JP2008089623A - 現像ローラ、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】現像剤を汲み上げて、磁気ブラシを形成し、潜像担持体40に現像剤を摺擦する現像ローラ2において、非磁性スリーブ21と、前記非磁性スリーブ21内に固定配置されたマグネットロール22とを有し、前記マグネットロール22が、現像剤汲み上げ磁極と、現像剤搬送磁極と、現像剤穂立ちのための主磁極と、現像剤剥離磁極23とを備え、前記現像剤剥離磁極23の半値幅が、25°以下である現像ローラ2、前記現像ローラ2を有する現像装置1、プロセスカートリッジ及び画像形成装置である。
【選択図】図5
Description
二成分現像方式では、現像ローラ外周面に現像剤を磁気吸着させて磁気ブラシを形成し、現像ローラと潜像担持体の間で現像可能電界が確保されている現像領域において、静電潜像が形成された潜像担持体と電気的バイアスが印加されたスリーブとの間の電界によって、前記磁気ブラシから対向する潜像担持体の潜像面へトナーを選択的に供給付着することにより、静電潜像を現像させる。
現像ローラは、一般に、非磁性体よりなる円筒状の現像スリーブを有し、このスリーブ表面に現像剤の穂立ちを生じさせるように磁界を形成するマグネットロールをスリーブ内部に備えている。穂立ちの際、キャリアがマグネットロールで生じる磁力線に沿うようにスリーブ上に穂立ちすると共に、この穂立ちに係るキャリアに対して帯電トナーが付着されている。マグネットロールは、複数の磁極が磁石等で形成されていて、特にスリーブ表面の現像領域部分では現像剤を立ち上げる現像磁極を備えている。現像スリーブとマグネットロールの少なくとも一方が動くことでスリーブ表面に穂立ちを起こした現像剤が移動するようになっており、現像領域に搬送された現像剤は現像主極から発せられる磁力線に沿って穂立ちを起こし、この現像剤のチェーン穂は撓むように潜像担持体表面に接触し、接触した現像剤のチェーン穂が潜像担持体との相対線速差に基づいて静電潜像と擦れ合いながらトナー供給を行う。
この現像剤の連れ回りは、使用した現像剤を現像スリーブから離し、フレッシュな現像剤を現像スリーブに汲み上げれば、発生しないが、ユニットのコンパクト化のために現像剤剥離極と汲み上げ極の距離が近くなっていることと、キャリア・トナーの小径化を行うことにより、現像剤の流動性が落ちてしまい現像スリーブから現像剤の剥離が遅くなり、連れ回りや現像剤循環部からの汲み上げムラが発生しやすくなってしまう。そのために、画像濃度の不均一画像が発生してしまう。
また、現像剥離極磁極とその下流の汲み上げ磁極との磁束密度分布が寄与し、磁極間の距離を離すことにより、現像剤の剥離位置と汲み上げ位置が遠くなるので良化する傾向にあるが、現像装置構成とのマッチングを考慮すると磁気特性設計自由度が高いとはいえず改善が困難である。
また、特許文献2には、回転可能な非磁性円筒及び該非磁性円筒の内部にあって、複数の磁極を形成するための磁石を不動に設置した磁界発生手段を備えた現像ローラと、磁性キャリアと非磁性トナーより成る2成分現像剤を収容する現像容器と、該現像容器にあって上記2成分現像剤を攪拌搬送する攪拌搬送手段と、前記現像ローラを囲うケース部材とを有し、前記現像剤を前記非磁性円筒の回転により搬送し、像担持体上の静電潜像を磁気ブラシ現像する2成分現像装置において、前記磁界発生手段を構成する磁極の中で、現像位置を通過した現像剤を前記現像ローラから分離させる2つの同極性磁極の極間で形成される反発磁界の最も低い部位で当該現像ローラの周面に立てた法線ベクトルが前記ケース部材の内壁面で反射して作られる法線反射ベクトルの向きを、前記現像位置から離れる側の水平線に対して、0度〜70度とし、かつ前記2つの同極性磁極の中、前記現像ローラの回転方向下流側に位置する磁極の法線方向のピーク磁力を35mT以上55mT以下としたことを特徴とする現像装置が開示されている。これにより、磁界発生手段を備えた現像ローラ51と、2成分現像剤を収容する現像容器内で現像剤を攪拌搬送する攪拌搬送手段と、現像ローラを囲うケース部材とを有し、上記現像剤を現像ローラ51の回転により搬送し、感光体ドラム20上の静電潜像を磁気ブラシ現像する2成分現像装置において、省スペース、高速化を図りつつ、画像濃度ムラ等の異常画像を抑えることができた。
しかしながら、両手段では連れ回りや現像剤循環部からの汲み上げムラの発生を十分に抑制できず、問題となっていた。
本発明は、現像剤を汲み上げて、磁気ブラシを形成し、潜像担持体に現像剤を摺擦する現像ローラにおいて、非磁性スリーブと、前記非磁性スリーブ内に固定配置されたマグネットロールとを有し、前記マグネットロールが、現像剤汲み上げ磁極と、現像剤搬送磁極と、現像剤穂立ちのための主磁極と、現像剤剥離磁極とを備え、前記現像剤剥離磁極の半値幅が、25°以下であることを特徴とする現像ローラである。ここで、半値幅とは、法線方向の磁力分布曲線の最高法線磁力の半分の値を指す部分の角度幅のことである。
