に斜面を有する直角三角形の側面形状を有するレンズ収納部材12が立設されている。そして、このレンズ収納部材12の正面側には円状の正面形状を有する投影用開口15と、その投影用開口15に嵌合された投影レンズ19とが備えられている。この投影レンズ19は、33度以上の画角(半角)を有する広角レンズである(一般的な広角レンズの焦点距離35mm,また表示素子0.55インチより導出)。このため、投影面141(図3参照)に対して至近距離から投影できる。また、レンズ収納部材12の左側面には、図5を参照して後述するミラー位置検出手段122が収納された箱状のセンサ収納部17が備えられている。
このレンズ収納部材12と、投影レンズ19から射出される変調光との関係について、図3を参照して説明する。矢印61で示す、投影レンズ19から光反射部材21まで距離をLとしたとき、矢印62で示す、投影レンズ19の光軸65からレンズ収納部材12の最上端16までの最小距離は、投影レンズ19の光軸65と変調光71とがなす角度である画素角の最小値θを用いて算出される2L×tanθよりも、小さくなるように設定している。このような構成とすることで、投影レンズ19の光軸65より上側から変調光が射出される場合には、光反射部材21により反射された変調光71の光路が、投影装置10のレンズ収納部材12に妨げられることなく、投影面141に投影画像を投影させることができる。
一方、投影装置10の上面の正面側に備えられた、本発明の重要な構成要素である光反射ユニット20は、投影レンズ19から射出される変調光を反射させて投影面141に投影するためのものであり、投影レンズ19から射出される変調光を反射するミラーを背面に備える光反射部材21と、この光反射部材21を、投影レンズ19の光軸方向に移動可能に支持する支持ユニット30とから構成される。
まず、光反射ユニット20を構成する支持ユニット30について説明する。この支持ユニット30は、本発明の鉛直方向調整手段に相当するものであり、背面側に斜面を有する直角三角形の側面形状を有する板状の案内部材31,32を備えている。案内部材31は、光反射部材21の右側に投影レンズ19の光軸65と平行に備えられ、所定の幅を有する長孔33がその斜面に沿って延設されている。この長孔33は、光反射部材21の設置位置及び投影レンズ19の光軸方向の移動可能距離及び、光反射部材21の設置高さを規定するためのものである。この案内部材31の左側面下部には、上側に向かって凸部を有するL字状のレール35が投影レンズ19の光軸方向に延設され、このレール35には、棒状の支持部材37が、スライド自在に、かつ、投影装置本体11に対して垂直に支持されている。この支持部材37には、筒状の固定部材39が支持部材37の上下方向にスライド可能に外挿されている。この固定部材39の右側面にはねじ孔(図示せず)が設けられており、案内部材31が有する長孔33の外側から、この長孔33の幅よりも大きい直径の頭部を有するねじ41が螺合され、支持部材37は所定の位置に固定される。同様に、光反射部材21の左側に投影レンズ19の光軸と平行に備えられた案内部材32は長孔34を備え、その右側面下部には、上側に向かって凸部を有するL字状のレール36が延設され、このレール36には、棒状の支持部材38が、スライド自在に、かつ、投影装置本体11に対して垂直に支持されている。この支持部材38には、筒状の固定部材40が支持部材38の上下方向にスライド可能に外挿されている。この固定部材40の左側面にはねじ孔(図示せず)が設けられており、案内部材32が有する長孔34の外側から、長孔33の幅よりも大きい直径の頭部を有するねじ42が螺合され、支持部材38は所定の位置に固定される。
次に、光反射ユニット20を構成する光反射部材21について説明する。光反射部材21は、所定の厚みを有する板状の部材であり、投影レンズ19と対向する面には、投影レンズ19から射出された変調光を投影面141に向けて反射させるためのミラーが全面に備えられている。そして、この光反射部材21は、投影レンズ19を挟んで投影面141と対向する位置に、投影レンズ19の光軸方向に移動可能に設けられ、反射面22が投影レンズ19の光軸に対して垂直になるように、前述の固定部材39,40に固定されている。
この光反射部材21が備えるミラーの大きさについて図4を参照して説明する。前述の通り、光反射部材21が備えるミラーは、投影レンズ19から射出された変調光を投影面141に投影するための部材であるため、投影レンズ19から射出された変調光が全て入射するのに十分な大きさを備えることが好ましい。このため、図4において矢印81で示す、光反射部材21の反射面に入射する変調光の入射範囲83の長手方向の長さを4a/3,矢印82で示す、同変調光の入射範囲83の短手方向の長さをaとする、アスペクト比が4:3の横長な画像を投影する場合、反射面22と投影レンズ19の射出瞳91との光軸65上の最大距離(光反射部材21を投影レンズ19から最も遠ざけた場合)をd,投影レンズ19の光軸と変調光とがなす角度である画素角の最小値をθ(図4中、光軸65と変調光71とがなす角)、画素角の最大値をφ(図4中、光軸65と変調光75とがなす角)としたとき、光反射部材21の反射面22の長手方向及び短手方向の長さを規定するaは、{√((a+dtanθ)+(2a/3))}/d=tanφを満たす値以上であればよい。例えば、画素角の最小値θが14度、画素角の最大値φが60度、反射面22と投影レンズ19の射出瞳91との光軸65上の最大距離dが20cmの場合、aは25.3cmとなり、光反射部材21の反射面22は、その長手方向の長さが33.7cm以上、その短手方向の長さが25.3cm以上であればよい。光反射部材21の大きさを、上記条件を満たすように設定することで、投影レンズ19から射出される変調光がすべて光反射部材21に入射されるため、投影レンズ19から射出された変調光を確実に投影面141に反射させることができる。
次に、案内部材31,32が備える長孔33,34により規定される、光反射部材21の移動可能距離について説明する。光反射部材21の移動可能距離は、投影レンズ19の焦点深度の半分以下になるように設定されている。例えば、投影レンズ19の焦点深度が40cmの場合、矢印51で示す長孔31,32の水平方向の長さは、投影レンズ19の焦点深度40cmの半分以下の長さ、例えば、20cmに設定される。このような構成とすることで投影画像の焦点を一旦調整すれば、パンフォーカスの範囲内で、光反射部材により投影画像の大きさを調整することができる。尚、投影レンズ19の焦点深度は、焦点の許容散乱円形をδ、投影レンズ19のレンズの明るさを表す数値であるFナンバーをFとしたとき、レンズの焦点距離をfとし、投影距離をsとしたとき(2fδF)/(f−sδ)により求められる。
上述のような構成を有する光反射ユニット20において、投影レンズ19に対向する側に反射面22を備える光反射部材21の位置を調整することにより、投影面141に投影させる投影画像の大きさを調整する方法について説明する。固定部材39,40の背面に固定された光反射部材21は、固定部材39,40に螺合されるねじ41,42の位置を調整することにより、投影レンズ19の光軸の方向及び投影装置本体11の上面に垂直な方向の位置が調整される。このねじ41,42は、案内部材31,32が備える長孔33,34に沿って移動可能であり、光反射部材21を投影レンズ19に近づくように支持部材37,38をレール35,36に沿って背面側に移動させる場合には、固定部材39,40もそれに伴い下側にスライドする。この場合、投影レンズ19から投影面141までの変調光の光路長は短くなるので、光反射部材21を移動させる前に比べ、投影面141に投影される投影画像は小さくなる。そして、光反射部材21は固定部材39,40に固定されているため、投影レンズ19に近づくに従い、光反射部材21の鉛直方向の位置は低くなる。逆に、光反射部材21を投影レンズ19から遠ざけるように支持部材37,38をレール35,36に沿って正面側に移動させる場合には、固定部材39,40もそれに伴い上側にスライドする。この場合、投影レンズ19から投影面141までの変調光の光路長は長くなるので、光反射部材21を移動させる前に比べ、投影面141に投影される投影画像は大きくなる。そして、光反射部材21は固定部材39,40に固定されているため、投影レンズ19から離れるに従い、光反射部材21の鉛直方向の位置は高くなる。
上述のような構成を有する光反射ユニットにおいて、光反射部材21の位置を調整することにより、投影面141に投影させる投影画像の大きさを調整する一例として、許容散乱円形δが0.0108mm,投影レンズ19のFナンバーFが3,レンズの焦点距離fが6.72mm,投影距離sが50cm,投影レンズ19の焦点深度が41cm(投影距離が長くなる側である前側焦点深度が28cm,投影距離が短くなる側である後側焦点深度が13cm)、光反射部材21の反射面22と投影レンズ19の射出瞳との光軸上の最小距離d1が19cm,光反射部材21の反射面22と投影レンズ19の射出瞳との光軸上の最大距離d2が37cm,投影面141と投影レンズ19の射出瞳との光軸上の距離Dが0cm,投影レンズ19の光軸と変調光とがなす角度である画素角の最小値θが16度、画素角の最大値φが60度の場合について考える。この場合、光反射部材21を最も投影レンズ19に近づけた時の投影画像の大きさは、47cm×62cmであるのに対し、光反射部材21を最も投影レンズ19から遠ざけた時の投影画像の大きさは、91cm×122cmである。この条件では、光反射部材21を調整することにより、光反射部材21を最も投影レンズ19に近づけた時の投影画像の対角長を1とすると、1.9倍まで大きさを調整することが可能である。
このように、投影レンズ19から出射された変調光を投影面141に反射する光反射部材21が、投影レンズ19の光軸方向に移動可能に設けられているので、この光反射部材の位置を調整することにより、変調光の光路長が調整され、投影面141に投影される投影画像の大きさを調整することができる。このときの光反射部材21の移動量は、変調光が光反射部材を介さず直接投影面141に投影された場合の移動量の半分ですむ。このため、ズーム機能を有さなくても、投影装置10の本体を動かすことなく、簡単な操作で投影画像の大きさを調整することができる。また、第1の実施形態では、所望の位置にてねじ41,42により固定することにより、光反射部材21が、投影レンズ19から離れるに従い、光反射部材21の鉛直方向の位置を高くするように移動するので、光反射部材21の大きさを小さくすることができる。