本発明は、現像剤を汲み上げて、磁気ブラシを形成し、潜像担持体に現像剤を摺擦する現像ローラにおいて、非磁性スリーブと、前記スリーブ内に固定配置されたマグネットロールとを有し、前記マグネットロールが、現像剤汲み上げ磁極と、現像剤搬送磁極と、現像剤穂立ちのための主磁極と、現像剤剥離磁極とを備え、前記現像剤剥離磁極の法線方向磁束密度の減衰率が、40%以上であることを特徴とする現像ローラである。
本発明は、前記現像剤剥離磁極の法線方向磁束密度の減衰率が、40%以上であることを特徴とする。
本発明は、前記現像剤剥離磁極が、希土類マグネットブロックで構成されることを特徴とする。
本発明は、前記希土類マグネットブロックが、磁気異方性を有することを特徴とする。
本発明は、前記希土類マグネットブロックの磁化方向が、半径方向に対して前記非磁性スリーブ回転上流側に向いていることを特徴とする。
本発明は、前記マグネットロールは、高分子化合物としてエチレン・エチル重合体で構成されることを特徴とする。
本発明は、前記エチレン・エチル重合体のエチル成分が、25%〜35%であることを特徴とする。
本発明は、現像剤規制部材が、現像ローラの略下側に配置されることを特徴とする。
本発明は、現像剤は、50μm以下のキャリアを有することを特徴とする。
本発明は、トナーは、平均粒径10μm以下の重合トナーであることを特徴とする。
本発明は、前記記載の現像装置を有することを特徴とするプロセスカートリッジである。
本発明は、前記記載の現像装置を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明は、前記記載のプロセスカートリッジを有することを特徴とする画像形成装置である。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置としての電子写真方式フルカラープリンタを示す。このプリンタの画像ユニット10は、矢印方向に無端移動する像担持体としての中間転写ベルト11を備え、中間転写ベルト11の下部張架面には、トナー像形成手段である4個の画像形成ユニット12Y、12C、12M、12Kが配置されている。画像形成ユニットの番号に沿えたY、C、M、Kは、扱うトナーの色と対応するもので、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタ、Kはブラックを意味している。画像形成ユニットに備えられ、中間転写ベルト11とともに回転する潜像担持体(以下、感光体)40に対しても同じようにY、C、M、Kを沿えている。なお感光体40Y〜40Kは等間隔に配置され、少なくとも画像形成時には中間転写ベルト11との張架部の一部と接触するようになっている。
なお本実施形態では、少なくとも感光体40と現像装置1とでカートリッジユニットが構成され、更に帯電装置41、クリーニング装置42、除電装置を備えてプロセスカートリッジが構成可能である。プロセスカートリッジと称する場合、現像装置1と他のプロセス手段が一体となって着脱可能にされたものであり、上記カートリッジユニットだけでもプロセスカートリッジとなり得るし、現像装置1と感光体40と帯電装置41、現像装置1と感光体40と帯電装置41とクリーニング装置42など、様々なバリエーションが存在し得る。
現像剤剥離磁極23の法線方向磁束密度の半径方向の減衰率が40%以上とした場合、磁束密度はローラ表面から離れるに従って急激に低下するため、現像剤によって形成される磁気ブラシは短く密である。そのため、現像剤剥離磁極23から現像剤が現像スリーブ21からスムーズに剥離し、連れ回りしにくい現像ローラ2を得ることができる。
高い磁束密度を得るためには、マグネットロール22に高い磁気特性を持った材料を用いることで達成できるが、これらの材料は一般的に高価なため、ローラ全体に用いるとローラコストが高くなってしまうという問題点がある。そこで、現像剤剥離磁極23を、希土類金属を含む材料を用いることにより、低コストで磁束密度の高い現像ローラ2を提供することができる。希土類磁石材料としては、一般的にはNd−Fe−B磁石粉やSm−Fe−N磁石粉を高分子化合物に混合・混錬したプラスチックマグネットを用いることが加工上・コスト上望ましい。この場合の磁気特性としては最大エネルギー積(BHmax)で8MGOe以上であることが望ましく、材料としては磁気異方性を持った材料をマグネット成形時に磁界を印加させながら成形を行い、材料を異方化して用いることで高い磁気特性を得ることができる。また磁気異方性を持つことにより現像剤剥離磁極23の磁束密度の法線方向を半径方向に対して現像スリーブ回転上流側に向けることができる(図3参照)。
現像剤剥離磁極23に高い磁気特性を持った材料を用いることで、現像剤剥離磁極23としての法線方向磁束密度を得るために必要な体積を従来のマグネットよりも狭くすることができるため、着磁幅も狭くすることができる。よって現像剤剥離磁極23と現像剤汲み上げ磁極24の磁極間を広げることができ、現像剤の剥離がしやすくなる効果を得られることができる。