次に、第1の実施形態に係る投影装置10の機能的構成について、図5を参照して説明する。図5は、投影装置10の機能的構成を示す概念図である。図5に示すように、投影装置10は、CPU111,ROM112,RAM113及びEEPROM114を備える1チップマイコン110,制御パネル121,ミラー位置検出手段122,ランプ制御回路135及び画像処理回路132を備え、これらはバス151により接続されている。また、投影装置10は、スクリーン140に投影する投影画像の映像信号を画像処理回路132に入力する映像信号入力手段131と、ランプ制御回路135により制御され、光源としてのランプ136と、照明光学系137と、光変調素子ドライブ回路133によって制御されるデジタルマイクロミラー装置からなる光変調素子138と、光変調素子138から出射される変調光をスクリーン140に結像する結像光学系139とを備えている。以下、投影装置10の各構成について詳述する。
1チップマイコン110のCPU111は、投影装置10の主制御を司り、CPU111が備える読み出し専用の記憶素子であるROM112に記憶された制御プログラムに従って、投影装置10の動作や設定に関わる各種演算及び処理を実行するものである。また、ROM112に記憶されている本発明に特徴的な明るさ調整プログラムに従って、各種演算及び処理を実行するものである。また、RAM113は、任意に読み書き可能な記憶素子であり、CPU111が演算処理した演算結果を収容する各種記憶領域が必要に応じて設けられている。尚、明るさ調整プログラムはフレキシブルディスク等の外部記憶装置に記憶されていてもよく、その場合は、当該プログラムをRAM113上に読み込んで実行する。また、EEPROM114は、読み書き可能な不揮発性記憶素子であり、投影装置10の動作に関わる各種設定やパラメータ等を記憶する。
制御パネル121は、操作パネルやリモートコントローラー等の入力装置からなり、ユーザにより操作されることによって、投影装置10の作動制御や作動停止制御等を行うものである。
映像信号入力手段131は、投影装置10の外部から入力された映像信号を画像処理回路132に入力する。画像処理回路132は、CPU111による制御に基づいて、入力された映像信号に対し、信号の付加や変更、画像の左右反転処理等の加工を行う。この左右反転処理は、光反射部材21を介してスクリーン140の投影面に投影された画像が、視聴者から見て正しい向きの画像となるようにするための処理である。また、後述するように画像処理回路132において、投影画像の明るさ調整が実行される。このように加工された映像信号は画像信号として、光変調素子ドライブ回路133に入力される。
ランプ136は、ROM112の所定の記憶領域に記憶されたプログラムに従ってCPU111により制御されたランプ制御回路135から出力される出力信号に基づいて、点灯駆動されて発光する。ランプ136により発光された光は、照明光学系137によって、照明光として光変調素子138に照射される。
照明光学系137は、ランプ136から出射した光を集光するコンデンサレンズと、そのコンデンサレンズの下流に、リレーレンズ系とを備えている。また、照明光学系137は、さらに必要応じて、そのリレーレンズ系の下流に、ミラーを備えている。そのミラーは、リレーレンズ系から出射した光の光路を変更するために、所定の角度で設けられている。
光変調素子138は、光変調素子ドライブ回路133の制御により駆動され、画像を表示するデジタルマイクロミラー装置であり、少なくとも、投影画像の1画素に対応する微少なミラーであるマイクロミラーと、赤、青及び緑の3色のカラーフィルタを備えるカラーホイールとを備えている。マイクロミラーは画素に応じた数だけ整列され、投影時にはこれらのマイクロミラーに、カラーホイールが備えるいずれかの色のカラーフィルタを通過した光が入射される。一方、光変調素子ドライブ回路133は、画像処理回路132から出力された画像信号に基づき、通常の画像に対して左右が反転した画像が投影されるように、それぞれのマイクロミラーの傾きを制御し、マイクロミラーから射出される変調光の方向を結像光学系139に入射する方向にする「ON」と、ONの方向とは異なる方向にする「OFF」とで、結像光学系139に入射する変調光の種類及び量を制御する。この結果、視聴者が対向するスクリーン140投影面には、視聴者から見て正しい向きの画像が投影される。尚、光変調素子138は、デジタルマイクロミラー装置に限定されず、例えば、LCOSに代表される反射型液晶素子を用いるようにしてもよい。また、光変調素子138は、デジタルマイクロミラー装置である場合、そのカラーフィルタの色は、赤、青及び緑の3色に限定されず、白色等他の色のカラーフィルタを備えるようにしてもよい。
結像光学系139は、投影レンズ19(図1及び図2参照)を含む複数のレンズを主体として構成されている。この結像光学系139は、スクリーン140に直角な光軸を有しており、この結像光学系139が備える複数のレンズは、例えば、その光軸に沿って一列に配置されている。この結像光学系139は、光変調素子138から入射した変調光をスクリーン140に投影し、そのスクリーン140上の投影面141において投影画像を結像させる。本実施形態の結像光学系139は、投影距離の調節可能領域全体にわたって投影画像のピントが実質的に変化しない程度に被写界深度が深い光学的特性を有している。このため、投影距離Lを変化させた場合にも、パンフォーカスの範囲内であれば焦点を調整しなくても済む。
ミラー位置検出手段122は、図1に示すセンサ収納部17に収納され、投影レンズ19から光反射部材21の反射面22までの距離を取得するためのセンサを備えている。このセンサの一例としては、赤外線LEDとレンズ、受光素子(レンズ+PSD)からなるものが知られている。LEDから出された光が対象物(反射面22)に当たって、そこから反射してきた光が受光素子に入射する。その角度を検出して三角測量によって求めることができる。
以上の投影装置10は、本発明で言うところの投影装置としての機能を有するものである。次に、光反射部材21の位置に応じて、投影画像の明るさが所定の明るさになるように調整する処理について図6及び図7を参照して説明する。図6は、明るさ調整処理の処理手順を示すフローチャートである。また、図7は、投影レンズ19から光反射部材21の反射面22までの距離から算出されるミラー距離Dと、画像信号に加える補正量との関係を説明するための説明図である。尚、第1の実施形態に係る明るさ調整処理を実行させるプログラムは、図5に示すROM112に記憶されており、CPU111が実行する。また、説明を簡略化するために、投影面が投影レンズ19の上部に設けられ、変調光の全光路長が、投影レンズ19から光反射部材21の反射面22までの光路長の2倍である場合について説明する。
一般に、投影レンズ19から射出される変調光の光路長が長くなるほど、投影面141に投影される投影画像の明るさは暗くなる。したがって、第1の実施形態の投影装置10においては、光反射部材21が投影レンズ19から遠ざかる位置にあるほど、投影レンズ19から射出される変調光の光路長が長くなり、投影面141に投影される投影画像の明るさは暗くなる。そこで、第1の実施形態の投影装置10においては、投影レンズ19から光反射部材21の反射面22までの距離であるミラー距離Dに応じて、画像処理回路132において生成される画像信号に補正を加えている。このミラー距離Dと補正量との関係は、図7に示すようにROM112に記憶され、明るさ調整処理実行時にはRAM113の所定の記憶領域に読み込まれる。図7において、ミラー距離Dは、光反射部材21が投影レンズ19に最も近い位置にある場合の距離を基準とした百分率によって表され、D=100%、100%<D≦105%、105%<D≦110%、110%<D≦115%、115%<D≦120%の5つの範囲に区分されている。それぞれの範囲のミラー距離Dの場合、明るさ調整をしない場合には、光反射部材21が投影レンズ19に最も近い位置にある場合の投影画像の明るさを基準とした百分率は順に、100%、90.7%、82.6%、75.6%、69.4%となり、光反射部材21の位置が投影レンズ19から遠ざかるほど明るさが減る。これに対し、ミラー距離Dの各範囲に対応する画像信号に加える補正量は光反射部材21が投影レンズ19に最も近い位置にある場合の画像信号の各色の射出量を基準とした百分率により表され、順に、100%、110.3%、121.0%、132.3%、144.0%とされている。
そこで、まず投影装置10の電源がONされると、起動処理を行った後、ミラー位置検出手段122により、投影レンズ19から光反射部材21の反射面22までの距離が検出され、光反射部材21が投影レンズ19に最も近い位置にある場合の距離を基準とした百分率が求められる(S20)。この処理により、ミラー距離Dが104%と算出されたものとする。
続いて、投影画像の明るさをミラー距離Dに応じた明るさに画像信号に補正が加えられる(S30)。この処理では、まず、RAM113が参照され、S20で算出されたミラー距離D104%と、図7に示すミラー距離Dと補正量との関係より、画像信号に加える補正量を110.3%と決定する。続いて、画像信号処理回路において生成される画像信号のうち、赤、緑及び青の各色のカラーフィルタを追加した光を結像光学系139に向けて反射するマイクロミラーのON時間が、補正量110.3%分長くなるように、画像信号が補正される。このように、光反射部材21の投影レンズ19からの距離に応じて、画像信号に補正を加えることにより、光反射部材21の位置によらず、投影画像の明るさを一定にすることができる。このため、投影画像の明るさを損なうことなく、大きさを調整することができる。
続いて、電源スイッチがOFFされた場合には(S40:YES)、終了処理を行った後(S50)、電源がOFFにされる。一方、電源スイッチがOFFにされていない場合には(S40:No)、S20に戻り処理を繰り返す。
以上説明した処理により、明るさ調整処理が実行される。尚、図6に示すフローチャートのS30において光反射部材21と投影レンズ19との間の距離に応じて、投影面141に投影される投影画像の明るさを所定の明るさに調整する、図5に示すCPU111は、本発明の明るさ調整手段として機能する。
以上説明した、第1の実施形態の投影装置10によれば、投影レンズ19から出射された変調光を投影面141に反射する光反射部材21が、投影レンズ19の光軸方向に移動可能に設けられているので、この光反射部材21の位置を調整することにより、変調光の光路長が調整され、投影面141に投影される投影画像の大きさを調整することができる。この光反射部材21は投影レンズ19の光軸65に対して垂直に配設されているため、より確実に投影画像を投影することができる他、光反射部材21の反射面22に埃が付着しにくい。