本発明では、磁気特性の高い希土類元素を含むマグネットブロックを現像剥離極に使用すると、磁束密度の半値幅を狭く、減衰率が高いマグネットローラが構成でき、現像剤の連れ回り余裕度の高い現像ローラを提供することができる。また、磁束密度の方向に自由度があり、現像剤連れ回り余裕度の高い現像ローラを提供することができる。さらに、磁束密度の方向をより現像剤汲み上げ磁極より遠くすることができ、現像剤連れ回り余裕度の高い現像ローラを提供することができる。
本発明では、生産性に優れた押出し成型が可能なため、低コストの現像ローラを提供することができる。また、押出成型における配向性が高い材料を使用しているため、低コストで現像剤連れ回り余裕度の高い現像ローラを提供することができる。さらに、現像剤規制部材が、現像ローラの略下側に配置されている現像装置に対して、現像剤連れ回り余裕度の高い現像ローラを提供することができる。
本発明では、粒径50μm以下のキャリアを用いるため、現像剤連れ回り余裕度の高い良好な画像特性の現像装置を得ることができる。また、平均粒径10μm以下の重合トナーを用いるため、現像剤連れ回り余裕度の高い良好な画像特性の現像装置を得ることができる。
本発明では、プロセスカートリッジとすることにより、交換が容易であり、常に高画質画像を提供できる。また、常に高画質画像の画像形成装置を提供することができる。
2 現像ローラ
4 規制部材(現像ドクタ)
5a 第1搬送スクリュ
5b 第2搬送スクリュ
6 トナー濃度センサ
7 入口シール
10 画像ユニット
11 中間転写ベルト
12 画像形成ユニット
13 転写帯電器
14 給紙ユニット
15 二次転写ローラ
16 定着ユニット
21 現像スリーブ(非磁性スリーブ)
22 マグネットロール
23 現像剤剥離磁極
24 現像剤汲み上げ磁極
40 感光体(潜像担持体)
41 帯電装置
42 クリーニング装置
43 書込手段
Claims (15)
- 現像剤を汲み上げて、磁気ブラシを形成し、潜像担持体に現像剤を摺擦する現像ローラにおいて、
非磁性スリーブと、前記非磁性スリーブ内に固定配置されたマグネットロールとを有し、
前記マグネットロールが、現像剤汲み上げ磁極と、現像剤搬送磁極と、現像剤穂立ちのための主磁極と、現像剤剥離磁極とを備え、
前記現像剤剥離磁極の半値幅が、25°以下である
ことを特徴とする現像ローラ。 - 現像剤を汲み上げて、磁気ブラシを形成し、潜像担持体に現像剤を摺擦する現像ローラにおいて、
非磁性スリーブと、前記スリーブ内に固定配置されたマグネットロールとを有し、
前記マグネットロールが、現像剤汲み上げ磁極と、現像剤搬送磁極と、現像剤穂立ちのための主磁極と、現像剤剥離磁極とを備え、
前記現像剤剥離磁極の法線方向磁束密度の減衰率が、40%以上である
ことを特徴とする現像ローラ。 - 請求項1に記載の現像ローラにおいて、
前記現像剤剥離磁極の法線方向磁束密度の減衰率が、40%以上である
ことを特徴とする現像ローラ。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の現像ローラにおいて、
前記現像剤剥離磁極が、希土類マグネットブロックで構成される
ことを特徴とする現像ローラ。 - 請求項4に記載の現像ローラにおいて、
前記希土類マグネットブロックが、磁気異方性を有する
ことを特徴とする現像ローラ。 - 請求項5に記載の現像ローラにおいて、
前記希土類マグネットブロックの磁化方向が、半径方向に対して前記非磁性スリーブ回転上流側に向いている
ことを特徴とする現像ローラ。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載の現像ローラにおいて、
前記マグネットロールは、高分子化合物としてエチレン・エチル重合体で構成される
ことを特徴とする現像ローラ。 - 請求項7に記載の現像ローラにおいて、
前記エチレン・エチル重合体のエチル成分が、25%〜35%である
ことを特徴とする現像ローラ。 - 潜像担持体に形成された静電潜像を現像する現像装置において、
請求項1乃至8のいずれかに記載の現像ローラを有する
ことを特徴とする現像装置。 - 請求項9に記載の現像装置において、
現像剤規制部材が、現像ローラの略下側に配置される
ことを特徴とする現像装置。 - 請求項9又は10に記載の現像装置において、
現像剤は、50μm以下のキャリアを有する
ことを特徴とする現像装置。 - 請求項11に記載の現像装置において、
トナーは、平均粒径10μm以下の重合トナーである
ことを特徴とする現像装置。 - 請求項9乃至12のいずれかに記載の現像装置を有する
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項9乃至12のいずれかに記載の現像装置を有する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項13記載のプロセスカートリッジを有する
ことを特徴とする画像形成装置。
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