また、投影レンズ19の光軸65と変調光とがなす角度である画素角の最小値θの2L×tanθは、投影レンズ19の光軸65からレンズ収納部材12の最上端16までの最小距離よりも大きくなるようにしているので、光反射部材21により反射された変調光の光路が、投影装置10に妨げられることなく、投影画像を投影面141に投影させることができる。また、光反射部材21の移動に伴い、光反射部材21と投影レンズ19との間の距離に応じて、投影面141に投影される投影画像の明るさが所定の明るさとなるように調整するようにしているので、投影画像の明るさを損なうことなく、大きさを調整することができる。
また、光反射部材21は、投影レンズ19から離れるに従い、投影レンズ19の鉛直方向の位置が高くなるように移動するので、光反射部材21の大きさを小さくすることができる。また、投影レンズ19は、広角レンズからなるため、投影面141(図3参照)に対して至近距離から投影できる。また、光反射部材21は、投影レンズ19から射出される変調光がすべて入射される大きさを有しているので、投影レンズ19から投影された変調光を確実に投影面141に反射させることができる。
尚、本発明は、以上詳述した第1の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。例えば、第1の実施形態の投影装置として、卓上型投影装置10について説明したが、卓上型の投影装置に限定されず、壁や天井に設置するタイプの投影装置に適用するようにしてもよい。また、投影装置の構成や外観は、適宜変更可能である。
また第1の実施形態では、光反射部材21は、投影レンズ19から離れるに従い、投影レンズ19の鉛直方向の位置が高くなるように移動させるために、支持ユニット30を備えるようにしていたが、この支持ユニット30の構成や各構成の形状や数等は、第1の実施形態の構成に限定されず、適宜構成を変更可能である。例えば、第1の実施形態では、ねじ41,42の位置を手動で調整することにより、光反射部材21の位置を調整するようにしていたが、支持ユニットにモータ等を設け、機械的に自動で光反射部材21を移動させるようにしてもよい。さらに、光反射部材の大きさが十分に大きい場合等、光反射部材を小さくする必要がない場合には、投影レンズから離れるに従い、投影レンズの鉛直方向の位置が高くなるようにしなくてもよい。この場合、例えば、投影装置本体11の上面に設けたレールに沿って光反射部材が移動可能に構成すればよい。
また第1の実施形態では、図7に示す予め定められたミラー距離Dと補正量との関係に基づき、画像信号に加える補正量を定めていたが、予め定められたミラー距離と補正量との関係は、投影レンズの特性等に応じて適宜定めることができ、第1の実施形態の場合に限定されない。また、第1の実施形態の明るさの調整方法の他、投影面に投影された投影画像の明るさの指標を実際に計測して、所定の明るさではないと判断される場合に補正するようにしてもよい。この明るさの指標としては、例えば、輝度、照度、光束、光度、光量等、種々のパラメータを採用することができる。投影画像の明るさの指標を計測する場合には、実際の投影画像の明るさに応じて、適切に投影画像の明るさを調整することができる。また、第1の実施形態のように、図6のS30において、赤、緑及び青の各色のカラーフィルタを追加した光を結像光学系139に向けて反射するマイクロミラーのON時間が、補正量110.3%分長くなるように、画像信号が補正する代わりに、ランプの明るさを補正量110.3%分明るくするようにしてもよい。尚、第1の実施形態では、光反射部材21の位置に応じて、画像信号に補正を加えるようにしていたが、明るさの補正が必要ない場合には、この処理を省略してもよい。
また第1の実施形態では、図3に示すように、このレンズ収納部材12について、投影レンズ19の光軸65からレンズ収納部材12の最上端16までの最小距離は、投影レンズ19から光反射部材21まで距離をLとしたとき、投影レンズ19の光軸65と変調光71とがなす角度である画素角の最小値θの2L×tanθよりも、小さくなるように設定していたが、光反射部材21により反射された変調光71の光路が、投影装置10のレンズ収納部材12により一部が妨げられてもよい場合等には、このように設定しなくてもよい。
また第1の実施形では、光反射部材21の反射面22に備えられたミラーの大きさは、投影レンズ19から射出される変調光が全て反射面に入射するのに十分な大きさを備えるようにしていたが、光反射部材21の反射面22に備えられたミラーに投影レンズ19から射出される変調光を全て入射させる必要がない場合には、このように設定しなくてもよい。また第1の実施形では、投影レンズ19として、広角レンズを用いていたが、これに限定されず、広角レンズではないレンズを用いるようにしてもよい。
また第1の実施形態では、案内部材31,32が備える長孔33,34により規定される、光反射部材21の移動可能距離は、投影レンズ19の焦点深度の半分以下になるように設定されていたが、自動又は手動により投影レンズ19の焦点を調節する機能を備えている場合には、このように設定しなくてもよい。
次に、光反射部材の移動に伴い、投影レンズの焦点を調整する処理を行う第2の実施形態の投影装置10について、図8を参照して説明する。図8は、投影装置10の機能的構成を示す概念図であり、図9は、光反射部材21の移動に伴い、投影レンズ19の焦点を調整する処理の流れを示すフローチャートである。尚、第2の実施形態に係る投影装置10の物理的構成は第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
図8に示すように、第2の実施形態に係る投影装置10は、その機能的構成において、フォーカス駆動手段134を備える点で第1の実施形態と異なる。第1の実施形態と同様な構成については説明を省略し、以下、第1の実施形態とは異なるフォーカス駆動手段134について説明する。
フォーカス駆動手段は、ミラー位置検出手段122が検出した投影レンズ19から光反射部材21の反射面22までの距離に応じて、投影レンズ19のフォーカスを自動的に調整するものである。
次に、光反射部材21の位置に応じて、光反射部材の移動に伴い、投影レンズの焦点を調整する処理について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。尚、第2の実施形態に係る処理を実行させるプログラムは、図8に示すROM112に記憶されており、CPU111が実行する。また、投影レンズ19から光反射部材21の反射面22までの距離と投影レンズ19の焦点との関係は、ROM112の所定の記憶領域に記憶され、処理実行時にはRAM113に読み込まれるものとする。
まず、投影装置10の電源がONされると、起動処理を行った後(S110)、ミラー位置検出手段122により、投影レンズ19から光反射部材21の反射面22までの距離が検出される(S120)。続いて、投影レンズ19の焦点が、S120で検出されたミラー距離と対応する焦点に調整される(S230)。この処理は、光反射部材21の位置に応じて、投影レンズ19の焦点を自動的に調整するための処理である。この処理ではまず、RAM113が参照され、投影レンズ19から光反射部材21の反射面22までの距離と投影レンズ19の焦点との関係から、S120で取得されたミラー距離に対応した焦点が決定される。続いて、フォーカス駆動手段134が駆動され、投影レンズ19の焦点がミラー距離に対応した焦点に調整される(S130)。
続いて、投影画像の明るさをミラー距離に応じた明るさに画像信号に補正が加えられる(S140)。この処理は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
続いて、電源スイッチがOFFされた場合には(S150:YES)、終了処理を行った後(S160)、電源がOFFにされる。一方、電源スイッチがOFFにされていない場合には(S150:No)、S120に戻り処理を繰り返す。
以上説明した処理により、第1の実施形態の明るさ調整処理に加え、光反射部材の移動に伴い、投影レンズの焦点を調整する処理が実行される。尚、図9に示すフローチャートのS130において光反射部材21と投影レンズ19との間の距離に応じて、投影レンズ19の焦点を調節する図8に示すフォーカス駆動手段134は、本発明の焦点調整手段として機能する。
以上説明した、第2の実施形態の投影装置によれば、光反射部材の移動に伴い、投影面に投影される投影画像の焦点を調整する焦点調整部を備えているので、光反射部材により、投影画像の大きさを調整した後に、焦点を調整する手間を省くことができる。このため、投影レンズとして、パンフォーカスを有しないレンズを用いた際に特に有効である。また、第1の実施形態では、パンフォーカスの範囲で、光反射部材21を移動させるように、光反射部材21の移動可能範囲を制限していたが、第2の実施形態の投影装置では、焦点調整部を備えているので、光反射部材21の移動可能範囲を制限しなくても、投影レンズの焦点を合わせることができる。
この焦点を自動で合わせる方法は、上記第2の実施形態に限定されず、例えば、機械的構成により、光反射部材の移動に応じて投影レンズの焦点を調整するようにしてもよい。この機械的構成により光反射部材の移動に伴い、投影レンズの焦点を調整する焦点調整手段を備えた第3の実施形態の投影装置210について、図10及び図11を参照して説明する。図10は、第3の実施形態に係る投影装置210の斜視図であり、図11は、第3の実施形態に係る投影装置210の右側面図である。尚、第3の実施形態に係る投影装置210の機能的構成は第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。また、第1の実施形態同様、図10において、紙面左側を「投影装置210の正面側」といい、紙面右側を「投影装置210の背面側と言う。また、図10において、紙面手前側を「投影装置210の右側」と言い、紙面の奥行き側を「投影装置210の左側」と言う。
図10及び図11に示すように、投影装置210は、例えば、水平なテーブルに載置されて使用され、壁面に設けられたスクリーンに投影画像を投影するものである。この投影装置210は、投影レンズ219を収容するレンズ収納部材212を背面側の上部に備える投影装置本体211と、その投影装置本体211の上面に設けられ、光反射部材221を備える光反射ユニット220とを備える。投影装置本体211は、第1の実施形態と同様であるので、第1の実施形態と異なる光反射ユニット220について、以下詳述する。
投影装置10の上面の正面側に備えられた、本発明の重要な構成要素である光反射ユニット220は、第1の実施形態と同様に、投影レンズ219から射出される変調光を反射するミラーを背面に備える光反射部材221と、この光反射部材221を、投影レンズ219の光軸方向に移動可能に支持する支持ユニット230とから構成される。
光反射ユニット220を構成する支持ユニット230は、本発明の焦点調整手段に相当するものであり、投影装置本体211の内部に投影レンズ19の光軸と平行に延設され、表面が螺旋状にねじ山が設けられている回転棒252を備えている。この回転棒252には、そのねじ山に噛合する凹凸を備えた、部材251が回転棒252の回転に伴い回転棒252の長手方向に移動可能に外挿されている。この部材251の上面には、光反射部材221を正面側から支持するための筒状の固定部材239が外挿された支持部材237が、投影装置210の上面に垂直に立設されている。光反射部材21は、固定部材239を介して、支持ユニット230により支持されている。
支持ユニット230を構成する回転棒252の正面側の一端には、回転棒252を回転させるためのハンドル254が設けられている。ユーザによりこのハンドル254が回転されると、回転棒252もハンドル254と同じ方向に回転し、それに伴い回転棒252に外挿された部材251が、回転棒252の長手方向に移動する。これにより、光反射部材221が投影レンズ219の光軸方向に移動する。尚、光反射部材221の移動可能範囲は、投影装置本体211の上面に、投影レンズ219の光軸265と平行に延設された長孔233によって、規定されている。一方、回転棒225の他端周辺には、回転棒252の長手方向に沿って複数の溝が設けられた溝部253は備えられており、その溝には投影レンズ219の焦点を調整するための歯車256が噛合されている。この歯車256には、図示しないが投影レンズ219の焦点を調整するための部材がさらに噛合されている。
上述のような構成を有する光反射ユニット220において、投影レンズ219に対向する側に反射面222を備える光反射部材221の位置を調整することにより、投影面に投影させる投影画像の大きさ及び焦点を調整する方法について説明する。投影装置210の正面に設けられたハンドル254を回動させることにより、回転棒252が回転し、回転棒252に外挿された部材251が投影レンズ219の光軸265の方向に移動され、これにより固定部材239の背面に固定された光反射部材221の位置が調整される。同時に、回転棒252の背面側に設けられた溝部253の回転に応じて、歯車256が回転し、その歯車256に噛合された投影レンズ219の焦点を調整するための部材(図示せず)が回転され、投影レンズ219の焦点が調整される。
このように、光反射部材221の移動に伴い、投影面に投影される投影画像の焦点を調整する支持ユニット230を備えているので、光反射部材221により、投影画像の大きさを調整した後に、焦点を調整する手間を省くことができる。
次に、光反射部材が、投影レンズの光軸に対する角度を調整可能に支持された第4の実施形態について図12を参照して説明する。図12は、第4の実施形態に係る投影装置310の右側面図である。尚、第4の実施形態に係る投影装置310の機能的構成は第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
図12に示すように、第4の実施形態の投影装置310は、投影レンズ319を収容するレンズ収納部材312を背面側の上部に備える投影装置本体311と、その投影装置本体311の上面に設けられ、光反射部材321を備える光反射ユニット320とを備える。投影装置本体311は、第1の実施形態と同様であるので、第1の実施形態と異なる光反射ユニット320について、以下詳述する。
投影装置310の上面の正面側に備えられた、本発明の重要な構成要素である光反射ユニット320は、第1の実施形態と同様に、投影レンズ319から射出される変調光を反射するミラーを背面に備える光反射部材321と、この光反射部材321を、投影レンズ319の光軸方向に移動可能に支持する支持ユニット330とから構成される。
光反射ユニット320を構成する支持ユニット330は、投影装置本体311の上面に投影レンズ319の光軸365と平行に延設されたレール335と、このレール335上に、スライド自在に水平配置された水平支持部材333と、この水平支持部材333に対して垂直に支持された支持部材337と、支持部材337に外挿され、レール335に対して平行に延設されたアーム340とを備えている。このアーム340の一端には、反射面322を備える光反射部材321を回動可能に支持するねじ340が設けられている。光反射部材321は左右両端に備えられたねじ340により、回動可能に挟持固定されている。したがって、光反射部材321はレール335に沿って、支持ユニット330を移動させることにより、投影レンズ319の光軸方向に移動される。また、光反射部材321は、ねじ340をゆるめて角度を調整した後、再びねじ340を締めることにより、その傾きを自由に調整することができる。
以上詳述したように、第4の実施形態に係る投影装置310は、その光反射部材321が、投影レンズ319の光軸に対する角度を調整可能に支持されているため、投影面に投影される投影画像が台形補正を加える必要がある場合に、この光反射部材321の角度を調整することにより投影画像の形状を補正することができる。また、例えば、光反射部材321が投影レンズ19の光軸365に対して垂直に設置される場合には、その光反射部材321により反射された変調光の光路が、レンズ収納部材312の上端316により妨げられる場合でも、光反射部材321の角度を調整することにより、レンズ収納部材321に妨げられることなく反射された変調光を投影面に投影することができる。
尚、本発明は、以上詳述した第4の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。例えば、第4の実施形態を、第1乃至第3の実施形態に適用するようにしてもよい。
また第4の実施形態では、光反射部材321は、ねじ340をゆるめて角度を調整した後、再びねじ340を締めることにより、その傾きを自由に調整することができるようにしていたが、この支持ユニット330の構成や各構成の形状や数等は、第4の実施形態の構成に限定されず、適宜構成を変更可能である。例えば、無段階ラチェット部材や油圧シリンダー等の角度可変部材を利用して光反射部材の傾倒角度を任意の角度に設定するようにしてもよい。
投影装置10の斜視図である。 投影装置10の右側面図である。 レンズ収納部材12の最上端16と、投影レンズ19から射出される変調光との関係を説明するための説明図である。 光反射部材21の反射面22に入射する変調光の範囲を説明するための説明図である。 投影装置10の機能的構成を示す概念図である。 明るさ調整処理の処理手順を示すフローチャートである。 投影レンズ19から光反射部材21の反射面22までの距離から算出されるミラー距離Dと、画像信号に加える補正量との関係を説明するための説明図である。 投影装置10の機能的構成を示す概念図である。 光反射部材21の移動に伴い、投影レンズ19の焦点を調整する処理の流れを示すフローチャートである 第3の実施形態に係る投影装置210の斜視図である。 第3の実施形態に係る投影装置210の右側面図である。 第4の実施形態に係る投影装置310の右側面図である。
符号の説明
10,210,310 投影装置
12,212,312 レンズ収納部材
16,216,316 最上端
19,219,319 投影レンズ
21,221,321 光反射部材
22,222,322 反射面
30,230,330 支持ユニット
65,265,365 光軸
91 射出瞳
111 CPU
122 ミラー位置検出手段
132 画像処理回路
141 投影面

Claims (10)

  1. 画像信号に基づいて変調された変調光を投影面に拡大投影する投影レンズを備えた投影装置において、
    前記投影レンズを挟んで前記投影面と対向する位置に前記投影レンズの光軸方向に移動可能に設けられ、前記投影レンズから射出された前記変調光を前記投影面に向けて反射する光反射部材を備えたことを特徴とする投影装置。
  2. 前記光反射部材の反射面は、前記投影レンズの前記光軸に対して垂直に配設されることを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
  3. 前記光反射部材の反射面は、前記投影レンズの前記光軸に対する角度を調整可能に支持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の投影装置。
  4. 前記投影レンズを収納するレンズ収納部材を備え、前記投影レンズから前記光反射部材までの距離をLとしたとき、前記投影レンズの前記光軸と前記変調光とがなす角度である画素角の最小値θの2L×tanθは、前記投影レンズの前記光軸から前記レンズ収納部材の最上端までの最小距離よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の投影装置。
  5. 前記光反射部材の移動可能距離が、前記投影レンズの焦点深度の半分以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の投影装置。
  6. 前記光反射部材の移動に伴い、前記光反射部材と前記投影レンズとの距離に応じて、前記投影面に投影される投影画像の明るさを所定の明るさに調整する明るさ調整手段を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の投影装置。
  7. 前記光反射部材の移動に伴い、前記投影面に投影される投影画像の焦点を調整する焦点調整手段を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の投影装置。
  8. 前記光反射部材が、前記投影レンズから離れるに従い、当該光反射部材の鉛直方向の位置を高くするように移動する鉛直方向調整手段を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の投影装置。
  9. 前記投影レンズは、広角レンズからなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の投影装置。
  10. 前記光反射部材の反射面の長手方向の長さを4a/3,当該反射面の短手方向の長さをa,当該反射面と前記投影レンズの射出瞳との光軸上の最大距離をd,前記投影レンズの前記光軸と前記変調光とがなす角度である画素角の最小値をθ、前記画素角の最大値をφとしたとき、前記光反射部材の反射面の長手方向及び短手方向の長さを規定するaは、
    {√((a+dtanθ)+(2a/3))}/d=tanφ
    を満たす値以上であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の投影装置。
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